JP2004142253A - 熱可塑性エラストマー製基体とガラスとの接着積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハロゲン含有成分を使用せず、十分な接着性を有し、特に、モール付き自動車用窓ガラスとして好適な、熱可塑性エラストマー製基体とガラスとの接着積層体を提供する。
【解決手段】熱可塑性エラストマー製基体とガラスとの接着積層体であって、接着剤成分として数平均分子量500〜100000の末端イソシアネートウレタンプレポリマー(成分A)とシランカップリング剤(成分B)又は両者の混合物(成分AB)とを使用し、(1)熱可塑性エラストマー製基体/成分A層/成分B層/ガラスの積層構成、または、(2)熱可塑性エラストマー製基体/成分AB層/ガラスの積層構成を備えている熱可塑性エラストマー製基体とガラスとの積層体。
【選択図】    なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性エラストマー製基体とガラスとの接着積層体に関し、詳しくは、モール付き自動車用窓ガラスとして好適な接着積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、自動車のボデーに窓ガラスを固定する構造としてはウインドウモール構造が採用されている。従来、ウインドウモールには軟質塩化ビニル樹脂が使用され、フロントガラスやリアガラスの場合は接着剤で接着積層されている。
【0003】
近年、燃費改善のための軽量化や環境問題から、モールの材質を軟質塩化ビニルからエラストマーに転換する要求が高まっている。ところが、一般にエラストマーは分子内に極性基を有していないことから化学的に不活性であって極めて接着性に劣る材料である。
【0004】
そこで、接着剤成分として、塩素化ポリオレフィン及びシランカップリング剤を使用し、熱可塑性エラストマー製基体とガラスとを接着させる方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。ところが、この方法の場合、熱可塑性エラストマー製基体とガラスとの接着積層体がハロゲンを含有し、焼却処理の際の環境問題を完全に解決するには至らない。
【0005】
また、オレフィン系またはスチレン系のエラストマーにカルボキシル基またはその無水物を含有するオレイン系樹脂を配合してガラスと接着させる方法が提案されている。ところが、この方法の場合、接着性が不十分であり、例えば自動車リアガラスへの適用はできない。
【0006】
【特許文献1】
特許3142985号公報
【特許文献2】
特公平6−15185号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目的は、ハロゲン含有成分を使用せず、十分な接着性を有し、特に、モール付き自動車用窓ガラスとして好適な、熱可塑性エラストマー製基体とガラスとの接着積層体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、特定の接着剤成分の使用により、上記の目的を容易に達成し得るとの知見を得、本発明の完成に至った。
【0009】
すなわち、本発明の要旨は、熱可塑性エラストマー製基体とガラスとの接着積層体であって、接着剤成分として数平均分子量500〜100,000の末端イソシアネートウレタンプレポリマー(成分A)とシランカップリング剤(成分B)又は両者の混合物(成分AB)とを使用し、(1)熱可塑性エラストマー製基体/成分A層/成分B層/ガラスの積層構成、または、(2)熱可塑性エラストマー製基体/成分AB層/ガラスの積層構成を備えていることを特徴とする熱可塑性エラストマー製基体とガラスとの積層体に存する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】
先ず、本発明で使用する熱可塑性エラストマー製基体について説明する。本発明において、熱可塑性エラストマーとしては、オレフィン系またはスチレン系のエラストマーが好適に使用される。
【0012】
オレフィン系エラストマーは、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴム(EPDM)、エチレン−1−ブテン−非共役ジエン共重合体ゴム、プロピレン−1−ブテン−非共役ジエン共重合体ゴム等のオレフィンを主成分とする弾性共重合体である。また、オレフィン系エラストマーと、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系樹脂の混合物であってもよい。
【0013】
一方、スチレン系エラストマーは、スチレンブロック共重合体などのスチレンを主成分とする弾性重合体である。また、スチレン系エラストマーと、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系樹脂との混合物であってもよい。
【0014】
上記の様な熱可塑性エラストマーは、市販されており、例えば、オレフィン系エラストマーでは、三菱化学社製「サーモラン」、三井化学社製「ミラストマー」、AESジャパン社製「サントプレーン」、住友化学社製「住友TPE」、スチレン系エラストマーでは、三菱化学社製「ラバロン」、アプコ社製「スミフレックス」等が挙げられる。
【0015】
本発明において、熱可塑性エラストマーは、水酸基を有するポリマー及び/又は有機スズ化合物を含有して変性されているのが好ましい。
【0016】
上記の水酸基を有するポリマーとは、1分子中に少なくとも1個の水酸基を有し、オレフィン系材料と相溶性のあるポリマーであり、水酸基は、側鎖または主鎖末端のどちらに有していてもよいが、主鎖末端に水酸基を有する方が好ましい。
【0017】
末端に水酸基を有するポリマーとしては、例えば、ポリヒドロキシポリブタジエン、ポリヒドロキシポリイソプレン、ポリヒドロキシイソブチレン−ポリヒドロキシイソプレン共重合体、ポリヒドロキシポリブテン、ポリヒドロキシブタジエンーアクリロニトリル共重合体、スチレンーポリヒドロキシブタジエン共重合体、石油樹脂の水素添加物などが挙げれる。その中でもポリヒドロキシポリブタジエン又はその水素添加物が好ましい。
【0018】
上記のポリヒドロキシポリブタジエン又はその水素添加物は、少なくとも一個の水酸基(好ましくは末端水酸基)を有し、その数平均分子量は、通常200〜100,000、好ましくは500〜50,000、更に好ましくは800〜10,000であり、常温で液体、半固体、固体のポリマーが含まれる。1分子当りの平均水酸基数は、通常1〜10、好ましくは1.5〜5である。また、水酸基価は、通常15〜250、好ましくは25〜125(KOHmg/g)である。
【0019】
ジエンポリマーの水素添加物は、例えば特開昭51−71391号公報に記載の方法などで水素添加することによって得られる。水素添加は、ポリマー中に含まれる二重結合の全部または一部について行なわれる。ヨウ素価は、通常0〜20、好ましくは0〜5(g/100g)である。
【0020】
前記の有機スズ化合物としては、モノブチル・スズ・トリメチルマレート、モノブチル・スズ・トリオクチルマレート、ジブチル・スズ・ジラウレート、ジブチル・スズ・ジラウレート・メチルマレート、ジブチル・スズ・ジオレイルマレート、ジブチル・スズ・ジメチルマレート、ジブチル・スズ・マレート、ジブチル・スズ・メトキシメチルマレート、ジブチル・スズ・ジオクチルマレート、ジブチル・スズ・ジオクチル・チオグリコレート、ジブチル・スズ・ジラウリル・メルカプタイド、ジオクチル・スズ・ジラウレート、トリベンジル・スズ・オクチルマレート、トリベンジル・スズ・トリメチルマレート等が挙げられる。
【0021】
水酸基を有するポリマー及び有機スズ化合物は、何れも、熱可塑性エラストマーの接着性を改良する作用を有し、これらの配合割合は次の通りである。すなわち、熱可塑性エラストマー100重量部当たり、水酸基を有するポリマーの割合は、通常0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜30重量部、有機スズ化合物の割合は、通常0.05〜5重量部、好ましくは0.1〜3重量部である。水酸基を有するポリマー及び有機スズ化合物の割合が上記範囲未満では接着性改良効果が発現されない。また、水酸基を有するポリマーの割合が上記範囲を超えると物性低下を生じる恐れがあり、有機スズ化合物の割合が上記範囲を超えるとブリードアウトを生じる恐れがある。
【0022】
本発明における熱可塑性エラストマーには、上記の各成分に加え、本発明の効果を著しく損なわない範囲で各種目的に応じ他の任意の配合成分を配合することが出来る。斯かる成分としては、例えば、充填材、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、滑剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤、分散剤、着色剤、難燃剤、帯電防止剤、導電性付与剤、金属不活性化剤、防菌剤、防黴材、蛍光増白剤などの各種添加物、前記必須成分以外の熱可塑性樹脂およびフィラー等が挙げられる。
【0023】
前記必須成分以外の熱可塑性樹脂としては、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、エチレン・メタクリル酸エステル共重合体の様なエチレン・α−オレフィン共重合体、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリオキシメチレンホモポリマー、ポリオキシメチレンコポリマー等のポリオキシメチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレート系樹脂などが挙げられる。
【0024】
また、充填材としては、ガラス繊維、中空ガラス球、炭素繊維、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、チタン酸カリウム繊維、シリカ、二酸化チタン、カーボンブラック等が挙げられる。
【0025】
熱可塑性エラストマーの組成物の調製には、例えば、1軸押出機、2軸押出機、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダー、プラストグラフ、ニーダー等の通常の混練機が使用される。
【0026】
基体の成形手段としては、押出成形法、射出成形法などが適用される。また、この際、接着性の強化とコストのバランスのため、水酸基を有するポリマー等を配合した変性熱可塑性エラストマーと熱可塑性エラストマーとを複合成形することも出来る。すなわち、ウインドウモールにおいては、接着剤成分と接する部分は変性熱可塑性エラストマーにて構成し、主体部は熱可塑性エラストマーで構成することも可能である。
【0027】
次に、本発明で使用する数平均分子量500〜100000の末端イソシアネートウレタンプレポリマーについて説明する。斯かるウレタンプレポリマーは、有機ポリイソシアネートとポリヒドロキシ飽和炭化水素化合物とをイソシアネート基と水酸基とのモル比100/1から100/99で反応して得られる。
【0028】
上記の有機ポリイソシアネート化合物としては、例えば、パラフェニレンジイソシアネート、2、4−トリレンジイソシアネート、2、6−トリレンジイソシアネート、4、4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレン−1、5−ジイソシアネート、トリジンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンメチルエステルジイソシアネート、2、4、4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4、4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、ω、ω’−ジイソシネートジメチルシクロヘキサン等の脂環族ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、α、α、α’、α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香環を有する脂肪族ジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1、6、11−ウンデカントリイソシアネート、1、8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1、3、6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニルメタン)、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート等のトリイソシアネート、これらの3量体、水付加物、ポリオール付加物などが挙げられる。
【0029】
上記のポリヒドロキシ飽和炭化水素化合物としては、例えば、前述の水酸基を有するジエンポリマー又はその水素添加物が挙げられる。
【0030】
有機ポリイソシアネートとポリヒドロキシ炭化水素化合物との反応の際、イソシアネート基と水酸基とのモル比は、100/1〜100/99であるが、好ましくは100/99〜100/1、更に好ましくは100/80〜100/10、特に好ましくは100/50〜100/20である。モル比が100/99未満では粘度が極端に高まり、100/1を超えると初期接着性が劣る。
【0031】
末端イソシアネートプレポリマーの数平均分子量は、500〜100,000であるが、好ましくは500〜200,000、更に好ましくは1,000〜50,000、特に好ましくは15,000〜10,000である。数平均分子量500未満では初期密着性が低く、100,000を超えると溶液粘度が極めて高いため加工作業性が劣る。
【0032】
次に、本発明で使用するシランカップリング剤について説明する。シランカップリング剤は、一般式Si(R)Xの式で表される化合物であり、Xは有機基と反応する官能基(アミノ基、ビニル基、エポキシ基、メタルカプト基、フロル基等)を有していてもよい有機基であり、Rは加水分解可能な基(メトキシ基、エトキシ基など)である。シランカップリング剤としては、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、アミノシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等が好ましく使用される。また、斯かるランカップリング剤は、市販しており、例えば、ロードファーイーストインコーポレッド、横浜ゴム社、日本ユニカー社などで入手が可能である。
【0033】
次に、本発明で使用するガラスについて説明する。本発明においては、例えば、自動車のフロント、リア又はサイドに装着される窓ガラスが適用される。斯かる自動車用窓ガラスの接着剤成分層と接する表面には、通常、接着剤成分層の紫外線劣化を防止し、意匠性を高めるためにセラミックコーティング層が形成されている。
【0034】
次に、本発明に係る熱可塑性エラストマー製基体とガラスとの接着積層体について説明する。本発明の接着積層体は、接着剤成分として前記の数平均分子量500〜100000の末端イソシアネートウレタンプレポリマー(成分A)とシランカップリング剤(成分B)又は両者の混合物(成分AB)とを使用し、(1)熱可塑性エラストマー製基体/成分A層/成分B層/ガラスの積層構成、または、(2)熱可塑性エラストマー製基体/成分AB層/ガラスの積層構成を備えている。
【0035】
上記(1)の積層構成の場合、熱可塑性エラストマー製基体側に成分A層、ガラス側に成分B層を形成した後に両者を積層してもよく、一方側に上記の順序となる様に両層(A層およびB層)を形成してもよい。また、上記(2)の積層構成の場合、最初に形成であっもよい。接着剤成分の各層の形成は、通常、塗布法によって行われる。この際、ガラスは予め70℃〜200℃に加温することが好ましい。
【0036】
本発明に係る熱可塑性エラストマー製基体とガラスとの接着積層体は、基体とガラスとの剥離試験を行った場合、基体が凝集破壊し、基体とガラスとの間の界面剥離を起こすことがなく、特に、モール付き自動車用窓ガラスとして好適である。
【0037】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の諸例で使用した原材料は以下に示す通りである。
【0038】
(1)JISK6253による硬度が70であるオレフィン系エラストマー
【0039】
(2)JISK6253による硬度が70であるスチレン系エラストマー
【0040】
(3):ヨウ素価が1.0(g/100g)且つ水酸基価が83.7(KOHmg/g)のジエンポリマーの水素添加物(主原料をブタジェンとして製造され、数平均分子量が約2900で水酸基価約84のジエンポリマーを水添して製造したもの)
【0041】
(4)ジオクチル・スズ・ジラウレート(DOTDL)
【0042】
(5)カルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂
【0043】
(6)ウレタンプレポリマー(1):イソホロンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物と水酸基含有ポリブタジエンの水素添加物(三菱化学(株)製「ポリテールHA」、水酸基価52KOHmg/g)とを反応して得られた末端イソシアネートウレタンプレポリマー(樹脂固形分47重量%、トルエン/メチルエチルケトン/酢酸エチル溶液粘度110mPa・s、イソシアネート基含有量2.0重量%、数平均分子量5,700)
【0044】
(7)ウレタンプレポリマー(2):上記と同様にして得られた末端イソシアネートウレタンプレポリマー(樹脂固形分47重量%、トルエン/メチルエチルケトン/酢酸エチル溶液粘度120mPa・s、イソシアネート基含有量2.5重量%、数平均分子量2,900)
【0045】
(8)ウレタンプレポリマー(3):イソホロンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物と水酸基含有ポリブタジエンの水素添加物(三菱化学(株)製「ポリテールHA」、水酸基価52KOHmg/g)とメタノールとを反応して得られた末端封鎖ウレタンプレポリマー(樹脂固形分48重量%、トルエン/メチルエチルケトン/酢酸エチル溶液粘度240mPa・s、数平均分子量2,900)
【0046】
(9)シランカップリング剤(メチルトリメトキシシラン)
【0047】
<熱可塑性エラストマー製基体の作成>
表1及び表2に示す各成分を同表に示す重量割合で配合して単軸押出機で混練し、得られたペレットをプレス成形機で処理して厚さ2mmのシートを得た。幅10mm、長さ80mmに切断し、熱可塑性エラストマー製基体(試験片)とした。
【0048】
<ガラス>
片面にセラミックコーティング層が形成されている150×25×5mmのガラス板を使用した。
【0049】
実施例1〜5及び比較例1〜5
オーブンの中でガラス板を100℃に加温し、取り出し直後、セラミックコーティング層形成面に、シランカップリング剤と表1及び2において○印を付したウレタンプレポリマーとをこの順番で熱可塑性エラストマー製基体(試験片)の半分の面積(幅10mm、長さ40mm)に塗布した。次いで、塗布面に上記の試験片を重ねて金属枠の中に入れた後、プレス成形機内で190℃に加温した。そして、圧力をかけずに冷却して接着サンプルを得た。
【0050】
上記にサンプルに対して180度剥離試験を行った。そして、界面剥離が若干見られてもエラストマーが凝集破壊した場合を○、界面剥離することなくエラストマーが凝集破壊した場合を◎、熱可塑性エラストマーが凝集破壊せずに全体が界面剥離した場合を×として評価を行った。結果を表1及び表2に示す。
【0051】
【表1】
Figure 2004142253
【0052】
【表2】
Figure 2004142253
【0053】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、ハロゲン含有成分を使用せず、十分な接着性を有し、特に、モール付き自動車用窓ガラスとして好適な、熱可塑性エラストマー製基体とガラスとの接着積層体が提供され、本発明の工業的価値は顕著である。

Claims (8)

  1. 熱可塑性エラストマー製基体とガラスとの接着積層体であって、接着剤成分として数平均分子量500〜100,000の末端イソシアネートウレタンプレポリマー(成分A)とシランカップリング剤(成分B)又は両者の混合物(成分AB)とを使用し、(1)熱可塑性エラストマー製基体/成分A層/成分B層/ガラスの積層構成、または、(2)熱可塑性エラストマー製基体/成分AB層/ガラスの積層構成を備えていることを特徴とする熱可塑性エラストマー製基体とガラスとの積層体。
  2. 熱可塑性エラストマーがオレフィン系またはスチレン系のエラストマーである請求項1に記載の積層体。
  3. 熱可塑性エラストマー100重量部当たり水酸基を有するポリマー0.1〜50重量部を含有して成る請求項2に記載の積層体。
  4. 水酸基を有するポリマーが水酸基を有するジエンポリマー又はその水素添加物である請求項3に記載の積層体。
  5. 熱可塑性エラストマー100重量部当たり有機スズ化合物0.5〜5重量部を含有して成る請求項2〜4の何れかに記載の積層体。
  6. 末端イソシアネートウレタンプレポリマーのJIS K1556によるイソシアネート基含量が0.5〜5.0重量%である請求項1〜5の何れかに記載の積層体。
  7. 接着剤成分層と接するガラスの表面にセラミックコーティング層が形成されている請求項1〜6の何れかに記載の積層体。
  8. モール付き自動車用窓ガラスである請求項1〜7の何れかに記載の積層体。
JP2002309853A 2002-10-24 2002-10-24 熱可塑性エラストマー製基体とガラスとの接着積層体 Withdrawn JP2004142253A (ja)

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