JP2657601B2 - 熱可塑性エラストマー組成物およびその塗装体 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物およびその塗装体

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JP2657601B2 JP4300020A JP30002092A JP2657601B2 JP 2657601 B2 JP2657601 B2 JP 2657601B2 JP 4300020 A JP4300020 A JP 4300020A JP 30002092 A JP30002092 A JP 30002092A JP 2657601 B2 JP2657601 B2 JP 2657601B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】ポリオレフィン系熱可塑性エラス
トマー組成物は自動車、船舶等輸送用機器の内装や外
装、家電、事務機器、家具、日用品、雑貨、建築といっ
た広範囲な産業分野における各種構造材料として用いら
れている。本発明は塗装性に優れたポリオレフィン系熱
可塑性エラストマー組成物に関するものである。さらに
詳しくはトリクロロエタン処理およびプライマー処理な
しで塗装が可能なポリオレフィン系熱可塑性エラストマ
ー組成物およびその塗装体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー
組成物は各種成形性に優れ、広範囲な分野で構造材料と
しても用いられている。これら熱可塑性エラストマー組
成物の成形物は、表面の保護、彩色といった目的のため
しばしば塗装が施され塗装体として供与される。しかし
ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物は非極性
の材料であり塗料との親和性が低いため、その塗装にあ
たっては各種の前処理を必要とする。これら前処理とし
てはプライマー処理、コロナ処理等が一般的に知られて
いる。
【0003】プライマー処理は塩素化ポリオレフィンの
ようなポリオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物と
塗料の両者に対して親和性を有する化合物を成形体に塗
布し、成形体と塗料との親和性を向上させるものであ
る。
【0004】しかしながらプライマーは高価であり、多
量の溶剤を含むためこれを揮散するための高温、長時間
の乾燥工程が必要である。さらにプライマー処理に於い
ては、プライマーを塗布する前にトリクロロエタン(T
CE)の蒸気処理を行い、成形体とプライマーの密着性
を向上させる必要がある。プライマー処理はこのような
短所を有しており、特にTCEの使用は環境汚染の問題
で、近年その使用が規制される方向にある。
【0005】コロナ放電処理は成形体表面を改質し塗料
と成形体の親和性を改善する方法であるが、成形体の形
状的な制限、処理装置のための設備投資が必要である。
【0006】これら処理を行うことなく熱可塑性エラス
トマー組成物成形体に直接塗装を施せれば、工程の短縮
の利点があるのみならず、溶剤やTCEのような有害性
物質を使用しないで塗装体を与えることが可能なため、
工程の削減、設備投資が不要となるなど非常に好ましい
ものである。
【0007】熱可塑性エラストマー組成物に塗装性を付
与する試みとしては、例えば特開平1−259047、
特開平1−259048、特開平1−259049など
の提案が挙げられる。
【0008】特開平1−259047ではペルオキシド
架橋型オレフィン系共重合体ゴム、オレフィン系樹脂お
よび1個以上のアミノ基を有する単量体からなる混合物
を有機過酸化物で動的に熱処理されてなる熱可塑性エラ
ストマー組成物に不飽和ヒドロキシ誘導体を加熱下にブ
レンドする方法が提案されている。
【0009】また特開平1−259048および特開平
1−259049ではペルオキシド架橋型オレフィン系
共重合体ゴム、オレフィン系樹脂および不飽和ヒドロキ
シまたはこれらの誘導体からなる混合物を有機過酸化物
で動的に熱処理されてなる熱可塑性エラストマー組成物
に少なくとも1個以上のアミノ基を含有する単量体を加
熱下にブレンドする方法が開示されている。しかしなが
らこれらにおいて塗装性の向上は十分なものでなく、そ
の指標の一つである塗膜密着強度の値は大きくない。
【0010】更にヒドロキシル基を有する化合物で変性
された熱可塑性エラストマー組成物としては特開昭64
−85206のものが挙げられる。この発明においては
ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム、オレフ
ィン系樹脂および不飽和エポキシ単量体もしくは不飽和
ヒドロキシ単量体を有機過酸化物で動的に熱処理されて
なる熱可塑性エラストマー組成物が開示されているが、
この熱可塑性エラストマー組成物の塗装性についてはな
にも開示されていない。
【0011】また特開昭58−191706、特開昭6
0−55012および特開昭60−55052には本発
明のような変性ポリプロピレンとエチレンプロピレン共
重合体ゴムからなる組成物が開示されているが、その塗
膜密着強度は必ずしも高くない。
【0012】一般に以上のようなエラストマー組成物か
ら得られる成形体は、そのまま塗装を施しても塗膜の剥
離が起こり易いため、前記のような前処理なしで彩色や
表面保護といった目的を達成することが困難である。塗
装方法、塗装された成形体としては特開平3−1517
168、特開平3−151769、特開平3−2788
62、特開平3−278863、特開平4−7112、
特開平4−93330、特開平4−103640が開示
されている。しかしながら、これらはプライマーを用い
ないことを明示してはいるが、ほとんどがTCE処理を
施しており、前処理なしでは十分な塗装体を得ることが
できない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明はTCE処理お
よびプライマー処理の両者とも行うことなく成形体に直
接塗装、特にウレタン塗装が施せる熱可塑性エラストマ
ー組成物を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者らは
塗装性に優れた熱可塑性エラストマー組成物を得るべく
検討を重ねた結果、 (a)少なくとも不飽和ヒドロキシ化合物でグラフト変
性された変性ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂成分10
〜60重量部 (b)少なくとも部分架橋されたエチレン−α−オレフ
ィン共重合体ゴムを含むゴム成分40〜90重量部の両
者の合計量100重量部に対し、 (c)末端に水酸基を有する実質的に飽和の主として炭
化水素から構成されるオリゴマーを0.1〜20重量部
配合されていることを特徴とする熱可塑性エラストマー
組成物 を開発することにより上記の目的を達成した。
【0015】以下本発明について詳細に説明する。本発
明における不飽和ヒドロキシ化合物でグラフト変性され
た変性ポリオレフィン系樹脂(以下変性ポリオレフィン
系樹脂という。)は、本熱可塑性エラストマー組成物と
ウレタン塗料との塗膜密着強度を発現させるための主体
となるものである。
【0016】変性ポリオレフィン系樹脂は、未変性のポ
リオレフィン系樹脂を有機過酸化物の存在下、不飽和ヒ
ドロキシ化合物と共に熱処理する事により得られるもの
である。具体的には例えばポリオレフィン系樹脂、有機
過酸化物および不飽和ヒドロキシ化合物をヘンシェルミ
キサー等で予め混合した後、通常の2軸押出機や単軸押
出機、バンバリーミキサー等の混練機で加熱混練するこ
とにより調製することができる。混練時の温度は用いる
樹脂、有機過酸化物の種類によって異なるが、一般的に
は100℃〜300℃の間である。
【0017】ここで用いることが出来るポリオレフィン
系樹脂の例としては低密度ポリエチレン、高密度ポリエ
チレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン−プロピレンブロックコポリマー、エチレン−
プロピレンランダムコポリマー、ポリブテン等、および
これらの混合物が挙げられる。これらのうち耐熱性の点
からプロピレンホモポリマー、エチレン−プロピレンブ
ロックコポリマー、エチレン−プロピレンランダムコポ
リマー等の結晶性ポリプロピレン系樹脂およびこれらの
混合物が好ましく、なかでも熱可塑性エラストマー組成
物に要求される柔軟性や塗装性向上のためには、エチレ
ン−プロピレンブロックコポリマー、エチレン−プロピ
レンランダムコポリマーのうちすくなくとも1以上を含
むものが好ましい。
【0018】該エチレン−プロピレンブロックコポリマ
ーおよびエチレン−プロピレンランダムコポリマー中の
エチレン含量は20重量%以下が好ましく、エチレン含
量が20重量%を越えると耐熱性が低下する。耐熱性と
弾性のバランスという点では、該エチレン−プロピレン
ブロックコポリマーおよびエチレン−プロピレンランダ
ムコポリマーのエチレン含量は3重量%から15重量%
が好適であり、さらに好適には5重量%から10重量%
である。
【0019】また、これらエチレン成分とプロピレン成
分以外の任意の共重合体単量体成分として、発明の効果
を著しく損なわない範囲(例えば、15重量%以下、好
ましくは10重量%以下)で1−ブテン、3−メチル−
1−ブテン、4−メチル−1−ブテン、4−メチル−1
−ペンテン、1−ヘキセン、1−ペンテン等のα−オレ
フィンが共重合されたものであってもよい。
【0020】有機過酸化物としてはジベンゾイルパーオ
キサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、ジク
ミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、
t−ブチルクミルパーオキサイド、1,3−ビス(t−
ブチルパーオキシ)イソプロピルベンゼン、2,5−ビ
ス(t−ブチルパーオキシ)−2,5−ジメチルヘキサ
ン、2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2,5−
ジメチル−3−ヘキシン、1,1−ビス(t−ブチルパ
ーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、
t−ブチルパーオキシベンゾエート等が使用可能であ
り、これらは可塑剤、炭酸カルシウム、ホワイトカーボ
ン等の不活性物質で希釈されていてもかまわない。配合
量はポリオレフィン系樹脂100重量部に対して0.0
1〜3重量部であり、不飽和ヒドロキシ化合物のグラフ
ト量を高くするために0.2以上かつポリオレフィン系
樹脂の著しい架橋や分子量低下を防ぐため2重量部以下
であることが好ましい。
【0021】また不飽和ヒドロキシ化合物としては、ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアク
リレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロ
キシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリ
レート、ヒドロキシブチルアクリレート、ジエチレング
リコールモノメタクリレート、ジエチレングリコールモ
ノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリ
レート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポ
リプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリプロ
ピレングリコールモノアクリレート等およびこれらの混
合物があげられる。
【0022】また本発明における変性ポリオレフィン系
樹脂の他の様態には次のものがある。すなわち不飽和ジ
ヒドロキシ無水物化合物で未変性のポリオレフィン系樹
脂をグラフト変性した後、グラフトされた該不飽和化合
物に化学反応を施すことにより、ヒドロキシ基を導入す
る方法である。例えば無水マレイン酸でグラフト変性し
た後、該変性物にモノエタノールアミン、ジエタノール
アミン等アミノアルコール類を反応させヒドロキシ基を
導入する。これら不飽和ジカルボン酸化合物としては、
無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、
テトラヒドロ無水フタル酸無水物等およびこれらの混合
物があげられる。
【0023】これら不飽和ヒドロキシ化合物の配合量と
しては、変性に用いる未変性のポリオレフィン系樹脂に
対し0.1〜10重量%であり、好ましくは1〜5重量
%である。配合量が0.1重量%未満では塗装性の向上
に必要なヒドロキシ基の量は導入することはできない。
配合量を増やすことで該変性ポリオレフィン系樹脂中の
ヒドロキシ基含有量は向上するが、10重量%を越える
と熱可塑性エラストマー組成物とした場合他の物性や成
型外観に悪影響を及ぼす。
【0024】本発明における樹脂成分中の変性ポリオレ
フィン系樹脂含有量は100%であっても良いが、少な
くとも1重量%以上であり、好ましくは5重量%以上、
さらに好ましくは10重量%以上である。1重量%未満
では塗装性が不十分である。
【0025】本発明における樹脂成分のうち、変性ポリ
オレフィン系樹脂以外の樹脂成分としては、例えばグラ
フト変性されていない、すなわち未変性のポリオレフィ
ン系樹脂がある。これは上記のグラフト変性に用いるこ
とができると例示したものと同様のものが使用可能であ
る。これらのうち耐熱性の点からプロピレンホモポリマ
ー、エチレン−プロピレンブロックコポリマー、エチレ
ン−プロピレンランダムコポリマー等の結晶性ポリプロ
ピレン系樹脂およびこれらの混合物が好ましく、なかで
も熱可塑性エラストマー組成物に要求される塗装性向上
のためには、エチレン−プロピレンブロックコポリマ
ー、エチレン−プロピレンランダムコポリマーのうちす
くなくとも1以上を含むものが好ましい。
【0026】上記以外の未変性ポリオレフィン系樹脂と
して低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状
低密度ポリエチレン、ポリブテンおよびエチレンとその
他の共重合性単量体(例えば、酢酸ビニル等)との共重
合体等を含むものであってもよい。
【0027】本発明中の(b)の部分架橋されたエチレ
ン−α−オレフィン共重合体ゴムを含むゴム成分は、部
分架橋されたエチレン−α−オレフィン共重合体ゴム及
び/または部分架橋されたエチレン−α−オレフィン共
重合体ゴムと架橋されていないゴムから構成される。部
分架橋されたエチレン−α−オレフィン共重合体ゴムと
は既に公知の手法を用い製造される。例えば、ポリオレ
フィン系樹脂とエチレン−α−オレフィン共重合体ゴム
を有機過酸化物を用いて動的に熱処理する事でポリオレ
フィン系樹脂と部分架橋されたエチレン−α−オレフィ
ン共重合体ゴムの組成物として得る方法が特開昭48−
26838に開示されている。尚ここでいう部分架橋と
は(b)ゴム成分中の沸騰p−キシレン中の抽出残分が
97%以下である事をいい特開平4−180945に記
載の方法に準じて定量する。本発明中の部分架橋された
エチレン−α−オレフィン共重合体ゴムの原料として用
いることが可能なエチレン−α−オレフィン共重合体ゴ
ムとしては、エチレン−プロピレン共重合体ゴム(以下
EPMと略)、エチレン−ブテン共重合体ゴム(以下E
BMと略)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴ
ム(以下EPDMと略)およびこれらの混合物等であ
る。
【0028】これらのエチレン含量は20〜85wt%の
範囲であり、良好なゴム的性質を示すために好ましくは
35〜75wt%、更に好ましくは45〜70wt%であ
る。またここで言うエチレン−α−オレフィン共重合体
ゴムとしては、プロピレン系ブロックコポリマー中のゴ
ム成分、例えばエチレン−プロピレン共重合体ゴム、エ
チレン−ブテン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−
ブテン共重合体ゴム等をも包含する。プロピレン系ブロ
ックコポリマー中のゴム成分量は以下の方法により求め
ることができる。該ポリマー5gをキシレン500ml
に135℃で撹拌しながら溶解させる。20分後に溶液
を撹拌しながら25℃まで冷却した後、30分静置す
る。沈澱物を濾紙で濾過し、溶液を窒素気流中で蒸発さ
せ、残留物は真空下80℃で恒量に達するまで乾燥させ
る。この方法で室温キシレンに可溶性のポリマーの重量
%を計算し、ゴム成分量とする。
【0029】EPDMにおけるジエン成分としては、
1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロ
ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、5−エチリデン
−2−ノルボルネン等が挙げられる。
【0030】またこれらエチレン−α−オレフィン共重
合体ゴムは公知の方法で得られる非晶性のもの、あるい
は部分的に結晶性を有するもののいずれも用いる事が可
能であるが、熱可塑性エラストマー組成物とした場合の
機械的強度の点から部分的に結晶性を有するものが望ま
しい。これらの結晶性はX線回析より求められ、通常0
%以上25%以下であり、好ましくは2%以上20%以
下、更に好ましくは5%以上15%以下の範囲である。
【0031】またこれらエチレン−α−オレフィン共重
合体ゴムのMFR(JIS K7210 230℃、
2.16kg荷重で測定)は100g/10分以下0.0
01g/10分以上であることが好ましく、MFRが10
0g/10分を越えると熱可塑性エラストマー組成物とし
た場合の機械的強度が低下し、0.001g/10分未満
では流動性が不良となる。
【0032】本発明における(b)ゴム成分のうち架橋
されていないゴム成分としての上述のエチレン−α−オ
レフィン共重合体ゴム以外の成分を含む事が可能であ
る。これらはポリオレフィン系樹脂との親和性があるも
のが好ましく、例えばポリイソプレンゴム、イソプレン
−イソブチレン共重合体ゴム、水添スチレン−ブタジエ
ンブロック共重合体ゴム等が挙げられる。イソプレン−
イソブチレン共重合体ゴムとしては通常0.5〜10wt
%、好ましくは1〜4wt%のイソプレンを含有するゴム
であり0.1〜3.0wt%が塩素または臭素等によって
部分的に置換または付加されたゴムも包含する。部分架
橋されたエチレン−α−オレフィンを含むゴム成分は本
発明の趣旨を逸脱しない範囲に於いて不飽和ヒドロキシ
ル化合物などでグラフト変性されていてもかまわない。
【0033】本発明中で軟化剤は付加的に用いられる成
分である。軟化剤は該ゴムの可塑化促進や得られる熱可
塑性エラストマー組成物の流動性を向上させる等の目的
で所望によりゴム成分中に添加される。これらはパラフ
ィン系、ナフテン系、芳香族系のいずれであってもかま
わない。軟化剤の配合量は(b)ゴム成分100重量部
に対して200重量部以下である。200重量部を超え
ると強度の著しい低下や軟化剤のブリードといった問題
を生ずる。
【0034】本発明中に於ける(a)+(b)(必要に
応じて+軟化剤)成分100重量部中に於ける不飽和ヒ
ドロキシ化合物のヒドロキシ含量はヒドロキシエチルメ
タクリレート換算で0.01重量部以上である。これ未
満では、塗装性改良の効果が著しく損なわれる。
【0035】なお本発明の主旨を逸脱しない範囲におい
て、該樹脂成分およびゴム成分に上記以外の樹脂やゴ
ム、フィラー、添加剤等他の成分を含んでもよい。
【0036】フィラーとしては炭酸カルシウム、タル
ク、シリカ、カオリン、クレー、ケイソウ土、珪酸カル
シウム、雲母、アスベスト、アルミナ、硫酸バリウム、
硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、炭素繊維、ガラス繊維、ガラス球、硫化モリブデ
ン、グラファイト、シラスバルーン等を挙げることがで
きる。また添加剤としては耐熱安定剤、耐候安定剤、着
色剤、帯電防止剤、難燃剤、核剤、滑剤、スリップ剤、
ブロッキング防止剤等である。耐熱安定剤としてはフェ
ノール系、リン系、硫黄系等の公知のものが使用可能で
ある。また耐候安定剤としてはヒンダードアミン系、ト
リアゾール系等の公知のものが使用可能である。着色剤
としてはカーボンブラック、チタンホワイト、亜鉛華、
べんがら、アゾ化合物、ニトロソ化合物、フタロシアニ
ン化合物等が挙げられる。帯電防止剤、難燃剤、核剤、
滑剤、スリップ剤、ブロッキング防止剤等についてもい
ずれも公知のものが使用可能である。
【0037】本発明における(c)の特定のオリゴマー
(以下末端に水酸基を有するオリゴマーという)とは、
液状またはワックス状固体であって1分子中の少なくと
も1つの末端基に水酸基を有するオリゴマーである。
【0038】その数平均分子量は500を超え10,0
00以下であるが、好ましくは500を超え6,000
以下で、さらに好ましくは1,000以上3,000以
下である。数平均分子量は10,000を超えると塗装
性の向上が見られず添加の効果がない。また、分子量5
00以下では添加の効果がない。
【0039】これら末端に水酸基を有するオリゴマーは
実質的に飽和の炭化水素からなる。ここで実質的に飽和
であるとは不飽和結合がある物に対しては通常工業的に
用いられる公知の水添が施されている物である。
【0040】該オリゴマーのヨウ素価(オリゴマー10
0g中にヨウ素が付加するg数)は0以上50以下であ
ることが好ましく、更に好ましくは0以上30以下、よ
り更に好ましくは0以上10以下である。ヨウ素価が低
い方が本発明のエラストマー組成物成形体とウレタン塗
膜との密着強度に優れ、特に剥離速度が速い領域におい
ても良好な塗膜密着性を示す。
【0041】これら末端に水酸基を有するオリゴマー
は、それぞれ単独でも複数を混合物としても使用するこ
とができる。
【0042】本発明における末端に水酸基を有するオリ
ゴマーを具体的に例示すると、ポリブタジエン(重合様
式は1,2−または1,4−のどちらでもよく、後者の
場合は2重結合がシス、トランスの何れであっても良
い。)、ポリイソプレン、イソブチレン−イソプレン共
重合体(ブチルゴム)、ポリブテン、ブタジエン−アク
リロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体
(ブロック、ランダムの何れでも良い。)、石油樹脂及
びこれらを部分的もしくは完全に水素添加したもの等で
あって、1分子中の少なくとも一つの末端に官能基を有
する数平均分子量が10,000以下のオリゴマーであ
る。これらのオリゴマーは本発明のエラストマー組成物
の性能を損なわない範囲に於いて重合性の単量体、例え
ば、1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、イソ
プレン、クロロプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブ
タジエン、1−フェニル−1,3−ブタジエン、ピペリ
レン、2−メチルブテン−1、2−メチルブテン−2、
スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、イン
デンなどが共重合されていてもよい(共重合体は環構造
をとってもよい)。また、これら共重合体は部分的にま
たは完全に水添されている物でもよい。
【0043】これらの末端に水酸基を有するオリゴマー
は周知の方法によって製造することが可能である。これ
らの市販品として三菱化成(株)製ヒドロキシ基末端水
素添加1,4−ポリブタジエン 商品名ポリテールH、
ポリテールHA、出光石油化学(株)製ヒドロキシ基末
端水素添加ポリオレフィン 商品名エポール、日本曹達
(株)製ヒドロキシ基末端1,2−ポリブタジエン 商
品名NISSO−PBG−1000、日本曹達(株)製
ヒドロキシ基末端水素添加1,2−ポリブタジエン 商
品名NISSO−PB GI−1000等が入手容易で
あり、好適に用いることが可能である。
【0044】本発明の熱可塑性エラストマー組成物にお
いて、該樹脂成分と該ゴム成分の合計量100重量部に
対する末端に水酸基を有するオリゴマーの添加量は0.
1重量部以上20重量部以下であり、好ましくは0.5
重量部以上10重量部以下で、さらに好ましくは1重量
部以上5重量部以下である。0.1重量部未満では塗装
性の向上が見られず、添加の効果がない。20重量部を
越えると成形体の表面に著しくブリードアウトし外観や
感触を損ねる。
【0045】一般に、末端に水酸基を有するオリゴマー
として、ワックス状の結晶性を有する固体を用いた方が
多量に配合した場合においても感触を損ねることが少な
く、好ましく用いられる。
【0046】該樹脂成分(a)と該ゴム成分(b)の合
計量100重量部に対する該ゴム成分(b)の配合割合
は40重量部以上90重量部以下である。該ゴム成分が
40重量部未満ではエラストマーとしては硬すぎ、90
重量部を越えると耐熱性が不十分となる。
【0047】本発明において、本熱可塑性エラストマー
組成物中のヒドロキシ基とウレタン塗料との反応を促進
させ、塗装膜の密着強度を高める目的で少量のヒドロキ
シ基とイソシアナート基の反応を促進する化合物が用い
られる。このような化合物として例えばスズ化合物、3
級アミン化合物、ビスマス化合物、鉛化合物、チタン化
合物、コバルト化合物、アルミニウム化合物、亜鉛化合
物、鉄化合物、アルカリ金属のカルボン酸塩などを用い
ることができる。
【0048】このようなスズ化合物の例としてはジブチ
ルスズジラウレート、ジブチルスズマレート、ジブチル
スズジオクチルマレート、ジブチルスズジアセテート、
ジブチルスズ2−エチルヘキサノエート、トリブチルス
ズアセテート、ジブチルスズジブトキシド等のモノまた
はジまたはトリアルキルスズカルボキシレートまたはア
ルコキシドやテトラブチル1,3−ジアセトキシジスタ
ノキサン等のテトラアルキルジスタノキサン化合物など
が挙げられる。ここでいうアルキル基とは炭素数1から
30の範囲の炭化水素基であり直鎖であっても分岐を有
していてもよく、また不飽和結合を有しているものも含
む。さらにはジブチルスズビスアセチルアセトナート、
ジ2−エチルヘキシルスズオキサイド等の有機スズ化合
物も有効である。
【0049】3級アミンの例としてはテトラアルキルエ
チレンジアミン、N、N−ジアルキルベンジルアミン、
N、N−ジアルキルアニリン、N、N−ジアルキルエタ
ノールアミン、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]
オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7
−ウンデセン、N、N−ジアルキルアミノピリジン等が
挙げられる。ここでいうアルキル基とは炭素数1から3
0の範囲の炭化水素基であり直鎖であっても分岐を有し
ていてもよく、また不飽和結合を有しているものも含
む。
【0050】鉛化合物の例としては安息鉱酸鉛、オクチ
ル酸鉛、ステアリン酸鉛、オレイン酸鉛等である。チタ
ン化合物としてはチタン酸テトラ2−エチルヘキシル、
チタン酸テトラブチル、チタン酸テトラプロピル等が挙
げられる。またコバルト化合物としてはナフテン酸コバ
ルト、オクチル酸コバルト、安息香酸コバルト、オレイ
ン酸コバルト、ステアリン酸コバルト等である。アルミ
ニウム化合物としては酢酸アルミニウム、オレイン酸ア
ルミニウム、アルミニウムプロポキシド、アルミニウム
ブトキシド、ステアリン酸アルミニウム等である。亜鉛
化合物としてはナフテン酸亜鉛、オクチル酸亜鉛、オレ
イン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛等である。また鉄化合物
としてはオクチル酸鉄、オレイン酸鉄、ステアリン酸
鉄、鉄アセチルアセトナート、塩化鉄等の鉄化合物があ
げられる。アルカリ金属のカルボン酸塩としては酢酸、
プロピオン酸、オレイン酸、ステアリン酸、安息香酸等
のカルボン酸のリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビ
ジウムまたはセシルム塩である。ビスマス化合物として
は硝酸ビスマス、酢酸ビスマス等が挙げられる。またこ
れらの混合物を使用することも可能である。
【0051】これらの添加量は、樹脂成分(a)および
ゴム成分(b)の合計量100重量部に対し通常0.0
05重量部から10重量部が配合され、0.02〜5重
量部が好ましく、特に0.05〜3重量部が好適であ
る。0.005重量部以下では効果が乏しく、10重量
部を越えるとそれ以上の効果はみられず、ブリードアウ
ト等の悪影響を及ぼす。
【0052】本発明における熱可塑性エラストマー組成
物は上記に述べた変性ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂
成分、部分架橋されたエチレン−α−オレフィン共重合
体ゴムを含むゴム成分および末端に水酸基を有するオリ
ゴマーをヘンシェルミキサー等で予め混合した後、通常
の2軸押出機や単軸押出機、バンバリーミキサー等の混
練機で加熱混練することにより調製できる。
【0053】混練時の温度は使用するポリオレフィン系
樹脂の軟化点以上であることが望ましく、通常100℃
〜300℃の間である。また本発明ではグラフト変性を
行う押出機中にグラフト反応終了後、引き続いて該押出
機の中間部からエチレン−α−オレフィン共重合体ゴム
および末端に水酸基を有するオリゴマーをサイドフィー
ドすることによって熱可塑性エラストマー組成物を調製
することも可能である。
【0054】このようにして得られた熱可塑性エラスト
マー組成物は押出成形、射出成形、プレス成形等の通常
の成形法で成形する事が可能である。これら成形体に彩
色や表面保護、艶消しなどのため塗装を施すことによ
り、本発明の塗装体が得られる。ここで塗装に使用され
る塗料あるいは表面処理剤はウレタン系塗料あるいはウ
レタン系表面処理剤(たとえばポリエステルポリオール
とイソシアナート系硬化剤とからなる表面処理剤)であ
り、2液系、1液系のいずれでもよい。本発明に於いて
ウレタン系塗料あるいはウレタン系表面処理剤とは塗料
あるいは表面処理剤が塗膜を形成したときに少なくとも
ウレタン結合を含有している塗料をさし、ウレタン塗料
あるいは表面処理剤以外でもヒドロキシ基に親和性を有
する塗料であれば使用可能である。
【0055】このような塗料や表面処理剤を塗布する方
法としては一般に行われている方法が可能であり、例え
ばスプレーガンを用いて塗布する方法、刷毛塗りによる
方法、ロールコーター等を用いる方法がある。
【0056】塗料の厚さは成形体の使用目的に応じて変
化させることが可能であり特に制限はないが、通常乾燥
後において1ミクロンから500ミクロンの範囲であ
る。
【0057】本発明における熱可塑性エラストマー組成
物を塗装して得られる塗装体は、外観や表面の物理的特
性に優れている。すなわち本発明における熱可塑性エラ
ストマー組成物からの成形体はポリオレフィン系樹脂で
あるため耐摩耗性、耐傷つき性等は必ずしも十分ではな
いが、塗装することによりこれら外観、表面の物理的特
性は大幅に改善され意匠性に優れた塗装体を提供する。
【0058】
【実施例】以下に実施例を示すが本発明はこれらに限定
されるものではない。なお実施例における測定方法およ
び使用した樹脂等は以下の通りである。 MFR JIS K7210(荷重2.16kg 230℃) ショア硬度 ASTM D−676−49 ヒドロキシ基とイソシアナート基との反応を促進する化
合物 ジブチル錫ジステアレート(DBTDS) PP1 ヒドロキシエチルメタクリレート(以下HEMA)変性
アイソタクチックポリプロピレン単独重合体(MFR
20.0g/10分、HEMA 1.6wt%) PP2 ヒドロキシ基含有ポリプロピレン樹脂(ポリプロピレン
樹脂をパーオキサイドを用いて無水マレイン酸でグラフ
ト変性した後エタノールアミンで処理した) 数平均分子量15,000 水酸基価15mgKOH/
g(2−ヒドロキシエチルメタクリレート換算3.6wt
%) PP3 アイソタクチックポリプロピレンホモポリマー、MFR
0.1g/10分 PP4 アイソタクチックポリプロピレンホモポリマー、MFR
20g/10分 EPM エチレン−プロピレンゴム MFR1.0g/10分、プ
ロピレン含量38wt% EPDM エチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネン共重合
体ゴム MFR 0.1g/10分、ヨウ素価15、プロピレン含
量28wt% 軟化剤 出光興産社製水添パラフィンオイルPW380 HTBR1 ワックス状水素添加両末端ヒドロキシ化1,4−ポリブ
タジエンン 1,4−結合80%、数平均分子量2,800、ヨウ素
化1.5 平均ヒドロキシ基数2.3個/分子 HTBR2 液状水素添加両末端ヒドロキシ化1,2−ポリブタジエ
ンン 1,2−結合90%、数平均分子量1,400、ヨウ素
化10.3 平均ヒドロキシ基数1.6個/分子 HTBR3 液状水素添加両末端ヒドロキシ化1,2−ポリブタジエ
ンン 1,2−結合90%、数平均分子量3,000、ヨウ素
化10.3 平均ヒドロキシ基数1.6個/分子
【0059】(実施例1〜7、比較例1〜4)上記のポ
リプロピレン樹脂とEPDM、EPM、軟化剤、架橋助
材としてトリアリルイソシアヌレートを表1の配合でバ
ンバリミキサーを用いて混練しペレットにした。このペ
レットに表1の配合で有機過酸化物として2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキ
サンをまぶして噛合型同方向2軸押出機を用い160℃
で混練し部分架橋ゴムを含有する成分を得た。
【0060】
【表1】
【0061】熱可塑性エラストマー組成物の調製 上記変性ポリプロピレン系樹脂と部分架橋ゴムを含む成
分、EPM、末端に水酸基を有するオリゴマーおよびそ
の他を表2に示した割合で混合し、噛合型同方向2軸押
出機を用い160℃で混練し熱可塑性エラストマー組成
物を得た。得られた熱可塑性エラストマー組成物は以下
に従って塗装し、塗膜密着性を評価した。 塗装 射出成形品 塗料は2液ウレタン塗料(日本ビーケミカル製 R−2
71)を用いた。試料は2mm厚の射出成型平板を用い
た。該成形品の表面をイソプロピルアルコールで払拭後
塗膜が約100ミクロン程度の厚みになるようスプレー
ガンを用いて塗装した。この時、TCE処理やプラズマ
処理等の前処理は行わなかった。 押出成形品 表面処理剤として2液ウレタン系表面処理剤を用いた。
試料は0.5mm厚の押出シートを用いた。該成形品の
表面をイソプロピルアルコールで払拭後、バーコーター
を用いて該表面処理剤を塗布した。この時、TCE処
理、プラズマ処理、コロナ処理等の前処理は行わなかっ
た。尚、乾燥後の塗膜(表面処理剤)の厚みは約3μで
あった。但し、塗膜の厚みのため押出成形品においては
剥離強度は測定不能であった。 剥離試験 剥離強度 塗膜に10mm幅の切れ込みをいれ、引張り試験機を用
いて剥離速度50mm/分、180度剥離で行った。 碁盤目剥離テスト 塗装されたテストピースの塗装面にカッターで1mm間
隔に碁盤目を10×10個の計100個入れ、その上に
ニチバン製セロテープを貼りつけ、これを塗装面に対し
て垂直方向に剥離し、塗装面に残った碁盤目数を数え
た。評価結果を表2にまとめて示す。
【0062】
【表2】
【0063】
【発明の効果】本発明はTCE処理、プライマー処理な
しでウレタン塗装が可能な熱可塑性エラストマー組成物
を提供するものであり、環境汚染の原因の一つであるT
CEや高価なプライマー、プラズマ処理等を使用せずに
すみ、また処理行程が省略できる等の利点がある。本発
明における熱可塑性エラストマー組成物は、従来直接塗
装が困難であった射出成形品、押出成形品における塗装
性が特に良好であり自動車内装、外装、家電といった幅
広い分野で利用できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C08L 23/26 101:06) (C08L 51/06 101:06) 23:26 51:06 (72)発明者 山本 晃市 大分県大分市大字中ノ洲2昭和電工株式 会社大分研究所内 (56)参考文献 特開 平6−145440(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)少なくとも不飽和ヒドロキシ化合
    物でグラフト変性された変性ポリオレフィン系樹脂を含
    む樹脂成分 ・・・10〜60重量部 (b部分架橋されたエチレン−α−オレフィン共重合
    体ゴムを含むゴム成分・・・90〜40重量部 及び(a)成分と(b)成分の両者の合計量100重量
    部に対し、 (c)末端に水酸基を有する実質的に飽和の主として炭
    化水素から構成される有するオリゴマー
    ・・・0.1〜20重量部 配合されていることを特徴とする熱可塑性エラストマ
    ー組成物。
  2. 【請求項2】 樹脂成分とゴム成分の合計量に対し、変
    性ポリオレフィン系樹脂に含まれる不飽和ヒドロキシ化
    合物中のヒドロキシ基の含量が、ヒドロキシエチルメタ
    クリレート換算で0.01重量%以上である請求項1記
    載の熱可塑性エラストマー組成物。
  3. 【請求項3】 スズ化合物、3級アミン化合物、ビスマ
    ス化合物、鉛化合物、チタン化合物、コバルト化合物、
    アルミニウム化合物、亜鉛化合物、鉄化合物、アルカリ
    金属のカルボン酸塩の中の少なくとも一種を、樹脂成分
    及びゴム成分の合計量100重量部に対し、0.005
    〜10重量部の範囲で添加することからなる請求項1ま
    たは2記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  4. 【請求項4】 (b)のゴム成分100重量部に対して
    軟化剤を200重量部を超えない範囲で添加することか
    らなる請求項1、2または3記載の熱可塑性エラストマ
    ー組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4記載の熱可塑性エラス
    トマー組成物の成形体にウレタン系塗料もしくは表面処
    理剤が塗装された塗装体。
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