JP4691396B2 - 合成繊維用処理剤及び合成繊維の処理方法 - Google Patents

合成繊維用処理剤及び合成繊維の処理方法 Download PDF

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Description

本発明は合成繊維用処理剤及び合成繊維の処理方法に関する。近年、合成繊維の紡糸工程や加工工程においては、高速化が更に一段と進み、これに伴って生産糸の毛羽や糸切れ並びに織編物での染色斑がますます発生し易くなっている。かかる毛羽や糸切れ並びに染色斑の発生を防止するため、合成繊維に付着させる合成繊維用処理剤としてこれらを防止するための機能性向上剤の含有割合を増加させたものを使用したり、合成繊維に対する合成繊維用処理剤の付着量を上げたりすることが行われているが、依然として近年の高速化には充分に対応できていない。本発明は、合成繊維の紡糸工程や加工工程における近年の高速化にも対応して、毛羽や糸切れ並びに染色斑の発生を充分に防止できる合成繊維用処理剤及び合成繊維の処理方法に関する。
従来、合成繊維用処理剤として一般に、潤滑剤及び機能性向上剤を含有するものが使用されている。かかる合成繊維用処理剤には、毛羽や糸切れ等の発生を防止するための機能性向上剤を含有するものも各種が知られている(例えば特許文献1〜10参照)。ところが、これら従来の合成繊維用処理剤には、近年の高速化された紡糸工程や加工工程において、毛羽や糸切れ並びに染色斑の発生を充分に防止できないという問題がある。
特開平1−298281号公報 特開平2−47372号公報 特開2001−146684号公報 特開昭60−181368号公報 特開2000−136448号公報 特開昭60−9971号公報 特開平1−306684号公報 特開平2−269878号公報 特開平7−3657号公報 特開昭62−85076号公報
本発明が解決しようとする課題は、近年における合成繊維の紡糸工程や加工工程での高速化にも対応して、毛羽や糸切れ並びに染色斑の発生を充分に防止できる合成繊維用処理剤及び合成繊維の処理方法を提供する処にある。
しかして本発明者らは、前記の課題を解決するべく研究した結果、特定の4成分を所定割合で含有する合成繊維用処理剤が正しく好適であり、またかかる合成繊維用処理剤の水性液を合成繊維に対し所定量となるよう付着させることが正しく好適であることを見出した。
すなわち本発明は、下記のA成分、B成分、C成分及びD成分の4成分を合計70重量%以上含有しており、且つ該4成分の合計100重量部当たり、該A成分を55〜92重量部、該B成分を0.3〜5重量部、該C成分を0.1〜3重量部及び該D成分を0.6〜44重量部の割合で含有して成ることを特徴とする合成繊維用処理剤に係る。
A成分:下記の条件1〜3を同時に満足するアルキレンオキサイド付加物から選ばれる一つ又は二つ以上であって、下記のE成分及びF成分を合計60重量%以上含有しており、且つ該E成分/該F成分=40/60〜80/20(重量比)の割合で含有するもの
条件1:1〜3価の炭素数1〜24の脂肪族アルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した数平均分子量1000〜12000のアルキレンオキサイド付加物であること
条件2:それを構成する全オキシアルキレン単位の10〜80重量%がオキシエチレン単位であるポリオキシアルキレン基を有するアルキレンオキサイド付加物であること
条件3:1価の炭素数6〜24の脂肪族アルコールにエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドをエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=35/65〜80/20(重量比)の割合で付加したアルキレンオキサイド付加物を30重量%以上含有するアルキレンオキサイド付加物であること
E成分:1〜3価の炭素数4〜13の脂肪族アルコールにエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドをエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=35/65〜80/20(重量比)の割合で付加した数平均分子量1000〜12000のアルキレンオキサイド付加物
F成分:1価の炭素数14〜16の脂肪族アルコールにエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドをエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=35/65〜80/20(重量比)の割合で付加した数平均分子量1000〜4000のアルキレンオキサイド付加物
B成分:それを構成するオキシアルキレン単位がオキシエチレン単位及び/又はオキシプロピレン単位であるポリオキシアルキレン基を有するポリオキシアルキレン変性シリコーンであって、且つ該ポリオキシアルキレン基/シリコーン鎖=25/75〜90/10(重量比)の割合で有するポリオキシアルキレン変性シリコーン
C成分:フェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤及びチオエーテル系酸化防止剤から選ばれる一つ又は二つ以上
D成分:乳化剤、帯電防止剤及び潤滑補助剤の3成分から成り、且つ該乳化剤として非イオン界面活性剤を50〜83.6重量%、該帯電防止剤としてアニオン界面活性剤を1〜10重量%及び該潤滑補助剤として下記の化1で示される脂肪族エステル化合物及び/又は化2で示される脂肪族エステル化合物を合計10.9〜40重量%含有するもの



Figure 0004691396
Figure 0004691396
化1及び化2において、
,R:炭素数8〜18の脂肪族モノアルコールから水素原子を除いた残基
:炭素数8〜18の脂肪族モノカルボン酸から水素原子を除いた残基
:炭素数8〜18の脂肪族モノカルボン酸から水酸基を除いた残基
X:合計1〜10個のオキシエチレン単位及び/又はオキシプロピレン単位で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
また本発明は、本発明に係る合成繊維用処理剤を合成繊維に対し0.1〜3重量%となるよう付着させることを特徴とする合成繊維の処理方法に係る。
先ず、本発明に係る合成繊維用処理剤(以下単に本発明の処理剤という)について説明する。本発明の処理剤は、A成分、B成分、C成分及びD成分の4成分を含有して成るものである。かかる4成分のうちでA成分は条件1〜3を同時に満足するアルキレンオキサイド付加物から選ばれる一つ又は二つ以上である。
A成分について条件1は、アルキレンオキサイド付加物が、1〜3価の炭素数1〜24の脂肪族アルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した数平均分子量1000〜12000のアルキレンオキサイド付加物であることである。かかる条件1において、1〜3価の炭素数1〜24の脂肪族アルコールとしては、1)メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ペンチルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ドデシルアルコール、トリデシルアルコール、テトラデシルアルコール、ペンタデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、ヘプタデシルアルコール、オクタデシルアルコール、ノナデシルアルコール、エイコシルアルコール、ヘンエイコシルアルコール、ドコシルアルコール、トリコシルアルコール、テトラコシルアルコール等の1価の直鎖飽和脂肪族アルコール、2)イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、イソペンチルアルコール、2−メチル−ペンチルアルコール、2−エチル−ヘキシルアルコール、2−プロピル−ヘプチルアルコール、2−ブチル−オクチルアルコール、2−ペンチル−ノニルアルコール、2−ヘキシル−デシルアルコール、2−ヘプチル−ウンデシルアルコール、2−オクチル−ドデシルアルコール、2−ノニル−トリデシルアルコール、2−デシル−テトラデシルアルコール、2−ウンデシル−ペンタデシルアルコール、2−ドデシル−ヘキサデシルアルコール等の1価の分岐飽和脂肪族アルコール、3)10−ウンデセニルアルコール、9c−テトラデセニルアルコール、9c−ヘキサデセニルアルコール、9c−オクタデセニルアルコール、9t−オクタデセニルアルコール、9c,12c−オクタデカジエニルアルコール、9c,12c,15c−オクタデカトリエニルアルコール、9c−エイコセニルアルコール、5,8,11,14−エイコサテトラエニルアルコール、13c−ドコセニルアルコール、13t−ドコセニルアルコール等の1価の直鎖不飽和脂肪族アルコール、4)エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等の2価の脂肪族アルコール、5)グリセリン、トリメチロールプロパン等の3価の脂肪族アルコール等が挙げられる。
また条件1において、炭素数2〜4のアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、1,4−ブチレンオキサイド等が挙げられるが、なかでもエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドが好ましい。これらのアルキレンオキサイドは単独で又は混合で使用できる。混合で用いる場合、1〜3価の炭素数1〜24の脂肪族アルコールに対するアルキレンオキサイドの付加形態としては、ランダム付加、ブロック付加、ランダム・ブロック付加が挙げられる。
以上説明した条件1を満足するアルキレンオキサイド付加物は、いずれも数平均分子量が1000〜12000のものとするが、1000〜10000のものとするのが好ましい。
A成分について条件2は、アルキレンオキサイド付加物が、それを構成する全オキシアルキレン単位の10〜80重量%がオキシエチレン単位であるポリオキシアルキレン基を有するアルキレンオキサイド付加物であることである。
A成分について条件3は、アルキレンオキサイド付加物が、1価の炭素数6〜24の脂肪族アルコールにエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドをエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=35/65〜80/20(重量比)の割合で付加したアルキレンオキサイド付加物を30重量%以上含有するアルキレンオキサイド付加物であることである。かかる条件3において、1価の炭素数6〜24の脂肪族アルコールとしては、1)ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ドデシルアルコール、トリデシルアルコール、テトラデシルアルコール、ペンタデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、ヘプタデシルアルコール、オクタデシルアルコール、ノナデシルアルコール、エイコシルアルコール、ヘンエイコシルアルコール、ドコシルアルコール、トリコシルアルコール、テトラコシルアルコール等の直鎖飽和脂肪族アルコール、2)2−メチル−ペンチルアルコール、2−エチル−ヘキシルアルコール、2−プロピル−ヘプチルアルコール、2−ブチル−オクチルアルコール、2−ペンチル−ノニルアルコール、2−ヘキシル−デシルアルコール、2−ヘプチル−ウンデシルアルコール、2−オクチル−ドデシルアルコール、2−ノニル−トリデシルアルコール、2−デシル−テトラデシルアルコール、2−ウンデシル−ペンタデシルアルコール、2−ドデシル−ヘキサデシルアルコール等の分岐飽和脂肪族アルコール、3)10−ウンデセニルアルコール、9c−テトラデセニルアルコール、9c−ヘキサデセニルアルコール、9c−オクタデセニルアルコール、9t−オクタデセニルアルコール、9c,12c−オクタデカジエニルアルコール、9c,12c,15c−オクタデカトリエニルアルコール、9c−エイコセニルアルコール、5,8,11,14−エイコサテトラエニルアルコール、13c−ドコセニルアルコール、13t−ドコセニルアルコール等の直鎖不飽和脂肪族アルコール等が挙げられる。
A成分は以上説明した条件1〜3を同時に満足するアルキレンオキサイド付加物から選ばれる一つ又は二つ以上であって、下記のE成分及びF成分を合計60重量%以上含有しており、且つ該E成分/該F成分=40/60〜80/20(重量比)の割合で含有するものである。
E成分:1〜3価の炭素数4〜13の脂肪族アルコールにエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドをエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=35/65〜80/20(重量比)の割合で付加した数平均分子量1000〜12000のアルキレンオキサイド付加物
F成分:1価の炭素数14〜16の脂肪族アルコールにエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドをエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=35/65〜80/20(重量比)の割合で付加した数平均分子量1000〜4000のアルキレンオキサイド付加物
前記のE成分において、1〜3価の炭素数4〜13の脂肪族アルコールとしては、ブチルアルコール、ペンチルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ドデシルアルコール、トリデシルアルコール、2−メチル−ペンチルアルコール、2−エチル−ヘキシルアルコール、2−プロピル−ヘプチルアルコール、2−ブチル−オクチルアルコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン等が挙げられるが、なかでもヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ドデシルアルコール、トリデシルアルコール等の1価の炭素数6〜13の脂肪族アルコールが好ましい。
また前記のF成分において、1価の炭素数14〜16の脂肪族アルコールとしては、テトラデシルアルコール、ペンタデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、2−ペンチル−ノニルアルコール、2−ヘキシル−デシルアルコール、9c−テトラデセニルアルコール、9c−ヘキサデセニルアルコール等が挙げられるが、なかでもテトラデシルアルコール、ペンタデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール等の直鎖脂肪族アルコールを70モル%以上含有するものが好ましい。
以上説明したA成分としてのアルキレンオキサイド付加物それ自体は、公知の方法で合成できる。これには例えば、脂肪族アルコールに、アルカリ触媒存在下で、炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを逐次付加重合反応させる方法が挙げられる。
B成分は、それを構成するオキシアルキレン単位がオキシエチレン単位及び/又はオキシプロピレン単位であるポリオキシアルキレン基を有するポリオキシアルキレン変性シリコーンであって、且つ該ポリオキシアルキレン基/シリコーン鎖=25/75〜90/10(重量比)の割合で有するポリオキシアルキレン変性シリコーンである。かかるポリオキシアルキレン変性シリコーンとしては、1)オキシエチレン単位の繰り返しで構成されたポリオキシエチレン基を有するポリオキシエチレン変性シリコーン、2)オキシプロピレン単位の繰り返しで構成されたポリオキシプロピレン基を有するポリオキシプロピレン変性シリコーン、3)オキシエチレン単位及びオキシプロピレン単位の繰り返しで構成されたポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するポリオキシエチレンポリオキシプロピレン変性シリコーンが挙げられるが、なかでもそれを構成する全オキシアルキレン単位の25重量%以上がオキシエチレン単位であるポリオキシアルキレン基を有するものが好ましい。B成分としてのポリオキシアルキレン変性シリコーン中のポリオキシアルキレン基とシリコーン鎖との割合は、ポリオキシアルキレン基/シリコーン鎖=25/75〜90/10(重量比)の割合とするが、30/70〜85/15(重量比)の割合とするのが好ましく、またポリオキシアルキレン変性シリコーンの数平均分子量は特に制限されないが、2500〜50000とするのが好ましい。
以上説明したB成分のポリオキシアルキレン変性シリコーンは、シリコーン鎖中のケイ素原子に直結した炭素原子を介してポリオキシアルキレン基が連結した構造を有する。この場合、ポリオキシアルキレン基の連結形態には、シリコーン鎖に対して直鎖状に連結したものと、シリコーン鎖に対して側鎖状に連結したものとがある。かかるポリオキシアルキレン変性シリコーンそれ自体は、公知の方法が合成できる。
C成分は、フェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤及びチオエーテル系酸化防止剤から選ばれる一つ又は二つ以上である。
C成分としてのフェノール系酸化防止剤としては、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリトール−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2’−メチレン−ビス−(6−t−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−ブチリデン−ビス−(6−t−ブチル−4−メチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェノール)ブタン、1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌルサン、1,3,5−トリス(4−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌルサン等が挙げられる。
C成分としてのホスファイト系酸化防止剤としては、オクチルジフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、テトラトリデシル−4,4’−ブチリデン−ビス−(2−t−ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファイト、モノ(ジノニルフェニル)ホスファイト、ジ(p−ノニルフェニル)ホスファイト等が挙げられる。
C成分としてのチオエーテル系酸化防止剤としては、4,4’−チオビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート等が挙げられる。
以上説明した酸化防止剤のなかでも、C成分としてはフェノール系酸化防止剤が好ましい。
D成分は、乳化剤、帯電防止剤及び潤滑補助剤の3成分から成るものである。
D成分としての乳化剤は非イオン界面活性剤である。かかる非イオン界面活性剤としては、1)ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエステル、ポリオキシアルキレンヒマシ油、ポリオキシアルキレンアルキルアミノエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアミドエーテル等の分子中にポリオキシアルキレン基を有するエーテル型非イオン界面活性剤、2)ソルビタンモノラウレート、ソルビタントリオレート、グリセリンモノラウレート、ジグリセリンジラウレート等の多価アルコール部分エステル型非イオン界面活性剤、3)3〜6価のアルコールと脂肪酸との部分エステルにアルキレンオキサイドを付加したもの、アルキレンオキサイドを付加した3〜6価のアルコールと脂肪酸との部分エステル又は完全エステル、3〜6価のアルコールとヒドロキシ脂肪酸とのエステルにアルキレンオキサイドを付加したもの等のポリオキシアルキレン多価アルコール脂肪酸エステル型非イオン界面活性剤、4)ジエタノールアミンモノラウロアミド、ジエチレントリアミンジオクチルアミド等のアルキルアミド型非イオン界面活性剤等が挙げられるが、なかでもエーテル型非イオン界面活性剤が好ましい。
D成分としての帯電防止剤はアニオン界面活性剤である。かかるアニオン界面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムのような有機スルホン酸塩、ポリオキシエチレンラウリル硫酸エステルナトリウムのような有機硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンラウリルホスフェートカリウムのような有機リン酸エステル塩、オレイン酸ナトリウムやアルケニルコハク酸カリウムのような有機脂肪酸塩等が挙げられる。
D成分としての潤滑補助剤は前記の化1で示される脂肪族エステル化合物及び/又は前記の化2で示される脂肪族エステル化合物である。
化1で示される脂肪族エステル化合物において、化1中のRは、オクチルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等の炭素数8〜18の脂肪族モノアルコールから水素原子を除いた残基である。また化1中のRは、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、イソオクタン酸、イソヘキサデカン酸、イソオクタデカン酸等の炭素数8〜18の脂肪族モノカルボン酸から水素原子を除いた残基である。更に化1中のXは、合計1〜10個のオキシエチレン単位及び/又はオキシプロピレン単位で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である。かかる残基としては、1)合計1〜10個のオキシエチレン単位で構成された(ポリ)オキシエチレン基を有する(ポリ)エチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基、2)合計1〜10個のオキシプロピレン単位で構成された(ポリ)オキシプロピレン基を有する(ポリ)プロピレングリコールから全ての水酸基を除いた残基、3)合計2〜10個のオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位とで構成された(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基が挙げられる。
化2で示される脂肪族エステル化合物において、化2中のRは、化1中のRについて前記したことと同じである。また化2中のRは、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、イソオクタン酸、イソヘサデカン酸、イソオクタデカン酸等の炭素数8〜18の脂肪族モノカルボン酸から水酸基を除いた残基である。
D成分は以上説明した乳化剤、帯電防止剤及び潤滑補助剤の3成分から成るものであって、該乳化剤としての非イオン界面活性剤を50〜83.6重量%、該帯電防止剤としてのアニオン界面活性剤を1〜10重量%及び該潤滑補助剤としての化1で示される脂肪族エステル化合物及び/又は化2で示される脂肪族エステル化合物を合計10.9〜40重量%含有するものである。
本発明の処理剤は、以上説明したようなA成分、B成分、C成分及びD成分の4成分を含有するものであるが、該4成分を合計70重量%以上含有しており、且つ該4成分の合計100重量部当たり、該A成分を55〜92重量部、該B成分を0.3〜5重量部、該C成分を0.1〜3重量部及び該D成分を0.6〜44重量部の割合で含有して成るものとし、好ましくは該4成分を合計80重量%以上含有しており、且つ該4成分の合計100重量部当たり、該A成分を55〜90重量部、該B成分を0.5〜2重量部、該C成分を0.5〜2重量部及び該D成分を9〜41重量部の割合で含有して成るものとする。
本発明の処理剤は、本発明の効果を損なわない範囲内において、他の成分を含有することができる。かかる他の成分としては、乳化調整剤、消泡剤、安定化剤、防腐剤、防錆剤等の種々の補助剤が挙げられる。
次に、本発明に係る合成繊維の処理方法(以下単に本発明の処理方法という)について説明する。本発明の処理方法は、以上説明したような本発明の処理剤を合成繊維に対し0.1〜3重量%、好ましくは0.3〜1.2重量%となるよう付着させる方法である。本発明の処理剤を合成繊維に付着させる工程としては、紡糸工程、紡糸と延伸とを同時に行なう工程等が挙げられる。また本発明の処理剤を合成繊維に付着させる方法としては、ローラー給油法、計量ポンプを用いたガイド給油法、浸漬給油法、スプレー給油法等が挙げられる。更に本発明の処理剤を合成繊維に付着させる際の形態としては、ニート、有機溶剤溶液、水性液等が挙げられるが、水性液が好ましく、なかでも5〜30重量%の水性液が好ましい。本発明の処理剤の水性液を付着させる場合も、合成繊維に対し本発明の処理剤として0.1〜3重量%、好ましくは0.3〜1.2重量%となるよう付着させる。
本発明の処理方法の適用対象となる合成繊維としては、1)ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリ乳酸エステル等のポリエステル系繊維、2)ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系繊維、3)ポリアクリル、モダアクリル等のポリアクリル系繊維、4)ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維、ポリウレタン系繊維等が挙げられるが、なかでもポリエステル系繊維又はポリアミド系繊維に適用する場合に本発明の効果の発現が高い。
既に明らかなように、以上説明した本発明には、近年における合成繊維の紡糸工程や加工工程での高速化にも対応して、毛羽や糸切れ並びに染色斑の発生を充分に防止できるという効果がある。
本発明の処理剤の実施形態としては、次の1)〜6)が挙げられる。
1)下記のA成分を65重量%、B成分を1.5重量%、C成分を1重量%及びD成分を32.5重量%(合計100重量%)含有して成る合成繊維用処理剤。
A成分:下記のアルキレンオキサイド付加物(A−1)/下記のアルキレンオキサイド付加物(A−6)=45/20(重量比)の混合物
アルキレンオキサイド付加物(A−1):ドデシルアルコールにEO(EOはエチレンオキサイド、以下同じ)とPO(POはプロピレンオキサイド、以下同じ)とをEO/PO=70/30(重量比)の割合でランダム状に付加した数平均分子量3500のアルキレンオキサイド付加物
アルキレンオキサイド付加物(A−6):ヘキサデシルアルコールにEOとPOとをEO/PO=50/50(重量比)の割合でランダム状に付加した数平均分子量1000のアルキレンオキサイド付加物
B成分:それを構成するオキシアルキレン単位がオキシエチレン単位及びオキシプロピレン単位であるポリオキシアルキレン基/シリコーン鎖=70/30(重量比)の割合で有し、且つ該オキシアルキレン単位の50%がオキシエチレン単位であるポリオキシアルキレン変性シリコーン(B−1)
C成分:2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)[フェノール系酸化防止剤(C−1)]
D成分:下記の乳化剤(D−1)/下記の乳化剤(D−2)/下記の乳化剤(D−3)/下記の帯電防止剤(D−7)/下記の帯電防止剤(D−9)/下記の潤滑補助剤(D−11)=10/10/1/0.5/1/10(重量比)の混合物
乳化剤(D−1):ω−ヒドロキシ(ポリオキシエチレン)(n=7、nはオキシエチレン単位の繰り返し数、以下同じ)オクタデセノアート
乳化剤(D−2):α−ドデシル−ω−ヒドロキシ(ポリオキシプロピレンポリオキシエチレン)(m=3、n=4、mはオキシプロピレン単位の繰り返し数、以下同じ)
乳化剤(D−3):ω−ヒドロキシ(ポリオキシエチレン)(n=20)硬化ヒマシ油エステル
帯電防止剤(D−7):デカンスルホン酸カリウム
帯電防止剤(D−9):α−ドデシル−ω−ヒドロキシ(ポリオキシエチレン)(n=3)のリン酸エステルカリウム
潤滑補助剤(D−11):ドデシルオクタノアート
2)下記のA成分を65重量%、B成分を1.5重量%、C成分を1重量%及びD成分を32.5重量%(合計100重量%)含有して成る合成繊維用処理剤。
A成分:前記のアルキレンオキサイド付加物(A−1)/前記のアルキレンオキサイド付加物(A−6)=45/20(重量比)の混合物
B成分:前記のポリオキシアルキレン変性シリコーン(B−1)
C成分:前記のフェノール系酸化防止剤(C−1)
D成分:前記の乳化剤(D−1)/前記の乳化剤(D−2)/前記の乳化剤(D−3)/前記の帯電防止剤(D−7)/前記の帯電防止剤(D−9)/下記の潤滑補助剤(D−12)=10/10/1/0.5/1/10(重量比)の混合物
潤滑補助剤(D−12):α−ドデシル−ω−ヒドロキシ(ポリオキシエチレン)(n=6)とデカン酸とのエステル
3)下記のA成分を70重量%、B成分を1.5重量%、C成分を1重量%及びD成分を27.5重量%(合計100重量%)含有して成る合成繊維用処理剤。
A成分:前記のアルキレンオキサイド付加物(A−1)/前記のアルキレンオキサイド付加物(A−6)=50/20(重量比)の混合物
B成分:前記のポリオキシアルキレン変性シリコーン(B−1)
C成分:前記のフェノール系酸化防止剤(C−1)
D成分:前記の乳化剤(D−1)/前記の乳化剤(D−2)/前記の乳化剤(D−3)/前記の帯電防止剤(D−7)/前記の帯電防止剤(D−9)/前記の潤滑補助剤(D−11)=10/10/3/0.5/1/3(重量比)の混合物
4)下記のA成分を65重量%、B成分を1.5重量%、C成分を1重量%及びD成分を32.5重量%(合計100重量%)含有して成る合成繊維用処理剤。
A成分:前記のアルキレンオキサイド付加物(A−1)/前記のアルキレンオキサイド付加物(A−6)=45/20(重量比)の混合物
B成分:前記のポリオキシアルキレン変性シリコーン(B−1)
C成分:前記のフェノール系酸化防止剤(C−1)
D成分:前記の乳化剤(D−1)/前記の乳化剤(D−2)/前記の乳化剤(D−3)/前記の帯電防止剤(D−7)/前記の帯電防止剤(D−9)/下記の潤滑補助剤(D−13)=10/10/1/0.5/1/10(重量比)の混合物
潤滑補助剤(D−13):ドデシルドデカナート
5)下記のA成分を65重量%、B成分を1.5重量%、C成分を1重量%及びD成分を32.5重量%(合計100重量%)含有して成る合成繊維用処理剤。
A成分:前記のアルキレンオキサイド付加物(A−1)/前記のアルキレンオキサイド付加物(A−6)=45/20(重量比)の混合物
B成分:前記のポリオキシアルキレン変性シリコーン(B−1)
C成分:前記のフェノール系酸化防止剤(C−1)
D成分:前記の乳化剤(D−1)/前記の乳化剤(D−2)/前記の乳化剤(D−3)/前記の帯電防止剤(D−7)/前記の帯電防止剤(D−9)/下記の潤滑補助剤(D−14)=10/10/1/0.5/1/10(重量比)の混合物
潤滑補助剤(D−14):2−エチルヘキシルオクタデセナート
6)下記のA成分を70重量%、B成分を1.5重量%、C成分を1重量%及びD成分を27.5重量%(合計100重量%)含有して成る合成繊維用処理剤。
A成分:前記のアルキレンオキサイド付加物(A−1)/前記のアルキレンオキサイド付加物(A−6)=50/20(重量比)の混合物
B成分:前記のポリオキシアルキレン変性シリコーン(B−1)
C成分:前記のフェノール系酸化防止剤(C−1)
D成分:前記の乳化剤(D−1)/前記の乳化剤(D−2)/前記の乳化剤(D−3)/前記の帯電防止剤(D−7)/前記の帯電防止剤(D−9)/前記の潤滑補助剤(D−13)=10/10/3/0.5/1/3(重量比)の混合物
また本発明の処理方法の実施形態としては、次の7)が挙げられる。
7)前記1)〜6)のうちでいずれかの合成繊維用処理剤を10重量%の水性液となし、この水性液を紡糸したポリエチレンテレフタレート繊維に対し合成繊維用処理剤として0.5重量%となるよう付着させる合成繊維の処理方法。
以下、本発明の構成及び効果をより具体的にするため、実施例等を挙げるが、本発明がこれらの実施例に限定されるというものではない。尚、以下の実施例及び比較例において、部は重量部を、また%は重量%を意味する。
試験区分1(合成繊維用処理剤の調製)
・参考例1{合成繊維用処理剤(P−1)の調製}
下記のA成分を70部、B成分を1.5部、C成分を1部及びD成分を27.5部、以上を均一混合して、合成繊維用処理剤(P−1)を調製した。
A成分:ドデシルアルコールにEOとPOとをEO/PO=70/30(重量比)の割合でランダム状に付加した数平均分子量3500のアルキレンオキサイド付加物/ヘキサデシルアルコールにEOとPOとをEO/PO=50/50(重量比)の割合でランダム状に付加した数平均分子量1000のアルキレンオキサイド付加物=50/20(重量比)の混合物
B成分:それを構成するオキシアルキレン単位がオキシエチレン単位及びオキシプロピレン単位であるポリオキシアルキレン基/シリコーン鎖=70/30(重量比)の割合で有し、且つ該オキシアルキレン単位の50%がオキシエチレン単位であるポリオキシアルキレン変性シリコーン(B−1)
C成分:2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)
D成分:ω−ヒドロキシ(ポリオキシエチレン)(n=7)オクタデセノアート/α−ドデシル−ω−ヒドロキシ(ポリオキシプロピレンポリオキシエチレン)(m=3、n=4)/ω−ヒドロキシ(ポリオキシエチレン)(n=20)硬化ヒマシ油エステル/デカンスルホン酸カリウム/α−ドデシル−ω−ヒドロキシ(ポリオキシエチレン)(n=3)のリン酸エステルカリウム=10/10/6/0.5/1(重量比)の混合物
・参考例又は実施例2〜37及び比較例1〜19{合成繊維用処理剤(P−2)〜(P−37)及び(R−1)〜(R−19)の調製}
参考例1の合成繊維用処理剤(P−1)と同様にして、参考例又は実施例2〜37の合成繊維用処理剤(P−2)〜(P−37)及び比較例1〜19の合成繊維用処理剤(R−1)〜(R−19)を調製した。参考例1の合成繊維用処理剤(P−1)も含め、各例の合成繊維用処理剤の調製に用いた成分の内容を表1〜表4にまとめて示し、また調製した各例の合成繊維用処理剤の内容を表5〜表9にまとめて示した。




Figure 0004691396
Figure 0004691396




Figure 0004691396
Figure 0004691396












Figure 0004691396






Figure 0004691396






Figure 0004691396






Figure 0004691396





Figure 0004691396
表5〜表9において、
A/(A−D):A成分、B成分、C成分及びD成分の合計100重量部中のA成分の割合(部)
B/(A−D):A成分、B成分、C成分及びD成分の合計100重量部中のB成分の割合(部)
C/(A−D):A成分、B成分、C成分及びD成分の合計100重量部中のC成分の割合(部)
D/(A−D):A成分、B成分、C成分及びD成分の合計100重量部中のD成分の割合(部)
条件3/A:A成分中の条件3に相当するアルキレンオキサイド付加物の割合(%)
(E+F)/A:A成分中のE成分及びF成分の合計割合(%)
E/F:E成分/F成分の割合(重量比)
/D:D成分中の乳化剤の割合(%)
/D:D成分中の帯電防止剤の割合(%)
/D:D成分中の潤滑補助剤の割合(%)
A−1〜A−15:表1に示したアルキレンオキサイド付加物
B−1〜B−3:表2に示したポリオキシアルキレン変性シリコーン
C−1〜C−4:表3に示した酸化防止剤
D−1〜D−6:表4に示した乳化剤
D−7〜D−10:表4に示した帯電防止剤
D−11〜D−15:表4に示した潤滑補助剤
G−1:エチレングリコール
試験区分2(合成繊維への合成繊維用処理剤の付着、仮撚加工及び評価)
・合成繊維への合成繊維用処理剤の付着
試験区分1で調製した各例の合成繊維用処理剤を水で希釈して10%水性液とした。固有粘度0.64、酸化チタン含有量0.2%のポリエチレンテレフタレートチップを常法により乾燥した後、エクストルーダーを用いて295℃で紡糸し、口金から吐出して冷却固化した後の走行糸条に、調製した10%水性液を、計量ポンプを用いたガイド給油法にて、合成繊維用処理剤としての付着量が表10及び表11記載の付着量となるよう付着させた後、ガイドで集束させ、機械的な延伸を伴うことなく3000m/分の速度で巻き取り、128デシテックス36フィラメントの部分延伸糸を10kg捲きケークとして得た。
・仮撚加工
前記で得たケークを用いて、コンタクトヒーター式仮撚機により下記の仮撚加工条件で仮撚加工を行なった。
・コンタクトヒーター式仮撚機による仮撚加工条件:
コンタクトヒーター式仮撚機(帝人製機社製の商品名SDS1200)を使用して、加工速度=800m/分と1200m/分の2条件下に、延伸倍率=1.652、施撚方式=3軸デイスク外接式摩擦方式(入り側ガイドデイスク1枚、出側ガイドデイスク1枚、硬質ポリウレタンデイスク4枚)、加撚側ヒーター=長さ2.5mで表面温度210℃、解撚側ヒーター=なし、目標撚り数=3300T/mの条件で、25日間連続運転による仮撚加工を行なった。
・毛羽の評価
前記の仮撚加工において、仮撚加工糸を巻き取る前に、毛羽計数装置(東レエンジニアリング社製の商品名DT−105)にて1時間当たりの毛羽数を測定し、次の基準で評価した。結果を表10及び表11にまとめて示した。
AAA:測定された毛羽数が0個
AA:測定された毛羽数が1個未満(但し、0を含まない)
A:測定された毛羽数が1〜2個
B:測定された毛羽数が3〜9個
C:測定された毛羽数が10個以上
・断糸の評価
前記の仮撚加工において、連続運転の25日間に発生した糸切れ回数を1日当たりの回数に換算し、次の基準で評価した。結果を表10及び表11にまとめて示した。
AAA:発生した糸切れ回数が0回
AA:発生した糸切れ回数が0.5回未満(但し、0を含まない)
A:発生した糸切れ回数が0.5回以上〜1回未満
B:発生した糸切れ回数が1回以上〜5回未満
C:発生した糸切れ回数が5回以上
・染色性の評価
上記の毛羽を測定した仮撚加工糸を用い、筒編機で直径70mm、長さ1.2mmの編地を作製した。作製した編地を、分散染料(日本化薬社製の商品名カヤロンポリエステルブルーEBL−E)を用いて、高圧染色法により染色した。染色した編地を、常法にしたがい水洗、還元洗浄及び乾燥した後、直径70mm、長さ1mの鉄製の筒に装着して、編地表面の濃染部分の点数を肉眼で数えるという評価を5回実施し、得られた評価結果から編地1枚当たりの点数に換算し、次の基準で評価した。結果を表10及び表11にまとめて示した。
AAA:濃染部分がない
AA:濃染部分が1点ある
A:濃染部分が2点ある
B:濃染部分が3〜6点ある
C:濃染部分が7点以上ある





























Figure 0004691396
















Figure 0004691396
表10及び表11において、
付着量:合成繊維に対する合成繊維用処理剤としての付着量(%)

Claims (8)

  1. 下記のA成分、B成分、C成分及びD成分の4成分を合計70重量%以上含有しており、且つ該4成分の合計100重量部当たり、該A成分を55〜92重量部、該B成分を0.3〜5重量部、該C成分を0.1〜3重量部及び該D成分を0.6〜44重量部の割合で含有して成ることを特徴とする合成繊維用処理剤。
    A成分:下記の条件1〜3を同時に満足するアルキレンオキサイド付加物から選ばれる一つ又は二つ以上であって、下記のE成分及びF成分を合計60重量%以上含有しており、且つ該E成分/該F成分=40/60〜80/20(重量比)の割合で含有するもの
    条件1:1〜3価の炭素数1〜24の脂肪族アルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した数平均分子量1000〜12000のアルキレンオキサイド付加物であること
    条件2:それを構成する全オキシアルキレン単位の10〜80重量%がオキシエチレン単位であるポリオキシアルキレン基を有するアルキレンオキサイド付加物であること
    条件3:1価の炭素数6〜24の脂肪族アルコールにエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドをエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=35/65〜80/20(重量比)の割合で付加したアルキレンオキサイド付加物を30重量%以上含有するアルキレンオキサイド付加物であること
    E成分:1〜3価の炭素数4〜13の脂肪族アルコールにエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドをエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=35/65〜80/20(重量比)の割合で付加した数平均分子量1000〜12000のアルキレンオキサイド付加物
    F成分:1価の炭素数14〜16の脂肪族アルコールにエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドをエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=35/65〜80/20(重量比)の割合で付加した数平均分子量1000〜4000のアルキレンオキサイド付加物
    B成分:それを構成するオキシアルキレン単位がオキシエチレン単位及び/又はオキシプロピレン単位であるポリオキシアルキレン基を有するポリオキシアルキレン変性シリコーンであって、且つ該ポリオキシアルキレン基/シリコーン鎖=25/75〜90/10(重量比)の割合で有するポリオキシアルキレン変性シリコーン
    C成分:フェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤及びチオエーテル系酸化防止剤から選ばれる一つ又は二つ以上
    D成分:乳化剤、帯電防止剤及び潤滑補助剤の3成分から成り、且つ該乳化剤として非イオン界面活性剤を50〜83.6重量%、該帯電防止剤としてアニオン界面活性剤を1〜10重量%及び該潤滑補助剤として下記の化1で示される脂肪族エステル化合物及び/又は化2で示される脂肪族エステル化合物を合計10.9〜40重量%含有するもの
    Figure 0004691396
    Figure 0004691396
    (化1及び化2において、
    ,R :炭素数8〜18の脂肪族モノアルコールから水素原子を除いた残基
    :炭素数8〜18の脂肪族モノカルボン酸から水素原子を除いた残基
    :炭素数8〜18の脂肪族モノカルボン酸から水酸基を除いた残基
    X:合計1〜10個のオキシエチレン単位及び/又はオキシプロピレン単位で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基)
  2. A成分、B成分、C成分及びD成分の4成分を合計80重量%以上含有しており、且つ該4成分の合計100重量部当たり、該A成分を55〜90重量部、該B成分を0.5〜2重量部、該C成分を0.5〜2重量部及び該D成分を9〜41重量部の割合で含有する請求項1記載の合成繊維用処理剤。
  3. E成分が1価の炭素数6〜13の脂肪族アルコールにエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドを付加したアルキレンオキサイド付加物であり、またF成分が直鎖脂肪族アルコールを70モル%以上含有する脂肪族アルコールにエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドを付加したアルキレンオキサイド付加物である請求項1又は2記載の合成繊維用処理剤。
  4. B成分が、それを構成する全オキシアルキレン単位の25重量%以上がオキシエチレン単位であるポリオキシアルキレン基を有するポリオキシアルキレン変性シリコーンである請求項1〜のいずれか一つの項記載の合成繊維用処理剤。
  5. C成分が、フェノール系酸化防止剤である請求項1〜のいずれか一つの項記載の合成繊維用処理剤。
  6. 請求項1〜のいずれか一つの項記載の合成繊維用処理剤を合成繊維に対し0.1〜3重量%となるよう付着させることを特徴とする合成繊維の処理方法。
  7. 合成繊維用処理剤を5〜30重量%の水性液となし、該水性液を合成繊維に対し該合成繊維用処理剤として0.1〜3重量%となるよう付着させる請求項記載の合成繊維の処理方法。
  8. 合成繊維がポリエステル系合成繊維又はポリアミド系合成繊維である請求項又は記載の合成繊維の処理方法。
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