JP4690961B2 - 車両の後部ドア構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の後部ドア構造に関し、特に、車両のテールゲート開口部の上縁にヒンジで取り付けられた、はね上げ式の後部ドア構造に関する。
従来、はね上げ式の後部ドア構造としては、後部ドアの外形に沿う形状の枠部に、この枠部を上下に仕切るように横枠部が一体成形されたインナパネルを備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。ここで、図6は、従来の後部ドア構造の構成を説明する模式図であり、車両の後側から見た図である。図6に示すように、車両Vの後部ドア構造101は、枠部109と横枠部(横ビームともいう)118とからなるインナパネル106を備えており、横枠部118の上側で枠部109と横枠部118とが区画する開口112aにリアウインドウ107が取り付けられるようになっている。そして、横枠部118の下側で枠部109と横枠部118とが区画する開口112bには、一対の補強部100a,100aが設けられている。各補強部100a,100aの下端側は、枠部109の下側中央に取り付けられたロックリインフォースメント100bを介して枠部109に溶接されるとともに、補強部100a,100aのそれぞれは、開口112bの上側の両角部に向かって略V字状に延びている。そして、各補強部100a,100aの上端側は、開口112bの上側の両角部に取り付けられたコーナリインフォースメント100cを介して枠部109および横枠部118に溶接されている。
この後部ドア構造101では、一対の補強部100a,100aを開口112bに配置することでインナパネル106の剛性が高められている。
特開平8−258568号公報(段落0010〜0015、図1)
しかしながら、この後部ドア構造101では、例えば、車両Vのアイドリング時や走行時に、横枠部118と各補強部100a,100aとで囲まれた領域が振動するおそれがある。そして、この振動は、不快な騒音や振動(NV:Noise,Vibration)となって車室内に伝わる。つまり、この後部ドア構造101は、車両Vの静粛性を阻害するおそれがある。
そこで、本発明の課題は、従来の後部ドア構造と比較して、より確実に車両の静粛性を確保することができる車両の後部ドア構造を提供することにある。
前記課題を解決する本発明は、車内側に配置されるインナパネルと、車外側に配置されるアウタパネルとを有する車両の後部ドア構造であって、前記インナパネルは、後部ドアの外形に沿う形状の枠部と、前記枠部の下部側から両側部側に向かって略V字状に延びる一対の補強部と、前記枠部の上部に設けられる窓枠部の下枠部分を形成する横ビームと、前記横ビームおよび前記一対の補強部とで仕切られた開口と、を備え、前記横ビームの下部は、前記アウタパネルと接合し、前記横ビームと前記アウタパネルとの間には、補強部材が跨って取り付けられ、前記補強部材は、この補強部材と前記横ビームとが接合される横ビーム側接合部と、前記横ビームと前記一対の補強部とで囲まれた領域であり、且つ前記横ビームの下部と前記アウタパネルとを接合する部位から下方に離間した位置この補強部材と前記アウタパネルと接合されるアウタパネル側接合部と、前記横ビーム側接合部と前記アウタパネル側接合部を連結する補強片と、を備えていることを特徴とする。
この後部ドア構造では、横ビームとアウタパネルとの間に補強部材が跨って取り付けられているので、インナパネルの補強部と横ビームとで囲まれる領域の振動が抑制される。その結果、この後部ドア構造は、従来の後部ドア構造と比較して、より確実に車両の静粛性を確保することができる。
また、このような後部ドア構造においては、前記補強部材は、前記横ビームとの取付け部とは別の部分が前記インナパネルの一部に取り付けられるように構成することができる。
この後部ドア構造では、補強部材が、インナパネルの横ビームに取り付けられるとともに、更にインナパネルの他の部分、つまり横ビームに対する取り付け部とは別の部分に取り付けられているので、横ビームおよび補強部材の剛性が高められる。その結果、インナパネルの補強部と横ビームとで囲まれる領域の振動が効果的に抑制される。
また、このような後部ドア構造においては、前記補強部材は、前記枠部の下部側に設けられたロックスティフナに取り付けられていることが望ましい。
この後部ドア構造では、後部ドアのロック装置が取り付けられるインナパネルの下部を補強するために、ロックスティフナが枠部の下部側に設けられている。そして、この後部ドア構造では、補強部材がインナパネルの横ビームに取り付けられるとともにロックスティフナに対しても取り付けられているので、横ビームおよび補強部材の剛性が更に高められる。その結果、インナパネルの補強部と横ビームとで囲まれる領域の振動が更に効果的に抑制される。
また、このような後部ドア構造においては、前記補強部材は、前記後部ドアの幅方向の中央部に設けられていることが望ましい。
この後部ドア構造では、最も振動しやすい後部ドアの幅方向の中央部に補強部材が設けられているので、インナパネルの補強部と横ビームとで囲まれる領域の振動がより効果的に抑制される。そして、前記補強部材は、前記後部ドアの幅方向の中心を挟んで設けられる一対の補強片を有し、前記補強片に前記アウタパネルとの接合部が設けられることが望ましい。このような補強部材によって、振動抑制効果はより一層高められる。また、前記補強部材は、前記一対の補強片の上部を連結する上部連結片と、前記一対の補強片の下部を連結する下部連結片と、前記一対の補強片の中央部を連結する中央部連結片と、を備え、前記中央部連結片は、前記接合部の近傍に設けられることが望ましい。この補強部材は、一対の補強片が連結片で連結されて構成されているので、補強部材の全体的な剛性が高められるとともに、インナパネルに対する補強部材(補強片)の取り付けを容易に行うことができる。そして、更には補強部材に荷重が加わった際に、補強部材が変形して補強片が倒れるのを防止することができる。
また、このような後部ドア構造においては、前記インナパネルは湾曲しており、前記補強部材は、前記インナパネルの形状に沿って湾曲して形成されていることが望ましい。
この後部ドア構造は、補強部材に荷重が加わった際に、補強部材が湾曲部で微妙に変形することによってその荷重を吸収することができる。その結果、この後部ドア構造は、インナパネルの強度、特に補強部材の取付け強度を向上させることができる。
本発明の車両の後部ドア構造は、従来の後部ドア構造と比較して、より確実に車両の静粛性を確保することができる。
次に、本発明の実施形態に係る車両の後部ドア構造について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。参照する図面において、図1は、実施形態に係る後部ドア構造を適用した車両の部分斜視図である。図2は、実施形態に係る後部ドア構造を構成するインナパネルの、車外側から見た様子を示す斜視図である。図3は、補強部材の平面図である。図4は、図1のA−A断面を示す模式図である。
図1に示すように、実施形態に係る車両Vの後部ドア構造1は、車両Vのテールゲート開口部3を開閉する後部ドア2に適用されている。ちなみに、後部ドア2は、その上側の側縁部と、テールゲート開口部3の上側の側縁部とが一対のヒンジ15で連結されている。つまり、この後部ドア構造1は、後部ドア2がヒンジ15周りに回動する、はね上げ式の構造を有している。また、後部ドア2の下部の中央には、図示しないロック装置が配置されており、このロック装置によって後部ドア2が車体側に閉状態でロックされるようになっている。
後部ドア2は、車外側に配置されて車両Vの外表面を形成するアウタパネル(スキンともいう)5と、このアウタパネル5の車内側に配置されるインナパネル(インナフレームともいう)6と、後部ドア2の幅方向の中央部に設けられる補強部材4とを備えている。
インナパネル6は、図1に示すように、後部ドア2の外形に沿う形状の枠部9と、この枠部9と一体成形された横ビーム7および一対の補強部10,10とを備えている。ちなみに、本実施形態での枠部9、横ビーム7、および補強部10,10は、金属プレートがプレス成形されて得られたものである。
図2に示すように、枠部9は、その外側の輪郭が略矩形になるように形成されている。この枠部9の内側には、枠部9の両側部側に跨るように横ビーム7が配置されている。そして、横ビーム7は、枠部9の内側を上下に仕切ることで枠部9の内側の上部に窓枠部8を形成している。つまり、図1に示すように、横ビーム7は、窓枠部8の下枠部分を形成している。この窓枠部8には、リアウインドウWが配置されることとなる。
補強部10,10は、所定の幅で形成され、枠部9の下部9a側、具体的には、後部ドア2の幅方向の中央部から、枠部9の両側部9b側に向かって略V字状に延びている。ちなみに、本実施形態での補強部10,10のそれぞれは、それらの下端側が後記するロック装置取付け部Ra(図2参照)を挟む位置に配置されるとともに、それらの上端側が横ビーム7と枠部9との交わる位置に配置されている。その結果、窓枠部8の下方には、横ビーム7と一対の補強部10,10とで囲まれる領域Sが形成されている。
また、補強部10,10には、図1に示すように、車外側に切り起こされた切起し部10aが適所に形成されており、この切起し部10aで補強部10,10とアウタパネル5とがスポット溶接等で接合されることとなる。
このような枠部9、横ビーム7、および補強部10,10で主に構成されるインナパネル6は、車外側に凸となるように湾曲している。
補強部材4は、図1に示すように、後部ドア2の幅方向の中央部に設けられている。この補強部材4は、細長の一対の補強片11,11を有しており、この補強片11,11は、後部ドア2の上下方向に延びるように配置されている。そして、補強片11,11のそれぞれは、後部ドア2の幅方向の中心Mを挟んで略平行に並んでいる。
また、補強部材4は、図3に示すように、一対の補強片11,11同士を連結する上部連結片12a、中央部連結片12b、および下部連結片12cを更に有している。なお、上部連結片12a、中央部連結片12b、および下部連結片12cは、特許請求の範囲にいう「連結片」に相当する。これらの上部連結片12a、中央部連結片12b、および下部連結片12cは、一対の補強片11,11に跨ってこれらと一体となるように補強片11,11の上側から下側に向かってこの順番で配置されている。
そして、補強部材4には、各補強片11,11の上端部に、この補強部材4を横ビーム7に取り付けるためのボルト穴Hが設けられている。また、各補強片11,11には、この補強部材4をアウタパネル5の内側面(車内側面)に取り付けるための接合部12dが設けられている。接合部12cのそれぞれは、中央部連結片12の近傍で各補強片11,11から外側方向に突出するように形成されている。ちなみに、本実施形態での補強部材4は、金属プレートがプレス成形されて得られたものである。
図4に示すように、このような補強部材4は、その側面視で、前記したように湾曲するインナパネル6の形状に沿って湾曲して形成されている。そして、補強部材4は、前記したボルト穴H(図3参照)を介して各補強片11,11と、断面視でコの字状に屈曲した横ビーム7とがボルト14で取り付けられている。また、補強部材4は、前記した接合部12dを介して各補強片11,11とアウタパネル5とがスポット溶接されることで取り付けられている。つまり、補強部材4は、横ビーム7とアウタパネル5との間に跨って取り付けられている。なお、本実施形態では、補強部材4(補強片11,11)が横ビーム7にボルト14で取り付けられているが、本発明はボルト以外の締結具やスポット溶接で取り付けられるものであってもよい。また、本実施形態では、補強部材4(接合部12d)がアウタパネル5にスポット溶接で取り付けられているが、本発明はボルト等の締結具で取り付けられるものであってもよい。
図4に示すように、この補強部材4は、横ビーム7との取付け部(ボルト穴H(図3参照)の周囲)とは別の部分がインナパネル6の一部に取り付けられている。具体的には、図2に示すように、補強部材4は、その下部連結片12cが枠部9の下部9aの中央部に形成されたロック装置取付け部Ra周りに取り付けられている。そして、このインナパネル6では、ロック装置取付け部Ra周りを補強するために設けられたロックスティフナRbにも下部連結片12cが取り付けられている。このロックスティフナRbは、図2に示すように、ロック装置取付け部Raを挟む車幅方向の左右両側位置から延びる一対の支持部Rs,Rsを有している。そして、図4に示すように、補強部材4の下部連結片12cは、枠部9の下部9aと、ロックスティフナRbの支持部Rsとの間に挟み込まれるとともに、これらの下部連結片12c(補強部材4)、枠部9(インナパネル6)、および支持部Rs(ロックスティフナRb)は、相互にスポット溶接されている。なお、下部連結片12c、枠部9、およびロックスティフナRbは、スポット溶接に代えてボルト等の締結具で相互に接合されていてもよい。
次に、本実施形態に係る後部ドア構造1の作用効果について説明する。
この後部ドア構造1では、図1に示す車両Vのアイドリング時や走行時に、振動がインナパネル6に伝わった際に、図4に示すように、横ビーム7とアウタパネル5との間に補強部材4が跨って取り付けられているので、横ビーム7と一対の補強部10,10とで囲まれた領域S(図2参照)の振動が抑制される。その結果、この後部ドア構造1は、従来の後部ドア構造(例えば、特許文献1参照)と比較して、より確実に車両Vの静粛性を確保することができる。つまり、この後部ドア構造1によれば、車両VのNV性能を向上させることができる。
また、この後部ドア構造1では、図4に示すように、補強部材4が、横ビーム7に取り付けられるとともに、枠部9の下部9a側に取り付けられているので、横ビーム7および補強部材4の剛性が高められる。その結果、領域S(図2参照)の振動が効果的に抑制される。
また、この後部ドア構造1では、図4に示すように、補強部材4が、横ビーム7に取り付けられるとともに、ロックスティフナRbに対しても取り付けられているので、横ビーム7および補強部材4の剛性が更に高められる。その結果、領域S(図2参照)の振動が更に効果的に抑制される。
また、この後部ドア構造1では、図1に示すように、最も振動しやすい後部ドア2の幅方向の中央部に補強部材4が設けられているので、領域S(図2参照)の振動がより一層効果的に抑制される。
また、この後部ドア構造1では、図1に示すように、補強部材4が後部ドア2の幅方向の中心Mを挟んで設けられる一対の補強片11,11を有しているので、振動抑制効果は更に高められる。
また、この後部ドア構造1では、図3に示すように、補強部材4を構成する一対の補強片11,11を連結する上部連結片12a、中央部連結片12b、および下部連結片12cを有しているので、補強部材4の全体的な剛性が高められるとともに、図2に示すインナパネル6に対する補強部材4の取り付けを容易に行うことができる。そして、更には補強部材4に荷重が加わった際に、補強部材4が変形して補強片11,11が倒れるのを防止する。
また、この後部ドア構造1では、補強部材4に荷重が加わった際に、図4に示すように、補強部材4がインナパネル6の形状に沿って湾曲しているので、補強部材4は湾曲部Cで微妙に変形することによって荷重を吸収する。その結果、この後部ドア構造1は、インナパネル6の強度、特に補強部材4の取付け強度を向上させることができる。
この後部ドア構造1では、図1に示すように、枠部9の上部と横ビーム7とで窓枠部8が形成されるとともに、窓枠部8の下方は、横ビーム7と一対の補強部10,10とで仕切られることによって、平面視で三角形の3つの穴が形成される。その結果、この後部ドア構造1では、枠部9と、横ビーム7と、一対の補強部10,10とによってインナパネル6に極力大きな穴が確保されて軽量化が図られるとともに、剛性が高められる。
また、この後部ドア構造1では、枠部9と、横ビーム7と、一対の補強部10,10とがプレス成形等によって一体成形されているので、従来の後部ドア構造101(図6参照)と異なって複数のリインフォースメントが不要となるので、軽量化が図られるとともに、製造コストおよび製造時の工数が低減される。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されることなく、様々な形態で実施される。
前記実施形態では、補強部材4が、横ビーム7と、アウタパネル5と、枠部9の下部9aとに取り付けられているが、本発明は補強部材4が少なくとも横ビーム7とアウタパネル5とに取り付けられていればよい。ここで参照する図5(a)は、他の実施形態に係る後部ドア構造をインナパネル側(車内側)から見た様子を示す部分斜視図である。図5(b)は、図5(a)のB−B線の断面を示す模式図である。なお、ここでの他の実施形態において、前記実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
図5(a)に示すように、他の実施形態に係る後部ドア構造1aは、細長の一対の補強片11a,11aを有する補強部材4aを備えている。この補強片11a,11aは、インナパネル6の幅方向の中心M1を挟んで略平行に並ぶようにインナパネル6の上下方向に延びている。ちなみに、中心M1は、図1に示す後部ドア2の幅方向の中心Mと一致している。
このような補強片11a,11aは、金属プレートに曲げ加工が施されて形成されたものであって、図5(b)に示すように、車内側に凸となるように湾曲している。また、補強片11aの上部は、湾曲部C1から車外側に略L字状に屈曲している。一方、横ビーム7は、前記したように、断面視でコの字状に屈曲して形成されている。そして、横ビーム7の屈曲する上側の先端部は、アウタパネル5とスポット溶接で接合され、下側の先端部は、アウタパネル5とマスチックシーラ等からなる接着剤層Gを介して接合されている。なお、この接着剤層Gは、横ビーム7とアウタパネル5との間にかかった荷重を分散して逃がすことができる。そして、補強片11aと横ビーム7とは、その合わせ面F1でスポット溶接されて接合されている。この合わせ面F1が車内側から車外側に延びる方向は、後部ドア2(図1参照)の開閉方向Dと一致している。補強片11aの下部は、湾曲部C1から車内側に向かってアウタパネル5の車内側の面に沿うように屈曲して形成されている。そして、補強片11aの下部は、マスチックシーラ等からなる接着剤層Gを介してアウタパネル5と接合されている。この接着剤層Gは、補強片11aとアウタパネル5との間にかかった荷重を分散して逃がすことができる。ちなみに、この接合面F2は、アウタパネル5の湾曲した角部に沿うように湾曲しているが、本発明は接合面F2の車内側から車外側に延びる方向が、後部ドア2(図1参照)の開閉方向Dと交差するような平面であってもよい。そして、ここでの他の本実施形態では、補強片11aの上部と横ビーム7とがスポット溶接で接合されているが、本発明はボルト等の締結具で接合されたものであってもよい。また、補強片11aの下部とアウタパネル5とは、接着剤層Gを介して接合されているが、本発明はスポット溶接やボルト等の締結具で接合されたものであってもよい。
次に、後部ドア構造1aの作用効果について説明する。
この後部ドア構造1aでは、前記実施形態と同様に、横ビーム7とアウタパネル5との間に補強部材4a(補強片11a)が跨って取り付けられているので、横ビーム7と一対の補強部10,10とで囲まれた領域Sの振動が抑制される。その結果、この後部ドア構造1aは、従来の後部ドア構造(例えば、特許文献1参照)と比較して、より確実に車両の静粛性を確保することができる。
また、この後部ドア構造1aでは、補強部材4aに荷重が加わった際に、図5(b)に示すように、補強部材4aが湾曲しているので、補強部材4aは湾曲部C1で微妙に変形することによってその荷重を吸収する。その結果、この後部ドア構造1aは、インナパネル6の強度、特に補強部材4aの取付け強度を向上させることができる。
また、この後部ドア構造1aでは、補強片11aと横ビーム7との合わせ面F1の延びる方向が後部ドア2(図1参照)の開閉方向Dと一致しているので、後部ドア2の開閉時に合わせ面F1が離間する方向への負荷が生じない。その結果、補強片11aと横ビーム7との接合は良好に維持される。
また、この後部ドア構造1aでは、補強片11aとアウタパネル5との接合面F2が湾曲しているので、後部ドア2の開閉時に、接合面F2に存在する接着剤層Gにかかるせん断力が低減される。その結果、補強片11aとアウタパネル5との接合は良好に維持される。また、前記したように接合面F2の延びる方向が後部ドア2(図1参照)の開閉方向Dと交差する後部ドア構造1aも同様に、接合面F2に存在する接着剤層Gにかかるせん断力が低減されて、補強片11aとアウタパネル5との接合は良好に維持されることとなる。
また、この後部ドア構造1aでは、補強部材4aが一対の補強片11a,11aを有する簡素な構造を有しているので、後部ドア構造1aの部品点数を低減することができるとともに、製造コストおよび製造時の工数を低減することができる。
また、この後部ドア構造1aでは、図5(a)に示すように、最も振動しやすい後部ドア2(図1参照)の幅方向の中央部に補強部材4aが設けられているので、領域Sの振動がより一層効果的に抑制される。
また、この後部ドア構造1aでは、図5(a)に示すように、補強部材4aがインナパネル6の幅方向の中心M1を挟んで設けられる一対の補強片11a,11aを有しているので、振動抑制効果は更に高められる。
そして、前記した後部ドア構造1では、図3に示すように、補強部材4が一対の補強片11,11を有しており、前記した後部ドア構造1aでは、図5(a)に示すように、補強部材4aが一対の補強片11a,11aを有しているが、本発明は補強片の数に制限はなく、補強片が1つ、または3以上のものであってもよい。
また、前記した後部ドア構造1では、図4に示すように、補強部材4(下部連結片12c)が、枠部9の下部9aとロックスティフナRbとの間に挟み込まれるとともに、枠部9とロックスティフナRbとの両方に接合されているが、本発明は補強部材4がロックスティフナRbのみに接合されてこのロックスティフナRbを介して枠部9の下部9aに取り付けられるものであってもよい。
実施形態に係る後部ドア構造を適用した車両の部分斜視図である。 実施形態に係る後部ドア構造を構成するインナパネルの、車外側から見た様子を示す斜視図である。 補強部材の平面図である。 図1のA−A断面を示す模式図である。 (a)は、他の実施形態に係る後部ドア構造をインナパネル側(車内側)から見た様子を示す部分斜視図である。(b)は、(a)のB−B線の断面を示す模式図である。 従来の後部ドア構造の構成を説明する模式図であり、車両の後側から見た図である。
符号の説明
1 後部ドア構造
1a 後部ドア構造
2 後部ドア
4 補強部材
4a 補強部材
5 アウタパネル
6 インナパネル
7 横ビーム
8 窓枠部
9 枠部
10 補強部
11 補強片
11a 補強片
12a 上部連結片(連結片)
12b 中央部連結片(連結片)
12c 下部連結片(連結片)
C 湾曲部
C1 湾曲部
Rb ロックスティフナ

Claims (8)

  1. 車内側に配置されるインナパネルと、車外側に配置されるアウタパネルとを有する車両の後部ドア構造であって、
    前記インナパネルは、後部ドアの外形に沿う形状の枠部と、
    前記枠部の下部側から両側部側に向かって略V字状に延びる一対の補強部と、
    前記枠部の上部に設けられる窓枠部の下枠部分を形成する横ビームと、
    前記横ビームおよび前記一対の補強部とで仕切られた開口と、
    を備え、
    前記横ビームの下部は、前記アウタパネルと接合し、
    前記横ビームと前記アウタパネルとの間には、補強部材が跨って取り付けられ、
    前記補強部材は、この補強部材と前記横ビームとが接合される横ビーム側接合部と、
    前記横ビームと前記一対の補強部とで囲まれた領域であり、且つ前記横ビームの下部と前記アウタパネルとを接合する部位から下方に離間した位置この補強部材と前記アウタパネルと接合されるアウタパネル側接合部と、前記横ビーム側接合部と前記アウタパネル側接合部を連結する補強片と、
    を備えていることを特徴とする車両の後部ドア構造。
  2. 前記補強部は、前記アウタパネルと接合され、前記アウタパネル側接合部は、前記アウタパネルと前記補強部との接合部位から離間した位置に設けられることを特徴とする請求項1に記載の車両の後部ドア構造。
  3. 前記補強部材は、前記横ビームとの取付け部とは別の部分が前記インナパネルの一部に取り付けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両の後部ドア構造。
  4. 前記補強部材は、前記枠部の下部側に設けられたロックスティフナに取り付けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両の後部ドア構造。
  5. 前記補強部材は、前記後部ドアの幅方向の中央部に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の車両の後部ドア構造。
  6. 前記補強部材は、前記後部ドアの幅方向の中心を挟んで設けられる一対の補強片を有し、前記補強片に前記アウタパネルとの接合部が設けられることを特徴とする請求項5に記載の車両の後部ドア構造。
  7. 前記補強部材は、前記一対の補強片の上部を連結する上部連結片と、前記一対の補強片の下部を連結する下部連結片と、前記一対の補強片の中央部を連結する中央部連結片と、を備え、
    前記中央部連結片は、前記接合部の近傍に設けられることを特徴とする請求項6に記載の車両の後部ドア構造。
  8. 前記インナパネルは湾曲しており、前記補強部材は、前記インナパネルの形状に沿って湾曲して形成されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の車両の後部ドア構造。
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