JP4687605B2 - 密閉型圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、冷凍冷蔵庫等の冷凍サイクルに用いられる密閉型圧縮機に関するものである。
近年、冷凍冷蔵庫等の冷凍装置に使用される密閉型圧縮機については、消費電力の低減のための高効率化や、低騒音化、並びに高信頼性化が望まれている。
従来、この種の密閉型圧縮機としては、スラストボールベアリングを採用して、効率を向上させたものがある(例えば、特許文献1参照)。
以下、図面を参照しながら上記従来の密閉型圧縮機を説明する。
図13は、特許文献1に記載された従来の密閉型圧縮機の縦断面図、図14は、分解斜視図である。図13、図14に示すように、密閉容器1内には、固定子2と回転子3からなる電動要素4と、電動要素4によって駆動される圧縮要素5を収容し、密閉容器1内に潤滑油6を貯溜する。シャフト10は、回転子3を固定した主軸部11および主軸部11に対し偏心して形成された偏心軸部12を有する。シリンダブロック14は、略円筒形の圧縮室15と主軸受20を有する。ピストン23は、シリンダブロック14の圧縮室15に往復摺動自在に挿入され、偏心軸部12との間を連結手段24とピストンピン25によって連結されている。
シャフト10の主軸部11と偏心軸部12の間の主軸部11側には主軸部11の軸心と略直角に環状の上ワッシャ着座面27が形成され、主軸受20の上端には主軸受20の軸心と略直角に環状の下ワッシャ着座面28が形成されている。これらの上ワッシャ着座面27と下ワッシャ着座面28の間には、シャフト10を支持するため、ボール30と上ワッシャ31及び下ワッシャ32とからなるスラストボールベアリング35が装着される。上ワッシャ31及び下ワッシャ32は平板で形成されている。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作を説明する。
電動要素4の回転子3はシャフト10を回転させ、偏心軸部12の回転運動が連結手段24を介してピストン23に伝えられることでピストン23は圧縮室15内を往復運動する。それにより、冷媒ガスは冷却システム(図示せず)から圧縮室15内へ吸入、圧縮された後、再び冷却システムへと吐き出される。
シャフト10と回転子3の重量はスラストボールベアリング35で支えられると共に、シャフト10の回転時はボール30が上ワッシャ31と下ワッシャ32の間で転がるために回転が滑らかになる。回転時において、上ワッシャ31は上ワッシャ着座面27に密着して上ワッシャ着座面27と同時に回転し、下ワッシャ32は下ワッシャ着座面28に密着して静止している。このスラストボールベアリング35を用いることによって、シャフト10を回転させるトルクはスラストすべり軸受けに比べて小さくなるため、スラスト軸受けでの損失を小さくすることができる。従って、入力が低減して、高効率とすることができる。
特開2005−127305号公報
しかしながら、上記従来の構成では、同じ設計仕様のものにおいて騒音や効率がばらつくことが有った。そこで、特に騒音の大きい密閉型圧縮機を解体して調査したところ、上ワッシャ31や下ワッシャ32の一部に剥離現象が発生する兆候が見られた。
更に各部品の機械加工精度と騒音、効率との相関を調べた結果、上ワッシャ着座面27と主軸部11の軸心との直角度が悪い場合や、下ワッシャ着座面28と主軸受20の軸心との直角度が悪い場合に、上記現象が発生し、また騒音や効率が悪化することを見出した。
すなわち、上ワッシャ着座面27と主軸部11の直角度が悪い場合や、下ワッシャ着座面28と主軸受20の直角度が悪い場合に、上ワッシャ31と下ワッシャ32とが平行にならず、ボール30が入る隙間に不均一が生じるために各ボール30に均等に荷重がかからず隙間の狭い部分を通過するボール30に荷重が集中し、ボール30、上ワッシャ31及び下ワッシャ32に過度な繰り返し応力がかかって疲労による剥離などの損傷が生じ、騒音や効率、さらには信頼性が低下する可能性があるということが判明したのである。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、ボールの片当たりを緩和して、低騒音、高効率で高信頼性の密閉型圧縮機を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の密閉型圧縮機は、上ワッシャあるいは下ワッシャの少なくとも一方のボールに接触する側の面を外周に向かって傾斜させたことを特徴とするものであり、上ワッシャ着座面と主軸部の直角度が悪い場合や、下ワッシャ着座面と主軸受の直角度が悪い場合に、ボールの公転軌道である軌道輪が水平方向に移動することによって軌道輪における上ワッシャと下ワッシャの隙間がほぼ均一に保たれるために特定のボールに荷重が集中することなく、各ボールに荷重が分散されてボールの片当たりを緩和する作用を有する。
本発明の密閉型圧縮機は、上ワッシャあるいは下ワッシャの少なくとも一方のボールに接触する側の面を外周に向かって傾斜させたことにより、各ボールに荷重が分散されてボールの片当たりが緩和されるので、低騒音、高効率で高信頼性の密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項1に記載の発明は、密閉容器内に潤滑油を貯溜するとともに電動要素と前記電動要素によって駆動される圧縮要素を収容し、前記圧縮要素は偏心軸部と主軸部とを有した
シャフトと、略円筒形の圧縮室を備えたシリンダブロックと、前記圧縮室内で往復運動するピストンと、前記ピストンと前記偏心軸部とを連結する連結手段と、前記シリンダブロックに形成され前記シャフトの前記主軸部を軸支する主軸受と、前記シャフトに設けられ前記主軸部の軸心と略直角に設けられた上ワッシャ着座面と、前記主軸受に設けられ前記主軸受の軸心と略直角に設けられた下ワッシャ着座面と、前記上ワッシャ着座面と下ワッシャ着座面の間に設けられたスラストボールベアリングを備え、前記スラストボールベアリングは複数のボールと前記ボールを保持するホルダー部と、前記ボールの上下に各々配設される上ワッシャおよび下ワッシャを備え、前記上ワッシャあるいは前記下ワッシャの少なくとも一方の前記ボールに接触する側の面を外周に向かって傾斜させ、さらに、前記上ワッシャあるいは下ワッシャの少なくとも一方が、上下方向に弾性を持つようにし
たもので、上ワッシャ着座面と主軸部の直角度が悪い場合や、下ワッシャ着座面と主軸受の直角度が悪い場合に、ボールの公転軌道である軌道輪が水平方向に移動することによって軌道輪における上ワッシャと下ワッシャの隙間がほぼ均一に保たれるために特定のボールに荷重が集中することなく、各ボールに荷重が分散されてボールの片当たりを緩和するため、低騒音、高効率で高信頼性の密閉型圧縮機を提供することができる。
また、前記上ワッシャあるいは下ワッシャの少なくとも一方が、上下方向に弾性を持つようにしたことにより、前記上ワッシャあるいは下ワッシャのボールから受ける荷重に若干の不均衡が生じても、上ワッシャあるいは下ワッシャの荷重が大きくかかる側が変形してボールの片当たりを緩和し、さらに密閉型圧縮機の輸送時などでスラストボールベアリングに衝撃的に大きな荷重がかかっても前記上ワッシャあるいは下ワッシャの弾性によって衝撃が緩和され、ボールや上ワッシャや下ワッシャが損傷することを防止する。その結果、圧縮機の信頼性を向上させることができる。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記上ワッシャあるいは下ワッシャの少なくとも一方の水平方向の可動距離が小さくなるよう規制する規制手段を設けたものであり、前記上ワッシャ中心あるいは下ワッシャ中心とシャフト回転中心が常に略一致して、上ワッシャと下ワッシャの隙間が安定するためにボールの軌道輪が安定し、ボールにすべりが生じにくくなり、請求項1に記載の発明の効果を安定して得ることができる。
請求項に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記上ワッシャあるいは下ワッシャの少なくとも一方が、厚さがほぼ均一で、かつ傘状に形成されているものであり、均等な板厚の材料からプレス加工で成型できるため、厚さを不均一にして形成する場合に比べて製造が容易にできるため、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明
の効果に加えて、さらに生産性を高めることができ、コストを低く抑えることができる。
請求項に記載の発明は、請求項1からのいずれか一項に記載の発明において、前記潤滑油の粘度がVG3〜VG8であるもので、摺動部での損失を低減できるため、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、さらに高効率にすることができる。
以下、本発明の参考例および実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この参考例および実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
参考例1)
図1は、本発明の参考例1における密閉型圧縮機の縦断面図、図2は、同参考例における密閉型圧縮機の下ワッシャの縦断面図である。図3は、同参考例における密閉型圧縮機の下ワッシャ着座面の傾きが小さい場合の要部断面図、図4は、図3の下ワッシャの軌道輪を示す平面図である。図5は、同参考例における密閉型圧縮機の下ワッシャ着座面の傾きが大きい場合の要部断面図、図6は、図5の下ワッシャの軌道輪を示す平面図である。
図1から図6において、密閉容器101内には、固定子102と回転子103からなる電動要素104と、電動要素104によって駆動される圧縮要素105を収容し、密閉容器101内に潤滑油106を貯溜する。シャフト110は、回転子103を固定した主軸部111と、主軸部111の上部に配設され主軸部111に対し偏心して形成された偏心軸部112とを有する。
シリンダブロック114は、略円筒形の圧縮室116を有し、主軸部111を軸支する主軸受120が固定されている。ピストン126は、シリンダブロック114の圧縮室116に往復摺動自在に挿入され、偏心軸部112との間を連結手段127とピストンピン128によって連結されている。
シャフト110の主軸部111と偏心軸部112の間の主軸部111側には主軸部111の軸心と略直角に上ワッシャ着座面131が環状に形成され、主軸受120の上端には主軸受120の軸心と略直角に下ワッシャ着座面132が環状に形成されている。これらの上ワッシャ着座面131と下ワッシャ着座面132の間には、シャフト110を支持するため、複数のボール135と、ボール135を保持するホルダー部136と、ボール135の上下に各々配設される上ワッシャ138及び下ワッシャ139とからなるスラストボールベアリング140が装着されている。下ワッシャ139のボール135に接触する側の面を外周に向かって傾斜させている。
尚、下ワッシャ139の面の傾斜や、下ワッシャ着座面132の傾斜は分かりやすくするためにやや誇張して書いてある。また、下ワッシャ139の面の傾斜は、下ワッシャ着座面132の製造上のばらつきから予測される傾斜に比べて大きくなるように設定している。
また、本密閉型圧縮機に使用される冷媒は、オゾン破壊係数がゼロのR134aやR600aに代表される温暖化係数の低い自然冷媒である炭化水素系冷媒等であり、それぞれ相溶性の高い潤滑油と組み合わせてある。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作を説明する。
電動要素104の回転子103はシャフト110を回転させ、偏心軸部112の回転運動が連結手段127を介してピストン126に伝えられることでピストン126は圧縮室116内を往復運動する。それにより、冷媒ガスは冷却システム(図示せず)から圧縮室116内へ吸入、圧縮された後、再び冷却システムへと吐き出される。
シャフト110と回転子103の重量はスラストボールベアリング140で支えられると共に、シャフト110の回転時はボール135が上ワッシャ138と下ワッシャ139の間で転がるために回転が滑らかになる。このスラストボールベアリング140を用いることによって、シャフト110を回転させるトルクはスラストすべり軸受けに比べて小さくなるため、スラスト軸受けでの損失を小さくすることができる。従って、入力が低減して、高効率とすることができる。
図3に示すように、下ワッシャ着座面132の主軸受120軸心に対する直角度が良い場合、すなわち下ワッシャ着座面132の傾きがほとんど無い場合は、ボール135が公転する軌道、すなわち軌道輪は、図4に示すように下ワッシャ139とほぼ同心となる。この軌道輪における上ワッシャ138と下ワッシャ139の隙間はほぼ一定となるため、シャフト110と回転子103の重量はボール135にほぼ均等にかかり、ボール135の片当たりが無く、滑らかに回転する。このとき、上ワッシャ138は上ワッシャ着座面131に密着して上ワッシャ着座面131と同時に回転し、下ワッシャ139は下ワッシャ着座面132に密着して静止している。
次に、下ワッシャ着座面132の主軸受120軸心に対する直角度が悪い場合、すなわち下ワッシャ着座面132の傾きが大きい場合は、図5に示すように、上ワッシャ着座面131と下ワッシャ着座面132の隙間が図5の左側で狭く、右側で広くなる。しかし、下ワッシャ139のボール135側の面は外周に向かって傾斜しているため、図5の左側のボール135には隙間の広い方向(図5の右方向)に移動しようとする力が働き、ボール135とホルダー部136は一体となって図5の右方向に移動して、隙間がほぼ均一になる位置で安定して回転するようになる。そのときのボール135の軌道輪は、図6に示すように下ワッシャ139に対して右側にずれた位置になる。この作用により、軌道輪における上ワッシャ138と下ワッシャ139の隙間がほぼ均一に保たれるために特定のボール135に荷重が集中することなく、各ボール135に荷重が分散されてボール135の片当たりが緩和され、滑らかに回転する。
従って、機械加工や組み立ての精度等のばらつきにより、下ワッシャ着座面132が傾いたときでも、安定して低騒音、高効率で高信頼性にすることができる。
なお、本参考例において、下ワッシャ139のボール135に接触する側の面は外周に向かって徐々に高くなるように傾斜させているが、外周に向かって徐々に低くなるように傾斜させても同様の効果が得られる。
また、本参考例において、下ワッシャ139のボール135に接触する側の面のみを外周に向かって傾斜させたが、上ワッシャ138のボール135に接触する側の面のみを外周に向かって傾斜させても、上ワッシャ138と下ワッシャ139の両方の面を傾斜させても同様の効果が得られる。
(実施の形態
図7は、本発明の実施の形態における密閉型圧縮機の縦断面図、図8は、同実施の形態における密閉型圧縮機の下ワッシャの縦断面図である。図9は、同実施の形態における密閉型圧縮機の下ワッシャ着座面の傾きが小さい場合の要部断面図、図10は、図9の下ワッシャの軌道輪を示す平面図である。図11は、同実施の形態における密閉型圧縮機の下ワッシャ着座面の傾きが大きい場合の要部断面図、図12は、図11の下ワッシャの軌道輪を示す平面図である。
図7から図12において、密閉容器201内には、固定子202と回転子203からなる電動要素204と、電動要素204によって駆動される圧縮要素205を収容し、密閉容器201内に潤滑油206を貯溜する。シャフト210は、回転子203を固定した主軸部211と、主軸部211の上部に配設され主軸部211に対し偏心して形成された偏心軸部212とを有する。
シリンダブロック214は、略円筒形の圧縮室216を有し、主軸部211を軸支する主軸受220が固定されている。ピストン226は、シリンダブロック214の圧縮室216に往復摺動自在に挿入され、偏心軸部212との間を連結手段227とピストンピン228によって連結されている。
シャフト210の主軸部211と偏心軸部212の間の主軸部211側には主軸部211の軸心と略直角に上ワッシャ着座面231が環状に形成され、主軸受220の上端には主軸受220の軸心と略直角に下ワッシャ着座面232が環状に形成されている。これらの上ワッシャ着座面231と下ワッシャ着座面232の間には、シャフト210を支持するため、複数のボール235と、ボール235を保持するホルダー部236と、ボール135の上下に各々配設される上ワッシャ238及び下ワッシャ239とからなるスラストボールベアリング240が装着されている。下ワッシャ239のボール235に接触する側の面を外周に向かって傾斜させている。
下ワッシャ239の水平方向の可動距離が小さくなるよう規制する突起状の規制手段245を下ワッシャ着座面232の外周に設けている。下ワッシャ232は、厚さがほぼ均一で、かつ傘状に形成されているために、下ワッシャ着座面232に外周側で接触し、内周側は下ワッシャ着座面232から浮いている。そのために、上下方向に弾性を持っている。
尚、下ワッシャ239の面の傾斜や、下ワッシャ着座面232の傾斜は分かりやすくするためにやや誇張して書いてある。また、下ワッシャ239の面の傾斜は、下ワッシャ着座面232の製造上のばらつきから予測される傾斜に比べて大きくなるように設定している。
また、本密閉型圧縮機に使用される冷媒は、オゾン破壊係数がゼロのR134aやR600aに代表される温暖化係数の低い自然冷媒である炭化水素系冷媒等であり、それぞれ相溶性の高い潤滑油と組み合わせてあり、潤滑油の粘度はVG5である。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作を説明する。
電動要素204の回転子203はシャフト210を回転させ、偏心軸部212の回転運動が連結手段227を介してピストン226に伝えられることでピストン226は圧縮室216内を往復運動する。それにより、冷媒ガスは冷却システム(図示せず)から圧縮室216内へ吸入、圧縮された後、再び冷却システムへと吐き出される。
シャフト210と回転子203の重量はスラストボールベアリング240で支えられると共に、シャフト210の回転時はボール235が上ワッシャ238と下ワッシャ239の間で転がるために回転が滑らかになる。このスラストボールベアリング240を用いることによって、シャフト210を回転させるトルクはスラストすべり軸受けに比べて小さくなるため、スラスト軸受けでの損失を小さくすることができる。従って、入力が低減して、高効率とすることができる。
図9に示すように、下ワッシャ着座面232の主軸受220軸心に対する直角度が良い場合、すなわち下ワッシャ着座面232の傾きがほとんど無い場合は、ボール235が公転する軌道、すなわち軌道輪は、図10に示すように下ワッシャ239とほぼ同心となる。この軌道輪における上ワッシャ238と下ワッシャ239の隙間はほぼ一定となるため、シャフト210と回転子203の重量はボール235にほぼ均等にかかり、ボール235の片当たりが無く、滑らかに回転する。このとき、上ワッシャ238は上ワッシャ着座面231に密着して上ワッシャ着座面231と同時に回転し、下ワッシャ239は下ワッシャ着座面232上で静止している。
次に、下ワッシャ着座面232の主軸受220軸心に対する直角度が悪い場合、すなわち下ワッシャ着座面232の傾きが大きい場合は、図11に示すように、上ワッシャ着座面231と下ワッシャ着座面232の隙間が図11の左側で狭く、右側で広くなる。しかし、下ワッシャ239のボール235側の面は外周に向かって傾斜しているため、図11の左側のボール235には隙間の広い方向(図11の左方向)に移動しようとする力が働き、ボール235とホルダー部236は一体となって図11の左方向に移動して、隙間がほぼ均一になる位置で安定して回転するようになる。そのときのボール235の軌道輪は、図12に示すように下ワッシャ239に対して左側にずれた位置になる。この作用により、軌道輪における上ワッシャ238と下ワッシャ239の隙間がほぼ均一に保たれるために特定のボール235に荷重が集中することなく、各ボール235に荷重が分散されてボール235の片当たりが緩和され、滑らかに回転する。
従って、機械加工や組み立ての精度等のばらつきにより、下ワッシャ着座面232が傾いたときでも、安定して低騒音、高効率で高信頼性にすることができる。
また、突起状の規制手段245により、下ワッシャ239の水平方向への動きが規制されるために下ワッシャ239の中心とシャフト210の回転中心が常に略一致する。そのために、運転中において上ワッシャ238と下ワッシャ239の隙間が安定し、ボール235の軌道輪が安定してすべりが生じにくくなり、安定して滑らかに回転する。
また、下ワッシャ239は上下方向に弾性を持っているため、下ワッシャ239のボール235から受ける荷重に若干の不均衡が生じても、下ワッシャ239の荷重が大きくかかる側が変形してボール235の片当たりを緩和できる。さらに密閉型圧縮機の輸送時などでスラストボールベアリング240に衝撃的に大きな荷重がかかっても下ワッシャ239の弾性によって衝撃が緩和されて、ボール235や上ワッシャ238や下ワッシャ239が損傷することを防止できるため、信頼性を向上させることができる。
また、下ワッシャ239は厚さがほぼ均一で、かつ傘状に形成されているものであり、均等な板厚の材料からプレス加工で成型できるため、厚さを不均一にして形成する場合に比べて製造が容易にできる。そのため、生産性を高めることができ、コストを低く抑えることができる。
また、潤滑油の粘度はVG5と低粘度であるため、摺動部での損失を低減でき、さらに高効率にすることができる。
なお、本実施の形態において、下ワッシャ239のボール235に接触する側の面は外周に向かって徐々に低くなるように傾斜させているが、外周に向かって徐々に高くなるように傾斜させても同様の効果が得られる。
また、本実施の形態において、下ワッシャ239のボール235に接触する側の面のみを外周に向かって傾斜させたが、上ワッシャ238のボール235に接触する側の面のみを外周に向かって傾斜させても、上ワッシャ238と下ワッシャ239の両方の面を傾斜させても同様の効果が得られる。
以上のように、本発明にかかる密閉型圧縮機は、ボールの片当たりが緩和されて低騒音、高効率、高信頼性が可能となるので、エアーコンディショナーや冷凍冷蔵装置の密閉型圧縮機の用途にも適用できる。
本発明の参考例1における密閉型圧縮機の縦断面図 参考例における下ワッシャの縦断面図 参考例における下ワッシャ着座面の傾きが小さい場合の要部断面図 図3の下ワッシャの軌道輪を示す平面図 参考例における下ワッシャ着座面の傾きが大きい場合の要部断面図 図5の下ワッシャの軌道輪を示す平面図 本発明の実施の形態における密閉型圧縮機の縦断面図 同実施の形態における下ワッシャの縦断面図 同実施の形態における下ワッシャ着座面の傾きが小さい場合の要部断面図 図9の下ワッシャの軌道輪を示す平面図 同実施の形態における下ワッシャ着座面の傾きが大きい場合の要部断面図 図11の下ワッシャの軌道輪を示す平面図 従来の密閉型圧縮機の縦断面図 従来の密閉型圧縮機の分解斜視図
符号の説明
101,201 密閉容器
104,204 電動要素
105,205 圧縮要素
106,206 潤滑油
110,210 シャフト
111,211 主軸部
112,212 偏心軸部
114,214 シリンダブロック
116,216 圧縮室
120,220 主軸受
126,226 ピストン
127,227 連結手段
131,231 上ワッシャ着座面
132,232 下ワッシャ着座面
135,235 ボール
136,236 ホルダー部
138,238 上ワッシャ
139,239 下ワッシャ
140,240 スラストボールベアリング
245 規制手段

Claims (4)

  1. 密閉容器内に潤滑油を貯溜するとともに電動要素と前記電動要素によって駆動される圧縮要素を収容し、前記圧縮要素は偏心軸部と主軸部とを有したシャフトと、略円筒形の圧縮室を備えたシリンダブロックと、前記圧縮室内で往復運動するピストンと、前記ピストンと前記偏心軸部とを連結する連結手段と、前記シリンダブロックに形成され前記シャフトの前記主軸部を軸支する主軸受と、前記シャフトに設けられ前記主軸部の軸心と略直角に設けられた上ワッシャ着座面と、前記主軸受に設けられ前記主軸受の軸心と略直角に設けられた下ワッシャ着座面と、前記上ワッシャ着座面と下ワッシャ着座面の間に設けられたスラストボールベアリングを備え、前記スラストボールベアリングは複数のボールと前記ボールを保持するホルダー部と、前記ボールの上下に各々配設される上ワッシャおよび下ワッシャを備え、前記上ワッシャあるいは前記下ワッシャの少なくとも一方の前記ボールに接触する側の面を外周に向かって傾斜させ、さらに、前記上ワッシャあるいは下ワッシャの少なくとも一方が、上下方向に弾性を持つようにした密閉型圧縮機。
  2. 前記上ワッシャあるいは下ワッシャの少なくとも一方の水平方向の可動距離が小さくなるよう規制する規制手段を設けた請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  3. 前記上ワッシャあるいは下ワッシャの少なくとも一方が、厚さがほぼ均一で、かつ傘状に形成されている請求項1または2に記載の密閉型圧縮機。
  4. 前記潤滑油の粘度がVG3〜VG8である請求項1から3のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
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