JP2013194536A - 密閉型圧縮機および冷凍装置 - Google Patents

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秀則 小林
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誠 片山
Yasushi Hayashi
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Abstract

【課題】ボールと上レース及び下レースの接触荷重を緩和し、低騒音、高効率で高信頼性の密閉型圧縮機を提供すること。
【解決手段】上レース135と下レース136はそれぞれ互いに対向する軌道面を有し、軌道面は環状からなる溝が設けられることで、回転子やシャフト等のスラスト荷重を受けるボールと上レース135及び下レース136の接触荷重を緩和するとともに、ホルダー部の内側に隙間を確保することで、ホルダー部の内側の摩耗を防止し、円滑な回転を維持するという作用を有するので、低騒音、高効率で高信頼性の密閉型圧縮機を提供することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は冷凍冷蔵装置等に用いられる密閉型圧縮機に関するものである。
近年、冷凍冷蔵庫等の冷凍装置に使用される密閉型圧縮機については、消費電力の低減のための高効率化や、低騒音化、並びに高信頼性化が望まれている。こうした中、オゾン破壊係数がゼロであるR600aに代表される温暖化係数の低い自然冷媒である単化水素系冷媒への移行が進んでいる。
従来、この種の密閉型圧縮機は、スラストボールベアリングを採用して、効率を向上させたものがある(例えば、特許文献1参照)。
以下、図面を参照しながら上記従来の密閉型圧縮機を説明する。
図3は、特許文献1に記載された従来の密閉型圧縮機の縦断面図、図4は特許文献1に記載された従来の密閉型圧縮機のスラストボールベアリングの要部拡大図である。
図3および図4において、密閉容器2の底部には潤滑油4を貯留しており、圧縮機本体6はサスペンションスプリング8によって密閉容器2に対して弾性的に支持されている。
圧縮機本体6は、電動要素10と、電動要素10の上方に配設される圧縮要素12から構成されている。電動要素10は、固定子14および回転子16とから構成されている。
圧縮要素12のシャフト18は、主軸部20と偏心軸部22を備えており、主軸部20はシリンダブロック24の主軸受け26に回転自在に軸支されるとともに、回転子16が固定されている。そして、荷重が作用する偏心軸部22に対して、偏心軸部22の下側のみに配置された主軸部20と主軸受け26で支持する片持ち軸受けの構成となっている。
また、シャフト18は主軸部20表面に設けた螺旋状の溝などからなる給油機構28を備え、給油機構28の上端に連通し、偏心軸部22の上方へ延設された給油経路29を備えている。
ピストン30は、シリンダブロック24に形成された略円筒形の内面を有するシリンダ34に往復自在に挿入される。また、連結手段36は、両端に設けた穴部(図示せず)がそれぞれピストン30に取り付けられたピストンピン38と偏心軸部22に嵌挿されることで、偏心軸部22とピストン30とを連結している。
シリンダ34およびピストン30は、シリンダ34の開口端面に取り付けられるバルブプレート46とともに圧縮室48を形成する。さらに、バルブプレート46を覆って蓋をするようにシリンダヘッド50が固定されている。
吸入マフラー52は、PBTなどの樹脂で成型され、内部に消音空間を形成し、シリンダヘッド50に取り付けられている。
次にスラストボールベアリング76について説明する。
図4において、主軸受け26は、軸心と直角な平面部であるスラスト面60とスラスト
面60よりさらに上方に延長され、主軸部20に対向する内面を有する軸受け延出部62とを有している。
そして、軸受け延出部62の外径側に、上レース64、ホルダー部68に保持されたボール66、下レース70、および支持部材72からなるスラストボールベアリング76が配置されている。
上レース64および下レース70は環状で金属製の平板であり、上下の面が平行である。また、ホルダー部68は環状の形状をなし、周方向に設けた複数の穴部(図示せず)にボール66を転動自在に収納している。
そして、スラスト面60の上に、支持部材72、下レース70、ボール66、上レース64の順に互いに接した状態で積み重なり、上レース64の上面にシャフト18のフランジ部74が着座し、軸受け延出部62の上端とシャフト18のフランジ部74との間に所定の軸方向隙間78を設けている。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作を説明する。
電動要素10に通電されると、固定子14に発生する回転磁界により、回転子16は主軸部20とともに回転する。主軸部20の回転により、偏心軸部22が偏心運動し、偏心軸部22の偏心運動が連結手段36を介してピストン30により圧縮され、圧縮された冷媒は密閉容器2から冷凍サイクルを送り出される。
また、シャフト18下端は潤滑油4に浸漬しており、シャフト18が回転することにより、潤滑油4は給油機構28により主軸部20の潤滑を行い、その後、軸方向隙間78からスラストボールベアリング76への供給と、給油経路29を通り圧縮要素12各部への供給とに分配され、摺動部の潤滑を行う。
特表2005−500476号公報
しかしながら上記従来の構成では、上レース64と下レース70が、環状で金属製の平板からなるため、ボール66との接触面積は狭小であり、回転子16やシャフト18等のスラスト荷重が集中し、ボール66、上レース64及び下レース70に過度な繰り返し応力がかかって疲労による摩耗や剥離などの損傷が生じ、騒音や効率、さらには信頼性が低下する可能性があるという事が判明したのである。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、ボールと上レースおよび下レースの接触荷重を緩和して、高効率で高信頼性の密閉型圧縮機を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の密閉型圧縮機は、上レースと下レースはそれぞれ互いに対向する軌道面を有し、軌道面は環状からなる溝が設けられるとともに、ホルダー部の内径は、上レースと下レースのそれぞれの内径より大きいことを特徴するものであり、ボールと上レースおよび下レースの接触面積を拡大できるので、回転子やシャフト等のスラスト荷重を受けるボールと上レース及び下レースの接触荷重を緩和するとともに、ホルダー部の内側に隙間を確保することで、ホルダー部の内側の摩耗を防止し、円滑な回転を維持するという作用を有する。
本発明の圧縮機は、上レースと下レースはそれぞれ互いに対向する軌道面を有し、軌道面は環状からなる溝が設けられるとともに、ホルダー部の内径は、上レースと前記下レースのそれぞれの内径より大きくすることにより、ボールと上レース及び下レースの接触荷重を緩和し、ホルダー部の内側の摩耗を防止し、円滑な回転を維持するので、高効率で高信頼性の密閉型圧縮機を提供することができる。
本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の横から見た縦断面図 同実施の形態における密閉型圧縮機の要部断面図 従来の密閉型圧縮機の横から見た縦断面図 従来の密閉型圧縮機の要部断面図
請求項1に記載の発明は、密閉容器内に潤滑油を貯留するとともに、固定子と回転子とを備えた電動要素と前記電動要素によって駆動される圧縮要素とが収容され、前記圧縮要素は、前記回転子が固定された主軸部と偏心軸部とを有するシャフトと、圧縮室を備えたシリンダブロックと、前記圧縮室内で往復運動するピストンと、前記ピストンと前記偏心軸部とを連結する連結手段と、前記シリンダブロックに設けられ前記主軸部を軸支する主軸受けと、前記主軸受けのスラスト面に配設されたスラストボールベアリングとを備え、前記スラストボールベアリングは、ホルダー部に保持された複数のボールと、前記ボールの上下に上レースと下レースがそれぞれ配設され、前記上レースと前記下レースはそれぞれ互いに対向する軌道面を有し、前記軌道面は環状からなる溝を設けることで、ボールと上レースおよび下レースの接触面積を拡大できるので、回転子やシャフト等のスラスト荷重から受けるボールと上レース及び下レースの接触荷重を緩和できるとともに、前記ホルダー部の内径は、前記上レースと前記下レースのそれぞれの内径より大きいもので、ホルダーの内側に隙間を確保することで、ホルダーの内側の摩耗を防止し、円滑な回転を維持するので、高効率で、高信頼性の密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記下レースと前記主軸受けの前記スラスト面との間に、鉛直方向に対する弾性力を備えた支持部材を備えたもので、密閉型圧縮機の運搬時などにおいて、落下など鉛直方向の衝撃的な荷重が作用した場合でも支持部材が変形することで、ボールと上レースおよび下レースの接触荷重が大きくなることを抑制し、スラストボールベアリングの塑性変形を防止することができ、スラストボールベアリングの摺動を良好な状態に維持できるので、請求項1に記載の発明の効果に加えて、さらに高信頼性の密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記上レースと前記下レースは少なくとも一方の面に環状からなる溝が設けられ、同一の内外径であること事を特徴とするもので、同一の金型により成型する事ができるので、請求項1に記載の発明の効果に加えてさらにコストの低い密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、スラストボールベアリングのボールの表面硬度は、上レースおよび下レースの表面硬度よりも高くしたもので、ボールの表面硬度と上レースおよび下レースの表面硬度が同等の際に発生する、ボール表面が早期に剥離し摩耗が生じる事を防止することができるので、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、さらに信頼性を向上させることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明において、冷媒はHFC冷媒であるもので、R600a冷媒に比べ密度が高く、圧縮工程において圧縮荷重は増大し、シャフトの偏芯軸部が反圧縮方向に傾き、ボールと上レース及び下レースに荷重が作用するが、上レースと下レースはそれぞれ互いに対向する環状の溝からなる軌道面を有するので、ボールと上レースおよび下レースの接触面積が拡大し、ボールと上レース及び下レースの接触荷重を緩和できるので、HFC冷媒においても高い信頼性を保持することができるので、スラストボールベアリングの使用を可能とし、スラスト軸受けでの摺動損失を低減できるので、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、さらに高効率にすることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の発明において、潤滑油の粘度がVG3〜VG10であるもので、低粘度なオイルの使用により粘性抵抗が減少することから、摺動部での損失を低減できるため、請求項1から5のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、さらに高効率にすることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機を冷凍装置に搭載したもので、冷凍装置の消費電力の多くを占める密閉型圧縮機を高効率にすることで、消費電力を大きく低減した冷凍装置を提供することができる。
以下、本発明による圧縮機の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の縦断面図、図2は、同実施の形態における密閉型圧縮機の要部断面図である。
図1、図2において密閉容器101内には潤滑油102が貯留され、固定子103と回転子104からなる電動要素105と、電動要素105によって駆動される圧縮要素106が収容される。シャフト110は、回転子104を固定した主軸部111と、主軸部111の上部に配設され主軸部111に対し偏心して形成された偏心軸部112とを有する。
シリンダブロック114は、略円筒形の圧縮室116を有し、主軸部111を軸支する主軸受け120が固定されている。ピストン126は、シリンダブロック114の圧縮室116に往復摺動自在に挿入され、偏心軸部112との間を連結手段128によって連結されている。
シリンダブロック114の主軸受け120の上端には主軸受け120の軸心と略直角に環状に形成されたスラスト面130と、スラスト面130よりさらに上方に延長され、主軸部111に対向する内面を有する軸受け延出部144とを備えている。そしてスラスト面130に、シャフト110を鉛直方向に支持するため、軸受け延出部144の外側のスラスト面130から上側に向かって、支持部材160、下レース136、複数のボール134と、ボール134を保持するホルダー部133と、上レース135の順に配置している。
これら下レース136、複数のボール134とボール134を保持するホルダー部133、上レース135により、スラストボールベアリング132が構成されており、上レース135と下レース136はそれぞれ互いに対向する軌道面を有し、軌道面は環状からなる溝が設けられている。
さらに、支持部材162、下レース136、複数のボール134とボール134を保持するホルダー部133は全て軸受け延出部144の外側に半径方向隙間を確保して配置されている。
ここで、ホルダー部133の内径φD1は、上レース135の内径φD2と下レース136の内径φD3より大きく構成されている。
加えて、スラスト面130からボール134の最上部までの距離(高さ)の方が、スラスト面130から軸受け延出部144の上端170までの距離(高さ)が長いため、その寸法差により、軸受け延出部144の上端とシャフトスラスト面115との間に所定の軸方向隙間146が形成されている。
また、支持部材160は比較的剛性の大きい波ワッシャー、または硬質の弾性部材などのように、鉛直方向に対して弾性力を備え弾性変形可能な部材である。そして、支持部材162の鉛直方向に対する弾性変形量は、軸方向隙間146よりも大きくなるように設定されている。
ボール134は、耐摩耗性の高い浸炭焼き入れされた軸受け鋼で形成され、表面硬度はHRC60〜70の範囲内である。
また、上レース135および下レース136は耐摩耗性の高い熱処理された炭素鋼で形成され、表面硬度はHRC58〜68の範囲内である。ボール134の表面硬度は上レース135および下レース136の表面硬度よりもわずかに高く設定されている。
また、本密閉型圧縮機に使用される冷媒は、オゾン破壊係数がゼロのR134aに代表される温暖化係数の低いHFC冷媒であり、相溶性の高い潤滑油と組み合わせてある。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作を説明する。
電動要素105の回転子104はシャフト110を回転させ、偏心軸部112の回転運動が連結手段128を介してピストン126に伝えられることでピストン126は圧縮室116内を往復運動する。それにより、冷却ガスは冷却システム(図示せず)から圧縮室116内へ吸入、圧縮された後、再び冷却システムへ吐き出される。
シャフト110と回転子104の重量はスラストボールベアリング132で支えられるとともに、シャフト110の回転時はボール134が上レース135と下レース136の間で転がるために回転が滑らかになる。
このスラストボールベアリング132を用いることによって、スラストすべり軸受けに比べて摩擦係数が小さくなることから、シャフト110を回転するトルクを低減できるので、スラスト軸受けでの摺動損失を小さくすることができる。従って、入力が低減し高効率化を実現することができる。
シャフト110の回転の際、上レース135と下レース136はそれぞれ互いに対向する軌道面を有し、軌道面は環状からなる溝が設けられているので、ボール134と上レース135および下レース136との接触面積は、平板からなる上レースおよび下レースに比べ拡大できるので、回転子104やシャフト110等のスラスト荷重から受けるボール134と上レース135および下レース136との接触荷重を緩和するので、ボール134、上レース135及び下レース136に過度な繰り返し応力がかかって疲労による剥離などの損傷が生じるのを防止するので、高い信頼性を得ることができる。
また、ホルダー部133の内径φD1は、上レース135の内径φD2と下レース136の内径φD3より大きく構成されているので、シャフト110の回転の際、ホルダー部133の内側と軸受け延出部144の接触を回避できるので、ホルダー部133の内側の摩耗が生じるのを防止するので、摩耗粉によって、ボール134、上レース135及び下レース136に損傷が生じ、スラストボールベアリング132の寿命低下を防ぎ、高い信頼性を得ることができる。
また、スラストボールベアリング132のボール134の表面硬度は、上レース135および下レース136の表面硬度よりもわずかに高く設定することで、ボール134の表面硬度と上レース135および下レース136の表面硬度が同等の際に発生する、ボール134の表面が早期に剥離し摩耗が生じる事を防止することができ、高い信頼性を得ることができる。
これはボール134と上レース135および下レース136の表面硬度が同等の際は、ボール134の表面積は上レース135および下レース136に比べ小さいので、ボール134における上レース135と下レース136との接触部の表面積に占める割合が高くなるので、ボール134は上レース135および下レース136に比べ高温となり、その結果潤滑性が低下するため、ボール134の表面が早期に剥離し、摩耗が生じると推察する。
次に、密閉型圧縮機100の運搬時などにおいて、落下など鉛直方向の衝撃的な荷重が作用することがある。この時には、スラストボールベアリング132にも鉛直方向の荷重が作用し、弾性変形可能な支持部材162が弾性変形し、支持部材162が弾性変形可能な変形域のうちに、軸受け延出部144の上端とシャフトスラスト面115との間の軸方向隙間146が零となり当接する。
これは、支持部材162の鉛直方向に対する弾性変形量は、軸方向隙間146よりも大きくなるように設定されているためである。
このように、密閉型圧縮機100の運搬時などにおいて、落下など鉛直方向の衝撃的な荷重が作用した際には、その荷重をスラストボールベアリング132ではなく、軸受け延出部144の上端とシャフトスラスト面115とで支持することができるので、ボール134と上レース135および下レース136の接触荷重が極端に増大することを防止する。
そのため、スラストボールベアリング132の塑性変形を防止して、スラストボールベアリング132の摺動を良好な状態に維持できるので、打痕キズの発生により、打痕キズが起点となって上レース135および下レース136が摩耗することを防止するので、高い信頼性を得ることができるとともに、打痕キズの発生により、スラストボールベアリング132の滑らかな回転が阻害され、騒音に悪影響を及ぼすことを防止するので、低騒音が可能となる。
また、本密閉型圧縮機に使用される冷媒は、オゾン破壊係数がゼロのR134aに代表される温暖化係数の低いHFC冷媒等であり、R600a冷媒に比べ密度が高く、圧縮工程において圧縮荷重は増大し、ピストン126が圧縮荷重を受けると連結手段128によって連結されたシャフト110の偏心軸部112にも圧縮荷重を受ける。その際、シャフト110の主軸部111とシリンダブロック114の主軸受け120とのクリアランスの寸法でシャフト110は自由度があるので、偏心軸部112が反圧縮方向に傾き得る。偏心軸部112が反圧縮方向に傾いた際、ボール134と上レース135及び下レース13
6に荷重が作用するが、上レース135と下レース136はそれぞれ互いに対向する環状の溝からなる軌道面を有するので、ボール134と上レース135及び下レース136の接触面積が拡大し、ボール134と上レース135及び下レース136の接触荷重を緩和でき、過度な荷重によるボール134と上レース135及び下レース136の摩耗を防止できるので、高負荷圧力条件で運転されるHFC冷媒においても、高い信頼性を保持することができるので、スラストボールベアリング132の使用を可能とし、スラスト軸受けで摺動損失を低減できるので、高効率が可能となる。
また、潤滑油の粘度はVG3〜VG10と低粘度であるため、粘性抵抗が減少し摺動部での損失を低減でき、さらに高効率にすることができる。
また、上記密閉型圧縮機100を搭載することで、冷凍装置の消費電力の多くを占める密閉型圧縮機を高効率にできるので、冷凍装置の消費電力を大きく低減することができる。
冷蔵庫以外にも自販機や空調機器の用途にも適用できる。
100 密閉型圧縮機
101 密閉容器
102 潤滑油
103 固定子
104 回転子
105 電動要素
106 圧縮要素
110 シャフト
111 主軸部
112 偏心軸部
114 シリンダブロック
115 シャフトスラスト面
116 圧縮室
120 主軸受け
126 ピストン
128 連結手段
130 スラスト面
132 スラストボールベアリング
133 ホルダー部
134 ボール
135 上レース
136 下レース

Claims (7)

  1. 密閉容器内に潤滑油を貯留するとともに、固定子と回転子とを備えた電動要素と前記電動要素によって駆動される圧縮要素とが収容され、前記圧縮要素は、前記回転子が固定された主軸部と偏心軸部とを有するシャフトと、圧縮室を備えたシリンダブロックと、前記圧縮室内で往復運動するピストンと、前記ピストンと前記偏心軸部とを連結する連結手段と、前記シリンダブロックに設けられ前記主軸部を軸支する主軸受けと、前記主軸受けのスラスト面に配設されたスラストボールベアリングとを備え、前記スラストボールベアリングは、ホルダー部に保持された複数のボールと、前記ボールの上下に上レースと下レースがそれぞれ配設され、前記上レースと前記下レースはそれぞれ互いに対向する軌道面を有し、前記軌道面は環状からなる溝が設けられるとともに、前記ホルダー部の内径は、前記上レースと前記下レースのそれぞれの内径より大きいことを特徴とする密閉型圧縮機。
  2. 前記下レースと前記主軸受の前記スラスト面との間に、鉛直方向に対する弾性力を備えた支持部材を備えたことを特徴とする請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  3. 前記上レースと前記下レースは少なくとも一方の面に環状からなる溝が設けられ、同一の内外径であることを特徴とする請求項1または2に記載の密閉型圧縮機。
  4. スラストボールベアリングのボールの表面硬度は、上レースおよび下レースの表面硬度よりも高い請求項1から3のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
  5. 冷媒はHFC冷媒である請求項1から4のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
  6. 潤滑油の粘度がVG3〜VG10である請求項1から5のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機を搭載した冷凍装置。
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