JP4685294B2 - 新規ペプチド、生産方法、新規吸着体、吸着器および吸着方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、免疫グロブリンおよび/または免疫複合体に親和性を持つ新規のペプチド、該ペプチドをコードするヌクレオチド配列、組み換えDNA、該DNA分子を含有する微生物、該ペプチドの生産におけるその微生物または該DNA分子を使用することである。さらに該ペプチドの免疫グロブリンおよび/または免疫複合体親和性を利用した例として、水溶液とりわけ体液(例えば血液、血漿、血清など)に存在する免疫グロブリンおよび/または免疫複合体を選択的に吸着する吸着材、この吸着材を用いた吸着器、ならびに免疫グロブリンおよび/または免疫複合体の吸着方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
免疫グロブリンおよび/または免疫複合体に親和性を示すタンパク質は種々知られているが、中でもプロテインA、プロテインGが良く研究されている。プロテインA、プロテインG共に免疫グロブリンおよび/または免疫複合体に強い親和性を持つが、プロテインAはIgG3に対する親和性が低いのに対してプロテインGはIgG3に対しても結合する(特許第02764021号公報)。また、プロテインG遺伝子はC1,C2,C3と呼ばれる3種の免疫グロブリンおよび/または免疫複合体結合ペプチドをコードするヌクレオチド配列を有していることが明らかにされており、対応するアミノ酸配列は配列表の配列番号3,4,5に示した下記の通りである(特許第02764021号公報)。
さらにC2とIgG(Fc)の複合体のX線構造解析からC2のGlu26,Lys27,Lys30,Gln31,Asn34,Asp39,Glu41,Trp42がFcに結合することが明らかにされている(Sauer−Eriksson AE, KleyweGt GJ, Uhlen M, Jones TA Crystal structure of the C2 fraGment of streptococcal protein G in complex with the Fc domain of human IgG. Structure 1995 Mar 15;3(3):265−78)。
【0003】
免疫グロブリンおよび/または免疫複合体に親和性を示すペプチド、タンパク質の重要な利用の一つとして免疫グロブリンおよび/または免疫複合体の精製、分離、除去を目的とする吸着体への適用が考えられる。しかし、我々は、上記C1,C2,C3ペプチドの熱安定性が低く高圧蒸気滅菌に耐えられないこと、および放射線滅菌を施すと結合活性が著しく低下することを見出している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる問題に鑑み、プロテインG由来のペプチドのFc結合アミノ酸(前述)をも含めてアミノ酸の最適化を行い、免疫グロブリンおよび/または免疫複合体に対する親和性は元のペプチド(上述C3)並あるいはそれ以上であり、かつ、滅菌操作に対する安定性を持つ新規なペプチド、該ペプチドをコードするヌクレオチド配列、組み換えDNA、該DNA分子を含有する微生物、該ペプチドの生産におけるその微生物または該DNA分子を使用すること、さらにその利用例である、水溶液とりわけ体液(例えば血液、血漿、血清など)に存在する免疫グロブリンおよび/または免疫複合体を選択的に吸着する吸着材を提供し、更に、この吸着材を用いた吸着器、ならびに免疫グロブリンおよび/または免疫複合体の吸着方法を提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を達成せんとして、化学的および遺伝子工学的手法を用いて数多くのペプチドを取得し、得られたペプチドの特徴を種々の科学的手法を駆使することにより本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は、配列表の配列番号1で示す次のアミノ酸配列をもつ免疫グロブリンおよび/または免疫複合体親和性ペプチド、配列表の配列番号2で示す次の塩基配列の少なくとも一つからなるヌクレオチド配列、配列表の配列番号1で示す次のアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を一つ又はそれ以上有する組み換えDNAを少なくとも一つ含有する微生物、配列表の配列番号1で示すアミノ酸配列の少なくとも1つを含有し、70個以下のアミノ酸残基から成るペプチドを水不溶性担体に固定化したことを特徴とする免疫グロブリンおよび/または免疫複合体の吸着材、該吸着材と免疫グロブリンおよび/または免疫複合体を含む体液を接触させることを特徴とする体液中の免疫グロブリンおよび/または免疫複合体の吸着方法、液の入口、出口を有し、かつ少なくとも1つのフィルターを内蔵した容器内に該吸着材を充填してなる吸着器に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
先ず、特許第02764021号公報に記載された比較対照となるペプチド、
に対応し、ベクターに挿入するための制限酵素サイトをもつDNAとして配列表の配列番号7(塩基配列A)を調製した。上記塩基配列の制限酵素サイト(NdeI,HindIII)は、後述する実施例に用いたベクター(pUCNT:国際公開WO94/03613公報)に合わせるためのものであり、制限酵素サイト(およびベクター)が異なればその制限酵素サイトに合わせる必要があるが、当分野の常識であるので詳細な説明は省略する。塩基配列AをベクターpUCNTに挿入し、これを用いて大腸菌(HB101)を形質転換し、菌体を培養、破砕、上清を精製してペプチドを得た。このペプチドを担体に固定化して免疫グロブリンおよび/または免疫複合体吸着体を得たがγ線照射(25kGy)により免疫グロブリンおよび/または免疫複合体吸着能は大きく低下した。
【0007】
次に、塩基配列Aを元に一部の塩基配列を変えたDNAライブラリーを調製し、どの位置のアミノ酸をどのアミノ酸に置換すると免疫グロブリンおよび/または免疫複合体に対する結合が強くなるかおよびγ線滅菌安定性が高くなるかについて鋭意検討を行った。
【0008】
その結果、下記の塩基配列B(配列表の配列番号2)をベクターに挿入し、これを用いて大腸菌HB101を形質転換した生産菌が産生する下記のアミノ酸配列B(配列表の配列番号1)を含むペプチドが最適であることを見出した。
アミノ酸配列Bで表されるペプチドを担体に固定化して免疫グロブリンおよび/または免疫複合体吸着体を得、γ線照射(25kGy)を行っても免疫グロブリンおよび/または免疫複合体吸着能は未照射吸着体と同等であった。
【0009】
本発明の免疫グロブリンおよび/または免疫複合体親和性ペプチドは以下のアミノ酸配列B(配列表の配列番号1)で表される。
【0010】
但し、X01はAsn、Lys、Glnの3種のアミノ酸より1種、X02はThr、Asnの2種のアミノ酸より1種、X03はGlu、Aspの2種のアミノ酸より1種、X04はLeu、Val、Ile、Metの4種のアミノ酸より1種選ばれる。
【0011】
本発明で言うところの熱安定性に優れたペプチドとは、凍結乾燥した固体の状態又は水溶液の状態で80℃以上に30分間加熱してもペプチド本来の性質を損なわれない、またはペプチドを担体に固定化した後、高圧蒸気滅菌(115℃30分間、121℃20分間、または、126℃15分間)、放射線滅菌(25kGy)を施しても滅菌前の特性を失わないことを意味する。
【0012】
例えば、配列表の配列番号8(C36ペプチド)に示した、
を生理食塩液に溶解して500μg/mLとし、水酸化ナトリウム水溶液でpH 7.0に調製したペプチド水溶液を80℃で30分間加熱し、加熱処理していないペプチド水溶液とIgG結合能を比較したところ、有意な差は見られなかった。IgG結合能はIgGを担体に固定化したカラム(IgG Sepharose Fast Flow:ファルマシア社製)にペプチド水溶液を通液し、所定の方法で溶出して回収されたペプチド量をHPLCにて分析した。
【0013】
本発明に用いる水不溶性担体としては、ガラスビーズ、シリカゲルなどの無機担体、架橋ポリビニルアルコール、架橋ポリアクリレート、架橋ポリアクリルアミド、架橋ポリスチレンなどの合成高分子や結晶性セルロース、架橋セルロース、架橋アガロース、架橋デキストランなどの多糖類からなる有機担体、さらにはこれらの組み合わせによって得られる有機-有機、有機-無機などの複合担体などが挙げられるが、中でも親水性担体は非特異吸着が比較的少なく、免疫グロブリンおよび/または免疫複合体の吸着選択性が良好であるため好ましい。ここでいう親水性担体とは、担体を構成する化合物を平板状にしたときの水との接触角が60度以下の担体を示す。この様な担体としてはセルロース、キトサン、デキストラン等の多糖類、ポリビニルアルコール、エチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸グラフト化ポリエチレン、ポリアクリルアミドグラフト化ポリエチレン、ガラスなどからなる担体が代表例として挙げられる。
【0014】
市販品としては多孔質セルロースゲルであるGCL2000、GC700、アリルデキストランとメチレンビスアクリルアミドを共有結合で架橋したSephacryl S-1000、アクリレート系の担体であるToyopearl、アガロース系の架橋担体であるSepharose CL4B、エポキシ基で活性化されたポリメタクリルアミドであるオイパーギットC250L等を例示することができる。ただし、本発明においてはこれらの担体、活性化担体のみに限定されるものではないことは言うまでもない。上述の担体はそれぞれ単独で用いてもよいし、任意の2種類以上を混合してもよい。又、本発明に用いる水不溶性担体としては、本吸着材の使用目的および方法からみて、表面積が大きことが望ましく、適当な大きさの細孔を多数有する、すなわち、多孔質であることが好ましい。
【0015】
本発明で用いられる多孔質担体の排除限界分子量は15万以上であるが、免疫グロブリンのクラスG(IgG)の分子量は14万以上17万以下の分子であり、多孔質性の担体でより効率良く吸着する為には排除限界分子量が免疫グロブリンのクラスGの直径よりも大きい25万以上が好ましい。また免疫グロブリンをその構成要素とする免疫複合体の分子量を特定することは困難であるが、免疫グロブリンのクラスGが4分子と抗原が複合体を作る場合、その分子量は計算上56万以上となる。したがって、免疫グロブリンおよび/または免疫複合体が多孔質担体の内部に入るためには、排除限界分子量が60万以上であることが望ましく、容易に入れるようにするには300万以上の排除限界分子量が好ましい。
【0016】
次に、担体の多孔構造については、吸着材の単位体積あたりの吸着能から考えて、表面多孔性(担体外部が多孔性で内部が緻密になっている構造)よりも全多孔性(担体全体が多孔質であり、分子は内部まで到達可能な構造)が好ましい。さらに好ましくは水銀圧入法による空孔容積が20%以上であり、また、水銀圧入法による比表面積が1m2/g以上であることが好ましい。
【0017】
担体の形態としては、ビーズ状、線維状、膜状(中空糸も含む)など何れも可能であり、任意の形態を選ぶことができる。特定の排除限界分子量を持つ担体作製の容易さからビーズ状が特に好ましく用いられる。ビーズ状の平均粒径は10〜2500μmのものが使いやすく、とりわけ、リガンド固定化反応のしやすさの点から25μmから800μmの範囲が好ましい。
【0018】
さらに担体表面には、リガンドの固定化反応に用いうる官能基が存在しているとリガンドの固定化に好都合である。これらの官能基の代表例としては、水酸基、アミノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、チオール基、シラノール基、アミド基、エポキシ基、サクシニルイミド基、酸無水物基などが挙げられる。
【0019】
次に本発明に用いる担体としては硬質担体、軟質担体のいずれも用いることができるが、体外循環治療用の吸着材として使用するためには、カラムに充填し、通液する際などに目詰まりを生じないことが重要である。そのために充分な機械的強度が要求される。従って、本発明に用いる担体は硬質担体であることがより好ましい。本明細書中では、硬質担体とは、例えば粒状ゲルの場合、以下の条件でゲルをガラスを円筒状カラム(内径9mm、カラム長150mm)に均一に充填し、水性流体を流した際の圧力損失△Pと流量の関係が0.3kg/cm2まで直線関係にあるものをいう。
【0020】
例えば、両端に孔径15μmのフィルターを装着したガラス製円筒状カラム(内径9mm、カラム長150mm)にアガロースゲル(Bio-Rad社製のBiogel-A5m、粒径50〜100メッシュ)、ビニル系ポリマーゲル(東洋曹達工業(株)製のトヨパールHW-65、粒径50〜100μm)およびセルロースゲル(チッソ(株)製のセルロファインGC-700m、粒径45〜105μm)をそれぞれ均一に充填し、ペリスタティックポンプにより水を流し、流量と圧力損失△Pとの関係を求めた(図1)。縦軸に流速(cm/分)を横軸に圧力損失(kg/cm2)をプロットした。この図において、○はトヨパールHW-65、△はセルロファインGC-700m、●はBiogel-A5mを示す。この結果、トヨパールHW-65およびセルロファインGC-700mが圧力増加にほぼ比例して流量が増加するのに対し、Biogel-A5m用は圧密化を引き起こし、圧力を増加させても流量が増加しないことがわかる。
【0021】
上記担体への免疫グロブリン結合蛋白またはペプチドの固定化においては、蛋白質またはペプチドの立体障害を小さくすることにより吸着効率を向上させ、さらに非特異的吸着を抑えるために、親水性スペーサーを介して固定化することが、より好ましい。親水性スペーサーとしては、例えば、両末端をカルボキシル基、アミノ基、アルデヒド基、エポキシ基などで置換したポリアルキレンオキサイドの誘導体を用いるのが好ましい。
【0022】
上記の担体へ導入される免疫グロブリンおよび/または免疫複合体親和性ペプチド、およびスペーサーとして用いられる有機化合物の固定化方法は特に限定されるものではないが、一般に蛋白質やペプチドを担体に固定化する場合に採用される方法を例示する。担体を臭化シアン、エピクロロヒドリン、ジグリシジルエーテル、トシルクロライド、トレシルクロライド、ヒドラジンなどと反応させて担体を活性化し(担体が元々持っている官能基よりリガンドとして固定化する化合物が反応しやすい官能基に変え)、リガンドとして固定化する化合物と反応、固定化する方法、また、担体とリガンドとして固定化する化合物が存在する系にカルボジイミドのような縮合試薬、または、グルタルアルデヒドのように分子中に複数の官能基を持つ試薬を加えて縮合、架橋することによる固定化方法が挙げられるが、体外循環治療および血液浄化に用いられ得る吸着材であることを考慮して、吸着材の滅菌時または治療時に蛋白類が担体より容易に脱離しない固定化方法を適用することがより好ましい。
【0023】
免疫グロブリンおよび/または免疫複合体親和性ペプチドを固定化した担体を、血液、血漿、血清などの体液と接触させて、体液中の免疫グロブリンおよび/または免疫複合体を吸着する方法には種々の方法がある。代表的な方法としては、(1)体液を取り出してバックなどに貯留し、これを吸着材に混合して免疫グロブリンおよび/または免疫複合体を吸着した後、吸着材を濾別して免疫グロブリンおよび/または免疫複合体の除去された体液を得る方法、(2)体液の入口と出口を有し、出口に体液は通過するが吸着剤は通過しないフィルターを装着した容器に吸着材を充填し、これに体液を流す方法等がある。いずれの方法を用いてもよいが、後者の方法は操作も簡単であり、また体外循環回路に組み込むことにより患者の体液から効率よくオンラインで免疫グロブリンおよび/または免疫複合体を除去することが可能であり、本発明の吸着材はこの方法に適している。
【0024】
次に、免疫グロブリンおよび/または免疫複合体を吸着する吸着材を用いた本発明の免疫グロブリンおよび/または免疫複合体の吸着装置を、その概略断面図に基づき説明する。
【0025】
図2中に示す容器7は、液体の流入口または流出口1、液体の流出口または流入口2、本発明の免疫グロブリンおよび/または免疫複合体吸着材3、液体および液体に含まれる成分は通過できるが免疫グロブリンおよび/または免疫複合体吸着材は通過できない吸着材流出防止手段4および5、ならびにカラム6を有する。この容器の形状および材質に特に限定はないが、好ましくは、例えば、容量20〜400ml程度、直径2〜10cm程度の筒状容器が用いられる。
【0026】
以下実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、本明細書においては、各種アミノ酸残基を次の略号で記載する。Ala;L-アラニン残基、Arg;L-アルギニン残基、Asp;L-アスパラギン酸残基、Asn;L-アスパラギン残基、Cys;L-システイン残基、Gln;L-グルタミン残基、Glu;L-グルタミン酸残基、Gly;L-グリシン残基、His;L-ヒスチジン残基、Ile;L-イソロイシン残基、Leu;L-ロイシン残基、Lys;L-リジン残基、Met;L-メチオニン残基、Phe;L-フェニルアラニン残基、Pro;L-プロリン残基、Ser;L-セリン残基、Thr;L-スレオニン残基、Trp;L-トリプトファン残基、Tyr;L-チロシン残基、Val;L-バリン残基。また本明細書においては、ペプチドのアミノ酸配列を、そのアミノ末端(以下N末端という)が左側に位置し、カルボキシル末端(以下C末端という)が右側に位置するように、常法に従って記述する。
【0027】
【実施例】
(実施例1)多孔質担体(Kac)へのIgG結合タンパク質(C36)の固定化
・C36ペプチドの生産
配列表の配列番号8のC36ペプチドをコードするDNAを、pUCNTベクター(特開平4-212692号公報)に5'側をNde I、3'側をHind IIIのそれぞれ制限酵素サイトを利用して連結できるように 配列表の配列番号9として設計、合成した。
【0028】
配列番号9を有するDNAを、制限酵素Nde IおよびHind III(宝酒造社製)消化によって開裂したpUCNTベクターと、宝酒造社製DNA Ligation Kit Ver.2を用いて手順書に従って連結し、pUCNT-C36ベクターを作製した。公知の方法で、このpUCNT-C36ベクターDNAを大腸菌HB101株(フナコシ販)に導入し、抗生物質アンピシリンに対する抵抗性を指標として形質転換体を選択した。また、この形質転換体から常法にてプラスミドDNAを抽出、遺伝子配列を解析することによってpUCNT-C36ベクターが設計通りのDNA配列を有していることを確認した。
【0029】
次に、この形質転換体を6LのL-ブロス(5g/L NaCl、10g/L バクトトリプシン、5g/L イーストエキストラクト)中で37℃にて20時間振盪培養し、菌体を遠心分離(日立RPR9-2ローターを用い4℃で6000rpm、20分間)にて回収した。ここで得られた沈殿を300mlのTE緩衝液(20mM Tris-HCl 、1mM EDTA :pH7.5)に懸濁した上で、超音波破砕処理(BRANSON250を用い氷中にて6分間3回)を施し、遠心分離(日立RPR16ローターを用い4℃で15000rpm、20分間)にて上清を回収した。ここで得られた上清を70℃、10分間の熱処理を行った後、さらに遠心分離(日立RPR16ローターを用い4℃で15000rpm、20分間)にてその上清300mlを回収した。本上清から高速液体クロマトグラフィー(カラム:日本ウォーターズ社製μBondasphere C18)を用いて40mlのアセトニトリル溶液を流速5ml/minにて流してカラムを活性化した後300mlのサンプルを同流速にて流し、0.1%TFA+64%アセトニトリル溶液200mlにてカラムを洗浄、続いて0.1%TFA(トリフルオロ酢酸)+40%アセトニトリル溶液200mlにて目的のC36ペプチドを溶出、分取した。これをエバポレーターにて100mlに濃縮した上で凍結乾燥し、高純度精製標品を取得した。
・セルロースゲルのエポキシ化
セルロース系多孔質硬質ゲルで球状タンパク質の排除限界分子量500万以上の当社試作品Kac 90mlに水を加え全量を180mlとした後、2N水酸化ナトリウム60mlを加え40℃とした。これにエピクロロヒドリン21mlを加え、40℃で撹拌下2時間反応させた。反応終了後、充分に水洗し、エポキシ活性化Kacゲルを得た。
・C36ペプチドの固定化
C36ペプチド10mgを0.05Mホウ酸緩衝液(pH10)0.5mlに溶解し、0.01N水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH10に再調整、全量を1.0mlとした(C36ペプチド溶液)。上記エポキシ活性化Kacゲル1mlにペプチド溶液(全量)を加えて37℃で16時間振盪した後、充分量のPBS(150mM塩化ナトリウムを含む10mMリン酸緩衝液)で洗浄し、Kac-C36を得た。
【0030】
(実施例2)多孔質担体(Sephacryl S1000)へのIgG結合タンパク質(B04)の固定化
・B04ペプチドの生産
配列表の配列番号10に示すペプチドの合成を、ペプチドシンセサイザーModel 4170型(ファルマシアLKB社製)を用いて固相合成法により以下のように行った。C末端のグルタミンを結合した支持体であるFmoc-グルタミンNovaSyn KA 0.1mmol(ファルマシアLKB社製)を用いて、上記ペプチドシンセサイザーに入力されている合成プログラムにより、N末端の方向に向かって順に、脱保護基反応および縮合反応を繰り返してペプチド鎖を延長した。すなわち、ピペリジンにより該アミノ酸が有するα-アミノ基の保護基である9-フロオレニルメチルオキシカルボニル基(以下Fmocという)の除去を行ない、N’N-ジメチルホルムアミド(以下DMFという)で洗浄し、2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3,-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレトとN’N-ジイソプロピルエチルアミンで縮合反応を行ない、DMFで洗浄する操作を繰り返した。アミノ酸は、Fmoc-L-Ala、Fmoc-L-Asn(Trt)、Fmoc-L-Asp(OtBu)、Fmoc-L-Cys(Trt)、Fmoc-L-Gln(Trt)、Fmoc-L-Glu(OtBu)、Fmoc-L-Gly、Fmoc-L-Ile、Fmoc-L-Leu、Fmoc-L-Lys(Boc)、Fmoc-L-Phe、Fmoc-L-Thr(tBu)、Fmoc-L-Trp、Fmoc-L-Tyr(tBu)、Fmoc-L-Val、として用い、それらの使用量は基質に対して約5倍モル(0.5mmol)量を、バイアル中で用いた。(ここで、Trt、OtBu、Boc、およびtBuは、それぞれトリチル基、第3ブチルエステル、第3ブチルオキシカルボニル基、およびo-第3ブチル基を表す。)
・脱保護基反応およびペプチド鎖の切断
全てのアミノ酸についての反応操作が終了したのち、得られた支持体を3G-3孔のグラスフィルター上でtert-アミルアルコール、酢酸、およびジエチルエーテルを用いて順次洗浄し、次いで真空乾燥することによって乾燥支持体を得た。バイアル中で、得られた支持体1gに、トリフルオロ酢酸(以下TFAという)20ml、1,2-エタンジチオール260μl、およびアニソール780μlを加えて室温で1.5時間撹拌した。その後、この混合物を3G-3孔のグラスフイルターで支持体と濾別し、この濾液を35℃下で減圧濃縮した。これに予め冷却しておいた無水ジエチルエーテルを沈殿が現れなくなるまで加えて撹拌し、次いで遠心分離し、沈殿した粗ペプチドを収集した。さらに、この粗ペプチドを無水ジエチルエーテルで数回洗浄した後、減圧下で乾燥し、目的とする粗精製ペプチドを得た。
・ペプチドの精製
上記、粗精製ペプチドを0.1%TFAに溶解して3000rpmで高速遠心分離した上澄液を、0.45μmのメンブレンフィルターで濾過し、得られた濾液を高速液体クロマトグラフィーに供した。HPLCは、ModelLC-10Aシステム(島津製作所製)を用い、カラムは逆相系のμBondasphere C18(日本ウォーターズ社製)を用いた。移動相にはA液として0.1%TFA水溶液を、B液として0.1%TFA含む80%(v/v)アセトニトリル/水を用い、A液からB液への濃度直線勾配により溶出した。得られたクロマトピークの相当画分を分取した。分取を数回繰り返し、これを凍結乾燥し精製ペプチドを得た。得られたペプチドは、気相プロティンシークエンサー477A型(アプライドバイオシステムズ社製)および日立カスタムイオン交換樹脂を用いたアミノ酸分析により解析して、後述に記載する配列表の配列番号10に示すアミノ酸配列のペプチドが得られていることを確認した。
・Sephacryl S1000のエポキシ活性化
多孔質硬質ゲルで細孔径が400nmであるSephacryl S1000(アマシャム ファルマシアバイオテク社製:球状タンパク質の排除限界分子量約800万)90mlに水を加え全量を180mlとした後、2N水酸化ナトリウム60mlを加え40℃とした。これにエピクロロヒドリン21mlを加え、40℃で撹拌下2時間反応させた。反応終了後、充分に水洗し、エポキシ活性化Sephacryl S1000を得た。
・B04ペプチドの固定化
実施例1のC36ペプチド10mgをB04ペプチド30mgに変え、エポキシ活性化Kacゲルをエポキシ活性化Sephacryl S1000ゲルに変えたほかは全く同様にB04ペプチドを固定化したSephacryl S1000-B04を得た。
【0031】
(実施例3)多孔質担体(GCL2000m)へのIgG結合タンパク質(C04)の固定化
・C04ペプチドの生産
配列表の配列番号11のC04ペプチドをコードするDNAをpUCNTベクターに実施例1と同様の方法にて連結できるように 配列表の配列番号12を設計して、合成した。
配列番号12の配列を有するDNAを実施例1と同様の方法でpUCNTベクターに導入し、pUCNT-C04ベクターを作製した。
さらに実施例1と同様の方法で、大腸菌の形質転換体を作製、その6L培養を経て目的のC04ペプチドの高純度精製標品を取得し、各種検討に使用した。
・GCL2000mのエポキシ化
セルロース系多孔質硬質ゲルであるGCL2000m(チッソ(株)製:球状タンパク質の排除限界分子量300万)90mlに水を加え全量を180mlとした後、2N水酸化ナトリウム60mlを加え40℃とした。これにエピクロロヒドリン21mlを加え、40℃で撹拌下2時間反応させた。反応終了後、充分に水洗し、エポキシ活性化GCL2000mを得た。
・C04ペプチドの固定化
実施例1のC36ペプチドをC04に変え、エポキシ活性化Kacゲルをエポキシ活性化GCL2000mゲルに変えたほかは全く同様にC04を固定化したGCL2000m-C04を得た。
【0032】
(実施例4)多孔質担体(CNBr活性化Sepharose 4B)へのIgG結合タンパク質(C15)の固定化
配列表の配列番号13のペプチドC15をコードするDNAをpUCNTベクターに実施例1と同様の方法にて連結できるように 配列表の配列番号14を設計して、合成した。
配列番号14の配列を有するDNAを実施例1と同様の方法でpUCNTベクターに導入し、pUCNT-C15ベクターを作製した。
さらに実施例1と同様の方法で、大腸菌の形質転換体を作製、その6L培養を経て目的のC15ペプチドの高純度精製標品を取得し、各種検討に使用した。
・C15ペプチドの固定化
CNBr活性化Sepharose 4B(アマシャム ファルマシアバイオテク社製:球状タンパク質の排除限界分子量約2000万)1gを1mM塩酸水溶液少量で15分間膨張させ、1mM塩酸水溶液で洗浄し、更にカップリングバッファー(pH8.3 0.5M 塩化ナトリウム, 0.1M 炭酸水素ナトリウム)で洗浄した。カップリングバッファー1mlにC15ペプチド10mgを溶解し、上記洗浄ゲルを添加して4℃で16時間反応させた。カップリングバッファーで洗浄後、ブロックバッファー(pH8.3 0.2Mグリシン, 0.5M塩化ナトリウム, 0.1M 炭酸水素ナトリウム)を添加し室温で2時間反応した。2種類の後処理バッファー(pH4.0 0.5M 塩化ナトリウム, 0.1M酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液、pH8.0 0.5M 塩化ナトリウム, 0.1Mトリス−塩酸緩衝液)で交互に3回ずつ洗浄し、Sepharose 4B-C15を得た。
【0033】
(実施例5)多孔質担体(トレシルトヨパール(東ソー株式会社製:球状タンパク質の排除限界分子量約500万))へのIgG結合タンパク質(C24)の固定化
・C24ペプチドの生産
配列表の配列番号15のC24ペプチドをコードするDNAをpUCNTベクターに実施例1と同様の方法にて連結できるように 配列番号16を設計して、合成した。
配列番号16の配列を有するDNAを実施例1と同様の方法でpUCNTベクターに導入し、pUCNT-C24ベクターを作製した。
さらに実施例1と同様の方法で、大腸菌の形質転換体を作製、その6L培養を経て目的C24ペプチドの高純度精製標品を取得し、各種検討に使用した。
・C24ペプチドの固定化
C24ペプチド5mgをカップリングバッファー(0.5M 塩化ナトリウム, 0.1M炭酸緩衝液)1mlに溶解し、AF-トレシルトヨパール650を乾燥状態で200mg添加して4℃で終夜反応させた。0.5M塩化ナトリウム水溶液にて洗浄後、ブロックバッファー(pH8.0 0.5M 塩化ナトリウム, 0.1Mトリス−塩酸緩衝液)を添加し室温で2時間反応した。さらに0.5M 塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、トヨパール-C24を得た。
【0034】
(実施例6)多孔質担体(Sepharose 6B)へのIgG結合タンパク質(C36)の固定化
・Sepharose 6Bのエポキシ化
アガロース系ビーズ状ゲルであるSepharose 6B(アマシャム ファルマシアバイオテク社製:球状タンパク質の排除限界分子量約400万)90mlに水を加え全量を180mlとした後、2N水酸化ナトリウム60mlを加え40℃とした。これにエピクロロヒドリン21mlを加え、40℃で撹拌下2時間反応させた。反応終了後、充分に水洗し、エポキシ活性化Sepharose 6Bゲルを得た。
・C36ペプチドの固定化
実施例1のエポキシ活性化Kacゲルをエポキシ活性化Sepharose 6Bに変えたほかは全く同様にC36ペプチドを固定化したSepharose 6B-C36を得た。
【0035】
(比較例1)多孔質担体(GCL2000m)へのIgG結合タンパク質(プロテインG)の固定化
・プロテインGの固定化
実施例1のC36ペプチド10mgをプロテインG(シグマ社製)4mgに変え、エポキシ活性化Kacゲルを実施例3において作製したエポキシ活性化GCL2000mゲルに変えたほかは全く同様にプロテインGを固定化したGCL2000m-プロテインGを得た。
【0036】
(比較例2)多孔質担体(Kac)へのIgG結合タンパク質(プロテインA)の固定化
・プロテインAの固定化
実施例1のC36ペプチド10mgをプロテインA(シグマ社製)4mgに変えたほかは全く同様にプロテインAを固定化したKac-プロテインAを得た。
【0037】
(比較例3)多孔質担体(Sepharose 6B)へのIgG結合性ペプチド(MG56)の固定化
・MG56ペプチドの生産
N末端側にメチオニンを付加したプロテインG C3ドメインの57残基よりなる配列を有するペプチド(配列表の配列番号17)をコードするDNAを、pUCNTベクターに実施例1と同様の方法にて連結できるように 配列番号18を設計して、合成した。
配列番号18の配列を有するDNAを実施例1と同様の方法でpUCNTベクターに導入し、pUCNT-MG56ベクターを作製した。
さらに実施例1と同様の方法で、大腸菌の形質転換体を作製、その6L培養を経て目的MG56ペプチドの高純度精製標品を取得し、各種検討に使用した。
・ペプチドの固定化
上記ペプチドを、多孔質セファロース上に固定化することにより以下のようにして吸着剤を製造した。セファロースには、チオプロピルセファロース6B(アマシャム ファルマシアバイオテク社製)を用いた。チオプロピルセファロース6B50mgに蒸留水50mlを加え、室温で15分間放置して樹脂を膨潤させた。次いで、蒸留水を除去し0.5M NaClを含む0.1Mトリス塩酸(pH7.5)カップリング緩衝液に置換した。
一方、上記精製ペプチド4mgを0.5M NaClを含む0.1Mトリス塩酸(pH7.5)カップリング緩衝液400ulに溶解し、膨潤させた上記チオプロピルセファロース6B150ulを加えて4℃で12時間攪拌した後、充分量のPBS(150mM塩化ナトリウムを含む10mMリン酸緩衝液)で洗浄することによって、Sepharose 6B-MG56を得た。
【0038】
(実施例7)合成した吸着体のIgG吸着能評価
実施例3において合成した吸着体GCL2000m−C04と比較例1において合成した吸着体GCL2000m−プロテインG各0.5mlにコバルト60ガンマ線照射(25KGy、3時間)をコーガアイソトープ株式会社に依頼し滅菌を行った。
吸着実験は、各吸着体100μlをバイアル中に採取し、ヒト健常人血清300μlを加え37℃で2時間振盪した。この懸濁液を5,000rpmで1分間遠心分離を行い、上清中のIgG濃度をシオノギ バイオメディカル ラボラトリーズに検査依頼し求めた。
対照実験として、吸着体の代わりに生理食塩水100μlをバイアル中に採取し、上記と同様な処理をした後、溶液中のIgG濃度を求めた。
IgGの吸着率(%)は、以下の式により算出した。結果を表1に示す。
吸着率(%)={(V1r−V1t/V1r)}×100
V1r:対照実験溶液中のIgG濃度
V1t:吸着実験上清中のIgG濃度
【0039】
(実施例8)合成した吸着体のβ1アドレノセプター抗体吸着能評価
実施例1において合成した吸着体Kac−C36と比較例2において合成した吸着体Kac−プロテインA各0.5mlにコバルト60ガンマ線照射(25KGy、3時間)をコーガアイソトープ株式会社に依頼し滅菌を行った。
吸着実験は、各吸着体100μlをバイアル中に採取し、β1アドレノセプターに対する抗体が陽性である拡張型心筋症患者血清300μlを加え37℃で2時間振盪した。この懸濁液を5,000rpmで1分間遠心分離を行い、上清中のβ1アドレノセプター抗体価をELISA法により測定した。以下にELISA法の詳細を示す。倉敷紡績株式会社により委託合成されたβ1アドレノセプターの2番目ループ部分ペプチド(配列番号19)溶液50μg/mlをELISAプレートに50μl添加し、4℃で一晩放置した。プレート洗浄後、スキムミルク(ディフコ社製)溶液を100μl添加し、室温で1時間静置した。プレート洗浄後、検体(前述の上清を10倍希釈したもの)を50μl添加し、4℃で一晩放置した。プレート洗浄後、ビオチン標識抗ヒトIgG抗体(サザン バイオテクノロジー社製)溶液を100μl添加し、室温で1時間静置した。プレート洗浄後基質溶液を100μl添加し、室温で30分静置後405nmにおける吸光度を測定した。前述の検体の代わりに拡張型心筋症患者血清を用いた吸光度(吸着能0%相当)と健常人血清を用いた吸光度(吸着能100%相当)から吸着能を算出した。結果を表2に示す。
【0040】
(実施例9)合成した吸着体のリウマチ因子吸着能評価
実施例6において合成した吸着体Sepharose6B−C36と比較例3において合成した吸着体Sepharose6B−MG56各0.5mlにコバルト60ガンマ線照射(25KGy、3時間)をコーガアイソトープ株式会社に依頼し滅菌を行った。
吸着実験は、各吸着体100μlをバイアル中に採取し、リウマチ患者血清600μlを加え37℃で2時間振盪した。この懸濁液を5,000rpmで1分間遠心分離を行い、上清中のリウマチ因子濃度をシオノギ バイオメディカル ラボラトリーズに検査依頼し求めた。
対照実験として、吸着体の代わりに生理食塩水100μlをバイアル中に採取し、上記と同様な処理をした後、溶液中のリウマチ因子濃度を求めた。
リウマチ因子の吸着率(%)は、以下の式により算出した。結果を表3に示す。
吸着率(%)={(V2r−V2t/V2r)}×100
V2r:対照実験溶液中のリウマチ因子濃度
V2t:吸着実験上清中のリウマチ因子濃度
【0041】
(実施例10)合成した吸着体の免疫複合体吸着能評価
実施例2、4、5において合成した吸着体Sephacryl S1000−B04、Sepharose4B−C15、トヨパール−C24それぞれ0.5mlにコバルト60ガンマ線照射(25KGy、3時間)をコーガアイソトープ株式会社に依頼し滅菌を行った。免疫複合体は、ヒトIgG溶液(10mg/ml)を63℃で15分間加熱することにより調製した。吸着実験は、各吸着体100μlをバイアル中に採取し、20μg/mlとなるように先の免疫複合体溶液を添加したヒト健常人血清300μlを加え37℃で2時間振盪した。この懸濁液を5,000rpmで1分間遠心分離を行い、上清中の免疫複合体濃度を富士レビオ株式会社製フレライザーC1q−CICキットを用いて測定した。対照実験として、吸着体の代わりに生理食塩水100μlをバイアル中に採取し、上記と同様な処理をした後、溶液中の免疫複合体濃度を求めた。
免疫複合体の吸着率(%)は、以下の式により算出した。結果を表4に示す。
吸着率(%)={(V3r−V3t/V3r)}×100
V3r:対照実験溶液中の免疫複合体濃度
V3t:吸着実験上清中の免疫複合体濃度
【0042】
(実施例11)合成した吸着体のIgG吸着能評価
実施例1と同様の方法で、デキストラン系のビーズ状ゲルであるSephadex G-150(アマシャム ファルマシアバイオテク社製:球状タンパク質の排除限界分子量約30万)のエポキシ化を実施し、C36ペプチドを固定化することによって吸着体Sephadex G-150−C36を合成した。吸着体Sephadex G-150−C36とペプチドを固定していないSephadex G-150各0.5mlにコバルト60ガンマ線照射(25KGy、3時間)をコーガアイソトープ株式会社に依頼し滅菌を行った。
吸着実験は、実施例7と同様の方法で実施した。結果を表5に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】
【表5】
【0048】
【配列表】
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、上記実施例から明らかなとおり、体液中に存在する免疫グロブリンおよび/または免疫複合体を選択的に吸着する能力を有する新規な吸着材が提供される。また、該吸着材を充填してなる体液処理装置を用いることによって、血液、血漿、血清などの被処理液中の免疫グロブリンおよび/または免疫複合体を選択的に除去することが可能である。
【0050】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、3種類のゲルを用いて流速と圧力損失との関係を調べた結果を示すグラフである。
【図2】図2は、本発明の免疫グロブリンおよび/または免疫複合体の吸着装置一例の概略断面図である。
【符号の説明】
1:体液の流入口
2:体液の流出口
3: 免疫グロブリンおよび/または免疫複合体の吸着材
4、5:体液および体液に含まれる成分は通過できるが前記免疫グロブリンおよび/または免疫複合体の吸着材は通過できないフィルター
6:カラム
7:吸着器
Claims (15)
- 配列表の配列番号1で示すアミノ酸配列の少なくとも一つをコードするヌクレオチド。
- 配列表の配列番号2で示す塩基配列の少なくとも一つからなる請求項2に記載のヌクレオチド。
- 配列表の配列番号1で示すアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を一つ又はそれ以上を有する組み換えDNA。
- ヌクレオチド配列が配列表の配列番号2で示す塩基配列の少なくとも一つからなる請求項4に記載の組み換えDNA。
- 組み換えDNAがプラスミド又はファージである請求項4又は5に記載の組み換えDNA。
- 配列表の配列番号1で示すアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を一つ又はそれ以上有する組み換えDNAを少なくとも一つ含有する微生物。
- ヌクレオチド配列が配列表の配列番号2で示す塩基配列の少なくとも一つからなる請求項7に記載の微生物。
- 配列表の配列番号1で示すアミノ酸配列の少なくとも1つを含有し、70個以下のアミノ酸残基から成るペプチドを水不溶性担体に固定化したことを特徴とする免疫グロブリンおよび/または免疫複合体の吸着材。
- ペプチドが熱安定性に優れたペプチドであることを特徴とする請求項9記載の免疫グロブリンおよび/または免疫複合体の吸着材。
- 水不溶性担体が多孔質であることを特徴とする請求項9記載の免疫グロブリンおよび/または免疫複合体の吸着材。
- 水不溶性担体が親水性であることを特徴とする請求項9記載の免疫グロブリンおよび/または免疫複合体の吸着材。
- 水不溶性担体の排除限界分子量が15万以上である請求項9記載の免疫グロブリンおよび/または免疫複合体の吸着材。
- 請求項9記載の吸着材と免疫グロブリンおよび/または免疫複合体を含む体液を接触させることを特徴とする体液中の免疫グロブリンおよび/または免疫複合体の吸着方法。
- 液の入口、出口を有し、かつ少なくとも1つのフィルターを内蔵した容器内に請求項9記載の吸着材を充填してなる吸着器。
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