JP4684093B2 - 多層熱収縮フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、良好な包装機械適性を有し、且つ収縮性に優れた多層熱収縮フィルムに関する。特に耐熱性に劣る被包装物へ過度な熱をかけずに包装できるため、被包装物の熱による変形がなく、タイトに包装でき、且つ被包装物を箱等に詰めるときに被包装物同士が滑り、荷詰めしやすい多層熱収縮フィルム、フィルムの製造方法、及びそのフィルムを用いた包装体に関する。
従来、収縮包装(シュリンク包装と同義語)は被包装物の形状、大きさに依らず、また同時に複数個の製品を迅速かつタイトに包装する事ができ、得られた包装物は外観が美しく、また内容物を衛生的に保ち、視覚による品質管理が容易なことから食品、雑貨等の包装に使用されている。被包装物を包装フィルムで覆う方式には、ピローシュリンク包装やL型包装等があり、一例として、ここではL型包装で連続包装する方法について説明する。
まず半折されたフィルムの間に、被包装体を入れ、被包装体の縦、及び横方向の長さに対して5〜200%の余裕率を持たせて被包装体を覆い、被包装体の流れ方向と、半折されたフィルムの開口部とを、L型シーラーにてシールすると同時に切断を行い、一つの包装体を得る。続いて、得られた包装体が予めフィルムの収縮温度に温度調節されているシュリンクトンネルを通ることで、フィルムが熱収縮し、タイトに仕上がった包装体を得る。
熱収縮包装でのシールの方法としては1)バーシール法、熱ローラー法等のヒートシール法、2)インパルスシール法、3)溶断シール法等があり、これらのシール方法が適宜組み合わせて用いられている。前記の1)は基本的に面シールであり通常シール面直近でシールとほとんど同時にカッターにて切断される、いわゆるシールアンドカット方式が採用されている。また2)、3)では上記のように、別段カッターを必要とせず、熱せられた金属線、あるいは金属刃により、フィルムを溶融し、シールすると同時に切断を行う方法(溶断シール方式)であり、簡便なシール方法として包装用各種フィルムに広く用いられている。
また、包装フィルムの熱収縮工程においては、包装フィルムに予め空気抜きの小孔を、針や熱針あるいはレーザー等のいずれかを用いて開けておき、熱収縮時に包装フィルム袋内の空気を抜くことによってタイトに仕上がったシュリンク包装体が得られることが知られている。熱収縮時の加熱方法には熱風、蒸気等を使用できるが、熱風が通常よく用いられる。このように収縮包装は、通常、フィルムに少し余裕をもたせて、ヒートシール、溶断シール等により内容物を一次包装したのち、シュリンクトンネルの熱風等によりフィルムを熱収縮させる方法が一般的であり、タイトで美しい仕上がりが得られる。包装機の包装スピードは、包装機械の自動化により高速化しており、高速自動連続包装機になると1分間に40個程度包装することが可能であり、更に高速化する傾向である。そのため包装フィルムにはその包装スピードに対応できる適性、例えば、滑り性、熱収縮特性等が強く求められる。
熱収縮包装フィルムとして要求される特性としては、1)収縮特性、2)光学特性、3)包装機械適性、4)包装物の滑り性が良いことが要求され、1)については特に、包装フィルムが収縮した後に、タイトに仕上がるために、高収縮性であること、又、内容物に過度の熱をかけずに包装するために低温収縮性であること、2)については特に収縮後のフィルムが透明であり、内容物の確認ができること、3)については包装速度の高速化に伴いフィルムに剛性(いわゆる腰)があり、フィルムと機械金属部との滑り特性が良いこと、また、包装時及び包装後の輸送や保管を含めて、種々の外的負荷に対する強度(引裂強度、突刺強度等)を有すること、4)については被包装物を箱等に詰めるときにフィルムによって包装された包装物同士が滑り、荷詰めしやすいこと(フィルム同士が滑りやすいこと)が求められる。
実用上、上記の要求特性は被包装物の種類や、流通過程、保管時における取り扱われ方、及び各環境条件等によって要求度が異なり、熱収縮包装フィルムはこの要求度を満たすことは必須であるが、一方では、コストや省資源化及びゴミの減量化等の環境ニーズを配慮する結果として、通常、フィルム厚みとしては数種類の品揃えが必要となっている。これらに使用する熱収縮包装フィルムとしては、透明性に優れたポリオレフィン系樹脂を用いた多層フィルムが従来知られている。
特許文献1には、エチレン系重合体樹脂よりなる多層フィルムが開示されており、熱収縮性を有し、被包装体同士が良好な滑り性を有すると記載されている。特許文献2には、特定のポリプロピレン系樹脂からなる表面層、芯層と、エチレンα−オレフィン共重合体からなる内部層を有した多層熱収縮性フィルムが開示されており、優れた滑り性を有し、包装機械適正が良好であると記載されている。
特許文献3には、共役ジエンとビニル芳香族化合物からなる共重合体の水素添加物を含有した多層熱収縮性フィルムが開示されており、機械強度、透明性、延伸性、結束性、弾性回復性に優れていると記載されている。特許文献4には、α−オレフィンビニル芳香族ランダム共重合体を含有した多層熱収縮性フィルムが開示されており、弾性率が高く、低収縮応力を有していると記載されている。
しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、得られたフィルムは、熱収縮温度が高く、シュリンクトンネルでの熱風温度を高く設定することが必要となり、被包装体が熱により変形を招くといった問題が残されている。特許文献2に開示されている技術では、フィルム熱収縮率の不足により被包装体の商品性の低下を招くといった問題が残されている。
特許文献3に開示されている、共役ジエンとビニル芳香族共重合体を含有したフィルムでは、フィルムの剛性(いわゆる腰)が低く、包装機械適性に劣るといった問題が残されている。特許文献4に開示されている、α−オレフィン/ビニル芳香線状ランダム共重合体を含有した多層フィルムでは、ビニル芳香族比率を高めることでフィルム剛性が向上し、包装機械適性が高まる一方、熱収縮応力が低下し、特に被包装体の底面部において、フィルムの熱収縮が被包装体の重みにより阻害され、収縮斑が生じ、タイトな包装仕上がりを得ることができないといった問題が残されている。
特開2002−36358号公報 特開平11−70625号公報 特開2003−246021号公報 特開2004−526593号公報
本発明の目的は、透明性を保ちながら、タイトな包装仕上がりが得られる、優れた収縮特性と、適度なフィルム剛性を両立した多層熱収縮性フィルムを提供することである。特に、低温での熱収縮性を有することで、耐熱性が低い被包装体を包装でき、フィルムの熱収縮時に被包装体を変形させない適度な収縮応力を有することで、美麗な包装仕上がりが得られ、フィルムの剛性を有することで包装機械適性に優れたフィルムを提供することである。
本発明者は、上記課題を達成するために鋭意検討した結果、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、下記の通りである。
1.共役ジエンとビニル芳香族の共重合体及び/又はその水素添加物(A)とスチレン単位とアクリル酸アルキル単位との共重合体(B)との混合物からなる少なくとも一つの内層(X)と、エチレン系重合体からなる第1及び第2の表面層を有し、下記1)〜)を満たすことを特徴とする少なくとも3層の多層熱収縮フィルム。
1)100℃での熱収縮率が45〜80%
2)40℃〜140℃での最大熱収縮応力が0.9〜4.0MPa
3)弾性率が200〜900MPa
4)フィルム面積で30%収縮後のヘイズが6.0%以下
5)ゲル分率が0.05〜20重量%
2.共役ジエンとビニル芳香族の共重合体及び/又はその水素添加物(A)が、ビニル芳香族単量体単位からなる重合体ブロックを少なくとも一つ含有することを特徴とする1.に記載の多層熱収縮フィルム。
3.内層(X)中の共役ジエンとビニル芳香族の共重合体及び/またはその水素添加物(A)とスチレン単位とアクリル酸アルキル単位との共重合体(B)との混合重量比が、(A):(B)=90:10〜10:90であることを特徴とする1.に記載の多層熱収縮フィルム。
4.共役ジエンとビニル芳香族の共重合体及び/又はその水素添化物(A)とスチレン単位とアクリル酸アルキル単位との共重合体(B)との混合物からなる少なくとも1つの内層(X)の厚み比率が、全層に対して10〜80%であることを特徴とする1.に記載の多層熱収縮フィルム。
5.エチレン系重合体樹脂よりなる第1、第2の表面層に、アンチブロッキング剤0.05〜3.0重量%、スリップ剤0.05〜3.0重量%が含有されていることを特徴とする1.に記載の多層熱収縮フィルム。
6.内層(X)と第1、第2の表面層の間に、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン・メチルメタクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体の金属部分中和物、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・エチルアクリル酸共重合体、エチレン・無水マレイン酸共重合体、エチレン・エチレンアクリレート・無水マレイン酸共重合体、エチレン・マレイン酸変性樹脂、及びビカット軟化温度が50〜68℃のエチレン・αオレフィン共重合体から選ばれる1種又は2種以上の混合物からなる層を少なくとも1層含むことを特徴とする1.に記載の多層熱収縮フィルム。
7.押出機械より内層、第1、第2の表面層の使用原料をそれぞれ溶融させ、環状ダイスより、各層の樹脂を共押出し、得られたチューブ状パリソンを冷却し、その後、電子線架橋設備にて5〜120kGyの架橋処理を両面から施し、続いてチューブ状パリソンを延伸機内に誘導し、延伸開始点を80〜140℃で加熱しながら、速度差を設けたニップロール間でエアー注入を行い、流れ(MD)方向、幅(TD)方向にそれぞれ、2〜10倍の倍率で延伸を行うことを特徴とする1.〜5.のいずれか1項に記載の多層熱収縮フィルムの製造方法。
8.1.〜6.のいずれか1項に記載の多層熱収縮フィルムを用いて包装された、記録媒体用の包装体。
本発明のフィルムを使用することで、透明性を保ちながら、タイトな包装仕上がりが得られる。また、本発明のフィルムは剛性を有していることで良好な包装機械適性が得られる。そして、本発明のフィルムは、従来の熱収縮包装フィルムに比べ、低温での熱収縮特性が優れている為に耐熱性が低い被包装体を包装することが可能となる。また、重量物を包装した場合にも適度な収縮応力を有しているためにタイトな包装仕上がりを得ることができる。
本発明について、好ましい実施態様を中心に、以下詳細に説明する。
本発明の多層熱収縮フィルムは、共役ジエンとビニル芳香族の共重合体及び/又はその水素添加物(A)とポリスチレン系樹脂(B)の混合物からなる少なくとも一つの内層(X)を有する。共役ジエンとビニル芳香族の共重合体及び/又はその水素添加物(A)を用いることで低温での熱収縮性が得られ、ポリスチレン系樹脂(B)を用いることでフィルムの剛性が得られる。
本発明の内層(X)に用いる共役ジエンとビニル芳香族化合物及び/又はその水素添加物(A)からなる共重合体中のビニル芳香族化合物の割合は、55〜85重量%であることが好ましく、より好ましくは60〜80重量%である。ビニル芳香族化合物の割合が55重量%以上の場合、フィルムの弾性率が向上することにより、適度な剛性が得られる点で好ましく、80重量%以下の場合、フィルムに低温での熱収縮性が得られる点で好ましい。
共役ジエンとしては、例えば1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン等が挙げられる。これらは1種もしくは2種以上を混合して使用してもよい。
ビニル芳香族化合物としては、例えばスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、α−メチルスチレン、エチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、モノクロロスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、α−エチルスチレン等が挙げられる。これらは1種もしくは2種以上を混合して使用してもよい。
本発明で使用する共役ジエンとビニル芳香族化合物からなる共重合体の重量平均分子量は、フィルムの熱収縮性の観点から2万〜60万が好ましく、より好ましくは2万〜40万、更に好ましくは2万〜30万である。分子量分布(Mw/Mn)はフィルムの透明性の観点より10.0以下が好ましく、より好ましくは1.1〜5.0、更に好ましくは1.1〜4.0である。前記特性はいずれもゲルパーミエイションクロマトグラフィ装置(GPC)によって測定される。
本発明に用いられる少なくとも1つの内層(X)として、共役ジエンとビニル芳香族化合物からなる共重合体の、共役ジエン部の不飽和部分を水素添加した共重合体を用いてもよい。例えば、水添スチレン・イソプレンブロック共重合体(SIS)、水添スチレン・エチレン・ブタジエンブロック共重合体(SEBS)、水添スチレン・イソプレン・ブタジエンブロック共重合体(SIBS)等が挙げられる。
本発明で用いられるポリスチレン系樹脂(B)としては、スチレン系化合物の単独重合体、2種以上のスチレン系化合物の共重合体、及び前記スチレン系化合物の重合体よりなるマトリックス中にゴム状重合体が粒子状に分散してなるゴム変性スチレン樹脂等が挙げられ、これら2種以上の混合物も好適に用いることができる。
スチレン系化合物の具体例としては、スチレンのほか、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、α−メチルスチレン、エチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、モノクロロスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、α−エチルスチレン等が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、2種以上を混合してもよい。
スチレン単位とメタクリル酸エステル単位との共重合体、スチレン単位とアクリル酸アルキル単位との共重合体、又はポリブタジエンまたはスチレン単位とブタジエン単位との共重合体が分散相で、スチレン・メタクリル酸エステルを主成分とした連続相を有する共重合体は、共役ジエンとビニル芳香族共重合体及び/又はその水添化物との相溶性がよく、透明性を阻害しない点で好ましい。
好ましいポリスチレン系樹脂のメルトフローレートの範囲は、フィルムの剛性の観点から、0.5〜20g/10minが好ましく、より好ましくは0.5〜15g/10min、更に好ましくは0.5〜10g/10minである。
本発明に用いるポリスチレン樹脂の製造方法は限定されるものではなく、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合のいずれの方法で重合しても得られる。また、スチレン系樹脂の分子の立体構造については、アタクチック、アイソタクチック、シンジオタクチック等が挙げられるが、いずれも好適に用いることができる。
本発明の少なくとも1つの内層で使用される、共役ジエンとビニル芳香族の共重合体、及び/又はその水添化物(A)とポリスチレン系樹脂(B)との混合重量比は、フィルムの高い剛性の観点から(A):(B)=10:90〜90:10であることが好ましく、より好ましくは(A):(B)=30:70〜70:30である。
本発明で使用される、共役ジエンとビニル芳香族の共重合体及び/又はその水素添化物(A)とポリスチレン系樹脂(B)の混合物からなる少なくとも1つの内層(X)の、全層に対する厚み比率は、フィルムの高い剛性の観点から10〜80%であることが好ましく、より好ましくは20〜70%、更に好ましくは25〜65%である。
本発明の多層熱収縮フィルムは、エチレン系重合体からなる第1及び第2の表面層を有するものである。エチレン系重合体からなる第1及び第2の表面層を有することにより、フィルムの透明性が得られる。
本発明において、第1及び第2の表面層で使用するエチレン系重合体樹脂としては、エチレン−α−オレフィン共重合体、低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらの樹脂を単体で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。透明性、及び包装体を輸送する際の耐破れ性能の観点よりエチレン−α−オレフィン共重合体が好ましい。
エチレン−α−オレフィン共重合体としては、エチレンと炭素数が3〜18のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種類の単量体とのランダム共重合体が好ましく、α−オレフィンとしては、プロピレン−1、ブテン−1、ペンテン−1、4−メチル−ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1、ドデセン−1等が挙げられる。
該樹脂はマルチサイト系触媒、あるいはシングルサイト系触媒のどちらで重合されたものでもよいが、透明性が必要な内容物を包装する場合、シングルサイト系触媒で重合されたものを使用すると好ましい。その場合にはGPCによって測定される分子量分布(Mw/Mn)が3.5以下のものを使用すると、特に透明性が良好となる。エチレン−α−オレフィン共重合体の密度は、フィルムの剛性、光学特性の観点から0.870〜0.930g/cmが好ましく、より好ましくは密度が0.880〜0.920g/cmである。
本発明の多層熱収縮フィルムでは、第1、及び第2の表面層に用いられるエチレン系重合体樹脂に、アンチブロッキング剤が0.05〜3.0重量%、スリップ剤が0.05〜3.0重量%含有されることが好ましい。アンチブロッキング剤としては、シリカ、炭酸カルシウム、タルク等が挙げられ、スリップ剤としてはポリエチレンワックス、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル等が挙げられる。
本発明の多層熱収縮フィルムの特性を損なわない範囲で、可塑剤、酸化防止剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、無機フィラー、防曇剤、帯電防止剤、結晶核剤、低分子量石油樹脂に代表される粘接着剤、着色剤等を多層熱収縮フィルムのいずれかの層に含んでもよい。添加剤の樹脂への添加方法としては直接対象樹脂層に練り込み添加するか、場合によってはマスターバッチをあらかじめ作製し、希釈添加してもよい。
本発明の多層熱収縮フィルムは、内層(X)と、第1、第2の表面層との間に少なくとも1層設けてもよく、この層に使用される樹脂は、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン・メチルメタクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体の金属部分中和物、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・エチルアクリル酸共重合体、エチレン・無水マレイン酸共重合体、エチレン・エチレンアクリレート・無水マレイン酸共重合体、エチレン・マレイン酸変性樹脂、及びビカット軟化温度が50〜68℃のエチレン・αオレフィン共重合体から選ばれる1種又は2種以上の混合物を用いることが好ましい。これらから選ばれる樹脂を使用すると、包装工程及び輸送工程での多層フィルムの層間剥離を防ぐことができ、熱収縮応力を低下させることが可能となる。
フィルムの高い剛性の観点より、内層(X)に用いられるその他の樹脂のメルトフローレートは0.5〜5.0g/10min.が好ましく、より好ましくは0.7〜3.5g/10min.である。
本発明の多層熱収縮フィルムのゲル分率は、包装機械適性の観点から0.05〜20重量%であることが好ましく、より好ましくは0.07〜15重量%である。本発明の多層熱収縮フィルムを延伸工程前に架橋することにより、延伸温度と倍率の調節が容易になり、製膜安定性を保ちながら、収縮性に優れたフィルムを製造でき、収縮包装に最適な熱収縮率、熱収縮応力が得られる。また、フィルムを構成する樹脂の融点以上に収縮温度を上げても溶融することなく収縮包装ができ、包装フィルムに耐熱性を付与することも可能である。
本発明の多層熱収縮フィルムの熱収縮率は、ASTM D−2732に準じて測定する。測定温度は、耐熱性が劣る被包装体を想定し、100℃にて評価する。本発明のフィルムの100℃での熱収縮率は、高速包装適性を向上させ、耐熱性に劣る被包装物へ過度な熱をかけずに包装するために、30〜80%が必要であり、好ましくは、35〜80%である。100℃での熱収縮率が30%以上である場合、タイトな包装仕上がりが得られ、耐熱性の低い被包装体でも熱による変形が生じない。また、100℃での熱収縮率が80%以下である場合、柔軟な被包装体を包装する際に、被包装体の変形が起こりにくくなる。
本発明の多層熱収縮フィルムの熱収縮応力は、ASTM D−2838に準じて、実際に収縮包装を行う温度である、40〜140℃の間で測定する。本発明の包装フィルムの熱収縮応力は、フィルム熱収縮時に被包装体を変形させずに、且つ重量物の包装においてもタイトな包装仕上がりを得るために、40〜160℃の間で測定した最大収縮応力値が0.9〜4.0MPaである。40〜140℃の間での最大収縮応力値が0.9MPa以上の場合、収縮仕上がりが良好であり、4.0MPa以下の場合、収縮応力による被包装体の変形が生じにくくなる。
本発明の多層熱収縮フィルムの弾性率は、ASTM D―882準じて測定する。すなわち、フィルムを伸張して2%の歪をフィルムに加え、その時の応力から求める。本発明のフィルムの弾性率は、フィルムの高い剛性(いわゆる腰)の観点から、200〜900MPaであり、好ましくは220MPa〜850MPaである。弾性率が200MPa以上であると包装機械適正が良好であり、900MPa以下であるとフィルムの剛性に優れる。
本発明の多層熱収縮フィルムのヘイズは、ASTM D−1003に準じて、140℃の熱風温度でフィルム面積を30%まで熱収縮させた後のフィルムを測定する。本発明のフィルムをフィルム面積で30%収縮させた後のヘイズは、6.0%以下であり、好ましくは5.5%以下、より好ましくは5.3%以下である。フィルム面積で30%収縮させた時のヘイズが6.0%以下の場合、例えば、商品購入の際、レジで商品管理及び値段確認の商品認識バーコードが読みやすく、商品の外箱に掲示されている内容表示の確認等ができやすくなる。
本発明の多層熱収縮フィルムの動摩擦係数は、ASTM D−1894に準じて、500gの梨地金属製ライダーを用いて測定する。本発明のフィルムのフィルム−金属間での動摩擦係数は0.30以下であることが好ましく、より好ましくは0.28以下、更に好ましくは0.25以下である。フィルム−金属間での動摩擦係数が0.30以下の場合、フィルムが包装機械上を高速走行する際に抵抗がなく、過度の張力がフィルムにかからないために、フィルム切れが起こらない。また、熱収縮後のフィルム―フィルム間での動摩擦係数が0.30以下の場合、個包装された、被包装体をダンボール等に箱詰めする際に、被包装体同士の擦れにより破袋が起きない。
本発明の多層熱収縮フィルムの製造方法について説明する。
数種の押出機械より各層の使用原料を溶融させ、環状ダイスより、それぞれの樹脂を共押出し、チューブ状の未延伸パリソンを得る。チューブ状パリソンは外側から冷却媒体を水とする場合と、外側から冷却媒体を水とし更にチューブ状パリソン内側からは内部を水で通水した表面をブラスト処理し、粗くした冷却マンドレルに沿わし、チューブ状パリソンの内外両側より冷却固化し、これを急冷固化する場合があり、何れの方法を用いてもよい。
次に、冷却固化したチューブ状パリソンを延伸機内に誘導し、延伸開始点を80〜140℃の間で加熱しながら、速度差を設けたニップロール間でエアー注入を行い、延伸安定性の観点より、流れ(MD)方向、幅(TD)方向にそれぞれ、好ましくは2〜10倍、より好ましくは3〜7倍の倍率で延伸を行う。延伸開始点とはバブルの内圧により、TD方向に膨らみ始める位置を指す。
本発明のフィルムの延伸方法としては、シングルバブルインフレーション法、ダブルバブルインフレーション法、トリプルバブルインフレーション法、テンター法が挙げられるが、収縮性の観点よりシングルバブルインフレーション法、ダブルバブルインフレーション法、トリプルバブルインフレーション法が好ましい。このなかでも特にダブルバブルインフレーション法が好ましい。
製膜安定性、耐熱性の観点より、電子線による架橋処理を行ってもよい。電子線架橋処理は延伸前、延伸後どちらの工程で行ってもよいが、延伸前に行うと、比較的小型の架橋処理装置を使用できるため好ましい。電子線照射は、フィルムの片側、両側いずれの側から照射してもよい。電子線照射量としては製膜安定性、耐熱性の観点より5〜120kGyが好ましく、10〜100kGyがより好ましい。
延伸後、コロナ処理、オゾン処理、火炎処理等の表面処理を行うと、印刷用途にも適したフィルムが得られる。得られたフィルムは所定のサイズにスリット加工する。
本発明の多層熱収縮フィルムの厚みは5〜60μmが好ましく、より好ましくは6〜50μm、さらに好ましくは7〜40μmの薄肉の領域である。フィルムの厚みが5μm以上の場合はフィルムの腰が向上し、包装時の作業性が良い。また、60μm以下の場合はフィルムの熱収縮に要する、熱量が軽減でき、より短時間、あるいは低い温度で熱収縮が可能となる。
本発明の多層熱収縮フィルムを用いた包装体は、過度な熱を要せずに、収縮包装が行われるため、被包装体の熱変形が生じずに包装される。また、被包装体がCD、DVD、ビデオといった記録媒体である場合に好適であり、収縮包装時の熱による記録の劣化が生じずに包装される。また、本発明の多層熱収縮フィルムは適度な収縮応力を有している為に、フィルムの収縮力による被包装体の反り等の変形、破損を生じずに包装される。
次に、実施例及び比較例により具体的に本発明を説明する。
本発明で用いる評価方法は下記の通りである。
<弾性率(フィルム剛性)>
ASTM D−882に準拠して測定し、フィルムを幅10mm×長さ100mmにサンプリングし、長さ方向に伸張し、2%の歪を加えた時の応力から求める。フィルムのMD方向、TD方向にそれぞれ3点ずつ測定し、平均値を求める。
<熱収縮率>
ASTM D―2732に準拠して測定し、フィルムをMD方向、TD方向にそれぞれ10cm×10cmとなるようにサンプリングし、100℃の温度で熱風乾燥機を用いて30分間収縮させる。5枚のフィルムを収縮させ、寸法変化を求め、MD、TD方向の平均値を求める。
<熱収縮応力>
ASTM D−2838に準じて測定し、オイルバスを用いて40〜140℃の間での最大熱収縮応力値で評価する。フィルムを幅10mm×長さ50mmにサンプリングし、各温度にてMD方向、TD方向それぞれ3回の測定を行い、平均値を求める。
<ゲル分率>
沸騰p−キシレン中に150メッシュの金網に入れた試料を12時間浸漬し、不溶解部分の割合を次式より表示したもので、フィルムの架橋度の尺度として用いる。
ゲル分率(重量%)=(抽出後の試料重量/抽出前の試料重量)×100
<ビカット軟化温度>
ビカット軟化温度はJIS−K7206に準じ求める。
<使用樹脂のメルトフローレート>
1)ポリスチレン系樹脂:JIS−K6871に準じ求める。
2)ポリエチレン系樹脂:JIS−K―7210に準じ求める。
3)エチレンビニル酢酸共重合体:JIS−K−6922−2に準じ求める。
<重量平均分子量及び分子量分布(Mw/Mn)>
1)共役ジエンとビニル化合物から成る共重合体中の重量平均分子量及び分子量分布:G
PC(東ソー社製、GPC装置HLC−8020型)を用いて、カラムを東ソー製TSKシリーズ、溶媒をテトラヒドロフラン用い、カラム温度40℃、流量1ml/min、濃度3mg/mlの条件で測定した。標準ポリスチレンでの構成曲線から換算した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)より、重量平均分子量及び分子量分布(Mw/Mn)を求める。
<ポリエチレン系樹脂の密度>
JIS―K−7112に準じ求める。
<ヘイズ>
ASTM D−1003に準拠して測定した。なお、フィルム面積で30%まで、140℃の温度で熱収縮させたフィルムを用いて測定する。
<フィルム―金属間滑り性>
ASTM D―1894に準拠して測定し、500gのライダー(梨地金属製)を用いて測定した動摩擦係数にて評価する。
<フィルム間同士滑り性>
ASTM D−1894に準拠して測定し、200gのライダー(梨地金属製に厚さ2mmの発泡シートを張り合わしたもの)に140℃にてフィルム面積30%まで熱収縮させたフィルムを張り、測定した動摩擦係数にて評価する。
<包装適性評価>
株式会社ハナガタ製、L型自動包装機HP−10(商品名)を使用して包装適性の評価を行う。包装速度は20パック/分、被包装物は200mm×300mm×60mmの紙製の箱(質量300g)を用いる。問題なく包装できたものを○、何らかの問題(収縮不良、シール不良等)があったものを×(理由記載)として評価する。
<高速包装適性評価>
包装速度は50パック/分に変更した以外は、<包装適性評価>と同様の方法にて評価を行う。問題なく包装できたものを○、何らかの問題(収縮不良、シール不良等)があったものを×(理由記載)として評価する。
<実施例及び比較例において使用した樹脂>
・SB1:
共役ジエンとビニル芳香族化合物からなる共重合体。共役ジエンとしてブタジエン、ビニル芳香族化合物としてスチレンからなり、重量平均分子量15万、Mw/Mn=1.3の共重合体
・SB2:
共役ジエンとビニル芳香族化合物からなる共重合体の水素添化物。共役ジエンとしてブタジエン、ビニル芳香族化合物としてスチレンからなり、重量平均分子量21万、Mw/Mn=2.2の共重合体
・PS1:
スチレン―アクリル酸アルキル共重合物。MFR=6.5g/10min.
・PE1:
エチレン/1−オクテン共重合体。密度=0.905g/cm3、MFR=0.8g/10min.
・PE2:
低密度ポリエチレン。密度=0.920g/cm3、MFR=0.4g/10分
・PE3:
エチレン/1−オクテン共重合体。密度=0.908g/cm3、MFR=4.0g/10分
・PE4:
エチレン/1−ブテン共重合体。密度=0.900g/cm3、MFR=0.8
・EVA1:
エチレン−酢酸ビニル共重合体。酢酸ビニル含有量=15重量%、MFR=1.0g/10min.
実施例1〜6を表1、比較例1、2を表2に示す。
[実施例1]
3台の押出機を使用し、ダブルバブルインフレーション法によりフィルムを得た。内層用の押出機にSB1とPS1の樹脂混合物を投入した。SB1とPS1の混合重量比はSB1:PS1=70:30とした。第1、第2の表面層用の押出機にはPE1とPE2の樹脂混合物を投入した。PE1とPE2の混合重量比はPE1:PE2=70:30とした。また、PE1、PE2混合物にシリカ0.5重量%、エルカ酸アミド1.0重量%を添加した。
ダイ内接着型環状ダイを用いて厚み比率35/30/35%の2種3層パリソンを押出し、チューブ状パリソンを外側から冷却媒体を水とし、チューブ状パリソン内側からは内部を水で通水した表面をブラスト処理し粗くして冷却マンドレルに沿わし、チューブの内外両側より冷却固化し、幅180mm、厚み450μmのチューブ状パリソンを作成した。
このチューブ状パリソンを電子線照射装置に誘導し、電子線を照射しチューブ状パリソンの両側から、50kGyの線量にて架橋処理を行った。これを延伸機内に誘導して再加熱を行い、2対の差動ニップロール間に通して、エアー注入によりバブルを形成し、延伸開始点の加熱温度を120℃に設定し、MD方向に5.5倍、TD方向に5.5倍の倍率にそれぞれ延伸を行って、厚さ約15μmのフィルムを得た。
得られたチューブ状のフィルムの両端をカットしながら、幅400mmのサイズに切り出して、2枚のフィルムとし、それぞれ1枚のフィルムとしたものを、幅450mm、内径76.2mm、厚さ10mmの紙巻に皺が入らない程度のテンションで200mの長さで巻き付け、評価用多層フィルムとした。
[実施例2]
内層用の押出機にSB2とPS1の樹脂混合物を用い、混合重量比をSB2:PS1=70:30とした以外は実施例1と同様の操作を行い、厚さ約15μmのフィルムを得た。
[実施例3]
内層用の押出機にSB2とPS1の樹脂混合物を用い、混合重量比をSB2:PS1=50:50とした以外は実施例1と同様の操作を行い、厚さ約15μmのフィルムを得た。
[実施例4]
内層用の押出機にSB1とPS1の樹脂混合物を用い、混合重量比をSB1:PS1=50:50とし、第1、第2の表面層にPE2とPE3とPE4の混合物を用い、混合重量比をPE2:PE3:PE4=30:30:40とした以外は実施例1と同様の操作を行い、厚さ約15μmのフィルムを得た。
[実施例5]
内層に実施例4と同様のSB1とPS1の樹脂混合物を用い、第1、第2の表面層に実施例4と同様のPE2とPE3とPE4の樹脂混合物を用い、内層と第1、第2の表面層の間に中間層として、EVA1とPE4の混合物を用い、混合重量比をEVA1:PE4=50:50とし、厚み比率15/20/30/20/15%の3種5層のパリソンを作製し、実施例1と同様の操作を行い、厚さ約15μmのフィルムを得た。
[実施例6]
表面層と内層の厚み比率を20/60/20とした以外は、実施例3と同様の操作を行い、厚さ約15μmのフィルムを得た。
[比較例1]
内層用の押出機にSB1単体を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、厚さ約15μmのフィルムを得た。得られたフィルムは弾性率が低く、フィルムの剛性が不足し、フィルム―金属間滑り性、フィルム間同士滑り性が低下し、包装適性が悪かった。
[比較例2]
第1、第2の表面層と同様のPE1、PE2の混合物を内層用の押出し機に用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、厚さ約15μmのフィルムを得た。得られたフィルムは弾性率が低く、フィルムの剛性が不足し、包装適性が悪かった。
Figure 0004684093
Figure 0004684093
本発明の多層熱収縮フィルムは熱収縮包装用フィルムとして、好適に利用できる。特に耐熱性が低いCD、DVD等の記録媒体の包装に好適である。

Claims (8)

  1. 共役ジエンとビニル芳香族の共重合体及び/又はその水素添加物(A)とスチレン単位とアクリル酸アルキル単位との共重合体(B)との混合物からなる少なくとも一つの内層(X)と、エチレン系重合体からなる第1及び第2の表面層を有し、下記1)〜)を満たすことを特徴とする少なくとも3層の多層熱収縮フィルム。
    1)100℃での熱収縮率が45〜80%
    2)40℃〜140℃での最大熱収縮応力が0.9〜4.0MPa
    3)弾性率が200〜900MPa
    4)フィルム面積で30%収縮後のヘイズが6.0%以下
    5)ゲル分率が0.05〜20重量%
  2. 共役ジエンとビニル芳香族の共重合体及び/又はその水素添加物(A)が、ビニル芳香族単量体単位からなる重合体ブロックを少なくとも一つ含有することを特徴とする請求項1に記載の多層熱収縮フィルム。
  3. 内層(X)中の共役ジエンとビニル芳香族の共重合体及び/またはその水素添加物(A)とスチレン単位とアクリル酸アルキル単位との共重合体(B)との混合重量比が、(A):(B)=90:10〜10:90であることを特徴とする請求項1に記載の多層熱収縮フィルム。
  4. 共役ジエンとビニル芳香族の共重合体及び/又はその水素添化物(A)とスチレン単位とアクリル酸アルキル単位との共重合体(B)との混合物からなる少なくとも1つの内層(X)の厚み比率が、全層に対して10〜80%であることを特徴とする請求項1に記載の多層熱収縮フィルム。
  5. エチレン系重合体樹脂よりなる第1、第2の表面層に、アンチブロッキング剤0.05〜3.0重量%、スリップ剤0.05〜3.0重量%が含有されていることを特徴とする請求項1に記載の多層熱収縮フィルム。
  6. 内層(X)と第1、第2の表面層の間に、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン・メチルメタクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体の金属部分中和物、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・エチルアクリル酸共重合体、エチレン・無水マレイン酸共重合体、エチレン・エチレンアクリレート・無水マレイン酸共重合体、エチレン・マレイン酸変性樹脂、及びビカット軟化温度が50〜68℃のエチレン・αオレフィン共重合体から選ばれる1種又は2種以上の混合物からなる層を少なくとも1層含むことを特徴とする請求項1に記載の多層熱収縮フィルム。
  7. 押出機械より内層、第1、第2の表面層の使用原料をそれぞれ溶融させ、環状ダイスより、各層の樹脂を共押出し、得られたチューブ状パリソンを冷却し、その後、電子線架橋設備にて5〜120kGyの架橋処理を両面から施し、続いてチューブ状パリソンを延伸機内に誘導し、延伸開始点を80〜140℃で加熱しながら、速度差を設けたニップロール間でエアー注入を行い、流れ(MD)方向、幅(TD)方向にそれぞれ、2〜10倍の倍率で延伸を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の多層熱収縮フィルムの製造方法。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の多層熱収縮フィルムを用いて包装された、記録媒体用の包装体。
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