JP4681750B2 - 作業車両のアシスト機能付前窓開閉装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、作業車両のアシスト機能付前窓開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
油圧ショベルやクレーン車等の作業車両の運転室においては、作業中にオペレータが作業車両の前方直下を見下ろして作業状態等を容易に確認ができるようにするために、運転室の前面のガラス窓を上方へスライドさせながら運転室天井の下面位置に収納することによって、前窓を開閉可能とした装置(以下、前窓開閉装置と言う。)が適用されたものが多い。そして、従来から、この前窓開閉装置を適用した作業車両では、重い前窓を上方へスライドさせる時に操作に要する力をアシストする機能を有するものがあり、例えば、バネ力を応用した巻き上げリールによって前窓の質量に抗する力を前窓に付与するか、又はモータ駆動式の巻き上げリールで前窓を引き上げるように構成した前窓開閉装置(以下、アシスト機能付前窓開閉装置と言う。)が知られている。
【0003】
例えば特開平11−173001号公報には、上記バネ式巻き上げリールを用いて構成したアシスト機能付前窓開閉装置が開示されており、以下、図7〜図8に示す同公報に記載された図により従来技術の例を説明する。
図7は従来技術による作業車両の運転室の概略斜視図、図8は従来技術によるアシスト機能付前窓開閉装置のレール部分の側面図である。
【0004】
図7〜図8において、作業車両の車体3の上部に運転室1が搭載されている。運転室1の前面壁61と屋根62との間は円筒状で曲率半径の大きい曲面63により連結されており、前面壁61には略矩形の前窓開口60が形成されている。前窓開口60の左右両側から屋根62の下面である天井の左右両側に沿って、それぞれ湾曲したレール70L,70Rが平行して固定されている。尚、レール70L,70Rは左右対称に構成されているので、以下では右側レール70Rについてのみ説明し、左側レール70Lの説明を省略する。
【0005】
レール70Rは鉄板を曲げ加工して、略コ字型の溝が2つ略W字状に隣接して並んだ断面形状を有するダブルレール71,72を形成し、さらに曲面63に沿うように曲がりを形成している。このダブルレール71,72の内、外側のレール71をローラガイドレールとして、このレール71内に、ガラス73aと枠73bとで構成し、かつほぼ曲面63に沿う形状を有する前窓73の左右両側の上下にそれぞれ配設したガイドローラ74,75を転動自在に嵌め込んで、前窓73の開閉装置を構成している。
【0006】
更に、内側のレール72をケーブルガイドレールとして、このレール72の後端部に、バネ(図示せず)によって巻込み勝手に付勢されたケーブルリール(以下、アシストリールと言う。)76を配設し、ケーブルリール76から引出したアシストケーブル77をレール72内に沿わせて布設し、該アシストケーブル77の下端部をピン82により連結装置80のリンク81の一端部に連結し、さらにリンク81の他端部を前記ガイドローラ75の回転軸75aに連結している。
【0007】
図7〜図8に示す構成において、前窓73は手動による上下方向の開閉が可能であり、開閉時の前窓73の重さは左右のアシストリール76,76によって軽減されている。又、連結装置80のリンク81を長くして、アシストケーブル77の軸線に対するリンク81の傾きを小さくした結果、アシストケーブル77の張力によってガイドローラ75及びピン82が夫々ガイドレール71,72の側壁に押付けられる力を微小にできるから、前窓73の開閉操作が円滑にできると共に、異音の発生が防止できるとしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平11−173001号公報に記載の従来技術においては、運転室1の前面壁61と屋根62との間を曲率半径の大きな曲面63で連結する必要があり、その結果、運転室1の形状を例えば略直方体とするような自由な設定ができないという問題が残されていて、同問題点を以下に図7〜図9を参照して説明する。図9は、上記の従来技術による動作説明図である。
【0009】
(1)図8において、レール70Rはローラガイド用のレール71とケーブルガイド用のレール72とのダブルレールで構成されていて隣接方向の幅が広いから、周知の通り、両レール71,72を含む面内で曲げる際には大きな曲率半径でしか曲げることができない。その結果図7に示すように、運転室1の前面壁61と屋根62との間を曲率半径の大きな曲面63で連結しなければならず、運転室1の形状を自由に設定できない。また、大きな曲面63で連結した場合、前窓73を閉じた状態では運転室1内でオペレータが前屈みになって作業車両の前方直下を覗き込むことが非常に困難である。従って、前窓73を開けざるを得ない機会が多くなるから、天候の悪い時等にはオペレータの負担が多くなる。
【0010】
(2)図9において、仮にレール70Rを小さな曲率半径で曲げることができたとした場合に、図9(A)に示すレール70Rの曲がりの少ない(即ち曲率半径の大きな)位置においては、アシストケーブル77の張力Tによってガイドローラ75及びピン82に働く横荷重F2,F1を小さくして動きを円滑にする必要から、リンク81は所定の長さを要するが、その結果によって、図9(B)に示すレール70Rの曲がりの大きな(即ち曲率半径の大きな)位置においては、ガイドローラ75の移動方向と、ガイドローラ75がリンク81によって引張られる方向とが大きくずれる為に、ガイドローラ75及びピン82はそれぞれ大きな力F4,F3でガイドレール71,72の側壁に押付けられて、円滑な移動ができない。
【0011】
本発明は、上記の問題点に着目してなされたものであり、小さい曲率半径の角部を有する運転室に適用できる作業車両のアシスト機能付前窓開閉装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記の目的を達成するために、第1発明は、作業車両の運転室の前面壁及び屋根に沿って取付けた左右1対のガイドレールの溝内に、前窓の左右上下に取付けたガイドローラを転動させ、前窓に接続されたアシストケーブルを介して前窓の開動作をアシスト装置によりアシストする作業車両のアシスト機能付前窓開閉装置において、前記ガイドレールの溝内部に、アシストケーブルをガイドするケーブルレーンを設けた構成としている。
【0013】
第1発明によると、次の作用及び効果が得られる。
(1)ガイドレールの溝内部にアシストケーブルをガイドするケーブルレーンを設けたため、前窓のガイドローラ及びアシストケーブルは同一のガイドレール内にあるので、ガイドレールが小さな曲率半径で曲がっていても、ガイドローラの移動方向とアシストケーブルの引張り方向とは常に略一致する。
(2)アシストケーブル専用のガイドレールが不要となるから、ガイドレールを単一構成で、単純な断面形状にできる。従って、ガイドレールを軽量化及び低コスト化でき、またガイドレールは小さな曲率半径で曲げ加工が可能となる。
(3)上記(1)〜(2)の結果、例えば運転室の前面壁と屋根とを任意の小さな曲率半径の曲面で連結できるから、略直方体の運転室等の多様な形状の運転室に普遍的に適用可能となる。
【0014】
第2発明は、第1発明において、アシストケーブルの先端部にパイロットローラを軸により回転自在に連結し、前記パイロットローラの軸と前記前窓のガイドローラの軸とをリンクで連結し、前記パイロットローラと前記ガイドローラとを同じガイドレールに転動させた構成としている。
【0015】
第2発明によると、第1発明における作用と効果に加えて、次の作用及び効果が得られる。
(1)ガイドレールが小さな曲率半径で曲がっていても、アシストケーブルの張力はパイロットローラ及びリンクを介してガイドローラの軸に伝達されるので、ガイドローラの移動方向とアシストケーブルの引張り方向とを常に略一致させることができる。また同様に、リンクもパイロットローラでガイドされるので、リンクがガイドレールと干渉することはない。
(2)前窓のガイドローラ及びその軸の位置からリンクを介してパイロットローラ軸の位置をオフセットさせて連結したから、この連結装置の横幅を短くでき、コンパクトに構成できる。これにより、ガイドレールの断面を小さくできるので、ガイドレールをより小さい曲率半径で曲げ加工ができる。
【0016】
第3発明は、第2発明において、前記リンクが、ガイドローラの軸に設けたフランジの端面と、該軸を取付ける前窓の枠の取付面との間でガイドされて回転するように連結された構成としている。
【0017】
第3発明によると、第2発明における作用、効果に加えて、次の作用及び効果が得られる。
(1)前記リンクはフランジ端面と枠取付面との間でガイドされるので、ガイドローラ軸回り以外の方向には傾かなくなる。これにより、リンクがガイドローラ軸上にあるガイドローラにスラスト荷重を与えることがなくなり、ガイドローラの抜け出し、及びそれによるガイドローラ外端部とガイドレール溝の奥壁面とのコジリの発生を未然に防止できる。
(2)リンクはガイドローラの軸回り以外の方向に傾くことがないので、アシストケーブルをガイドレール溝内のケーブルレーン内に位置させることができる。従って、ガイドケーブルがガイドローラの転動を妨げることがなく、しかもガイドケーブルのガイドレールからの脱落も防止できる。この結果、ガイドレール内部にアシストケーブルを収容した構成における信頼性を向上できる。
【0018】
第4発明は、第2発明において、前記リンクを、ガイドローラの軸の軸心方向中間部に固着し、該リンクを挟んでガイドローラと反対側の前記軸の脚部を、前窓の枠に設けた、所定の軸方向長さを有する軸受部で回動自在に支承した構成としている。
【0019】
第4発明によると、リンクはガイドローラに固定され、該ガイドローラの軸は所定の軸方向長さを有する軸受部により回動自在に支承されるので、リンクがガイドローラ軸の軸心回り以外の方向には傾かないようにできる。これにより、コンパクトに構成できると共に、第3発明と同様の作用、効果が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る実施形態について、図1〜図5を参照して詳述する。
【0021】
先ず図1を参照して、本発明に係るアシスト機能付前窓開閉装置の全体構成を説明する。図1は、本発明に係るアシスト機能付前窓開閉装置を適用した運転室の側面断面図である。尚、図7及び図8と同一の構成要素には同一の符合を付して以下での説明を省略する。
【0022】
図1において、運転室1の前面壁11、屋根12及び両者間を連結している曲面13の内側に沿って、左右内壁2L,2R上に対称に左右1対のガイドレール20L,20Rが取付けられている。ガイドレール20L,20Rは互いに対称に構成されているので、以下は図1に示された右側ガイドレール20Rについて説明し、左側ガイドレール20Lの説明は省略する。
【0023】
ガイドレール20Rは、形状の異なる複数のガイドレール21,22,23,24を長手方向に連接するように配列して構成されている。ガイドレール20Rの溝には、ガラス16aと枠16bとを有する前窓16の左右側面の上下端部にそれぞれ設けられた回動自在なガイドローラ17,18が嵌め込まれており、前窓16はガイドレール20R(,20L)に沿って、手動で上下に開閉可能となっている。尚、図1では説明の為に、前窓16は開閉途上の状態を示している。
【0024】
また、ガイドレール21の後端部近傍には、開動作のアシスト装置として、コイル状に巻き癖を付与した図示しない帯鋼バネ(所謂コンスタントスプリング)を用いて常に巻込み勝手の特性を付与されたアシストリール26を配設し、アシストリール26から引張り出したアシストケーブル27をガイドレール20Rの溝内に沿って這わせている。アシストケーブル27の先端部は、連結装置30を介して前窓16の下側ガイドローラ18の近傍に連結されている。これにより、アシストケーブル27を介してアシストリール26がオペレータによる前窓16の開操作(プルアップ)をアシストするように構成されている。尚、アシスト装置としては上記のようなバネ式のアシストリールに限定されず、例えば図示しない操作スイッチの操作信号に応じてモータで駆動する動力駆動式アシストリールでも構わない。
【0025】
次に図2により、ガイドレール20Rの構造を詳述する。図2は本発明によるガイドレールの構造の説明図であり、図1のM−M断面図である。
【0026】
図2において、ガイドレール21の溝21aの内部には、ガイドローラ17,18が転動するための走行レーン21bが形成され、またこの走行レーン21bと溝21aの奥壁21dとの間には、アシストケーブル27を這わせるケーブルレーン21cが該走行レーン21bに沿って形成されている。
【0027】
尚、他のガイドレール22,23の溝においても、ガイドレール21の溝21aと同一の断面形状としており、同様にして走行レーン22b,23b及びケーブルレーン22c,23c(23b,23cは図3〜図5に図示。22b,22cは図示せず。)が夫々形成されているが説明を省略する。また、ガイドレール24の溝においては、図1に示すように長さが短くて連結装置30のガイドローラ18のみが入り込むので、走行レーン24b(図示せず)のみが形成されケーブルレーンの形成は省略されている。
【0028】
次に図3〜図4により、アシストケーブルの連結装置30の構成を詳述する。
図3は本発明によるアシストケーブルの連結装置の説明図で、図1のN−N断面図を表し、図4は図3のP−P断面図である。
【0029】
図3〜図4において、連結装置30は、アシストケーブル27の先端部にアイジョイント31を圧着及び/又はロー付け等で取着し、アイジョイント31とパイロットローラ33の間にスペーサ32を挟んだ状態でこれらをパイロットローラ軸34により回動自在に連結している。また、パイロットローラ軸34のアイジョイント31と反対側の脚部34aにはリンク35の一端部の穴35aが嵌合し、脚部34a端部はカシメ部34bによってリンク35に固着されている。
リンク35の他端部の穴35bにはガイドローラ18を回動自在に支持する軸36が回動自在に挿通されており、軸36のガイドローラ18と反対側の端部は前窓16の枠16bのブラケット37にナット38で締結されている。その際に、軸36のフランジ36aの端面とブラケット37の取付面37aとによりリンク35を僅かな隙間を残して挟むことによって、リンク35は軸36回りにのみ回動し、軸36を含む面内では移動も傾きも生じないようにしている。
【0030】
次に図5により、アシストケーブルの連結装置30の他の実施態様を説明する。図5は、他実施態様のアシストケーブルの連結装置の説明図である。尚、図3〜図4と同一の構成要素には同一の符合を付して以下での説明を省略する。
【0031】
図5において、リンク35の他端部の穴35bにガイドローラ18を回動自在に支持する軸36を挿通し、この軸36の軸心方向略中央部にリンク35を圧入、溶接又はロー付け等で固着する。また、該軸36のリンク35から前窓16寄りの脚部36bは、前窓16のブラケット37のボス部37bに圧入した、所定の軸方向長さを有するブッシュ40に回動自在に挿通されており、ディスク41とナット38によって抜け出しが防止されている。この際に、脚部36b及びブッシュ40を所定長さに設定することにより、リンク35は軸36の軸心回りにのみ回動し、軸36を含む面内では移動も傾きも生じないようにしている。
【0032】
上記実施形態における構成により、以下の作用と効果が得られる。
先ず図1〜図2に示すように、ガイドローラ17,18をガイドする左右のガイドレール20L,20R夫々の溝内部に、左右のアシストケーブル27,27を収容した構成としたことにより、次の作用と効果が得られる。
(1)走行レーン21b,22b,23b、24bと、アシストケーブル27を這わせるケーブルレーン21c,22c,23cとを同一のガイドレール20L,20Rの溝(以下、21aで代表させる)内に互いに隣接して設けて、前窓16のガイドローラ17,18とアシストケーブル27をガイドするパイロットローラ33とを同一のガイドレール20L,20Rの溝21a内に設けた走行レーン21b,22b,23b、24bを転動させるようにした。このため、ガイドローラ18の移動方向と該アシストケーブル27の引張り方向とを常に略一致させることができる。このとき、アシストケーブル27の先端部(本例ではパイロットローラ33部)と前窓16(本例ではガイドローラ17,18部)とを長さの短いリンク35で連結しても、従来技術に記載のものよりもアシストケーブル27の張力により受ける横荷重を大幅に小さくできる。この結果、ガイドレール20L,20Rを小さな曲率半径で形成しても、リンク35を介してアシストケーブル27に連結したガイドローラ18の移動方向と該アシストケーブル27の引張り方向とは常に略一致する。このため、運転室1の前壁11と屋根12とを任意の小さな曲率半径の曲面13で連結することが可能となる。
【0033】
(2)走行レーン21b,22b,23b、24bとケーブルレーン21c,22c,23cとを同一のガイドレール20L,20R内の溝21aに互いに隣接して設けたことにより、従来のようなアシストケーブル専用のガイドレールは不要となり、ガイドレール20L,20Rは単一構造で、単純な略コ字型断面形状とすることができ、従って小さな曲率半径での曲げ加工ができる。しかも、これにより軽量化と低コスト化を図れる。
以上の結果、多様な形状の運転室に普遍的に適用可能となる。
【0034】
(3)上記(1)(2)の結果によって例えば、図1に示す略直方体の運転室1に適用した場合に、図1で明らかなように、オペレータが運転室1から通常に前下方を確認する時は前窓16を閉じたままで運転室1内で前屈みになって覗き込むことが可能であり、特別な時だけ、例えば油圧ショベル等において深い穴を掘削中に穴底を見下ろす必要がある場合に、前窓16をプルアップすればよい。この結果、悪天候の際に前窓16を開ける事態を少なくすることができるから、オペレータの負担を軽減できる。
(4)上記(1)(2)の理由によって、ガイドレール20L,20Rを直線部と曲がり部とに分割して、形状の異なる個々のガイドレール21,22,23,24を長手方向に連接して構成できるから、ガイドレール20L,20Rの生産性が向上すると共に、多機種間で部品種類の集約化が可能となる。
【0035】
次に図3〜図4に示すように、アシストケーブル27と前窓16との連結に際して、アシストケーブル27先端部にパイロットローラ33を取付け、このパイロットローラ33の軸34と、前窓16のガイドローラ18の軸36との間をリンク35で連結して構成した連結装置30を有することによって、次の作用及び効果が得られる。
【0036】
(1)ガイドレール20L,20Rはガイドレール22の部位で小さな曲率半径で曲がっているが、アシストケーブル27の張力Tは、パイロットローラ33によってガイドされてからリンク35を介してガイドローラ18の軸36に伝達されるので、ガイドローラ18の移動方向とアシストケーブル27の引張り方向は常に略一致する。同様に、リンク35もパイロットローラ33でガイドされるから、リンク35がガイドレール20L,20Rと干渉することはない。
【0037】
(2)前窓16のガイドローラ18及びその軸36は、重い前窓16を支承する為に比較的大型となり、大きなスペースを要する。このガイドローラ軸36にアシストケーブル27を直接的に連結せずに、リンク35を介して軸位置をオフセットして連結することにより、この連結装置30の軸方向の幅を短くでき、本開閉装置をコンパクトに構成できる。この結果、ガイドレール20L,20Rの断面形状を小さくできるので、ガイドレール20L,20Rをより小さい曲率半径で曲げた構成が可能となる。
以上の結果、本アシスト機能付前窓開閉装置を多様な形状の運転室に普遍的に適用できる。
【0038】
更に図3に示すように、パイロットローラ33の軸34とガイドローラ18の軸36との間を連結するリンク35の構成により、次の作用、効果が得られる。
(1)アシストケーブル27の先端部の取付位置とリンク35の連結位置とは、パイロットローラ軸34の軸心方向に離れているので、アシストケーブル27の張力Tは、リンク35をガイドローラ18の軸36に対して軸回り以外の方向に移動させたり又は傾けたりする力として作用する。これに対して、軸36に設けたフランジ36aの端面と前窓16の枠16bの取付面37aとで、リンク35を僅かな隙間を残して挟んでいる構成により、リンク35はフランジ36aの端面と前記取付面37aとの間でガイドされて回動する。このため、リンク35はガイドローラ18の軸36回り以外の方向には移動したり又は傾斜したりすることがない。
【0039】
(2)これにより、リンク35が軸36上にあるガイドローラ18にスラスト荷重を与えることがないので、ガイドローラ18の抜け出し及びそれによるガイドローラ18の外端部とガイドレール20L,20Rの溝21aの奥壁21dとのコジリの発生を防止できる。
(3)(1)により、アシストケーブル27は、ガイドレール20L,20Rの溝内に設けたケーブルレーン21c,22c,23cの内側に常時位置して外れることはないので、ガイドケーブル27が上側ガイドローラ17の転動を妨げることがなく、またガイドケーブル27のガイドレール20Rからの脱落も防止できる。この結果、ガイドレール20L,20R内にアシストケーブル27を布設する構成において、信頼性を高めることができる。
(4)前記取付面37aにガイドローラ18を取付ける際に、ガイドローラ18と枠16bとの間に、リンク35及びフランジ36aの厚み分のみのスペース追加になるだけで、上記のようなガイドローラ軸36回り以外の方向には移動又は傾斜をしないリンク35を取着できるので、コンパクトに構成できる。
【0040】
更に、図5に示す実施態様の構成により、次の作用及び効果が得られる。
(1)リンク35をガイドローラ18の軸36の中間部に固着し、この軸36のガイドローラ18と反対側の脚部36bを、前窓16の枠16bに設けた、所定の軸方向長さを有する軸受ブッシュ40で回動自在に支承することにより、リンク35は軸36の軸心回り以外の方向に移動したり傾いたりしなくなる。従って、図4の実施形態と同様の効果が得られる。
(2)前窓枠16bにガイドローラ18を取付ける際に、ガイドローラ18と枠16bとの間に、リンク35の厚みのみ、又は該リンク35の厚みと溶接部との小さいスペース追加になるだけで、前記軸36の軸心回り以外の方向に移動又は傾斜しないリンク35を強固に取着できるので、コンパクトに構成できる。
【0041】
尚、上記実施形態では、アシストケーブルのケーブルレーンをガイドレールの溝の奥壁近傍に設けた例で示したが、本発明の主旨はガイドレールの位置は問わず、例えば溝の中間部や開口側近傍にでも構成できる。
また、図2に示したようにガイドレールを一体的に形成した例で示したが、例えば図6に示すように、略コ字断面形状のレール部材21eの溝内にケーブルレーンを形成するための溝部材21fを固着して構成することも可能である。
【0042】
以上説明したように、本発明によると次の効果を奏する。
アシストケーブル用のガイドレールを前窓のガイドローラ用のガイドレール内の溝に設けたため、前記ガイドローラの移動方向とアシストケーブルの引っ張り方向とが略一致するので、運転室を小さな曲率半径の角部を有する形状に構成でき、任意形状の運転室を製作できる。また、上記ガイドレールを単一で、かつ簡単な断面形状にできるので、小さな曲率半径での曲げ加工により製作できると共に、軽量化及びコスト低減化ができる。
さらに、アシストケーブルの先端部に取付けたパイロットローラと前窓のガイドローラとをリンクで回動自在に連結し、該リンクが前記ガイドローラの軸回り以外の方向に移動したり傾斜したりしないように取付けたため、リンクの抜けやガイドローラのガイドレール溝壁面との接触を防止できると共に、アシストケーブルのガイドレール溝内のケーブルレーンからの脱落を防止できので、本開閉装置の信頼性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアシスト機能付前窓開閉装置を適用した運転室の側面断面図である。
【図2】図1のM−M断面図である。
【図3】図1のN−N断面図である。
【図4】図3のP−P断面図である。
【図5】本発明のアシストケーブル連結装置の他の実施態様図である。
【図6】本発明のガイドレールの他の実施態様図である。
【図7】従来技術による作業車両の運転室の概略斜視図である。
【図8】従来技術のアシスト機能付前窓開閉装置の要部側面図である。
【図9】従来技術によるアシストケーブル連結装置の動作説明図である。
【符号の説明】
1…運転室、2R…右内壁、11…前面壁、12…屋根、13…曲面、16…前窓、16b…枠、17,18…ガイドローラ、20R…ガイドレール、21…ガイドレール、21a…溝、21b…走行レーン、21c…ケーブルレーン、22,23,24…ガイドレール、26…アシストリール(アシスト装置)、27…アシストケーブル、30…連結装置、31…アイジョイント、33…パイロットローラ、34…パイロットローラ軸、35…リンク、36…軸、36a…フランジ、36b…脚部、37…ブラケット、37a…取付面、37b…ボス部、38…ナット、40…ブッシュ、41…ディスク。
Claims (4)
- 作業車両の運転室(1)の前面壁(11)及び屋根(12)に沿って取付けた左右1対のガイドレール(20L,20R)の溝(21a)内に、前窓(16)の左右上下に取付けた上下ガイドローラ(17,18)を転動させ、前窓(16)のうち下ガイドローラ(18)近傍に接続されたアシストケーブル(27)を介して前窓(16)の開動作をアシスト装置(26)によりアシストする作業車両のアシスト機能付前窓開閉装置であって、
前記ガイドレール(20L,20R)の前記溝(21a)内の底面に形成されており、前記上下ガイドローラ(17,18)が転動する走行レーン(21b,22b,23b)と、
前記溝(21a) 内の前記底面において前記走行レーン(21b,22b,23b)に沿って形成されており、前記アシストケーブル(27)をガイドするケーブルレーン(21c,22c,23c)と、
が設けられたことを特徴とする作業車両のアシスト機能付前窓開閉装置。 - 請求項1記載の作業車両のアシスト機能付前窓開閉装置において、
アシストケーブル(27)の先端部にパイロットローラ(33)を軸(34)により回転自在に連結し、
前記パイロットローラ(33)の軸(34)と前記前窓(16)の下ガイドローラ(18)の軸(36)とをリンク(35)で連結し、
前記パイロットローラ(33)と前記下ガイドローラ(18)とを同じガイドレール(20L,20R)に転動させた
ことを特徴とする作業車両のアシスト機能付前窓開閉装置。 - 請求項2記載の作業車両のアシスト機能付前窓開閉装置において、
前記リンク(35)が、下ガイドローラ(18)の軸(36)に設けたフランジ(36a)の端面と、該軸(36)を取付ける前窓(16)の枠(16b)の取付面(37a)との間でガイドされて回転するように連結された
ことを特徴とする作業車両のアシスト機能付前窓開閉装置。 - 請求項2記載の作業車両のアシスト機能付前窓開閉装置において、
前記リンク(35)を、下ガイドローラ(18)の軸(36)の軸心方向中間部に固着し、該リンク(35)を挟んで下ガイドローラ(18)と反対側の前記軸(36)の脚部(36b)を、前窓(16)の枠(16b)に設けた、所定の軸方向長さを有する軸受部(40)で回動自在に支承した
ことを特徴とする作業車両のアシスト機能付前窓開閉装置。
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