JP4680155B2 - 密封型ラッシュアジャスタ及び密封型ラッシュアジャスタの液体封入量調整方法 - Google Patents

密封型ラッシュアジャスタ及び密封型ラッシュアジャスタの液体封入量調整方法 Download PDF

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Description

本発明は、密封型ラッシュアジャスタ及び密封型ラッシュアジャスタの液体封入量調整方法に関し、特に内圧を低減可能な、さらには内圧を低減しても大型化を抑制可能な密封型ラッシュアジャスタ及び密封型ラッシュアジャスタの液体封入量調整方法に関する。
従来、内燃機関の吸排気弁とシリンダヘッドとの間に設けられたバルブクリアランスを自動的に略零に調整するラッシュアジャスタが実用化されている。このラッシュアジャスタによれば、機能面では吸排気弁とシリンダヘッドとの干渉で発生する打音が解消されるとともに、メンテナンス面ではバルブクリアランスを定期的に点検調整する作業が不要化される。ラッシュアジャスタには、例えばエンジンオイルを利用する外部給油型がある。この外部給油型ラッシュアジャスタの場合、エンジンオイルの注入量が不適切であったり、劣化したオイルがそのまま使用されていたりするとエアや異物がオイルに混入する虞が増大し、これらの要因によりラッシュアジャスタの機能が損なわれる場合がある。すなわち、外部給油型ラッシュアジャスタにおいては、エンジンオイルのメンテナンスの良否によってラッシュアジャスタの機能が左右されてしまう。係る外部給油型ラッシュアジャスタに対して、オイル等の液体が密封された密封型ラッシュアジャスタによれば、上述の機能阻害要因を排除可能である。密封型ラッシュアジャスタに関し、例えば、特許文献1では以下に示す密封型ラッシュアジャスタを提案している。
特許文献1が提案する密封型ラッシュアジャスタには、磁性流体が充填されており、さらにプランジャ本体の摺動面と本体との間の間隙をシールする密封手段として磁石が設けられている。この密封型ラッシュアジャスタでは、磁石の画成する磁界で流体の粘度が著しく上昇する作用を利用して、上述の間隙から磁性流体が外部へ流出することを抑制しており、その結果、流体の密封を高い信頼性の下に実現している。
実開平1−124008
密封型ラッシュアジャスタにおいては、プランジャが沈下した際に高圧室からリザーバ室に液体が押し出され、押し出された液体がリザーバ室内で気体を圧縮するため内圧が上昇する。また、内燃機関で使用されている際には、内燃機関からの熱によって内部の液体及び気体の温度が上昇するため、これによっても内圧が上昇する。
しかしながら、この内圧が高いほど上述の密封手段の磨耗が助長されるため、この密封手段にはより高い耐磨耗性が要求されるが、より耐磨耗性が高い密封手段を備えるとその分コストが高くなる虞がある。また、内圧が高いほど気体が液体により多く溶け込むことに起因して、液体への気体の混入が助長されるため、密封型ラッシュアジャスタの機能が損なわれる虞がある。さらには、内圧が高いほどこの内圧により、例えば密封型ラッシュアジャスタとロッカーアーム間、ロッカーアームとカム間、ロッカーアームと吸排気弁間等に必要以上の大きさの力が作用するため、これら動弁系でフリクションが増大し、摺動部の磨耗を助長する虞がある。
一方、動弁系やシリンダヘッド等の部品との兼ね合いで、密封型ラッシュアジャスタの大きさには必然的に制約が生じ、この制約を満たすため、またこれらの部品を含めた全体としての設計の自由度を確保するためにも、密封型ラッシュアジャスタはより小型であるほうが好ましい。しかしながら、特許文献1では、密封型ラッシュアジャスタに関し、その内圧やラッシュアジャスタ自体の大きさについては特に言及されていない。
そこで、本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、内圧を低減可能な、さらには内圧を低減しても大型化を抑制可能な密封型ラッシュアジャスタ及び密封型ラッシュアジャスタの液体封入量調整方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、液体とともに気体で満たされたリザーバ室を内部に有するとともに、該リザーバ室に摺動面から通じる貫通孔と、該リザーバ室から高圧室に後端部で連通する連通孔とを有する移動部材と、該移動部材を摺動自在に収容した本体と、前記連通孔に配設された流体一方向移動防止手段と、前記高圧室内に配設され、前記移動部材を付勢して突出させる弾性部材とを有する密封型ラッシュアジャスタであって、製造時の前記移動部材が最も突出した状態での前記気体の体積が、前記移動部材が最も突出した状態から最も沈下した状態になる際に前記高圧室から排出される液体の体積と、製造時の温度から使用時の最高使用温度になった際に熱膨張する液体の体積との和の1.24倍以上になるように、且つ前記和に対する前記気体の体積の倍率が、内圧が最大で500kPa上昇する場合の前記倍率に対応する製造時の温度と最高使用温度とで定義された温度領域のうち、30℃以下の製造時の温度と80℃以上の最高使用温度とで規定される温度領域の範囲内から、製造環境及び使用環境に対応する製造時の温度と最高使用温度とによって導かれる倍率以上になるように、前記液体が封入されていることを特徴とする。
本発明は、内圧が最大で500kPa上昇する場合の上記倍率に対応する温度領域を製造温度と最高使用温度とで定義するとともに、さらに30℃以下の製造時の温度と80℃以上の最高使用温度とで一般的な温度領域の範囲を規定することで、一般的な製造環境及び使用環境下で内圧上昇を500kPaに抑制できる倍率を明確にしようとするものである。換言すれば本発明は、内圧が最大で500kPa上昇する場合の倍率に対応する温度領域のうちから、一般的な製造環境及び使用環境に対応する製造時の温度と最高使用温度とによって導かれる倍率になるように液体を封入すれば、内圧上昇を500kPaに抑制できることを示しており、さらに導かれる倍率以上の倍率になるように液体を封入すれば、内圧上昇を500kPa以下に抑制できることを示している。本発明によれば、一般的な製造温度及び最高使用温度下で内圧上昇を500kPa以下に抑制することが可能である。なお、本発明は次に示す3つの発明をまとめるとともに、一般的な製造温度及び最高使用温度下で内圧の上昇を500kPa以下に抑制できる倍率に対応する温度領域を明確にしたものである。同時に本発明では条件の適正化を再度検討し、その結果、倍率を1.24倍以上とするとともに一般的な製造温度の下限を10℃から拡張している。
すなわち上述の本発明は、液体とともに気体で満たされたリザーバ室を内部に有するとともに、該リザーバ室に摺動面から通じる貫通孔と、該リザーバ室から高圧室に後端部で連通する連通孔とを有する移動部材と、該移動部材を摺動自在に収容した本体と、前記連通孔に配設された流体一方向移動防止手段と、前記高圧室内に配設され、前記移動部材を付勢して突出させる弾性部材とを有する密封型ラッシュアジャスタであって、製造時の前記移動部材が最も突出した状態での前記気体の体積が、前記移動部材が最も突出した状態から最も沈下した状態になる際に前記高圧室から排出される液体の体積と、製造時の温度から使用時の最高使用温度になった際に熱膨張する液体の体積との和の1.34倍以上になるように、前記液体が封入されていていることを特徴とする第1の発明に基づくものである。
ここで、リザーバ室の液体及び気体は温度上昇とともに膨張しようとするため、密封型ラッシュアジャスタの最高内圧はある使用環境下で最も温度が高いときに、移動部材が最も沈下した状態で発生する。そのため、最高内圧を目標内圧以下に抑制するためには、密封型ラッシュアジャスタの使用環境がどのくらいの温度まで上昇するかを把握する必要がある。この使用環境の温度については一般的な使用環境で最も高い温度で検討すれば、それ以下の温度の使用環境で密封型ラッシュアジャスタが使用された場合でも、最高内圧を目標内圧よりも低く抑制可能である。
一方、同じ使用環境でも、どのくらいの温度の製造環境下で密封型ラッシュアジャスタが製造されたかで最高内圧が異なってくる。この製造環境下の温度が低いほど、最高使用温度との温度差が高まり、その分気体及び液体が膨張しようとするため内圧が高まる。そのため、この製造環境の温度については、一般的な製造環境で最も低い温度で検討すれば、それ以上の温度の製造環境で同じ密封型ラッシュアジャスタを製造しても最高内圧を目標内圧より低く抑制可能である。したがって、一般的な製造環境下及び使用環境下で、使用温度が最も高い場合及び製造温度が最も低い場合について検討することで、これらの環境下において密封型ラッシュアジャスタの最高内圧を目標内圧以下に抑制することが可能である。
そこで、第1の発明では、一般的な製造環境下における気体の温度(以下、単に製造温度と称す)が10℃から30℃までの間にあると想定し、また、一般的な使用環境下における気体の最高温度(以下、単に最高使用温度と称す)が80℃から150℃までの間にあると想定し、このような環境下で密封型ラッシュアジャスタの内圧を最高でも大気圧よりも500kPa高い内圧以下に抑制することを目的としている。この第1の発明によれば、製造温度が最も低い10℃である場合及び最高使用温度が最も高い150℃である場合でも内圧を500kPa以下に抑制することが可能である。すなわち、一般的な製造温度及び使用温度の範囲内で、密封型ラッシュアジャスタの内圧を最高でも大気圧よりも500kPa高い内圧以下に抑制することが可能である。
なお、500kPaは、内圧を最高でも大気圧よりも500kPa以下に抑制しないと、封入した液体への気体の混入等、前述した虞が増大するとの観点から見出した数値である。したがって、最高内圧は、大気圧よりも500kPa高い内圧以下であれば、例えば大気圧よりも300kPaや200kPa高い内圧であってもよい。これは、上述の和(以下、体積比ともいう)に対して1.34倍よりも高い倍率の気体の体積をリザーバ室に確保することにより実現可能である。
また上述の本発明は、第1の発明が製造時の前記移動部材が最も突出した状態での前記気体の体積が、前記和の1.3倍以上であってもよいという第2の発明に基づくものである。この第2の発明は、上述の気体の体積が最低でも体積比の1.3倍以上あれば、製造温度が20℃以下にならない製造環境であり、かつ最高使用温度が130℃以上にならない使用環境である場合には、内圧を最高でも大気圧よりも500kPa高い内圧以下に抑制可能であることを示している。すなわち、一般的な製造温度範囲すべて及び一般的な最高使用温度範囲すべてを考慮した場合と比較して、より具体的に製造温度と最高使用温度とを特定できる場合には、リザーバ室の気体の体積をより小さくでき、その分、密封型ラッシュアジャスタを小型化することが可能である。
また上述の本発明は、第1の発明が製造時の前記移動部材が最も突出した状態での前記気体の体積が、前記和の1.24倍以上であってもよいという第3の発明に基づくものである。この第3の発明は、上述の気体の体積が最低でも体積比の1.24倍以上あれば、製造温度が30℃以下にならない製造環境であり、かつ最高使用温度が80℃以上にならない使用環境である場合には、内圧を最高でも大気圧よりも500kPa高い内圧以下に抑制可能であることを示している。この第3の発明によれば、同様に、一般的な製造環境下及び使用環境下でより具体的に製造温度と最高使用温度とを特定することで、リザーバ室の気体の体積をより少なくでき、その分、密封型ラッシュアジャスタを小型化することが可能である。
また本発明は、液体とともに気体で満たされたリザーバ室を内部に有するとともに、該リザーバ室に摺動面から通じる貫通孔と、該リザーバ室から高圧室に後端部で連通する連通孔とを有する移動部材と、該移動部材を摺動自在に収容した本体と、前記連通孔に配設された流体一方向移動防止手段と、前記高圧室内に配設され、前記移動部材を付勢して突出させる弾性部材とを有する密封型ラッシュアジャスタであって、前記移動部材が最も突出した状態から最も沈下した状態になる際に前記高圧室から排出される液体の体積と、製造時の温度から使用時の最高使用温度になった際に熱膨張する液体の体積との和に対する製造時の前記移動部材が最も突出した状態での前記気体の体積の倍率が、内圧が最大で500kPa上昇する場合の製造時の温度と最高使用温度の温度差の大きさと前記倍率との間で成立する所定の相関関係から、製造環境及び使用環境に対応する製造温度及び温度差の大きさによって導かれる倍率以上になるように、前記液体が封入されていることを特徴とする。
ここでさらに温度について検討すると、製造温度は季節に応じて変動すると考えられるため、製造温度が例えば夏場には30℃を超えることもあり得る。同様に、最高使用温度に関しても想定した一般的な最高使用温度に含まれない場合が存在することも考えられる。これに対して上述してきたように内圧の上昇を500kPa以下に抑制するための方策を検討してきた結果、内圧の上昇を500kPaに抑制できる倍率の大きさは製造温度毎の温度差の大きさに依存することが判明した。本発明は係る点に着目したものであり、本発明によれば、想定した一般的な製造温度及び使用温度の範囲に限られず、上記の相関関係から、製造環境及び使用環境に対応する製造温度及び温度差の大きさによって導かれた倍率以上の倍率になるように液体を封入することで、内圧上昇を500kPa以下に抑制することが可能である。
また本発明は、液体とともに気体で満たされたリザーバ室を内部に有するとともに、該リザーバ室に摺動面から通じる貫通孔と、該リザーバ室から高圧室に後端部で連通する連通孔とを有する移動部材と、該移動部材を摺動自在に収容した本体と、前記連通孔に配設された流体一方向移動防止手段と、前記高圧室内に配設され、前記移動部材を付勢して突出させる弾性部材とを有する密封型ラッシュアジャスタの液体の封入量を調整するための密封型ラッシュアジャスタの液体封入量調整方法であって、前記移動部材が最も突出した状態から最も沈下した状態になる際に前記高圧室から排出される液体の体積と、製造時の温度から使用時の最高使用温度になった際に熱膨張する液体の体積との和に対する製造時の前記移動部材が最も突出した状態での前記気体の体積の倍率が、内圧が最大で500kPa上昇する場合の前記倍率に対応する製造時の温度と最高使用温度とで定義された温度領域のうち、30℃以下の製造時の温度と80℃以上の最高使用温度とで規定される温度領域の範囲内から、製造環境及び使用環境に対応する製造時の温度と最高使用温度とによって導かれる倍率以上になるように、または内圧が最大で500kPa上昇する場合の製造時の温度と最高使用温度の温度差の大きさと前記倍率との間で成立する所定の相関関係から、製造環境及び使用環境に対応する製造温度及び温度差の大きさによって導かれる倍率以上になるように、前記リザーバ室の液体の量を調整する工程を有することを特徴とする。
なお、本発明は密封型ラッシュアジャスタの高圧室に液体が充填された状態で実施されることが好ましく、係る状態を前提としてリザーバ室内の液体の封入量を調整すれば、封入量を調整する際に気体が高圧室に混入するといった事態を回避できる。また、倍率が内圧の上昇を500kPa以下に抑制できる倍率になるように液体を封入するにあたっては、例えば封入すべき液体の量を計算するとともにさらに液体の量を液面の高さに換算し、この液面の高さで調整することなどが製法上好ましい。
また、本発明は、前記リザーバ室は、前記移動部材の先端側に、該移動部材の後端側よりも、前記移動部材の摺動方向に直交する方向での断面積が大きい領域を有することを特徴とする。
本発明によれば、密封型ラッシュアジャスタを大きくすることなく気体の体積を増加させることが可能である。すなわち、内圧を低く抑制するとともに、密封型ラッシュアジャスタが大型化することを抑制可能である。
また、本発明は、前記気体が、大気圧よりも加圧した状態で封入された気体であってもよい。本発明によれば、例えば寒冷地等、使用環境が零度以下になるような場合に内圧が負圧になることを抑制可能である。これにより、外部から大気や水滴や異物などが侵入することを抑制可能である。また、本発明によれば、気体の加圧度合いを使用環境に見合った大きさにすることで、その使用環境下で常に内圧を大気圧以上に保つことが可能である。
また、本発明は、前記弾性部材を有しなくてもよい。すなわち、気体の加圧度合いにより使用環境下で常に大気圧よりも高く保たれた内圧を有する液体は、高圧室に流入して移動部材を付勢するため、この作用を利用して弾性部材を不要化した本発明によれば、コスト低減が可能になり、また、流体一方向防止手段周辺の設計の自由度を大きくすることが可能である。
また、本発明は、前記貫通孔の前記リザーバ室側の開口部が、前記液体の液面下にあってもよい。本発明によれば、貫通孔を常に液体が満たされた状態に保持できるので、液体に気体が混入することを抑制可能である。
また、本発明は、前記貫通孔の前記リザーバ室側の開口部が、前記摺動面側の開口部よりも、前記移動部材の摺動方向で前記高圧室側にあってもよい。本発明によれば、気体の体積を増加させるために、その分流体の液面を下げる必要がある場合であっても、貫通孔を常に液体が満たされた状態に保持できるので、液体に気体が混入することを抑制可能である。
本発明によれば、内圧を低減可能な、さらには内圧を低減しても大型化を抑制可能な密封型ラッシュアジャスタ及び密封型ラッシュアジャスタの液体封入量調整方法を提供できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面とともに詳細に説明する。
図1は、本実施例に係る密封型ラッシュアジャスタ(以下、単にラッシュアジャスタと称す)100Aの構成を示す図である。ラッシュアジャスタ100Aは、ボディ(本体)1と、プランジャ(移動部材)2Aと、チェック弁(流体一方向移動防止手段)3と、プランジャスプリング(弾性部材)4と、シール部材5と、ボールプラグ6と、キャップリテーナ7とを有して構成されている。
ボディ1は有底円筒状の部材であり、円筒内にはプランジャ2Aが中心軸線と平行な方向で摺動自在に収容されている。また、ボディ1の先端部には、プランジャ2Aの突出を規制するためのキャップリテーナ7が配設されている。プランジャ2Aは円柱状の部材であり、内部にはリザーバ室10Aが形成されている。プランジャ2Aの先端側にはオイル(液体)を注入するための注入孔2Aaが形成されており、さらにこの注入孔2Aaには注入したオイルや空気(気体)を密封するためのボールプラグ6が圧入されている。オイルは規定量注入されており、このオイル以外のリザーバ室10Aの残りの空間には、製造雰囲気から得た空気が存在する。
プランジャ2Aの後端部には高圧室11と連通する連通孔2Abが形成されており、さらにこの連通孔2Abにはチェック弁3が配設されている。プランジャ2Aの後端側には高圧室11が形成され、この高圧室11にはプランジャスプリング4が配設されている。チェック弁3は、プランジャスプリング4がプランジャ2Aを先端側へ突出するように付勢する際に開いて、リザーバ室10Aから高圧室11へのオイルの移動のみを許容し、その逆の移動を遮断する。
また、プランジャ2Aには、摺動面からリザーバ室10Aに通じるリサイクル孔(貫通孔)2Acが、リザーバ室10側の開口部が、使用状態で常にオイルの油面(液面)Lよりも高圧室11側になるように形成されている。なお、本実施例に係るラッシュアジャスタ100Aは、鉛直方向に対して45度傾斜した状態で内燃機関(図示省略)に組み付けられるため、図1では油面Lを45度傾斜した状態で示している。
リサイクル孔2Acは、中心軸線に向かって中心軸線と直交するように形成されており、プランジャ2Aの摺動面には、リサイクル孔2Acと同じ高さ(摺動方向における位置)で一周に亘って溝部2Adが形成されている。さらに、摺動方向先端側のプランジャ2Aの摺動面には溝部2Aeが一周に亘って形成されており、この溝部2Aeには外部へのオイル漏洩を防止するためのシール部材5が配設されている。このシール部材5は、ボディ1とプランジャ2Aとの間の僅かな間隙をリサイクル孔2Acよりも先端側でシールしている。
上述の構成で、次にラッシュアジャスタ100Aの内圧について詳述する。図2は、ラッシュアジャスタ100Aの製造時と使用時の状態それぞれを対比して示す図である。図2では、中心軸線左側でラッシュアジャスタ100Aの製造時の状態を示しており、中心軸線右側でラッシュアジャスタ100Aの使用時の状態を示している。なお、図2では構成を示す符号は省略している。
図2に示すように、製造時には、プランジャ2Aは最も突出した状態(以下、Extended状態ともいう)になっている。リザーバ室10Aに存在する空気は製造雰囲気から得ており、この空気は製造時の大気温度(製造温度)を有しており、その圧力は大気圧である。ここで、一般的な製造温度は「10℃以上、30℃以下」であるとし、一般的な製造環境すべてに対応した検討結果を得るため、以下の検討においては製造温度を10℃とする。また、製造時のリザーバ室10A内の気体の体積を「V1」とする。但し、後述するように気体は空気に限られず、また製造時の気体の圧力も大気圧に限られず、さらに製造時の気体の温度も製造雰囲気が有する温度に限られない。
ラッシュアジャスタ100Aは内燃機関(図示省略)に適用され、この使用環境下でラッシュアジャスタ100Aの最高使用温度は、「80℃以上、150℃以下」であるとし、一般的な使用環境すべてに対応した検討結果を得るため、以下の検討においては最高使用温度を150℃として検討する。図2では、使用時の状態として150℃でプランジャ2Aが最も沈下している状態(以下、Bottomed状態ともいう)を示している。この状態でラッシュアジャスタ100Aの内圧は最も高まるがこのときの最高内圧が抑制対象であり、ここでは最高内圧に対して目標内圧を500kPaとする。なお、この目標内圧は、大気圧を基準として、それよりも高い内圧として示している。
ラッシュアジャスタ100Aが沈下した場合には、ボディ1とプランジャ2Aとの間のわずかな間隙と、さらに溝部2Adとリサイクル孔2Acとを介して、オイルが高圧室11からリザーバ室10Aに押し出されるようにして移動する。図2では、プランジャ2AがExtended状態からBottomed状態になった際に高圧室11からリザーバ室10Aに移動したオイルの体積を「Vo1」で示している。また、ラッシュアジャスタ100Aの温度が10℃から150℃になった場合にはオイルが膨張するが、この膨張したオイルの体積を「Vo2」とする。さらに、気体は高圧室11から移動してきたオイルにより圧縮されるとともに温度が10℃から150℃になったことにより膨張しようとするが、これによって変化した気体の体積を「V2」とする。
ここで、製造時の気体の体積「V1」を「100mm」とした場合、使用時の気体の体積「V2」は、式(P1×V1/T1=P2×V2/T2)に示すボイル・シャルルの法則により求まる。「P1」、「T1」は、それぞれ製造時の気体の内圧、温度であり、「P2」、「T2」は、それぞれ使用時の気体の最高内圧、最高温度である。したがって、「P1」には「101.3kPa」を、「V1」には「100mm」、「T1」には「283.2K」を代入し、「P2」には「601.3kPa」を、「T2」には「423.2K」を代入する。これにより、使用時の気体の体積「V2」は、「25.18mm」と求まる。
また、図2から式(Vo1+Vo2=V1−V2)に示す関係式を導き出すことができ、「V2」が「25.18mm」である場合には、「Vo1+Vo2」は「74.82mm」と求まる。この「Vo1+Vo2」を体積比とする。ここで、「Vo1」は、ラッシュアジャスタ100Aに固有の値であり、ラッシュアジャスタ100Aに密封されたオイルの量が定まっている場合、「Vo2」もそのオイルの量と熱膨張率とによって求まる固有の値である。したがって、この体積比を基準とすべく、さらに製造時の気体の体積「V1」と、体積比「Vo1+Vo2」とを「74.82mm」で割ると、体積比「Vo1+Vo2」が「1」であることに対して、製造時の気体の体積「V1」が「1.34倍」であれば、ラッシュアジャスタ100Aで目標内圧500kPaを達成することが可能である。すなわち、製造時の気体の体積「V1」が体積比「Vo1+Vo2」の「1.34倍」以上であれば、ラッシュアジャスタ100Aで目標内圧500kPa以下を達成可能である。
上述の検討は、一般的な製造環境及び使用環境すべてに対応する検討結果を見出すことを前提条件にしたが、製造環境及び使用環境をより具体的に特定できれば、その分製造時の気体の体積「V1」を減少させて、ラッシュアジャスタ100Aを小型化することが可能である。例えば製造温度が「20℃」よりも低くならず、かつ使用温度が「130℃」よりも大きくならない場合には、これらの値を前述のボイル・シャルルの法則の「T1」、「T2」に代わりに代入することで、製造時の気体の体積「V1」が体積比「Vo1+Vo2」の「1.30倍」以上であれば、目標内圧500kPa以下を達成可能であることを導き出すことができる。すなわち、この条件下では、目標内圧500kPa以下を達成するとともに、ラッシュアジャスタ100Aをより小型化することが可能である。
さらに、製造温度が「30℃」よりも低くならず、かつ使用温度が「80℃」よりも大きくならない場合には、同様にしてこれらの値を前述のボイル・シャルルの法則の「T1」、「T2」に代わりに代入することで、製造時の気体の体積「V1」が体積比「Vo1+Vo2」の「1.24倍」以上であれば、目標内圧500kPa以下を達成可能であることを導き出すことができる。すなわち、この条件下では、目標内圧500kPa以下を達成するとともに、ラッシュアジャスタ100Aをさらに小型化することが可能である。なお、製造環境については、その雰囲気を温度制御したり、後述するように例えば気体を加圧して積極的に封入する場合にはその際の気体を温度制御することで、ラッシュアジャスタ100Aの小型化により有利な条件を実現することが可能である。この場合には、一般的な製造温度に限られず、適宜の温度で気体を封入してラッシュアジャスタ100Aの内圧の抑制及び小型化を実現可能である。
次に、内圧が最大で500kPa上昇する場合の体積比「Vo1+Vo2」に対する製造時の気体の体積「V1」の倍率に対応する温度領域を図3を用いて詳述する。図3では縦軸を倍率とし、横軸を製造温度とし、さらにグラフ中に製造温度から最高使用温度への温度上昇の大きさを示すラインを10℃毎の間隔で50℃から140℃まで表示している。また、このグラフで温度領域は製造温度と最高使用温度とで定義されている。なお、温度上昇の大きさは横軸の製造温度を足すことにより最高使用温度を示すことになる。
前述の「1.34倍」、「1.30倍」及び「1.24倍」の倍率の根拠となるポイントは、夫々図示の位置に点在している。また前述の通り、これらの倍率以上であれば、所定の製造温度及び最高使用温度条件下で内圧の上昇を500kPa以下に抑制できる。しかしながら、図3に示された縦軸の倍率はすべて最大内圧を500kPaに抑制できる倍率であり、このような倍率は図示の通り製造温度及び最高使用温度で定義された広範な温度領域に対応するように存在している。このことから、ある特定の製造環境及び使用環境下においては、図3に示すような倍率に対応する温度領域のうちから、その特定の製造環境及び使用環境に対応する製造温度及び最高使用温度によって導かれる倍率になるようにオイルを封入すれば、内圧の上昇を500kPaに抑制できるといえる。さらにこうして導かれる倍率以上の倍率になるようにオイルを封入すれば、内圧の上昇を500kPa以下に抑制できることになる。
このため、一般的な製造温度及び最高使用温度が適用される温度領域の範囲を明確にすべく、さらに図3と同様のグラフで30℃以下の製造温度、80℃以上の最高使用温度に該当する温度領域の範囲を示したグラフを図4に示す。一般的な製造環境及び使用環境に対応する製造温度及び最高使用温度は図示の範囲に含まれ、この範囲から導かれた倍率になるようにオイルを封入すれば、そのときの製造温度及び最高使用温度で内圧上昇を500kPaに抑制できる。さらに導かれた倍率以上の倍率になるようにオイルを封入すれば、そのときの製造温度及び最高使用温度で内圧上昇を500kPa以下に抑制できることになる。
次に、導かれた倍率以上の倍率になるようにオイルを封入した場合についてさらに詳述する。導かれた倍率以上の倍率になるようにオイルを封入した結果、内圧上昇を200kPaに抑制できたとすると、図4に示すグラフは図5に示すグラフのようになる。ここで、図4及び5に示すグラフを比較して説明すると、まず図4のグラフからは、例えば製造温度が30℃で最高使用温度が80℃の場合に内圧上昇を500kPa以下に抑制するためには、倍率がおよそ1.244倍以上必要となることがわかる。これに対して、内圧上昇を200kPaに抑制できた場合の図5のグラフからは、製造温度が30℃で最高使用温度が80℃の場合の倍率はおよそ1.65倍になっていることがわかる。図4と図5のグラフの間では、他の温度領域においても同様の関係が成立している。
次に、さらに温度について検討すると、例えば製造温度は季節に応じて変動することが考えられる。このため、製造温度が例えば夏場には一般的な製造温度として想定した30℃を超えることもあり得る。そのほか、一日で見ても朝晩と昼で製造温度が変動し、これに起因して製造温度が30℃を超えることも考えられる。また、製造地域次第では、例外的に30℃以上の製造温度で主として製造が行なわれることも考えられる。同様に、最高使用温度に関しても想定した一般的な最高使用温度に含まれない場合が存在することも考えられる。これに対して内圧の上昇を500kPaに抑制できる倍率の大きさが製造温度毎の製造温度と最高使用温度の温度差ΔTの大きさに依存することに着目することで、次に示すような相関関係を得ることができる。
図6は内圧が最大で500kPa上昇する場合の倍率の大きさと温度差ΔTの大きさとの間で成立する相関関係を示す図である。図6では縦軸を倍率、横軸を温度差ΔTとしており、さらに図6では横軸の温度差ΔTの範囲が、最高使用温度が一般的な最高使用温度として想定した80℃に満たない場合を示すことができるように設定されている。図6に示すように、倍率の大きさは製造温度毎に得られる多項式夫々によって温度差ΔTの大きさで特定される。この多項式はある製造温度で温度差ΔTの大きさに対応する倍率を複数プロットし、プロットした複数の点を多項式で近似しようとすることで得られる。このような相関関係から、製造環境及び使用環境に対応した製造温度及び温度差ΔTの大きさによって導かれる倍率になるようにオイルを封入すれば、内圧上昇を500kPaに抑制できる。さらにこの導かれる倍率以上の倍率になるようにオイルを封入すれば、内圧上昇を500kPa以下に抑制できる。これにより、一般的な製造温度及び最高使用温度の範囲に限られず、製造環境及び使用環境に対応する製造温度及び温度差ΔTの大きさに応じて内圧上昇を500kPa以下に抑制できる。
次に、オイルの封入量を調整する方法について詳述する。図7はオイルの封入量を調整するための一連の工程を模式的に示す図である。工程1はラッシュアジャスタ100Aを組み立てる工程である。但しこの工程1ではまだプランジャ2Aの注入孔2Aaにボールプラグ6を圧入しない。工程2は、オイルの入った容器中にラッシュアジャスタ100Aを入れて、ラッシュアジャスタ100Aをオイルに浸す工程である。このときチェック弁3を専用治具等で開きながら、プランジャ2Aをストロークさせることで高圧室11にオイルを仮充填することができ、次に説明する工程3で真空引き充填に要する時間を短縮できる。工程3は、容器に接続した真空ポンプでオイルを脱気し、その後大気圧に戻してラッシュアジャスタ100Aにオイルを充填する工程である。このときラッシュアジャスタ100Aの気体も脱気により吸い出され、代わりにオイルが入ることから、リザーバ室10A及び高圧室11にオイルを充填することができる。
工程3´は容器からラッシュアジャスタ100Aを取り出す工程であり、工程4は、プランジャ2Aの注入孔2Aaに油吸引管を差込み、リザーバ室10Aのオイルを所定の油面(液面)高さhまで吸い出す工程である。この油面高さhは倍率が内圧の上昇を500kPa以下に抑制できる倍率になるようにオイルを封入するにあたって、封入すべきオイルの量がラッシュアジャスタ100A内に残るように計算された高さである。なお、この計算の際に、製造環境及び使用環境に対応する製造温度及び最高使用温度によって例えば図4に示すグラフ、または図6に示すグラフから倍率を導くことで、内圧の上昇を500kPa以下に抑制できる倍率を適宜決定できる。また、油吸引管の差込み量をプランジャ2Aの頂部からの高さLとし、この高さLを調節するようにすることで油面高さhを調節できる。このようにして所定の油面高さhまでオイルを吸い出すことで、高圧室11にオイルが充填された状態でオイルの封入量を適正に調整できるとともに、高圧室11に気体が混入するといった事態を回避できる。工程5は、プランジャ2Aの注入孔2Aaにボールプラグ6を圧入し、ラッシュアジャスタ100Aを密封する工程である。これによってラッシュアジャスタ100Aが完成する。
次に上記のオイル封入量の調整方法の変形例をいくつか例示する。図8は第1の変形例を示す図であり、この第1の変形例は図7に示した工程4についての変形例となっている。この第1の変形例では工程3に続く工程3´で、まずラッシュアジャスタ100Aを逆さにする。次に工程4でリザーバ室10Aに注入孔2Aaを介して所定量の気体を圧送する。これによりオイルの酸化劣化を防止する目的で、窒素ガスやアルゴンガスやヘリウムガスなどを封入する場合に、これらの気体と空気が混ざってしまうことを防止できる。なお、このときに圧送する気体の所定量も、前述の液面高さhの場合と同様に、倍率が内圧の上昇を500kPa以下に抑制できる倍率になるようにオイルを封入するにあたって、封入すべきオイルの量がラッシュアジャスタ100A内に残るように計算された量である。
図9は第2の変形例を示す図であり、この第2の変形例は図7に示した工程4についての変形例となっている。この第2の変形例では、工程4でまずリザーバ室10Aのオイルを注入孔2Aaを介してすべて吸い出し、続く工程4´で改めて油面の高さが所定の油面高さhになるように、所定量のオイルを圧送する。すなわち、リザーバ室10Aからオイルを吸い出して封入量を調整するだけでなく、例えばこの第2の変形例のようにリザーバ室10Aにオイルを圧送して封入量を調整することも可能である。
図10は第3の変形例を示す図であり、この第3の変形例は図7に示した工程4についての変形例となっている。第3の変形例では、まず工程4でプランジャ2Aを一度Bottomed状態までフルストロークさせて再びExtended状態に戻す。これにより、リザーバ室10Aに充填されたオイルをプランジャ2Aの注入孔2Aaから押し出すようにして、ある程度排出できる。続いて工程4´で所定の液面高さhまでオイルを吸い出す。このとき、工程4である程度のオイルをリザーバ室10Aから予め排出していることから、この第3の変形例ではオイルの吸い出し時間を短縮することができる。
図11は第4の変形例を示す図であり、この第4の変形例は図7に示した工程2、3及び3´についての変形例となっている。第4の変形例では、まず工程1で図7に示した工程1と同様に、ラッシュアジャスタ100Aを組み立てる。工程2では、専用治具を使用してプランジャ2AをBottomed状態に固定し、容器内のオイルに浸す。工程3では、この状態で脱気をしてラッシュアジャスタ100Aにオイルを真空引き充填する。工程3´ではラッシュアジャスタ100Aを容器から取り出すとともに、ラッシュアジャスタ100Aから治具を取り外してプランジャ2AをExtended状態に戻す。これにより、第3の変形例と同様にオイルの吸い出し時間を短縮することができる。工程4及び5は図7に示した工程4及び5と同一の工程となっており、これらの工程を経てラッシュアジャスタ100Aが完成する。
なお、例えば第4の変形例において工程3´で治具を取り外さず、代わりに工程4で封入量を調整した後に治具を取り外すことも可能である。但し、このときには油面高さhをBottomed状態のラッシュアジャスタ100Aに対応した油面高さに補正する必要がある。また、さらに工程4で治具を取り外さず、代わりに工程5でボールプラグ6を圧入した後に治具を取り外すことも可能である。但し、このときにはExtended状態で内圧が負圧になってしまうことから、外部から空気や水滴や異物などが侵入する虞がある。
次に、製造温度「20℃」、最高使用温度「130℃」で、目標内圧を変化させた場合に、製造時の気体の体積が体積比の何倍以上必要になるかを、図12を用いて詳述する。前述したように、目標内圧が500kPaである場合には、製造時の気体の体積は「1.30倍」必要である。これに対して、目標内圧をより低くした場合には、製造時の気体の体積の倍率がより高くなり、目標内圧をより高くした場合には、製造時の気体の体積の倍率がより低くなることがわかる。すなわち、内圧をより低く抑制すれば液体に多くの気体が混入する虞等をより低く抑制可能である反面、製造時の気体の体積を増大させる必要があるため、その分ラッシュアジャスタ100Aが大型化することがわかる。係る状況に対して、ラッシュアジャスタ100Aでは、内圧を低く抑制するとともに以下に示すようにして大型化を抑制している。
図1に示すように、リザーバ室10Aはプランジャ2Aの摺動方向に直交する方向の断面積が異なる領域R1及びR2を有している。また、この断面積は、プランジャ2Aの先端側にある領域R1のほうが領域R2よりも大きくなっている。このようなリザーバ室10Aを形成することによって、プランジャ2Aの大きさを変えることなく、より製造時の気体の体積を増大させることが可能である。すなわち、内圧を低く抑制するとともに、ラッシュアジャスタ100Aの大型化を抑制可能である。
また、ラッシュアジャスタ100Aでは、シール部材5の配設位置をプランジャ2Aの摺動方向略中央としていることから、プランジャ2Aが中心軸線に対して間隙の分だけ倒れる量を最小限に抑制可能である。これによって、シール部材5が偏磨耗してシール性能が低下することを抑制可能である。また、係るシール部材5の配設位置を確保するにあたって、リザーバ室10Aの形状によれば領域R2と摺動面との間で壁面の肉厚を十分に確保することが可能である。すなわち、リザーバ室10Aの形状を採用することによって、ラッシュアジャスタ100Aの内圧及び大型化を抑制するとともに、シール部材5をより好適な位置に配設することも可能である。なお、本実施例ではリザーバ室10Aの断面形状は略円状となり、加工容易性などからも断面形状は略円状であることが好ましいが、これに限られず適宜の断面形状をとってよい。
次に、ラッシュアジャスタ100Aが有する気体について詳述する。この気体は一般的には製造時の製造雰囲気から得た空気であるが、気体として例えば窒素ガスやアルゴンガスやヘリウムガスを封入することも可能である。ここで、気体が空気の場合には酸化によるオイルの劣化が懸念されるが、気体として空気の代わりに上述のガスを封入することによってオイルの劣化を防止し、その結果、オイルへの気体の混入量増大を抑制可能である。
また、気体が空気の場合、製造時にそのままボールプラグ6で密封することでラッシュアジャスタ100Aは大気圧、製造温度の気体を有することになるが、大気圧より高い圧力に加圧した気体をラッシュアジャスタ100Aに封入することも可能である。なお、この気体は空気でもよく上述のガスでもよい。図13及び図14は、内圧とプランジャ2Aの位置との関係を示す図である。図13は、気体を大気圧で封入した場合の上述の関係を示す図であり、図14は、気体を加圧して封入した場合の上述の関係を示す図である。
まず図13に示すように、製造温度20℃で大気圧の気体を封入した場合、ラッシュアジャスタ100Aでは、Extended状態で内圧が大気圧となり、プランジャ2Aが沈下するに従って内圧が上昇し、Bottomed状態で内圧が最も上昇する。このラッシュアジャスタ100Aが80℃、130℃で使用された場合には温度上昇により気体及び液体が膨張しようとする影響で、内圧はExtended状態からBottomed状態にかけて全体的に高まることがわかる。一方、寒冷地などでこのラッシュアジャスタ100Aが−30℃で使用された場合には、Extended状態で内圧が負圧になることがわかる。
これに対して、図14に示すように、製造温度20℃で加圧した気体を封入した場合には、このラッシュアジャスタ100Aが80℃、130℃で使用された場合には気体を加圧して封入した分、全体的に内圧が高まるものの、−30℃で使用された場合でもExtended状態で正圧を保つことが可能である。これによって、外部から空気や水滴や異物などが侵入することを抑制可能である。以上により、内圧を低減可能な、さらには内圧を低減しても大型化を抑制可能な、また、寒冷地などの使用環境下でも内圧が負圧になることを抑制可能なラッシュアジャスタ100A及びラッシュアジャスタ100Aの液体封入量調整方法を実現可能である。
本実施例に係るラッシュアジャスタ100Bは、プランジャスプリング4を有していない以外、実施例1に係るラッシュアジャスタ100Aと同一の構成である。図15は、本実施例に係るラッシュアジャスタ100Bの構成を示す図である。本実施例のラッシュアジャスタ100Bには、製造時に実施例1で前述したように大気圧よりも高い圧力に加圧した気体を封入している。この場合、気体の加圧度合いによって、想定される使用環境下で必ず正圧のオイルが高圧室11に存在するようにすることが可能である。これによって、高圧室11の圧力は常に大気圧よりも勝ることになる。したがって、ラッシュアジャスタ100Bでは、プランジャスプリング4を廃止してもプランジャ2Bを突出させるように付勢することが可能である。なお、本実施例ではプランジャ2Bはプランジャ2Aと同一である。これによってコスト低減が可能になり、また、チェック弁3周辺の設計の自由度を大きくすることが可能である。以上により、内圧を低減可能な、さらには内圧を低減しても大型化を抑制可能な、また、製造コストを低減可能なラッシュアジャスタ100Bを実現可能である。
本実施例に係るラッシュアジャスタ100Cは、プランジャ2Cが異なる以外、実施例1に係るラッシュアジャスタ100Aと同一である。図16は、本実施例に係るラッシュアジャスタ100Cの構成を示す図である。図16に示すように、プランジャ2Cにはリザーバ室10Cが形成されており、このリザーバ室10Cは、シール部材5の配設位置に対応する部分に、領域R2よりも大きく、領域R1よりも小さい断面積を有する領域R3を有している。すなわち、実施例1に係るラッシュアジャスタ100Aと同様の位置にシール部材5を配設するにあたって壁面に必要な肉厚を確保可能であれば、リザーバ室10Cの形状を採用することで、さらに製造時の気体の体積を増大させることが可能である。これにより、さらに内圧を低減してもラッシュアジャスタ100Cの大型化を抑制可能である。なお、本実施例ではリザーバ室10Cの断面形状は略円状となり、加工容易性などからも断面形状は略円状であることが好ましいが、これに限られず適宜の断面形状をとってもよい。
次に、Extended状態でのオイルの油面Lの高さとBottomed状態での内圧の関係を、ラッシュアジャスタ100A、ラッシュアジャスタ100C及びラッシュアジャスタ100Xの場合それぞれについて図17を用いて詳述する。ここで、ラッシュアジャスタ100Xは、領域R2と同一の断面積を有するリザーバ室10Xが形成されたプランジャ2Xを備える以外、ラッシュアジャスタ100Aと同一の構成である。
図17に示すように、油面Lが同一である場合、内圧はラッシュアジャスタ100Cが一番低くなり、次に100A、100Xの順に低いことがわかる。逆に、ラッシュアジャスタ100A、100Xの内圧をラッシュアジャスタ100Cの内圧と同一にしようとした場合、それぞれのリザーバ室10の形状を変えることなく製造時の気体の体積を確保するためには、ラッシュアジャスタ100Aでは、ラッシュアジャスタ100Cよりも油面Lを下げる必要があり、ラッシュアジャスタ100Xでは、さらにラッシュアジャスタ100Aよりも油面Lを下げる必要が生じる。言い換えれば同一の内圧で、ラッシュアジャスタ100Aは、ラッシュアジャスタ100Xよりも油面Lを高くすることが可能であり、さらにラッシュアジャスタ100Cは、ラッシュアジャスタ100Aよりも油面Lを高くすることが可能である。
すなわち、ラッシュアジャスタ100X、100Aでは油面Lがリサイクル孔2Xc、2Acよりも低くなってしまう場合であっても、ラッシュアジャスタ100Cでは、リサイクル孔2Ccよりも高い油面Lを確保することが可能である。なお、リサイクル孔2Ac、2Cc、2Xcそれぞれは、同一形状、同一位置に形成されているものである。これにより、リサイクル孔2Ccを使用環境下で常にオイルで満たしておくことができ、その結果、オイルへの気体の混入を抑制可能である。以上により、内圧を低減可能な、さらには内圧を低減しても大型化を抑制可能な、また、オイルへの気体の混入を抑制可能なラッシュアジャスタ100Cを実現可能である。
本実施例に係るラッシュアジャスタ100Dは、プランジャ2Dが異なる以外、実施例1に係るラッシュアジャスタ100Aと同一の構成である。図18は本実施例に係るラッシュアジャスタ100Dの構成を示す図である。本実施例に係るラッシュアジャスタ100Dでは、プランジャ2Dにリザーバ室10D側の開口部が、摺動面側の開口部よりも、摺動方向で高圧室11側になるようにリサイクル孔2Dcを斜めに形成している。なお、リザーバ室10Dはリザーバ室10Aと同一である。これによって、例えばラッシュアジャスタ100Aでは油面Lがリサイクル孔2Acよりも若干低くなってしまう場合でも、本実施例に係るラッシュアジャスタ100Dによれば、図18に示すようにリサイクル孔2Dcを使用環境下で常にオイルで満たしておくことができ、その結果、オイルへの気体の混入を抑制可能である。以上により、内圧を低減可能な、さらには内圧を低減しても大型化を抑制可能な、また、オイルへの気体の混入を抑制可能なラッシュアジャスタ100Dを実現可能である。
上述した実施例は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
実施例1に係るラッシュアジャスタ100Aの構成を示す図である。 ラッシュアジャスタ100Aの製造時と使用時の状態それぞれを対比して示す図である。 内圧が最大で500kPa上昇する場合の倍率に対応する温度領域を示す図である。 内圧が最大で500kPa上昇する場合の倍率に対応する温度領域に対して、さらに30℃以下の製造温度、80℃以上の最高使用温度に該当する温度領域の範囲を示す図である。 内圧が最大で200kPa上昇する場合の倍率に対応する温度領域を示す図である。 内圧が最大で500kPa上昇する場合の倍率の大きさと温度差ΔTの大きさとの間で成立する相関関係を示す図である。 オイルの封入量を調整するための一連の工程を模式的に示す図である。 図7の工程4の変形例を第1の変形例として示す図である。 図7の工程4の変形例を第2の変形例として示す図である。 図7の工程4の変形例を第3の変形例として示す図である。 図7の工程2、3及び3´の変形例を第4の変形例として示す図である。 製造温度「20℃」、最高使用温度「130℃」で、目標内圧を変化させた場合の、製造時の気体の体積の倍率を示す図である。 気体を大気圧で封入した場合の内圧とプランジャ2Aの位置との関係を示す図である。 気体を加圧して封入した場合の内圧とプランジャ2Aの位置との関係を示す図である。 実施例2に係るラッシュアジャスタ100Bの構成を示す図である。 実施例3に係るラッシュアジャスタ100Cの構成を示す図である。 Extended状態でのオイルの油面Lの高さとBottomed状態での内圧の関係を、ラッシュアジャスタ100A、ラッシュアジャスタ100C及びラッシュアジャスタ100Xの場合それぞれについて示す図である。 実施例4に係るラッシュアジャスタ100Dの構成を示す図である。
符号の説明
1 ボディ
2 プランジャ
3 チェック弁
4 プランジャスプリング
5 シール部材
6 ボールプラグ
7 キャップリテーナ
10 リザーバ室
11 高圧室
100 密封型ラッシュアジャスタ

Claims (8)

  1. 液体とともに気体で満たされたリザーバ室を内部に有するとともに、該リザーバ室に摺動面から通じる貫通孔と、該リザーバ室から高圧室に後端部で連通する連通孔とを有する移動部材と、該移動部材を摺動自在に収容した本体と、前記連通孔に配設された流体一方向移動防止手段と、前記高圧室内に配設され、前記移動部材を付勢して突出させる弾性部材とを有する密封型ラッシュアジャスタであって、
    製造時の前記移動部材が最も突出した状態での前記気体の体積が、前記移動部材が最も突出した状態から最も沈下した状態になる際に前記高圧室から排出される液体の体積と、製造時の温度から使用時の最高使用温度になった際に熱膨張する液体の体積との和の1.24倍以上になるように、且つ前記和に対する前記気体の体積の倍率が、内圧が最大で500kPa上昇する場合の前記倍率に対応する製造時の温度と最高使用温度とで定義された温度領域のうち、30℃以下の製造時の温度と80℃以上の最高使用温度とで規定される温度領域の範囲内から、製造環境及び使用環境に対応する製造時の温度と最高使用温度とによって導かれる倍率以上になるように、前記液体が封入されていることを特徴とする密封型ラッシュアジャスタ。
  2. 液体とともに気体で満たされたリザーバ室を内部に有するとともに、該リザーバ室に摺動面から通じる貫通孔と、該リザーバ室から高圧室に後端部で連通する連通孔とを有する移動部材と、該移動部材を摺動自在に収容した本体と、前記連通孔に配設された流体一方向移動防止手段と、前記高圧室内に配設され、前記移動部材を付勢して突出させる弾性部材とを有する密封型ラッシュアジャスタであって、
    前記移動部材が最も突出した状態から最も沈下した状態になる際に前記高圧室から排出される液体の体積と、製造時の温度から使用時の最高使用温度になった際に熱膨張する液体の体積との和に対する製造時の前記移動部材が最も突出した状態での前記気体の体積の倍率が、内圧が最大で500kPa上昇する場合の製造時の温度と最高使用温度の温度差の大きさと前記倍率との間で成立する所定の相関関係から、製造環境及び使用環境に対応する製造温度及び温度差の大きさによって導かれる倍率以上になるように、前記液体が封入されていることを特徴とする密封型ラッシュアジャスタ。
  3. 液体とともに気体で満たされたリザーバ室を内部に有するとともに、該リザーバ室に摺動面から通じる貫通孔と、該リザーバ室から高圧室に後端部で連通する連通孔とを有する移動部材と、該移動部材を摺動自在に収容した本体と、前記連通孔に配設された流体一方向移動防止手段と、前記高圧室内に配設され、前記移動部材を付勢して突出させる弾性部材とを有する密封型ラッシュアジャスタの液体の封入量を調整するための密封型ラッシュアジャスタの液体封入量調整方法であって、
    前記移動部材が最も突出した状態から最も沈下した状態になる際に前記高圧室から排出される液体の体積と、製造時の温度から使用時の最高使用温度になった際に熱膨張する液体の体積との和に対する製造時の前記移動部材が最も突出した状態での前記気体の体積の倍率が、内圧が最大で500kPa上昇する場合の前記倍率に対応する製造時の温度と最高使用温度とで定義された温度領域のうち、30℃以下の製造時の温度と80℃以上の最高使用温度とで規定される温度領域の範囲内から、製造環境及び使用環境に対応する製造時の温度と最高使用温度とによって導かれる倍率以上になるように、
    または内圧が最大で500kPa上昇する場合の製造時の温度と最高使用温度の温度差の大きさと前記倍率との間で成立する所定の相関関係から、製造環境及び使用環境に対応する製造温度及び温度差の大きさによって導かれる倍率以上になるように、前記リザーバ室の液体の量を調整する工程を有することを特徴とする密封型ラッシュアジャスタの液体封入量調整方法。
  4. 前記リザーバ室は、前記移動部材の先端側に、該移動部材の後端側よりも、前記移動部材の摺動方向に直交する方向での断面積が大きい領域を有することを特徴とする請求項2記載の密封型ラッシュアジャスタ。
  5. 前記気体が、大気圧よりも加圧した状態で封入された気体であることを特徴とする請求項4記載の密封型ラッシュアジャスタ。
  6. 前記弾性部材を有しないことを特徴とする請求項5記載の密封型ラッシュアジャスタ。
  7. 前記貫通孔の前記リザーバ室側の開口部が、前記液体の液面下にあることを特徴とする請求項4から6いずれか1項記載の密封型ラッシュアジャスタ。
  8. 前記貫通孔の前記リザーバ室側の開口部が、前記摺動面側の開口部よりも、前記移動部材の摺動方向で前記高圧室側にあることを特徴とする請求項7記載の密封型ラッシュアジャスタ。
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