JP2003083010A - 油圧式ラッシュアジャスタ - Google Patents

油圧式ラッシュアジャスタ

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JP2003083010A
JP2003083010A JP2002010100A JP2002010100A JP2003083010A JP 2003083010 A JP2003083010 A JP 2003083010A JP 2002010100 A JP2002010100 A JP 2002010100A JP 2002010100 A JP2002010100 A JP 2002010100A JP 2003083010 A JP2003083010 A JP 2003083010A
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Japan
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plunger
lifter
lash adjuster
plunger body
hydraulic lash
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JP2002010100A
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Ken Yamamoto
山本  憲
Eiji Maeno
栄二 前野
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型コンパクトな油圧式ラッシュアジャスタ
を提供することである。 【解決手段】 端板12を有するリフタ11内にプラン
ジャボディ14を組込み、そのプランジャボディ14の
内部にプランジャスプリング16とプランジャ15とを
組込む。プランジャ15には、その上端面で開口するリ
ザーバ室18とプランジャ15の下方に設けられた圧力
室17とを連通する連通路19を形成し、その連通路1
9にチェックバルブ20を設ける。プランジャボディ1
4の上端に設けられたフランジ14aの上面とリフタ1
1の端板12下面間に弾性シール23を組込んで、圧力
室17およびリザーバ室18内に充填された作動油の漏
洩を防止し、油圧式ラッシュアジャスタの小型化を図
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、動弁装置におけ
るバルブクリアランスの変化を吸収して、そのバルブク
リアランスを常に零に保つ油圧式ラッシュアジャスタに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、カムの回転によりバルブに設け
られたバルブステムを押し下げてバルブを開放させるよ
うにしたダイレクト型動弁装置においては、カムとバル
ブステムとの間にラッシュアジャスタを組込み、そのラ
ッシュアジャスタによってエンジン運転時の温度上昇に
よる各種部品の熱膨張や摩耗等によって発生するバルブ
クリアランスの変化を吸収して、そのバルブクリアラン
スを常に零に保ち、機械的騒音の発生を抑制するように
している。
【0003】上記ラッシュアジャスタとして、特開平7
−11920号公報に記載された油圧式のものが知られ
ている。この油圧式ラッシュアジャスタは、ボディ内に
設けられた内筒内にアウタプランジャを摺動自在に組込
み、そのアウタプランジャ内にインナプランジャを摺動
自在に組込み、上記アウタプランジャとインナプランジ
ャの相対的な移動によってバルブクリアランスを吸収す
るようにしている。
【0004】また、シリンダヘッドに形成されたオイル
ギャラリからボディの外筒と内筒間に形成された第1貯
油室およびインナプランジャの内部に形成された第2貯
油室にオイルを供給し、アウタプランジャとインナプラ
ンジャが相対的に移動して両プランジャ間に形成された
高圧油室の容積が拡大したとき、第2貯油室のオイルを
高圧油室に流入させると共に、第1貯油室のオイルを第
2貯油室に流入させるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な給油式のラッシュアジャスタが組込まれたダイレクト
型動弁装置においては、ラッシュアジャスタに貯油室を
形成する必要があるため、ラッシュアジャスタ自体が大
型化し、動弁装置の軸方向長さが長くなるという不都合
がある。また、シリンダヘッドに給油用のオイルギャラ
リを設ける必要があるため、バルブステムをカム側に向
けて押圧するバルブスプリングのカム側の端部をアウタ
プランジャの外側に位置させることができず、バルブス
プリングを設計するうえで制約を受けることがある。
【0006】ここで、動弁装置が長くなると、エンジン
の高さが高くなるため、車両のデザインに影響を与える
ことになると共に、車両の重量が増加し、燃費等に悪影
響をおよぼすことになる。
【0007】この発明の課題は、車両の重量増加を抑制
することができる小型コンパクトな油圧式ラッシュアジ
ャスタを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明においては、上側に端板を有する筒状の
リフタと、そのリフタ内に組込まれた底付き円筒状のプ
ランジャボディと、そのプランジャボディの内部に摺動
自在に組込まれてプランジャボディの底面間に圧力室を
形成するプランジャと、そのプランジャをリフタの端板
下面に向けて押圧するプランジャスプリングとを有し、
前記プランジャにはその上端面で開口するリザーバ室
と、このリザーバ室と前記圧力室とを連通する連通路
と、圧力室内からプランジャボディとプランジャの摺動
面間にリークする作動油をリザーバ室内に導く戻り通路
とを設け、前記連通路には圧力室内の圧力がリザーバ室
内の圧力より高くなると連通路を閉じるチェックバルブ
を設け、前記プランジャボディの外周上部とリフタの内
周上部間に前記リザーバ室を密封する弾性シールを組込
み、前記リフタの内周にプランジャボディを抜け止めす
る止め輪を取付けた構成を採用したのである。
【0009】上記のように、プランジャボディの外周上
部とリフタの内周上部間に弾性シールを組込んで作動油
の漏洩を防止する密封式とすることによって、従来例の
ラッシュアジャスタにおける第1貯油室の形成を不要と
し、小型コンパクトな油圧式のラッシュアジャスタを得
ることができる。
【0010】また、動弁装置への組込みにおいて、プラ
ンジャボディの下端部の外側にバルブステムを押圧する
バルブスプリングの上端部を位置させることができるた
め、動弁装置の軸方向長さのコンパクト化を図ることが
できる。したがって、エンジンの高さを低く抑えること
ができ、車両の重量増加を抑制することができる。ま
た、車両のデザインの自由度を高めることができる。
【0011】前記弾性シールの組込みに際し、プランジ
ャボディの上端に外向きのフランジを形成し、そのフラ
ンジの上面とリフタの端板下面間に弾性シールを組込
み、あるいは、プランジャボディの上端に外向きのフラ
ンジを形成し、そのフランジの外周にリフタの内周面で
案内されるガイド筒を設け、そのガイド筒の外周とリフ
タの内周間に弾性シールを組込むようにしてもよい。ガ
イド筒の外周とリフタの内周面間に弾性シールを組込む
と、リフタとプランジャボディの相対移動によって弾性
シールの密封性が変化せず、より安定したシール性を得
ることができる。
【0012】この発明に係る油圧式ラッシュアジャスタ
において、弾性シールとして、Oリング、Xリングある
いは皿形リングを採用することができる。その弾性シー
ルを水素添加ニトリルゴム、シリコンゴムあるいはフッ
素ゴムで形成することにより、耐油性および耐熱性に優
れた弾性シールを得ることができるため、機能の低下の
少ない耐久性に優れた油圧式ラッシュアジャスタを得る
ことができる。
【0013】また、この発明に係る油圧式ラッシュアジ
ャスタにおいて、前記リフタの内周面にシール部材の外
周部に設けられた外筒部を取付け、シール部材の内周部
に形成された内筒部の内周をリフタボディの外周面に弾
性接触させて、シール部材上にエアチャンバを設け、前
記シール部材の下方にプランジャボディの抜け止め用の
止め輪を設けると、作動油の外部への漏洩をほぼ完全防
止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1は、この発明に係る油圧式
ラッシュアジャスタをカム駆動式の動弁装置内に組込ん
だ状態を示す。図示のように、シリンダヘッド1に設け
られたバルブシート2に対して接触離反可能なバルブ3
はバルブステム4を有し、そのバルブステム4はシリン
ダヘッド1に取付けられたステムガイド5によって軸方
向に移動自在に支持されている。
【0015】バルブステム4の上方にはカム6が設けら
れ、そのカム6とバルブステム4の上端間に密封型の油
圧式ラッシュアジャスタ10が組込まれている。
【0016】図1および図2に示すように、油圧式ラッ
シュアジャスタ10は円筒状のリフタ11を有してい
る。リフタ11はカム6に接触する端板12によって上
端が閉塞され、その端板12の下面中央部に突出部13
が設けられている。
【0017】リフタ11の内部には底付き円筒状のプラ
ンジャボディ14が組込まれている。プランジャボディ
14の内部には摺動可能なプランジャ15と、そのプラ
ンジャ15をリフタ11の端板12に向けて押圧するプ
ランジャスプリング16とが組込まれ、前記プランジャ
15の組込みによってプランジャボディ14の内部に圧
力室17が形成されている。
【0018】プランジャ15はその上端面で開口するリ
ザーバ室18を有している。プランジャ15にはそのリ
ザーバ室18と圧力室17とを連通する連通路19が形
成され、その連通路19にチェックバルブ20が設けら
れている。チェックバルブ20は連通路19を開閉する
ボール20aと、そのボール20aの開放量を制限する
リテナ20bとから成り、圧力室17内の圧力がリザー
バ室18内の圧力より高くなると、ボール20aが連通
路19を閉じるようになっている。
【0019】また、プランジャ15の上部には小径部1
5aが形成され、この小径部15aに半径方向に貫通す
る戻り通路21が設けられている。
【0020】プランジャボディ14の上端には外向きの
フランジ14aが形成されている。一方、リフタ11の
内周には上記フランジ14aと上下で対向するようにし
て止め輪22が取付けられ、その止め輪22に対するフ
ランジ14aの衝合によって、動弁装置に対する油圧式
ラッシュアジャスタ10の組付け前の段階でプランジャ
ボディ14がリフタ11から脱落するのを防止してい
る。
【0021】プランジャボディ14に設けられた前記フ
ランジ14aの上面とリフタ11の端板12の下面間に
は弾性シール23が組込まれている。弾性シール23は
Oリングから成り、水素添加ニトリルゴム、シリコンゴ
ム、フッ素ゴム等の耐油性および耐熱性に優れた材料か
ら成っている。
【0022】弾性シール23は、動弁装置に対する油圧
式ラッシュアジャスタ10の組付け前の段階でリフタ1
1の端板12下面およびプランジャボディ14のフラン
ジ14a上面に弾性接触している。
【0023】プランジャボディ14の内部に形成された
前記圧力室17およびプランジャ15の内部に設けられ
た前記リザーバ室18内には作動油が充填され、その作
動油の油面上に前記弾性シール23で密封されたエア溜
り24が設けられている。
【0024】図1に示すように、バルブステム4の上端
には筒状のスプリングリテナ7の下端部が取付けられて
いる。スプリングリテナ7は、その上端に設けられた外
向きのフランジ7aでバルブスプリング8の端部を受け
ている。バルブスプリング8はバルブ3がバルブシート
2に密着する方向に向けてバルブステム4を付勢してい
る。
【0025】また、バルブスプリング8がバルブステム
4を押圧する作用により、プランジャボディ14が上向
きに押圧され、弾性シール23はラッシュアジャスタ1
0の組付け前の状態からさらに圧縮変形し、プランジャ
ボディ14のフランジ14aと止め輪22間に図2に示
すように間隙25が形成されている。
【0026】実施の形態で示す動弁装置は上記の構造か
ら成り、カム6の回転により、そのカム6に設けられた
突起6aによってリフタ11が押し下げられると、プラ
ンジャボディ14に対してプランジャ15に押し込み力
が付与されるため、圧力室17内の圧力がリザーバ室1
8内の圧力より高くなり、チェックバルブ20は連通路
19を閉鎖する。
【0027】このため、プランジャ15に付与された押
し込み力は圧力室17内の作動油を介してプランジャボ
ディ14に伝達され、バルブステム4がバルブスプリン
グ8の弾力に抗して押し下げられ、バルブ3が開放す
る。
【0028】カム6の突起6aがリフタ11の端板12
から離れ始めると、バルブスプリング8の弾力によりバ
ルブステム4が押し上げられ、カム6のベース円6bが
リフタ11の端板12に接触すると、バルブ3はバルブ
シート2に密着して閉鎖状態となる。
【0029】ここで、極低温時のエンジン始動時に、カ
ム6のベース円6bがリフタ11の端板12に接触する
状態でバルブ3に突き上げが生じると、バルブスプリン
グ8の弾力によりバルブステム4を介してプランジャボ
ディ14が上向きに押圧される。このとき、圧力室17
内の圧力が高くなり、チェックバルブ20は連通路19
を閉鎖し、圧力室17内の作動油がプランジャボディ1
4とプランジャ15の摺動面間からエア溜り24に向け
てリークする。
【0030】このため、プランジャボディ14は上昇す
ると共に、バルブステム4も同時に上昇し、バルブ3が
バルブシート2に密着して前記バルブ3の突き上げが修
正される。
【0031】ここで、エア溜り24内にリークした作動
油は戻り通路21からリザーバ室18内に流入する。ま
た、プランジャボディ14の上方向への移動時、弾性シ
ール23がさらに圧縮変形し、プランジャボディ14の
上方向への移動を阻止することはない。
【0032】また、動弁装置における各種部品の摩耗に
よって、バルブ3がバルブシート2に密着する状態でカ
ム6のベース円6bとリフタ11の端板12間にバルブ
クリアランスが生じると、プランジャスプリング16の
弾力によりプランジャ15が押し上げられ、そのプラン
ジャ15による押圧と弾性シール23の復元弾性とによ
ってリフタ11が押し上げられて端板12がカム6のベ
ース円6bに接触し、前記バルブクリアランスが吸収さ
れる。
【0033】ここで、プランジャ15が上方向に移動す
ると、圧力室17内の圧力がリザーバ室18内の圧力よ
り低下するため、チェックバルブ20が開放し、リザー
バ室18内の作動油が連通路19から圧力室17内に流
入する。このため、プランジャ15は上方にスムーズに
移動してバルブクリアランスを直ちに吸収する。
【0034】この発明に係る油圧式ラッシュアジャスタ
10においては、プランジャボディ14の上端に設けた
フランジ14aとリフタ11の端板12下面間に弾性シ
ール23を組込んだ密封式の構成であるため、従来例の
ラッシュアジャスタにおける第1貯油室の形成を不要と
することができ、小型コンパクトな油圧式ラッシュアジ
ャスタを得ることができる。
【0035】また、動弁装置への組付け時、プランジャ
ボディ14の下端部外側にバルブスプリング8の上端部
を位置させることができるため、動弁装置の軸方向長さ
のコンパクト化を図ることができる。このため、エンジ
ンの高さを低く抑えることができ、車両の重量増加を抑
制することができる。
【0036】図3は、この発明に係る油圧式ラッシュア
ジャスタ10の第2の実施形態を示す。この実施形態で
示す油圧式ラッシュアジャスタ10は、弾性シール23
としてXリングを用いた点、およびチェックバルブ20
のボール20aをスプリング20cによって閉鎖方向に
向けて押圧している点で図2に示す第1実施形態の油圧
式ラッシュアジャスタ10と相違している。このため、
図2に示す油圧式ラッシュアジャスタ10と同一の部品
には同一符号を付して説明を省略する。
【0037】Xリングから成る弾性シール23はOリン
グと同様に、水素添加ニトリルゴム、シリコンゴム、あ
るいはフッ素ゴムより形成されて耐油性および耐熱性を
有している。
【0038】弾性リング23としてXリングを採用する
と、このXリングはOリングに比較して弾性変形能が優
れている。
【0039】また、チェックバルブ20におけるボール
20aをスプリング20cによって閉鎖方向に向けて押
圧することにより、圧縮時の圧力室17からリザーバ室
18への動作油の量が少なく、ピックアップ量のバラツ
キを少なくすることができる。
【0040】図4は、この発明に係る油圧式ラッシュア
ジャスタの第3の実施形態を示す。この実施形態で示す
油圧式ラッシュアジャスタは、プランジャボディ14の
上端に設けられたフランジ14aを平板状とし、そのフ
ランジ14aの外周にリフタ11の内周面によって案内
されるガイド筒14bを設け、前記リフタ11の内周面
にシール溝23aを形成し、そのシール溝23aに組込
まれたOリングから成る弾性シール23を前記ガイド筒
14bの外周面に弾性接触させた点で図2に示す第1実
施形態の油圧式ラッシュアジャスタと相違している。
【0041】このため、第1実施形態で示される油圧式
ラッシュアジャスタと同一の部品には同一の符号を付し
て説明を省略する。
【0042】第3の実施形態で示す油圧式ラッシュアジ
ャスタのように、プランジャボディ14のガイド筒14
bの外周面に弾性シール23を弾性接触させてリザーバ
室18を密封することにより、リフタ11とプランジャ
ボディ14の相対移動によって弾性シール23の密封性
が変化せず、より安定したシール性を得ることができ
る。
【0043】図5は、この発明に係る油圧式ラッシュア
ジャスタ10の第4の実施形態を示す。この実施形態で
示す油圧式ラッシュアジャスタ10においては、弾性リ
ング23として皿形リングを用い、リフタ11の内周面
とプランジャボディ14の外周面間における上部にシー
ル部材26を組込んでいる点で図2に示す第1実施形態
のラッシュアジャスタ10と相違している。
【0044】このため、図2に示すラッシュアジャスタ
と同一のものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0045】皿形リングから成る弾性シール23は、そ
の断面形状において幅方向中央部が上方向にわん曲し
て、上面の中央部が端板12の下面に弾性接触、かつ下
面の外周部と内周部がフランジ14aの上面に弾性接触
している。この弾性シール23は、水素添加ニトリルゴ
ム、シリコンゴムあるいはフッ素ゴムで形成されて耐油
性および耐熱性を有している。
【0046】シール部材26は、外周および内周に外筒
部26aおよび内筒部26bを有し、シール芯金26c
によって補強されている。外筒部26aはリフタ11の
内周面に圧入され、一方、内筒部26bはプランジャボ
ディ14の外周面に嵌合され、その内筒部26bはガー
タスプリング27により外周面が締め付けられて、プラ
ンジャボディ14の外周面に弾性接触している。
【0047】上記シール部材26は、リフタ11の内周
に取付けた止め輪28によって抜け止めされる。このシ
ール部材26の組込みによってその上側にエアチャンバ
29が形成される。30は止め輪28の取付け溝を示
す。
【0048】上記の構成から成るラッシュアジャスタ1
0においても、動弁装置への組付けることにより、プラ
ンジャボディ14の下端外周にバルブスプリング8の上
端部を位置させることができるため、動弁装置の軸方向
長さのコンパクト化を図ることができる。
【0049】図6は、エンジンの停止時に、カム6の突
起6aによってリフタ11の端板12が押し下げられた
状態を示す。このとき、プランジャ15が押し下げられ
るため、圧力室17内の作動油はプランジャボディ14
とプランジャ15の摺動面からエア溜り24内にリーク
する。エア溜り24内が作動油で満たされ、さらに、そ
のエア溜り24内に作動油がリークされると、弾性シー
ル23は図7に示す如く、扁平に弾性変形し、余分な作
動油は弾性シール23と端板12間に形成される隙間3
1からエアチャンバ29内に流入し、シール部材26に
よって受け止められる。このため、作動油が外部に漏洩
するのを確実に防止することができる。
【0050】図6に示す状態からエンジンが再始動され
ると、リフタ11およびプランジャ15はプランジャス
プリング16の弾力によりカム6との間に形成される間
隙を詰める方向に移動する。このとき、圧力室17内の
圧力が低下するため、チェックバルブ20が開放し、リ
ザーバ室18内の作動油は連通路19から圧力室17内
に流入し、リザーバ室18内には押し出された作動油量
分の空気が侵入し、気液二相構造の油圧式ラッシュアジ
ャスタ10が形成される。
【0051】油圧式ラッシュアジャスタ10の組立てに
際しては、図7(I)に示すように、ボディ嵌合凹部4
1を上面に有する組立治具40上に止め輪28および外
周にシール部材26が取付けられたプランジャボディ1
4を載置し、そのプランジャボディ14内にプランジャ
スプリング16およびプランジャ15を組込み、フラン
ジ14a上に弾性シール23を載置する。そしてプラン
ジャスプリング16の自然状態において、圧力室17内
とリザーバ室18内に作動油を一杯に充填し、その充填
後にリフタ11を嵌合して押し下げる。
【0052】リフタ11の押し下げ時、端板12の下面
に設けられた突出部13がプランジャ15に当接し、そ
の当接状態からリフタ11がさらに押し下げられると、
圧力室17内の作動油がプランジャボディ14とプラン
ジャ15の摺動面からリークする。
【0053】端板12の下面が弾性シール23と接触
し、その接触状態からプランジャ15がさらに押し下げ
られると、圧力室17内の作動油はプランジャボディ1
4とプランジャ15の摺動面間からリザーバ室18内お
よびエア溜り内に流入し、その流入によってエア溜り2
4内に流入した動作油の圧力が次第に高くなる。その圧
力上昇によって弾性シール23は扁平に弾性変形して、
図8に示すように、弾性シール23と端板12間に隙間
31が形成され、エア溜り24内の作動油は上記隙間3
1からエアチャンバ29内に流出する。
【0054】リフタ11の押し下げ時、止め輪28はそ
のリフタ11の内周に形成されたテーパ面32との接触
により縮径する。その止め輪28に取付け溝30が対向
する位置までリフタ11が押し下げられると、図7(I
I)に示すように、止め輪28が拡径して取付け溝30
に係合し、組立てが完了する。
【0055】油圧式ラッシュアジャスタ10は図7(I
I)に示す組立て状態で図1に示す動弁装置のバルブス
テム4とカム6との間に組付けられる。その組付け前の
段階で油圧式ラッシュアジャスタ10が倒されて横向き
の状態に保持されたとしても、リザーバ室18およびエ
ア溜り24内は作動油で満たされ、しかも弾性シール2
3は端板12とフランジ14a間をシールしているた
め、作動油はエアチャンバ29内に流れることはない。
このため、圧力室17内に空気が侵入するという不都合
の発生はない。
【0056】動弁装置に対する油圧式ラッシュアジャス
タ10の組付け状態において、カム6を数回回転する
と、リフタ11およびプランジャ15とプランジャボデ
ィ14とが相対的に伸縮する。その収縮時、圧力室17
内の作動油はプランジャボディ14とプランジャ15の
摺動面間からエア溜り24内にリークして圧力が上昇
し、その圧力上昇によって弾性シール23が扁平となる
方向に弾性変形して、端板12との間に図8に示すよう
に隙間31が形成され、エア溜り24内の作動油が上記
隙間31からエアチャンバ29内に押し出される。
【0057】一方、プランジャボディ14とプランジャ
15およびリフタ11が相対的に伸長すると、圧力室1
7内の圧力が低下してチェックバルブ20が開放し、リ
ザーバ室18内の作動油は連通路19から圧力室17内
に流入するため、リザーバ室18内およびエア溜り24
の圧力が低下すると共に、弾性シール23と端板12間
に隙間31が生じ、エア溜り24内に前記押し出された
作動油量分の空気が流入し、作動油上に空気相が形成さ
れる。
【0058】このように、圧力室17、リザーバ室18
およびエア溜り24の全体が作動油で満たされた油圧式
ラッシュアジャスタ10をカム6とバルブステム4間に
組付けてカム6を数回回転させると、作動油が所定量押
し出され、その押し出された作動油量分の空気がエア溜
り24内に流入するため、作動油の充填量のバラツキの
少ない油圧式ラッシュアジャスタ10を得ることができ
る。
【0059】上記のような気液二相構造の油圧式ラッシ
ュアジャスタ10においては、作動油上の空気相がプラ
ンジャボディ14とプランジャ15の伸縮による圧力室
17の容積変化や温度変化による作動油の体積変化を吸
収するアキュームレータの役目をし、常にほぼ定量の作
動油を保持させておくことができるため、油圧式ラッシ
ュアジャスタ10の機能を充分に発揮させることができ
る。
【0060】なお、図2乃至図4で示す油圧式ラッシュ
アジャスタ10におけるリフタ11の内周面にもテーパ
面32が形成され、図7(I)、(II)に示すような組
立て法を採用してラッシュアジャスタが組立てできるよ
うになっている。
【0061】なお、実施の形態においては、カム駆動式
の動弁装置内にこの発明に係る油圧式ラッシュアジャス
タ10を組込むようにしたが、油圧式ラッシュアジャス
タ10をソレノイドによってバルブを開閉させるように
した電磁式の動弁装置に組込むこともできる。
【0062】
【発明の効果】以上のように、この発明においては、リ
フタの内周上部とプランジャボディの外周上部間に弾性
シールを組込んで密封式としたので、小型コンパクトな
油圧式ラッシュアジャスタを得ることができると共に、
動弁装置への組付けの際にはプランジャボディの下端部
外周にバルブスプリングの上端部を位置させることがで
きるため、動弁装置の軸方向長さのコンパクト化を図る
ことができる。
【0063】また、治具によって止め輪およびプランジ
ャボディを支持し、そのボディ内にプランジャスプリン
グ、チェックバルブおよびプランジャを組込み、かつプ
ランジャボディのフランジ上に弾性シールを載置し、圧
力室内およびリザーバ室内に作動油を充填してからリフ
タを嵌合して押し込むことにより組立てができるため、
組立てが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る油圧式ラッシュアジャスタを組
付けた動弁装置の縦断正面図
【図2】図1に示す油圧式ラッシュアジャスタの拡大断
面図
【図3】この発明に係る油圧式ラッシュアジャスタの第
2の実施形態を示す縦断正面図
【図4】この発明に係る油圧式ラッシュアジャスタの第
3の実施形態を示す縦断正面図
【図5】この発明に係る油圧式ラッシュアジャスタの第
4の実施形態を示す縦断正面図
【図6】図5に示す油圧式ラッシュアジャスタのリフタ
がカムによって押し下げられた状態の縦断正面図
【図7】(I)、(II)は図5に示す油圧式ラッシュア
ジャスタの組立てを段階的に示す縦断正面図
【図8】油圧式ラッシュアジャスタの弾性シールの弾性
変形状態を示す断面図
【符号の説明】
11 リフタ 12 端板 14 プランジャボディ 14a フランジ 15 プランジャ 17 圧力室 18 リザーバ室 19 連通路 20 チェックバルブ 21 戻り通路 22 止め輪 23 弾性シール 26 シール部材 26a 外筒部 26b 内筒部 28 止め輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G016 AA06 AA19 BB04 BB31 BB36 CA05 CA07 CA10 CA11 CA16 CA17 CA18 CA19 CA27 CA30 CA32 CA33 CA36 CA51 CA57 DA19 DA20 EA02 EA13 FA06 FA37 GA01 GA02 GA04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上側に端板を有する筒状のリフタと、そ
    のリフタ内に組込まれた底付き円筒状のプランジャボデ
    ィと、そのプランジャボディの内部に摺動自在に組込ま
    れてプランジャボディの底面間に圧力室を形成するプラ
    ンジャと、そのプランジャをリフタの端板下面に向けて
    押圧するプランジャスプリングとを有し、前記プランジ
    ャにはその上端面で開口するリザーバ室と、このリザー
    バ室と前記圧力室とを連通する連通路と、圧力室内から
    プランジャボディとプランジャの摺動面間にリークする
    作動油をリザーバ室内に導く戻り通路とを設け、前記連
    通路には圧力室内の圧力がリザーバ室内の圧力より高く
    なると連通路を閉じるチェックバルブを設け、前記プラ
    ンジャボディの外周上部とリフタの内周上部間に前記リ
    ザーバ室を密封する弾性シールを組込み、前記リフタの
    内周にプランジャボディを抜け止めする止め輪を取付け
    た油圧式ラッシュアジャスタ。
  2. 【請求項2】 前記プランジャボディの上端に外向きの
    フランジを設け、そのフランジの上面とリフタの端板下
    面間に前記弾性シールを組込んだ請求項1に記載の油圧
    式ラッシュアジャスタ。
  3. 【請求項3】 前記プランジャボディの上端に外向きの
    フランジを設け、そのフランジの外周にリフタの内周で
    案内されるガイド筒を形成し、そのガイド筒の外周とリ
    フタの内周面間に前記弾性シールを組込んだ請求項1に
    記載の油圧式ラッシュアジャスタ。
  4. 【請求項4】 前記弾性シールが、Oリング、Xリン
    グ、皿形リングのうちの一種から成る請求項1乃至3の
    いずれかに記載の油圧式ラッシュアジャスタ。
  5. 【請求項5】 前記弾性リングが、水素添加ニトリルゴ
    ム、シリコンゴム、フッ素ゴムのうちの一種から成る請
    求項1乃至4のいずれかに記載の油圧式ラッシュアジャ
    スタ。
  6. 【請求項6】 前記リフタの内周面にシール部材の外周
    部に設けられた外筒部を取付け、シール部材の内周部に
    形成された内筒部の内周をリフタボディの外周面に弾性
    接触させて、シール部材上にエアチャンバを設け、前記
    シール部材の下方にプランジャボディの抜け止め用の止
    め輪を設けた請求項1乃至5のいずれかに記載の油圧式
    ラッシュアジャスタ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102006037816A1 (de) * 2006-08-12 2008-02-14 Schaeffler Kg Hubübertragungsvorrichtung mit hydraulischem Ventilspielausgleichselement
EP1586746A3 (de) * 2004-04-16 2009-06-03 Schaeffler KG Verfahren zum Einstellen des Kugelhubs eines Ventilspielausgleichselements
US7779805B2 (en) 2005-11-08 2010-08-24 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Sealed lash adjuster and method for adjusting amount of liquid sealed in sealed lash adjuster

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