JP4674344B2 - 搬送物昇降装置 - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、駆動用モータを備えた滑車にワイヤーロープを懸架して、そのワイヤーロープに繋いだ枠型のキャリッジを高さ方向上下に移動させて搬送物を搬送する発明が開示されている。
特許文献1の構成によると、異形状の搬送物は一個ずつしか搬送することができない。即ち、特許文献1に記載の発明では、一個の搬送物を挟んでこれを上昇させている間に、他の搬送物をコンベア間に挿入することができず、結果的に搬送物は一個ずつしか搬送できない。
特許文献2に開示された構成は、一つのキャリッジで搬送物を搬送するので、結果的に搬送物は一個ずつしか搬送できない。
また本発明の搬送物昇降装置は、基本単位搬送機を任意の数だけ上下及び横方向に組み合わせることが可能なため、搬送物昇降装置を状況に応じた高さと幅に変えることができる。
一方、本発明の搬送物昇降装置では、一方の段に属する回転体は軸と一体的に回転し、他方の段に属する回転体は前記軸に対して自由回転を許容する。そのため基本単位搬送機は段ごとに独立して駆動する。
即ち本発明の搬送物昇降装置では、一方の段に属する回転体(仮に回転体A)が軸と一体的に回転するから、当該軸を回転させると当該回転体の属する搬送物昇降装置が駆動する。その一方で、当該回転体の属する搬送物昇降装置に属する他方の回転体(仮に回転体B)は、自己に挿通された軸に対して回転可能であるから、軸の回転に関係なく先の回転体(回転体A)に従属して回転する。
従って基本単位搬送機の走行体は、一方の軸からのみ動力を伝達されるから、横列に並んだ基本単位搬送機の走行体は、いずれも同期的に走行し、且つ高さ方向に並んだ基本単位搬送機の走行体は、段ごとに独立して駆動する。
そのため本発明の搬送物昇降装置では、特定の段(仮にa号ゾーンの段)の基本単位搬送機で搬送物を搬送している最中に、他の段(仮にb号ゾーンの段ロ)の基本単位搬送機を独立的に駆動させることができ、複数の段に属する基本単位搬送機で休みなく搬送物を搬送することができる。これにより、上下に隣り合う基本単位搬送機の回転の方向や速度などの制御を変えることが可能である。即ち、本発明の搬送物昇降装置は、高さ方向上下あるいは上中下で異なる制御による搬送が可能である。
また本発明の搬送物昇降装置は、基本単位搬送機が上下に複数段に渡って並べられ、横方向にも複数列に渡って配されている。そのため、基本単位搬送機を横方向に列を調整することで幅のある搬送物であっても搬送可能であり、上下方向に段を調整することで必要な高さまで搬送物を搬送することが可能である。即ち、搬送物の種類などに応じて搬送物昇降装置の大きさを変えることができる。
つまり、本発明の搬送物昇降装置であれば、複数制御により、複数あるいは同一種類の搬送物を異なる複数の高さに効率的に搬送することができる。
表面側直線軌跡では、載置部が走行体に対して垂直方向に突出した状態が維持されて直線状に走行し、裏面側直線軌跡では、載置部が走行体に対して垂直方向に突出した状態から角度が変化されその状態が維持されて走行し、表面側直線軌跡側で搬送物が搬送されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の搬送物昇降装置である。
本実施形態の昇降装置1は、図3に示すように、垂直方向の搬送ラインを下側から順にゾーンa段,ゾーンb段及びゾーンc段の制御ゾーンに区分され、その各ゾーン段に在荷センサ(図示しない)を設けている。即ち、ゾーン段毎の制御が可能となるため、円滑に搬送物を搬送することが可能となる。
本実施形態の搬送物昇降装置1は、図1に示すように、ゾーンa〜cを含む2機の搬送機ユニット2が対向して配置されている。そして、搬送機ユニット2は、図2に示すように、ゾーン段毎に複数の基本単位搬送機11を有し、支持部材18に取付けられたものである。即ち、昇降装置1は、搬送機ユニット2同士が形成する垂直方向の搬送ラインを搬送物が昇降するものである。
走行体12は、長尺状のチェーンで、2個の回転体13に環状に巻回されている。このようなチェーンは、公知のそれと同じ構成を有しており、複数の単位部材61がピン62により回転可能に固定されている。本実施形態で採用された走行体12たるチェーンには、2個の支持体14がピン62を介して固定されており、一定の間隔を空けて配置されている。
支持体軸25は、「L」字形状で、一端部の側面はベアリングが嵌り込む凹み形状(図示せず)を有する。
即ち、支持体14は、支持体軸25の一端側に回転可能に載置部15が配置され、支持体軸25の他端側を固定部24のベアリングを有する穴に回動可能に固定され、固定部24のピン挿通孔34に走行体12のピン62を挿通して走行体12に固定されている。
サイドフレーム26は、「C」型鋼材等で、長手方向に4個の軸取付孔36が一定間隔を空けて形成されている。軸取付孔36は、回転軸17が挿通されるものである。
そのため、回転軸17は、複数の基本単位搬送機11に挿通しても両端部あるいは一端部がサイドフレーム26の軸挿通孔31から突出する程度の長さを有している。
また、回転体13の同軸回転孔51に形成されたキー孔37と、回転軸17に形成されたキー孔(図示しない)の位置を合わせて、略直方体状のキー部材(図示しない)を嵌め込むことで、回転体13と回転軸17とは相対回転を許容しない構成となる。即ち、回転体13と回転軸17は、一体となり回転し、それに伴い走行体12が回転方向に走行する。
一方、ベアリングを有する自由回転孔52を有する回転体13は、その自由回転孔52に挿通された回転軸17と相対回転を可能とする。即ち、回転軸17の回転方向、回転速度にかかわらず、回転体13は独立した回転を可能とする。
なお、分かり易く説明するために、前記した回転軸17を搬送機ユニット2の上部から回転軸17p,17q,17r,17sとし、さらに、基本単位搬送機11をゾーン毎に基本単位搬送機11a,11b,11cとした。また、基本単位搬送機11a,11b,11cの軸挿通孔31と回転体13を、それぞれ上部から軸挿通孔31u,31dと回転体(駆動側回転体)13u,(従動側回転体)13dとした。
即ち搬送機ユニット2は、3段のゾーンを有し、各ゾーン段に3機の基本単位搬送機11が配置されている。そして3段のゾーンが高さ方向に積み上げられ、結果的に9機の基本単位搬送機11を上下及び横方向に拡がる面状に配置した構造となっている。
各ゾーン段に3機の基本単位搬送機11は、いずれも回転体(駆動側回転体)13uを上に配置し、(従動側回転体)13dを下に配置している。各ゾーン段は、図3の様に千鳥状に配置されており、上下に隣接する基本単位搬送機11は回転体(駆動側回転体)13uと回転体(従動側回転体)13dの高さが重なる。そして高さが重なる回転体(駆動側回転体)13uと回転体(従動側回転体)13dに対しては同一の回転軸17が挿通されている。
図5(a)に示すように、昇降装置1における起動直後の支持体14の一方の待機位置は、ゾーンa段では表面側直線軌跡の最下部に位置し、ゾーンb段では表面側直線軌跡と裏面側直線軌跡の下部側の境界に位置し、ゾーンc段ではゾーンbと同様に表面側直線軌跡と裏面側直線軌跡の下部側の境界に位置する。他方の支持体14は、環状の走行体12の中心に対して常に対向する位置に存在する。
ここで本実施形態では、支持体14は、搬送物が当接する載置部15を有し、載置部15は、円筒状で、内部に挿通された支持体軸25を有し、その軸に対して回転可能な構成を有する。
そのためゾーンXから搬送物が押し出されると、搬送物は載置部15の上に乗り、さらにゾーンXの押し出し力によって載置部15が回転し、搬送物が直線移動する。その結果、搬送物はその全体がゾーンa段側に移動する。
一方、下段のゾーンa段では、この間に、ゾーンa段の他方の支持体14が、表面側直線軌跡における所定位置に到達し再び待機姿勢に戻る(図6(e))。このとき、ゾーンa段の一方の支持体14は、表面側直線軌跡から裏面側直線軌跡に移動するが、ガイド16により載置部15の突出姿勢を変えられる。以下、他のゾーン段においても、表面側直線軌跡から裏面側直線軌跡に移動する際には、ガイド16により載置部15の突出姿勢が変えられる。
即ち本実施形態では、各ゾーン段は、いずれも上方側の回転軸17のみによって駆動され、各ゾーン段は、独立して駆動可能である。
下側のゾーンa段についても同様であり、ゾーンb段の走行体12が回転することによって、ゾーンb段に属する回転体(従動側回転体)13dが回転するが、ゾーンb段に属する回転体(従動側回転体)13dは自由回転を許すのでゾーンa段とゾーンb段の間の回転軸17rは回転しない。従ってゾーンa段に属する走行体12を走行し得ない。
本実施形態では、搬送物がゾーンa段に属する支持体14から離れた段階で、回転軸17rを回転させ、支持体14を待機姿勢に戻す。
このとき、ゾーンb段においては、前記と同様に所定位置に設けられた在荷センサ(図示しない)により搬送物の位置が確認され、ゾーンc段の支持体14が待機位置から図6(e)に示すように、表面側直線軌跡に移動する。即ち、基本単位搬送機11bの支持体14と基本単位搬送機11cの支持体14は、略同時に同じ高さに到達する。
図8(a)に示すように、昇降装置1における起動直後の支持体14の一方の待機位置は、ゾーンa段,ゾーンb段,ゾーンc段共に表面側直線軌跡の最上部に位置する。他方の支持体14は、環状の走行体12の中心に対して常に対向する位置に存在する。
11 基本単位搬送機
12 走行体
13 回転体
14 支持体
15 載置部
16 ガイド
Claims (5)
- 搬送物を昇降させる搬送物昇降装置において、
複数の基本単位搬送機を備え、各基本単位搬送機は上下に回転体を有し、当該回転体に長尺状の走行体が懸架されたものであり、
前記走行体には支持体が設けられ、複数の基本単位搬送機は上下及び横方向に拡がる面状に配置され、
上下方向に隣接する基本単位搬送機は走行体が高さ方向に重なるものであって、
複数の軸が高さ方向に並べられて配され、
複数の基本単位搬送機は、上下に複数段に渡って並べられていると共に横方向にも複数列に渡って配され、
各段に属する基本単位搬送機の上側の回転体と、各段に属する下側の回転体が同一の軸に挿通され、
一方の段に属する回転体は前記軸と一体的に回転し、他方の段に属する回転体は前記軸に対して自由回転を許容することを特徴とする搬送物昇降装置。 - 複数の基本単位搬送機が上下及び横方向に拡がる面状に配置された構成が対向する位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の搬送物昇降装置。
- 支持体は、搬送物に当接して搬送物を支持する載置部を有し、載置部は載置部自身の軸を中心として回転可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の搬送物昇降装置。
- 支持体は、走行体の走行方向に対して回動方向に自由度を持つことを特徴とする1乃至3のいずれかに記載の搬送物昇降装置。
- 支持体は、搬送物に当接して搬送物を支持する載置部を有し、基本単位搬送機の走行体は、上下の回転体に環状に懸架されているもので、前記載置部は、ガイドによって回転体を挟んで表面側直線軌跡と裏面側直線軌跡を走行するものであって、
表面側直線軌跡では、載置部が走行体に対して垂直方向に突出した状態が維持されて直線状に走行し、裏面側直線軌跡では、載置部が走行体に対して垂直方向に突出した状態から角度が変化されその状態が維持されて走行し、表面側直線軌跡側で搬送物が搬送されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の搬送物昇降装置。
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