JP4668964B2 - 自動二輪車両の制動制御装置、及び自動二輪車両の制動制御方法 - Google Patents

自動二輪車両の制動制御装置、及び自動二輪車両の制動制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4668964B2
JP4668964B2 JP2007247684A JP2007247684A JP4668964B2 JP 4668964 B2 JP4668964 B2 JP 4668964B2 JP 2007247684 A JP2007247684 A JP 2007247684A JP 2007247684 A JP2007247684 A JP 2007247684A JP 4668964 B2 JP4668964 B2 JP 4668964B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brake fluid
brake
motorcycle
communication control
braking
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007247684A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009078616A (ja
Inventor
隆三 ▲鶴▼原
豊 濱本
宏昭 瀬戸
博介 井上
由典 逵
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Advics Co Ltd
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Advics Co Ltd
Yamaha Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Advics Co Ltd, Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Advics Co Ltd
Priority to JP2007247684A priority Critical patent/JP4668964B2/ja
Priority to DE102008042297.5A priority patent/DE102008042297B4/de
Publication of JP2009078616A publication Critical patent/JP2009078616A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4668964B2 publication Critical patent/JP4668964B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Hydraulic Control Valves For Brake Systems (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Description

本発明は、自動二輪車両の制動時に該車両の車輪に対する制動力を制御することにより車輪のロックを抑制するアンチロックブレーキ制御を実行させるための自動二輪車両の制動制御装置、及び自動二輪車両の制動制御方法に関する。
一般に、車両の一種である自動二輪車両においても、自動四輪車両と同様に車両制動時における車両の操作性の向上が望まれている。そこで、近年では、自動二輪車両にも車両制動時に車輪がロックすることを抑制するアンチロックブレーキ制御を実行可能な自動二輪車両用の制動装置(以下、単に「制動装置」という。)を搭載することが提案されている。
この制動装置は、前輪用の第1制動機構と後輪用の第2制動機構とを備えている。これら各制動機構は、マスタシリンダと、ホイールシリンダと、該ホイールシリンダ内から流出したブレーキ液を一時貯留するリザーバと、該リザーバ内に一時貯留されているブレーキ液を吸引してマスタシリンダ側に吐出するポンプ(例えばピストンポンプ)とをそれぞれ備えている。また、各制動機構には、マスタシリンダ側から上流側ブレーキ液路を介してホイールシリンダ内にブレーキ液が流入することを許可又は規制するために開閉駆動する常開型の第1開閉弁と、ホイールシリンダ内から下流側ブレーキ液路を介してリザーバ側にブレーキ液が流出することを許可又は規制するために開閉駆動する常閉型の第2開閉弁とがそれぞれ設けられている。
ところで、自動二輪車両のイグニッションスイッチが「オン」になった直後には、各開閉弁やポンプなどが正常に駆動するか否かをチェックするイニシャルチェックが実行されるようになっている。このイニシャルチェック時においてポンプが正常に駆動するか否かのチェックは、第2開閉弁を閉じ状態にして実行される。このポンプのチェック中では、下流側ブレーキ液路及びリザーバ内のブレーキ液がポンプの駆動によって上流側ブレーキ液路側に吐出されるため、下流側ブレーキ液路が上流側ブレーキ液路に対して負圧状態になるおそれがある。また、イニシャルチェック以外においても例えばアンチロックブレーキ制御の終了直後では、一定時間の間、第2開閉弁を閉じ状態にしてポンプが駆動するため、下流側ブレーキ液路が上流側ブレーキ液路に対して負圧状態になるおそれがある。
そこで、上記制動装置を制御する制動制御装置は、自動二輪車両が発進すること、自動二輪車両が加速する状態にあること、及びイグニッションスイッチが「オフ」になったことのうち少なくとも一つを検出した場合に、各開閉弁を開き状態にする連通制御を実行するようにしていた。その結果、上流側ブレーキ液路側からブレーキ液の一部が下流側ブレーキ液路内に供給されることにより、下流側ブレーキ液路の負圧状態が解消されるようになっていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−53428号公報
ところで、上記制動制御装置による連通制御中において、運転手がブレーキ操作手段を操作してしまう可能性がある。この場合、マスタシリンダ側からホイールシリンダに向けて流動するブレーキ液の一部は、上流側ブレーキ液路と下流側ブレーキ液路とが連通状態にあるため、ホイールシリンダ内に流入することなくリザーバ内に直接流入してしまうことになる。そのため、運転手が所望する制動力を車輪に付与するためには、連通制御の非実行時よりもブレーキ操作手段の操作量を多くする必要があった。特に、自動二輪車両の制動装置では、自動四輪車両の制動装置に比して使用されるブレーキ液量の少ないと共に、ブレーキ操作手段を手動で操作するため、非連通制御中におけるブレーキ操作手段の操作とは異なる違和感を運転手に与えてしまうおそれがあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、連通制御の実行中に運転手がブレーキ操作手段を操作した場合に、該ブレーキ操作手段の操作に対して運転手が感じる違和感を低減させることができる自動二輪車両の制動制御装置、及び自動二輪車両の制動制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、自動二輪車両の制動制御装置にかかる請求項1に記載の発明は、自動二輪車両に搭載された車輪(FW,RW)に制動力を付与するための制動装置(11)の駆動を制御する自動二輪車両の制動制御装置(15)であって、前記制動装置(11)には、運転手によるブレーキ操作手段(22,23)の操作に基づきブレーキ液圧を発生するマスタシリンダ(16f,16r)と、該マスタシリンダ(16f,16r)から上流側ブレーキ液路(24f,24r)を介して供給されたブレーキ液のブレーキ液圧に応じた制動力を対応する車輪(FW,RW)に付与するためのホイールシリンダ(19f,19r)と、該ホイールシリンダ(19f,19r)から流出して下流側ブレーキ液路(25f,25r)内を流動したブレーキ液を貯留するためのリザーバ(26f,26r)と、該リザーバ(26f,26r)内に貯留されているブレーキ液を吸引して前記上流側ブレーキ液路(24f,24r)内に吐出するポンプ(27f,27r)と、前記上流側ブレーキ液路(24f,24r)と前記下流側ブレーキ液路(25f,25r)とを連通又は非連通とすべく開閉駆動する開閉弁(29f,29r,30f,30r,31f,31r,32f,32r)と、がそれぞれ設けられており、前記開閉弁(29f,29r,30f,30r,31f,31r,32f,32r)よりも上流側(24f,24r、33f,33r,50)と前記下流側ブレーキ液路(25f,25r)とを連通すべく前記開閉弁(29f,29r,30f,30r,31f,31r,32f,32r)に開閉駆動させると共に、前記ポンプ(27f,27r)を駆動させる連通制御を実行する制御手段(15、S17)を備えたことを要旨とする。
上記構成では、連通制御中に運転手がブレーキ操作手段を操作したとしても、ポンプが駆動しているため、上流側ブレーキ液路からホイールシリンダ内に流入することなく下流側ブレーキ液路を介してリザーバ内に流入したブレーキ液が上流側ブレーキ液路内に戻される。このようにポンプの駆動に基づきリザーバ側から上流側ブレーキ液路内に戻されたブレーキ液により、ブレーキ操作手段には、運転手が操作する方向とは逆方向への力が付与される。そのため、連通制御中に運転手がブレーキ操作手段を操作しても、その操作感覚は、非連通制御中におけるブレーキ操作手段の操作感覚に近くなる。したがって、連通制御の実行中に運転手がブレーキ操作手段を操作した場合に、該ブレーキ操作手段の操作に対して運転手が感じる違和感を低減させることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の自動二輪車両の制動制御装置において、前記制御手段(15、S17)は、前記連通制御の実行中において、前記上流側ブレーキ液路(24f,24r)と前記下流側ブレーキ液路(25f,25r)との連通状態が維持されるように前記開閉弁(29f,29r,30f,30r,31f,31r,32f,32r)の開閉駆動を制御することを要旨とする。
特に上流側ブレーキ液路と下流側ブレーキ液路との連通状態が維持されるような連通制御の実行中にポンプが駆動することにより、連通制御中におけるブレーキ操作手段の操作に対して運転手が感じる違和感を好適に低減できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の自動二輪車両の制動制御装置において、前記制御手段(15、S17)は、前記連通制御の完了に基づき前記開閉弁(29f,29r,30f,30r,31f,31r,32f,32r)の開閉駆動を停止させてから予め設定された設定時間(KT2)が経過するまでの間、前記ポンプ(27f,27r)の駆動を制御することを要旨とする。
上記構成では、連通制御の完了に基づき開閉弁の開閉駆動が停止しても、設定時間が経過するまでは、ポンプの駆動が継続される。そのため、連通制御中にブレーキ操作手段が操作されたことにより、リザーバ内に大量のブレーキ液が流入してしまったとしても、該ブレーキ液は、上流側ブレーキ液路内に戻される。そのため、その後にアンチロックブレーキ制御が実行された際には、ホイールシリンダから流出した余剰なブレーキ液をリザーバ内で確実に貯留することが可能になる。
一方、自動二輪車両の制動制御方法にかかる請求項4に記載の発明は、自動二輪車両に搭載された車輪(FW,RW)に制動力を付与するための制動装置(11)の駆動を制御する自動二輪車両の制動制御方法であって、前記制動装置(11)には、運転手によるブレーキ操作手段(22,23)の操作に基づきブレーキ液圧を発生するマスタシリンダ(16f,16r)と、該マスタシリンダ(16f,16r)から上流側ブレーキ液路(24f,24r)を介して供給されたブレーキ液のブレーキ液圧に応じた制動力を対応する車輪(FW,RW)に付与するためのホイールシリンダ(19f,19r)と、該ホイールシリンダ(19f,19r)から流出して下流側ブレーキ液路(25f,25r)内を流動したブレーキ液を貯留するためのリザーバ(26f,26r)と、該リザーバ(26f,26r)内に貯留されているブレーキ液を吸引して前記上流側ブレーキ液路(24f,24r)内に吐出するポンプ(27f,27r)と、前記上流側ブレーキ液路(24f,24r)と前記下流側ブレーキ液路(25f,25r)とを連通又は非連通とすべく開閉駆動する開閉弁(29f,29r,30f,30r,31f,31r,32f,32r)と、がそれぞれ設けられており、前記開閉弁(29f,29r,30f,30r,31f,31r,32f,32r)よりも上流側(24f,24r、33f,33r,50)と前記下流側ブレーキ液路(25f,25r)とが連通状態になるように前記開閉弁(29f,29r,30f,30r,31f,31r,32f,32r)が開閉駆動すると共に、前記ポンプ(27f,27r)が駆動する連通制御を実行する連通ステップ(S17)を有することを要旨とする。
上記構成では、請求項1に記載の発明と同等の作用効果を奏し得る。
(第1の実施形態)
以下、本発明を、自動二輪車両の制動制御装置及び自動二輪車両の制動制御方法に具体化した第1の実施形態を図1〜図5に従って説明する。なお、以下における本明細書中の説明においては、車両の進行方向(前進方向)を前方(車両前方)として説明する。
図1に示すように、本実施形態の自動二輪車両は、駆動輪である後輪RWに駆動力を付与するための図示しない駆動機構と、前輪FW及び後輪RWに制動力を付与するための制動装置11とを備えている。駆動機構は、自動二輪車両の駆動源となるエンジン(図示略)を備え、該エンジンは、運転手によるアクセル12の操作量に応じた駆動力を出力するようになっている。
制動装置11は、前輪FWに制動力を付与するための第1制動機構13と、後輪RWに制動力を付与するための第2制動機構14と、これら各制動機構13,14の駆動を制御するための制動制御装置としての電子制御装置(以下、「ECU」という。)15とを備えている。第1制動機構13には、第1マスタシリンダ16f及びブースタ17を有する第1液圧発生装置18fと、前輪FWに対応する第1ホイールシリンダ19fと、第1マスタシリンダ16fと第1ホイールシリンダ19fとを連通するための第1液圧回路20fとが設けられている。そして、自動二輪車両の右側ハンドル21に対応する位置に配設されたブレーキ操作手段としてのブレーキレバー22が右側ハンドル21に接近するように握り操作された場合には、ブレーキレバー22の操作量に応じたブレーキ液圧のブレーキ液が第1マスタシリンダ16f側から第1液圧回路20fを介して第1ホイールシリンダ19f内に供給されるようになっている。
第2制動機構14には、第2マスタシリンダ16rを有する第2液圧発生装置18rと、後輪RWに対応する第2ホイールシリンダ19rと、第2マスタシリンダ16rと第2ホイールシリンダ19rとを連通するための第2液圧回路20rとが設けられている。そして、自動二輪車両の右足置きの前方に配設されたブレーキ操作手段としてのブレーキペダル23が踏込み操作された場合には、ブレーキペダル23の操作量に応じたブレーキ液圧のブレーキ液が第2マスタシリンダ16r側から第2液圧回路20rを介して第2ホイールシリンダ19r内に供給されるようになっている。
次に、各液圧回路20f,20rについて以下説明する。
各液圧回路20f,20rは、マスタシリンダ16f,16r内のブレーキ液をホイールシリンダ19f,19rに向けて流動させるための上流側ブレーキ液路24f,24rと、各ホイールシリンダ19f,19rから流出したブレーキ液が流動する下流側ブレーキ液路25f,25rとをそれぞれ備えた構成とされている。各液圧回路20f,20r上には、ホイールシリンダ19f,19r側から下流側ブレーキ液路25f,25r内を流動してきたブレーキ液を一時貯留するリザーバ26f,26rと、リザーバ26f,26r内に一時貯留されているブレーキ液を内部に吸引して上流側ブレーキ液路24f,24r側に吐出するポンプ27f,27r(例えば、ピストンポンプ)とがそれぞれ設けられている。これら各ポンプ27f,27rは、共通の回転電機としてのモータM(本実施形態では直流モータ)の回転に基づきそれぞれ駆動するようになっている。
また、各液圧回路20f,20rには、上流側ブレーキ液路24f,24rと下流側ブレーキ液路25f,25rとをホイールシリンダ19f,19rを介することなく連通させるための連通液路28f,28rがそれぞれ形成されている。なお、以降の記載において、連通液路28f,28rの上流端と上流側ブレーキ液路24f,24rとの連結部位のことを「上流側連結部位」というと共に、連通液路28f,28rの下流端と下流側ブレーキ液路25f,25rとの連結部位のことを「下流側連結部位」というものとする。
また、各液圧回路20f,20r上において、上流側連結部位とホイールシリンダ19f,19rとの間には、常開型の第1開閉弁29f,29r(例えば電磁弁)がそれぞれ配設されている。また、各液圧回路20f,20r上において、ホイールシリンダ19f,19rと下流側連結部位との間には、常閉型の第2開閉弁30f,30r(例えば電磁弁)がそれぞれ配設されている。さらに、各連通液路28f,28r上には、常開弁である第1開閉弁31f,31rがそれぞれ配設されると共に、各連通液路28f,28r上において第1開閉弁31f,31rよりも下流側には、常閉弁である第2開閉弁32f,32rがそれぞれ配設されている。なお、以降の記載において、連通液路28f,28rにおいて第1開閉弁31f,31rと第2開閉弁32f,32rとの間のブレーキ液路のことを、「負圧解消用液路33f,33r」というものとする。
上述した第1開閉弁29f,31f,29r,31rは、それぞれのソレノイドコイルが通電されることによりそれぞれ閉じ動作する一方、第2開閉弁30f,32f,30r,32rは、それぞれのソレノイドコイルが通電されることによりそれぞれ開き動作するようになっている。そして、上記したブレーキレバー22やブレーキペダル23が操作された状態で各開閉弁29f〜32f,29r〜32rがそれぞれ開閉駆動することにより、各ホイールシリンダ19f,19r内のブレーキ液圧が増圧されたり、保持されたり、減圧されたりするアンチロックブレーキ制御が、実行されるようになっている。
次に、本実施形態のECU15について以下説明する。
ECU15は、入力側インターフェース(図示略)と、出力側インターフェース(図示略)と、CPU40、ROM41及びRAM42などを備えたデジタルコンピュータと、各装置を駆動させるための駆動回路とを主体として構成されている。ECU15の入力側インターフェース(図示略)には、ブレーキレバー22が握り操作されたことを検出するための第1ブレーキスイッチSW1、ブレーキペダル23が踏込み操作されたことを検出するための第2ブレーキスイッチSW2、及び自動二輪車両の図示しないイグニッションスイッチなどが電気的に接続されている。また、入力側インターフェースには、各車輪FW,RWの車輪速度を検出するための車輪速度センサSE1,SE2、及び自動二輪車両の車体加速度(即ち、前後方向における加速度)を検出するための車体加速度センサSE3が電気的に接続されている。なお、車体加速度センサSE3は、車両が加速した場合にはECU15が正の値を示すような信号を出力する一方、車両が減速した場合にはECU15が負の値を示すような信号を出力するように構成されている。
一方、ECU15の出力側インターフェース(図示略)には、各ポンプ27f,27rを駆動させるためのモータM及び各開閉弁29f〜32f,29r〜32rが電気的に接続されている。そして、ECU15は、各ブレーキスイッチSW1,SW2、イグニッションスイッチ及び各種センサSE1〜SE3からの各入力信号に基づき、モータM及び各開閉弁29f〜32f,29r〜32rの駆動を個別に制御するようになっている。
デジタルコンピュータにおいて、ROM41には、モータM及び各開閉弁29f〜32f,29r〜32rを個別に制御するための各種の制御プログラム(後述する連通制御実行処理等)及び各種閾値(後述する車体速度閾値、連通制御実行時間、設定時間、制御実行間隔時間等)などが記憶されている。また、RAM42には、上記イグニッションスイッチの「オン」中に適宜書き換えられる各種の情報(後述する車体加速度、推定車体速度、第1経過時間、第2経過時間、第3経過時間、連通制御完了フラグ等)などがそれぞれ記憶されるようになっている。
次に、ECU15内の各駆動回路のうちモータMを回転させるためのモータ用駆動回路について図2及び図3(a)(b)に基づき以下説明する。
図2に示すように、モータ用駆動回路43には、スイッチング素子としてのパワートランジスタ44が設けられている。パワートランジスタ44のコレクタ端子は、自動二輪車両の図示しない電源に電気的に接続されると共に、パワートランジスタ44のエミッタ端子は、モータMの一方の端子に電気的に接続されている。また、モータMの他方の端子は、アースに電気的に接続されている。
また、パワートランジスタ44には、CPU40の制御指令に基づき生成された制御信号Vcontがベース端子を介して入力されるようになっている。図3(b)に示すように、CPU40は、「High」レベル(以下、「Hレベル」と略記する。)と「Low 」レベル(以下、「Lレベル」と略記する。)とが交互になるように制御信号Vcontを生成するようになっている。そして、パワートランジスタ44に入力された制御信号VcontのレベルがHレベルである場合、パワートランジスタ44が「オン」状態になるため、モータMには、モータ駆動系の直流電圧である駆動電圧Vcc(例えば12V)が印加される。一方、パワートランジスタ44に入力された制御信号VcontのレベルがLレベルである場合には、パワートランジスタ44が「オフ」状態になるため、モータMへの駆動電圧Vccの印加が停止される。
また、モータ用駆動回路43には、図2に示すように、モータMの2つの端子間の電圧である端子間電圧を検出するための電圧モニタ45が設けられており、該電圧モニタ45の3つの端子のうち第1の端子は、パワートランジスタ44とモータMとの間の電線に電気的に接続されている。また、電圧モニタ45の第2の端子は、アースに電気的に接続されており、電圧モニタ45の第3の端子は、CPU40に電気的に接続されている。そして、CPU40は、電圧モニタ45からの入力信号の大きさに基づき端子間電圧Vmtを演算するようになっている。
具体的には、パワートランジスタ44に入力された制御信号VcontのレベルがHレベルである場合、CPU40は、端子間電圧Vmtとして駆動電圧Vccを演算することになる。一方、パワートランジスタ44に入力された制御信号VcontのレベルがHレベルからLレベルになった直後では、モータMに駆動電圧Vccが印加されていたときの慣性力でポンプ27f,27rが駆動するため、モータMは、その回転が継続される。その結果、モータMは、発電機として機能し、電磁誘導に基づく発電電圧を発生させる。そのため、パワートランジスタ44に入力された制御信号VcontのレベルがLレベルである場合、CPU40は、モータMの回転速度に応じた発電電圧Vgを端子間電圧Vmtとして演算することになる。なお、この発電電圧Vgは、その大きさがモータMの回転速度が遅いほど小さくなるものである。
次に、本実施形態のECU15が実行する各制御処理ルーチンのうち、後述する連通制御を適切なタイミングで実行させるための連通制御実行処理ルーチンについて図4及び図5に基づき以下説明する。この連通制御実行処理ルーチンは、上記イグニッションスイッチが「オン」になった直後にモータM及び各開閉弁29f〜32f,29r〜32rが正常に動作するか否かをチェックするためのイニシャルチェックが完了してから実行される処理ルーチンである。
さて、ECU15は、イニシャルチェックが完了してから所定周期毎(例えば0.01sec.(秒)毎)に連通制御実行処理ルーチンを実行する。そして、連通制御実行処理ルーチンにおいて、ECU15は、連通制御完了フラグFLG1が「0(零)」にセットされているか否かを判定する(ステップS10)。この連通制御完了フラグFLG1は、後述する連通制御を実行すべきタイミングにおいて、連通制御が未実行である場合には「0(零)」にセットされる一方、連通制御が実行された場合には「1」にセットされるフラグである。ステップS10の判定結果が肯定判定(FLG1=「0」)である場合、ECU15は、各ブレーキスイッチSW1,SW2が共に「オフ」であるか否かを判定する(ステップS11)。この判定結果が否定判定である場合、ECU15は、各ブレーキスイッチSW1,SW2のうち少なくとも一方が「オン」であると判定し、連通制御実行処理ルーチンを一旦終了する。
一方、ステップS11の判定結果が肯定判定(SW1=「オフ」及びSW2=「オフ」)である場合、ECU15は、車体加速度センサSE3からの入力信号に基づき自動二輪車両の車体加速度Gを演算する(ステップS12)。続いて、ECU15は、ステップS12にて検出した車体加速度Gが「0(零)」よりも大きいか否かを判定する(ステップS13)。この判定結果が否定判定(G≦「0」)である場合、ECU15は、運転手に自動二輪車両を加速させる意思が無いと判断し、連通制御実行処理ルーチンを一旦終了する。一方、ステップS13の判定結果が肯定判定(G>「0」)である場合、ECU15は、運転手に自動二輪車両を加速させる意思があると判断し、各車輪速度センサSE1,SE2からの各入力信号に基づき各車輪の車輪速度を演算する。そして、ECU15は、演算した各車輪速度に基づき自動二輪車両の推定車体速度VSを演算する(ステップS14)。
そして、ECU15は、ステップS14にて演算した推定車体速度VSが予め設定された車体速度閾値KVS(例えば「20km/h(時速20キロメータ)」)以下であるか否かを判定する(ステップS15)。この車体速度閾値KVSは、車両が低速度で走行しているか否かを判断するための値であって、実験やシミュレーションなどによって予め設定される。ステップS15の判定結果が否定判定(VS>KVS)である場合、ECU15は、連通制御実行処理ルーチンを一旦終了する。一方、ステップS15の判定結果が肯定判定(VS≦KVS)である場合、ECU15は、ブレーキレバー22やブレーキペダル23が操作(即ち、ブレーキ操作)されていないと判断し、第1経過時間T1及び第2経過時間T2をそれぞれ「0(零)」にリセットする(ステップS16)。そして、ECU15は、連通制御を実行する(ステップS17)。したがって、この点で、本実施形態では、ECU15が、制御手段としても機能する。また、ステップS17が、連通ステップに相当する。
ここで、連通制御の制御内容について図3(a)(b)に基づき以下説明する。なお、本実施形態における連通制御は、液圧回路20f,20rにおいて負圧解消用液路33f,33rと下流側ブレーキ液路25f,25rとを連通させると共に、各ポンプ27f,27rを駆動させる制御である。
具体的には、図3(a)に示すように、ECU15は、連通制御が開始された場合、連通制御が開始された時点から第1弁制御時間Tvm1(本実施形態では20msec. )が経過するまでの間、第1開閉弁31f,31rの閉じ状態を維持させる。また、ECU15は、連通制御が開始された時点から第2弁制御時間Tvm2(本実施形態では5msec. )が経過した場合に、第2開閉弁32f,32rを開き状態する。そして、ECU15は、第2開閉弁32fが開き状態になった時点から第3弁制御時間Tvm3(本実施形態では10msec. )が経過した場合に、第2開閉弁32f,32rを閉じ状態する。
続いて、ECU15は、連通制御が開始された時点から第1弁制御時間Tvm1が経過した場合に、第1開閉弁31f,31rを開き状態にする。その後、ECU15は、第1開閉弁31fが開き状態になった時点から第4弁制御時間Tvm4(本実施形態では10msec. )が経過した場合に、第1開閉弁31f,31rを再び閉じ状態にする。すなわち、本実施形態では、連通制御実行時間KT1の間、第1開閉弁31f,31r及び第2開閉弁32f,32rの開閉駆動が繰り返し実行される。
また、図3(b)に示すように、ECU15は、各ポンプ27f,27rを駆動させるためにモータMの回転を制御する。すなわち、ECU15は、連通制御が開始された場合、制御信号VcontのレベルをHレベルにし、モータMを回転させることにより各ポンプ27f,27rを駆動させる。そして、ECU15は、制御信号VcontのレベルをHレベルにした時点から予め設定された回転時間Tm1(例えば30msec. )の経過後に、制御信号VcontのレベルをLレベルに変更する。このように制御信号VcontのレベルがLレベルである間、ポンプ27f,27rが慣性力でもって駆動するため、モータMは、ポンプ27f,27rの駆動に基づき回転する。
そして、ECU15は、モータMの端子間電圧Vmt(=モータMが発電した発電電圧Vg)を断続的に演算し、該端子間電圧Vmtが予め設定された発電電圧閾値KVg(例えば3V)以下になった場合には制御信号Vcontのレベルを再びHレベルに変更する。なお、発電電圧閾値KVgは、連通制御の実行に基づき下流側ブレーキ液路25f,25rの上流側である負圧解消用液路33f,33rから下流側ブレーキ液路25f,25rへのブレーキ液の単位時間当りの流入量に基づき設定される値であって、実験やシミュレーションなどによって予め設定される。
そして、ECU15は、連通制御の完了に基づき各開閉弁31f,31r,32f,32rの開閉駆動が停止した時点から設定時間KT2が経過するまでの間、上述したようなモータMの制御を継続する。その結果、各ポンプ27f,27rは、連通制御の完了後も設定時間KT2の間、駆動し続けることになる。
図4及び図5に示すフローチャートに戻り、ECU15は、連通制御が開始された時点からの第1経過時間T1を更新する(ステップS18)。そして、ECU15は、ステップS18にて更新された第1経過時間T1が上記連通制御実行時間KT1以上であるか否かを判定する(ステップS19)。この判定結果が否定判定(T1<KT1)である場合、ECU15は、その処理を前述したステップS17に移行する。一方、ステップS19の判定結果が肯定判定(T1≧KT1)である場合、ECU15は、連通制御が完了したものと判断し、各開閉弁31f,31r,32f,32rの開閉駆動を停止させる一方で、モータMの駆動を継続させる(ステップS20)。すなわち、本実施形態では、図3に示すように、連通制御が完了してから設定時間KT2(本実施形態では100msec. )が経過するまではモータMの回転が継続されるため、ポンプ27f,27rが駆動し続ける。
そして、ECU15は、連通制御が完了してからの第2経過時間T2を更新し(ステップS21)、該第2経過時間T2が設定時間KT2以上であるか否かを判定する(ステップS22)。この設定時間KT2は、リザーバ26f,26r内がブレーキ液で満タンであったとしても、ポンプ27f,27rの駆動に基づきリザーバ26f,26r内のブレーキ液の貯留量を減少させることにより、次回のアンチロックブレーキ制御時にホイールシリンダ19f,19rから流出した余剰のブレーキ液をリザーバ26f,26r内に確実に貯留できるような時間に予め設定されている。そして、ステップS22の判定結果が否定判定(T2<KT2)である場合、ECU15は、その処理を前述したステップS20に移行する。一方、ステップS22の判定結果が肯定判定(T2≧KT2)である場合、ECU15は、そのモータ用駆動回路43のパワートランジスタ44に入力される制御信号VcontのレベルをLレベルにし(即ち、ポンプ27f,27rの駆動を停止させ)、連通制御完了フラグFLG1を「1」にセットする(ステップS23)。その後、ECU15は、連通制御実行処理ルーチンを一旦終了する。
その一方で、ステップS10の判定結果が否定判定(FLG1=「1」)である場合、ECU15は、連通制御完了フラグFLG1が「1」にセットされてからの第3経過時間T3を更新する(ステップS24)。そして、ECU15は、ステップS24にて更新された第3経過時間T3が予め設定された制御実行間隔時間KT3(例えば2hour(24時間))以上であるか否かを判定する(ステップS25)。この制御実行間隔時間KT3は、上記イグニッションスイッチが「オン」である間において連通制御が実行される間隔を設定するための時間であって、実験やシミュレーションなどによって予め設定される。
ステップS25の判定結果が否定判定(T3<KT3)である場合、ECU15は、連通制御を実行するタイミングではないと判断し、連通制御実行処理ルーチンを一旦終了する。一方、ステップS25の判定結果が肯定判定(T3≧KT3)である場合、ECU15は、連通制御完了フラグFLG1を「0(零)」にセットし(ステップS26)、第3経過時間T3を「0(零)」にリセットする(ステップS27)。その後、ECU15は、連通制御実行処理ルーチンを一旦終了する。
したがって、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)連通制御中にブレーキ操作されると、その操作に基づいてホイールシリンダ19f,19r内に流入するブレーキ液の液量は、マスタシリンダ16f,16r側から供給されたブレーキ液の一部がリザーバ26f,26r内に直接流入してしまうため、非連通制御中でのブレーキ操作に基づいてホイールシリンダ19f,19r内に流入するブレーキ液の液量に比して少なくなる。そのため、もし仮に連通制御中にポンプ27f,27rが駆動しなかったとすると、非連通制御中におけるブレーキ操作時に比して非常に弱い力でブレーキレバー22やブレーキペダル23を操作できるようになる。すなわち、連通制御中と非連通制御中とでは、運転手がブレーキ操作した際の感覚が大きく異なり、運転手に違和感を与えてしまうおそれがあった。
この点、本実施形態では、連通制御中におけるポンプ27f,27rの駆動に基づきリザーバ26f,26r側から上流側ブレーキ液路24f,24r内に戻されたブレーキ液により、ブレーキレバー22及びブレーキペダル23には、運転手がブレーキ操作する方向とは逆方向への力が付与される。そのため、連通制御中にブレーキ操作する場合、運転手は、非連通制御中にブレーキ操作する際にブレーキレバー22やブレーキペダル23に付与する力と同程度の力をブレーキレバー22やブレーキペダル23に付与する必要がある。すなわち、連通制御中に運転手がブレーキ操作しても、その操作感覚は、非連通制御中におけるブレーキ操作時の操作感覚に近くなる。したがって、連通制御の実行中に運転手がブレーキレバー22やブレーキペダル23を操作した場合に、該ブレーキレバー22やブレーキペダル23の操作に対して運転手が感じる違和感を低減させることができる。
(2)また、連通制御中にブレーキ操作されても、リザーバ26f,26r内に流入したブレーキ液は、ポンプ27f,27rの駆動に基づき上流側ブレーキ液路24f,24r内に戻される。そのため、マスタシリンダ16f,16r内及び上流側ブレーキ液路24f,24r内のブレーキ液が不足することが回避される。したがって、連通制御中にブレーキ操作された場合には、その操作量に応じた制動力を車輪FW,RWに付与することができる。
(3)連通制御の完了に基づき各開閉弁31f,31r,32f,32rの開閉駆動が停止しても、設定時間KT2が経過するまでは、ポンプ27f,27rの駆動が継続される。そのため、連通制御中にブレーキ操作されたことにより、リザーバ26f,26r内に大量のブレーキ液が流入してしまったとしても、該ブレーキ液は、上流側ブレーキ液路24f,24r内に戻される。そのため、その後にアンチロックブレーキ制御が実行された際には、ホイールシリンダ19f,19r内から流出した余剰なブレーキ液をリザーバ26f,26r内で確実に貯留できる。
(4)本実施形態の連通制御では、第2開閉弁32f,32rが開き状態である場合には第1開閉弁31f,31rが閉じ状態になる一方、第1開閉弁31f,31rが開き状態になる場合には第2開閉弁32f,32rが閉じ状態になる。そのため、第1開閉弁31f,31r及び第2開閉弁32f,32rを共に開き状態にする連通制御に比して、連通制御中にブレーキ操作されたとしても、マスタシリンダ16f,16rからホイールシリンダ19f,19r内に流入することなくリザーバ26f,26r内に流入してしまうブレーキ液の液量を少なくできる。したがって、連通制御中に運転手がブレーキレバー22やブレーキペダル23を操作した際の感覚を、非連通制御中に運転手がブレーキレバー22やブレーキペダル23を操作した際の感覚に近づけることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図6及び図7に従って説明する。なお、第2の実施形態は、第2制動機構14の構成、及び連通制御の内容が第1の実施形態と異なっている。したがって、以下の説明においては、第1の実施形態と相違する部分について主に説明するものとし、第1の実施形態と同一又は相当する部材構成には同一符号を付して重複説明を省略するものとする。
図6に示すように、本実施形態の自動二輪車両には、前輪FWに制動力を付与するための第3ホイールシリンダ50が第1ホイールシリンダ19fとは別体として設けられている。この第3ホイールシリンダ50内は、第2制動機構14の第2液圧回路20rに接続されている。すなわち、第2液圧回路20rには、その連通液路28rにおいて第1開閉弁31rと第2開閉弁32rとの間の負圧解消用液路33rから第3ホイールシリンダ50に向けて延びる第3ホイールシリンダ用液路51が設けられている。そのため、本実施形態では、ブレーキペダル23が踏込み操作された場合には、後輪RWだけではなく前輪FWにも制動力が付与されるようになっている。
次に、本実施形態のECU15が実行する連通制御について図7に基づき以下説明する。なお、本実施形態では、第1制動機構13と第2制動機構14とは構成が異なっているため、第1制動機構13に対する連通制御と第2制動機構14に対する連通制御とでは、それぞれの制御内容が異なっている。
さて、連通制御が開始されると、ECU15は、図3(a)に示すタイミングで、第1制動機構13における第1開閉弁31f及び第2開閉弁32rの開閉駆動を個別に制御する。また、ECU15は、図7に示すように、第2制動機構14における第1開閉弁31f及び第2開閉弁32rの開き状態を共に維持する。さらに、ECU15は、そのモータ用駆動回路43のパワートランジスタ44に入力される制御信号VcontのレベルをHレベルにすることにより、モータMを回転させてポンプ27f,27rを駆動させる。そして、ECU15は、連通制御が開始された時点から連通制御実行時間KT1(本実施形態では890msec. (ミリ秒))が経過すると、各開閉弁31f,31r,32f,32rの開閉駆動を停止させて連通制御を完了する。その後、連通制御が完了してから設定時間KT2が経過した場合、ECU15は、そのモータ用駆動回路43のパワートランジスタ44に入力される制御信号VcontのレベルをLレベルにし、ポンプ27f,27rの駆動を停止させる。
したがって、本実施形態では、上記第1の実施形態の作用効果(1)(2)(3)に加えて以下に示す作用効果を得ることができる。
(5)本実施形態のように上流側ブレーキ液路24r内と下流側ブレーキ液路25r内との連通状態が維持されるような連通制御が実行されても、ポンプ27rを駆動させることにより連通制御中におけるブレーキレバー22やブレーキペダル23の操作に対して運転手が感じる違和感を好適に低減させることができる。
なお、上記各実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・各実施形態において、設定時間KT2は、任意の時間(例えば150msec. )に設定してもよい。ただし、設定時間KT2は、連通制御の完了後におけるポンプ27f,27rの駆動によって下流側ブレーキ液路25f,25r内が上流側ブレーキ液路24f,24rに対して負圧状態にならないような長さに設定することが望ましい。
・各実施形態において、連通制御の完了後にポンプ27f,27rを駆動させなくてもよい。このように構成しても、連通制御中にブレーキ操作されたとしても、その操作に対して運転手が感じる違和感を低減させることができる。
・第2の実施形態において、第1制動機構13に対する連通制御を、第2制動機構14に対する連通制御と同様のものとしてもよい。
・各実施形態において、連通制御時には、第1開閉弁29f,29rと第2開閉弁30f,30rとをそれぞれ開閉駆動させるようにしてもよい。
・第1の実施形態において、連通制御中におけるモータMに対する制御信号Vcontを、第2の実施形態の場合と同様に、Hレベルにしてもよい。
・各実施形態において、ステップS11,S13,S15の各判定処理のうち少なくとも一つの判定処理だけ実行するようにしてもよい。
・また、連通制御を実行すべきタイミング(即ち、T3≧KT3)であるときには、運転手がブレーキ操作しているか否かに関係なく連通制御を実行するようにしてもよい。すなわち、ステップS11,S13,S15の各判定処理を省略してもよい。
・第2の実施形態において、第1制動機構13からブレーキ液が供給された場合に前輪FWに制動力を付与可能な第4ホイールシリンダを、第2ホイールシリンダ19rとは別体として設けてもよい。この場合、第1液圧回路20fには、その連通液路28fにおいて第1開閉弁31fと第2開閉弁32fとの間の負圧解消用液路33fから第4ホイールシリンダに向けて延びる第4ホイールシリンダ用液路を設けることが望ましい。また、このように構成された第1制動機構13に対する連通制御は、図7に示すタイミングで第1開閉弁31f及び第2開閉弁32fを開閉駆動させる連通制御であることが望ましい。
第1の実施形態における自動二輪車両の制動装置のブロック図。 モータ用駆動回路の概略構成を説明するブロック図。 (a)は第1の実施形態の連通制御中における各開閉弁の駆動態様を示すタイミングチャート、(b)はモータの駆動態様を示すタイミングチャート。 連通制御実行処理ルーチンを示すフローチャート(前半部分)。 連通制御実行処理ルーチンを示すフローチャート(後半部分)。 第2の実施形態における自動二輪車両の制動装置のブロック図。 第2の実施形態において第2制動機構での連通制御中における各開閉弁及びモータの駆動態様を示すタイミングチャート。
符号の説明
11…制動装置、15…制動制御装置、制御手段としてのECU、16f,16r…マスタシリンダ、19f,19r,50…ホイールシリンダ、22…ブレーキ操作手段としてのブレーキレバー、23…ブレーキ操作手段としてのブレーキペダル、24f,24r…上流側ブレーキ液路、25f,25r…下流側ブレーキ液路、26f,26r…リザーバ、27f,27r…ポンプ、29f〜32f,29r〜32r…開閉弁、33f,33r…負圧解消用液路、FW,RW…車輪、KT2…設定時間。

Claims (4)

  1. 自動二輪車両に搭載された車輪(FW,RW)に制動力を付与するための制動装置(11)の駆動を制御する自動二輪車両の制動制御装置(15)であって、
    前記制動装置(11)には、運転手によるブレーキ操作手段(22,23)の操作に基づきブレーキ液圧を発生するマスタシリンダ(16f,16r)と、該マスタシリンダ(16f,16r)から上流側ブレーキ液路(24f,24r)を介して供給されたブレーキ液のブレーキ液圧に応じた制動力を対応する車輪(FW,RW)に付与するためのホイールシリンダ(19f,19r)と、該ホイールシリンダ(19f,19r)から流出して下流側ブレーキ液路(25f,25r)内を流動したブレーキ液を貯留するためのリザーバ(26f,26r)と、該リザーバ(26f,26r)内に貯留されているブレーキ液を吸引して前記上流側ブレーキ液路(24f,24r)内に吐出するポンプ(27f,27r)と、前記上流側ブレーキ液路(24f,24r)と前記下流側ブレーキ液路(25f,25r)とを連通又は非連通とすべく開閉駆動する開閉弁(29f,29r,30f,30r,31f,31r,32f,32r)と、がそれぞれ設けられており、
    前記開閉弁(29f,29r,30f,30r,31f,31r,32f,32r)よりも上流側(24f,24r、33f,33r,50)と前記下流側ブレーキ液路(25f,25r)とを連通すべく前記開閉弁(29f,29r,30f,30r,31f,31r,32f,32r)に開閉駆動させると共に、前記ポンプ(27f,27r)を駆動させる連通制御を実行する制御手段(15、S17)を備えた自動二輪車両の制動制御装置。
  2. 前記制御手段(15、S17)は、前記連通制御の実行中において、前記上流側ブレーキ液路(24f,24r)と前記下流側ブレーキ液路(25f,25r)との連通状態が維持されるように前記開閉弁(29f,29r,30f,30r,31f,31r,32f,32r)の開閉駆動を制御する請求項1に記載の自動二輪車両の制動制御装置。
  3. 前記制御手段(15、S17)は、前記連通制御の完了に基づき前記開閉弁(29f,29r,30f,30r,31f,31r,32f,32r)の開閉駆動を停止させてから予め設定された設定時間(KT2)が経過するまでの間、前記ポンプ(27f,27r)の駆動を制御する請求項1又は請求項2に記載の自動二輪車両の制動制御装置。
  4. 自動二輪車両に搭載された車輪(FW,RW)に制動力を付与するための制動装置(11)の駆動を制御する自動二輪車両の制動制御方法であって、
    前記制動装置(11)には、運転手によるブレーキ操作手段(22,23)の操作に基づきブレーキ液圧を発生するマスタシリンダ(16f,16r)と、該マスタシリンダ(16f,16r)から上流側ブレーキ液路(24f,24r)を介して供給されたブレーキ液のブレーキ液圧に応じた制動力を対応する車輪(FW,RW)に付与するためのホイールシリンダ(19f,19r)と、該ホイールシリンダ(19f,19r)から流出して下流側ブレーキ液路(25f,25r)内を流動したブレーキ液を貯留するためのリザーバ(26f,26r)と、該リザーバ(26f,26r)内に貯留されているブレーキ液を吸引して前記上流側ブレーキ液路(24f,24r)内に吐出するポンプ(27f,27r)と、前記上流側ブレーキ液路(24f,24r)と前記下流側ブレーキ液路(25f,25r)とを連通又は非連通とすべく開閉駆動する開閉弁(29f,29r,30f,30r,31f,31r,32f,32r)と、がそれぞれ設けられており、
    前記開閉弁(29f,29r,30f,30r,31f,31r,32f,32r)よりも上流側(24f,24r、33f,33r,50)と前記下流側ブレーキ液路(25f,25r)とが連通状態になるように前記開閉弁(29f,29r,30f,30r,31f,31r,32f,32r)が開閉駆動すると共に、前記ポンプ(27f,27r)が駆動する連通制御を実行する連通ステップ(S17)を有する自動二輪車両の制動制御方法。
JP2007247684A 2007-09-25 2007-09-25 自動二輪車両の制動制御装置、及び自動二輪車両の制動制御方法 Active JP4668964B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007247684A JP4668964B2 (ja) 2007-09-25 2007-09-25 自動二輪車両の制動制御装置、及び自動二輪車両の制動制御方法
DE102008042297.5A DE102008042297B4 (de) 2007-09-25 2008-09-23 Steuergerät und Steuerverfahren für eine Fahrzeugbremsvorrichtung

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007247684A JP4668964B2 (ja) 2007-09-25 2007-09-25 自動二輪車両の制動制御装置、及び自動二輪車両の制動制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009078616A JP2009078616A (ja) 2009-04-16
JP4668964B2 true JP4668964B2 (ja) 2011-04-13

Family

ID=40653712

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007247684A Active JP4668964B2 (ja) 2007-09-25 2007-09-25 自動二輪車両の制動制御装置、及び自動二輪車両の制動制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4668964B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102012209223A1 (de) * 2012-05-31 2013-12-05 Robert Bosch Gmbh Bremssystem für ein Motorrad, Verfahren zum Montieren eines Bremssystems an einem Motorrad und Verfahren zum Abbremsen eines Motorrads

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05286429A (ja) * 1992-04-16 1993-11-02 Toyota Motor Corp 還流式アンチロックブレーキ装置
JPH09240457A (ja) * 1996-03-13 1997-09-16 Toyota Motor Corp 車両用制動制御装置
JPH1191531A (ja) * 1997-09-26 1999-04-06 Unisia Jecs Corp ブレーキ制御装置
JP2005053428A (ja) * 2003-08-07 2005-03-03 Advics:Kk 車両のブレーキ液圧制御装置
JP2006315472A (ja) * 2005-05-11 2006-11-24 Advics:Kk 車両用ブレーキ液圧制御装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6452569A (en) * 1987-08-20 1989-02-28 Tokico Ltd Antiskid control device

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05286429A (ja) * 1992-04-16 1993-11-02 Toyota Motor Corp 還流式アンチロックブレーキ装置
JPH09240457A (ja) * 1996-03-13 1997-09-16 Toyota Motor Corp 車両用制動制御装置
JPH1191531A (ja) * 1997-09-26 1999-04-06 Unisia Jecs Corp ブレーキ制御装置
JP2005053428A (ja) * 2003-08-07 2005-03-03 Advics:Kk 車両のブレーキ液圧制御装置
JP2006315472A (ja) * 2005-05-11 2006-11-24 Advics:Kk 車両用ブレーキ液圧制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009078616A (ja) 2009-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4547793B2 (ja) 車両の運動制御装置
JP5715523B2 (ja) 自動二輪車用ブレーキシステム
CN108367742B (zh) 液压式制动系统、自行车及液压式制动系统的控制方法
JP4784328B2 (ja) 自動二輪車用ブレーキ装置の制御装置
JP5216712B2 (ja) 自動二輪車のブレーキ装置
JPH09286323A (ja) 制動圧力制御装置
EP3378717B1 (en) Saddle-type vehicle
JP4725379B2 (ja) 車両の制動力保持装置、及び車両の制動力保持状態の解除方法
JP4668964B2 (ja) 自動二輪車両の制動制御装置、及び自動二輪車両の制動制御方法
JP4677878B2 (ja) 車両の制動力保持装置
JP5029251B2 (ja) 自動二輪車両の制動制御装置、及び自動二輪車両の制動制御方法
JP4887254B2 (ja) 車両の制動制御装置、及び車両の制動制御方法
JP4894693B2 (ja) 車両の制動制御装置、及び車両の制動制御方法
JP2007112209A (ja) 車両の制動力保持装置、及び車両の制動力保持方法
CN115996867A (zh) 控制装置及控制方法
WO2005039947A1 (ja) アンチロック・ブレーキ制御装置、該アンチロック・ブレーキ制御装置を備えたアンチロック・ブレーキ・システム
JP5895480B2 (ja) 車両のブレーキ制御装置
JP5029250B2 (ja) 車両の制動制御装置、及び車両の制動制御方法
JP5098289B2 (ja) 車両の制動制御装置、及び車両の制動制御方法
JP4858385B2 (ja) 自動二輪車両の制動制御装置、及び自動二輪車両のブレーキ操作判定方法
JP2001001876A (ja) 車両の制動操作状態判定手段及び該制動操作状態判定手段を備えた前後制動力配分制御装置
JP2008044416A (ja) 車両の制動制御装置、及び車両の制動制御方法
JP4894694B2 (ja) 車両の制動制御装置、及び車両の制動制御方法
JPH09226555A (ja) 車両用制動制御装置
JP4909222B2 (ja) 自動二輪車両の制動制御装置、及び自動二輪車両の制動制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071011

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100518

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110104

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140121

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4668964

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150