JP4666739B2 - インクジェット記録ヘッド用基体、インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録ユニット、インクジェット記録装置、インクジェット記録ヘッド用基体の製造方法及びインクジェット記録ヘッドの製造方法 - Google Patents

インクジェット記録ヘッド用基体、インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録ユニット、インクジェット記録装置、インクジェット記録ヘッド用基体の製造方法及びインクジェット記録ヘッドの製造方法 Download PDF

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙、プラスチックシート、布、物品等を包含する記録保持体に対して、例えばインク等の機能性液体等を吐出することにより文字、記号、画像等の記録、印刷等を行うインクジェット記録ヘッド(以下、単に「インクジェットヘッド」とも称する)を構成するための基体、この基体を用いて構成されるインクジェットヘッド、このインクジェットヘッドに対して供給されるインクを貯溜するためのインク貯溜部を含むインクジェットペン等の記録ユニット、及びインクジェットヘッドが装着されるインクジェット装置に関する。
【0002】
なお、本発明におけるインクジェットペン等の記録ユニットは、インクジェットヘッドとインク貯溜部とを一体としたカートリッジ形態のものも、それらを互いに別体として取り外し可能に組み合わせた形態のものも包含する。このインクジェットペン等の記録ユニットは、装置本体側のキャリッジ等の搭載手段に対して着脱自在に構成されている。また、本発明におけるインクジェット記録装置は、ワードプロセッサー、コンピューター等の情報処理機器の出力端末として一体的に、または別体として設けられるものの他、情報読み取り機器等と組み合わされた複写装置、情報送受信機能を有するファクシミリ装置、布への捺染を行う機械等の種々の形態を包含する。
【0003】
【従来の技術】
インクジェット記録装置は、インクを微小な液滴として吐出口から高速で吐出することにより、高精細な画像の高速記録を行うことができるという特徴を有している。特に、インクを吐出するために利用されるエネルギーを発生するエネルギー発生手段として電気変換体を用い、この電気変換体が発生するエネルギー、特に熱エネルギーによって生ずるインクの発泡を利用してインクを吐出する方式のインクジェット記録装置は、例えば米国特許第4723129号および米国特許第4740796号に記載があるように画像の高精細性、高速記録性、記録ヘッド及び装置の小型化やカラー化に適していることから注目されている。
【0004】
上記インクジェットヘッド用基体要部の一般的な構成を図1に示す。
【0005】
また、図2は、図1のインク流路に相当する部分のX−X'線切断のインクジェット記録ヘッド用基体2000の模式的断面図である。
【0006】
図1において、このインクジェット記録ヘッドには、複数の吐出口1001が設けられ、また、これからそれぞれインクを吐出するために利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換素子1002が各インク流路1003ごとに基板1004上に設けられている。
【0007】
電気熱変換素子1002は、主に発熱抵抗体1005及びこれに電力を供給するための電極配線1006並びにこれらを保護する絶縁膜1007により構成される。また、各インク流路1003は複数の流路壁1008が一体的に形成された天板を、基板1004上の電気熱変換素子等との相対位置を画像処理等の手段により位置合わせしながら接合することで形成される。各インク流路1003は、その吐出口1001と反対側の端部が共通液室1009と連通しており、この共通液室1009にはインクタンク(不図示)から供給されるインクが貯溜される。共通液室1009に供給されたインクは、ここから各インク流路1003に導かれ、吐出口1001近傍でメニスカスを形成して保持される。このとき電気熱変換素子1002を選択的に駆動させることにより、その発生する熱エネルギーを利用して熱作用面上のインクを急激に加熱沸騰させ、この時の衝撃力によってインクを吐出させる。
【0008】
図2において、2001はシリコン基板、2002はSiO2膜(熱酸化膜)、SiN膜等からなる蓄熱層(層間膜)である。2003はヒーター部分、2004は発熱抵抗体層、2005はAl、Al−Si、Al−Cu等の金属配線、2006はSiO2膜、SiN膜等からなる少なくとも1層の保護層を示す。2010は、発熱抵抗体層2004の発熱に伴う化学的、物理的衝撃から保護層2006を守るためのTa膜等からなる耐キャビテーション層である。また、2008は発熱抵抗体層2004の熱作用部である。
【0009】
この2008の熱作用部は、インクの発泡のためのパルスの印加によって、発熱し、約300℃以上の温度に達すると、その面に接していたインクが急激に加熱沸騰する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このように熱作用部はインクを発泡させるため、高温になっており、さらにヘッドの製造バラツキや、本体の駆動バラツキを抑え、安定して発泡をさせるためにインクの必要発泡エネルギーより過剰にエネルギーを加える必要がありその結果、熱作用部の温度はさらに上昇する。通常の駆動条件では、この熱作用部の温度は瞬間的には450〜550℃まで達していると考えられる。
【0011】
このことによって、ヘッドの寿命に影響をおよぼす重大な問題が生じる場合がある。この問題とは、インク中の染料あるいは顔料が高温にさらされることによって、分子鎖が切断されて生じた分解物が熱作用部に堆積して「コゲ」として付着する現象すなわち「コゲーション」が発生することである。
【0012】
このコゲーションによって熱作用部に徐々に分解物が堆積し、ついにはインクを安定的に発泡させることが困難になり、ヘッドの寿命を左右することになる。
【0013】
従来はこのコゲーションを防止するために、インク中の成分の改良、例えば染料や、インク中のコゲ防止用成分の追加等の様々な対策が採られてきた。
【0014】
しかしながら、現状のインクジェットプリンターにおいては、インクを吐出して描いた画像に対する様々な要求が出されている。例えば、印字物の耐水性、あるいは色間のブリード防止、さっか性の改善等である。これらの要求を満たすためにインクの成分をさらに改良する必要が生じてきた。ところがこれらの改良によって、過去に採られてきたコゲ防止対策が通用しなくなる場合もあり、再びコゲに対する問題が生じているものもある。本発明は、このようなインクを用いた場合においても、熱作用部のコゲの堆積を防止し、記録ヘッドの寿命を延ばずことを課題とする。
【0015】
特開平11-240156号公報には、熱作用部に対応する領域に撥水膜を形成することにより、熱作用部にコゲが固着しにくくし、それにより発泡の効率低下を抑え、かつインクの安定した発泡を可能にすることが記載されている。
【0016】
また、特開平11-42798号公報には、インク流路内に吐出するためのインクを充填する前に、吐出するためのインクとは異なる表面張力及び揮発性の低い液体を充填することにより、インク流路の内壁面の疎水性薄膜を破壊し、それにより、インク流路の内壁面をインクで濡れやすくして、インク流路内へのインクの充填を容易にすることが記載されている。しかし、熱作用部におけるコゲの堆積防止については記載されておらず、また、コゲの堆積を防止する十分な効果が得られるほど強い親水化が達成されるとは考えられない。
【0017】
一方、「化学と工業」(48、1995、1256−1258)には親水化処理によって汚れが自然に落ちるガラスの記載があり、さらに「化学と工業」(49(6)、1996、764−767)には光触媒の効果の記述がある。
【0018】
また、「応用物理」(64(8)、1995、803−807)には材料物性についての記述がある。
【0019】
これらはいずれも親水化処理、あるいは光触媒親水化層を基材表面に形成することによって基材表面への汚れの付着防止、あるいは汚れの分解を目ざしている。
【0020】
本発明の目的はこれら親水化効果あるいは光触媒親水化効果をさらに強力にした超親水化効果を熱作用部に応用することによって、熱作用部におけるコゲの堆積を防止することができるインクジェット記録ヘッド用基体、インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録ユニットインクジェット記録装置、インクジェット記録ヘッド用基体の製造方法及びインクジェット記録ヘッドの製造方法を提供することにある。
【0021】
さらに本発明のもう一つの目的は、熱作用部を超親水化することによって、熱作用部の熱を効率よく、インク中に伝えることができるインクジェット記録ヘッド用基体、インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録ユニットインクジェット記録装置、インクジェット記録ヘッド用基体の製造方法及びインクジェット記録ヘッドの製造方法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明のインクを吐出するために利用される熱エネルギーを発生する発熱抵抗体を有し、アゾ染料を用いた水性インクを吐出可能なインクジェット記録ヘッドに用いられるインクジェット記録ヘッド用基体は、前記発熱抵抗体を備えた基板と、前記発熱抵抗体の上に、前記発熱抵抗体を覆うように絶縁材料で設けられた絶縁層と、前記絶縁層の前記発熱抵抗体で発生した熱がインクに作用する熱作用部に対応する領域に、前記熱作用部にインクを供給する流路に面するように設けられ、スパッタリング方式で光触媒作用を有するTiO からなる材料とTa からなる蓄水性材料とをこの順に積層し、前記TiO からなる材料と前記蓄水性材料とに光を照射することにより得られた、水との接触角が5°以下となっている超親水化層と、を有することを特徴とする。
さらに本発明のインクを吐出するために利用される熱エネルギーを発生する発熱抵抗体を有し、アゾ染料を用いた水性インクを吐出可能なインクジェット記録ヘッドに用いられるインクジェット記録ヘッド用基体の製造方法は、前記発熱抵抗体を備えた基板を用意する工程と、前記発熱抵抗体の上に、前記発熱抵抗体を覆うように絶縁材料からなる絶縁層を設ける工程と、前記絶縁層の前記発熱抵抗体で発生した熱がインクに作用する熱作用部に対応する領域に、スパッタリング方式を用いて、光触媒作用を有するTiO からなる材料とTa からなる蓄水性材料とをこの順に積層して超親水化層となる層を設ける工程と、前記TiO からなる材料と前記蓄水性材料とに光を照射することにより、インクを供給する流路に面する面の、水との接触角が5°以下となっている、超親水化層とする照射工程と、を有することを特徴とする。
【0028】
以上のような本発明の構成により、熱作用部におけるコゲの堆積が防止され、インク吐出性能が安定するのみならず、インク中の成分に左右されにくい長寿命のインクジェット記録ヘッド用基体、インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録ユニット、インクジェット記録装置、インクジェット記録ヘッド用基体の製造方法及びインクジェット記録ヘッドの製造方法を提供することができる。さらに本発明の構成によって熱変換効率の向上したインクジェット記録ヘッド用基体、インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録ユニット、インクジェット記録装置、インクジェット記録ヘッド用基体の製造方法及びインクジェット記録ヘッドの製造方法を提供することができる。
【0029】
特に、インクジェット記録ヘッド基体の熱作用部を超親水化することで熱作用面がインクに十分濡れやすくなり、熱の伝わり方が向上し、発泡の効率が向上する。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。
【0032】
図3(a)、図3(b)及び図9は本発明にかかるインクジェット記録装置のヘッド部における発熱抵抗体を有する電気熱変換体が基板上に形成された基体のインク流路に沿った部分の模式的断面図である。すなわち、図3(a)、図3(b)及び図9における電極配線を構成する電極層2005の2つの対向する端部間に位置する発熱抵抗体層2004の電極層で覆われていない部分が発熱抵抗体を形成する。
【0033】
図3(a)において、2001はシリコン基板、2002はSiO2膜(熱酸化膜)、SiN膜等からなる蓄熱層(層間膜)、2004は発熱抵抗体層、2005はAl、Al−Si、Al−Cu等の金属材料からなる配線としての電極層、2006はSiO2膜、SiN膜等からなる絶縁層としても機能する保護層を示す。2007は、発熱抵抗体の発熱に伴う化学的、物理的衝撃から保護層2006を守るための上部保護層である。また、2008は発熱抵抗体層2004の発熱抵抗体で発生した熱がインクに作用する熱作用部である。
この図3(a)の構成における保護層2006の膜厚は通常、0.1〜2.0μmから選択される。
【0034】
インクジェットヘッドにおける熱作用部は、発熱抵抗体での熱発生により高温にさらされると共に、インクの発泡、収縮に伴い、キャビテーション衝撃や、インクによる化学的作用を主に受ける部分である。よって、熱作用部には、このキャビテーション衝撃や、インクによる化学的作用から電気熱変換素子を保護するために上部保護層2007が設けられる。
【0035】
さらに、上部保護層には超親水化処理が施されており、図3(a)では、超親水化処理として超親水性を示す超親水化層2009が形成されている。この超親水化層が形成された熱作用部の水との接触角は5°以下となる。これは、熱作用部の水との接触角が0°以上5°以下となることを意味し、さらには、本発明において用いられるインクは水系のインクであるため、熱作用部2008のインクとの接触角が0°以上5°以下となることを意味する。
【0036】
このような超親水化処理により、「コゲ」と呼ばれる分解物が熱作用部2008に堆積することを防止し、インクを安定的に発泡させることができるため、ヘッドの寿命を延ばすことができる。また、熱作用部の超親水化を行うことによって、「コゲ」防止の他、発泡の熱効率を上げるという効果もある。すなわち、超親水化することにより、インクが熱作用部を充分に濡らし、それによって、インクへ熱が効率良く伝わり、発泡効率が向上するのである。
【0037】
超親水化処理としては、上記のように超親水化層2009を形成することの他、フッ素プラズマ処理またはエキシマUVオゾン処理のような超親水化表面処理が好適に適用できる。
【0038】
図3(a)、図3(b)及び図9において、超親水化処理の一形態として形成された超親水化層2009は、超親水化材料を用いて形成されており、超親水性化材料の単層構造または超親水化材料と蓄水性材料との積層構造を有するものである。
【0039】
超親水性材料としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化ニオブ、酸化タングステン、酸化モリブデン、酸化ジルコニウム、チタン酸ストロンチウム等の金属酸化物、硫化カリウム、硫化カドミウム、硫化亜鉛等の金属硫化物等が適用できる。
【0040】
また、蓄水性材料としては、Ta25、SiO2等が適用できる。
超親水化材料と蓄水性材料との積層構造を有する超親水化層としては、上記の超親水化材料のいずれかと、上記の蓄水性材料のいずれかとのどのような組み合わせの積層構造を有するものであってもよい。
【0041】
また、上記の超親水性材料には、光触媒作用があり、光照射化における光触媒反応によって、熱作用部表面に付着している微量の疎水分子が分解され、物理吸着水の層が薄く形成されるため、超親水性を示すようになる。上記の超親水化材料と蓄水性材料との積層構造を有する超親水化層では、一度光の照射すればその後は光を照射しなくても、蓄水性材料に物理吸着水が取り込まれることより、超親水性が安定化しより長期間維持される。
【0042】
また、吐出特性の観点からすると、超親水化処理は、図9に示すように熱作用部2008に対応する領域にのみ行うことが好ましい。ここで、熱作用部に対応する領域は、一対の電極間に位置する発熱抵抗体層とその近傍領域とに対応する領域をも含むものである。
【0043】
また、上部保護層2007として後述するアモルファス化合金膜を形成せずに、超親水化材料である酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化ニオブ、酸化タングステン、酸化モリブデン、酸化ジルコニウム、チタン酸ストロンチウム等からなる金属酸化物膜を形成することにより、上部保護層2007と超親水化層2009を兼用することもできる。さらに、アモルファス合金膜ばかりでなく、保護層2006としてのSiO2膜、SiN膜等も形成せずに、これらの金属酸化物膜を形成することにより、保護層2006、上部保護層2007及び超親水化層2009を兼用することもできる。
【0044】
また、図1において、発熱抵抗体1005のうち、1005aは発熱抵抗体の周辺から内側に向かって4μm程度の内側の、インクを吐出するための発泡に寄与する領域、所謂、有効発泡領域であり、1005bは有効発泡領域の周辺の発泡に寄与しない領域である。
【0045】
ここで、通常、コゲは主に有効発泡領域の中央部分1010及び有効発泡領域の周辺領域1005bの近傍に堆積し易いため、これらの領域にコゲが堆積しないようにすることが重要である。有効発泡領域1005aの中央部分1010はキャビテーション衝撃を受け易いものの、この部分がキャビテーション衝撃によって削られてしまう場合でも、そのように超親水化層が削られることによって、この部分のコゲは除去されることになる。無論、超親水化層の有効発泡領域1005aの中央部分1010がキャビテーション衝撃によって削られない場合には、この部分へのコゲの堆積は防止される。また、有効発泡領域の周辺領域1005bは、キャビテーション衝撃を受けにくく超親水化層が削られにくいため、この領域へのコゲの堆積は防止される。
【0046】
したがって、キャビテーション衝撃によって超親水化層が削られる場合でも削られない場合でも、いずれにしてもコゲの堆積は効果的に防止される。
上部保護層2007は、上述したように高温にさらされると共に、キャビテーション衝撃やインクによる化学的作用から保護層、延いては発熱抵抗体を保護するためのものであるため、耐熱性、機械的特性、化学安定性、耐酸化性、耐アルカリ性等に優れた膜特性が要求される。
【0047】
そのため、この上部保護層2007の形成材料として、下記組成式(1)で示される組成を有するアモルファス化合金膜を用いることが好ましい。
TaαFeβNiγCrδ…(1)
(但し、10原子%≦α≦30原子%、且つ、α+β<80原子%、且つ、α<β、且つ、δ>γ、且つ、α+β+γ+δ=100原子%である。)
なお、上記組成式(1)におけるαは、10原子%(at.%)≦α≦20at.%であることが好ましい。また、γ≧7at.%、且つ、δ≧15at.%であることが好ましく、更に、γ≧8at.%、且つ、δ≧17at.%であることがより好ましい。一方、この上部保護層2007の膜厚は例えば10〜500nm、さらには50〜200nmにすることが好ましい。
【0048】
このアモルファス化合金膜ではTaの量が10〜20at.%の範囲と、従来のTa系合金のものよりも低く設定してある。このような低Ta比を採用することで、合金に適度なアモルファス領域を付与して不動態膜化し、腐食反応の起点となる結晶界面の存在個所を有意に減少させ、耐キャビテーション性を良好なレベルに維持しつつ、耐インク性を向上させることができる。
【0049】
更に、アモルファス化合金膜の表面にその構成成分の酸化物が存在する、好ましくはかかる酸化物の膜でその表面が被覆されていることで、耐インク性が更に向上したものとなっている。すなわち、このアモルファス化合金膜からなる上部保護層2007の少なくともインクとの接触面の表面は、上部保護層2007の構成成分の酸化物膜で被覆されていることが好ましく、その酸化物膜の膜厚は5nm以上30nm以下であることが好ましい。
【0050】
このように、上部保護層の表面にCrを主体とする酸化膜を形成することにより、各種のインク、特にCaやMgなどの2価金属塩やキレート錯体を形成する成分が含有されたインクにおいても、不働態膜としての効果が発揮され、各部からのインクによる侵食を防止することができる。
【0051】
上記Crを主体とする酸化膜の形成方法としては、上部保護層が形成された後に、大気中かあるいは酸素雰囲気中で熱処理する方法を挙げることができる。例えば、オーブン中で50℃〜200℃に加熱処理することにより行なわれる。あるいは、上部保護層をスパッタリング装置で形成した後に、同装置に酸素ガスを導入して加熱することにより酸化膜を形成してもよい。または、インクジェットヘッド形態に構成した後に、パルス印加の駆動を行うことにより酸化膜を形成してもよい。
【0052】
また、図3(b)は、図3(a)の保護層の構成を改良し、熱作用部における発熱抵抗体層2004からの熱エネルギーをインクにより有効に作用するように、保護層を2層構成にし、かつ熱作用部下方領域での保護層の厚さ(熱作用部表面から発熱抵抗体層までの距離)を小さくしたものである。すなわち、SiO2膜、SiN膜等からなる第1保護層2006を形成した後、パターニング等により熱作用部のみ第1保護層2006が形成されないようにし、次に、同様にしてSiO2膜、SiN膜等からなる第2保護層2006'を形成することにより熱作用部の保護層の膜厚を薄くし、最後に上部保護層2007を形成したものである。このように、熱作用部における保護層をさらに薄膜化することにより、発熱抵抗体層2004からの熱エネルギーは第2保護層2006'、上部保護層2007を介してインクに伝達できるため、熱エネルギーを一層有効に利用することができる。
【0053】
上記構成における各部分は、周知の膜形成方法に従って形成できる。なお、アモルファス化合金からなる上部保護層2007は、各種成膜法で作製可能であるが一般的には電源として高周波(RF)電源、または直流(DC)電源を用いたマグネトロンスパッタリング法により形成することができる。
【0054】
図8は、アモルファス化合金膜からなる上部保護層を成膜するスパッタリング装置の概要を示すものである。図8において、4001はあらかじめ所定の組成、すなわち上記組成式(1)を満たすアモルファス化合金層を得るために必要な組成に作製されたTa-Fe-Cr-Niからなるターゲット、4002は平板マグネット、4011は基板への成膜を制御するシャッター、4003は基板ホルダー、4004は基板、4006はターゲット4001と基板ホルダー4003に接続された電源である。さらに、図13において、4008は成膜室4009の外周壁を囲んで設けられた外部ヒーターである。外部ヒーター4008は、成膜室4009の雰囲気温度を調節するのに使用される。基板ホルダー4003の裏面には、基板の温度制御を行う内部ヒーター4005が設けられている。基板4004の温度制御は、外部ヒーター4008を併用して行うことが好ましい。
【0055】
図8の装置を用いた成膜は、以下の様に行われる。まず、排気ポンプ4007を用いて成膜室4009を1ラ10-5〜1ラ10-6Paまで排気する。次いで、アルゴンガスを、マスフローコントローラー(不図示)を介してガス導入口4010から成膜室4009に導入される。この時、基板温度及び雰囲気温度が所定の温度になるように内部ヒーター4005、外部ヒーター4008を調節する。次に、電源4006からターゲット4001にパワーを印加してスパッタリング放電を行い、シャッター4011を調節して、基板4004の上に薄膜を形成させる。
【0056】
アモルファス化合金からなる上部保護層の成膜は、上記のTa-Fe-Cr-Niからなる合金ターゲットを用いたスパッタリング法に限定されるばかりでなく、別々のTaターゲットとFe-Cr-Niターゲットを用い、それぞれに接続された2台の電源からパワーを印加する、2元同時反応性スパッタリング法により形成することも可能である。この場合は、各々のターゲットに印加するパワーを単独に制御することが可能となる。
【0057】
また、上述したように、アモルファス化合金膜からなる上部保護層の成膜の際には、基板の温度を100〜300℃に加熱することにより強い膜付着力を得ることができる。また、上述したような比較的運動エネルギーの大きな粒子を形成できるスパッタリング法により成膜することにより、強い膜付着力を得ることができる。
【0058】
更に、上部保護層の膜応力としては、少なくとも圧縮応力を有し、1.0ラ1010dyne/cm2以下にすることにより同様に強い膜付着力を得ることができる。この膜応力は、成膜装置に導入するArガス流量やターゲットに印加するパワー、基板加熱温度を適宜設定することにより調整すればよい。
上述したアモルファス化合金膜からなる上部保護層は、その下部に設けられる保護層が厚い場合でも、薄い場合にも好適に適用できる。
また、本実施形態のインクジェットヘッド用基体は、シリコン基板上に図5に示すような集積回路を組み込んだ構成としてもよい。
なお、図5の集積回路は、以下のような手順で形成した。
【0059】
P導電体のシリコン基板2401にAsなどのドーパントをイオンインプランテーションおよび拡散の手段により導入し、N型埋込層2402を形成し、上層にN型エピタキシャル層2403を8μmの厚さに形成した。
【0060】
また、前記エピタキシャル層2403にBなどの不純物を導入し、P型ウエル領域2404を形成した。その後、フォトリソグラフィと酸化拡散およびイオンインプランテーションなどの不純物導入を繰り返してN型エピタキシャル領域にP−MOS2450、P型ウエル領域にN−MOS2451を構成した。
【0061】
P−MOS2450およびN−MOS2451はそれぞれ厚さ50nmのゲート絶縁膜を介して600nmの厚さにCVD法で堆積したpoly−Siによるゲート配線2415およびN型あるいはP型の不純物を導入したソース領域2405、ドレイン領域2406などで構成した。また、パワートランジスタとなるNPN型トランジスタ部2452は、やはり不純物導入および拡散などの工程によりN型エピタキシャル層中にコレクタ領域2411、ベース領域2412、エミッタ領域2413などで構成した。
【0062】
また、各素子間は、1000nmの厚さのフィールド酸化膜により、酸化膜分離領域2453を形成し、素子分離されている。このフィールド酸化膜は、熱作用部2455下においては一層目蓄熱層2414として作用する。各素子が形成された後に、層間絶縁膜2416が約700nmの厚さにCVD法によるPSG、BPSGなどで溜され、熱処理により平坦化処理などをされてからコンタクトホールを介し、一層目Al電極2417により配線が行われた。
【0063】
その後プラズマCVD法によってSiO2の層間絶縁膜2418を約1.4μmの厚さに形成した。その後層間絶縁膜にフォトリソおよびドライエッチングによって、下層のAlと層間絶縁膜をはさんで位置する上層のAl/TaN層とコンタクトするためのスルーホールを形成した。スルーホール形成後は上述したシリコン基板の場合と同様にTaN層以降の工程を進めてインクジェット用基体を完成させた。
図4(a)は、本発明のインクジェットヘッド用基体6001が適用されたインクジェット記録ヘッドの一構成例を示す模式的断面図である。
【0064】
図4(a)においてインクタンク(不図示)から共通液室2012を通ってインク流路2011に供給された各種インクは、図4(b)に示すように配線の▲1▼部、▲2▼部に接続された駆動手段に電気的なパルス(図4(b)においては、例えば2μ秒の信号)を与えられることにより発熱抵抗体の熱作用部において加熱されて発泡し、インクの吐出が行なわれる構造となっている。
【0065】
図6は、本発明の一実施形態のインクジェット記録ヘッド6000を示す模式的斜視図である。
【0066】
本実施形態のインクジェット記録ヘッド6000は、インクに気泡を発生させるための熱エネルギーを与える複数個の発熱体(図4における熱作用部2008。以下同様)が並列に設けられたインクジェットヘッド用基体6001と、この基体上に接合された天板6004とを有する。
【0067】
また、インクジェットヘッド用基体6001には、各発熱抵抗体を駆動するための電気信号を外部から入力するための複数の電極パッド6009が設けられている。
【0068】
天板6004には、各発熱抵抗体に対応した複数の液流路(図4(a)のインク流路2011。以下同様)および各液流路にインクを供給するための共通液室(図4(a)の共通液室2012。以下同様)を構成するための溝が形成されており、天板6004は、インクジェットヘッド用基体6001と接合されることで液流路および共通液室が構成される。インクジェットヘッド用基体6001と天板6004との接合時には、液流路を構成する溝が発熱抵抗体と一致するように両者が位置合わせされ、これにより、それぞれ発熱抵抗体を有する液流路が構成される。
【0069】
また、天板6004には、インクを吐出するために各液流路にそれぞれ連通する複数の吐出口6007、および外部から共通液室にインクを供給するためのインク供給口6008が開口している。上記構成に基づき、インク供給口6008から共通液室6006に供給されて一時的に貯えられたインクは、毛管現象により液流路に侵入し、吐出口6007でメニスカスを形成して液流路を満たした状態を保つ。このとき、電極(不図示)を介して発熱抵抗体が通電されて発熱すると、発熱抵抗体上のインクが急激に加熱されて液流路内には膜沸騰に基づく気泡が発生し、この気泡の成長により吐出口6007からインクが吐出される。
【0070】
次に、上述したインクジェット記録ヘッド6000が搭載されるインクジェット記録装置について、図7を参照して説明する。
【0071】
図7は、本発明のインクジェット記録装置の一例を示す模式的斜視図である。図7において、本体フレーム7551には、螺旋溝7553が刻まれたリードスクリュー7552が回転自在に軸支されている。リードスクリュー7552は、駆動モータ7559の正逆回転に連動し、駆動力伝達ギア7560、7561を介して回転駆動される。
【0072】
さらに、本体フレーム7551には、キャリッジ7555を摺動自在に案内する案内レール7554が固定されている。キャリッジ7555には、螺旋溝7553に係合するピン(不図示)が設けられており、駆動モータ7559の回転によりリードスクリュー7552を回転させることで、キャリッジ7555が図示矢印a、b方向に往復移動できるようになっている。紙押え板7572は、キャリッジ7555の移動方向にわたって、被記録媒体7590をプラテンローラ7573に対して押圧する。
【0073】
キャリッジ7555には、インクジェット記録ユニット7580が搭載される。インクジェット記録ユニット7580は、上述したインクジェット記録ヘッドをインクタンクと一体化したカートリッジ形態のものであっても、それらを互いに別体として取り外し可能に組み合わせた形態のものであってもよい。また、このインクジェット記録ユニット7580は、キャリッジ7555に設けられている位置決め手段および電気的接点によってキャリッジ7555に固定支持されるとともに、キャリッジ7555に対して着脱可能に設けられている。
【0074】
フォトカプラ7557、7558は、キャリッジ7555のレバー7556のこの域での存在を確認して駆動モータ7559の回転方向の逆転等を行うためのホームポジション検知手段を構成する。インクジェット記録ヘッドの前面(吐出口が開口した面)をキャップするキャップ部材7567は、支持部材7562によって支持され、さらに吸引手段7566を備え、キャップ内開口7568を介してインクジェット記録ヘッドの吸引回復を行う。本体支持板7564には支持板7565が取り付けられており、この支持板7565に摺動自在に支持されたクリーニングプレード7563は、図示しない駆動手段によって前後方向に移動される。クリーニングプレード7563の形態は図示するものに限られず、公知のものが適用できることはいうまでもない。レバー7570は、インクジェット記録ヘッドの吸引回復動作を開始するためのもので、キャリッジ7555と当接するカム7571の移動に伴って移動し、駆動モータ7559から駆動力がギア7569やラッチ切換え等の公知の伝達手段によって移動制御される。
【0075】
これらのキャッピング、クリーニング、吸引回復の各処理は、キャリッジ7555がホームポジション側領域に移動したときにリードスクリュー7552の作用によって、それぞれの対応位置で行われるようになっている。周知のタイミングで所望の動作を行うようにすれば、本例にはいずれも適用できる。
【0076】
以上説明したインクジェット記録装置においては、搭載したインクジェット記録ヘッドの電気熱変換体を駆動するための記録信号をインクジェット記録ヘッドに与える記録信号供給手段を有し、インクジェット記録装置の動作を司る制御部を備えている。
本実施形態のインクジェット記録装置は、上述したインクジェット記録ヘッドを搭載しているのでインクの吐出が安定し、その結果、画像品位の劣化が少ない記録装置を達成することができる。
【0077】
【実施例】
以下に、本発明の実施の形態を複数の実施例に基づいて詳細に説明する。但し、本発明は、以下に説明する各実施例のみに限定されるものでなく、各実施例の構成の組み合わせ等、本発明の目的を達成し得るものであれば良いことは勿論である。
【0078】
(実施例1)
以下に、図3(a)の断面図を用いて実施例1を説明する。
まず、シリコン基板2001を1150℃のスチーム熱酸化によって6時間処理し、約2μm程度のSiO2膜2002aを形成した。さらに、CVD法により約1μmのSiN膜2002bを成膜した。次にN2ガスを用いた反応性スパッタリング法によって発熱抵抗体層2004としてTaN膜を約100nm形成した。次にスパッタリング法によって約600nmのAl膜2005を形成した。次にAlはフォトリソ法によって配線および電極パッドを形成し、TaNによりヒーター部分の形成を行った。次に、CVD法により約1μmのSiN膜を保護層2006として形成した。
【0079】
次にスパッタリング法によって超親水化材料であるTiO2を100nm、次いでスパッタリング法によって蓄水性材料であるTa25を50nm形成し、フォトリソ法によって所定の形状とすることにより、上部保護層2007と超親水化層2009を兼ねたTiO2/Ta25層を形成した。最後にフォトリソ法によってSiN膜を部分的に除去してAl電極パッド(不図示)を露出させ、インクジェットヘッド用基体を完成させた。
本実施例において、熱作用部の水との接触角は5°以下であった。
【0080】
このようにして作製したインクジェットヘッド用基体と、各発熱抵抗体に対応した液流路及び各液流路にインクを供給するための共通液室を構成するための溝が形成されたポリサルフォンからなる天板6004とを接合してインクジェットヘッドを作製した。
【0081】
さらに、このインクジェットヘッドを搭載する上述したようなインクジェット記録装置を作製した。
このようにして作製したインクジェット記録装置を使用し、アゾ染料を用いた水系のインクを用いて吐出耐久試験を行ったところ、吐出パルス数が1×108回のとき、熱作用部にコゲはほとんど堆積していなかった。
【0082】
(比較例1)
それに対して、比較例として、実施例1においてTiO2/Ta25層からなる超親水化層を形成せず、熱作用部がSiN膜からなる保護層であるヘッドであって、特開平11−42798号公報に記載されるようにプロパノールとグリセリンの容積率各50%の混合液をインク流路内に充填する処理を行うことにより熱作用部を含むインク流路内壁の表面の疎水性薄膜を破壊したヘッドでは、熱作用部の水との接触角は20°程度であった。このヘッドを搭載したインクジェット記録装置を使用して、実施例1と同様に吐出耐久試験を行ったところ、吐出パルス数が1×108回のときに、熱作用部に多量のコゲが堆積していた。
【0083】
(実施例2)
実施例1において、SiN膜からなる保護層2006とTiO2/Ta25層との間に上部保護層2007としてアモルファス化合金であるTa18Fe57Ni8Cr17膜を形成してインクジェットヘッド用基体を作製した。その他の構成は実施例1の構成と同一とした。
この上部保護層2007は、図8に示した装置で以下の条件でのスパッタリング法により形成した。
【0084】
まず、実施例1と同様の工程でSiNからなる保護層2006形成する工程まで行ったシリコン基板2001(図8における4004)を図8の装置の成膜室4009内の基板ホルダー4003上にセットした。次いで、排気ポンプ4007により成膜室4009内を8ラ10-6Paまで排気した。その後、アルゴンガスをガス導入口4010から成膜室4009に導入し、成膜室4009内の条件を以下のようにした。
[成膜条件]
基板温度:200℃
成膜室内ガス雰囲気温度:200℃
成膜室内混合ガス圧力:0.3Pa
次いで、TaターゲットとFe-Ni-Cr合金 (Fe74Ni8Cr18)ターゲットを用いて、各ターゲットに投入するパワーを、Taターゲットは300Wと固定し、Fe-Ni-Cr合金ターゲットのパワーを可変とした2元スパッタリング法により保護層2006上に200nmの膜厚でTa18Fe57Ni8Cr17膜を形成した。
本実施例においても、熱作用部2008の水との接触角は5°以下であった。
【0085】
(実施例3)
実施例1において、保護層2006としてのSiN膜を形成せずに、TiO2を300nmの膜厚で形成し、次いでTa25を100nmの膜厚で形成することにより、保護層2006、上部保護層2007及び超親水化層2009を兼ねたTiO2/Ta25層を形成してインクジェットヘッド用基体を作製した。その他の構成は実施例1の構成と同一とした。
本実施例においても、熱作用部2008の水との接触角は5°以下であった。
(実施例4)
実施例1において、TiO2/Ta25層を形成する代わりに、SiN膜からなる保護層2006の表面にフッ素プラズマ処理を行ってインクジェットヘッド用基体を作製した。その他の構成については実施例1の構成と同一とした。
本実施例においても、熱作用部2008の水との接触角は5°以下であった。
【0086】
また、本実施例において、フッ素プラズマ処理を行う代わりに、エキシマUVオゾン処理を行っても同様であった。
(実施例5)
実施例2において、TiO2/Ta25層を形成する代わりに、Ta18Fe57Ni8Cr17膜からなる上部保護層2007の表面にフッ素プラズマ処理を行ってインクジェットヘッド用基体を作製した。その他の構成については実施例1の構成と同一とした。
本実施例においても、熱作用部2008の水との接触角は5°以下であった。
また、本実施例において、フッ素プラズマ処理を行う代わりに、エキシマUVオゾン処理を行っても同様であった。
【0087】
(実施例6)
図9に示すように、実施例1において、TiO2/Ta25層からなる超親水化層2009を熱作用部に対応する領域のみに形成してインクジェットヘッド用基体を作製した。その他の構成は実施例1の構成と同一とした。
本実施例において、超親水化層2009は、実施例1と同様に形成した後、熱作用部2008に対応する領域以外の部分をエッチングで除去することにより形成した。
【0088】
本実施例においても、熱作用部2008の水との接触角は5°以下であった。
【0089】
(実施例7)
図9に示すように、実施例2において、熱作用部2008に対応する領域のみにTiO2/Ta25層からなる超親水化層2009を形成してインクジェットヘッド用基体を作製した。その他の構成は実施例2の構成と同一とした。
本実施例において、超親水化層2009は、実施例1と同様に形成した後、熱作用部2008に対応する領域以外の部分をエッチングで除去することにより形成した。
【0090】
本実施例においても、熱作用部2008の水との接触角は5°以下であった。
(実施例8)
図9に示すように、実施例3において、熱作用部2008に対応する領域のみにTiO2/Ta25層からなる超親水化層を形成してインクジェットヘッド用基体を作製した。その他の構成は実施例3の構成と同一とした。
本実施例において、超親水化層2009は、実施例3と同様に形成した後、熱作用部2008に対応する領域以外の部分をエッチングで除去することにより形成した。
本実施例においても、熱作用部2008の水との接触角は5°以下であった。
【0091】
(実施例9)
実施例4において、熱作用部2008に対応する領域のみにフッ素プラズマ処理を行ってインクジェットヘッド用基体を作製した。その他の構成は実施例4の構成と同一とした。
本実施例において、フッ素プラズマ処理は、熱作用部2008に対応する領域以外の部分をマスクした後、実施例4と同様に行った。
【0092】
本実施例においても、熱作用部2008の水との接触角は5°以下であった。
【0093】
また、本実施例において、フッ素プラズマ処理を行う代わりに、エキシマUVオゾン処理を行っても同様であった。
【0094】
(実施例10)
実施例5において、熱作用部2008に対応する領域のみにエキシマUVオゾン処理を行ってインクジェットヘッド用基体を作製した。その他の構成は実施例5の構成と同一とした。
本実施例において、フッ素プラズマ処理は、熱作用部2008に対応する領域以外の部分をマスクした後、実施例5と同様に行った。
【0095】
本実施例においても、熱作用部2008の水との接触角は5°以下であった。
また、本実施例において、フッ素プラズマ処理を行う代わりに、エキシマUVオゾン処理を行っても同様であった。
【0096】
なお、実施例2〜10についても、実施例1と同様の評価を行ったところ、実施例1と同様に良好な結果が得られた。
【0097】
【発明の効果】
本発明によれば、インクジェット記録ヘッド用基体の熱作用部のインクに直接接触する部分を超親水化することにより、熱作用部にインクの熱分解物が堆積することを防ぐことが可能となる。
【0098】
このことにより、インクを安定的に発泡させることが可能となり、インク吐出性能が安定するのみならず、インクジェットヘッドの寿命をのばすことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録ヘッド用基体要部の一般的な構成を示す模式的断面図である。
【図2】図1のインク流路に相当する部分のX−X'線切断のインクジェット記録ヘッド用基体を示す模式的断面図である。
【図3】本発明のインクジェット記録ヘッド用基体を示す模式的断面図である。
【図4】(a)本発明のインクジェット記録ヘッド用基体を適用したインクジェット記録ヘッドの一構成例を示す模式的断面図である。(b)図4(a)のインクジェット記録ヘッドの電気熱変換体を駆動するための駆動手段を示す模式図である。
【図5】本発明のインクジェット記録ヘッド用基体を示す模式的断面図であり、特に集積回路を組み込んだ基体を示す模式的断面図である。
【図6】本発明の一実施形態のインクジェット記録ヘッドを示す模式的斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態のインクジェット記録ヘッドが搭載されたインクジェット記録装置を示す模式的斜視図である。
【図8】アモルファス化合金膜を成膜するためのマグネトロンスパッタリング装置の模式的断面図である。
【図9】本発明のインクジェット記録ヘッド用基体を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1001 吐出口
1002 電気熱変換素子
1003 インク流路
1004 基体
1005 発熱抵抗体
1006 電極配線
1007 絶縁膜
1008 流路壁
1009 共通液室
2000 インクジェット記録ヘッド用基体
2001 シリコン基板
2002 蓄熱層
2003 ヒータ部分
2004 発熱抵抗体層
2005 金属配線
2006 保護層
2007 上部保護層
2008 熱作用部
2009 超親水化層
2010 耐キャビテーション層
2011 インク流路
2012 共通液室
2401 シリコン基板
2402 N型埋込層
2403 N型エピタキシャル層
2404 P型ウエル領域
2405 ソース領域
2406 ドレイン領域
2411 コレクタ領域
2412 ベース領域
2413 エミッタ領域
2414 蓄熱層
2415 ゲート配線
2416 層間絶縁膜
2417 Al電極
2418 層間絶縁膜
2450 P−MOS
2451 N−MOS
2452 NPN型トランジスタ部
2453 酸化膜分離領域
2455 熱作用部
6000 インクジェット記録ヘッド
6001 インクジェット記録ヘッド用基体
6004 天板
6007 吐出口
6008 インク供給口
6009 電極パッド
7551 本体フレーム
7552 リードスクリュー
7553 螺旋溝
7554 案内レール
7555 キャリッジ
7556 レバー
7557 フォトカプラ
7558 フォトカプラ
7559 駆動モータ
7560 駆動力伝達ギア
7561 駆動力伝達ギア
7562 支持部材
7563 クリーニングブレード
7564 本体支持板
7565 支持板
7566 吸引手段
7567 キャップ部材
7568 キャップ内開口
7569 ギア
7570 レバー
7571 カム
7572 紙押え板
7573 プラテンローラ
7580 インクジェット記録ユニット
7590 被記録媒体

Claims (12)

  1. インクを吐出するために利用される熱エネルギーを発生する発熱抵抗体を有し、アゾ染料を用いた水性インクを吐出可能なインクジェット記録ヘッドに用いられるインクジェット記録ヘッド用基体であって、
    前記発熱抵抗体を備えた基板と、
    前記発熱抵抗体の上に、前記発熱抵抗体を覆うように絶縁材料で設けられた絶縁層と、前記絶縁層の前記発熱抵抗体で発生した熱がインクに作用する熱作用部に対応する領域に、前記熱作用部にインクを供給する流路に面するように設けられ、スパッタリング方式で光触媒作用を有するTiO2からなる材料とTa2O5からなる蓄水性材料とをこの順に積層し、前記TiO2からなる材料と前記蓄水性材料とに光を照射することにより得られた、水との接触角が5°以下となっている超親水化層と、
    を有することを特徴とするインクジェット記録ヘッド用基体。
  2. 前記熱作用部は、前記熱エネルギーにより450℃〜550℃となることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド用基体。
  3. 前記熱作用部に対応する領域は、一対の電極間に位置する発熱抵抗体層とその近傍領域とに対応する、前記絶縁層の領域である請求項1または2に記載のインクジェット記録ヘッド用基体。
  4. 前記超親水化層は、耐キャビテーション性を有する請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッド用基体。
  5. 前記絶縁層と前記超親水化層との間には、下記組成式(1):TaαFeβNiγCrδ…(1)
    (但し、10原子%≦α≦30原子%、且つ、α+β<80原子%、且つ、α<β、且つ、δ>γ、且つ、α+β+γ+δ=100原子%である。)
    のアモルファス化合金層からなる上部保護層が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッド用基体。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のインクジェット記録へッド用基体と、
    インクを吐出する吐出口と、前記流路とを形成するための溝部とを有し、前記インクジェット記録ヘッド用基体と接合することで前記流路を構成する部材と、
    を有することを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  7. インクタンクと、該インクタンクからインクの供給を受ける請求項6に記載のインクジェット記録ヘッドと、を有することを特徴とするインクジェット記録ユニット。
  8. 請求項6に記載のインクジェット記録ヘッドと、該インクジェット記録ヘッドを駆動するための記録信号を供給するための記録信号供給手段と、を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  9. 請求項7に記載のインクジェット記録ユニットと、該インクジェット記録ユニットのインクジェット記録ヘッドを駆動するための記録信号を供給するための記録信号供給手段と、を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  10. インクを吐出するために利用される熱エネルギーを発生する発熱抵抗体を有し、アゾ染料を用いた水性インクを吐出可能なインクジェット記録ヘッドに用いられるインクジェット記録ヘッド用基体の製造方法であって、
    前記発熱抵抗体を備えた基板を用意する工程と、
    前記発熱抵抗体の上に、前記発熱抵抗体を覆うように絶縁材料からなる絶縁層を設ける工程と、
    前記絶縁層の前記発熱抵抗体で発生した熱がインクに作用する熱作用部に対応する領域に、スパッタリング方式を用いて、光触媒作用を有するTiO2からなる材料とTa2O5からなる蓄水性材料とをこの順に積層して超親水化層となる層を設ける工程と、
    前記TiO2からなる材料と前記蓄水性材料とに光を照射することにより、インクを供給する流路に面する面の、水との接触角が5°以下となっている、超親水化層とする照射工程と、
    を有することを特徴とするインクジェット記録ヘッド用基体の製造方法。
  11. 前記絶縁層を設ける工程と前記超親水化層となる層を設ける工程との間に、下記組成式(1):
    TaαFeβNiγCrδ…(1)
    (但し、10原子%≦α≦30原子%、且つ、α+β<80原子%、且つ、α<β、且つ、δ>γ、且つ、α+β+γ+δ=100原子%である。)
    のアモルファス化合金層からなる上部保護層を設ける工程
    を有することを特徴とする請求項10に記載のインクジェット記録ヘッド用基体の製造方法。
  12. 請求項10または請求項11に記載のインクジェット記録ヘッド用基体の製造方法を用いて設けられたインクジェット記録ヘッド用基体を用意する工程と、
    インクを吐出する吐出口と、前記流路とを形成するための溝部とを有し、前記インクジェット記録ヘッド用基体と接合することで前記流路を構成する部材を、前記インクジェット記録ヘッド用基体に接合する工程と、
    を有することを特徴とするインクジェット記録ヘッドの製造方法。
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