JP4666248B2 - 高強度高透水性中空糸膜型血液浄化器 - Google Patents
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Description
「高機能芳香族系高分子材料」、2.3章、耐放射線性高分子の分子設計、高分子学会編、丸善
(1)熱水洗浄の場合は、中空糸膜束を過剰の水に浸漬し70〜90℃で15〜60分処理した後、中空糸膜束を取り出し遠心脱水を行う。この操作を水を更新しながら3、4回繰り返して洗浄処理を行う。
(2)加圧容器内の過剰の水に浸漬した中空糸膜束を121℃で2時間程度処理する方法をとることもできる。
(3)エタノールまたはイソプロパノール水溶液を使用する場合も、(1)と同様の操作を繰り返すのが好ましい。
(4)遠心洗浄器に中空糸膜束を放射状に配列し、回転中心から40℃〜90℃の洗浄水をシャワー状に吹きつけながらトータル時間として30分〜5時間遠心洗浄することも好ましい洗浄方法である。
前記洗浄方法を2つ以上組み合わせて行ってもよい。いずれの方法においても、処理温度が低すぎる場合には、洗浄回数を増やす等が必要になりコストアップに繋がることがある。また、処理温度が高すぎると親水性高分子の分解が加速し、逆に洗浄効率が低下することがある。上記洗浄を行うことにより、外表面親水性高分子の存在率の適正化を行い、固着抑制や溶出物の量を減ずることが可能となる。
透析器の血液出口部回路(圧力測定点よりも出口側)を鉗子により封止する。37℃に保温した純水を加圧タンクに入れ、レギュレーターにより圧力を制御しながら、37℃高温槽で保温した透析器へ純水を送り、透析液側から流出したろ液質量を1/100gまで測定する。膜間圧力差(TMP)は
TMP=(Pi+Po)/2
とする。ここでPiは透析器入り口側圧力、Poは透析器出口側圧力である。TMPを4点変化させ濾過流量を測定し、それらの関係の傾きから透水率(mL/hr/mmHg)を算出する。このときTMPと濾過流量の相関係数は0.999以上でなくてはならない。また回路による圧力損失誤差を少なくするために、TMPは100mmHg以下の範囲で測定する。中空糸膜の透水率は膜面積と透析器の透水性から算出する。
UFR(H)=UFR(D)/A
ここでUFR(H)は中空糸膜の透水率(mL/m2/hr/mmHg)、UFR(D)は透析器の透水率(mL/hr/mmHg)、Aは透析器の膜面積(m2)である。
透析器の膜面積は中空糸の内径基準として求めた。
A=n×π×d×L
ここで、nは透析器内の中空糸本数、πは円周率、dは中空糸の内径(m)、Lは透析器内の中空糸の有効長(m)である。
約10000本の中空糸膜よりなるモジュールの透析液側を水で満たし栓をする。血液側から室温で乾燥空気または窒素を送り込み1分間に0.5MPaの割合で加圧していく。圧力を上昇させ、中空糸膜が加圧空気によって破裂(バースト)し、透析液側に満たした液に気泡が発生した時の空気圧をバースト圧とした。
中空糸100本の断面を200倍の投影機で観察する。一視野中、最も膜厚差がある一本の糸断面について、最も厚い部分と最も薄い部分の厚さを測定した。
偏肉度=最薄部/最厚部
偏肉度=1で膜厚が完璧に均一となる。
親水性高分子としてポリビニルピロリドンを用いた場合の測定法を例示する。
透析型人工腎臓装置製造基準に定められた方法で抽出し、該抽出液中のポリビニルピロリドンを比色法で定量した。
すなわち、中空糸膜1gに純水100mlを加え、70℃で1時間抽出した。得られた抽出液2.5mlに、0.2モルクエン酸水溶液1.25ml、0.006規定のヨウ素水溶液0.5mlを加えよく混合し、室温で10分間放置した後に470nmでの吸光度を測定した。定量は標品のポリビニルピロリドンを用いて上記方法に従い求めた検量線にて行った。
湿潤中空糸膜モジュールの場合は、モジュールの透析液側流路に生理食塩水を500mL/minで5分間通液し、ついで血液側流路に200mL/minで通液した。その後血液側から透析液側に200mL/minでろ過をかけながら3分間通液した後にフリーズドライをして乾燥膜を得て、該乾燥膜を用いて上記定量を行った。
親水性高分子のポリスルホン系高分子に対する存在割合は、X線光電子分光法(ESCA法)で求めた。親水性高分子としてポリビニルピロリドンを用いた場合の測定法を例示する。
中空糸膜1本を試料台に貼り付けてX線光電子分光法(ESCA法)で測定を行った。測定条件は次に示す通りである。
測定装置:アルバック・ファイ ESCA5800
励起X線:MgKα線
X線出力:14kV,25mA
光電子脱出角度:45°
分析径:400μmφ
パスエネルギー:29.35eV
分解能:0.125eV/step
真空度:約10-7Pa以下
窒素の測定値(N)と硫黄の測定値(S)から、次の式により表面でのPVP含有比率を算出した。
<PVP添加PES(ポリエーテルスルホン)膜の場合>
PVP含有比率(Hpvp)[%]
=100×(N×111)/(N×111+S×232)
<PVP添加PSf(ポリスルホン)膜の場合>
PVP含有比率(Hpvp)[%]
=100×(N×111)/(N×111+S×442)
親水性高分子としてPVPを用いた場合の測定法を例示する。サンプルを、真空乾燥器を用いて、80℃で48時間乾燥させ、その10mgをCHNコーダー(ヤナコ分析工業社製、MT−6型)で分析し、窒素含有量からPVPの質量割合を下記式で計算し求めた。
PVPの質量割合(質量%)=窒素含有量(質量%)×111/14
中空糸膜外表面を10,000倍の電子顕微鏡で観察し写真(SEM写真)を撮影する。その画像を画像解析処理ソフトで処理して中空糸膜外表面の開孔率を求めた。画像解析処理ソフトは、例えばImage Pro Plus (Media Cybernetics,Inc.)を使用して測定する。取り込んだ画像を孔部と閉塞部が識別されるように強調・フィルタ操作を実施する。その後、孔部をカウントし、孔内部に下層のポリマー鎖が見て取れる場合には孔を結合して一孔とみなしてカウントする。測定範囲の面積(A)、および測定範囲内の孔の面積の累計(B)を求めて開孔率(%)=B/A×100で求めた。これを10視野実施してその平均を求めた。初期操作としてスケール設定を実施するものとし、また、カウント時には測定範囲境界上の孔は除外しないものとする。
前項と同様にカウントし、各孔の面積を求めた。また、カウント時には測定範囲境界上の孔は除外した。これを10視野実施してすべての孔面積の平均を求めた。
倍率200倍の投影機で中空糸膜の断面を投影し、各視野内で最大、最小、中程度の大きさの中空糸の内径(A)および外径(B)を測定し、各中空糸の膜厚を次式で求め、
膜厚=(B−A)/2
30視野90個の中空糸の膜厚の平均を算出した。
エンドトキシン濃度200EU/Lの透析液をモジュールの透析液入り口より流速500ml/minで送液し、中空糸膜の外側から内側へエンドトキシンを含有する透析液をろ過速度15ml/minで2時間ろ過を行い、中空糸膜の外側から中空糸膜の内側へろ過された透析液を貯留し、該貯留液のエンドトキシン濃度を測定した。エンドトキシン濃度はリムルスESIIテストワコー(和光純薬工業社製)を用い、取り説の方法(ゲル化転倒法)に従って分析を行った。
生食にてプライミングしたモジュールを用いて、クエン酸を添加して凝固を抑制した37℃の牛血液を、血液浄化器に200mL/minで送液し、20mL/minの割合で血液をろ過する。このとき、ろ液は血液に戻し、循環系とする。60分後に血液浄化器のろ液を採取し、赤血球のリークに起因する赤色を目視で観察する。この血液リーク試験を各実施例、比較例ともに30本の血液浄化器を用い、血液リークしたモジュール数を調べる。
中空糸約10,000本を束ね、30mmφ〜35mmφのモジュールケースに装てんし、2液系ポリウレタン樹脂にて封止してモジュールを作成した。各水準5本リークテストを実施し、ウレタン樹脂封止不良となったモジュールの本数をカウントした。
膜面積1.5m2のモジュールの透析液側を生理食塩水で満たし、健康人から採取したヘパリン加血200mlを血液バッグに詰め、血液バッグとモジュールをチューブで連結し、37℃で血液流速100ml/min、1時間循環する。循環開始前と循環60分との血液をサンプリングし、白血球数、血小板数を測定する。測定した値はヘマトクリットの値で補正する。
補正値=測定値(60分)×ヘマトクリット(0分)/ヘマトクリット(60分)
補正値から白血球と血小板の変化率を算出する。
変化率=補正値(60分)/循環開始前値×100
60分循環終了後、生理食塩水で返血し、残血している糸の本数を数えた。残血している糸の本数が10本以下を○、11本以上30本以下を△、31本以上を×として評価を実施した。
モジュールの透析液側ポートに蓋をした状態で、血液側入口ポートから200mL/minで注射用蒸留水を流し、出口ポートに注射用蒸留水が到達した時点から10秒経過するまでの間にモジュールケースを鉗子で5回軽くたたいて脱泡した後、1分間の気泡の通過個数を目視にて確認した。判定は以下の基準で行った。
10個/分以下:○
11個/分以上30個/分未満:△
30個/分以上:×
有効試料長10cmの中空糸試験片を用い、テンシロン(東洋ボールドウィン製UTM11)を用い、クロスヘッドスピード10cmの条件で引張り試験を行ない、破断点を測定した。サンプルは30本を測定し、平均値を結果とした。測定は、20±5℃、60±10%RHの温湿度環境下で実施した。中空糸が湿潤状態のものは、測定環境下で24hrの放置を行ない実質的に乾燥状態となったものを用いて実施した。
ポリエーテルスルホン(住化ケムテックス社製、スミカエクセル(R)5200P)17質量%、ポリビニルピロリドン(BASF社製コリドン(R)K-90)3.0質量%、ジメチルアセトアミド(DMAc)77.0質量%、RO水3質量%の組成からなる紡糸原液に対して、塩化マグネシウムをマグネシウム量がポリエーテルスルホンの20ppm相当量添加し、50℃で均一に溶解し、ついで真空ポンプを用いて系内を−500mmHgまで減圧した後、溶媒等が蒸発して製膜溶液組成が変化しないように直ぐに系内を密閉し15分間放置した。この操作を3回繰り返して製膜溶液の脱泡を行った。製膜溶液を30μm、15μmの2種の焼結フィルターに順に通した後、55℃に加温したチューブインオリフィスノズルから中空形成剤として予め−700mmHgで30分間脱気処理した55質量%DMAc水溶液を用いて吐出、紡糸管により外気と遮断された400mmの乾式部を通過後、70℃の20質量%DMAc水溶液中で凝固させ、湿潤状態のまま綛に捲き上げた。使用したチューブインオリフィスノズルのノズルスリット幅は、平均60μmであり、最大61μm、最小59μm、スリット幅の最大値、最小値の比は1.03、製膜溶液のドラフト比は1.06、乾式部の絶対湿度は0.18kg/kg乾燥空気であった。紡糸工程中、中空糸膜が接触するローラーは表面が鏡面加工されたステンレス製のもの、ガイドはすべて表面が梨地加工されたステンレス製のものを使用した。
実施例1と同様にして作製した血液透析器を、アルミ薄/ポリエチレンテレフタレート(PET)積層フィルムより作製した袋に入れ、窒素置換を数回繰返し内部雰囲気を窒素にした後完全にシールした。この後γ線40kGyでの滅菌処理を実施した。血液浄化器より中空糸膜を切り出し、溶出物試験、糸強度試験を実施例1と同様の試験を実施した。
実施例1と同じ製膜溶液をフィルターを通過させないこと、および洗浄しないこと以外は実施例1と同様にして中空糸膜束を得た。得られた中空糸膜の内径は199.0μm、膜厚は30.5μmであった。中空糸膜中の親水性高分子の質量割合を測定したところ、4.7質量%であった。このようにして得られた中空糸膜を用いて、血液浄化器を組み立てた。該血液浄化器内にRO水を充填し25kGyの吸収線量でγ線を照射した。γ線照射後の血液浄化器より中空糸膜を取り出し、顕微鏡にて観察したところ、未溶解成分の混入と思われる瘤状の欠陥が観察されたものがあった。該血液浄化器に、0.1MPaの圧力で加圧空気を充填し、10秒間の圧力降下が30mmAq以下のモジュールを試験に用いた。牛血液を用いた血液リークテストではモジュール30本中、2本に血球リークがみられた。偏肉度、バースト圧が低いことから薄膜部の強度不足及び/又は欠陥があったものと思われる。エンドトキシン透過試験の結果、中空糸内側に透過したエンドトキシンが観察された。この原因としては、洗浄を行わなかったため、中空糸膜外表面のPVP存在割合が増加し、エンドトキシンが通過し易くなったものと思われる。また溶出物試験に供したところ、PVP溶出量は9ppmであった。
ポリエーテルスルホン(住化ケムテックス社製、スミカエクセル(R)5200P)16質量%、ポリビニルピロリドン(BASF社製コリドン(R)K-90)6質量%、DMAc75質量%、水3質量%を50℃で溶解した。2価イオンは添加しなかった。ついで真空ポンプを用いて系内を−500mmHgまで減圧した後、溶媒等が揮発して製膜溶液組成が変化しないように直ぐに系内を密閉し15分間放置した。この操作を3回繰り返して製膜溶液の脱泡を行った。この製膜溶液を30μmのフィルターに通した後、60℃に加温したチューブインオリフィスノズルから中空形成剤として予め−700mmHgで2時間脱気処理した45質量%DMAc水溶液を用いて同時に吐出、紡糸管により外気と遮断された600mmの乾式部を通過後、濃度10質量%、70℃のDMAc水溶液中で凝固させた。使用したチューブインオリフィスノズルのノズルスリット幅は、平均100μmであり、最大110μm、最小90μm、スリット幅の最大値、最小値の比は1.22、ドラフト比は2.41、乾式部の絶対湿度は0.08kg/kg乾燥空気であった。得られた中空糸膜は40℃の水洗槽を45秒間通過させ溶媒と過剰の親水性高分子を除去した後、湿潤状態のまま巻き上げ空気中で50℃で乾燥した。得られた中空糸膜の内径は200.8μm、膜厚は30.0μmであった。中空糸膜中の親水性高分子の質量割合を測定したところ、7.5質量%であった。
ポリエーテルスルホン(住化ケムテックス社製、スミカエクセル(R)4800P)19質量%、ポリビニルピロリドン(BASF社製コリドン(R)K-90)3.5質量%、DMAc72.5質量%、水5質量%の組成からなる紡糸原液に対して、塩化マグネシウムをマグネシウム量がポリエーテルスルホンの10ppm相当量添加し、50℃で溶解し、ついで真空ポンプを用いて系内を−700mmHgまで減圧した後、溶媒等が揮発して製膜溶液組成が変化しないように直ぐに系内を密閉し10分間放置した。この操作を3回繰り返して製膜溶液の脱泡を行った。得られた製膜溶液を15μm、15μmの2段のフィルターに通した後、60℃に加温したチューブインオリフィスノズルから中空形成剤として予め−700mmHgで2時間脱気処理した50質量%DMAc水溶液と同時に吐出し、紡糸管により外気と遮断された600mmのエアギャップ部を通過後、60℃の水中で凝固させた。使用したチューブインオリフィスノズルのノズルスリット幅は、平均45μmであり、最大45.5μm、最小44.5μm、スリット幅の最大値、最小値の比は1.02、ドラフト比は1.06、乾式部の絶対湿度は0.12kg/kg乾燥空気であった。凝固浴から引き揚げられた中空糸膜は85℃の水洗槽を45秒間通過させ溶媒と過剰の親水性高分子を除去した後巻き上げた。紡糸工程中の糸道変更のためのローラーは表面が鏡面加工されたものを使用し、固定ガイドは表面が梨地処理されたものを使用した。
実施例3において、紡糸原液への添加をマグネシウムからカルシウムに変更し、塩化カルシウムをカルシウム量がポリエーテルスルホンの20ppm相当量添加したこと以外は、同様に中空糸膜束および血液浄化器を作製した。得られた中空糸膜および血液透析器の特性を表1に示す。
実施例1において、紡糸原液への塩化マグネシウム添加実施を行わないこと以外は、同様にして中空糸膜束および血液浄化器を得た。得られた中空糸膜束および血液浄化器の特性を表1に示す。
実施例3において、紡糸原液へ塩化マグネシウム添加実施を行わないこと以外は、同様にして中空糸膜束および血液浄化器を得た。得られた中空糸膜束および血液浄化器の特性を表1に示す。
ポリスルホン(アモコ社製P-3500)18質量%、ポリビニルピロリドン(BASF社製K-60)8質量%、DMAc69質量%、水5質量%の組成からなる紡糸原液に対して、塩化マグネシウムをマグネシウム量がポリスルホンの20ppm相当量添加し、50℃で溶解し、ついで真空ポンプを用いて系内を−300mmHgまで減圧した後、溶媒等が揮発して製膜溶液組成が変化しないように直ぐに系内を密閉し15分間放置した。この操作を3回繰り返して製膜溶液の脱泡を行った。得られた製膜溶液を15μm、15μmの2種のフィルターに通した後、45℃に加温したチューブインオリフィスノズルから中空形成剤として予め減圧脱気した40質量%DMAc水溶液と同時に吐出し、紡糸管により外気と遮断された600mmのエアギャップ部を通過後、50℃の水中で凝固させた。使用したチューブインオリフィスノズルのノズルスリット幅は、平均60μmであり、最大61μm、最小59μm、スリット幅の最大値、最小値の比は1.03、ドラフト比は1.01、乾式部の絶対湿度は0.06kg/kg乾燥空気であった。凝固浴から引き揚げられた中空糸膜は85℃の水洗槽を45秒間通過させ溶媒と過剰の親水性高分子を除去した後巻き上げた。該中空糸膜約10,000本の束を純水に浸漬し、121℃×1時間オートクレーブにて洗浄処理を行った。洗浄後の中空糸膜束の周りに実施例1と同様のポリエチレン製のフィルムを巻きつけた後、45℃の窒素気流中で乾燥した。紡糸工程中の糸道変更のためのローラーは表面が鏡面加工されたものを使用し、固定ガイドは表面が梨地処理されたものを使用した。得られた中空糸膜の内径は201.0μm、膜厚は41.9μmであった。中空糸膜中の親水性高分子の質量割合を測定したところ、7.4質量%であった。
実施例5において、紡糸原液への塩化マグネシウム添加を実施しなかった以外は、同様にして中空糸膜束および血液浄化器を得た。得られた中空糸膜束および血液浄化器の特性を表1に示す。
Claims (4)
- 主として親水性高分子を含有するポリスルホン系高分子からなる中空糸膜において、該中空糸膜の膜厚が10〜50μm、外表面開孔率が8〜25%、外表面における平均孔面積が0.4〜1.0μm2、偏肉度が0.6以上、外表面における親水性高分子の存在割合が25〜47質量%であり、該中空糸膜からの親水性高分子の溶出が10ppm以下であり、該中空糸膜のバースト圧が0.5MPa以上1.7MPa未満の特性を有する中空糸膜をハウジングした血液浄化器であって、純水の透水率が200〜1000ml/m2/hr/mmHgであり、γ線による放射線処理を施した際に、40kGy線量での中空糸膜の破断強度の値が、γ線処理前の中空糸膜の破断強度に対して80%以上であることを特徴とする高強度高透水性中空糸膜型血液浄化器。
- 前記ポリスルホン系高分子に対する親水性高分子の質量割合が1〜20質量%であることを特徴とする請求項1に記載の高強度高透水性中空糸膜型血液浄化器。
- 前記親水性高分子がポリビニルピロリドンであることを特徴とする請求項1または2に記載の高強度高透水性中空糸膜型血液浄化器。
- 前記親水性高分子は架橋され水に不溶化していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の高強度高透水性中空糸膜型血液浄化器。
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