JP4661877B2 - 携帯型音声再生装置 - Google Patents

Description

この発明は、特に、ヘッドホンステレオに用いて好適な携帯型音声再生装置に関するもので、特に、オーディオデータを通信により携帯型のヘッドホンステレオに記憶させるようにしたものに関する。

歩行中や車内で音楽再生を楽しめるような携帯型のヘッドホンステレオとしては、コンパクトカセット等のアナログ記録の磁気テープを用いるものが広く普及している。アナログ記録の磁気テープを用いる携帯型のヘッドホンステレオを使用する場合、通常、ユーザは、ＦＭ放送やＣＤ（コンパクトディスク）等の音楽ソースの中から、自分の好みの曲を選んで、コンパクトカセットに記録し、これを携帯型ヘッドホンステレオに装着し、歩行中や車内で、オーディオ再生を楽しんでいる。

ところが、コンパクトカセット等のアナログ記録の磁気テープを用いるものは、音質の向上に限界があり、また、ダビングによる信号の劣化が生じる。また、ＣＤ等の音楽ソースから自分の好みの曲を記録するためには、長い作業時間を必要とする。更に、コンパクトカセットのような磁気テープでは、アクセス速度が遅く、瞬時に、自分の好みの曲をサーチして再生したり、リピート再生したりすることができない。

また、携帯型のヘッドホンステレオとして、ＣＤを用いるものがある。ＣＤは、再生専用の記録媒体であるから、ＣＤを用いる携帯型のヘッドホンステレオを使用する場合、ユーザは、自分の好みのＣＤを購入し、これを携帯型のＣＤヘッドホンステレオに装着し、歩行中や車内で、オーディオ再生を楽しんでいる。ＣＤの場合には、ディジタル記録であり、音質は非常に優れている。また、アクセス速度も高速であり、所望の曲を瞬時に再生させることができる。ところが、ＣＤヘッドホンステレオは、再生専用であるため、自分の好みの曲を編集した音楽ソースを作成することができない。また、ＣＤヘッドホンステレオの場合には、振動に弱く、外部からの振動で、音飛びが生じることがある。

この他に、携帯型のヘッドホンステレオとしては、記録媒体として、ＤＡＴ（ディジタルオーディオテープ）やＮＴ（商標：ノントラッキングテープ）等のディジタル記録の磁気テープを用いるものが知られている。ＤＡＴやＮＴ等のディジタル記録の磁気テープを用いるものは、ダビング等による信号の劣化が生じ難い。ＤＡＴの場合には、極めて高音質のオーディオ再生が可能である。ＮＴの場合には、超小型のカセットで長時間の記録が行える。ところが、磁気テープを用いたものは、アクセス速度が遅く、リピート再生や頭出し再生に時間がかかるという問題がある。

更に、このような携帯型のヘッドホンステレオとして、ＭＤ（商標：ミニディスク）を用いるものがある。ＭＤは、記録／再生可能の記録媒体であり、ユーザは、ＣＤ等の音楽ソースから、自分の好みの曲を選んでＭＤに記録し、これを携帯型のＣＤヘッドホンステレオに装着し、歩行中や車内で、オーディオ再生を楽しむことができる。ＭＤの場合には、ディジタル記録であり、音質は非常に優れている。また、アクセス速度も高速であり、所望の曲を瞬時に再生させることができる。更に、ショックプルーフメモリを備えることで、外部からの振動の影響が受けずらくなっている。

このように、携帯型のヘッドホンステレオに使用される記録媒体としては、従来より、種々様々なものが提案されている。ところが、従来の携帯型のヘッドホンステレオに用いられる記録媒体は、使い勝手や音質等において、全ての要求を満足するものが見当たらない。

先ず、アナログ記録のコンパクトカセットを用いたものは、音質に関して問題がある。ＤＡＴやＮＴのようなディジタル記録の磁気テープを用いたものは、アクセス速度の点で問題がある。ＣＤは、再生専用であり、また、振動に弱い。ＭＤは、記録／再生が可能で、小型化が図れるが、現在売られているＭＤのタイトル数に限りがあり、所望の曲が手に入りにくい場合もある。また、ＣＤ等の音楽ソースをダビングするのには、時間がかかる。

さらに、ＭＤにおいては、ＭＤ専用に開発されたＡＴＲＡＣ（Adaptive Transform Acoustic Coding）圧縮伸長用ＩＣなどを用い、これらのＩＣの実装方法として、全体として小型、低廉化を図るために、専用アーキテクチャ、すなわち専用の回路構成が採用されているため、ＭＤ以外の記録媒体の記録再生など、別の用途として使用することはできなかった。

更に、音楽ユーザの好みが多様化しており、音楽の流行も短期間で著しく変化している。従来の音楽記録媒体では、このような音楽の流行を的確に掴むことが難しい。

そこで、本願出願人は、携帯型ヘッドホンステレオの記録媒体として半導体メモリを用い、この半導体メモリに音楽情報を書き込むことで、随時、音楽情報の再生を可能とした携帯形ヘッドホンステレオとして、例えば、特開平０６−１３１３７１号を提案している。しかしながら、その内部構成は、ＭＤと同様、専用ＩＣや専用アーキテクチャで構成されており、汎用性や拡張性が得られないものであった。

したがって、この発明の目的は、高い汎用性や拡張性が得られると共に、使い勝手が良好で、高い音質の再生が行える携帯型音声再生装置を提供することにある。

この発明の他の目的は、発展性があり、ユーザの音楽の好みや音楽の流行に迅速に対応できる携帯型音声再生装置を提供することにある。

上述した課題を解決するために、この発明は、ユーザが作製した音声データがアップロードされるとともに、該音声データが他のユーザにダウンロードされるようにしたネットワークサービスセンタと通信可能な外部機器と有線で接続するための通信手段と、
無線通信手段と、
収音手段と、
収音手段が収音した他の音声データを圧縮する圧縮手段と、
ダウンロードされた音声データと他の音声データとを記憶する記憶手段と、
ダウンロードされた音声データを伸張する伸張手段と、外部機器と通信手段とが有線で接続されている状態で外部機器を介して、または、無線通信手段を制御して、記憶手段に記憶される他の音声データをネットワークサービスセンタへアップロードさせ、前記ネットワークサービスセンタから音声データをダウンロードさせる制御手段と、
を備える携帯型音声再生装置である。

多数の音楽データを提供するネットワークサービスセンタとディジタル携帯型ステレオヘッドホンプレーヤとが公衆電話回線（例えば、ＩＳＤＮ回線等）を使って結ばれ、ネットワークサービスセンタから音楽データが取り出され、この音楽データがハードディスクに記録され、再生される。音声データがディジタル記録されるため、音質の向上が図れる。カード型のハードディスクが用いられるため、アクセス速度が速いと共に、小型、軽量化が図れる。また、好みの曲をネットワークサービスセンタから選択できるため、使い勝手が良いと共に、利用できる曲数が膨大になり、音楽ユーザ好みの多様化や、音楽の流行に対応できる。更に、ディジタル携帯型ステレオヘッドホンプレーヤをベースステーションに固定することで、通信機能が備わると共に、バッテリーの充電を行うことができる。ディジタル携帯型ステレオヘッドホンプレーヤに機能拡張用のカードを装着することで、新たな機能、例えば無線通信機能を付加でき、例えば外部装置を介した、もしくは装置自身の無線通信機能を利用したデータのアップロードの選択が可能となるなど、発展性が良好である。

この発明によれば、多数の音楽データを提供するネットワークサービスセンタとディジタル携帯型ステレオヘッドホンプレーヤとがＩＳＤＮ回線等を使って結ばれ、ネットワークサービスセンタから音楽データが取り出され、この音楽データがハードディスクに記録され、再生される。音声データがディジタル記録されるため、音質の向上が図れる。カード型のハードディスクが用いられるため、アクセス速度が速いと共に、小型、軽量化が図れる。また、好みの曲をネットワークサービスセンタから選択できるため、使い勝手が良いと共に、利用できる音楽数が膨大になり、音楽ユーザ好みの多様化や、音楽の流行に対応できる。更に、ディジタル携帯型ステレオヘッドホンプレーヤをベースステーションに固定することで、通信機能が備わると共に、バッテリーの充電を行うことができる。ディジタル携帯型ステレオヘッドホンプレーヤに機能拡張用のカードを装着することで、新たな機能を付加でき、発展性が良好である。

すなわち、各部を接続するバスとしてパーソナルコンピュータの分野において標準的に採用されているＰＣ用標準バス（例えば、ＩＳＡバスやＰＣＩバス等）を用いており、このような汎用アーキテクチャの回路構成を採用していることにより、ディジタル携帯型ヘッドホンステレオプレーヤ全体としての製造コストの低廉化と、高い汎用性や拡張性とが実現されている。

以下、この発明の一実施例について図面を参照して説明する。この発明が適用されたディジタル携帯型ヘッドホンステレオは、基本的には、多数の音楽データを提供するネットワークサービスセンタと公衆電話回線を使って結び、ネットワークサービスセンタから音楽データを取り出し、この音楽データをハードディスクに記録し、このハードディスクに記録された音楽データを再生して、使用するものである。

図１は、この発明が適用されたディジタル携帯型ヘッドホンステレオにおける、家庭用端末システムの構成の一例を示すものである。図１において、１はディジタル携帯型ヘッドホンステレオである。ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１は、後に詳述するように、その内部にハードディスクを備えており、このハードディスクに、通信で送られてきた音楽データが蓄えられる。

２は、機能動作部としてのベースステーションである。ベースステーション２には、凹部３が設けられる。この凹部３に、ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１全体が嵌合され、携帯型ヘッドホンステレオ１がベースステーション２に固定される。

ベースステーション２は、例えば、各家庭の壁面等に固定される。ベースステーション２は、後述のネットワークサービスとの通信制御、ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１のバッテリーへの電源供給等に用いられる。すなわち、ベースステーション２からは、通信制御端子４が導出される。この通信制御端子４に、例えば、ＩＳＤＮ等の通信回線が結ばれる。また、ベースステーション２からは、電源端子５が導出される。この電源端子５から、電源が供給される。ベースステーション２の凹部３には、ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１のバッテリーに電源を供給するための電源端子６、及びディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１とのデータの授受を行うためのデータ入出力端子７が設けられる。

ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１を携帯する場合には、このディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１がベースステーション２から外され、ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１が単独で携帯される。

ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１にデータを記録する場合や、ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１のバッテリーに電源を供給する場合には、ベースステーション２の凹部３に、ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１が嵌合される。

ベースステーション２の凹部３にディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１が嵌合されると、ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１の底面の電源端子８及びデータ入出力端子９がベースステーション２の凹部３の電源端子６及びデータ入出力端子７と接続される。これにより、携帯型ヘッドホンステレオ１のバッテリーが充電されると共に、携帯型ヘッドホンステレオ１がＩＳＤＮ回線を使って通信可能な状態となる。

ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１の前面には、液晶ディスプレイ１１、方向キー１２、入力キー１３Ａ、１３Ｂが設けられる。また、このディジタル携帯型ヘットホンステレオ１の前面には、早送り、再生、巻き戻し、停止、一時停止等の動作キー１４が設けられる。ディジタル携帯型ヘットホン１の上面には、ヘッドホン端子１５、マイクロホン端子１６が設けられる。

前述したように、この携帯型ヘッドホンステレオ１は、ネットワークサービスセンタから音楽データを取り出し、この音楽データをハードディスクに記録し、このハードディスクに記録された音楽データを再生して使用される。

図２は、ネットワークサービスからの音声データをディジタル携帯型ヘッドホンステレオに転送する際の構成を示すものである。図２において、２１はネットワークサービスセンタである。ネットワークサービスセンタ２１は、ユーザに音楽ソースを提供するサーバである。このネットワークサービスセンタ２１は、多数の音楽データが蓄えられている。ネットワークサービスセンタ２１は、例えばＩＳＤＮ回線２３等の公衆電話回線を使って、外部からアクセスすることができる。ネットワークサービス２１は、ユーザとの契約により、音楽データの利用者に課金を行う。課金の方法は、１曲当たりの料金を決める方法、月又は年間固定料金とする方法、時間当たりの料金を決める方法等が考えられる。

また、ネットワークサービスセンタ２１からユーザ側への音声データの提供ばかりでなく、ユーザが自分で作った音楽等をネットワークサービスセンタ２１にアップロードするようにしても良い。この場合、音楽情報を提供したユーザに対して、何等かの料金が支払われることが著作権を守る立場からも好ましい。例えば、音楽情報を提供したユーザは、その音楽がダウンロードされた回数に応じて、料金を受け取るようにすることが考えられる。

前述したように、ベースステーション２の凹部３にディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１を嵌合すると、ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１が通信機能を持つ。この通信機能により、ＩＳＤＮ回線２３を介して、ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１がネットワークサービスセンタ２１に接続される。ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１がネットワークサービスセンタ２１に接続されると、図３Ａに示すように、例えば、音楽の大分類を示すメニューの画面がネットワークサービスセンタ２１からディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１に送られ、ディスプレイ１１に表示される。方向キー１２、入力キー１３Ａ、１３Ｂを使って、この画面中から、所望の分類が指定される。

分類の指定が終了すると、図３Ｂに示すように、曲名のメニューが現れる。この曲名から所望の曲を方向キー１２、入力キー１３Ａ、１３Ｂを使って選択すると、その曲のデータがネットワークサービスセンタ２１からＩＳＤＮ回線２３を介して、ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１に送られる。そして、この音楽データがディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１のハードディスクに記録される。

ネットワークサービスセンタ２１から音声データを転送するプロトコルとしては、例えば、図４に示すように、音声データにヘッダを付加し、パケットデータで転送することが考えられる。音声データの転送プロトコルは、独自のプロトコルを定めても良いし、ＴＣＰ／ＩＰのような汎用のプロトコルを用いるようにしても良い。

また、音声データは、圧縮して転送することが考えられる。音声データの圧縮方式としては種々のものが提案されているが、携帯型ヘッドホンステレオとして使用することから、音質を重視した圧縮方式を用いることが望まれる。例えば、ＭＤで使用されているＡＴＲＡＣ（Adaptive Transform Acoustic Coding）を用いることができる。また、送られてきた音楽データをリアルタイムで再生できるようにエンコードして、転送するようにしても良い。

なお、上述の例では、メニュー表示により所望の曲を選択するようにしているが、曲名や歌手等により、所望の曲を検索することもできる。また、画面上にアイコンを表示し、アイコンとポインティングデバイスにより、所望の曲を選択できるようにしても良い。

ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１を携帯する場合には、図５に示すように、ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１がベースステーション２から取り外される。ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１のヘッドホン端子１５に、ヘッドホン１７が取り付けられる。早送り、再生、巻き戻し、停止、一時停止等の動作キー１４の操作により、ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１に内蔵されているハードディスクに記録されている音楽データが再生される。この再生音がヘッドホン１７から出力される。

このように、この発明が適用されたディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１は、ネットワークサービスセンタ２１から転送されてきた音楽データを内部のハードディスクに記憶して使用される。このため、ネットワークサービスセンタ２１から、最新の曲を取り出すことができ、多様化しているユーザの音楽的な嗜好を満足できる。音楽データの転送には例えばＩＳＤＮを用いていると共に、音楽データは圧縮されているので、転送時間に長時間は要しない。そして、記録媒体としてハードディスクが用いられる。このため、アクセス速度が非常に速く、また、光ディスクに比べて、振動を受け難い。

なお、上述の例では、ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１とベースステーション２とからなるシステムについて説明したが、ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１に、キーボードやディスプレイを外付けすることもできる。つまり、図６に示すように、ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１には、コネクタ１８が設けられている。このコネクタ１８には、ディスプレイ３１、キーボード３２、モデム又はターミナルアダプタ３３を取り付けることができる。

モデム又はターミナルアダプタ３３を取り付けると、ベースステーション２を用いずに、ネットワークサービスセンタ２１とディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１とをモデム又はターミナルアダプタ３３を使って接続することができると共に、他のコンピュータと接続することができる。更に、モデム又はターミナルアダプタの代わりに、無線接続コントローラを用い、ネットワークサービスセンタ２１とディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１とを無線で接続することも考えられる。

キーボード３２を取り付けることで、更に複雑なコマンドを入力でき、携帯型ヘッドホンステレオ１を種々の用途に使用できる。また、ディスプレイ３１を取り付けると、動画データ等を再生することも可能になり、ネットワークサービスセンタ２１を、オーディオビジュアルのデータベースとして活用できる。なお、ディスプレイ３１としては、ＣＲＴディスプレイの他に、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等が利用可能である。

図７は、この発明が適用されたディジタル携帯型ヘッドホンステレオシステムの構成を示すブロック図である。図７において、ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１は、全体制御を行うＣＰＵ４１を有している。ＣＰＵ４１からのバス４２に、ＲＯＭ４３と、ＲＡＭ４４が接続されると共に、音声データを記憶するためのハードディスク４５、音声データの圧縮／伸長を行うための圧縮／伸長回路４６が設けられている。また、バス４２には、ベースステーション２のＤＳＵ（Digital Service Unit）６１を取り付けるためのＩ／Ｏポート４７、外部キーボード３２や外部モデム３３、外部ディスプレイ３１を取り付けるためのＩ／Ｏポート４８、各種機能を付加するためのカード７１を取り付けるためのＩ／Ｏポート４９を有している。更に、入力キー５１（方向キー１２、入力キー１３Ａ、１３Ｂ、動作キー１４に対応する）、液晶ディスプレイ１１を駆動するためのドライバ５５がバス４２に接続される。

このバス４２は、パーソナルコンピュータの分野において標準的に使用されているＰＣ用標準バスで構成されており、ＡＴ互換機の外部バス（拡張スロットバス、システムバス等とも呼ばれる）として広く採用されているＩＳＡ（Industry Standard Architecture）バスや、ローカルバス（プロセッサダイレクトバスとも呼ばれる）として広く採用されているＰＣＩ（Peripheral Component Interconnect ）バス等で構成されている。このようなパーソナルコンピュータの分野において汎用的なバスを用いた汎用アーキテクチャの回路構成を採用していることにより、ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１全体としての製造コストの低廉化と、高い汎用性や拡張性との両立が実現されている。

ベースステーション２は、ＤＳＵ６１、電源回路６２を有している。ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１がベースステーション２に取り付けられると、ベースステーション２のＤＳＵ６１がＩ／Ｏポート４７を介して携帯型ヘッドホンステレオ１のバス４２に接続される。これと共に、電源回路６２からの電源が携帯型ヘッドホンステレオ１のバッテリー５３に供給され、バッテリー５３が充電される。

ネットワークサービスセンタ２１からの音楽データをハードディスク４５に記憶させる場合には、ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１がベースステーション２に取り付けられる。そして、入力キー５１の操作により、ネットワークサービスセンタ２１に接続するためのコマンドが与えられ、ＤＳＵ６１により、ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１がネットワークサービスセンタ２１に接続される。ネットワークサービスセンタ２１からは、例えば、独自のプロトコル又はＴＣＰ／ＩＰ等の汎用のプロトコルでパケット化されてデータが送られている。このパケットデータの分解処理がなされ、必要な圧縮音声データが抽出される。この圧縮音声データは、ハードディスク４５に転送され、ハードディスク４５に記憶される。

ハードディスク４５に記憶されたデータを再生する場合には、入力キー５１の操作により、再生コマンドが与えられる。再生コマンドが与えられると、ハードディスク４５に記憶されていた圧縮音声データが読み出され、これが音声圧縮／伸長回路４６に供給される。音声圧縮／伸長回路４６で、例えばＡＴＲＡＣにより圧縮されていた音声データが伸長される。この伸長された音声データは、Ｄ／Ａコンバータ５２を介して、ヘッドホン１７に供給される。

マイクロホン５４等からの音声信号を記録する場合には、入力キー５１の操作により、録音コマンドが与えられる。録音コマンドが与えられると、マイクロホン５４からの音声信号がＡ／Ｄコンバータ５６に供給され、音声信号がディジタル化される。この音声データは、音声圧縮／伸長回路４６に供給される。音声圧縮／伸長回路４６で、音声データが圧縮される。この圧縮音声データは、バス４２を介してハードディスク４５に転送され、ハードディスク４５に記憶される。

ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１は、小型軽量化を図るために、主要部品を一体化したメイン基板と、カード型のハードディスクを用いている。図８は、ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１の内部構成を示す分解斜視図である。ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１の筐体７０Ａ、７０Ｂ内には、メイン基板７１と、カード型のハードディスク７２と、バッテリー７３とが収められている。更に、機能拡張カード７４を装着することができる。

メイン基板７１には、ＣＰＵ４１、ＲＯＭ４３、ＲＡＭ４４等、主要な回路部品が全て配置されている。例えば、８０３８６程度のＣＰＵを使用した、ＰＣＭＣＩＡカードと同程度の小型のメイン基板７１は既に開発されている。将来、より高速動作が可能なＣＰＵを搭載した小型のメイン基板７１が開発されていくと考えられる。

ハードディスク７２は、例えば、１．８インチのディスクを用いたもので、ＰＣＭＣＩＡカードと同程度の形状で、その厚さは例えば５ｍｍである。このディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１では、このように、機器の小型化を図るために、カード型のハードディスク７２を用いている。このようなカード型のハードディスク７２は、現在１２１ＭＢのものが容易に入手できる。更に、近い将来、１ＧＢ程度のものが開発されると考えられる。

サンプリング周波数を３０ｋＨｚ、量子化ビット数を１６ビットとすると、１２０ＭＢのハードディスクを用いて、約３３分の音楽再生を楽しむことができる。更に、２倍の音声圧縮を行えば、５０ＭＢのハードディスクを用いて、約３０分の音楽再生を楽しむことができるであろう。約３０分の音楽再生を楽しむことができれば、通常の使用には十分であると考えられることから、２倍の音声圧縮を行ない、５０ＭＢ以上のハードディスクを用いれば、当面、十分であると考えられる。近い将来、１ＧＢ程度のカード型のハードディスクが開発されたら、より高音質で、長時間の再生が可能になろう。

なお、上述の例では、カード型のハードディスクを用いているが、相変化型の光ディスクや光磁気ディスクを用いるようにしても良い。カード型の光ディスクや光磁気ディスクが開発された場合には、これをカード型のハードディスクと同様に用いることができる。

機能拡張カード７４は、ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１に更なる機能を追加できるようにするためのものである。機能拡張カード７４は、ＰＣＭＣＩＡカードと同程度の形状であり、機能拡張カード７４としては、例えば、図９に示すように、ＭＰＥＧ等の動画の圧縮／伸長を行う映像記録／再生カード（図９Ａ）、ファクシミリの送受信を可能とするファクシミリ送受信カード（図９Ｂ）、無線でデータを送受信できるようにする無線送受信カード（図９Ｃ）、ページャ機能を付加するページャカード（図９Ｄ）、例えばＧＰＳを用いたナビゲーションを行えるようにするナビゲーションカード（図９Ｅ）、有線でのデータの送受信を行うための有線送受信カード（図９Ｆ）等が考えられている。機能拡張カード７４を取り付けることにより、ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１に他の機能を付加することができ、ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ１を他の様々な用途に使用することができる。

この発明が適用されたディジタル携帯型ヘッドホンステレオの一例の説明に用いる斜視図である。 この発明が適用された音声データの転送シテスムの説明に用いる斜視図である。 この発明が適用された音声データの転送シテスムの説明に用いる略線図である。 この発明が適用された音声データの転送シテスムの説明に用いる略線図である。 この発明が適用されたディジタル携帯型ヘッドホンステレオの一例の説明に用いる斜視図である。 この発明が適用されたディジタル携帯型ヘッドホンステレオの一例の説明に用いる斜視図である。 この発明が適用されたディジタル携帯型ヘッドホンステレオの一例の構成を示すブロック図である。 この発明が適用されたディジタル携帯型ヘッドホンステレオの一例の構成を示す斜視図である。 この発明が適用されたディジタル携帯型ヘッドホンステレオにける拡張カードの説明に用いる略線図である。

符号の説明

１・・・ディジタル携帯型ヘッドホンステレオ
２・・・ベースステーション
２１・・・ネットワークサービスセンタ
２３・・・ＩＳＤＮ回線
７１・・・メイン基板
７２・・・カード型ハードディスク

Claims (5)

1. ユーザが作製した音声データがアップロードされるとともに、該音声データが他のユーザにダウンロードされるようにしたネットワークサービスセンタと通信可能な外部機器と有線で接続するための通信手段と、
   無線通信手段と、
   収音手段と、
   前記収音手段が収音した他の音声データを圧縮する圧縮手段と、
   前記ダウンロードされた音声データと前記他の音声データとを記憶する記憶手段と、
   前記ダウンロードされた音声データを伸張する伸張手段と、
   前記外部機器と前記通信手段とが有線で接続されている状態で前記外部機器を介して、または、前記無線通信手段を制御して、前記記憶手段に記憶される前記他の音声データを前記ネットワークサービスセンタへアップロードさせ、前記ネットワークサービスセンタから音声データをダウンロードさせる制御手段と、
   を備える携帯型音声再生装置。
2. ＧＰＳ部を更に備える
   請求項１に記載の携帯型音声再生装置。
3. 前記記憶手段はハードディスクである
   請求項１に記載の携帯型音声再生装置。
4. カードが装着される装着部をさらに備え、
   前記無線通信手段は、所定のカードが前記装着部に装着されることで使用可能になる
   請求項１に記載の携帯型音声再生装置。
5. 前記通信手段がキーボードと接続され、
   前記制御手段は、前記キーボードが接続されたときには、該キーボードに対する操作入力に基づく制御処理を実行する
   請求項１に記載の携帯型音声再生装置。

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