JP4659670B2 - 油圧式オートテンショナ - Google Patents

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Description

本発明は、ベルト、チェーン等の伝動部材に適度なテンションを自動的に与えるための油圧式オートテンショナに関するものである。
図8に示すように、油圧式オートテンショナ100の多くは、ケーシング101とその内側に設けたシリンダ102との間に低圧油室106を形成し、シリンダ102の内部にプランジャ103で押圧される高圧油室105を形成し、リターンスプリング104がプランジャ103を退出方向へ付勢することで、オイルLが低圧油室106から高圧油室105へ逆止弁107を介して一方向に流入する一方、過負荷時にプランジャ103がシリンダ102に深く進入する際に、高圧油室105のオイルLが、シリンダ102とプランジャ103と間のクリアランス108を経て、該シリンダ102の上端面付近にあるクリアランス108の端から低圧油室106へリークするように構成されている。
ところが、上記の過負荷時に、プランジャ103の上下ストロークが大きい場合や周波数が高い場合には、図9に示すように、該オイルLはクリアランス108の端から低圧油室106のオイルLの上方のエア中へ勢いよく噴出し、そのエアを巻き込んで低圧油室106のオイルLに落下する。従って、低圧油室106のオイルLへのエア109の混入量が次第に増加する。このエア109はやがてオイルLとともに逆止弁107を経て高圧油室105に流入するため、プランジャ103にエア109の体積分のガタが生じてオートテンショナ機能が低下し、テンションを与える対象物であるベルト等の振れが増加したり、異音が発生したりするという問題があった。そこで、このエアの問題に対応する手段が幾つか提案されている。
特許文献1には、エアの巻き込みを未然に防止する手段として、シリンダの上部の内周面に環状の噴出溝を凹設し、噴出溝の溝底を貫通する噴出穴を形成し、高圧油室のオイルLがクリアランスから噴出溝と噴出穴とを経て低圧油室のオイルL中へ直接放出することが記載されている。
また、特許文献2には、エアの巻き込みが生じたことに対処する手段として、低圧油室に、オイルは通すが気泡は通しにくい狭い隙間をケーシングとの間に形成するバッフルを設け、低圧油室のオイルに混入した気泡が高圧油室へ入るのを防ぐことが記載されている。
特開平9−203447号公報 特開2001−116092公報
ところが、特許文献1の噴出穴による手段は、噴出孔がクリアランスの途中でバイバス路として働き、高圧油室からのオイルの噴出速度を変えるので、クリアランスの従来設計を変更する必要があった。また、特許文献2のバッフルによる手段は、エアの巻き込みが生じた後の対処療法であった。
本発明の目的は、上記課題を解決し、クリアランスの従来設計に影響を与えることなく、オイルへのエア混入を未然に防止して、オートテンショナ機能の低下と異音の発生とを防止することができる油圧式オートテンショナを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は、シリンダの内部でプランジャのピストン部に押圧される高圧油室と、前記高圧油室に逆止弁を介して連通し得る低圧油室とを備え、前記高圧油室のオイルが、前記シリンダと前記ピストン部と間のクリアランスを経て、前記シリンダの端面付近にある前記クリアランスの端から前記低圧油室へリークする油圧式オートテンショナにおいて、前記クリアランスの端に常に近接して対面するリング部を備えたオイル当て部材を設け、前記クリアランスの端から噴出するオイルが前記リング部に当たってから低圧油室に流れるようにしたことを特徴とする。
オイル当て部材としては、次のものを例示することができる。
(a)オイル当て部材の形状の例示
1.プランジャが遊挿可能な内径を有するリング部を備えたオイル当て部材(その外径はシリンダの外径と同程度又はそれ以上が好ましい。)
2.プランジャが遊挿可能な内径を有するリング部と、リング部の外周縁からシリンダの外周面側に屈曲したスカート部とを備えたオイル当て部材
3.上記1又は2のリング部の内周面にラビリンス凹部を設けたオイル当て部材
(b)オイル当て部材の状態
1.リング部がシリンダの端面に載って、オイル当て部材の自重のみで該端面を押圧しているもの
2.リング部がシリンダの端面に載って、オイル当て部材の自重と別部材の付勢バネとで該端面を押圧しているもの
3.リング部がシリンダの端面から浮くようにして、リング部又はスカート部においてシリンダに止着されたもの
4.シリンダの上端の内周面に凹設した環状凹所に入り込んで、抜け止めされているもの
(c)オイル当て部材の材料
1.少なくともリング部がオイル不透性の材料で形成されているもの
オイル不透性の材料としては、金属、樹脂、セラミックス等を例示できる。
2.少なくともリング部がオイル浸透性の多孔質材料で形成されているもの
オイル浸透性の多孔質材料としては、金属、樹脂、セラミックス等よりなる多孔質材料を例示できる。
そして、本発明の態様には、前記(a)(b)(c)の各例示の全ての組み合わせが例示的に含まれる。その組み合わせの具体例については、下記の実施例で説明する。
オイル当て部材のリング部のオイルが当たる面は、クリアランスの端に該端より上方へ6mm(より好ましくは4mm)までの範囲で常に近接していることが好ましい。エアが巻き込まれる前にオイルを当てるためである。また、オイル当て部材のスカート部がオイル不透性の材料で形成されている場合には、そのスカート部の内周面とシリンダの外周面との間にオイルを流すための間隙を形成することが好ましい。
本発明の油圧式オートテンショナによれば、クリアランスの従来設計に影響を与えることなく、オイルへのエア混入を未然に防止して、オートテンショナ機能の低下と異音の発生とを防止することができる。
シリンダ17の内部でプランジャ8のピストン部18に押圧される高圧油室23と、高圧油室23に逆止弁25を介して連通し得る低圧油室24とを備え、高圧油室23のオイルLが、シリンダ17とプランジャ8のピストン部18と間のクリアランス30を経て、シリンダ17の端面付近にあるクリアランス30の端から低圧油室24へリークする油圧式オートテンショナ10において、クリアランス30の端に常に近接して対面するリング部41を備えたオイル当て部材40を設け、クリアランス30の端から噴出するオイルLがリング部41に当たってから低圧油室24に流れるようにした。
以下、本発明の油圧式オートテンショナを具体化した実施例について、図1〜図7を参照して説明する。本実施例の油圧式オートテンショナ10は、有底筒状のケーシング11を備え、ケーシング11の下面に一体形成された取付部12には、環状のカラー13がドライベアリング14を介して回動可能に設けられている。ケーシング11の内周下部には縮径した被圧入部15が設けられ、被圧入部15の内周面とケーシング11の内底面とには油溝16が凹設されている。
ケーシング11内には、ケーシング11の内径より一回り小さい外径をもつ有底のシリンダ17が挿入され、その下端部が被圧入部15に圧入固定されている。ケーシング11の開口端部からシリンダ17の内側には、プランジャ8の下端部に設けられた棒状のピストン部18が上下摺動可能に進入している。プランジャ8の上端部の取付部19には、環状のカラー13がドライベアリング14を介して回動可能に設けられ、該カラー13が、例えば図2のアーム4に連結される。
シリンダ17とピストン部18の下端面との間にはピストン部18に押圧される高圧油室23が形成され、シリンダ17の外周面とケーシング11の内周面との間には低圧油室24が形成されている。高圧油室23と低圧油室24には適量のオイルLが入れられ、低圧油室24の上部には空気が存在している。高圧油室23と低圧油室24とは、シリンダ17の底壁に設けられた連通孔26とその高圧油室23側に設けられた逆止弁25と前記油溝16とを介して、低圧油室24から高圧油室23への一方向に連通可能となっている。
また、高圧油室23と低圧油室24との間を隔てる隔壁であるシリンダ17とプランジャ8のピストン部18との間には、リーク通路としての断面細環状のクリアランス30が設けられている。そして、高圧油室23内のオイルを、該クリアランス30を経て、シリンダ17の端面付近にある該クリアランス30の端から低圧油室24へリーク(流出)させられるようになっている。このクリアランス30の間隙αは平均値で0.01〜0.04mm程度が好ましく、0.02〜0.03mmがさらに好ましい。但し、このクリアランス30の間隙αは全周で一定とは限らず、前記平均値より大きい部分と小さい部分とに偏る場合もある。
プランジャ8の上部であって取付部19より下部には、ケーシング11の開口に進入した長めの外筒と、プランジャ8の外周に圧入された短めの内筒と、両筒の上端部を塞ぐ天井部とが一体形成されたスプリングカバー29が圧入固定されている。スプリングカバー29の天井部の下面と、被圧入部15の上面に設置されたスプリングシート33との間には、リターンスプリング31が圧縮状態で装着され、プランジャ8を上方(退出方向)へ付勢している。ケーシング11の開口端部内周の段付き部には、スプリングカバー29の外筒に摺接するシールリング20が装着され、該シールリング20は同開口端部内周の溝に嵌着されたストッパリング22に下方から係止して抜けないようになっている。21はシールリング20のインサート金具である。
プランジャ8の上部であって取付部19より下部には、プランジャ8からケーシング11の開口端部(特にスプリングカバー29とシールリング20)を被いケーシング11の外周にまで配される樹脂製のダストカバー32が取り付けられ、該ダストカバー32はプランジャ8と共に上下動するようになっている。
さて、本実施例の特徴として、クリアランス30の端に常に近接して対面するリング部41を備えたオイル当て部材40が設けられ、クリアランス30の端から噴出するオイルLがリング部41に当たってから低圧油室24に流れるようになっている。このオイル当て部材40の実施例1〜実施例8を説明する。
実施例1のオイル当て部材40は、図1及び図3(a)〜(c)に示すように、プランジャ8が遊挿可能な内径とシリンダ17の外径よりやや大きい(略同じでもよい)外径とを有するリング部41のみからなるものである。リング部41はオイル不透性の材料(例えば金属板)で形成されている。オイルLがリークしないときには、図3(b)に示すように、リング部41がシリンダの端面に載って、該リング部41の自重のみで該端面を押圧している。オイルLが噴出したときには、図3(c)に示すように、リング部41がシリンダの端面より近接の範囲で僅かに浮き上がる。
実施例2のオイル当て部材40は、図4(a)にオイル噴出時を示すように、プランジャ8が遊挿可能な内径とシリンダ17の外径よりやや大きい外径とを有するリング部41と、リング部41の外周縁からシリンダ17の外周面側に屈曲したスカート部42とを備えたものである。リング部41とスカート部42はオイル不透性の材料(例えば金属板)で形成されている。オイルLがリークしないときには、リング部41がシリンダの端面に載って、該リング部41の自重のみで該端面を押圧している。スカート部42の内周面とシリンダ17の外周面との間にオイルを流すための間隙が形成されている。
実施例3のオイル当て部材40は、図4(b)(c)に示すように、プランジャ8が遊挿可能な内径とシリンダ17の外径よりやや大きい外径とを有するリング部41と、リング部41の外周縁からシリンダ17の外周面側に屈曲したスカート部42とを備えたものである。リング部41とスカート部42はオイル不透性の材料(例えば金属板)で形成されている。リング部41がシリンダ17の端面から浮くようにして、スカート部42において複数のスペーサ43により部分的にシリンダ17に止着されている。
実施例4のオイル当て部材40は、図5(a)に示すように、プランジャ8が遊挿可能な内径とシリンダ17の外径とほぼ等しい外径とを有するリング部41と、リング部41の外周縁からシリンダ17の外周面側に屈曲したスカート部42とを備えたものである。リング部41とスカート部42はオイル浸透性の多孔質材料(例えば発泡樹脂)で形成されている。リング部41がシリンダ17の端面に接する又は浮くようにして、スカート部42においてシリンダ17に当接して止着されている。
実施例5のオイル当て部材40は、図5(b)に示すように、プランジャ8が遊挿可能な内径を有するリング部41を備えたものである。リング部41はオイル浸透性の多孔質材料(例えば発泡樹脂)で形成されている。本例を適用する場合には、シリンダ17の上端部の内周面に環状凹所17aが形成され、その下にクリアランス30の端が位置している。そして、環状凹所17aにリング部41が入り込んで、Oリング44で抜け止めされている。
実施例6のオイル当て部材40は、図6に示すように、実施例1と同様のリング部41のみからなるものである。オイルLがリークしないときには、リング部41がシリンダの端面に載って、該リング部41の自重と、該リング部41とスプリングカバー29との間に設けられた比較的弱い付勢バネ45とで該端面を押圧している。
実施例7のオイル当て部材40は、図7(a)に示すように、プランジャ8が遊挿可能な内径とシリンダ17の外径よりやや大きい外径とを有するリング部41と、リング部41の外周縁からシリンダ17の外周面側に屈曲したスカート部42とを備えたものである。リング部41の内周面にはラビリンス凹部46(環状凹部)が設けられている。リング部41とスカート部42はオイル不透性の材料(例えば金属板)で形成されている。リング部41がシリンダ17の端面から浮くようにして、スカート部42において複数のスペーサ43により部分的にシリンダ17に止着されている。
実施例8のオイル当て部材40は、図7(b)に示すように、プランジャ8が遊挿可能な内径とシリンダ17の外径よりやや大きい外径とを有するリング部41と、リング部41の外周縁からシリンダ17の外周面側に屈曲したスカート部42とを備えたものである。リング部41とスカート部42はオイル不透性の材料(例えば金属板)で形成されている。また、リング部41の下面にはオイル浸透性の多孔質材料(例えば発泡樹脂)で形成された下面部47が取着されている。この下面部47がシリンダ17の端面から浮くようにして、スカート部42において複数のスペーサ43により部分的にシリンダ17に止着されている。
以上のように構成された油圧式オートテンショナ10は、例えば図2に示すように使用される。同例では、Vベルト1が滑車2と遊び滑車3に巻き掛けられている。遊び滑車3はアーム4の先端に回動可能に取り付けられ、アーム4の基端は軸部5に揺動可能に取り付けられている。このアーム4の中央部に油圧式オートテンショナ10が連結される。
そして、Vベルト1のテンションが過小になると、Vベルト1は遊び滑車3及びアーム4を介して、リターンスプリング31によるプランジャ8の上方への変位を許容し、図2(a)に示すように、ピストン部18がシリンダ17から退出する方向に変位する。すると、高圧油室23の圧力が低圧油室24の圧力より一時的に低下し、逆止弁25が開き、低圧油室24内のオイルが油溝16を経て連通孔26から高圧油室23内に流入する。こうして、Vベルト1に適度なテンションが加わる。
一方、Vベルト1のテンションが過負荷等により過大になると、Vベルト1は遊び滑車3及びアーム4を介して、プランジャ8を下方へ強く押圧する。すると、図2(b)に示すように、高圧油室23内のオイルはクリアランス30を経て低圧油室24へリークする。よって、ピストン部18をシリンダ17に深く進入させることができるため、Vベルト1のテンションを軽減すると同時に、ベルト長さの変化を吸収(自動調整)することができる。
さて、このテンション過大時に、プランジャ8の上下ストロークが大きい場合や周波数が高い場合には、高圧油室23のオイルLはクリアランス30の端から噴出する。しかし、本実施例では、クリアランス30の端に常に近接して対面するリング部41を備えたオイル当て部材40を設けているため、クリアランスの端30から噴出するオイルLが直ちにリング部41に当たり、それから低圧油室24に流れる。そのため、噴出するオイルLがエアを巻き込むことが少なく、またエアを巻き込んだオイルLも、当たったリング部41を伝う際の気液分離作用により、オイルLのみとなって低圧油室24に流れる。
より具体的には、実施例1のオイル当て部材40は、図3(b)に示すように、オイルLがリークしないときには自重のみでシリンダ17の端面を押圧しているが、図3(c)に示すように、オイルLがクリアランス30の端から噴出したときには、下面に該オイルLが当たって自重に抗しシリンダ17の端面から浮き上がる。分離したオイルLは、リング部41とシリンダ17の端面との間から外周面を伝って低圧油室24に流れる。分離したエアは、リング部41とプランジャ8との微小隙間から抜ける。
実施例2のオイル当て部材40も、図4(a)にオイル噴出時を示すように、実施例1と同様に作用する。さらに、スカート部42があることから、オイルLがシリンダ17の外周面に導かれやすい。
実施例3のオイル当て部材40は、図4(b)に示すように、常にリング部41がシリンダ17の端面から浮くようになっているが、オイルLに対する作用は実施例2と同様である。さらに、オイル当て部材40が動かないので、リング部41がプランジャ8に対しこじれて傾くといったおそれがない。
実施例4のオイル当て部材40は、図5(a)に示すように、リング部41とスカート部42がオイル浸透性の多孔質材料で形成されているので、噴出したオイルLはリング部41に当たるとさらに該リング部41に浸透し、その浸透する際の気液分離作用により、エアと分離される。分離したオイルLはオイル当て部材40の内部ないし外表面を伝って低圧油室24に流れる。分離したエアはオイル当て部材40を通過して抜ける。
実施例5のオイル当て部材40も、図5(b)に示すように、実施例4と同様に作用する。
実施例6のオイル当て部材40は、図6に示すように、リング部41が自重と付勢バネ45とでシリンダ17の端面を押圧しているが、オイルLに対する作用は実施例1と同様である。実施例1では、リング部41の自重だけでシリンダ17の端面を押圧するため、リング部41をある程度厚く形成する必要がある。一方、シリンダ17の端面部位に設けられるオイル当て部材40が厚いと、プランジャ8のストロークを制約するため、オイル当て部材40はできるだけ薄く形成したい。そこで、実施例6では付勢バネ45を加えてオイル当て部材40の自重だけに頼らないようにし、オイル当て部材40を薄く(例えば0.7mm以内で)形成できるようにしたものである。また、付勢バネ45により、リング部41がプランジャ8に対しこじれて傾くといったおそれもない。
実施例7のオイル当て部材40は、図7(a)に示すように、実施例2の作用に加え、クリアランス30の端から噴出したオイルLの一部が、リング部41とプランジャ8との微小隙間を通って噴出するような場合でも、その噴出をリング部41の内周面のラビリンス凹部46が防ぐ作用を奏する。
実施例8のオイル当て部材40も、図7(b)に示すように、実施例7と同様に、リング部41の下面に設けたオイル浸透性の下面部47が、リング部41とプランジャ8との微小隙間を通るオイルLの噴出を防ぐ作用をする。
なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨から逸脱しない範囲で各部の構成を適宜変更して実施することもできる。
本発明に係る油圧式オートテンショナの一実施例を示す平面図である。 同油圧式オートテンショナの使用例を説明する概略図である。 油圧式オートテンショナの実施例1のオイル当て部材を示し、(a)は平面図、(b)はオイル非リーク時の断面図、(c)はオイル噴出時の断面図である。 (a)は実施例2のオイル当て部材の断面図、(b)は実施例3のオイル当て部材の断面図、(c)は(b)のIVc−IVc断面図である。 (a)は実施例4のオイル当て部材の断面図、(b)は実施例5のオイル当て部材の断面図である。 実施例6のオイル当て部材の断面図である。 (a)は実施例7のオイル当て部材の断面図、(b)は実施例8のオイル当て部材の断面図である。 従来の油圧式オートテンショナを示す断面図である。 同油圧式オートテンショナにおけるオイルの噴出を示す断面図である。
符号の説明
10 油圧式オートテンショナ
11 ケーシング
17 シリンダ
17a 環状凹所
18 ピストン部
23 高圧油室
24 低圧油室
25 逆止弁
29 スプリングカバー
30 クリアランス
31 リターンスプリング
40 オイル当て部材
41 リング部
42 スカート部
43 スペーサ
44 Oリング
45 付勢バネ
46 ラビリンス凹部
47 下面部

Claims (10)

  1. シリンダの内部でプランジャのピストン部に押圧される高圧油室と、前記高圧油室に逆止弁を介して連通し得る低圧油室とを備え、前記高圧油室のオイルが、前記シリンダと前記ピストン部と間のクリアランスを経て、前記シリンダの端面付近にある前記クリアランスの端から前記低圧油室へリークする油圧式オートテンショナにおいて、前記クリアランスの端に常に近接して対面するリング部を備えたオイル当て部材を設け、前記クリアランスの端から噴出するオイルが前記リング部に当たってから低圧油室に流れるようにしたことを特徴とする油圧式オートテンショナ。
  2. 前記オイル当て部材は、前記プランジャが遊挿可能な内径を有する前記リング部を備えた請求項1記載の油圧式オートテンショナ。
  3. 前記オイル当て部材は、前記プランジャが遊挿可能な内径を有する前記リング部と、前記リング部の外周縁から前記シリンダの外周面側に屈曲したスカート部とを備えた請求項1記載の油圧式オートテンショナ。
  4. 前記リング部の内周面にラビリンス凹部を設けた請求項2又は3記載の油圧式オートテンショナ。
  5. 前記オイル当て部材は、前記リング部がシリンダの端面に載って、前記オイル当て部材の自重のみで該端面を押圧している請求項1〜4のいずれか一項に記載の油圧式オートテンショナ。
  6. 前記オイル当て部材は、前記リング部がシリンダの端面に載って、オイル当て部材の自重と別部材の付勢バネとで該端面を押圧している請求項1〜4のいずれか一項に記載の油圧式オートテンショナ。
  7. 前記オイル当て部材は、前記リング部がシリンダの端面から浮くようにして、前記リング部又は前記スカート部において前記シリンダに止着されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の油圧式オートテンショナ。
  8. 前記オイル当て部材は、前記シリンダの上端の内周面に凹設した環状凹所に入り込んで、抜け止めされている請求項1〜3のいずれか一項に記載の油圧式オートテンショナ。
  9. 少なくとも前記リング部がオイル不透性の材料で形成されている請求項1〜8のいずれか一項に記載の油圧式オートテンショナ。
  10. 少なくとも前記リング部がオイル浸透性の多孔質材料で形成されている請求項1〜8のいずれか一項に記載の油圧式オートテンショナ。
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