JP5203915B2 - チェーンテンショナ - Google Patents

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Description

この発明は、自動車エンジンのカムシャフトを駆動するタイミングチェーンの張力保持に用いられるチェーンテンショナに関する。
自動車のエンジンは、一般に、クランクシャフトの回転をタイミングチェーンを介してカムシャフトに伝達し、そのカムシャフトの回転により燃焼室のバルブの開閉を行なう。ここで、チェーンの張力を適正範囲に保つために、支点軸を中心として揺動可能に設けたチェーンガイドと、そのチェーンガイドを介してチェーンを押圧するチェーンテンショナとからなる張力調整装置が多く用いられる。
この張力調整装置に組み込まれるチェーンテンショナ51として、図4に示すように、一端が開放し、他端が閉塞した筒状のシリンダ52をエンジンカバー53のテンショナ取り付け孔54にエンジンカバー53内に開放端を向けた姿勢で挿入し、シリンダ52内にプランジャ55を軸方向に摺動可能に挿入し、そのプランジャ55をシリンダ52から突出する方向に付勢するリターンスプリング56を設け、テンショナ取り付け孔54の内周に開口する油孔57からシリンダ52とプランジャ55とで囲まれた圧力室58内に作動油を導入する給油通路59をシリンダ52に設け、その給油通路59の出口に作動油の逆流を防止するチェックバルブ60を設け、プランジャ55のシリンダ52からの突出端をチェーンガイド8に当接させたものが知られている(特許文献1)。
このチェーンテンショナ51は、エンジン作動中にチェーン(図示せず)の張力が小さくなると、リターンスプリング56の付勢力によって、プランジャ55がシリンダ52から突出する方向(以下、「突出方向」という)に移動し、チェーンの弛みを吸収する。このとき、チェックバルブ60が開いて、給油通路59から圧力室58に作動油が流入するので、プランジャ55は速やかに移動する。
一方、エンジン作動中にチェーンの張力が大きくなると、そのチェーンの張力によって、プランジャ55がシリンダ52内に押し込まれる方向(以下、「押し込み方向」という)に移動し、チェーンの緊張を吸収する。このとき、圧力室58内の作動油が、プランジャ55とシリンダ52の摺動面間のリーク隙間61を通って流出し、その作動油の粘性抵抗によってダンパ力が生じるので、プランジャ55はゆっくりと移動する。
このダンパ力の大きさは、プランジャ55とシリンダ52の摺動面間のリーク隙間61の大きさによって管理することができ、そのリーク隙間61の大きさは、一般に、0.015〜0.080mmと極めて微小な値に設定される。
欧州特許出願公開第715093号明細書
ところで、上記チェーンテンショナ51は、シリンダ52の外周に形成した雄ねじ62をテンショナ取り付け孔54の内周に形成した雌ねじ63にねじ係合させ、そのシリンダ52の閉塞側の端部外周に形成されたフランジ64をエンジンカバー53の外面で受け止めることにより、エンジンカバー53に固定している。ここで、シリンダ52の外周の雄ねじ62は、プランジャ55が摺動するストローク範囲の外周部分に形成されており、半径方向に見てリーク隙間61と重なっている。
このチェーンテンショナ51は、雄ねじ62の締め付けトルクの大きさに応じて、ダンパ力の大きさにばらつきが生じることがあり、特に、シリンダ52がアルミ製のときに、ダンパ力がばらつきやすかった。
この発明が解決しようとする課題は、シリンダ外周の雄ねじの締め付けトルクにかかわらず、ダンパ力の大きさが安定したチェーンテンショナを提供することである。
この発明の発明者は、シリンダ外周の雄ねじの締め付けトルクによって、ダンパ力の大きさにばらつきが生じる原因を検討したところ、シリンダの外周の雄ねじを締め付けたときに、雄ねじとフランジの間に作用する引張応力によってシリンダに変形が生じ、その変形によってリーク隙間の大きさが変化することが原因であることを見出した。そこで、この原因に着目して、前記シリンダの外周の雄ねじを、前記プランジャが摺動するストローク範囲よりもシリンダの閉塞側に形成し、前記シリンダの外周の雄ねじと前記リーク隙間とを半径方向に見て重なる部分がないようにしたのである。
前記シリンダは、アルミ製のものを採用することができる。また、前記リーク隙間の大きさは、プランジャとシリンダの半径差で0.015〜0.080mmの範囲に設定することができる。
前記給油通路の入口は、前記シリンダの外周の雄ねじよりもシリンダの開放側に開口させることができる。このようにすると、シリンダの外周の雄ねじのねじ係合部分がシールとして機能し、エンジンカバーの外側に作動油が漏れるのを防止することができる。
また、前記テンショナ取り付け孔の内周と前記シリンダの外周の間の隙間を、前記給油通路の入口よりもシリンダの開放側で密封する環状のシール部材を設けることができる。このようにすると、テンショナ取り付け孔とシリンダの間の隙間からエンジンカバーの内側に作動油が漏れるのを防止することができる。このようなシール部材としては、例えば、シリンダの外周のリング溝に組み込んだOリングや、テンショナ取り付け孔の内周のリング溝に組み込んだOリングを採用することができる。
前記シリンダの閉塞側の端部に、スパナ係合用の六角頭部を設けることができる。このようにすると、六角頭部にスパナをかけて、シリンダの外周の雄ねじを締め付けることができるので、チェーンテンショナをエンジンカバーに組み付ける作業がしやすくなる。
この発明は、例えば、次のチェーンテンショナに適用することができる。
1)前記シリンダの内周に形成された環状の収容溝内に前記プランジャの外周を弾性的に締め付けるレジスタリングを収容し、そのレジスタリングを、プランジャの外周に軸方向に一定の間隔をおいて形成された円周溝に係合させ、その各円周溝内には、前記プランジャをシリンダから突出させる方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリングを拡径させてプランジャの移動を許容するテーパ面と、前記プランジャをシリンダ内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリングを係止してプランジャの移動を制限するストッパ面とが設けられているリング式のチェーンテンショナ。
2)前記プランジャをシリンダ内への挿入端が開口する有底筒状に形成し、そのプランジャの内周に形成した雌ねじにねじ係合する雄ねじを外周に有するスクリュロッドを設け、そのスクリュロッドの前記プランジャからの突出端を前記シリンダ内に設けたロッドシートで支持し、前記雄ねじと雌ねじは、プランジャをシリンダ内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランクのフランク角が、遊び側フランクのフランク角よりも大きい鋸歯状に形成されている鋸歯ねじ式のチェーンテンショナ。
この発明のチェーンテンショナは、シリンダの外周の雄ねじを、プランジャが摺動するストローク範囲よりもシリンダの閉塞側に形成したので、雄ねじを締め付けたときに雄ねじとフランジの間に作用する引張応力が、プランジャが摺動するストローク範囲に作用しにくく、そのストローク範囲でのシリンダの内径寸法が変化しにくい。そのため、リーク隙間の大きさを高精度に管理することができ、シリンダ外周の雄ねじの締め付けトルクにかかわらず、ダンパ力の大きさが安定している。
図1に、この発明の第1実施形態のチェーンテンショナ1を組み込んだチェーン伝動装置を示す。このチェーン伝動装置は、エンジンのクランクシャフト2に固定されたスプロケット3と、カムシャフト4に固定されたスプロケット5とがチェーン6を介して連結されており、そのチェーン6がクランクシャフト2の回転をカムシャフト4に伝達し、そのカムシャフト4の回転により燃焼室のバルブ(図示せず)の開閉を行なう。
チェーン6には、支点軸7を中心として揺動可能に支持されたチェーンガイド8が接触しており、チェーンテンショナ1は、そのチェーンガイド8を介してチェーン6を押圧している。
図2に示すように、チェーンテンショナ1は、一端が開放し、他端が閉塞した筒状のシリンダ9と、シリンダ9内に軸方向に摺動可能に挿入されたプランジャ10とを有する。
シリンダ9は、エンジンカバー11内に開放端を向けた姿勢でエンジンカバー11のテンショナ取り付け孔12に挿入されている。シリンダ9は、その外周に形成された雄ねじ13が、テンショナ取り付け孔12の内周に形成された雌ねじ14にねじ係合しており、シリンダ9の閉塞側の端部外周に形成されたフランジ15を、エンジンカバー11の外面で受け止めることによって、エンジンカバー11に固定されている。
シリンダ9はアルミ製である。また、シリンダ9の閉塞側の端部には、スパナ係合用の六角頭部16が形成されており、この六角頭部16にスパナ(図示せず)をかけて、雄ねじ13の締め付け操作をすることが可能となっている。
シリンダ9の外周の雄ねじ13は、プランジャ10が摺動するストローク範囲よりもシリンダ9の閉塞側に形成されている。雌ねじ14は、テンショナ取り付け孔12の内周のうち、エンジンカバー11の外側寄りの部分に形成されている。
シリンダ9には、シリンダ9とプランジャ10とで囲まれる圧力室17内に作動油を導入する給油通路18が形成されている。給油通路18は、シリンダ9を半径方向に貫通しており、給油通路18の入口は、シリンダ9の外周に形成された環状溝19内に開口している。環状溝19は、雄ねじ13よりもシリンダ9の開放側に位置している。
環状溝19は、テンショナ取り付け孔12の内周に開口する油孔20に連通しており、この油孔20を通ってオイルポンプ(図示せず)から供給された作動油が、環状溝19と給油通路18とを順に介して圧力室17内に導入されるようになっている。給油通路18の出口には、圧力室17から給油通路18への作動油の逆流を防止するチェックバルブ21が設けられている。
プランジャ10とシリンダ9の摺動面間には、環状のリーク隙間22が形成されており、そのリーク隙間22を通って圧力室17内の作動油が流出するようになっている。ここで、シリンダ9の外周の雄ねじ13とリーク隙間22とは、半径方向に見て重なる部分がない。このリーク隙間22の大きさは、プランジャ10とシリンダ9の半径差で0.015〜0.080mmの範囲に設定されている。
フランジ15とエンジンカバー11の間にはガスケット23が挟み込まれている。ガスケット23は、フランジ15とエンジンカバー11の間を密封しており、油孔20から給油通路18に流れる作動油が、シリンダ9とテンショナ取り付け孔12の間の隙間からエンジンカバー11の外側に漏れるのを防止している。
また、油孔20から給油通路18に流れる作動油が、エンジンカバー11の内側に漏れるのを防止するため、Oリング24が設けられている。Oリング24は、シリンダ9の外周に形成されたリング溝25に組み込まれ、テンショナ取り付け孔12の内周とシリンダ9の外周の間の隙間を、給油通路18の入口よりもシリンダ9の開放側で密封している。
プランジャ10は、圧力室17内に組み込まれたリターンスプリング26でシリンダ9から突出する方向に付勢されている。リターンスプリング26は、一端がチェックバルブ21で支持され、他端がプランジャ10を押圧している。プランジャ10は、シリンダ9からの突出端がチェーンガイド8に当接している。
シリンダ9の内周には、環状の収容溝27が形成され、その収容溝27内にレジスタリング28が軸方向に移動可能に収容されている。レジスタリング28は、円周の一部を欠いたリング形状であり、径方向に弾性変形可能となっている。このレジスタリング28は、プランジャ10の外周を弾性的に締め付けており、プランジャ10の外周に軸方向に一定の間隔をおいて形成された複数の円周溝29のいずれかに係合している。
各円周溝29内には、プランジャ10に突出方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリング28を拡径させてプランジャ10の移動を許容するテーパ面30と、プランジャ10に押し込み方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリング28を係止してプランジャ10の移動を制限するストッパ面31とが設けられている。
次に、このチェーンテンショナ1の動作例を説明する。
エンジン作動中にチェーン6の張力が大きくなると、そのチェーン6の張力によって、プランジャ10が押し込み方向に移動し、チェーン6の緊張を吸収する。このとき、リーク隙間22を通って圧力室17から流出する作動油の粘性抵抗によってダンパ力が発生するので、プランジャ10はゆっくりと移動する。このダンパ力の大きさは、リーク隙間22の大きさによって管理することができる。
エンジン作動中にチェーン6の張力が小さくなると、リターンスプリング26の付勢力によって、プランジャ10が突出方向に移動し、チェーン6の弛みを吸収する。このとき、チェックバルブ21が開き、給油通路18から圧力室17に作動油が流入するので、プランジャ10は速やかに移動する。
ここで、チェーン6の振動により、プランジャ10が前進と後退を繰り返すとき、レジスタリング28は、収容溝27内で前後に移動する。また、チェーン6の弛みによって、プランジャ10の突出方向への移動範囲が、レジスタリング28の収容溝27内での移動可能な範囲を超えると、円周溝29内のテーパ面30がレジスタリング28を拡径させて、プランジャ10の移動を許容する。このとき、レジスタリング28は、隣の円周溝29に係合する。
エンジン停止時に、カムシャフト4の停止位置によってチェーン6の張力が大きくなる場合があるが、この場合、レジスタリング28と円周溝29の係合により、プランジャ10の押し込み方向への移動が防止される。そのため、エンジンを再始動するときに、チェーン6の弛みを生じにくく、円滑なエンジン始動が可能である。
このチェーンテンショナ1は、シリンダ9の外周の雄ねじ13を、プランジャ10が摺動するストローク範囲よりもシリンダ9の閉塞側に形成したので、雄ねじ13を締め付けたときに雄ねじ13とフランジ15の間に作用する引張応力が、プランジャ10が摺動するストローク範囲に作用しにくく、そのストローク範囲でのシリンダ9の内径寸法が変化しにくい。そのため、リーク隙間22の大きさを高精度に管理することができ、雄ねじ13の締め付けトルクにかかわらず、ダンパ力の大きさが安定している。
また、このチェーンテンショナ1は、給油通路18の入口が、シリンダ9の外周の雄ねじ13よりもシリンダ9の開放側に開口しているので、雄ねじ13と雌ねじ14のねじ係合部分がシールとして機能し、エンジンカバー11の外側に作動油が漏れにくい。
上記実施形態では、シリンダ9の外周のリング溝25にOリング24を組み込んでいるが、テンショナ取り付け孔12の内周にリング溝(図示せず)を形成し、そのリング溝にOリング24を組み込むようにしてもよい。また、上記実施形態で示すように、Oリング24を使用すると低コストであるが、角リングやXリングなど他の種類の環状のシール部材を使用してもよい。
図3に、この発明の第2実施形態のチェーンテンショナ41を示す。第1実施形態に対応する部分は、同一の符号を付して説明を省略する。
プランジャ10は、シリンダ9内への挿入端が開口する有底筒状に形成されており、その内周に雌ねじ42が形成されている。プランジャ10内には、雌ねじ42にねじ係合する雄ねじ43を外周に有するスクリュロッド44が組み込まれている。スクリュロッド44は、一端がプランジャ10から突出しており、その突出端が、シリンダ9内に設けたロッドシート45に当接している。
雄ねじ43と雌ねじ42は、プランジャ10をシリンダ9内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランク46のフランク角が、遊び側フランク47のフランク角よりも大きい鋸歯状に形成されている。
シリンダ9とプランジャ10とで囲まれた圧力室17内には、リターンスプリング26が組み込まれている。リターンスプリング26は、一端がスクリュロッド44で支持され、他端がスプリングシート48を介してプランジャ10を押圧しており、その押圧によって、プランジャ10をシリンダ9から突出する方向に付勢している。
シリンダ9の外周の雄ねじ13は、第1実施形態と同様、プランジャ10が摺動するストローク範囲よりもシリンダ9の閉塞側に形成されており、半径方向に見てリーク隙間22と重なる部分がないようになっている。プランジャ10とシリンダ9の摺動面間のリーク隙間22の大きさは、プランジャ10とシリンダ9の半径差で0.015〜0.080mmの範囲に設定されている。
このチェーンテンショナ41の動作例を説明する。
エンジン作動中にチェーン6の張力が大きくなると、そのチェーン6の張力によって、プランジャ10が押し込み方向に移動し、チェーン6の緊張を吸収する。このとき、スクリュロッド44は、チェーン6の振動により、雌ねじ42と雄ねじ43の間の軸方向隙間の範囲内で前進と後退を繰り返しながら、プランジャ10に対して回転する。また、リーク隙間22を通って圧力室17から流出する作動油の粘性抵抗によってダンパ力が発生するので、プランジャ10はゆっくりと移動する。このダンパ力の大きさはリーク隙間22の大きさによって管理することができる。
エンジン作動中にチェーン6の張力が小さくなると、リターンスプリング26の付勢力によって、プランジャ10が突出方向に移動し、チェーン6の弛みを吸収する。このとき、チェックバルブ21が開き、給油通路18から圧力室17に作動油が流入するので、プランジャ10は速やかに移動する。
エンジン停止時に、カムシャフト4の停止位置によってチェーン6の張力が大きくなる場合があるが、この場合、チェーン6が振動しないので、プランジャ10の雌ねじ42がスクリュロッド44の雄ねじ43で受け止められ、プランジャ10の押し込み方向への移動が防止される。そのため、エンジンを再始動するときに、チェーン6の弛みを生じにくく、円滑なエンジン始動が可能である。
このチェーンテンショナ41は、シリンダ9の外周の雄ねじ13を、プランジャ10が摺動するストローク範囲よりもシリンダ9の閉塞側に形成したので、雄ねじ13を締め付けたときに雄ねじ13とフランジ15の間に作用する引張応力が、プランジャ10が摺動するストローク範囲に作用しにくく、そのストローク範囲でのシリンダ9の内径寸法が変化しにくい。そのため、リーク隙間22の大きさを高精度に管理することができ、雄ねじ13の締め付けトルクにかかわらず、ダンパ力の大きさが安定している。その他の効果も、第1実施形態と同様である。
この発明の第1実施形態のチェーンテンショナを組み込んだチェーン伝動装置を示す正面図 図1のチェーンテンショナ近傍の拡大断面図 この発明の第2実施形態のチェーンテンショナを示す拡大断面図 従来のチェーンテンショナを示す拡大断面図
符号の説明
1 チェーンテンショナ
9 シリンダ
10 プランジャ
11 エンジンカバー
12 テンショナ取り付け孔
13 雄ねじ
14 雌ねじ
15 フランジ
16 六角頭部
17 圧力室
18 給油通路
20 油孔
21 チェックバルブ
22 リーク隙間
24 Oリング
25 リング溝
26 リターンスプリング
27 収容溝
28 レジスタリング
29 円周溝
30 テーパ面
31 ストッパ面
41 チェーンテンショナ
42 雌ねじ
43 雄ねじ
44 スクリュロッド
45 ロッドシート
46 圧力側フランク
47 遊び側フランク

Claims (8)

  1. 一端が開放し、他端が閉塞した筒状のシリンダ(9)をエンジンカバー(11)のテンショナ取り付け孔(12)にエンジンカバー(11)内に開放端を向けた姿勢で挿入し、そのシリンダ(9)の外周に形成した雄ねじ(13)を前記テンショナ取り付け孔(12)の内周に形成した雌ねじ(14)にねじ係合させ、前記シリンダ(9)の閉塞側の端部外周に形成したフランジ(15)をエンジンカバー(11)の外面で受け止め、前記シリンダ(9)内にプランジャ(10)を軸方向に摺動可能に挿入し、そのプランジャ(10)をシリンダ(9)から突出する方向に付勢するリターンスプリング(26)を設け、前記テンショナ取り付け孔(12)の内周に開口する油孔(20)から前記シリンダ(9)とプランジャ(10)とで囲まれた圧力室(17)内に作動油を導入する給油通路(18)を前記シリンダ(9)に設け、その給油通路(18)の出口に作動油の逆流を防止するチェックバルブ(21)を設け、前記プランジャ(10)とシリンダ(9)の摺動面間に圧力室(17)から作動油を流出させるリーク隙間(22)を設け、前記プランジャ(10)がシリンダ(9)内に押し込まれる方向に移動するときに、前記リーク隙間(22)を通って圧力室(17)から流出する作動油の粘性抵抗によりダンパ力が発生するようにし、前記テンショナ取り付け孔(12)にねじ係合する前記雄ねじ(13)の部分が、前記プランジャ(10)が挿入される前記シリンダ(9)に一体に形成され、このシリンダ(9)がアルミ製であるチェーンテンショナにおいて、
    前記シリンダ(9)の外周の雄ねじ(13)を、その雄ねじ(13)と前記フランジ(15)の間に作用する引張応力が、前記プランジャ(10)が摺動するストローク範囲に作用しないように前記プランジャ(10)が摺動するストローク範囲よりもシリンダ(9)の閉塞側に形成し、前記シリンダ(9)の外周の雄ねじ(13)と前記リーク隙間(22)とを半径方向に見て重なる部分がないようにし、前記給油通路(18)の入口を、前記シリンダ(9)の外周の雄ねじ(13)よりもシリンダ(9)の開放側に開口させたことを特徴とするチェーンテンショナ。
  2. 前記リーク隙間(22)の大きさが、プランジャ(10)とシリンダ(9)の半径差で0.015〜0.080mmの範囲に設定されている請求項に記載のチェーンテンショナ。
  3. 前記テンショナ取り付け孔(12)の内周と前記シリンダ(9)の外周の間の隙間を、前記給油通路(18)の入口よりもシリンダ(9)の開放側で密封する環状のシール部材(24)を設けた請求項1または2に記載のチェーンテンショナ。
  4. 前記シール部材が、前記シリンダ(9)の外周のリング溝(25)組み込んだOリング(24)である請求項に記載のチェーンテンショナ。
  5. 前記シール部材が、前記テンショナ取り付け孔(12)の内周のリング溝に組み込んだOリング(24)である請求項に記載のチェーンテンショナ。
  6. 前記シリンダ(9)の閉塞側の端部に、スパナ係合用の六角頭部(16)を設けた請求項1からのいずれかに記載のチェーンテンショナ。
  7. 前記シリンダ(9)の内周に形成された環状の収容溝(27)内に前記プランジャ(10)の外周を弾性的に締め付けるレジスタリング(28)を収容し、そのレジスタリング(28)を、プランジャ(10)の外周に軸方向に一定の間隔をおいて形成された円周溝(29)に係合させ、その各円周溝(29)内には、前記プランジャ(10)をシリンダ(9)から突出させる方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリング(28)を拡径させてプランジャ(10)の移動を許容するテーパ面(30)と、前記プランジャ(10)をシリンダ(9)内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリング(28)を係止してプランジャ(10)の移動を制限するストッパ面(31)とが設けられている請求項1からのいずれかに記載のチェーンテンショナ。
  8. 前記プランジャ(10)をシリンダ(9)内への挿入端が開口する有底筒状に形成し、そのプランジャ(10)の内周に形成した雌ねじ(42)にねじ係合する雄ねじ(43)を外周に有するスクリュロッド(44)を設け、そのスクリュロッド(44)の前記プランジャ(10)からの突出端を前記シリンダ(9)内に設けたロッドシート(45)に当接させ、前記雄ねじ(43)と雌ねじ(42)は、プランジャ(10)をシリンダ(9)内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランク(46)のフランク角が、遊び側フランク(47)のフランク角よりも大きい鋸歯状に形成されている請求項1からのいずれかに記載のチェーンテンショナ。
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