JP5038288B2 - チェーンテンショナ - Google Patents

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Description

この発明は、自動車エンジンのカムシャフトを駆動するタイミングチェーンの張力保持に用いられるチェーンテンショナに関する。
自動車のエンジンは、一般に、クランクシャフトの回転をタイミングチェーンを介してカムシャフトに伝達し、そのカムシャフトの回転により燃焼室のバルブの開閉を行なう。ここで、チェーンの張力を適正範囲に保つために、支点軸を中心として揺動可能に設けたチェーンガイドと、そのチェーンガイドを介してチェーンを押圧するチェーンテンショナとからなる張力調整装置が多く用いられる。
この張力調整装置に組み込まれるチェーンテンショナとして、一端が開口した有底筒状のシリンダ内にプランジャを軸方向に摺動可能に挿入し、そのプランジャをシリンダから突出する方向に付勢するリターンスプリングを設け、前記プランジャとシリンダとで囲まれた圧力室内に作動油を導入する給油通路を設け、その給油通路の出口に作動油の逆流を防止するチェックバルブを設けたものが知られている(特許文献1)。
このチェーンテンショナは、エンジン作動中にチェーンの張力が大きくなると、そのチェーンの張力によって、プランジャがシリンダ内に押し込まれる方向(以下、「押し込み方向」という)に移動し、チェーンの緊張を吸収する。このとき、圧力室内の作動油が、プランジャとシリンダの摺動面間のリーク隙間を通って流出し、その作動油の粘性抵抗によってダンパ作用が生じるので、プランジャはゆっくりと移動する。
一方、エンジン作動中にチェーンの張力が小さくなると、リターンスプリングの付勢力によって、プランジャがシリンダから突出する方向(以下、「突出方向」という)に移動し、チェーンの弛みを吸収する。このとき、チェックバルブが開いて、給油通路から圧力室に作動油が流入するので、プランジャは速やかに移動する。
このようなチェーンテンショナにおいて、給油通路から圧力室に供給される作動油にエアが混入したり、圧力室内の圧力変動によってエアが析出したりすると、チェーンの張力が大きくなったときに、圧力室内のエアが圧縮することによってプランジャが移動するので、チェーンテンショナのダンパ作用が低下する。
このダンパ作用の低下を防止するため、特許文献1に記載のチェーンテンショナにおいては、圧力室と外気とを連通する貫通孔をシリンダに形成し、その貫通孔の内周に形成した雌ねじに頭部付きの雄ねじ部材をねじ込んでおり、その雄ねじ部材と雌ねじの間に形成される螺旋状のねじ隙間を通じて、圧力室内に混入したエアを外気に排出するようにしている。
ここで、上記雄ねじ部材は、一般に市販されている1条ねじであり、ねじ部と頭部が直接接続する全ねじ形となっている。また、雄ねじ部材の緩みを防止するために、雄ねじ部材の頭部とシリンダとの間にスプリングワッシャを組み込んでいる。ここで、スプリングワッシャは円周の一部を切り離した形状であり、この円周の一部を切り離した部分の隙間を通ってエアが排出されるようになっている。
特開2007−321899号公報
しかし、スプリングワッシャの円周を切り離した部分の隙間は微小なので、目詰まりを起こしやすい。特に、ディーゼルエンジンにおいては、給油通路から圧力室に供給される作動油にスーツ(すす)やコンタミなどの異物が混入することが多いので、スプリングワッシャの円周の一部を切り離した部分の隙間が詰まりやすかった。
スプリングワッシャの円周の一部を切り離した部分の隙間に異物が詰まると、圧力室内に混入したエアが排出されにくくなるので、チェーンテンショナのダンパ作用が低下してチェーンの振幅が大きくなり、シリンダとプランジャの摺動面が異常摩耗したり、エンジンの異音が生じたりするおそれがある。
この発明が解決しようとする課題は、圧力室からのエアの排出性能を長期にわたって確保することができるチェーンテンショナを提供することである。
上記課題を解決するため、径方向に延びる複数のねじれた歯を周方向に間隔をおいて有する歯付き座金を前記雄ねじ部材の頭部と前記シリンダとの間に組み込み、その歯付き座金の歯によって前記雄ねじ部材の頭部と前記シリンダとの間に複数の排気口が形成されるようにした。
このようにすると、前記雄ねじ部材の頭部と前記シリンダとの間に形成される複数の排気口のうち、いずれかの排気口が目詰まりした場合にも、他の排気口を通じて、圧力室内のエアを排出することができる。そのため、長期にわたって安定したエアの排出が可能である。
前記歯付き座金としては、例えば、径方向外方に延びる歯を有する外歯形のものや、径方向内方に延びる歯を有する内歯形のものや、径方向外方に延びる歯と径方向内方に延びる歯とを有する内外歯形のものを採用することができる。また、歯付き座金をクロムモリブデン鋼で形成すると、歯付き座金の耐久性を確保することができる。
前記雄ねじ部材のねじは、多条ねじとすると好ましい。このようにすると、雄ねじ部材と雌ねじの間に、多条のねじ隙間が形成されるので、そのねじ隙間のうち、いずれかのねじ隙間が目詰まりした場合にも、他のねじ隙間を通じて、圧力室内のエアを排出することができる。そのため、長期にわたって安定したエアの排出が可能である。
前記雄ねじ部材は、全ねじ形としてそのねじ部の一部が前記雌ねじにねじ係合するようにしてもよいが、雄ねじ部材のねじ部が、ねじの谷径よりも小径の小径軸部を介して頭部に接続するようにし、そのねじ部の全長を前記雌ねじにねじ係合させると好ましい。このようにすると、雄ねじ部材の締め付けトルクにばらつきがある場合にも、ねじ部と雌ねじの係合長さが一定となり、ねじ隙間の長さにばらつきが生じないので、エアの排出性能が安定する。
雄ねじ部材に小径軸部を設ける場合、前記貫通孔の外気側の開口縁に面取り部を設けると、その面取り部と小径軸部の間に環状空間が形成されるので、ねじ隙間よりも外気側での流路抵抗が小さくなり、エアの排出性能がさらに安定する。
この発明は、例えば、次のチェーンテンショナに適用することができる。
1)前記シリンダの内周に形成された環状の収容溝内に前記プランジャの外周を弾性的に締め付けるレジスタリングを収容し、そのレジスタリングを、プランジャの外周に軸方向に一定の間隔をおいて形成された円周溝に係合させ、その各円周溝内には、前記プランジャをシリンダから突出させる方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリングを拡径させてプランジャの移動を許容するテーパ面と、前記プランジャをシリンダ内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリングを係止してプランジャの移動を制限するストッパ面とが設けられているリング式のチェーンテンショナ。
2)前記プランジャをシリンダ内への挿入端が開口する有底筒状に形成し、そのプランジャの内周に形成した雌ねじにねじ係合する雄ねじを外周に有するスクリュロッドを設け、そのスクリュロッドの前記プランジャからの突出端を前記シリンダ内に設けたロッドシートで支持し、前記雄ねじと雌ねじは、プランジャをシリンダ内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランクのフランク角が、遊び側フランクのフランク角よりも大きい鋸歯状に形成されている鋸歯ねじ式のチェーンテンショナ。
この発明のチェーンテンショナは、前記雄ねじ部材の頭部と前記シリンダとの間に形成された複数の排気口を通じて圧力室内のエアを排出するので、いずれかの排気口が目詰まりした場合にも、他の排気口を通じて、圧力室内のエアを排出することができる。そのため、長期にわたって安定したエアの排出が可能である。
図1に、この発明の第1実施形態のチェーンテンショナ1を組み込んだチェーン伝動装置を示す。このチェーン伝動装置は、エンジンのクランクシャフト2に固定されたスプロケット3と、カムシャフト4に固定されたスプロケット5とがチェーン6を介して連結されており、そのチェーン6がクランクシャフト2の回転をカムシャフト4に伝達し、そのカムシャフト4の回転により燃焼室のバルブ(図示せず)の開閉を行なう。
チェーン6には、支点軸7を中心として揺動可能に支持されたチェーンガイド8が接触しており、チェーンテンショナ1は、そのチェーンガイド8を介してチェーン6を押圧している。
チェーンテンショナ1は、一端が開口した有底筒状のシリンダ9と、シリンダ9内に軸方向に摺動可能に挿入されたプランジャ10とを有する。シリンダ9は、ボルト11でエンジンブロック(図示せず)に固定されている。
図2に示すように、シリンダ9には、シリンダ9とプランジャ10とで囲まれた圧力室12に連通する給油通路13が形成されている。給油通路13は、給油ポンプ(図示せず)に接続されており、その給油ポンプから送り出された作動油を、圧力室12内に導入するようになっている。給油通路13の出口には、作動油の逆流を防止するチェックバルブ14が設けられている。
プランジャ10とシリンダ9の摺動面間にはリーク隙間15が形成されており、そのリーク隙間15を通って圧力室12内の作動油が流出するようになっている。
プランジャ10は、圧力室12内に組み込まれたリターンスプリング16でシリンダ9から突出する方向に付勢されている。リターンスプリング16は、一端がチェックバルブ14で支持され、他端がプランジャ10を押圧している。
シリンダ9の内周には、環状の収容溝17が形成され、その収容溝17内にレジスタリング18が軸方向に移動可能に収容されている。レジスタリング18は、円周の一部を欠いたリング形状であり、径方向に弾性変形可能となっている。このレジスタリング18は、プランジャ10の外周を弾性的に締め付けており、プランジャ10の外周に軸方向に一定の間隔をおいて形成された複数の円周溝19のいずれかに係合している。
各円周溝19内には、プランジャ10に突出方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリング18を拡径させてプランジャ10の移動を許容するテーパ面20と、プランジャ10に押し込み方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリング18を係止してプランジャ10の移動を制限するストッパ面21とが設けられている。
シリンダ9には、圧力室12と外気とを連通する貫通孔22が形成されている。
図3に示すように、貫通孔22の内周には雌ねじ23が形成され、その雌ねじ23に、頭部24a付きの雄ねじ部材24がねじ込まれている。ここで、雄ねじ部材24は、そのねじ部24bが、ねじの谷径よりも小径の小径軸部24cを介して頭部24aに接続しており、ねじ部24bの全長が雌ねじ23にねじ係合している。また、雄ねじ部材24のねじは多条ねじであり、雄ねじ部材24と雌ねじ23の間に、螺旋状のねじ隙間が多条に形成されている。
雄ねじ部材24の頭部24aとシリンダ9との間には、歯付き座金25が組み込まれている。歯付き座金25は、図4に示すように、径方向外方に延びる複数のねじれた歯26を周方向に間隔をおいて有し、その歯26によって、図3に示すように、頭部24aとシリンダ9の間に複数の排気口27を形成している。歯付き座金25は、その耐久性を確保するため、クロムモリブデン鋼(いわゆるSCM鋼)で形成されている。
貫通孔22の外気側の開口縁には、面取り部28が設けられ、その面取り部28と小径軸部24cの間に環状空間が形成されている。
次に、このチェーンテンショナ1の動作例を説明する。
エンジン作動中にチェーン6の張力が大きくなると、そのチェーン6の張力によって、プランジャ10が押し込み方向に移動し、チェーン6の緊張を吸収する。このとき、リーク隙間15を通って圧力室12から流出する作動油の粘性抵抗によってダンパ力が発生するので、プランジャ10はゆっくりと移動する。
エンジン作動中にチェーン6の張力が小さくなると、リターンスプリング16の付勢力によって、プランジャ10が突出方向に移動し、チェーン6の弛みを吸収する。このとき、チェックバルブ14が開き、給油通路13から圧力室12に作動油が流入するので、プランジャ10は速やかに移動する。
ここで、チェーン6の振動により、プランジャ10が前進と後退を繰り返すとき、レジスタリング18は、収容溝17内で前後に移動する。また、チェーン6の弛みによって、プランジャ10の突出方向への移動範囲が、レジスタリング18の収容溝17内での移動可能な範囲を超えると、円周溝19内のテーパ面20がレジスタリング18を拡径させて、プランジャ10の移動を許容する。このとき、レジスタリング18は、隣の円周溝19に係合する。
エンジン停止時に、カムシャフト4の停止位置によってチェーン6の張力が大きくなる場合があるが、この場合、レジスタリング18と円周溝19の係合により、プランジャ10の押し込み方向への移動が防止される。そのため、エンジンを再始動するときに、チェーン6の弛みを生じにくく、円滑なエンジン始動が可能である。
エンジン始動時に、給油通路13を通って圧力室12に供給される作動油にエアが混入したり、エンジン作動中に、圧力室12内の圧力変動によってエアが析出したりする場合があるが、この場合、圧力室12内のエアは、雄ねじ部材24と雌ねじ23の間のねじ隙間と、面取り部28と小径軸部24cの間の環状空間と、頭部24aとシリンダ9の間の排気口27とを順に介して外気に排出される。
このチェーンテンショナ1は、雄ねじ部材24の頭部24aとシリンダ9との間に形成される複数の排気口27のうち、いずれかの排気口27が目詰まりした場合にも、他の排気口27を通じて、圧力室12内のエアを排出する。そのため、長期にわたって安定したエアの排出が可能である。
また、このチェーンテンショナ1は、雄ねじ部材24と雌ねじ23の間のねじ隙間が多条なので、そのねじ隙間のうち、いずれかのねじ隙間が目詰まりした場合にも、他のねじ隙間を通じて、圧力室12内のエアを排出する。そのため、長期にわたって安定したエアの排出が可能である。
また、このチェーンテンショナ1は、雄ねじ部材24のねじ部24bの全長が雌ねじ23にねじ係合しているので、雄ねじ部材24の締め付けトルクにばらつきがある場合にも、ねじ部24bと雌ねじ23の係合長さが一定となり、ねじ隙間の長さにばらつきが生じない。そのため、雄ねじ部材24を全ねじ形としてそのねじ部の一部を雌ねじ23にねじ係合させた場合よりも、エアの排出性能が安定している。
また、このチェーンテンショナ1は、面取り部28と小径軸部24cとの間に環状空間が形成されているので、ねじ隙間よりも外気側での流路抵抗が小さく、面取り部28を設けない場合と比較して、エアの排出性能が安定している。
上記実施形態では、雄ねじ部材24の頭部24aとシリンダ9との間に組み込む歯付き座金25として、径方向外方に延びる歯26を有する外歯形のものを例に挙げて説明したが、図5に示すように、径方向内方に延びる歯29を有する内歯形の歯付き座金30を用いてもよい。このようにしても、上記実施形態と同様に、歯付き座金30の歯29によって雄ねじ部材24の頭部24aとシリンダ9との間に複数の排気口を形成することができる。また、図6に示すように、径方向外方に延びる歯26と径方向内方に延びる歯29とを有する内外歯形の歯付き座金31を用いてもよい。
図7に、この発明の第2実施形態のチェーンテンショナ41を示す。第1実施形態に対応する部分は、同一の符号を付して説明を省略する。
プランジャ10は、シリンダ9内への挿入端が開放する有底筒状に形成されており、その内周に雌ねじ42が形成されている。プランジャ10内には、雌ねじ42にねじ係合する雄ねじ43を外周に有するスクリュロッド44が組み込まれている。スクリュロッド44は、一端がプランジャ10から突出しており、その突出端が、シリンダ内に設けたロッドシート45に当接している。
雄ねじ43と雌ねじ42は、プランジャ10をシリンダ9内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランク46のフランク角が、遊び側フランク47のフランク角よりも大きい鋸歯状に形成されている。
シリンダ9とプランジャ10とで囲まれた圧力室12内には、リターンスプリング16が組み込まれている。リターンスプリング16は、一端がスクリュロッド44で支持され、他端がスプリングシート48を介してプランジャ10を押圧しており、その押圧によって、プランジャ10をシリンダ9から突出する方向に付勢している。
このチェーンテンショナ41の動作例を説明する。
エンジン作動中にチェーン6の張力が大きくなると、そのチェーン6の張力によって、プランジャ10が押し込み方向に移動し、チェーン6の緊張を吸収する。このとき、スクリュロッド44は、チェーン6の振動により、雌ねじ42と雄ねじ43の間の軸方向隙間の範囲内で前進と後退を繰り返しながら、プランジャ10に対して回転する。また、リーク隙間15を通って圧力室12から流出する作動油の粘性抵抗によってダンパ力が発生するので、プランジャ10はゆっくりと移動する。
エンジン作動中にチェーン6の張力が小さくなると、リターンスプリング16の付勢力によって、プランジャ10が突出方向に移動し、チェーン6の弛みを吸収する。このとき、給油通路13から圧力室12に作動油が流入するので、プランジャ10は速やかに移動する。
エンジン停止時に、カムシャフト4の停止位置によってチェーン6の張力が大きくなる場合があるが、この場合、チェーン6が振動しないので、プランジャ10の雌ねじ42がスクリュロッド44の雄ねじ43で受け止められ、プランジャ10の押し込み方向への移動が防止される。そのため、エンジンを再始動するときに、チェーン6の弛みを生じにくく、円滑なエンジン始動が可能である。
エンジン始動時に、給油通路13を通って圧力室12に供給される作動油にエアが混入したり、エンジン作動中に、圧力室12内の圧力変動によってエアが析出したりする場合があるが、この場合、圧力室12内のエアは、雄ねじ部材24と雌ねじ23の間のねじ隙間と頭部24aとシリンダ9の間の排気口27を介して外気に排出される。
このチェーンテンショナ41は、雄ねじ部材24の頭部24aとシリンダ9との間に形成される複数の排気口27のうち、いずれかの排気口27が目詰まりした場合にも、他の排気口27を通じて、圧力室12内のエアを排出する。そのため、長期にわたって安定したエアの排出が可能である。その他の効果も、第1実施形態と同様である。
この発明の第1実施形態のチェーンテンショナを組み込んだチェーン伝動装置を示す正面図 図1のチェーンテンショナ近傍の拡大断面図 図2の雄ねじ部材近傍の拡大断面図 図3に示す歯付き座金の拡大斜視図 図4に示す歯付き座金の変形例を示す拡大斜視図 図4に示す歯付き座金の他の変形例を示す拡大斜視図 この発明の第2実施形態のチェーンテンショナを示す拡大断面図
符号の説明
1 チェーンテンショナ
9 シリンダ
10 プランジャ
12 圧力室
13 給油通路
14 チェックバルブ
16 リターンスプリング
17 収容溝
18 レジスタリング
19 円周溝
20 テーパ面
21 ストッパ面
22 貫通孔
23 雌ねじ
24 雄ねじ部材
24a 頭部
24b ねじ部
24c 小径軸部
25 歯付き座金
26 歯
27 排気口
28 面取り部
29 歯
30,31 歯付き座金
41 チェーンテンショナ
42 雌ねじ
43 雄ねじ
44 スクリュロッド
45 ロッドシート
46 圧力側フランク
47 遊び側フランク

Claims (10)

  1. 一端が開口した有底筒状のシリンダ(9)内にプランジャ(10)を軸方向に摺動可能に挿入し、そのプランジャ(10)をシリンダ(9)から突出する方向に付勢するリターンスプリング(16)を設け、前記プランジャ(10)とシリンダ(9)とで囲まれた圧力室(12)内に作動油を導入する給油通路(13)を設け、その給油通路(13)の出口に作動油の逆流を防止するチェックバルブ(14)を設け、前記圧力室(12)と外気とを連通する貫通孔(22)を前記シリンダ(9)に形成し、その貫通孔(22)の内周に形成した雌ねじ(23)に頭部(24a)付きの雄ねじ部材(24)をねじ込み、前記圧力室(12)内に混入したエアを、前記雄ねじ部材(24)と前記雌ねじ(23)の間に形成される螺旋状のねじ隙間を介して外気に排出するようにしたチェーンテンショナにおいて、
    径方向に延びる複数のねじれた歯(26)を周方向に間隔をおいて有する歯付き座金(25)を前記雄ねじ部材(24)の頭部(24a)と前記シリンダ(9)との間に組み込み、その歯付き座金(25)の歯(26)によって前記雄ねじ部材(24)の頭部(24a)と前記シリンダ(9)との間に複数の排気口(27)が形成されるようにしたことを特徴とするチェーンテンショナ。
  2. 前記歯付き座金が、径方向外方に延びる歯(26)を有する外歯形の歯付き座金(25)である請求項1に記載のチェーンテンショナ。
  3. 前記歯付き座金が、径方向内方に延びる歯(29)を有する内歯形の歯付き座金(30)である請求項1に記載のチェーンテンショナ。
  4. 前記歯付き座金が、径方向外方に延びる歯(26)と径方向内方に延びる歯(29)とを有する内外歯形の歯付き座金(31)である請求項1に記載のチェーンテンショナ。
  5. 前記歯付き座金(25)が、クロムモリブデン鋼からなる請求項1から4のいずれかに記載のチェーンテンショナ。
  6. 前記雄ねじ部材(24)のねじが多条ねじである請求項1から5のいずれかに記載のチェーンテンショナ。
  7. 前記雄ねじ部材(24)のねじ部(24b)が、ねじの谷径よりも小径の小径軸部(24c)を介して頭部(24a)と接続しており、そのねじ部(24b)の全長が前記雌ねじ(23)にねじ係合している請求項1から6のいずれかに記載のチェーンテンショナ。
  8. 前記貫通孔(22)の外気側の開口縁に面取り部(28)を設けた請求項7に記載のチェーンテンショナ。
  9. 前記シリンダ(9)の内周に形成された環状の収容溝(17)内に前記プランジャ(10)の外周を弾性的に締め付けるレジスタリング(18)を収容し、そのレジスタリング(18)を、プランジャ(10)の外周に軸方向に一定の間隔をおいて形成された円周溝(19)に係合させ、その各円周溝(19)内には、前記プランジャ(10)をシリンダ(9)から突出させる方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリング(18)を拡径させてプランジャ(10)の移動を許容するテーパ面(20)と、前記プランジャ(10)をシリンダ(9)内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリング(18)を係止してプランジャ(10)の移動を制限するストッパ面(21)とが設けられている請求項1から8のいずれかに記載のチェーンテンショナ。
  10. 前記プランジャ(10)をシリンダ(9)内への挿入端が開口する有底筒状に形成し、そのプランジャ(10)の内周に形成した雌ねじ(42)にねじ係合する雄ねじ(43)を外周に有するスクリュロッド(44)を設け、そのスクリュロッド(44)の前記プランジャ(10)からの突出端を前記シリンダ(9)内に設けたロッドシート(45)で支持し、前記雄ねじ(43)と雌ねじ(42)は、プランジャ(10)をシリンダ(9)内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランク(46)のフランク角が、遊び側フランク(47)のフランク角よりも大きい鋸歯状に形成されている請求項1から8のいずれかに記載のチェーンテンショナ。
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