JP2012087842A - チェーンテンショナ - Google Patents

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Tasuku Furukawa
資 古川
Seiji Sato
誠二 佐藤
Hisashi Hayakawa
久 早川
Satoshi Kitano
聡 北野
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Abstract

【課題】エア抜き通路を流れるエアと作動油の流量を高精度に管理することができ、また、そのエアの排出性能が安定したチェーンテンショナを提供する。
【解決手段】シリンダ9内にプランジャ10を摺動可能に挿入し、そのプランジャ10を付勢するリターンスプリング15を設け、プランジャ10とシリンダ9とで囲まれた圧力室11内に作動油を導入する給油通路12を設け、その給油通路12の圧力室11側の端部にチェックバルブ13を設けたチェーンテンショナにおいて、プランジャ10のシリンダ9からの突出端部10Aにねじ孔16を設け、そのねじ孔16にプランジャ10の内側からビス17をねじ込み、そのビス17とねじ孔16のねじ隙間18を通じてプランジャ10の内部のエアを外部に排出するようにする。
【選択図】図2

Description

この発明は、自動車エンジンのカムシャフトを駆動するタイミングチェーンの張力保持に用いられるチェーンテンショナに関する。
自動車のエンジンは、一般に、クランクシャフトの回転をタイミングチェーン(以下「チェーン」という)を介してカムシャフトに伝達し、そのカムシャフトの回転により燃焼室のバルブの開閉を行なう。ここで、チェーンの張力を適正範囲に保つために、支点軸を中心として揺動可能に設けたチェーンガイドと、そのチェーンガイドを介してチェーンを押圧するチェーンテンショナとからなる張力調整装置が多く用いられる。
この張力調整装置に組み込まれるチェーンテンショナとして、一端が開口し、他端が閉じた筒状のシリンダ内にプランジャを軸方向に摺動可能に挿入し、そのプランジャをシリンダから突出する方向に付勢するリターンスプリングを設け、前記プランジャをシリンダ内への挿入端が開口する有底筒状に形成し、そのプランジャと前記シリンダとで囲まれた圧力室内に作動油を導入する給油通路を設け、その給油通路の圧力室側の端部に、給油通路側から圧力室側への作動油の流れのみを許容するチェックバルブを設けたものが知られている(特許文献1)。
このチェーンテンショナは、エンジン作動中にチェーンの張力が大きくなると、そのチェーンの張力によって、プランジャがシリンダ内に押し込まれる方向(以下、「押し込み方向」という)に移動し、チェーンの緊張を吸収する。このとき、圧力室内の作動油が、プランジャとシリンダの摺動面間のリーク隙間を通って流出し、その作動油の粘性抵抗によってダンパ作用が生じるので、プランジャはゆっくりと移動する。
一方、エンジン作動中にチェーンの張力が小さくなると、リターンスプリングの付勢力によって、プランジャがシリンダから突出する方向(以下、「突出方向」という)に移動し、チェーンの弛みを吸収する。このとき、チェックバルブが開いて、給油通路から圧力室に作動油が流入するので、プランジャは速やかに移動する。
ところで、上記チェーンテンショナは、エンジンを停止すると、オイルポンプも停止するので、給油通路内の作動油の油面が下がり、給油通路内に大量のエアが溜まった状態となる。そして、エンジンを再始動したときに、給油通路から圧力室に大量のエアが流入し、その流入した大量のエアがプランジャの内部に溜まった状態となる。この状態でプランジャに押し込み方向の荷重が負荷されると、プランジャの内部に溜まったエアが圧縮することによってプランジャが移動するので、チェーンテンショナのダンパ作用が低下してしまうという問題がある。
このダンパ作用の低下を防止するため、上記チェーンテンショナにおいてはプランジャの内部に溜まったエアを排出する機構を設けている。
具体的には、プランジャのシリンダからの突出端部にプランジャの内外を貫通する円筒孔(内周にねじの無い円筒状の孔)を設け、その円筒孔に、プランジャの外側からビスを圧入し、そのビスのねじ溝を通じてプランジャの内部のエアを外部に排出するようにしている。
米国特許第4504251号明細書
しかしながら、上記チェーンテンショナのように、プランジャの内部のエアを排出するエア抜き通路として、円筒孔に圧入したビスのねじ溝を採用したのでは、エア抜き通路を流れるエアと作動油の流量管理が難しい。
すなわち、エア抜き通路を流れるエアと作動油の流量が多すぎると、圧力室の液密性が低下するので、チェーンテンショナのダンパ作用の低下や、チェーンテンショナにおける作動油の消費量の増大といった問題が生じ、一方、エア抜き通路を流れるエアと作動油の流量が少なすぎると、給油通路から圧力室に大量のエアが流入するエンジン始動直後において、迅速なエア抜き作用を確保することができない。そのため、エア抜き通路を流れるエアと作動油の流量は、最適な大きさとなるように高精度に管理する必要がある。
そして、上記チェーンテンショナにおいて、エア抜き通路を流れるエアと作動油の流量を高精度に管理するためには、ビスのねじ溝の寸法を調節する必要があるが、いったん加工したねじ溝の寸法を変更するのは容易ではない。
そこで、この発明の発明者らは、エア抜き通路を流れるエアと作動油の流量を高精度に管理するにはどのようにすればよいかを検討し、そのためにはプランジャの内部のエアを排出するエア抜き通路として、ビスとねじ孔のねじ隙間を採用すればよいことを見出した。このようにすると、ビスの締め付けトルクを調節することによってねじ隙間の大きさを調節することができるので、エア抜き通路を流れるエアと作動油の流量を高精度に管理することが可能となる。
しかしながら、プランジャの内部のエアを排出するエア抜き通路としてビスとねじ孔のねじ隙間を採用した場合、プランジャはチェーンから振動を受けるので、その振動によってビスが緩む可能性が生じる。そしてビスに緩みが生じた場合、ビスとねじ孔のねじ隙間の大きさが変化するので、エアの排出性能が不安定となってしまう。
この発明が解決しようとする課題は、エア抜き通路を流れるエアと作動油の流量を高精度に管理することができ、また、そのエアの排出性能が安定したチェーンテンショナを提供することである。
上記課題を解決するため、前記プランジャのシリンダからの突出端部にプランジャの内外を貫通するねじ孔を設け、そのねじ孔にプランジャの内側からビスをねじ込み、そのビスと前記ねじ孔とのねじ係合面間に螺旋状のねじ隙間を設け、そのねじ隙間を通じてプランジャの内部のエアを外部に排出するようにした。
このようにすると、ビスの締め付けトルクを調節することによってねじ隙間の大きさを調節することができるので、エア抜き通路を流れるエアと作動油の流量を高精度に管理することができる。また、エア抜き用のビスは、プランジャの内側からねじ込まれているので、ビスに作用する圧力室の圧力の方向は、ビスの緩みを防止する方向となる。そのため、エア抜き用のビスに緩みが生じにくく、安定したエアの排出性能を得ることができる。
前記ビスとしては、頭部付きのビスを採用すると好ましい。このようにすると、頭部がない場合よりもビスの受圧面積が大きくなるので、ビスの緩みをより効果的に防止することが可能となる。
頭部付きのビスを採用する場合、前記ビスの頭部と前記プランジャの内面との間に、円周の一部を切り離した形状のスプリングワッシャを組み込むと好ましい。このようにすると、スプリングワッシャの弾性でビスの緩みをより効果的に防止することができるとともに、スプリングワッシャの円周の一部を切り離した部分を介して、ねじ隙間と外気の間の連通を確保することができる。
前記ビスは、有底筒状のプランジャの内側からねじ込むので、そのねじ込み作業がしにくい。そこで、前記ビスとして、ビスの頭部に十字穴を形成したものや、ビスの頭部を六角頭としたものや、ビスの頭部に六角穴を形成したものを採用すると、ドライバーや棒レンチ等の細長い工具を用いることにより、ビスのねじ込み作業性を向上させることが可能となる。
また、前記ビスとしては、六角穴付きの止めねじを採用することも可能である。この場合、前記ねじ孔は、プランジャの内部から外部に向かって順に、内周に雌ねじが設けられたねじ部と、ビスの外径よりも小径の円筒面が内周に設けられた非ねじ部とからなる構成を採用することができる。このようにすると、ねじ孔にねじ込まれた止めねじの先端を、非ねじ部で係止することができる。さらに、前記止めねじの長さを、前記ねじ孔のねじ部の長さよりも短くすると、ねじ孔内の止めねじの後側に空間が形成され、その空間に溜まったエアを効率よくねじ隙間に導入することができる。
この発明は、前記シリンダの内周に形成された環状の収容溝内に前記プランジャの外周を弾性的に締め付けるレジスタリングを収容し、そのレジスタリングを、プランジャの外周に軸方向に一定の間隔をおいて形成された円周溝に係合させ、その各円周溝内には、前記プランジャをシリンダから突出させる方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリングを拡径させてプランジャの移動を許容するテーパ面と、前記プランジャをシリンダ内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリングを係止してプランジャの移動を制限するストッパ面とが設けられているリング式のチェーンテンショナに適用することができる。
この発明のチェーンテンショナは、プランジャの内部のエアを排出するエア抜き通路として、ビスとねじ孔のねじ隙間を採用しているので、ビスの締め付けトルクを調節することによって、エア抜き通路を流れるエアと作動油の流量を高精度に管理することができる。また、エア抜き用のビスがプランジャの内側からねじ込まれているので、圧力室の圧力によってビスの緩みが防止され、エアの排出性能が安定している。
この発明の実施形態のチェーンテンショナを組み込んだチェーン伝動装置を示す正面図 図1のチェーンテンショナ近傍の拡大断面図 図2のプランジャのシリンダからの突出端部近傍の拡大図 図3に示すビスの他の例を示す拡大図 図3に示すビスのさらに他の例を示す拡大図 図3に示すビスのさらに他の例を示す拡大図
図1に、この発明の実施形態のチェーンテンショナ1を組み込んだチェーン伝動装置を示す。このチェーン伝動装置は、エンジンのクランクシャフト2に固定されたスプロケット3と、カムシャフト4に固定されたスプロケット5とがチェーン6を介して連結されており、そのチェーン6がクランクシャフト2の回転をカムシャフト4に伝達し、そのカムシャフト4の回転により燃焼室のバルブ(図示せず)の開閉を行なう。
チェーン6には、支点軸7を中心として揺動可能に支持されたチェーンガイド8が接触しており、チェーンテンショナ1は、そのチェーンガイド8を介してチェーン6を押圧している。
図2に示すように、チェーンテンショナ1は、一端が開口し、他端が閉じた筒状のシリンダ9と、シリンダ9内に軸方向に摺動可能に挿入されたプランジャ10とを有する。シリンダ9は、プランジャ10の突出方向が斜め上向きとなる状態でエンジンブロック(図示せず)に固定されている。
シリンダ9の閉端には、シリンダ9とプランジャ10とで囲まれた圧力室11に連通する給油通路12が形成されている。給油通路12は、給油ポンプ(図示せず)に接続されており、その給油ポンプから送り出された作動油を、圧力室11内に導入するようになっている。給油通路12の圧力室11側の端部には、給油通路12側から圧力室11側への作動油の流れのみを許容するチェックバルブ13が設けられている。
プランジャ10とシリンダ9の摺動面間にはリーク隙間14が形成されており、そのリーク隙間14を通って圧力室11内の作動油が流出するようになっている。
プランジャ10は、圧力室11内に組み込まれたリターンスプリング15でシリンダ9から突出する方向に付勢されている。リターンスプリング15は、一端がチェックバルブ13で支持され、他端がプランジャ10のシリンダ9からの突出端部10Aを押圧している。プランジャ10のシリンダ9からの突出端部10Aはチェーンガイド8に当接している。
プランジャ10のシリンダ9からの突出端部10Aには、プランジャ10の内外を貫通するねじ孔16が設けられ、そのねじ孔16にビス17がねじ込まれている。
図3に示すように、ビス17は、外周に雄ねじが設けられたねじ軸部17Aと、ねじ軸部17Aの一端に設けられた頭部17Bとからなる。ビス17は、プランジャ10の内側からねじ込まれ、ビス17の頭部17Bが圧力室11に臨むように組み付けられている。また、ビス17とねじ孔16とのねじ係合面間には螺旋状のねじ隙間18が設けられている。このねじ隙間18の大きさは、ビス17の締め付けトルクで管理することができる。すなわち、ねじ隙間18の大きさを大きくしようとするときは、ビス17の締め付けトルクを大きい値に設定し、ねじ隙間18の大きさを小さくしようとするときは、ビス17の締め付けトルクを小さい値に設定することで、ねじ隙間18の大きさを設計上の目標に一致させることができる。
頭部17Bは、ねじ軸部17Aよりも大径に形成され、その頭部17Bとプランジャ10の内面との間に、円周の一部を切り離した形状のスプリングワッシャ19が組み込まれている。また、頭部17Bには十字穴20が形成されており、この十字穴20にプラスドライバを係合させてビス17のねじ込み操作を行えるようになっている。
図2に示すように、シリンダ9の内周には、環状の収容溝21が形成され、その収容溝21内にレジスタリング22が軸方向に移動可能に収容されている。レジスタリング22は、円周の一部を欠いたリング形状であり、径方向に弾性変形可能となっている。このレジスタリング22は、プランジャ10の外周を弾性的に締め付けており、プランジャ10の外周に軸方向に一定の間隔をおいて形成された複数の円周溝23のいずれかに係合している。
各円周溝23内には、プランジャ10に突出方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリング22を拡径させてプランジャ10の移動を許容するテーパ面24と、プランジャ10に押し込み方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリング22を係止してプランジャ10の移動を制限するストッパ面25とが設けられている。
次に、このチェーンテンショナ1の動作例を説明する。
エンジン作動中にチェーン6の張力が大きくなると、そのチェーン6の張力によって、プランジャ10が押し込み方向に移動し、チェーン6の緊張を吸収する。このとき、リーク隙間14を通って圧力室11から流出する作動油の粘性抵抗によってダンパ力が発生するので、プランジャ10はゆっくりと移動する。
エンジン作動中にチェーン6の張力が小さくなると、リターンスプリング15の付勢力によって、プランジャ10が突出方向に移動し、チェーン6の弛みを吸収する。このとき、チェックバルブ13が開き、給油通路12から圧力室11に作動油が流入するので、プランジャ10は速やかに移動する。
ここで、チェーン6の振動により、プランジャ10が前進と後退を繰り返すとき、レジスタリング22は、収容溝21内で前後に移動する。また、チェーン6の弛みによって、プランジャ10の突出方向への移動範囲が、レジスタリング22の収容溝21内での移動可能な範囲を超えると、円周溝23内のテーパ面24がレジスタリング22を拡径させて、プランジャ10の移動を許容する。このとき、レジスタリング22は、隣の円周溝23に係合する。
エンジン停止時に、カムシャフト4の停止位置によってチェーン6の張力が大きくなる場合があるが、この場合、レジスタリング22と円周溝23の係合により、プランジャ10の押し込み方向への移動が防止される。そのため、エンジンを再始動するときに、チェーン6の弛みを生じにくく、円滑なエンジン始動が可能である。
また、エンジンを停止すると、オイルポンプが停止するので、給油通路12内の作動油の油面が下がり、給油通路12内に大量のエアが溜まった状態となる。そのため、エンジンを再始動したときに、給油通路12を通って圧力室11に供給される作動油に大量のエアが混入するが、この場合、圧力室11内に混入したエアは、ビス17とねじ孔16の間のねじ隙間18と、スプリングワッシャ19の円周の一部を切り離した部分とを順に通って外部に排出される。そのため、圧力室11内のエアによるダンパ作用の低下が生じにくい。
このチェーンテンショナ1は、エア抜き用のビス17とねじ孔16がシリンダ9ではなく、プランジャ10に配置されているので、プランジャ10の突出方向が斜め上向きまたは鉛直上向きとなる姿勢で取り付けたときに、プランジャ10の内部のエアを円滑に排出することができる。
ところで、ねじ隙間18を流れるエアと作動油の流量が多すぎると、圧力室11の液密性が低下するので、チェーンテンショナ1のダンパ作用の低下や、チェーンテンショナ1における作動油の消費量の増大といった問題が生じる。一方、ねじ隙間18を流れるエアと作動油の流量が少なすぎると、給油通路12から圧力室11に大量のエアが流入するエンジン始動直後において、迅速なエア抜き作用を確保することができない。そのため、ねじ隙間18を流れるエアと作動油の流量は、最適な大きさとなるように高精度に管理する必要がある。ここで、このチェーンテンショナ1においては、ビス17の締め付けトルクを調節することによってねじ隙間18の大きさを調節することができるので、ねじ隙間18を流れるエアと作動油の流量を高精度に管理することが可能である。
また、上記プランジャ10はチェーン6から振動を受けるので、その振動によってビス17が緩む可能性がある。そして、ビス17に緩みが生じた場合、ビス17とねじ孔16のねじ隙間の大きさが変化するので、エアの排出性能が不安定となってしまう。しかしながら、このチェーンテンショナ1においては、エア抜き用のビス17を、プランジャ10の内側からねじ込んでいるので、ビス17に作用する圧力室11の圧力の方向が、ビス17の緩みを防止する方向となる。そのため、ビス17に緩みが生じにくく、安定したエアの排出性能を得ることができる。さらに、頭部付きのビス17を採用しているので、頭部17Bがない場合よりもビス17の受圧面積が大きく、ビス17の緩みをより効果的に防止することができる。
また、ビス17の頭部17Bとプランジャ10の内面との間にスプリングワッシャ19を組み込んでいるので、そのスプリングワッシャ19の弾性でビス17の緩みをより効果的に防止することができる。しかも、スプリングワッシャ19の円周の一部を切り離した部分を介して、ねじ隙間18と外気の間の連通が確保されている。
上記実施形態では、頭部付きのビス17として、ビス17の頭部17Bに十字穴20を形成したものを例に挙げて説明したが、図4に示すように頭部17Bを六角頭としたビス17や、図5に示すように頭部17Bに六角穴26を形成したビス17を採用してもよい。このようにしても、棒レンチ等の細長い工具を用いて、ビス17のねじ込み作業を行なうことができる。
また、図6に示すように、ねじ孔16にねじ込むビス17として、六角穴付きの止めねじを採用することも可能である。この場合、ねじ孔16は、圧力室11側から外部に向かって順に、内周に雌ねじが設けられたねじ部16Aと、ビス17の外径よりも小径の円筒面が内周に設けられた非ねじ部16Bとからなる構成を採用することができる。このようにすると、ねじ孔16にねじ込まれたビス17の先端を、非ねじ部16Bで係止することができる。さらに、ビス17の長さを、ねじ孔16のねじ部16Aの長さよりも短くすると、ねじ孔16内のビス17の後側に空間27が形成され、その空間27に溜まったエアを効率よくねじ隙間18に導入することができる。
1 チェーンテンショナ
9 シリンダ
10 プランジャ
10A 突出端部
11 圧力室
12 給油通路
13 チェックバルブ
15 リターンスプリング
16 ねじ孔
16A ねじ部
16B 非ねじ部
17 ビス
17B 頭部
18 ねじ隙間
19 スプリングワッシャ
20 十字穴
21 収容溝
22 レジスタリング
23 円周溝
24 テーパ面
25 ストッパ面
26 六角穴

Claims (10)

  1. 一端が開口し、他端が閉じた筒状のシリンダ(9)内にプランジャ(10)を軸方向に摺動可能に挿入し、そのプランジャ(10)をシリンダ(9)から突出する方向に付勢するリターンスプリング(15)を設け、前記プランジャ(10)をシリンダ(9)内への挿入端が開口する有底筒状に形成し、そのプランジャ(10)と前記シリンダ(9)とで囲まれた圧力室(11)内に作動油を導入する給油通路(12)を設け、その給油通路(12)の圧力室(11)側の端部に、給油通路(12)側から圧力室(11)側への作動油の流れのみを許容するチェックバルブ(13)を設けたチェーンテンショナにおいて、
    前記プランジャ(10)のシリンダ(9)からの突出端部(10A)にプランジャ(10)の内外を貫通するねじ孔(16)を設け、そのねじ孔(16)にプランジャ(10)の内側からビス(17)をねじ込み、そのビス(17)と前記ねじ孔(16)とのねじ係合面間に螺旋状のねじ隙間(18)を設け、そのねじ隙間(18)を通じてプランジャ(10)の内部のエアを外部に排出するようにしたことを特徴とするチェーンテンショナ。
  2. 前記ビス(17)が頭部付きのビスである請求項1に記載のチェーンテンショナ。
  3. 前記ビス(17)の頭部(17B)と前記プランジャ(10)の内面との間に、円周の一部を切り離した形状のスプリングワッシャ(19)を組み込んだ請求項2に記載のチェーンテンショナ。
  4. 前記ビス(17)の頭部(17B)に十字穴(20)を形成した請求項3に記載のチェーンテンショナ。
  5. 前記ビス(17)の頭部(17B)を六角頭とした請求項3に記載のチェーンテンショナ。
  6. 前記ビス(17)の頭部(17B)に六角穴(26)を形成した請求項3に記載のチェーンテンショナ。
  7. 前記ビス(17)が、六角穴付きの止めねじである請求項1に記載のチェーンテンショナ。
  8. 前記ねじ孔(16)が、プランジャ(10)の内部から外部に向かって順に、内周に雌ねじが設けられたねじ部(16A)と、ビス(17)の外径よりも小径の円筒面が内周に設けられた非ねじ部(16B)とからなる請求項7に記載のチェーンテンショナ。
  9. 前記止めねじの長さを、前記ねじ孔(16)のねじ部(16A)の長さよりも短くした請求項8に記載のチェーンテンショナ。
  10. 前記シリンダ(9)の内周に形成された環状の収容溝(21)内に前記プランジャ(10)の外周を弾性的に締め付けるレジスタリング(22)を収容し、そのレジスタリング(22)を、プランジャ(10)の外周に軸方向に一定の間隔をおいて形成された円周溝(23)に係合させ、その各円周溝(23)内には、前記プランジャ(10)をシリンダ(9)から突出させる方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリング(22)を拡径させてプランジャ(10)の移動を許容するテーパ面(24)と、前記プランジャ(10)をシリンダ(9)内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリング(22)を係止してプランジャ(10)の移動を制限するストッパ面(25)とが設けられている請求項1から9のいずれかに記載のチェーンテンショナ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103836135A (zh) * 2012-11-27 2014-06-04 谢夫勒科技股份两合公司 用于牵引机构传动装置的牵引机构的机械张紧设备

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