JP5305142B2 - チェーンテンショナ - Google Patents

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Description

この発明は、自動車エンジンのカムシャフトを駆動するタイミングチェーンの張力保持に用いられるチェーンテンショナに関する。
自動車のエンジンは、一般に、クランクシャフトの回転をタイミングチェーンを介してカムシャフトに伝達し、そのカムシャフトの回転により燃焼室のバルブの開閉を行なう。ここで、チェーンの張力を適正範囲に保つために、支点軸を中心として揺動可能に設けたチェーンガイドと、そのチェーンガイドを介してチェーンを押圧するチェーンテンショナとからなる張力調整装置が多く用いられる。
この張力調整装置に組み込まれるチェーンテンショナとして、一端が開口した有底筒状のシリンダをエンジンカバー内に開口端を向けた姿勢でエンジンカバーのテンショナ取り付け孔に挿入し、そのシリンダの外周に形成されたフランジをエンジンカバーの外面に当接させ、前記シリンダ内にプランジャを軸方向に摺動可能に挿入し、そのシリンダとプランジャとで囲まれる圧力室にシリンダの外部から作動油を導入する給油通路を設け、その給油通路に作動油の逆流を防止するチェックバルブを設け、前記プランジャをシリンダから突出する方向に付勢するリターンスプリングを設け、前記プランジャのシリンダからの突出端でチェーンを押圧するようにしたものが知られている(特許文献1)。
このチェーンテンショナは、エンジン作動中にチェーンの張力が大きくなると、そのチェーンの張力によって、プランジャがシリンダ内に押し込まれる方向(以下、「押し込み方向」という)に移動し、チェーンの緊張を吸収する。このとき、圧力室内の作動油が、プランジャとシリンダの摺動面間のリーク隙間を通って流出し、その作動油の流量が制限されてダンパ作用が生じるので、プランジャはゆっくりと移動する。
一方、エンジン作動中にチェーンの張力が小さくなると、リターンスプリングの付勢力によって、プランジャがシリンダから突出する方向(以下、「突出方向」という)に移動し、チェーンの弛みを吸収する。このとき、オイルポンプから供給される作動油が、給油通路を通って圧力室に流入するので、プランジャは速やかに移動する。
特開2006−153118号公報
ところで、上記チェーンテンショナは、シリンダの外周のフランジに複数のボルト穴が形成されており、このチェーンテンショナをエンジンカバーに組み付けるときは、エンジンカバーのテンショナ取り付け孔にシリンダを挿入し、シリンダの外周のフランジをエンジンカバーの外面に当接させ、そのフランジの各ボルト穴にそれぞれボルトを差し込んでエンジンカバーのタップ穴にねじ込み、その各ボルトの締め付けによりフランジを固定する。
しかし、複数のボルトを準備するのは煩雑であり、また、その各ボルトを斜め締めとならないようにそれぞれねじ込む作業も煩雑である。
この発明が解決しようとする課題は、エンジンカバーへの組み付け作業性に優れたチェーンテンショナを提供することである。
上記の課題を解決するため、前記シリンダの外周に、雄ねじと円筒面とを円筒面がシリンダの開口端側に位置するように形成し、前記テンショナ取り付け孔の内周に、前記シリンダの外周の雄ねじにねじ係合する雌ねじと、前記シリンダの外周の円筒面に嵌合する円筒面とを形成した。このようにすると、ボルトを使用せずに、シリンダの外周の雄ねじをテンショナ取り付け孔の内周の雌ねじにねじ込むことによりチェーンテンショナを組み付けることができる。また、シリンダの外周の円筒面がテンショナ取り付け孔の内周の円筒面に嵌合し、その嵌合によってシリンダとテンショナ取り付け孔の中心が一致するので、シリンダの外周の雄ねじをテンショナ取り付け孔の内周の雌ねじにねじ込むときに、雄ねじが斜めにねじ込まれるのを防止することができ、円滑なねじ込みが可能である。
前記フランジの外周を六角形状とすると、フランジの外周にレンチをかけることができるので、そのレンチを操作して、シリンダの外周の雄ねじをテンショナ取り付け孔の内周の雌ねじに締め付けることが可能となる。前記フランジの外周に二面取り部を形成しても同様である。また、前記シリンダの底部側の端面に工具係合溝を形成しても、その工具係合溝に係合させた工具(マイナスドライバー等)を操作して、シリンダの外周の雄ねじをテンショナ取り付け孔の内周の雌ねじに締め付けることが可能となる。前記シリンダの底部側の端面に六角棒レンチの挿入穴を形成しても同様である。
前記フランジとエンジンカバーの間に環状のシール部材を組み込む場合、そのシール部材の内周に周方向に間隔をおいて複数の直線部を形成し、その直線部を前記シリンダの外周に締め代をもって嵌合させると、エンジンカバーに組み付ける前の状態において、チェーンテンショナからシール部材が脱落するのを防止することができ、エンジンカバーへの組み付け作業性が向上する。
同様に、前記フランジとエンジンカバーの間に環状のシール部材を組み込む場合、そのシール部材の内周に周方向に連続するゴム製のリップを設け、そのリップを前記シリンダの外周に締め代をもって嵌合させても、エンジンカバーに組み付ける前の状態において、チェーンテンショナからシール部材が脱落するのを防止することができ、エンジンカバーへの組み付け作業性が向上する。
前記シリンダのテンショナ取り付け孔への挿入部分の外周に円周溝を形成し、その円周溝内に前記給油通路の入口を開口させると好ましい。このようにすると、テンショナ取り付け孔に対するシリンダの位置が周方向にずれたときにも、作動油を給油通路に確実に導入することができる。
同様に、前記テンショナ取り付け孔の内周に、前記シリンダの外周の円筒面と半径方向に間隔をあけて対向する大径部を設け、その大径部と前記シリンダの外周との間に形成される環状空間に前記給油通路の入口を開口させてもよい。このようにしても、テンショナ取り付け孔に対するシリンダの位置が周方向にずれたときにも、作動油を給油通路に確実に導入することができる。
さらに、前記シリンダの底部側の端面に、前記給油通路の位置を示す識別マークを付すと、シリンダの外周の雄ねじをテンショナ取り付け孔の内周の雌ねじにねじ込む作業を、給油通路の位置を確認しながら行なうことができる。
また、前記シリンダの内周に、シリンダの開口端側がシリンダの底部側よりも小径となるように段差を付けたセット溝を形成し、そのセット溝内に、円周の一部を切り離した形状のセットリングを弾性的に縮径した状態で組み込み、そのセットリングの内径側部分に係合する係合溝をプランジャの外周に形成し、そのセットリングと係合溝の係合によりプランジャをシリンダ内に押し込んだ状態に保持可能とし、プランジャを更にシリンダ内に押し込む操作によりセットリングがセット溝内で拡径して係合溝との係合を解除するようにすることができる。
この発明は、例えば、次のチェーンテンショナに適用することができる。
1)前記プランジャをシリンダ内への挿入端が開口する有底筒状に形成し、そのプランジャの内周に形成した雌ねじにねじ係合する雄ねじを外周に有するスクリュロッドを設け、そのスクリュロッドの前記プランジャからの突出端を前記シリンダ内に設けたロッドシートで支持し、前記雄ねじと雌ねじは、プランジャをシリンダ内に押し込む方向の力が作用したときに圧力を受ける圧力側フランクのフランク角が、遊び側フランクのフランク角よりも大きい鋸歯状に形成されている鋸歯ねじ式のチェーンテンショナ。
2)前記プランジャの外周を弾性的に締め付けるレジスタリングを、前記シリンダの内周に形成した収容溝に収容し、そのレジスタリングを、プランジャの外周に軸方向に一定の間隔をおいて形成された円周溝に係合させ、その各円周溝内には、前記プランジャをシリンダから突出する方向に押圧したときに、レジスタリングを拡径させてプランジャの移動を許容するテーパ面と、前記プランジャをシリンダ内に押し込む方向に押圧したときに、レジスタリングを係止してプランジャの移動を制限するストッパ面とが設けられているリング式のチェーンテンショナ。
この発明のチェーンテンショナは、シリンダの外周の雄ねじをテンショナ取り付け孔の内周の雌ねじにねじ込むことによりエンジンカバーに組み付けることができるので、その組み付けに際してボルトが不要であり、エンジンカバーへの組み付け作業性に優れる。また、シリンダの外周の円筒面がテンショナ取り付け孔の内周の円筒面に嵌合し、その嵌合によってシリンダとテンショナ取り付け孔の中心が一致するので、シリンダの外周の雄ねじをテンショナ取り付け孔の内周の雌ねじにねじ込むときに、雄ねじが斜めにねじ込まれるのを防止することができ、円滑なねじ込みが可能である。
図1に、この発明の第1実施形態のチェーンテンショナ1を組み込んだチェーン伝導装置を示す。このチェーン伝導装置は、エンジンのクランクシャフト2に固定されたスプロケット3と、カムシャフト4に固定されたスプロケット5とがチェーン6を介して連結されており、そのチェーン6がクランクシャフト2の回転をカムシャフト4に伝達し、そのカムシャフト4の回転により燃焼室のバルブ(図示せず)の開閉を行なう。
チェーン6には、支点軸7を中心として揺動可能に支持されたチェーンガイド8が接触しており、チェーンテンショナ1は、そのチェーンガイド8を介してチェーン6を押圧している。
図2に示すように、チェーンテンショナ1は、一端が開口した有底筒状のシリンダ9と、シリンダ9内に軸方向に摺動可能に挿入されたプランジャ10とを有する。シリンダ9は、エンジンカバー11内に開口端を向けた姿勢でエンジンカバー11のテンショナ取り付け孔12に挿入されている。シリンダ9の外周にはフランジ13が一体に形成され、そのフランジ13が、環状のシール部材14を介してエンジンカバー11の外面に当接している。
プランジャ10は、シリンダ9内への挿入端が開放する有底筒状に形成されており、その内周に雌ねじ15が形成されている。プランジャ10内には、雌ねじ15にねじ係合する雄ねじ16を外周に有するスクリュロッド17が組み込まれている。スクリュロッド17は、一端がプランジャ10から突出しており、その突出端が、シリンダ9内に設けたロッドシート18で支持されている。
プランジャ10とスクリュロッド17の間には、リターンスプリング19が組み込まれている。リターンスプリング19は、一端がスクリュロッド17で支持され、他端がスプリングシート20を介してプランジャ10を押圧しており、その押圧によって、プランジャ10をシリンダ9から突出する方向に付勢している。プランジャ10は、シリンダ9からの突出端がチェーンガイド8に当接し、そのチェーンガイド8を介してチェーン6を押圧する。
雄ねじ16と雌ねじ15は、プランジャ10をシリンダ9内に押し込む方向の力が作用したときに圧力を受ける圧力側フランクのフランク角が、遊び側フランクのフランク角よりも大きい鋸歯状に形成されている。
シリンダ9は、テンショナ取り付け孔12への挿入部分の外周に雄ねじ21と円筒面22とが形成されている。円筒面22は、雄ねじ21よりもシリンダ9の開口端側に位置しており、雄ねじ21よりも小径である。一方、テンショナ取り付け孔12の内周には、エンジンカバー11の外面側から内面側に向かって順に、シリンダ9の外周の雄ねじ21にねじ係合する雌ねじ23と、シリンダ9の外周の円筒面22に嵌合する円筒面24とが形成されている。
シリンダ9には、シリンダ9とプランジャ10とで囲まれる圧力室25に作動油を導入する給油通路26が形成されている。給油通路26は、シリンダ9を半径方向に貫通しており、給油通路26の入口は、シリンダ9のテンショナ取り付け孔12への挿入部分の外周に形成された円周溝27内に開口している。
円周溝27は、エンジンカバー11に形成された油孔28に連通しており、この油孔28を通ってオイルポンプ(図示せず)から供給された作動油が、円周溝27と給油通路26とを順に介して圧力室25内に導入されるようになっている。給油通路26の出口には、圧力室25から給油通路26への作動油の逆流を防止するチェックバルブ29が設けられている。
シリンダ9の内周には、シリンダ9の開口端側がシリンダ9の底部側よりも小径となるように段差を付けたセット溝30が形成され、そのセット溝30内にセットリング31が組み込まれている。セットリング31は、円周の一部を切り離した形状であり、弾性的に縮径した状態となっている。
プランジャ10の外周には、図3に示すように、プランジャ10をシリンダ9内に押し込んだ状態でセット溝30に合致する係合溝32が形成されている。セットリング31は、セット溝30内のシリンダ9の開口端側にある状態で、セットリング31の内径側部分が係合溝32に係合し、その係合によりプランジャ10をシリンダ9内に押し込んだ状態に保持(以下、「初期セット」という)する。また、セットリング31は、プランジャ10を更にシリンダ9内に押し込む操作により、セット溝30内をシリンダ9の開口端側から底部側に移動し、セット溝30内で拡径して係合溝32との係合を解除する。
また、シリンダ9の内周には、セット溝30よりもシリンダ9の底部側に収容溝33が形成され、その収容溝33に収容されたストッパリング34が、プランジャ10の外周を弾性的に締め付けている。一方、プランジャ10の外周には、係合溝32よりもプランジャ10のシリンダ9内への挿入端側にストッパ溝35が形成されており、プランジャ10がシリンダ9から突出したときに、ストッパリング34がストッパ溝35に係合してプランジャ10をシリンダ9から抜け止めするようになっている。
シール部材14は、図2に示すように、フランジ13とエンジンカバー11の間に組み込まれており、給油通路26から供給された作動油が、雄ねじ21と雌ねじ23の間のねじ隙間を通ってエンジンカバー11外に漏れるのを防止している。シール部材14は、図4に示すように、その内周に周方向に間隔をおいて複数の直線部36が形成され、その直線部36がシリンダ9の外周に締め代をもって嵌合しており、図3に示すように、チェーンテンショナ1をエンジンカバー11に組み付ける前の状態のときに、シリンダ9の外周にシール部材14が保持されるようになっている。
図6に示すように、フランジ13の外周は六角形状となっており、フランジ13の外周にレンチ(スパナやボックスレンチ等)をかけることができるようになっている。
このチェーンテンショナ1のエンジンカバー11への組み付けは、例えば、次のようにして行なう。
まず、図3に示すようにチェーンテンショナ1を初期セットし、その状態でエンジンカバー11のテンショナ取り付け孔12にシリンダ9を挿入して、シリンダ9の外周の円筒面22をテンショナ取り付け孔12の内周の円筒面24に嵌合させる。このとき、円筒面22,24同士の嵌合によってシリンダ9とテンショナ取り付け孔12の中心が一致する。
つづいて、シリンダ9の外周の雄ねじ21をテンショナ取り付け孔12の内周の雌ねじ23にねじ込む。このとき、フランジ13の外周にレンチをかけ、そのレンチを操作して雄ねじ21を雌ねじ23に締め付けることができる。雄ねじ21を雌ねじ23に完全にねじ込むと、プランジャ10がチェーンガイド8から受ける反力によってシリンダ9内に押し込まれるので、図2に示すように、セットリング31がセット溝30内をシリンダ9の開口端側から底部側に移動し、チェーンテンショナ1の初期セットが解除される。
次に、このチェーンテンショナ1の動作例を説明する。
エンジン作動中にチェーン6の張力が小さくなると、プランジャ10がリターンスプリング19の付勢力によって突出方向に移動し、チェーン6の弛みを吸収する。このとき、オイルポンプから供給される作動油が、給油通路26を通って圧力室25に流入するので、プランジャ10は速やかに移動する。
一方、エンジン作動中にチェーン6の張力が大きくなると、そのチェーン6の張力によって、プランジャ10が押し込み方向に移動し、チェーン6の緊張を吸収する。このとき、圧力室25内の作動油が、プランジャ10とシリンダ9の摺動面間のリーク隙間を通って流出し、ダンパ作用が生じるので、プランジャ10はゆっくりと移動する。また、スクリュロッド17は、チェーン6の振動により、雌ねじ15と雄ねじ16の隙間の範囲内で前進と後退を繰り返しながら、プランジャ10に対して回転する。
エンジン停止時に、カムシャフト4に接続したカム(図示せず)の停止位置によってチェーン6の張力が大きくなる場合があるが、この場合、チェーン6が振動しないので、プランジャ10の雌ねじ15がスクリュロッド17の雄ねじ16で受け止められ、プランジャ10の位置が固定される。そのため、エンジンを再始動するときに、チェーン6の弛みを生じにくく、円滑なエンジン始動が可能である。
このチェーンテンショナ1は、シリンダ9の外周の雄ねじ21をテンショナ取り付け孔12の内周の雌ねじ23にねじ込むことによりエンジンカバー11に組み付けることができるので、その組み付けに際してボルトが不要であり、エンジンカバー11への組み付け作業性に優れる。
また、このチェーンテンショナ1は、エンジンカバー11に組み付ける際、シリンダ9の外周の円筒面22がテンショナ取り付け孔12の内周の円筒面24に嵌合し、その嵌合によってシリンダ9とテンショナ取り付け孔12の中心が一致するので、シリンダ9の外周の雄ねじ21をテンショナ取り付け孔12の内周の雌ねじ23にねじ込むときに、雄ねじ21が斜めにねじ込まれるのを防止することができ、円滑なねじ込みが可能である。
また、このチェーンテンショナ1は、シール部材14の内周の直線部36がシリンダ9の外周に締め代をもって嵌合しているので、エンジンカバー11に組み付ける前の状態において、チェーンテンショナ1からシール部材14が脱落するのを防止することができ、エンジンカバー11への組み付け作業性に優れる。
また、このチェーンテンショナ1は、テンショナ取り付け孔12に対するシリンダ9の位置が周方向にずれて、油孔28と給油通路26とが合致しないときにも、円周溝27を介して油孔28と給油通路26の間の連通が確保されるので、作動油を給油通路26に確実に導入することができる。
フランジ13とエンジンカバー11の間に組み込むシール部材として、図5に示すように、周方向に連続するゴム製のリップ37を内周に設けたシール部材38を使用し、そのリップ37がシリンダ9の外周に締め代をもって嵌合するようにしてもよい。このようにしても、エンジンカバー11に組み付ける前の状態において、チェーンテンショナ1からシール部材38が脱落するのを防止することができる。
フランジ13の外周は、図7に示すように、二面取り部39を形成してもよい。このようにしても、フランジ13の外周にレンチをかけることができるので、そのレンチを操作して、シリンダ9の外周の雄ねじ21をテンショナ取り付け孔12の内周の雌ねじ23に締め付けることが可能となる。ここで、二面取り部39は、シリンダ9の中心を含む平面に平行な2平面に沿ってフランジ13の外周を切り取った形状の部分である。
また、図8(a),(b)に示すように、シリンダ9の底部側の端面に工具係合溝40を形成してもよい。このようにしても、工具係合溝40に係合させた工具(マイナスドライバー等)を操作して、シリンダ9の外周の雄ねじ21をテンショナ取り付け孔12の内周の雌ねじ23に締め付けることが可能となる。同様に、図9(a),(b)に示すように、シリンダ9の底部側の端面に六角棒レンチの挿入穴41を形成してもよい。
また、図8(a),(b)に示すように、シリンダ9の底部側の端面に、給油通路26の位置を示す識別マーク42を付すことができる。このようにすると、シリンダ9の外周の雄ねじ21をテンショナ取り付け孔12の内周の雌ねじ23にねじ込む作業を、給油通路26の位置を確認しながら行なうことができる。
図10に示すように、テンショナ取り付け孔12の内周に、前記シリンダ9の外周の円筒面22と半径方向に間隔をあけて対向する大径部43を設け、その大径部43とシリンダ9の外周との間に形成される環状空間44に給油通路26の入口を開口させてもよい。このようにしても、テンショナ取り付け孔12に対するシリンダ9の位置が周方向にずれて、油孔28と給油通路26とが合致しないときにも、環状空間44を介して油孔28と給油通路26の間の連通が確保されるので、作動油を給油通路26に確実に導入することができる。
図11に、この発明の第2実施形態のチェーンテンショナ51を示す。第1実施形態に対応する部分は、同一の符号を付して説明を省略する。
シリンダ9の内周には、レジスタリング52を収容する収容溝53が形成され、その収容溝53に収容されたレジスタリング52が、プランジャ10の外周を弾性的に締め付けている。プランジャ10の外周には、軸方向に一定の間隔をおいて複数の円周溝54が形成されており、レジスタリング52は、その円周溝54に係合している。
各円周溝54内には、プランジャ10をシリンダ9から突出する方向に押圧したときに、レジスタリング52を拡径させてプランジャ10の移動を許容するテーパ面55と、プランジャ10をシリンダ9内に押し込む方向に押圧したときに、レジスタリング52を係止してプランジャ10の移動を制限するストッパ面56とが設けられており、エンジン停止時にチェーン6の張力が大きくなった場合に、円周溝54とレジスタリング52との係合によって、プランジャ10の押し込み方向の移動が制限されるようになっている。
プランジャ10のシリンダ9からの突出端には、圧力室25内の圧力が予め設定した圧力よりも大きくなったときに開くリリーフバルブ57が組み込まれており、チェーン6の張力が急激に大きくなったときに、リリーフバルブ57が開いて圧力室25の作動油を逃がし、チェーン6の緊張を緩和するようになっている。
このチェーンテンショナ51も、第1実施形態と同様、シリンダ9の外周の雄ねじ21をテンショナ取り付け孔12の内周の雌ねじ23にねじ込むことによりエンジンカバー11に組み付けることができるので、その組み付けに際してボルトが不要であり、エンジンカバー11への組み付け作業性に優れる。
また、このチェーンテンショナ51は、エンジンカバー11に組み付ける際、シリンダ9の外周の円筒面22がテンショナ取り付け孔12の内周の円筒面24に嵌合し、その嵌合によってシリンダ9とテンショナ取り付け孔12の中心が一致するので、シリンダ9の外周の雄ねじ21をテンショナ取り付け孔12の内周の雌ねじ23にねじ込むときに、雄ねじ21が斜めにねじ込まれるのを防止することができ、円滑なねじ込みが可能である。
この発明の第1実施形態のチェーンテンショナを組み込んだチェーン伝導装置を示す正面図 図1のチェーンテンショナ近傍の拡大断面図 図2に示すチェーンテンショナをエンジンカバーに組み付ける前の状態を示す拡大断面図 図3のIV−IV線に沿った断面図 図3に示すシール部材の変形例を示す図 図3に示すチェーンテンショナの側面図 図6に示すフランジの変形例を示す図 (a)は図6に示すフランジの他の変形例を示すチェーンテンショナの側面図、(b)は(a)の正面図 (a)は図6に示すフランジの更に他の変形例を示すチェーンテンショナの側面図、(b)は(a)の正面図 図2に示すテンショナ取り付け孔の変形例を示す図 この発明の第2実施形態のチェーンテンショナを示す拡大断面図
符号の説明
1 チェーンテンショナ
6 チェーン
9 シリンダ
10 プランジャ
11 エンジンカバー
12 テンショナ取り付け孔
13 フランジ
14 シール部材
15 雌ねじ
16 雄ねじ
17 スクリュロッド
18 ロッドシート
19 リターンスプリング
21 雄ねじ
22 円筒面
23 雌ねじ
24 円筒面
25 圧力室
26 給油通路
27 円周溝
29 チェックバルブ
30 セット溝
31 セットリング
32 係合溝
36 直線部
37 リップ
38 シール部材
39 二面取り部
40 工具係合溝
41 六角棒レンチの挿入穴
42 識別マーク
43 大径部
44 環状空間
51 チェーンテンショナ
52 レジスタリング
53 収容溝
54 円周溝
55 テーパ面
56 ストッパ面

Claims (13)

  1. 一端が開口した有底筒状のシリンダ(9)をエンジンカバー(11)内に開口端を向けた姿勢でエンジンカバー(11)のテンショナ取り付け孔(12)に挿入し、そのシリンダ(9)の外周に形成されたフランジ(13)をエンジンカバー(11)の外面に当接させ、前記シリンダ(9)内にプランジャ(10)を軸方向に摺動可能に挿入し、そのシリンダ(9)とプランジャ(10)とで囲まれる圧力室(25)にシリンダ(9)の外部から作動油を導入する給油通路(26)を設け、その給油通路(26)に作動油の逆流を防止するチェックバルブ(29)を設け、前記プランジャ(10)をシリンダ(9)から突出する方向に付勢するリターンスプリング(19)を設け、前記プランジャ(10)のシリンダ(9)からの突出端でチェーン(6)を押圧するチェーンテンショナにおいて、
    前記シリンダ(9)の外周に、雄ねじ(21)と円筒面(22)とを円筒面(22)がシリンダ(9)の開口端側に位置するように形成し、前記テンショナ取り付け孔(12)の内周に、前記シリンダ(9)の外周の雄ねじ(21)にねじ係合する雌ねじ(23)と、前記シリンダ(9)の外周の円筒面(22)に嵌合する円筒面(24)とを形成し、
    前記給油通路(26)は前記シリンダ(9)を半径方向に貫通して形成され、
    前記シリンダ(9)の外周の雄ねじ(21)は、前記給油通路(26)よりも前記フランジ(13)の側に配置され、
    前記シリンダ(9)を前記テンショナ取り付け孔(12)に挿入するときに、シリンダ(9)の外周の前記雄ねじ(21)がテンショナ取り付け孔(12)の前記雌ねじ(23)に係合する前に、シリンダ(9)の外周の前記円筒面(22)がテンショナ取り付け孔(12)の内周の前記円筒面(24)に嵌合する取付けとなるように、シリンダ(9)の外周の前記円筒面(22)の軸方向長さをシリンダ(9)の外周の前記雄ねじ(21)の軸方向長さよりも長く設定するとともに、テンショナ取り付け孔(12)の内周の前記円筒面(24)の軸方向長さをテンショナ取り付け孔(12)の内周の前記雌ねじ(23)の軸方向長さよりも長く設定したことを特徴とするチェーンテンショナ。
  2. 前記フランジ(13)の外周を六角形状とした請求項1に記載のチェーンテンショナ。
  3. 前記フランジ(13)の外周に二面取り部(39)を形成した請求項1に記載のチェーンテンショナ。
  4. 前記シリンダ(9)の底部側の端面に工具係合溝(40)を形成した請求項1に記載のチェーンテンショナ。
  5. 前記シリンダ(9)の底部側の端面に六角棒レンチの挿入穴(41)を形成した請求項1に記載のチェーンテンショナ。
  6. 前記フランジ(13)とエンジンカバー(11)の間に環状のシール部材(14)を組み込み、そのシール部材(14)の内周に周方向に間隔をおいて複数の直線部(36)を形成し、その直線部(36)を前記シリンダ(9)の外周に締め代をもって嵌合させた請求項1から5のいずれかに記載のチェーンテンショナ。
  7. 前記フランジ(13)とエンジンカバー(11)の間に環状のシール部材(38)を組み込み、そのシール部材(38)の内周に周方向に連続するゴム製のリップ(37)を設け、そのリップ(37)を前記シリンダ(9)の外周に締め代をもって嵌合させた請求項1から5のいずれかに記載のチェーンテンショナ。
  8. 前記シリンダ(9)のテンショナ取り付け孔(12)への挿入部分の外周に円周溝(27)を形成し、その円周溝(27)内に前記給油通路(26)の入口を開口させた請求項1から7のいずれかに記載のチェーンテンショナ。
  9. 前記テンショナ取り付け孔(12)の内周に、前記シリンダ(9)の外周の円筒面(22)と半径方向に間隔をあけて対向する大径部(43)を設け、その大径部(43)と前記シリンダ(9)の外周との間に形成される環状空間(44)に前記給油通路(26)の入口を開口させた請求項1から7のいずれかに記載のチェーンテンショナ。
  10. 前記シリンダ(9)の底部側の端面に、前記給油通路(26)の位置を示す識別マーク(42)を付した請求項1から9のいずれかに記載のチェーンテンショナ。
  11. 前記シリンダ(9)の内周に、シリンダ(9)の開口端側がシリンダ(9)の底部側よりも小径となるように段差を付けたセット溝(30)を形成し、そのセット溝(30)内に、円周の一部を切り離した形状のセットリング(31)を弾性的に縮径した状態で組み込み、そのセットリング(31)の内径側部分に係合する係合溝(32)をプランジャ(10)の外周に形成し、そのセットリング(31)と係合溝(32)の係合によりプランジャ(10)をシリンダ(9)内に押し込んだ状態に保持可能とし、プランジャ(10)を更にシリンダ(9)内に押し込む操作によりセットリング(31)がセット溝(30)内で拡径して係合溝(32)との係合を解除するようにした請求項1から10のいずれかに記載のチェーンテンショナ。
  12. 前記プランジャ(10)をシリンダ(9)内への挿入端が開口する有底筒状に形成し、そのプランジャ(10)の内周に形成した雌ねじ(15)にねじ係合する雄ねじ(16)を外周に有するスクリュロッド(17)を設け、そのスクリュロッド(17)の前記プランジャ(10)からの突出端を前記シリンダ(9)内に設けたロッドシート(18)で支持し、前記雄ねじ(16)と雌ねじ(15)は、プランジャ(10)をシリンダ(9)内に押し込む方向の力が作用したときに圧力を受ける圧力側フランクのフランク角が、遊び側フランクのフランク角よりも大きい鋸歯状に形成されている請求項1から11のいずれかに記載のチェーンテンショナ。
  13. 前記プランジャ(10)の外周を弾性的に締め付けるレジスタリング(52)を、前記シリンダ(9)の内周に形成した収容溝(53)に収容し、そのレジスタリング(52)を、プランジャ(10)の外周に軸方向に一定の間隔をおいて形成された円周溝(54)に係合させ、その各円周溝(54)内には、前記プランジャ(10)をシリンダ(9)から突出する方向に押圧したときに、レジスタリング(52)を拡径させてプランジャ(10)の移動を許容するテーパ面(55)と、前記プランジャ(10)をシリンダ(9)内に押し込む方向に押圧したときに、レジスタリング(52)を係止してプランジャ(10)の移動を制限するストッパ面(56)とが設けられている請求項1から11のいずれかに記載のチェーンテンショナ。
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