JP4657436B2 - 自動プログラミング方法及び自動プログラミング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、NC(数値制御)工作機械で実行される加工プログラムを自動作成するための自動プログラミング方法及び自動プログラミング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、NC工作機械の分野では、複雑かつ多彩な形状の工作物を自動加工できるようにするために、バイト、ドリル、フライス等の多種類の工具を刃物台に交換可能に装備して、旋削加工、穴あけ加工、フライス加工等の多様な加工工程を実施可能とする複合機械化が進められている。このような複合機械化されたNC工作機械において、1つの加工対象素材に対し種々の加工工程を同時に又は所望順序で実施しようとする場合には、そのための一連の加工プログラムを作成してNC装置に登録する作業が、高度なプログラム作成技術を要するのでオペレータにとってかなりの負担となる傾向がある。
【0003】
他方、NC工作機械の分野では、加工プログラムの作成に際してオペレータに要求される労力を軽減するために、NC装置に関連して装備される様々な構成の自動プログラミング装置が提案されている。この種の自動プログラミング装置は通常、CPU、メモリ、キーボード、ディスプレイ等を備え、加工工程を実施するために必要なデータを、ディスプレイに順繰りに表示される種々の選択項目や要求事項に対するオペレータからの対話式指示及び入力データ、並びに必要に応じてCADのような図形入力装置を介して図面形式で入力された工作物の幾何学的データから獲得し、それにより所要の加工プログラムを自動的に生成するようになっている。このような自動プログラミング装置によれば、オペレータが加工プログラムを逐語的に入力する作業が排除されるので、プログラム作成技術に劣るオペレータであっても、複雑な加工プログラムを比較的短時間で作成することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の自動プログラミング装置においては、オペレータによる加工プログラムの作成時間が効果的に短縮されるものの、プログラム生成に必要な種々のデータは、オペレータが工作物の設計図面を参照して判断し、設定するものであるから、加工工程や工具属性に対する十分な知識がオペレータに要求されることになる。例えば、複数の刃物台に多種類の工具を装備した多軸多系統型のNC旋盤で、1つの工作物に対する種々の自動切削加工を実施するための一連の加工プログラムを作成するような場合には、オペレータは、工作物の設計図面から加工に必要な工程種類を読み取り、加工対象素材の材質を考慮しつつ、個々の工程の加工範囲毎に必要なデータ(工具の種類、刃先の移動位置、刃先の相対的切削速度、刃物台の相対的切削送り量等)を適正に判断して設定し、入力しなければならない。特に、切削速度や切削送り量といった切削条件に関わるデータは、工具刃先及び加工対象素材の材質に応じて最適値が変動するものであり、その判断の正確さ及びその結果としての加工精度は、オペレータの知識や経験の多寡によって左右される傾向がある。
【0005】
したがって本発明の目的は、複合機械化されたNC工作機械で複雑かつ多彩な形状の工作物を自動加工するための一連の加工プログラムを、オペレータの知識や経験の多寡によって左右されることなく、迅速かつ正確に自動作成することを可能にする自動プログラミング方法及び自動プログラミング装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、NC工作機械で実行される加工プログラムを自動作成するための自動プログラミング方法であって、NC工作機械で実施可能な複数種類の切削加工工程で要求される切削条件に関する標準切削条件データを、それら切削加工工程の種類別に、かつ加工対象素材の複数の材質種類に個別に対応して予め設定、登録し、前記複数種類の切削加工工程で使用できる複数種類の工具の属性に関する工具データを予め登録し、前記複数種類の切削加工工程を実行する加工プログラムを生成するためのプログラム生成アルゴリズムを、それら切削加工工程の種類別に予め設定、登録し、前記標準切削条件データを前記工具の属性に対応して調整するための標準パラメータを、該工具の属性別かつ前記加工対象素材の材質種類別に予め設定、登録し、前記加工対象素材の材質種類、該加工対象素材に対して実施される少なくとも1つの前記切削加工工程の種類、及び該少なくとも1つの切削加工工程の各々で使用する前記工具の種類を選択して指定し、指定した前記加工対象素材の材質種類と前記少なくとも1つの切削加工工程の種類とから、該少なくとも1つの切削加工工程の各々に対応する前記標準切削条件データを、予め登録した複数の該標準切削条件データ内で特定するとともに、指定した前記工具の種類に対応する前記工具データを、予め登録した複数の該工具データ内で特定し、さらに、指定した前記加工対象素材の材質種類と前記工具の種類とから、指定した前記少なくとも1つの切削加工工程の各々で要求される前記標準パラメータを、予め登録した複数の該標準パラメータ内で特定し、それら特定した標準切削条件データと工具データと標準パラメータとから、該少なくとも1つの切削加工工程の各々で該材質種類と該工具とに関連して要求される切削条件を確定し、指定した前記少なくとも1つの切削加工工程の各々に対応する前記プログラム生成アルゴリズムを、予め登録した複数の前記プログラム生成アルゴリズム内で特定し、確定した前記切削条件に基づいて、該少なくとも1つの切削加工工程の各々の加工プログラムを、特定した該プログラム生成アルゴリズムに従って生成し、生成した前記加工プログラムを、前記切削条件を変更することにより必要に応じて修正し、前記切削条件を変更して前記加工プログラムを修正したときに、前記標準切削条件データから該変更後の切削条件を確定できるようにするための変更パラメータを算出して、該変更パラメータを前記工具の属性別かつ前記加工対象素材の材質種類別に、書き換え可能に登録すること、を特徴とする自動プログラミング方法を提供する。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の自動プログラミング方法において、前記複数種類の切削加工工程で要求される標準加工条件を、それら切削加工工程の種類別に予め設定、登録し、前記指定した少なくとも1つの切削加工工程の種類から、該少なくとも1つの切削加工工程の各々で要求される該標準加工条件を、予め登録した複数の該標準加工条件内で特定し、特定した該標準加工条件を用いて前記加工プログラムを生成する自動プログラミング方法を提供する。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の自動プログラミング方法において、前記標準加工条件を自由に変更できる自動プログラミング方法を提供する。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動プログラミング方法において、前記指定した少なくとも1つの切削加工工程の種類に対応して個別的に要求される補足データを、要求に応じて登録し、該補足データを用いて前記加工プログラムを生成する自動プログラミング方法を提供する。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の自動プログラミング方法において、前記補足データを図面で登録する自動プログラミング方法を提供する。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の自動プログラミング方法において、前記特定した標準切削条件データと工具データとから前記切削条件を算出するための切削条件計算式を、前記複数種類の切削加工工程の種類別に予め設定、登録し、該切削条件計算式に従って該切削条件を確定する自動プログラミング方法を提供する。
【0015】
請求項に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の自動プログラミング方法において、前記指定した工具の属性及び加工対象素材の材質種類から特定できる前記変更パラメータが登録されている場合には、同じ工具の属性及び加工対象素材の材質種類によって特定できる前記標準パラメータの代わりに該変更パラメータを用いて前記切削条件を確定する自動プログラミング方法を提供する。
【0016】
請求項に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の自動プログラミング方法において、前記指定した工具の属性及び加工対象素材の材質種類から特定できる前記変更パラメータが登録されている場合には、同一の工具の属性及び加工対象素材の材質種類によって特定できる前記標準パラメータと前記変更パラメータとのいずれかを選択して、前記切削条件を確定する自動プログラミング方法を提供する。
【0017】
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載の自動プログラミング方法において、前記標準切削条件データは、前記加工対象素材の被切削点と前記工具の刃先との間の相対的な切削速度のデータと、該加工対象素材と該工具との間の相対的な切削送り量のデータとを含む自動プログラミング方法を提供する。
【0018】
請求項1に記載の発明は、請求項に記載の自動プログラミング方法において、前記指定した少なくとも1つの切削加工工程の種類が旋削工程である場合に、前記切削条件は、前記加工対象素材を回転させる主軸の回転数と、該加工対象素材と前記工具との間の相対的切削送り量とを含む自動プログラミング方法を提供する。
【0019】
請求項1に記載の発明は、請求項に記載の自動プログラミング方法において、前記指定した工具の種類が回転工具である場合に、前記切削条件は、該回転工具の回転数と、該回転工具と前記加工対象素材との間の相対的切削送り量とを含む自動プログラミング方法を提供する。
【0020】
請求項1に記載の発明は、NC工作機械で実行される加工プログラムを自動作成するための自動プログラミング装置であって、NC工作機械で実施可能な複数種類の切削加工工程で要求される切削条件に関する標準切削条件データを、それら切削加工工程の種類別に、かつ加工対象素材の複数の材質種類に個別に対応して設定、登録した切削条件データテーブル、該複数種類の切削加工工程で使用できる複数種類の工具の属性に関する工具データを登録した工具データテーブル、該複数種類の切削加工工程を実行する加工プログラムを生成するためのプログラム生成アルゴリズムを、それら切削加工工程の種類別に設定、登録したアルゴリズムテーブル、及び前記標準切削条件データを前記工具の属性に対応して調整するための標準パラメータを、該工具の属性別かつ前記加工対象素材の材質種類別に設定、登録した標準パラメータテーブルを含む各種テーブル、並びに、それら各種テーブルに関連して、前記加工対象素材の複数の材質種類の名称を呈示する材質指定画面、前記複数種類の切削加工工程の名称を呈示する工程指定画面、及び前記複数種類の工具の名称を呈示する工具指定画面を含む各種画面を、予め格納してある記憶部と、前記記憶部に格納された前記各種画面を選択的に表示する表示部と、前記表示部で表示される前記各種画面に対して、前記加工対象素材の材質種類、該加工対象素材に対して実施される少なくとも1つの前記切削加工工程の種類、及び該少なくとも1つの切削加工工程の各々で使用する前記工具の種類の指定を受付ける入力部と、前記入力部で指定された前記加工対象素材の材質種類と前記少なくとも1つの切削加工工程の種類とから、該少なくとも1つの切削加工工程の各々で要求される前記標準切削条件データを、前記記憶部に格納された前記切削条件データテーブル内で特定して読出すとともに、該入力部で指定された前記工具の種類に対応する前記工具データを、該記憶部に格納された前記工具データテーブル内で特定して読出し、さらに、該入力部で指定された前記加工対象素材の材質種類と前記工具の種類とから、該入力部で指定された前記少なくとも1つの切削加工工程の各々で要求される前記標準パラメータを、該記憶部に格納された前記標準パラメータテーブル内で特定して読出し、それら読出した該標準切削条件データと該工具データと標準パラメータとから、該材質種類と該工具とに関連する切削条件を確定する切削条件確定処理部と、前記入力部で指定された前記少なくとも1つの切削加工工程の各々に対応する前記プログラム生成アルゴリズムを、前記記憶部に格納された前記アルゴリズムテーブル内で特定して読出し、前記切削条件確定処理部で確定した前記切削条件に基づいて、該少なくとも1つの切削加工工程の各々の加工プログラムを、読出した該プログラム生成アルゴリズムに従って生成するプログラム生成処理部とを具備し、前記入力部は、前記切削条件の変更を必要に応じて受付け、前記プログラム生成処理部は、前記入力部で受付けた前記切削条件の変更に従って、前記生成した加工プログラムを修正し、前記プログラム生成処理部が前記切削条件の変更に従って前記加工プログラムを修正したときに、前記切削条件確定処理部は、前記標準切削条件データから該変更後の切削条件を確定できるようにするための変更パラメータを算出し、前記記憶部は、算出した該変更パラメータを前記工具の属性別かつ前記加工対象素材の材質種類別に、前記標準パラメータテーブルに書き換え可能に記憶することを特徴とする自動プログラミング装置を提供する。
【0021】
請求項1に記載の発明は、請求項1に記載の自動プログラミング装置において、前記記憶部は、前記複数種類の切削加工工程で要求される標準加工条件を、それら切削加工工程の種類別に設定、登録した標準加工条件テーブルを予め格納してあり、前記プログラム生成処理部は、前記入力部で指定された前記少なくとも1つの切削加工工程の種類から、該少なくとも1つの切削加工工程の各々で要求される該標準加工条件を、該記憶部に予め格納された該標準加工条件テーブル内で特定して読出し、読出した該標準加工条件を用いて前記加工プログラムを生成する自動プログラミング装置を提供する。
【0022】
請求項1に記載の発明は、請求項1に記載の自動プログラミング装置において、前記標準加工条件テーブル内の前記標準加工条件を自由に変更できる自動プログラミング装置を提供する。
【0023】
請求項1に記載の発明は、請求項1〜1のいずれか1項に記載の自動プログラミング装置において、前記入力部は、前記指定された少なくとも1つの切削加工工程の種類に対応して個別的に要求される補足データの登録を、要求に応じて受付け、前記プログラム生成処理部は、該入力部で受付けた該補足データを用いて前記加工プログラムを生成する自動プログラミング装置を提供する。
【0024】
請求項1に記載の発明は、請求項15に記載の自動プログラミング装置において、前記入力部は、前記補足データの登録を図面で受付ける自動プログラミング装置を提供する。
【0025】
請求項17に記載の発明は、請求項1〜1のいずれか1項に記載の自動プログラミング装置において、前記記憶部は、前記標準切削条件データと前記工具データとから前記切削条件を算出するための切削条件計算式を、前記複数種類の切削加工工程の種類別に設定、登録した切削条件計算式テーブルを予め格納してあり、前記切削条件確定処理部は、前記入力部で指定された前記少なくとも1つの切削加工工程の種類から、該少なくとも1つの切削加工工程の各々に対応する該切削条件計算式を、該記憶部に格納された前記切削条件計算式テーブル内で特定して読出し、読出した該切削条件計算式に従って該切削条件を確定する自動プログラミング装置を提供する。
【0029】
請求項18に記載の発明は、請求項12〜17のいずれか1項に記載の自動プログラミング装置において、前記切削条件確定処理部は、前記選択した工具の属性及び加工対象素材の材質種類から特定できる前記変更パラメータが前記記憶部に記憶されている場合に、同じ工具の属性及び加工対象素材の材質種類によって特定できる前記標準パラメータの代わりに該変更パラメータを用いて前記切削条件を確定する自動プログラミング装置を提供する。
【0030】
請求項19に記載の発明は、請求項12〜17のいずれか1項に記載の自動プログラミング装置において、前記切削条件確定処理部は、前記選択した工具の属性及び加工対象素材の材質種類から特定できる前記変更パラメータが前記記憶部に記憶されている場合に、前記記憶部内で同一の工具の属性及び加工対象素材の材質種類によって特定できる前記標準パラメータと前記変更パラメータとのいずれかを選択して、前記切削条件を確定する自動プログラミング装置を提供する。
【0031】
請求項2に記載の発明は、請求項119のいずれか1項に記載の自動プログラミング装置において、前記標準切削条件データは、前記加工対象素材の被切削点と前記工具の刃先との間の相対的な切削速度のデータと、該加工対象素材と該工具との間の相対的な切削送り量のデータとを含む自動プログラミング装置を提供する。
【0032】
請求項2に記載の発明は、請求項2に記載の自動プログラミング装置において、前記入力部で指定した前記少なくとも1つの切削加工工程の種類が旋削工程である場合に、前記切削条件は、前記加工対象素材を回転させる主軸の回転数と、該加工対象素材と前記工具との間の相対的切削送り量とを含む自動プログラミング装置を提供する。
【0033】
請求項2に記載の発明は、請求項2に記載の自動プログラミング装置において、前記入力部で指定した前記工具の種類が回転工具である場合に、前記切削条件は、該回転工具の回転数と、該回転工具と前記加工対象素材との間の相対的切削送り量とを含む自動プログラミング装置を提供する。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図面において、同一又は類似の構成要素には共通の参照符号を付す。
図1は、本発明の一実施形態による自動プログラミング装置10の全体構成を示すブロック図である。自動プログラミング装置10は、本発明に係る自動プログラミング方法を遂行して、図示しないNC工作機械で実行される一連の加工プログラムを自動作成するものであり、NC工作機械に装備されるNC装置(図示せず)が、自動プログラミング装置10から受取ったそれら一連の加工プログラムに従ってNC工作機械の動作を制御する。自動プログラミング装置10は例えば、共通の機台上に複数の主軸及び複数の刃物台を集約的に搭載して、バイト、ドリル、フライス等の種々の切削工具により、同一素材に対する異種同時加工や異なる素材に対する同時加工を実施できるようにした多軸多系統型のNC旋盤で、好適に使用することができる。以下の実施形態では、このような多軸多系統型のNC旋盤における加工プログラムの自動作成手順を例示する。
【0035】
図1に示すように、自動プログラミング装置10は、入力部12、表示部14、制御部16、記憶部18、切削条件確定処理部20及びプログラム生成処理部22を備える。概説すれば、入力部12は、図示しない数値キー付きのキーボードやマウス等のポインティングデバイスを有し、表示部14に表示された後述する様々な画面上での種々の選択項目や要求事項に対して、オペレータが対話式の指示やデータ入力を行なえるようになっている。また入力部12は、CADのような図形入力機能を有し、オペレータが図面形式で工作物の幾何学的データを入力できるようになっている。表示部14は、図示しないCRTやLCD等のディスプレイを有し、オペレータによる対話式入力や図面入力を可能にすべく、記憶部18に格納された後述する種々のデータやテーブルに関連する各種画面を選択的に表示するとともに、後述する手順に従って自動作成した加工プログラムを表示する。
【0036】
制御部16は、例えば図示しないコンピュータのCPUを有し、入力部12で入力された各種の指示やデータを記憶部18に記憶させたり、表示部14に前述した各種画面を適宜表示させたり、切削条件確定処理部20及びプログラム生成処理部22に後述する種々の処理を実行させたりといった、自動プログラミング装置10におけるプログラム自動作成に関わるあらゆる動作を制御する。記憶部18は、例えば図示しないコンピュータのROM、RAMやフロッピーディスク等の外部記憶媒体を有し、プログラム自動作成に関わる後述する種々のデータ、テーブル、画面等を予め格納するとともに、入力部12で入力されたデータや自動作成した加工プログラムを記憶する。切削条件確定処理部20及びプログラム生成処理部22は、例えば図示しないコンピュータのCPUによって構成でき、制御部16の制御下で、両者の間、並びに入力部12、表示部14及び記憶部18との間でデータや指示の授受を行ない、所望の加工プログラムを生成する。
【0037】
さらに詳述すると、記憶部18には、NC工作機械で実施可能な複数種類の切削加工工程で要求される切削条件に関する標準切削条件データを、それら切削加工工程の種類別に、かつ加工対象素材の複数の材質種類に個別に対応して設定、登録した複数の切削条件データテーブル24と、複数種類の切削加工工程で使用できる複数種類の工具の属性に関する工具データを登録した工具データテーブル26と、複数種類の切削加工工程を実行する加工プログラムを生成するためのプログラム生成アルゴリズムを、それら切削加工工程の種類別に設定、登録した複数のアルゴリズムテーブル28とを含む各種テーブルが、予め格納されている。記憶部18にはさらに、それら各種テーブルに関連して、加工対象素材の複数の材質種類の名称を指定可能に呈示する材質指定画面30と、複数種類の切削加工工程の名称を指定可能に呈示する工程指定画面32と、複数種類の工具の名称を指定可能に呈示する工具指定画面34とを含む各種画面が、予め格納されている。これら各種画面は、制御部16の制御下で、表示部14のディスプレイに選択的に表示される。
【0038】
入力部12は、表示部14でディスプレイに表示される上記各種画面に対して、キーボード等を介したオペレータの入力操作による、加工対象素材の材質種類、加工対象素材に対して実施される少なくとも1つの切削加工工程の種類、及び少なくとも1つの切削加工工程の各々で使用する工具の種類の選択及び指定を含む、様々な指令を受付ける。入力部12で受付けた種々の指令は、以下のように制御部16の制御下で、切削条件確定処理部20で切削条件を確定するため、及びプログラム生成処理部22で加工プログラムを生成するために適宜取扱われる。
【0039】
すなわち切削条件確定処理部20は、入力部12で指定した加工対象素材の材質種類と少なくとも1つの切削加工工程の種類とから、少なくとも1つの切削加工工程の各々で要求される標準切削条件データを、記憶部18に格納された切削条件データテーブル24内で特定して読出すとともに、入力部12で指定した工具の種類に対応する工具データを、記憶部18に格納された工具データテーブル26内で特定して読出し、それら読出した標準切削条件データと工具データとから、指定された素材材質と工具とに関連する切削条件を確定する。そしてプログラム生成処理部22は、入力部12で指定した少なくとも1つの切削加工工程の各々に対応するプログラム生成アルゴリズムを、記憶部18に格納されたアルゴリズムテーブル28内で特定して読出し、切削条件確定処理部20で確定した切削条件に基づいて、少なくとも1つの切削加工工程の各々の加工プログラムを、読出したプログラム生成アルゴリズムに従って生成する。
【0040】
次に、図2及び図3に示すフローチャート、並びに図4〜図12に示す各種画面を参照して、自動プログラミング装置10及びそこで遂行される自動プログラミング方法の具体例を説明する。
自動プログラミング装置10を適用するNC旋盤は、様々な材質からなる加工対象素材(すなわち棒材)に対し、基本工程(突切り、製品回収等)、旋削工程(外径切削、粗加工、端面穴あけ、外径ネジ切り、内径切削等)、2次加工工程(クロス穴あけ、偏芯穴あけ、Dカット、キー溝加工等)、特殊工程(長物掴み替え等)の、4分類に大別される種々の工程を実施できるものである。また、NC旋盤で加工可能な棒材の材質は、要求される切削条件(切削速度、切削送り量等)の違いから、アルミニウム・黄銅類、快削鋼・炭素工具鋼類、快削ステンレス・構造用炭素鋼類、合金工具鋼・ニッケルクロム鋼類、難削材類の、5種類に大別される。なお、このような工程分類及び材質分類は、NC工作機械の機械構成や対象製品に応じて使用者が日常の加工作業で設定するものであり、自動プログラミング装置10ではそれら分類を使用者側で自由に変更、追加できる。
【0041】
まず、図2及び図3のフローチャートのステップS1で、制御部16は、オペレータが入力部12を操作して表示部14のディスプレイに材質指定画面30を表示させて行なった材質の指定に従い、加工対象の棒材の材質を、記憶部18に予め格納された上記した5種類の材質から選択する。材質指定画面30は、図4に示す画面構成を有し、オペレータが材質指定画面30を参照しながら入力部12を適宜操作することにより、NC旋盤における加工対象棒材の材質を指定できるだけでなく、棒材の形状、寸法等の他の補足データも指定できるようになっている。図示の例では、アルミニウム・黄銅類からなる丸材(外径12mm)が指定されている。選択した棒材の材質及び指定された補足データは、記憶部18に記憶される。
【0042】
次にステップS2で、制御部16は、オペレータが入力部12を操作して表示部14のディスプレイに工程指定画面32を表示させて行なった工程の指定に従い、ステップS1で選択した材質の棒材を加工して工作物を作製するのに必要な工程を、記憶部18に予め格納された上記した種々の工程から選択する。工程指定画面32は、図5に示す画面構成を有し、オペレータが工程指定画面32を参照しながら入力部12を適宜操作することにより、NC旋盤で実施できる全ての工程の名称を、上記した4つの分類に大別して分類毎に一覧表示させることができるとともに、各一覧から所望の工程を随時指定できるようになっている。例えば図5(a)では、大分類として基本工程が指定され、それに対応する3種類の基本工程が一覧表示されている。また図5(b)の例では、大分類として旋削工程が指定され、それに対応する16種類の旋削工程が一覧表示されているとともに、そのうちの外径切削工程が指定されている。選択した工程の種類は、記憶部18に記憶される。
【0043】
ステップS2では、1つの工作物の加工に必要な複数の工程を全て選択することができる。このときオペレータは、工作物の設計図面から、加工に必要な工程種類とそれらの実施順序とを読み取り、その実施順序に従って工程指定画面32上で所要の工程を順次指定すればよい。このようにして指定された複数の工程は、指定の都度、記憶部18に記憶されるとともに、好ましくは、予め記憶部18に格納された工程一覧画面36に列記して、随時、表示部14のディスプレイに一覧表示される。工程一覧画面36は、図6に示す画面構成を有し、この例では、1つの工作物の加工に必要な全ての工程が列記されている。そして図示のように、所望の工程(図では9番目の端面穴工程)を指示する都度、その工程の工具選択が完了していない場合は下記の工具指定画面34が表示されるように構成できる。
【0044】
次にステップS3で、制御部16は、オペレータが入力部12を操作して表示部14のディスプレイに工具指定画面34を表示させて行なった工具の指定に従い、ステップS2で選択した各工程で必要とされる工具を、記憶部18に予め格納された工具データテーブル26から選択する。この場合、ステップS2で工程を1つ選択する度に、その工程に必要な代表的工具に関する工具指定画面34が自動的に表示されるように構成することが、オペレータの思考の流れを阻害せずに入力作業を迅速化できる点で有利である。工具指定画面34は、図7に示す画面構成を有し、オペレータが工具指定画面34を参照しながら入力部12を適宜操作することにより、工具データテーブル26に登録された全ての工具の種類名及び属性を、当該工具を図解する典型的な図面と併せて選択的に表示する。ここで、工具データテーブル26には、工具の種類名(外径バイト、内径バイト、ネジ切りバイト、ドリル、エンドミル、タップ等)に関連して、使用者側で便宜的に(例えば材質を明示すべく)付した工具名称を登録名として記述し、それら登録名毎に、刃先の形状や寸法等の属性を登録しておくことができる。図示の例では、種類名としてドリルが選択されて(或いはステップS2で穴あけ工程を選択したことにより自動的に)ドリル画面が表示されるとともに、登録名DSC−2.2のドリルが指定されてその属性(直径、刃角)が表示されている。
【0045】
このようにして棒材材質、工程及び工具の選択が完了した段階で、制御部16は、オペレータにより指定された切削加工工程を実施するために必要な標準的な加工条件(スタート点の刃先位置、切込み量等)を自動的に選定して、オペレータが確認できるように指定工程毎に表示部14に表示させる(ステップS4)。その目的で記憶部18には、前述した複数種類の切削加工工程で要求される標準加工条件を、それら切削加工工程の種類別に設定、登録した標準加工条件テーブル38(図1)が予め格納されている。この標準加工条件テーブル38に登録された標準加工条件は、対象のNC旋盤における各切削加工工程に関して経験値から導き出された標準的データであり、それを用いれば標準的な加工を実施するためのプログラムを作成できるものである。このような標準加工条件の自動表示は、オペレータによるデータ入力作業を簡略化する効果を奏する。
【0046】
ここで、使用者がノウハウを生かして標準的加工プログラムに何らかの付加価値を付与したりすることができるように、使用者側で標準加工条件を自由に変更できることが望ましい。また一般的には、このような標準加工条件以外に、切削加工工程の種類に対応した補足的なデータ(穴あけ工程における穴深さ、ネジ切り工程におけるネジ種類等)の登録が必要とされる。このような観点から、図示実施形態では、指定工程の種類に対応して標準加工条件テーブル38内で選定された標準加工条件を変更可能に呈示するとともに、指定工程の種類に対応して個別的に要求される補足データの登録を可能にするための、複数種類のデータ入力画面40(図1)が、記憶部18に予め格納されている。そして入力部12は、必要に応じて標準加工条件の変更を受付けるとともに、補足データの登録を要求に応じて受付けるように構成されている。
【0047】
したがって、ステップS4では、制御部16の制御下で表示部14のディスプレイに、指定工程に対応する標準加工条件を呈示したデータ入力画面40が表示される。これに対しオペレータは、データ入力画面40を参照しながら必要に応じて入力部12を操作して、データ入力画面40上で、呈示された標準加工条件を変更したり、要求される補足データを登録したりする(ステップS5)。各データ入力画面40は、図8〜図10に例示する画面構成を有する。例として図8は、外径切削工程、外径溝入れ工程、粗加工工程等の、棒材の外周面に対する旋削工程に対応するデータ入力画面40Aを示す。このデータ入力画面40Aでは、スタート点の刃先位置、切込み量等が、標準加工条件として変更可能に呈示されているが、補足データは登録されていない。ここで、このような旋削工程では、補足データとして工作物の外形すなわち切削形状を登録することが有利な場合が多い。そこで、入力部12にCADのような図形入力機能を付与するとともに、記憶部18に図9に示す図形入力画面40Bを予め格納しておく。それによりオペレータは、必要に応じて表示部14に図形入力画面40Bを表示させて、図面により幾何学的補足データ(工具経路上の各点座標、円弧の半径等)を登録できる。また図10の例は、Dカット工程に対応するデータ入力画面40Cを示す。このデータ入力画面40Cでは、加工部外径、最大切込み量、長手削り送り量等が、標準加工条件として変更可能に呈示されている。そして、Dカットの数、カット時の主軸回転角度、カット幅、カット開始位置(Z座標)及びカット量(深さ)が、補足データとして登録されている。
【0048】
このようにして加工条件の確認及び変更、並びに補足データの登録が完了すると、前述したように切削条件確定処理部20が、制御部16の制御下で指定棒材と指定工具とに関連する切削条件を確定する(ステップS6)。ここで図示実施形態では、以下の表1〜表4に示すように、切削条件データテーブル24は、標準切削条件データとして、棒材の被切削点と工具の刃先との間の相対的な切削速度のデータと、棒材と工具との間の切削中の相対的な送り量のデータとを、前述した種々の切削加工工程の種類別に、かつ前述した5種類の材質に個別に対応して設定、登録したものとなっている。例として表1及び表2はそれぞれ、外径切削工程、外径溝入れ工程、粗加工工程等の、棒材の外周面に対する旋削工程における切削速度テーブル及び切削送り量テーブルを示す。この例では、切削送り量テーブルは、径方向送り量及び長手方向送り量のいずれに対しても、切込みの量に応じてデータが細分されている。また表3及び表4はそれぞれ、端面穴あけ工程、クロス穴あけ工程、偏芯穴あけ工程等の、棒材の端面又は外周面に対する穴あけ工程における切削速度テーブル及び切削送り量テーブルを例示する。この例では、切削速度テーブル及び切削送り量テーブルはいずれも、工具(ドリル)の径寸法に応じてデータが細分されている。また切削送り量テーブルは、データが送り量自体ではなく2つの係数で呈示されている。
【0049】
【表1】
Figure 0004657436
【表2】
Figure 0004657436
【0050】
【表3】
Figure 0004657436
【表4】
Figure 0004657436
【0051】
上記した標準切削条件データ(切削速度、切削送り量)から確定される切削条件は、入力部12で指定された切削加工工程の種類が旋削加工でかつ指定工具の種類が旋削用の工具である場合には、NC旋盤において加工対象の棒材を回転させる主軸の回転数と、棒材と工具との間の切削中の相対的送り量とである。また、入力部12で指定された切削加工工程の種類がフライス加工や穴あけ加工でかつ指定工具の種類が回転工具である場合には、その回転工具の回転数と、回転工具と棒材との間の切削中の相対的送り量とである。このような切削条件のうち、主軸又は回転工具の回転数は、切削条件データテーブル24に登録した切削速度データを基に所定の計算によって求められ、また工具と棒材との間の相対的な切削送り量は、切削条件データテーブル24に登録した切削送り量データをそのままの数値で採用するか、又は切削送り量データを基に所定の計算によって求められる。そこで図示実施形態では、標準切削条件データと工具データとから切削条件を算出するための切削条件計算式を複数種類の切削加工工程の種類別に設定、登録した切削条件計算式テーブル42が、記憶部18に予め格納されている。そして切削条件確定処理部20は、前述したように工具データ及び標準切削条件データを読出すと同時に、入力部12で指定された切削加工工程に対応する切削条件計算式を、切削条件計算式テーブル42内で特定して読出し、読出した切削条件計算式に従って切削条件を自動的に確定することになる。
【0052】
例えば、外径切削工程、外径溝入れ工程、粗加工工程等の、棒材の外周面に対する旋削工程においては、切削条件として主軸回転数と切削送り量とを確定することになる。したがって切削条件計算式テーブル42には、このような旋削工程に対応する切削条件計算式として、S=V/(π×d)×100が格納されている。ここで、Sは主軸回転数、Vは切削条件データテーブル24に登録した切削速度データ(表1)、dは切削前の棒材の切削部分の外径である。また、切削送り量は、切削条件データテーブル24に登録した切削送り量データ(表2)を適用する。この場合、適用される切削送り量データは、データ入力画面40A(図8)で自動表示された(又は必要に応じて変更登録した)切込み量に応じて異なる。
【0053】
また、端面穴あけ工程、クロス穴あけ工程、偏芯穴あけ工程等の、棒材の端面又は外周面に対する穴あけ工程においては、切削条件として主軸回転数(固定工具の場合)又は工具回転数(回転工具の場合)と切削送り量とを確定することになる。したがって切削条件計算式テーブル42には、このような穴あけ工程に対応する切削条件計算式として、S=V/(π×d)×100が格納されている。ここで、Sは主軸回転数又は工具回転数、Vは切削条件データテーブル24に登録した切削速度データ(表3)、dは工具直径(工具データテーブル26に工具登録名毎に登録)である。この場合、切削速度データVは、指定された工具の直径に応じて異なるものが適用される。また切削条件計算式テーブル42には、穴あけ工程に対応するもう1つの切削条件計算式として、F=d×k1+k2が格納されている。ここで、Fは切削送り量、dは工具直径、k1及びk2は切削条件データテーブル24に登録した切削送り量データ(表4)の係数1及び係数2をそれぞれ適用する。この切削送り量(係数)データも、指定された工具の直径に応じて異なるものが適用される。
【0054】
上記した切削条件は一般に、指定された工具の材質や寸法等の属性の違いにより若干異なるものとなるので、高精度の加工プログラムを作成するためには、工具の属性に対応して最適な切削条件を確定できることが望ましい。そこで図示実施形態では、標準切削条件データを工具の属性(工具データテーブル26に工具登録名毎に登録)に対応して調整するための標準パラメータを工具の属性別かつ加工対象棒材の材質種類別に設定、登録した標準パラメータテーブル44が、記憶部18に予め格納されている。この標準パラメータは、上記した標準切削条件データ(切削速度、切削送り量)を工具の属性に対応して調整する割合(百分率)であり、対象のNC旋盤における各切削加工工程に関して経験値から導き出された標準的データである。したがって標準パラメータを、上記した切削条件計算式に従って算出した切削条件に乗じることにより、工具の属性に対応した最適な切削条件を確定できる。
【0055】
表5は、前述した表3及び表4に記載した穴あけ工程における標準切削条件データ(切削速度、切削送り量)を調整するための標準パラメータテーブルの一例を示す。この例では、登録名DSC−2.2及びDSC−3.0の、属性の異なる2種類のドリルに対し、切削速度と切削送り量とを調整するための割合(百分率)が、棒材の材質毎に規定されている。したがって図示実施形態では、切削条件確定処理部20は、入力部12で指定された加工対象素材の材質種類と工具の属性とから、入力部12で指定された各切削加工工程で要求される標準パラメータを、記憶部18に格納された標準パラメータテーブル44内で特定して読出し、読出した標準パラメータを用いて切削条件を確定することになる。
【0056】
【表5】
Figure 0004657436
【0057】
このようにしてステップS6で切削条件が確定すると、ステップS7で、プログラム生成処理部22が、前述したようにプログラム生成アルゴリズムに従って、指定された切削加工工程の加工プログラムを生成する。図示実施形態では、プログラム生成処理部22は、指定された切削加工工程で要求される標準加工条件データ(標準加工条件データテーブル38に格納又はデータ入力画面40で変更(ステップS5))及び補足データ(データ入力画面40で登録(ステップS5))を用いて、加工プログラムを生成している。ここで、アルゴリズムテーブル28に登録されたプログラム生成アルゴリズムの一例として、外径切削工程、外径溝入れ工程、粗加工工程等の、棒材外周面に対する旋削工程におけるプログラム生成アルゴリズムを、以下に簡単に説明する。
【0058】
棒材外周面に対する旋削工程においては、図8及び図9に示すデータ入力画面40A、40Bによって標準加工条件データ及び補足データが登録され、前述した手順によって切削条件(主軸回転数及び切削送り量)が確定している。そこでプログラム生成処理部22は、プログラム生成アルゴリズムの最初のステップで、切削条件に従いNC旋盤の主軸を回転させる指令のブロックを生成する。次のステップでは、(X,Y)=(棒材径+1mm,加工開始点のZ座標)の位置に刃先を位置決めする指令のブロックを生成する。次のステップでは、加工開始点に刃先を位置決めする指令のブロックを生成する。次のステップでは、図形入力画面40Bで作図した形状に沿って刃先を移動させて切削を行なう指令のブロックを生成する。そして最後のステップで、図形上の作図終点まで切削した後に加工終了点に刃先を位置決めする指令のブロックを生成する。このようにして、外周面旋削工程の加工プログラムが自動的に生成される。なお、このプログラム生成アルゴリズムにおいて、加工開始点は、端面削り代の有無や図形上の作図始点の位置に応じて規定された幾通りかの方法で決定される。同様に加工終了点は、図形上の作図終点の位置に応じて規定された幾通りかの方法で決定される。
【0059】
ステップS7で生成された加工プログラムは、制御部16の制御下で、記憶部18に予め格納されたプログラム画面46(図1)に記述されて、表示部14のディスプレイに表示される。プログラム画面46は、図11に示す画面構成を有し、好ましくは図示のように、工程一覧画面36及びデータ入力画面40と並列に表示部14のディスプレイに表示される。図示の例では、工程一覧画面36で「端面穴工程」が指定されて、端面穴工程に対応するデータ入力画面40及び穴あけ加工プログラムを記述したプログラム画面46が表示されている。オペレータは、表示部14に表示されたプログラム画面46を参照して、生成された加工プログラムの妥当性を判断することができる。
【0060】
ここで、ステップS7で生成された加工プログラムは、そのまま直ちに採用してNC装置に送ることもできるが、実用上は、オペレータがプログラム画面46を参照しながら、例えば経験値と比較して妥当性を判断したうえで、必要に応じて加工プログラムを修正できることが有利である。このような観点から、図示実施形態では、入力部12が、ステップS6で確定した切削条件の変更を必要に応じて受付け、プログラム生成処理部22が、入力部12で受付けた切削条件の変更に従って、ステップS7で生成した加工プログラムを修正できるように構成されている。また、記憶部18には、切削条件を変更するための条件変更画面48(図1)が予め格納されている。
【0061】
したがってオペレータは、プログラム画面46を参照して加工プログラムの修正が必要と判断したときには、ステップS8で、入力部12を操作して条件変更画面48を表示部14のディスプレイに表示させ、条件変更画面48上で、指定材質及び指定工具に関して確定されている切削条件を所望の内容に変更する。条件変更画面48は、図12に例示する画面構成を有する。図示の例では、アルミニウム・黄銅類の棒材(外径12mm)に対し外径切削用の工具により外径切削工程を実施する際の、切込み量4mm以上の加工条件で確定された標準切削条件(主軸回転数、切削送り量、切り上げ)が呈示されている。オペレータは、この条件変更画面48における切削条件の各項目を、入力部12を介して任意の数値に変更できる。そしてプログラム生成処理部22は、変更された切削条件に基づいて、修正した加工プログラムを生成する。
【0062】
自動プログラミング装置10で自動作成された加工プログラムを上記のように修正することは、一般に、高水準の知識や経験を有するオペレータによって行なわれることが予測される。そこで、知識や経験の乏しいオペレータが次に同様の加工プログラムを自動プログラミング装置10で作成しようとする際に、先のオペレータが変更した切削条件の値を容易に(好ましくは無意識に)再利用できるようにすることが有利である。このような観点で図示実施形態では、制御部16は、ステップS8での切削条件の変更が行なわれたか否かをステップS9で判断し、変更されていないときだけプログラム自動作成フローを終了させるように構成される。そして、切削条件が変更されていた場合には、ステップS10で制御部16は、切削条件確定処理部20に、オペレータが加工プログラムを修正するためにステップS8で変更した変更後の切削条件を、切削条件データテーブル24に登録された標準切削条件データから確定することができるようにするための変更パラメータを算出させ、その変更パラメータを工具の属性別かつ加工対象素材の材質種類別に記憶部18に記憶させる。
【0063】
この変更パラメータは、記憶部18内の標準パラメータテーブル44に登録されている標準パラメータと同様に、標準切削条件データ(切削速度、切削送り量)を工具の属性に対応して調整するための割合(百分率)である。したがって、算出された変更パラメータは、標準パラメータテーブル44に、予め登録されている標準パラメータを保存しつつ、書換え可能に登録されることが好ましい。そして、自動プログラミング装置10が加工プログラムを自動作成する都度、切削条件確定処理部20は、制御部16の制御下で、オペレータによって指定された工具の属性及び加工対象素材の材質種類から特定できる変更パラメータが標準パラメータテーブル44に登録されているか否かを判断し、登録されている場合には、同じ工具の属性及び加工対象素材の材質種類によって特定できる標準パラメータの代わりにその変更パラメータを用いて切削条件を確定するようにする。このような構成により、先のオペレータが加工プログラム自動作成時に変更した切削条件の値を、他のオペレータが次に同様の加工プログラムを作成する際に、変更後の切削条件を全く無意識に再利用できることになる。このような変更パラメータは、随時書換え可能とすることにより、オペレータの知識及び経験の向上に従って一層の改善が可能となる。
【0064】
また、切削条件を確定する際に、標準パラメータテーブル44内で所要の標準パラメータと同じ工具の属性及び加工対象素材の材質種類によって特定できる変更パラメータが登録されている場合、標準パラメータを用いて確定される切削条件と変更パラメータを用いて確定される切削条件とのいずれかを、オペレータが入力部12を介して適宜選択できるように構成することもできる。このようにすれば、先のオペレータが変更した切削条件の妥当性を他のオペレータが判断して自動プログラミングすることができる。さらに、上記フローにおいて、プログラム生成処理部22が自動生成した加工プログラムを修正したい場合に、図11に示すデータ入力画面40及びプログラム画面46に対して直接的に修正項目を入力できるように構成することもできる。この場合は、条件変更画面48を用いた切削条件の変更登録と区別して、上記フローにおける変更パラメータの算出及び登録を行なわないようにすれば、例えばオペレータ個人のノウハウを意図的に秘匿するようなことが可能になる。
【0065】
上記したように、自動プログラミング装置10によれば、オペレータは、工作物の設計図面から加工に必要な工程を読取った段階で、それら必要な工程を順次指定するとともに、工程指定に続けて工具の指定及び必要なデータの登録を行なうことができるので、思考の流れを阻害しない円滑な入力作業を実施できる。また、切削加工工程に必要な標準加工条件が予め登録されているから登録すべきデータの数が少なくてすみ、さらに、加工対象素材の材質及び工具の属性に対応して標準的な切削条件を自動的に確定できるので、プログラム作成技術や加工工程の知識が乏しいオペレータでも比較的容易に短時間で自動プログラミングできる利点がある。しかも、自動生成した加工プログラムをオペレータの経験に応じて適宜修正することができるとともに、その修正内容を記憶させて他のオペレータが利用することができるので、高水準の知識や経験に基づく高度なプログラム作成技術を多数のオペレータが共有することができる。したがって自動プログラミング装置10によれば、複雑かつ多彩な形状の工作物を自動加工するための一連の加工プログラムを、オペレータの知識や経験の多寡によって左右されることなく迅速かつ正確に自動作成することができる。
【0066】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、NC工作機械で実行される加工プログラムを自動作成するための自動プログラミング方法及び自動プログラミング装置において、複合機械化されたNC工作機械で複雑かつ多彩な形状の工作物を自動加工するための一連の加工プログラムを、オペレータの知識や経験の多寡によって左右されることなく、迅速かつ正確に自動作成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による自動プログラミング装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の自動プログラミング装置で実行される自動プログラミング方法のフローチャートである。
【図3】図1の自動プログラミング装置で実行される自動プログラミング方法のフローチャートである。
【図4】図1の自動プログラミング装置における材質指定画面の図である。
【図5】図1の自動プログラミング装置における工程指定画面の図で、異なる工程分類の画面を(a)、(b)に示す。
【図6】図1の自動プログラミング装置における工程一覧画面の図である。
【図7】図1の自動プログラミング装置における工具指定画面の図である。
【図8】図1の自動プログラミング装置におけるデータ入力画面の図である。
【図9】図1の自動プログラミング装置における他のデータ入力画面の図である。
【図10】図1の自動プログラミング装置における他のデータ入力画面の図である。
【図11】図1の自動プログラミング装置におけるプログラム画面の図で、工程一覧画面及びデータ入力画面とともに示す。
【図12】図1の自動プログラミング装置における条件変更画面の図である。
【符号の説明】
10…自動プログラミング装置
12…入力部
14…表示部
16…制御部
18…記憶部
20…切削条件確定処理部
22…プログラム生成処理部
24…切削条件データテーブル
26…工具データテーブル
28…アルゴリズムテーブル
30…材質指定画面
32…工程指定画面
34…工具指定画面
36…工程一覧画面
38…標準加工条件テーブル
40…データ入力画面
42…切削条件計算式テーブル
44…標準パラメータテーブル
46…プログラム画面
48…条件変更画面

Claims (22)

  1. NC工作機械で実行される加工プログラムを自動作成するための自動プログラミング方法であって、
    NC工作機械で実施可能な複数種類の切削加工工程で要求される切削条件に関する標準切削条件データを、それら切削加工工程の種類別に、かつ加工対象素材の複数の材質種類に個別に対応して予め設定、登録し、
    前記複数種類の切削加工工程で使用できる複数種類の工具の属性に関する工具データを予め登録し、
    前記複数種類の切削加工工程を実行する加工プログラムを生成するためのプログラム生成アルゴリズムを、それら切削加工工程の種類別に予め設定、登録し、
    前記標準切削条件データを前記工具の属性に対応して調整するための標準パラメータを、該工具の属性別かつ前記加工対象素材の材質種類別に予め設定、登録し、
    前記加工対象素材の材質種類、該加工対象素材に対して実施される少なくとも1つの前記切削加工工程の種類、及び該少なくとも1つの切削加工工程の各々で使用する前記工具の種類を選択して指定し、
    指定した前記加工対象素材の材質種類と前記少なくとも1つの切削加工工程の種類とから、該少なくとも1つの切削加工工程の各々に対応する前記標準切削条件データを、予め登録した複数の該標準切削条件データ内で特定するとともに、指定した前記工具の種類に対応する前記工具データを、予め登録した複数の該工具データ内で特定し、さらに、指定した前記加工対象素材の材質種類と前記工具の種類とから、指定した前記少なくとも1つの切削加工工程の各々で要求される前記標準パラメータを、予め登録した複数の該標準パラメータ内で特定し、それら特定した標準切削条件データと工具データと標準パラメータとから、該少なくとも1つの切削加工工程の各々で該材質種類と該工具とに関連して要求される切削条件を確定し、
    指定した前記少なくとも1つの切削加工工程の各々に対応する前記プログラム生成アルゴリズムを、予め登録した複数の前記プログラム生成アルゴリズム内で特定し、確定した前記切削条件に基づいて、該少なくとも1つの切削加工工程の各々の加工プログラムを、特定した該プログラム生成アルゴリズムに従って生成し、
    生成した前記加工プログラムを、前記切削条件を変更することにより必要に応じて修正し、
    前記切削条件を変更して前記加工プログラムを修正したときに、前記標準切削条件データから該変更後の切削条件を確定できるようにするための変更パラメータを算出して、該変更パラメータを前記工具の属性別かつ前記加工対象素材の材質種類別に、書き換え可能に登録すること、
    を特徴とする自動プログラミング方法。
  2. 前記複数種類の切削加工工程で要求される標準加工条件を、それら切削加工工程の種類別に予め設定、登録し、前記指定した少なくとも1つの切削加工工程の種類から、該少なくとも1つの切削加工工程の各々で要求される該標準加工条件を、予め登録した複数の該標準加工条件内で特定し、特定した該標準加工条件を用いて前記加工プログラムを生成する請求項1に記載の自動プログラミング方法。
  3. 前記標準加工条件を自由に変更できる請求項2に記載の自動プログラミング方法。
  4. 前記指定した少なくとも1つの切削加工工程の種類に対応して個別的に要求される補足データを、要求に応じて登録し、該補足データを用いて前記加工プログラムを生成する請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動プログラミング方法。
  5. 前記補足データを図面で登録する請求項4に記載の自動プログラミング方法。
  6. 前記特定した標準切削条件データと工具データとから前記切削条件を算出するための切削条件計算式を、前記複数種類の切削加工工程の種類別に予め設定、登録し、該切削条件計算式に従って該切削条件を確定する請求項1〜5のいずれか1項に記載の自動プログラミング方法。
  7. 記指定した工具の属性及び加工対象素材の材質種類から特定できる前記変更パラメータが登録されている場合には、同じ工具の属性及び加工対象素材の材質種類によって特定できる前記標準パラメータの代わりに該変更パラメータを用いて前記切削条件を確定する請求項1〜6のいずれか1項に記載の自動プログラミング方法。
  8. 前記指定した工具の属性及び加工対象素材の材質種類から特定できる前記変更パラメータが登録されている場合には、同一の工具の属性及び加工対象素材の材質種類によって特定できる前記標準パラメータと前記変更パラメータとのいずれかを選択して、前記切削条件を確定する請求項1〜6のいずれか1項に記載の自動プログラミング方法。
  9. 前記標準切削条件データは、前記加工対象素材の被切削点と前記工具の刃先との間の相対的な切削速度のデータと、該加工対象素材と該工具との間の相対的な切削送り量のデータとを含む請求項1〜のいずれか1項に記載の自動プログラミング方法。
  10. 前記指定した少なくとも1つの切削加工工程の種類が旋削工程である場合に、前記切削条件は、前記加工対象素材を回転させる主軸の回転数と、該加工対象素材と前記工具との間の相対的切削送り量とを含む請求項に記載の自動プログラミング方法。
  11. 前記指定した工具の種類が回転工具である場合に、前記切削条件は、該回転工具の回転数と、該回転工具と前記加工対象素材との間の相対的切削送り量とを含む請求項に記載の自動プログラミング方法。
  12. NC工作機械で実行される加工プログラムを自動作成するための自動プログラミング装置であって、
    NC工作機械で実施可能な複数種類の切削加工工程で要求される切削条件に関する標準切削条件データを、それら切削加工工程の種類別に、かつ加工対象素材の複数の材質種類に個別に対応して設定、登録した切削条件データテーブル、該複数種類の切削加工工程で使用できる複数種類の工具の属性に関する工具データを登録した工具データテーブル、該複数種類の切削加工工程を実行する加工プログラムを生成するためのプログラム生成アルゴリズムを、それら切削加工工程の種類別に設定、登録したアルゴリズムテーブル、及び前記標準切削条件データを前記工具の属性に対応して調整するための標準パラメータを、該工具の属性別かつ前記加工対象素材の材質種類別に設定、登録した標準パラメータテーブルを含む各種テーブル、並びに、それら各種テーブルに関連して、前記加工対象素材の複数の材質種類の名称を呈示する材質指定画面、前記複数種類の切削加工工程の名称を呈示する工程指定画面、及び前記複数種類の工具の名称を呈示する工具指定画面を含む各種画面を、予め格納してある記憶部と、
    前記記憶部に格納された前記各種画面を選択的に表示する表示部と、
    前記表示部で表示される前記各種画面に対して、前記加工対象素材の材質種類、該加工対象素材に対して実施される少なくとも1つの前記切削加工工程の種類、及び該少なくとも1つの切削加工工程の各々で使用する前記工具の種類の指定を受付ける入力部と、
    前記入力部で指定された前記加工対象素材の材質種類と前記少なくとも1つの切削加工工程の種類とから、該少なくとも1つの切削加工工程の各々で要求される前記標準切削条件データを、前記記憶部に格納された前記切削条件データテーブル内で特定して読出すとともに、該入力部で指定された前記工具の種類に対応する前記工具データを、該記憶部に格納された前記工具データテーブル内で特定して読出し、さらに、該入力部で指定された前記加工対象素材の材質種類と前記工具の種類とから、該入力部で指定された前記少なくとも1つの切削加工工程の各々で要求される前記標準パラメータを、該記憶部に格納された前記標準パラメータテーブル内で特定して読出し、それら読出した該標準切削条件データと該工具データと標準パラメータとから、該材質種類と該工具とに関連する切削条件を確定する切削条件確定処理部と、
    前記入力部で指定された前記少なくとも1つの切削加工工程の各々に対応する前記プログラム生成アルゴリズムを、前記記憶部に格納された前記アルゴリズムテーブル内で特定して読出し、前記切削条件確定処理部で確定した前記切削条件に基づいて、該少なくとも1つの切削加工工程の各々の加工プログラムを、読出した該プログラム生成アルゴリズムに従って生成するプログラム生成処理部とを具備し、
    前記入力部は、前記切削条件の変更を必要に応じて受付け、
    前記プログラム生成処理部は、前記入力部で受付けた前記切削条件の変更に従って、前記生成した加工プログラムを修正し、
    前記プログラム生成処理部が前記切削条件の変更に従って前記加工プログラムを修正したときに、前記切削条件確定処理部は、前記標準切削条件データから該変更後の切削条件を確定できるようにするための変更パラメータを算出し、前記記憶部は、算出した該変更パラメータを前記工具の属性別かつ前記加工対象素材の材質種類別に、前記標準パラメータテーブルに書き換え可能に記憶すること
    を特徴とする自動プログラミング装置。
  13. 前記記憶部は、前記複数種類の切削加工工程で要求される標準加工条件を、それら切削加工工程の種類別に設定、登録した標準加工条件テーブルを予め格納してあり、前記プログラム生成処理部は、前記入力部で指定された前記少なくとも1つの切削加工工程の種類から、該少なくとも1つの切削加工工程の各々で要求される該標準加工条件を、該記憶部に予め格納された該標準加工条件テーブル内で特定して読出し、読出した該標準加工条件を用いて前記加工プログラムを生成する請求項1に記載の自動プログラミング装置。
  14. 前記標準加工条件テーブル内の前記標準加工条件を自由に変更できる請求項1に記載の自動プログラミング装置。
  15. 前記入力部は、前記指定された少なくとも1つの切削加工工程の種類に対応して個別的に要求される補足データの登録を、要求に応じて受付け、前記プログラム生成処理部は、該入力部で受付けた該補足データを用いて前記加工プログラムを生成する請求項1〜1のいずれか1項に記載の自動プログラミング装置。
  16. 前記入力部は、前記補足データの登録を図面で受付ける請求項1に記載の自動プログラミング装置。
  17. 前記記憶部は、前記標準切削条件データと前記工具データとから前記切削条件を算出するための切削条件計算式を、前記複数種類の切削加工工程の種類別に設定、登録した切削条件計算式テーブルを予め格納してあり、前記切削条件確定処理部は、前記入力部で指定された前記少なくとも1つの切削加工工程の種類から、該少なくとも1つの切削加工工程の各々に対応する該切削条件計算式を、該記憶部に格納された前記切削条件計算式テーブル内で特定して読出し、読出した該切削条件計算式に従って該切削条件を確定する請求項1〜1のいずれか1項に記載の自動プログラミング装置。
  18. 記切削条件確定処理部は、前記選択した工具の属性及び加工対象素材の材質種類から特定できる前記変更パラメータが前記記憶部に記憶されている場合に、同じ工具の属性及び加工対象素材の材質種類によって特定できる前記標準パラメータの代わりに該変更パラメータを用いて前記切削条件を確定する請求項12〜17のいずれか1項に記載の自動プログラミング装置。
  19. 前記切削条件確定処理部は、前記選択した工具の属性及び加工対象素材の材質種類から特定できる前記変更パラメータが前記記憶部に記憶されている場合に、前記記憶部内で同一の工具の属性及び加工対象素材の材質種類によって特定できる前記標準パラメータと前記変更パラメータとのいずれかを選択して、前記切削条件を確定する請求項12〜17のいずれか1項に記載の自動プログラミング装置。
  20. 前記標準切削条件データは、前記加工対象素材の被切削点と前記工具の刃先との間の相対的な切削速度のデータと、該加工対象素材と該工具との間の相対的な切削送り量のデータとを含む請求項119のいずれか1項に記載の自動プログラミング装置。
  21. 前記入力部で指定した前記少なくとも1つの切削加工工程の種類が旋削工程である場合に、前記切削条件は、前記加工対象素材を回転させる主軸の回転数と、該加工対象素材と前記工具との間の相対的切削送り量とを含む請求項2に記載の自動プログラミング装置。
  22. 前記入力部で指定した前記工具の種類が回転工具である場合に、前記切削条件は、該回転工具の回転数と、該回転工具と前記加工対象素材との間の相対的切削送り量とを含む請求項2に記載の自動プログラミング装置。
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