JP4657411B2 - カレンダー加工用軟質ポリエステル樹脂組成物およびこれから製造したフイルム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、柔軟性に優れた軟質ポリエステル樹脂組成物、特に軟質ポリ塩化ビニル樹脂組成物に代替しうる組成物に関する。従って、フイルムの製造にも軟質塩化ビニル組成物からフイルムを製造するのに用いられていたカレンダー加工技術が適用でき、従来の軟質塩化ビニルフイルム等に代替し得る特性を持つフイルムなどの製品が得られる軟質ポリエステル系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来技術】
ポリ塩化ビニル組成物やポリ塩化ビニリデン組成物から製造されるフイルム等の製品に代替しうる製品が得られる樹脂類の開発には、ポリオレフィンをはじめポリエステル樹脂その他の多くの樹脂類が検討されてきた。ポリエステル樹脂を使用することの研究には、先ず、一般に用いられているポリエチレンテレフタレート樹脂(以下「PET」という。)やポリブチレンテレフタレート樹脂(以下「PBT」という。)を用いて食品等の包装用のフイルムを製造することが検討されてきたが、軟質ポリ塩化ビニル樹脂組成物を用いて製造したフイルムと比べ、例えば食品包装材料として重要な自己粘着性などが良くない、また壁装材とするには接着性が小さいために積層性が良くない等の不都合があった。このような不都合を改善するために検討されている手法には、1.ポリエステル樹脂に特定の配合剤を添加して前記不都合などを取り除くことの研究、すなわちポリエステル樹脂配合剤の研究、2.ポリエステル樹脂そのものの化学構造を変えて、具体的には共重合ポリエステルとすることの研究、及び3.前記技術を組み合わせて望ましいポリエステル樹脂組成物を得ることの研究がある。
【0003】
ところで、前記1.の手法において、ポリエステル樹脂組成物への配合剤は色々あるが、ポリエステル樹脂組成物の加工性、得られる製品特性に基本的に関わるものとして可塑剤の研究がある。このような中で、例えば特開平6−240117号公報には、ポリエステル樹脂用の可塑剤として、ポリエステル系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤、グリセリン系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、テトラヒドロフタル酸系可塑剤、グリコール系可塑剤、トリメリット酸系可塑剤、アジピン酸系可塑剤、エポキシ系可塑剤等を配合して、特に、グリセリンの3個の水酸基の1つを炭素数4〜30の脂肪族モノカルボン酸によりエステル化した、少なくとも1個の水酸基がアセチル化されたグリセリンエステル化合物を配合して、ポリエステルフイルムに欠けていた自己粘着性を改善したフイルムが得られることが記載されている。
【0004】
また、前記2.に対応する技術に関しては、例えば、PETやPBTのテレフタル酸またはグリコールの一部を他の成分で置き換えてランダム共重合させポリエステル樹脂の特性を種々の用途に適用できるように変性するものである。例えば結晶化速度を変えて成形性を変えたり、結晶性を、半結晶質、非晶質に変え、これによって、例えば接着性等の特性を変えることによって、複合製品の製造を容易とするもの、また、製品の特性、例えば可撓性、熱安定性等を変えるものなどがある。また、例えば非晶質の共重合ポリエステルから得られた繊維は可塑剤をスプレーすることによって接着性が付与されるので、繊維シートを構成する繊維に前記繊維を混合しておくと、可塑剤のスプレーにより繊維同士の接着をすることができることが特公昭62−6006号公報に報告されている。また、例えば、特開平8−333462号公報2頁左欄7行〜13行には特定の共重合体が壁紙用支持体に対する接着あるいはラミネート特性が改善されることが報告され、複合製品の製造への用途の拡大につながることが記載されている。
【0005】
また、前記3.に関連する技術としては、多くの共重合ポリエステルの研究がされてきており、特定の共重合成分を採用することによって得られる非晶質のポリエステルは、特定の可塑剤と組み合わせることによって熱接着剤として有用なポリエステル組成物が得られることが特表昭63−501725号公報に報告されている。また、非晶質の共重合ポリエステルと特定可塑剤とを組み合わせると、その組成物から製造したフイルムの収縮開始温度が低下し、かつ比較的収縮率が大きいことが報告されている(特開平10−67923号公報参照)。このことは、可塑剤といっても具体的化合物によって、ポリエステル樹脂の特性を変える機能が大きく異なることを教示してもいる。そして、前記いずれの改善されたポリエステル組成物も、押出機によるフイルム化及びこれに続く延伸機による延伸の工程からなるフイルムの製造法に使用されており、軟質ポリ塩化ビニルフイルムの製造に用いられていたカレンダー加工法にポリエステル樹脂組成物を用いることの技術的開示及び示唆がない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の課題の第1は、共合ポリエステル樹脂とこれと組み合わせる可塑剤とを色々検討することによって、より多くの点で軟質ポリ塩化ビニル樹脂組成物から得られる特性を持つ製品が得られる軟質ポリエステル樹脂組成物を提供することであり、特に、軟質ポリ塩化ビニル樹脂組成物の加工に用いられていたカレンダー加工法を用いて、フイルム製品などを製造できる軟質ポリエステル樹脂組成物を提供することである。また、課題の第2は前記軟質ポリエステル樹脂組成物から得られる透明性、柔軟性などが優れたフイルムを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1は、基本的には、共縮合ポリエステルを構成するジオール単位の60〜75モル%がエチレングリコールであり、40〜25モル%が1,4−シクロヘキサンジメタノールである非晶性のランダム共縮合ポリエステル100重量部に対し、分子中に下記の構造式(A):
(−CH 2 −CH 2 −O−) m ・・・・・(A)
(但し、式中のmは、4≦m≦16である。)
で表わされる基を含む、SP値が9.0〜12.0、分子量が200〜1000の可塑剤を5〜40重量部を加えてなるカレンダー加工用軟質ポリエステル樹脂組成物である。上記の非晶性のランダム共縮合ポリエステルは、好ましくは、テレフタル酸と60〜75モル%のエチレングリコールおよび40〜25モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールとの縮合単位を含む完全非晶性のものである。
また、本発明の第2は、共縮合ポリエステルを構成するジオール単位の60〜75モル%がエチレングリコールであり、40〜25モル%が1,4−シクロヘキサンジメタノールである非晶性のランダム共縮合ポリエステル100重量部に対し、分子中に下記の構造式(A):
(−CH 2 −CH 2 −O−) m ・・・・・(A)
(但し、式中のmは、4≦m≦16である。)
で表わされる基を含む、SP値が9.0〜12.0、分子量が200〜1000の可塑剤を5〜40重量部を加えてなるカレンダー加工用軟質ポリエステル樹脂組成物をカレンダー加工して得たフイルムである。上記の非晶性のランダム共縮合ポリエステルは、好ましくは、テレフタル酸と60〜75モル%のエチレングリコールおよび40〜25モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールとの縮合単位を含む完全非晶性のものである。
すなわち、本発明者等は、非晶質の共合ポリエステルと特定の化合物からなる可塑剤とを組み合わせることにより、前記各課題を解決したものである。
【0008】
【本発明の実施の態様】
本発明の共合ポリエステル樹脂組成物を製造するのに使用されるポリエステルとしては、実質的に非晶質のものを使用するのが好ましい。そのようなポリエステル樹脂は共合によって得られ、非晶性の特性の点から共縮合ポリエステルとしてはランダム共合体が好ましく、これにより得られる成型品は柔軟性、透明性などが優れている。ランダム共縮合非晶性ポリエステル樹脂は、製造工程における加熱、製品の再加熱においても結晶相を生成することなく、極めて熱的に安定な特性を持つ。
【0009】
A.ランダム共合ポリエステルについて。
このようなポリエステルの製造に使用される多価カルボン酸としては、テレフタル酸、オルトフタル酸、イソフタル酸、スルホイソフタル酸ナトリウム、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジメチレンカルボン酸、パラフェニレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキサンジ酢酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸などの2価のカルボン酸、トリメリット酸等の3価のカルボン酸、ピロメリット酸等の4価のカルボン酸が挙げられる。これらのカルボン酸は1種またはそれ以上とされる。ただ、3価以上のカルボン酸は最大量0.5%モル程度である。これらの酸に対応する酸無水物、エステル及び酸塩化物が含まれることを理解されたい。
【0010】
多価アルコールとしては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール(重合度5程度まで)、ポリテトラメチレングリコール、2,2−ジメチルトリメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、P−キシレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、で例示される脂肪族/脂環式ジオールまたはビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、等の2価のアルコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の3、4価アルコールなどを用いてもよい。3価以上のアルコールは、得られるポリエステルからの成形性の観点から最大量0.5%モル程度することが望ましい。
【0011】
多くの多価カルボン酸および多価アルコールを挙げたが、非晶質の共合ポリエステルは、多価カルボン酸としてイソフタル酸、2,6−ナフタレン酸、2,6−ナフタレンジメチレンカルボン酸のようにポリエステルの結晶性を低下させる成分をテレフタル酸と併用することによって得られ、この際グリコール成分としてはエチレングリコールや1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)を単独で使用しても良い。または、グリコール成分として結晶性を低下させる、1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)をエチレングリコールと併用することによっても非晶質共合ポリエステルを得ることができる。後者の共合ポリエステルが特に好ましい。いずれにしても、前記ポリエステルの共合化による特性の改善技術において、多価カルボン酸としてテレフタル酸からのエステル単位を含めることが、実用的な共合体ポリエステルを設計する上で重要である。従って、ランダム共縮合非晶性ポリエステル樹脂は、例えばテレフタル酸とエチレングリコールからのエステル単位を主成分とし、ジカルボン酸および/またはジオールに非晶質性を付与する化合物を用い共縮合させることによって得られる。非晶質性を付与する化合物としては、1,4−シクロヘキサンジメタノール、イソフタル酸などを好ましいものとして挙げることができる。具体的なポリマーとしては、エチレンテレフタレート(ET)単位と1,4−シクロヘキシレンメチレンテレフタレート(CHDMT)単位を含み、特にET単位>CHDMT単位であり、平均分子量が約26000(Mn)で、極限粘度I.Vが0.75である共重合ポリエステル(PETG6763、イーストマンケミカル社製)、ポリ(1,4−シクロヘキシレンメチレンテレフタレート−co−イソフタレート)(PCTA:AN004,BR001/003、イーストマンケミカル社製)を挙げることができる。
【0012】
非晶性樹脂を用いると、その成型収縮率はおおよそ0.5%程度であり、比較的小さい。しかも結晶の配向による歪みやそり、成型後の再結晶化による寸法変化がない点で有利である。
【0013】
B.可塑剤について。
本発明の目的の軟質ポリエステル樹脂組成物は少量の可塑剤の配合では得ることができず、最低でも5部程度の配合が必要である。したがって、共合ポリエステル側から見た場合、多量の可塑剤と相溶性を有するものである。しかし40重量部以上ではブリードを起こし易いので、5〜40部の範囲が好ましい。また、可塑剤はポリマーと相溶性が良いことが好ましい、また、化学構造的には、ポリエステルを構成する成分と類似の構造のものが好ましい。ポリ塩化ビニル用の一般的な可塑剤であるジー2エチルヘキシルフタレート、ジー2エチルヘキシルアジペート、エポキシ化大豆油は、共縮合非晶性ポリエステル樹脂に対して15重量部添加することによって、ポリ塩化ビニルに前記のものを15重量部添加したフイルムに相当する風合いを持つフイルムを得ることができるが、ブリードが大きく好ましいものとはいえない。しかしながら、従来からポリエステル樹脂の可塑剤としては使用されていなかった、オキシエチレン(−CH2−CH2−O−)単位および/またはα−メチルオキシエチレン(−CH2−CH(CH3)−O−)を持つ単独または共ポリアルキレングリコール構造を持つ化合物類がポリエステルに対して相溶性を持ち可塑剤として極めて効果の大きなものがあることが、多くの実験の結果分かった。オキシエチレン(−CH2−CH2−O−)単位を持つ好ましい可塑剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール等のエステルまたはエーテル化合物を挙げることができる。同様に、α−メチルオキシエチレン(−CH2−CH(CH3)−O−)を持つものとして、プロピレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、トリプロピレングリコ−ルなどのエステルまたはエーテルを挙げることができる。またオキシエチレン(−CH2−CH2−O−)単位およびα−メチルオキシエチレン(−CH2−CH(CH3)−O−)を持つ共ポリアルキレングリコール化合物も当然に本発明のポリエステル樹脂組成物を構成する可塑剤として有用である。エーテル化合物として、アルキルフェノールエチレンオキサイドnモル付加物、高級アルコールエチレンオキサイドnモル付加物等がありエステル化合物としては、脂肪酸エチレンオキサイドnモル付加物、脂肪族2塩基酸エステルのエチレンオキサイドnモル付加物等がある。この他の、前記単位を持つ化合物としては、高級脂肪酸アミンのエチレンオキサイドnモル付加物、脂肪酸アミドのエチレンオキサイドnモル付加物、ビスフェノールAのエチレンオキサイドnモル付加物、等が(−CH2−CH2−O−)単位を持つ物質として挙げられる。なおnは好ましくは4〜16、特に好ましくは7〜13である。ポリ(プロピレンオキサイド)グリコールのエチレンオキサイド付加物、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合体は前記両構造を持つ物質として挙げることができる。また、前記構造式(A)の単位を、連結する基、例えばアジピン酸のような両側に反応基を持つ化合物、により両側に結合した化学構造を持つものも可塑剤として使用できる。
【0014】
前記可塑剤の中で好ましい物質は、分子量が200〜1000、9.0≦SP値≦12.0で、前記構造式(A)において、4≦m≦16であるものが、共縮合ポリエステルとの相溶性が優れ、柔軟性の向上に有用である。前記mの範囲技術的意味は、下限値より小さいとブリード性が悪く、上限値より大きいと柔軟性が良くないからである。また、SP値の範囲の技術的意味は、ジオール単位の60〜75モル%がエチレングリコールである非晶性ランダム共縮合ポリエステルはSP値(溶解度パラメーター)が10〜11程度であり、SP値が9〜12の範囲外ではブリード性が悪いことによる。分子量の範囲の技術的意味は、小さいとブリード性が悪く、大きいと柔軟性が悪いことによる。また化学構造的には、前記ポリアルキレングリコールのエーテルまたはエステル類が好ましく、ポリエチレングリコールのエーテルまたはエステル類がより好ましく、モノエーテルまたはエステル類、例えば、ポリオキシエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールC8酸エステル、ポリプロピレングリコールモノオレエート、ポリオキシエチレングリコールモノメチルエーテル等が最も好ましい。
【0015】
【実施例】
実施例および比較例共合体ポリエステルとして、市販のEastar PETG (6763)100重量部に下記の表1、2(比較例)に記載の可塑剤化合物を添加し、滑剤としてモノステアリルリン酸エステルおよびジステアリルリン酸エステル(重量比6:4)混合物を0.3重量部、高密度酸化型ポリエチレンワックスを0.3重量部混合、混練りし、カレンダーで厚さ0.3mmのフイルムを作成した。柔軟性を触感により、ブリード性を、70℃に24時間放置した後の表面状態で評価した。可塑剤の分子量は平均分子量である。SP値はメーカー表示のもの。
柔軟性の評価;
◎=15重量%可塑剤添加において、ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1050のストレートレジン、以下同様)にジー2エチルヘキシルフタレート30重量部添加したフイルムに相当する柔軟性を示す。
○=15重量%可塑剤添加において、ポリ塩化ビニル樹脂にジー2エチルヘキシルフタレート20〜25重量部添加したフイルムに相当する柔軟性を示す。
△=15重量%可塑剤添加において、ポリ塩化ビニル樹脂にジー2エチルヘキシルフタレート15重量部添加したフイルムに相当する柔軟性を示す。
×=あまり柔らかくない。
ブリード性の評価;
○=特に問題はない
△=ややべたつく
×=べたついて使用できるレベルにない
【0016】
【表1】
Figure 0004657411
【0017】
【表2】
Figure 0004657411
【0018】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明により、非晶質の共合ポリエステルに上記構造式(A)で表される基を含有する可塑剤を配合することにより、加工性が良く、軟質ポリ塩化ビニル樹脂組成物に代替し得る軟質ポリエステル樹脂組成物が得られ、また、該軟質ポリエステル樹脂組成物から透明性、柔軟性などが優れたフイルムが得られるという、効果がもたらされる。更に、本発明の軟質ポリエステル樹脂組成物、特に前記各実施例に記載の組成物から得られるフイルムは極めて良好な高周波溶着特性を持ち、ポリ塩化ビニル用の高周波ウエルダー機で容易に接着、溶断加工をすることができる。これは、本発明で用いた樹脂そのものが良好な高周波発熱特性を持つことと共に、本発明で用いた可塑剤により軟化温度範囲が広がり、厳密な高周波ウエルダー条件が要求されないことによるもので、本発明のもう一つの大きな特徴である。

Claims (4)

  1. 共縮合ポリエステルを構成するジオール単位の60〜75モル%がエチレングリコールであり、40〜25モル%が1,4−シクロヘキサンジメタノールである非晶性のランダム共縮合ポリエステル100重量部に対し、分子中に下記の構造式(A):
    (−CH 2 −CH 2 −O−) m ・・・・・(A)
    (但し、式中のmは、4≦m≦16である。)
    で表わされる基を含む、SP値が9.0〜12.0、分子量が200〜1000の可塑剤を5〜40重量部を加えてなるカレンダー加工用軟質ポリエステル樹脂組成物。
  2. 非晶性のランダム共縮合ポリエステルが、テレフタル酸と、60〜75モル%のエチレングリコールおよび40〜25モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールとの縮合単位を含む完全非晶性のものであることを特徴とする請求項1記載のカレンダー加工用軟質ポリエステル樹脂組成物。
  3. 共縮合ポリエステルを構成するジオール単位の60〜75モル%がエチレングリコールであり、40〜25モル%が1,4−シクロヘキサンジメタノールである非晶性のランダム共縮合ポリエステル100重量部に対し、分子中に下記の構造式(A):
    (−CH 2 −CH 2 −O−) m ・・・・・(A)
    (但し、式中のmは、4≦m≦16である。)
    で表わされる基を含む、SP値が9.0〜12.0、分子量が200〜1000の可塑剤を5〜40重量部を加えてなるカレンダー加工用軟質ポリエステル樹脂組成物をカレンダー加工して得たフイルム。
  4. 非晶性のランダム共縮合ポリエステルが、テレフタル酸と、60〜75モル%のエチレングリコールおよび40〜25モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールとの縮合単位を含む完全非晶性のものであることを特徴とする請求項記載のフイルム。
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