JP4653503B2 - 光走査装置及び画像形成装置等 - Google Patents

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本発明は、デジタル複写機、レーザプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置、光走査型のバーコード読み取り装置や車載用のレーザレーダ装置等、及びこれら画像形成装置等に備えられた光走査装置に関し、特に、往復走査を行う複数の可動ミラーを用い、各可動ミラーによる走査領域を主走査方向に繋ぎ合わせることで光走査を行う技術に関する。
従来より、かかる光走査装置においては光ビームを走査する偏向器としてポリゴンミラーやガルバノミラーが用いられているが、より高解像度な画像と高速プリントを達成するにはこの回転をさらに高速にしなければならず、軸受の耐久性や風損による発熱、騒音が課題となり、高速走査に限界がある。
このような状況下において、近年、シリコンマイクロマシニングを利用した光偏向器の研究が進められており、〔特許文献1〕や〔特許文献2〕に開示されているように、Si基板で振動ミラーとそれを軸支するねじり梁を一体形成した構成の光偏向器が提案されており、〔特許文献3〕にはポリゴンミラーの代わりに振動ミラーを配備した例が開示されている。
このような構成の光偏向器によれば、ミラー面のサイズが小さく小型化でき、また共振を利用して往復振動させるので高速動作が可能であるうえに騒音が低いという利点がある。さらに、振動ミラーを回転する駆動力も小さくて済むので消費電力も低く抑えられるという利点もある。
しかしながら、これらの振動ミラーにおいて駆動周波数を大きくする、つまり高速化するにはねじり梁を太く、短くして共振周波数を上げてやる必要があり、必然的に振れ角がとれなくなってしまうため、従来のポリゴンミラーのように広域を走査することはできないという問題がある。
駆動周波数を上げずに高速化する方法として、往復走査により画像を双方向に記録することが考えられるが、往走査と復走査で走査開始側が入れ替わることで、ジグザグに走査が行なわれることとなり走査ラインのピッチが均一にならないことに起因して、折り返し点の近傍では往走査により形成された画素と復走査により形成された画素とが密集してしまい濃度むらとなって画像品質が劣化してしまう。
よって、往復走査のいずれか1方向の走査のみを用いて画像記録を行なうという非効率な方法に頼らざるを得ない。
そうすると、振動ミラーを利用する場合であっても、往復走査のいずれか片方向の走査のみでしか画像記録を行なわない構成では、やはり駆動周波数を大きくして高速化する必要があり、高速化しようとすると共振周波数を向上しなければならず振れ角とのトレードオフとなり所定の走査領域を確保することができないという上述の問題が生じることとなる。
また、ポリゴンミラーを用いた光走査装置では、発光源の数を増やして一括走査することにより高速化が可能であることが知られているが、これと同様のことを振動ミラーを用いた構成に適用しようとすれば、発光源の数に応じて振動ミラーの幅を拡大する必要があり慣性モーメントが増えてしまうため、やはり振れ角とのトレードオフとなり所定の走査領域を確保することができない。
そこで、〔特許文献4〕等に開示されているように、複数の振動ミラーを主走査方向に並設し、画像領域を主走査方向において分割して画像記録を行なう構成が考案されている。この構成によれば、光路長が短縮でき、振動ミラーで偏向する光束径も小さくできるため、シリコンマイクロマシニングに適合した振動ミラーサイズまで小型化できるという利点がある。
なお、分割して画像記録を行う構成においては、分割した部分相互間での継目を目立たなくすることが必要となる場合があるため、ポリゴンミラーなど、振動ミラー以外の偏光手段を採用した構成において、〔特許文献5〕において開示されているようにオーバーラップ領域の光量をそれ以外と同等となるよう調節する技術や、〔特許文献6〕、〔特許文献7〕において開示されているように隣接する領域の画素を混在させる技術が提案されている。
特許第2924200号公報 特許第3011144号公報 特許第3445691号公報 特開2002−258183号公報 特開平7−199098号公報 特許第2636984号公報 特開2001−166233号公報
しかし、〔特許文献4〕に開示されている光走査装置は、往復走査により画像を双方向に記録する構成であるため、上述の問題すなわち、往走査と復走査で走査開始側が入れ替わることで、ジグザグに走査が行なわれることとなり走査ラインのピッチが均一にならないことに起因して、折り返し点の近傍では往走査により形成された画素と復走査により形成された画素とが密集してしまい濃度むらとなって画像品質が劣化してしまうという問題が生じる。
また、各々の振動ミラーの共振周波数が揃っていないと、隣接する領域間の継目が目立ち易くなり画像品質が劣化するという問題が生じる。この問題を回避するには、各々の振動ミラーの共振周波数を揃える必要があるが、各々の振動ミラーの共振周波数を揃えようとすると生産効率が悪化するという問題がある。
本発明は、往復走査を行う複数の可動ミラーを用い、可動ミラーを往復走査のいずれか1方向の走査のみのときの走査周波数に対して1/2の周波数の駆動で済ませ、各可動ミラーによる走査領域を主走査方向に繋ぎ合わせることで光走査を行う光走査装置であって、特別な機構を用いずにジグザグ走査や繋ぎ合わせ走査による走査性の劣化を招くことなく、高速の走査を行うことが可能な光走査装置、及び、これを有するデジタル複写機、レーザプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置、光走査型のバーコード読み取り装置や車載用のレーザレーダ装置等の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、光源からのビームを、ねじり梁の回転を伴って往復走査する複数の可動ミラーと、1ラインに対応する画像情報を前記各可動ミラーに分割して出力する記録制御手段とを有し、前記各可動ミラーによる走査領域を主走査方向に繋ぎ合わせる光走査装置であって、隣接する前記可動ミラーによる走査領域にオーバーラップ領域を設けるとともに、各走査ラインを副走査方向にずらして繋ぎ合わせ、前記オーバーラップ領域において、前記記録制御手段が、前記各可動ミラーの各往走査における前記画像情報の主走査方向での分割位置と、前記各可動ミラーの各復走査における前記画像情報の主走査方向での分割位置とを異なるようにする光走査装置にある。
請求項2記載の発明は、光源からのビームを、ねじり梁の回転を伴って往復走査する複数の可動ミラーと、1ラインに対応する画像情報を前記各可動ミラーに分割して出力する記録制御手段とを有し、前記各可動ミラーによる走査領域を主走査方向に繋ぎ合わせる光走査装置であって、隣接する前記可動ミラーによる走査領域にオーバーラップ領域を設けるとともに、各走査ラインを副走査方向にずらして繋ぎ合わせ、前記オーバーラップ領域において、前記記録制御手段が、隣接する前記走査領域で前記画像情報を共通させるとともに、前記各可動ミラーが前記オーバーラップ領域内に形成する各画素の画素サイズをそれ以外の走査領域よりも小さくし、前記各可動ミラーの往走査と復走査とで互いに異なるようにする光走査装置にある。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の光走査装置において、前記記録制御手段が、前記オーバーラップ領域内において、前記各画素が混在することによって構成することを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1ないし3の何れか1つに記載の光走査装置において、前記記録制御手段が、前記隣接する可動ミラーの走査位置が副走査方向に記録密度の略1/2ずれるように出力することを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1ないし4の何れか1つに記載の光走査装置において、前記記録制御手段が、前記可動ミラーの振れ角の位相を制御することにより、前記走査位置を調整することを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1ないしの何れか1つに記載の光走査装置において、前記各可動ミラーの駆動周波数を、前記各可動ミラーの共振点の近傍で同共振点から外れた周波数帯域において共通としたことを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1ないしの何れか1つに記載の光走査装置において、前記各可動ミラーの振れ角の変化を検出する振れ角検出手段を備え、前記記録制御手段が、前記振れ角検出手段の検出結果に基づいて、少なくとも同一画像記録中における前記各可動ミラーの振れ角を一定に保つことを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1ないし7の何れか1つに記載の光走査装置を有する画像形成装置にある。
本発明は、光源からのビームを、ねじり梁の回転を伴って往復走査する複数の可動ミラーと、1ラインに対応する画像情報を前記各可動ミラーに分割して出力する記録制御手段とを有し、前記各可動ミラーによる走査領域を主走査方向に繋ぎ合わせる光走査装置であって、隣接する前記可動ミラーによる走査領域にオーバーラップ領域を設けるとともに、各走査ラインを副走査方向にずらして繋ぎ合わせ、前記オーバーラップ領域において、前記記録制御手段が、前記各可動ミラーの各往走査における前記画像情報の主走査方向での分割位置と、前記各可動ミラーの各復走査における前記画像情報の主走査方向での分割位置とを異なるようにする光走査装置にあるので、可動ミラーを往復走査のいずれか1方向の走査のみのときの走査周波数に対して1/2の周波数の駆動で済ませることができるとともに、特別な機構を用いずに、ジグザグ走査に伴って発生する折り返し点間の副走査間隔を埋めるように、隣接する走査領域の走査ラインを入り組ませることで、継目近傍における走査ラインの間隔を均一化でき、ジグザグ走査における往走査と副走査との折り返し点近傍での各走査ラインを構成する走査線の重なりによる走査濃度の上昇を防止し、繋ぎ合わせ走査による走査性の劣化を招くことなく、往復走査によっても片方向走査と同等の走査性能が得られ、小型でありながら高速且つ良好な走査を行うことができる低騒音で省電力な光走査装置を提供することができる。
本発明は、光源からのビームを、ねじり梁の回転を伴って往復走査する複数の可動ミラーと、1ラインに対応する画像情報を前記各可動ミラーに分割して出力する記録制御手段とを有し、前記各可動ミラーによる走査領域を主走査方向に繋ぎ合わせる光走査装置であって、隣接する前記可動ミラーによる走査領域にオーバーラップ領域を設けるとともに、各走査ラインを副走査方向にずらして繋ぎ合わせ、前記オーバーラップ領域において、前記記録制御手段が、隣接する前記走査領域で前記画像情報を共通させるとともに、前記各可動ミラーが前記オーバーラップ領域内に形成する各画素の画素サイズをそれ以外の走査領域よりも小さくし、前記各可動ミラーの往走査と復走査とで互いに異なるようにする光走査装置にあるので、可動ミラーを往復走査のいずれか1方向の走査のみのときの走査周波数に対して1/2の周波数の駆動で済ませることができるとともに、特別な機構を用いずに、ジグザグ走査に伴って発生する折り返し点間の副走査間隔を埋めるように、隣接する走査領域の走査ラインを入り組ませることで、継目近傍における走査ラインの間隔を均一化でき、ジグザグ走査における往走査と副走査との折り返し点近傍での各走査ラインを構成する走査線の重なりによる走査濃度の上昇を防止し、繋ぎ合わせ走査による走査性の劣化を招くことなく、往復走査によっても片方向走査と同等の走査性能が得られ、小型でありながら高速且つ良好な走査を行うことができる低騒音で省電力な光走査装置を提供することができる。
前記記録制御手段が、前記オーバーラップ領域内において、前記画像情報を、前記各画素を混在させることによって構成することとすれば、可動ミラーを往復走査のいずれか1方向の走査のみのときの走査周波数に対して1/2の周波数の駆動で済ませることができるとともに、特別な機構を用いずに、各可動ミラー間の画素サイズを調節して濃度分布の重心位置をずらすことで、ジグザグ走査における往走査と副走査との折り返し点近傍での各走査ラインを構成する走査線の重なりによる走査濃度の上昇を防止し、繋ぎ合わせ走査による走査性の劣化を招くことなく、往復走査によっても片方向走査と同等の走査性能が得られ、小型でありながら高速且つ良好な走査を行うことができる低騒音で省電力な光走査装置を提供することができる。
前記記録制御手段が、前記隣接する可動ミラーの走査位置が副走査方向に記録密度の略1/2ずれるように出力することとすれば、可動ミラーを往復走査のいずれか1方向の走査のみのときの走査周波数に対して1/2の周波数の駆動で済ませることができるとともに、特別な機構を用いずに、ジグザグ走査に伴って発生する折り返し点間の副走査間隔を埋めるように、隣接する走査領域の走査ラインを等間隔で入り組ませることで、継目近傍における走査ラインの間隔を高精度で均一化でき、オーバーラップ領域とそれ以外の領域との走査密度が揃えられ、ジグザグ走査における往走査と副走査との折り返し点近傍での各走査ラインを構成する走査線の重なりによる走査濃度の上昇を防止し、全領域にわたって走査濃度を高精度で均一化し、繋ぎ合わせ走査による走査性の劣化を招くことなく、往復走査によっても片方向走査と同等の走査性能が得られ、小型でありながら高速且つ良好な走査を行うことができる低騒音で省電力な光走査装置を提供することができる。
前記記録制御手段が、前記可動ミラーの振れ角の位相を制御することにより、前記走査位置を調整することとすれば、可動ミラーを往復走査のいずれか1方向の走査のみのときの走査周波数に対して1/2の周波数の駆動で済ませることができるとともに、特別な機構を用いずに、また面倒な調整作業によることなく可動ミラーの走査タイミングを調整することで走査位置を調整でき、これによってジグザグ走査に伴って発生する折り返し点間の副走査間隔を埋めるように、隣接する走査領域の走査ラインを入り組ませることで、継目近傍における走査ラインの間隔を均一化でき、ジグザグ走査における往走査と副走査との折り返し点近傍での各走査ラインを構成する走査線の重なりによる走査濃度の上昇を防止し、繋ぎ合わせ走査による走査性の劣化を招くことなく、往復走査によっても片方向走査と同等の走査性能が得られ、小型でありながら高速且つ良好な走査を行うことができる、低騒音で省電力な生産性の高い光走査装置を提供することができる。
前記各可動ミラーの駆動周波数を、前記各可動ミラーの共振点の近傍で同共振点から外れた周波数帯域において共通としたこととすれば、可動ミラーを往復走査のいずれか1方向の走査のみのときの走査周波数に対して1/2の周波数の駆動で済ませることができるとともに、特別な機構を用いずにジグザグ走査における往走査と副走査との折り返し点近傍での各走査ラインを構成する走査線の重なりによる走査濃度の上昇を防止し、また、製造工程で発生する加工誤差等により可動ミラーの共振周波数がばらついても各可動ミラーによる走査ラインの周期が変わることがないので、隣接する可動ミラー間で各走査ラインの粗密に伴う濃度差が発生することがないから、繋ぎ合わせ走査による走査性の劣化を招くことなく、往復走査によっても片方向走査と同等の走査性能が得られ、小型でありながら高速且つ良好な走査を行うことができる低騒音で省電力な光走査装置を提供することができる。
前記各可動ミラーの振れ角の変化を検出する振れ角検出手段を備え、前記記録制御手段が、前記振れ角検出手段の検出結果に基づいて、少なくとも同一画像記録中における前記各可動ミラーの振れ角を一定に保つこととすれば、可動ミラーを往復走査のいずれか1方向の走査のみのときの走査周波数に対して1/2の周波数の駆動で済ませることができるとともに、特別な機構を用いずに、温度変化等に伴う隣接する可動ミラー間の共振周波数が変動しても振れ角を一定に保つことで走査領域幅の変動を抑制でき、ジグザグ走査における往走査と副走査との折り返し点近傍での各走査ラインを構成する走査線の重なりや離隔による走査濃度の上昇を防止し、繋ぎ合わせ走査による走査性の劣化を招くことなく、往復走査によっても片方向走査と同等の走査性能が得られ、小型でありながら高速且つ良好な走査を行うことができる低騒音で省電力な光走査装置を提供することができる。
本発明は、請求項1ないしの何れか1つに記載の光走査装置を有する画像形成装置等にあるので、上述の各効果を奏する光走査装置を有し、可動ミラーを往復走査のいずれか1方向の走査のみのときの走査周波数に対して1/2の周波数の駆動で済ませることができるとともに、特別な機構を用いずにジグザグ走査における往走査と副走査との折り返し点近傍での各走査ラインを構成する走査線の重なりによる画像濃度の上昇を防止し、繋ぎ合わせ走査による走査性の劣化を招くことなく、往復走査での画像記録によっても片方向走査と同等の画像形成性能が得られ、小型でありながら高速且つ良好な画像形成を行うことができる低騒音で省電力な画像形成装置等を提供することができる。
図1に、本発明を適用した光走査装置に用いる光走査手段としての振動ミラーモジュールの一部を示す。
2枚のSi基板である第1の基板206と、第2の基板207とを、酸化膜等の絶縁膜を介して重ねた状態で接合して、図8に示す振動ミラー基板231が構成される。
図1に示すように、第1の基板206は、厚さ60μmのSi基板からなり、エッチングにより、可動ミラー202と、可動ミラー202を同一直線上で軸支する一対のねじり梁208とを、それらの周囲を貫通し固定枠210から分離して形成する態様で有している。
ねじり梁208は、図において上下方向に延在する回転軸とこの回転軸に角度を有するエレメントとを有し、Y字状に形成されており、回転軸から偏心した2端で、エレメントにおいて可動ミラー202に対して連結されているとともに、回転軸の他端側を第1の基板206本体、言い換えると固定枠210に連結されている。
ねじり梁208が、中央部すなわち回転軸上に接続部を持たないことで、ねじり梁208から伝わる応力によって可動ミラー202の反射面を変形させないようにし、連結点間の平面性が保たれる。
可動ミラー202は、ねじり梁208に対して、図において左右に対称に形成され、両端の縁部に櫛歯状の凹凸を形成している。固定枠210には、かかる凹凸に対向する内辺に、かかる凹凸に対して数μmのギャップを有して互い違いに噛み合うよう形成された凹凸が形成されている。
可動ミラー202の表面、すなわち図において紙面手前側の面にはAu等の金属被膜が蒸着され反射面であるミラー面が形成されている。
可動ミラー202両端の凹凸部は、第1、第2の可動電極229、230を構成しており、対向する固定枠210の凹凸部は第1、第2の固定電極203、204を構成している。なお、第1、第2の可動電極229、230は、説明の便宜上、互いに別の符号を付しているが、互いに同電位である。
固定枠210は、可動ミラー202と、ねじり梁208と、ねじり梁208の付け根部を有する島部221と、各固定電極203、204を有する島部222、223とを、約5μmの分離溝によるギャップをもって分離した構成である。
第2の基板207は140μmのSi基板からなり、エッチングにより中央部を貫通した形状をなしており、固定枠220に形成した凹凸部と重なり合う内辺には、かかる凹凸部と外郭が一致するように櫛歯状に凹凸を形成し、第3、第4の固定電極211、212を構成しており、第2の基板207本体、言い換えると固定枠220から、島部224、225を、分離溝によるギャップをもって分離した構成としている。
第1の基板206における分離溝と第2の基板207における分離溝とは重ならないよう形成され、それぞれの基板206、207において、各分離溝が、上述した各島部を形成するようにそれぞれの島部の周囲を貫通した態様で形成されても、各島部が接合された状態が保てるようにしている。
各分離溝は、各基板206、207を絶縁層を介して接合した状態で、固定枠210、220から各々の電極の周囲を、エッチングによって、エッチストップ層としての絶縁層(酸化膜)まで貫通する態様で形成され、これによって各島部を個別に分離することで、基板206、207そのものが電極として構成されている。
第3、第4の固定電極211、212には、可動ミラー202の揺動に伴って、第1、第2の可動電極229、230が噛み合うように通過する。
第1、第2の固定電極203、204には同位相の電圧パルスを印加し、第3の固定電極211には第1、第2の固定電極229、230に印加する電圧パルスよりも進んだ位相の電圧パルス、第4の固定電極212には第1、第2の固定電極229、230に印加する電圧パルスよりも遅れた位相の電圧パルスが印加される。
図2に可動ミラー202の振れ角、言い換えると振幅に対応して各電極間に発生する静電トルクの様子を示す。
図3に電極229、203、211の断面を示す。図中、左回り方向の静電トルクを正とし、これを図2に示している。
可動ミラー202は初期状態では水平であるが、第3の固定電極211に電圧を印加すると対向する第1の可動電極229との間で負の方向での静電力を生じ、ねじり梁208を捻って回転され、ねじり梁208の戻り力と釣り合う振れ角まで傾く。
第3の固定電極211への電圧が解除されるとねじり梁208の戻り力で可動ミラー202は水平に戻るが、水平に戻る直前に第1、第2の固定電極203、204に電圧を印加することによって正の方向での静電力を生じ、引き続き、第4の固定電極212に電圧を印加することによってさらに正の方向での静電トルクを付加する。
このような各電極への電圧印加の切り換えを繰り返し行うことで、可動ミラー202を、その両端の可動電極229、230が対向する第1、第2の固定電極203、204を抜ける振れ角において、本形態では約2°にて往復振動させる。
可動ミラー202の慣性モーメント、ねじり梁208の幅と長さとを、走査する所望の駆動周波数に合わせ、ねじり梁208を回転軸とした1次共振モードの帯域にかかるよう設計することによって、可動ミラー202が励振されてその振幅が著しく拡大され、可動ミラー202両端の可動電極229、230が第3、第4の固定電極211、212を抜ける振れ角まで拡大することができる。
これによって、第3、第4の固定電極211、212を抜けた振れ角でも、これら固定電極211、212では可動ミラー202に正の方向での静電力が生じ、可動ミラー202を水平に戻す方向のトルクが発生するから、静電トルクの働く振れ角範囲を拡大でき、共振周波数を外れた駆動周波数においても大きな振れ角が維持できる。
図4に、可動ミラー202の振幅に対する各固定電極への印加パルスのタイミングを示す。同図に示すように、可動ミラー202の振幅に対して最適なタイミングで各固定電極に電圧パルスが印加され、効率よく静電トルクが働くように可動ミラー202の振幅と各固定電極への印加パルスとの位相が、適宜設定される。
本形態では、第3、第4の固定電極211、212の厚さ、言い換えれば第2の基板207の厚さtを、可動ミラー202の振れ角をθ(=5°)、幅を2L(=4mm)、第1の基板206の厚さをt0(=60μm)とするとき、
t0<t<L・sinθ
なる関係となるように設定し、
θ0=arcsin(t0/L)
とすると、
第1、第2の固定電極203、204には、0<α1<θ0
第3、第4の固定電極211、212には、0<α2<θ0
となる可動ミラー202の振れ角の範囲で電圧パルスを印加している。
図5に駆動周波数言い換えると走査周波数に対する可動ミラー202の振れ角の特性を示す。同図から、駆動周波数を共振周波数に一致させれば最も振れ角が大きくとれるが、共振周波数付近においては急峻に振れ角が変化する特性を有することが分かる。
従って、初期的には可動ミラー202の駆動を行う図19に示す記録制御手段300において固定電極に印加する駆動周波数を共振振動数に合うよう設定することもできるが、図6に温度に対する共振周波数の変動を示したように、温度変化等で共振周波数が変動した際には振れ角が激減してしまうことで経時的な安定性に乏しいという問題がある。
また、後述するように複数の可動ミラー202を有する本形態の様な構成においては、可動ミラー202の各々で固有の共振振動数がばらつくため、共通の駆動周波数で駆動できないという問題がある。
そこで、本形態では、可動ミラー202の駆動周波数を、可動ミラー202とねじり梁208とからなる振動部固有の共振周波数言い換えると共振点の近傍で、かつ比較的振れ角変化の少ない、共振周波数から高めに外れた周波数帯域に設定しており、共振周波数2kHzに対して、駆動周波数を2.5kHzとし、振れ角は印加電圧のゲイン調整により±5°に合わせている。なお、図5において、縦軸は振れ角(振幅)の量すなわち振れ角(振幅)の大きさを表している。
駆動周波数は、本形態では300Hzである、可動ミラー202を含む基板206、207等の加工誤差による共振振動数のばらつきや、本形態では3Hzである、温度による共振周波数の変動があっても、駆動周波数がいずれの共振周波数にもかからないような周波数帯域、すなわち共振周波数が2kHzであれば2.303Hz以上、または1.697Hz以下に設定することが望ましい。
可動ミラー202の寸法を、縦2a、横2b、厚さd、ねじり梁208の長さをL、幅をcとすると、Siの密度ρ、材料定数Gを用いて、
慣性モーメントI=(4abρd/3)・a^2
バネ定数K=(G/2L)・{cd(c^2+d^2)/12}
となり、共振振動数fは、
f=(1/2π)・(K/I)^1/2
=(1/2π)・{Gcd(c^2+d^2)/24LI}^1/2
となる。
ここで、梁の長さLと振れ角θは比例関係にあるため
θ=A/I f^2、Aは定数
で表され、振れ角θは慣性モーメントIに反比例し、共振振動数fを高めるには慣性モーメントを低減しないと振れ角θが小さくなってしまう。
そこで、図7に示すように、可動ミラー202の裏側219を肉抜きし、格子状としている。具体的には、基板厚をdとすると、格子状に残した部分以外の部分を、d/10以下の厚さまでエッチングにより肉抜きしている。これにより、慣性モーメントを約1/5に低減している。
回転時に基板206の可動ミラー202の部分にかかる応力は、回転軸に直交する方向において両翼幅の約1/6の位置をピークとして分布するため、リブ309の数を6段階に可変し、応力が大きい領域ではリブ309の数を増やして剛性を確保し、慣性力が大きいミラー部分の周辺にかけては肉抜き部310の面積を増やして回転軸からの距離に応じて質量が軽減されるようにしている。
なおこれら慣性モーメントに利くパラメータ、ねじり梁208の寸法誤差等が共振周波数のばらつきを発生させる要因となる。
一方、空気の誘電率ε、電極長さH、印加電圧V、電極間距離δとすると
電極間の静電力F=εHV^2/2δ
となり、
振れ角θ=B・F/I、Bは定数
と表され、電極長さHが長いほど振れ角θが大きくなり、櫛歯状とすることで櫛歯数nに対して2n倍の駆動トルクを得ている。
よって電極形状を凹凸状として外周長をできるだけ長くし、電極長をかせぐことで、低電圧でより大きい静電トルクが得られるように配慮している。
ところで、可動ミラー202の速度υ、面積Eに対して、空気の密度をηとすると
空気の粘性抵抗P=C・ηυ^2・E^3、Cは定数
が可動ミラー202の回転に対抗して働く。
従って、可動ミラー202を密封し減圧状態に保持するのが望ましい。
そこで、図8に示すように、第1、第2の基板206、207が接合されてなる振動ミラー基板231を、振動ミラーモジュール130内において減圧環境下で封入する構成となっている。なお、図8において、破線で示した部分は、実際には存在する各部材の輪郭を表している。
振動ミラー基板231は、中央部を貫通したセラミック基板313上に接合され、CANパッケージの基体312上に、反射面を上側に向け、基体312の外縁に形成された一対のV溝を結ぶ直線上に回転軸を合わせて装着される。
基体312にはリード端子216が基体312を上下に貫通した態様で一体化され、また、第2の基板207の上面には各電極と接続される複数のパッドが設けられる。このパッドは、島部224、225に金属面を露出して形成されるパッド209と、島部221、222、223に連通した、第2の基板207に形成した貫通穴226、227、228に、第2の基板207の表面まで金属ペーストを充填した図示しないパッドとによって構成される。各パッドとリード端子216の先端とはワイヤーボンドにて配線される。
基体312の段差部243にキャップ242をはめ込み、減圧環境下で隙間を溶接シールすることで、可動ミラー202が配備される空間が、1torr以下となるように形成される。
第2の基板207の上面には、可動ミラー202と対向する状態で対向ミラー215が一体的に接合される。
対向ミラー215は透明樹脂で成形され、スリット開口213を挟んで、第1の反射面217、第2の反射面218を対で配備した構成となっている。反射面217、218は、これらが屋根状に互いに144.7°の角度をなすよう、振動ミラー基板231の上面に対して各々9°、26.3°傾けた傾斜面となっており、これら傾斜面に金属被膜を蒸着して形成されている。
対向ミラー215の底面は静止状態の可動ミラー202のミラー面と平行に形成され、第2の基板207の枠部上面に当接して接合されるが、この際、対向ミラー215を位置決めするための嵌合穴214が第2の基板207の両サイドに設けられ、対向ミラー215下面から突出するピン241を挿入して回転軸に直交して正確に配備されるようになっている。
ビームは、スリット開口213を通じて入出射される。
図9に本発明を適用した光走査装置100の副走査断面を示す。光源としての半導体レーザ101から射出したビームはカップリングレンズ110、シリンダレンズ109、入射プリズム136を介して、可動ミラー202に対しスリット開口213より入射される。このとき、カップリングレンズ110より射出した光ビームは、副走査方向にのみ曲率を有するシリンダレンズ109に入射され、副走査方向においてミラー面で集束する集束光束として可動ミラー202に入射する。
可動ミラー202への入射角は、図9の紙面に平行な副走査断面内、すなわち図9においては図示を省略するが図9において左右方向に延在するねじり梁208の回転軸を含む副走査断面内で、図9における上下方向である第2の基板207の上面に垂直な法線に対して、副走査方向に約20°傾けた角度である。
可動ミラー202で反射したビームは第1の反射面217に入射し、反射されて可動ミラー202に戻される。可動ミラー202で反射したビームは、スリット開口213を通過することなく第2の反射面218に入射し、可動ミラー202と反射面218との間で3往復しながら反射位置が副走査方向に移動する。このようにしてビームは可動ミラー202と対向ミラー215との間で反射を繰り返し、可動ミラー202で合計5回反射がなされた後、スリット開口213、入射プリズム136を直進して射出される。
このように半導体レーザ101からのビームを、ねじり梁208の回転を伴った可動ミラー202の振動によって往復走査することにより、複数回反射を繰り返すことで、可動ミラー202の振動による振れ角が小さくても大きな走査角が得られるようにし、光路長を短縮している。
入射プリズム136とシリンダレンズ109とは接合されており、この状態で、ビームの入射位置が合うようにミラー面と平行に両向きの矢印で示す方向に一体で調節されて固定され、入射プリズム136の位置が変わってもシリンダレンズ109によるビームの収束位置がミラー面からずれることがないようにしている。
いま、可動ミラー202での総反射回数をN、振れ角をαとすると、走査角θは2Nαで表せる。
本形態では、N=5、α=5°であるから最大走査角は50°となり、その内25°を画像記録領域としている。共振を利用することで印加電圧は微小で済み発熱も少ないが、上式から明らかなように記録速度、つまり共振周波数が速くなるに従ってねじり梁208のばね定数Kを高める必要があり振れ角がとれなくなってしまう。そこで、上記したように対向ミラー215を設けることで走査角を拡大し、記録速度によらず必要十分な走査角が得られるようにしている。
また、屋根状に対向した態様で反射面217、218を構成し、可動ミラー202への副走査方向での入射角度が、反射を繰り返すことで正負となること、言い換えれば、反射に伴う進行方向が右向き、左向きに振り分けられるようにすることで、斜入射に伴う被走査面すなわち後述する感光体504の周面上での走査線の曲がりを抑え、直線性を維持するとともに、光軸と直交する面内での光束の回転が射出時にはもとの姿勢に戻るようにして結像性能の劣化が起きないよう配慮している。
図10に示すように、半導体レーザ101は、フレーム部材102に立設された壁105に配備された段付きの貫通穴103に紙面奥側からステム外周を基準に係合され、段差部にその鍔面を突き当てて光軸方向を位置決めされ、押え板141により背面から押圧固定される。半導体レーザ101は、図示しないが、副走査方向に50μmのピッチで2つの発光源がモノリシックに形成されている。
各振動ミラーモジュール130は、図9に示したように基体312底面から突出した各リード端子216を、プリント基板112に形成された各スルーホールに挿入して半田付けし、フレーム部材102の下側全体に形成された開口を塞ぐようにプリント基板112上面を当接してプリント基板112に固定すると同時に、回路接続がなされる。
プリント基板112には半導体レーザ101の駆動回路と、可動ミラー202の駆動回路とを備えた、図19に示す記録制御手段300を含む図示しない電子部品、および同期検知センサ113が実装されており、外部回路との配線が一括してなされる。
一端をプリント基板112に結線されたケーブル115は半導体レーザ101のリード端子と接続される。
振動ミラーモジュール130はねじり梁208の方向が光軸方向に合うように、フレーム底面側に設けられた段付きの角穴104の裏側より基体312の外縁を基準に位置決めされ、段差部に鍔面を突き当ててミラー面の位置を合わせてフレーム部材102に取り付けられる。3つの振動ミラーモジュール130が均等間隔で単一のフレーム部材102により位置決めされる。
シリンダレンズ109を入射プリズム136の入射面に接合された状態で、角穴104の内側に突出したガイド部142に沿わせてスライドすることで、可動ミラー202へのビームの入射位置が調節される。
調節後は、入射プリズム136側面とガイド部142との隙間に接着剤を充填して固定される。
フレーム部材102の上面は角穴104の裏側に設けられた各振動ミラーモジュール130のミラー法線方向の突き当て面と平行な面をなしている。ハウジング106の底面より突出した2本の突起135をフレーム部材102の係合穴に挿入してフレーム部材102上面上での位置決めを行い、4隅をネジ137にてネジ止めして固定される。ネジ137はフレーム部材102の貫通穴を介してプリント基板112に螺合され、フレーム部材102を挟むように3身一体で結合され、この後に上記したように半田付けがなされる。
ハウジング106には結像手段を構成する第1の走査レンズ116及び第2の走査レンズ117が光軸に沿って並設されている。第1の走査レンズ116及び第2の走査レンズ117は3組備えられており、各組が、図11においてx方向として示す主走査方向に配列され、図11に示すように各組の走査領域がわずかに重なるように位置決めされて一体的に保持される。
第1の走査レンズ116はx方向中央部、且つ図11においてy方向として示す副走査方向すなわち後述する感光体504の回転方向である感光体移動方向の下流側に向けて突出されその主走査方向の位置決めを行う突起120と、x方向両端に形成された、ハウジング106に係合して光軸方向の位置決めを行う平押面119とを有している。突起120は、紙面奥側を向く副走査方向基準面に突設されている。
図10に示すように、第1の走査レンズ116は、ハウジング106に一体形成された溝122に突起120を係合し、またハウジング106に一体形成された一対の切欠121の各々に各平押面119を挿入し、波板バネ143で入射面側すなわちビームの光路上において半導体レーザ101に近接する面側をハウジング106に押し付け、入射面内での姿勢を保持することで、光軸と直交する仮想の同一面上で各第1の走査レンズ116同士の相対的な配置が合わせられる。
また、第1の走査レンズ116は、副走査方向基準面を、ハウジング106から突出した一対の突起142の先端に突き当てることで、光軸と直交する面内での位置決めを行ない、これによって副走査方向の設置高さが決定される。
この状態で、各第1の走査レンズ116は、カバー138と一体形成された各板バネ141で押圧支持される。
第2の走査レンズ117は第1の走査レンズ116と同様に副走査方向基準面の中央に突出され主走査方向の位置決めを行う突起123、両端に光軸方向の位置決めを行う平押面144を備え、ハウジング106に一体形成された溝152に突起123を係合し、切欠151に平押面144を挿入し波板バネ143で出射面側に押し付け姿勢を保持するとともに、副走査方向基準面をハウジング106から突出した突起145の先端に突き当てて設置高さを位置決めし、カバー138と一体形成された板バネ146で押圧支持される。
符号147はカバー138をハウジング106に固定するネジを示している。
同期検知センサ113はピンフォトダイオードで構成されており、隣接する振動ミラーモジュール130で共用する中間位置と、両端位置とに配置され、各振動ミラーモジュール130の走査開始側と走査終端側とでビームが検出できるように計4箇所に実装されている。同期検知センサ113は、走査開始側においては先端検知センサ、走査終端側では終端検知センサとして用いられ、それぞれの検出面は後述する感光体504の周面上に到達する光路長と概略等しい位置に配置されている。
第2の走査レンズ117の射出面側には、図11に示すV字状の高輝アルミ薄板127を貼り付けるためのミラー受部128が、各第2の走査レンズ117の走査領域間においてハウジング106に形成されている。ミラー受部128は、各第2の走査レンズ117を挟んで対向するように、各振動ミラーモジュール130による走査開始側と走査終端側とに配置されており、高輝アルミ薄板127によって反射したビームが、各第2の走査レンズ117の両側においてハウジング106に形成された開口部129、およびフレーム部材102の矩形穴153を通って、各々の同期検知センサ113へ導かれるようになっている。
カバー138にはビームが通過する開口139が形成され、ハウジング106上面を密閉するようネジ147によってネジ止めされ、これによって前記したように板バネ141、146により第1の走査レンズ116及び第2の走査レンズ117を各当接部位に確実に突き当たるように押圧する。
ハウジング106の手前側側面には一対の位置決めピン131が形成されている。ハウジング106の奥側側面には段曲げされた面板132がねじ154により固定される。面板132には、位置決めピン133がハウジング106の手前側側面に向けて立設されている。面板132は切欠639を有している。
フレーム部材102、ハウジング106はガラス繊維強化樹脂やアルミダイキャスト等で成形されている。プリント基板112にはコネクタ640が配設されている。面板132の切欠き639からはコネクタ640が覗くようになっている。
図10におけるハウジング106の手前側側面、奥側側面は、次に説明する図12ではそれぞれ奥側、手前側に位置している。
図12に光走査装置100と像担持体としての感光体ドラムである感光体504との位置決めを行なうための構造を示す。
光走査装置100は、ユニットとして、図10とは前後左右が反転した姿勢で取付けられる。光走査装置100は、図12においては下向きにビームを照射する。
符号632、633は、主走査方向xにおいて対向して配置された側板を示している。側板632、633は板金で成形されている。光走査装置100は、側板632、633を架橋するガイド板634に沿って、前側の側板632側から挿入され、図10に示した位置決めピン131を、奥側の側板633に対をなすように形成された位置決め孔637に嵌合するとともに、面板132に立設された位置決めピン133を前側の側板632の位置決め孔638に嵌合して面板132を側板632に当接させ、ねじ155によりネジ止めして固定する。
位置決め孔637は一方が基準孔であり、他方が長孔である。位置決め孔638を長孔であって、それぞれ主走査方向に延在するハウジング106の長手方向と感光体軸との傾きを調節することもでき、走査ラインの傾きが補正できる。
ねじ155によるネジ止めにより光走査装置100を固定し、面板132の切欠き639から覗いているプリント基板112のコネクタ640の配線接続を行なう。
側板632、633にはそれぞれ感光体504の両端側に配設された軸受636を位置決めするための切欠635が形成され、軸受636を切欠635に係合することで複数の感光体504相互間の配置精度を所望の程度に形成するとともに、各感光体504と各光走査装置100とハウジング106との配置精度を所望の程度に形成し、またこれらの精度を保って支持するようになっている。
図13以下に沿って、隣接する振動ミラーモジュール130相互間における、これら振動ミラーモジュール130から出射されるビームによって感光体504の周面上に形成されるライン像の継ぎ目補正方法を説明する。この継ぎ目補正、すなわち、各可動ミラー202による走査領域の繋ぎ合わせ、またその他の制御はすべて図19に示す記録制御手段300によって行なわれる。
ここでは、簡単のため、隣接する振動ミラーモジュール130からのビームによる走査領域の往走査または復走査のいずれかにおいて、かかるビームによる走査ラインの書き終わり位置と走査ラインの書き始め位置とを一致させ、各ビームによる走査ラインを一ラインに繋ぎ合わせる例を示す。
図13に示すように、隣接する振動ミラーモジュール130の記録位置、言い換えると走査ラインが副走査方向にDだけずれている場合を想定する。
走査ラインを繋ぎ合わせるにはD=0となるように補正すればよいが、そのためには、まず、走査ラインの書出タイミングを、ラインピッチPの2倍単位すなわち2Pの大きさで補正する。
具体的には、画像データを読み出す同期検知信号の選択により、タイミングを1周期Tのk倍毎にずらす。ここで、kは自然数で、
D−k・2P
が最も0に近いkを選択する。
次に、残りの分を振動ミラーの振幅位相を1周期Tの1/m倍毎にずらして、2P/m単位で補正する。ここで、mは自然数で、
D’−2P・(k+1/m)
が最も0に近いmを選択すればよい。
ところで、各可動ミラー202は共振振動されるため、sin波状に走査角θが変化する。
一方、被走査面である感光体504の周面上では均一間隔で主走査ドットを印字する必要があり、上記した走査レンズ116、117の結像特性は単位走査角あたりの走査距離dH/dθがsin−1θ/θ0に比例するように、つまり、画像中央で遅く周辺に行くに従って加速度的に速くなるように光線の向きを補正しなければならず、そのため、走査レンズ116、117には中央部から周辺部にかけて結像点を遠ざけるようにパワー配分されたものが採用されるが、振幅θ0に対して有効走査領域θsを広げるには限界がある。
そこで、図14に示すように、時間に対して走査角θが比較的リニアに変化する領域を用いることが望ましく、本形態では最大振れ角(振幅θ0)の約1/2だけを画像書込に用いている。つまり有効走査領域θsの振幅θ0に対する比である有効走査率が50%以下となるようにしている。
ただし、これだけでは、画像上、主走査ドット間隔の不均一性を目立たないようにすることはできない。
そこで、図15に示すように、振幅による走査速度の変化に対抗して各画素に対応する位相が書込開始から書込終端にかけて進んだ状態から段階的に遅れるようにすると同時に、各画素のパルス幅が書込開始から画像中央に至る領域では長い状態から段階的に短くなり、また画像中央から書込終端に至る領域では長くなるような画素クロックfmを図19に示す記録制御手段300に備えられたLD駆動部606に与えており、このような電気的な補正を付加することで、各画素の主走査ドット間隔を均一化し濃度むらが目立たないようにしている。
図16、17に各走査ラインに対する画素ドットの構成の例を示す。図21に各走査ラインに対する画素ドットの構成の従来の例を示す。
図21に示すように、従来の構成では、〔発明が解決しようとする課題〕の欄ですでに述べた如く、各走査の折り返し点近傍で、画素が密集するため、各々の電位分布が積分されトナーが溜まり易くなって、この部分だけ濃度が上がってしまい、画像上は縦筋となって現れる。
そこで、図16に示す例においては、隣接する走査領域のオーバーラップ領域内に、一方の往走査による画素と、もう一方の復走査による画素のみが交互に配列するように、画像領域を主走査方向に往走査と復走査とでずらしている。言い換えれば、1ラインに対応する画素情報を各可動ミラー202に分割しているとともに、画像情報の分割位置を、各可動ミラー202の往走査と復走査とで異なるように変えている。
したがって、折り返し点近傍での往走査と復走査との画素の重なりを回避でき、オーバーラップ領域内で濃度が均一化される。
また、ジグザグ走査では、折り返し点の間隔は記録密度pの2倍となるので、このオーバーラップ領域内で、各々の画素が副走査方向に等間隔、つまり、記録密度pに相当する走査ライン周期で配列するように、走査位置言い換えると走査開始位置が副走査方向にp/2だけずれるように、可動ミラー202の振幅位相を1/4周期ずらし、オーバーラップ領域とそれ以外の領域とで均一な濃度となるように、走査ライン間隔を揃えている。画素サイズは均一である。
なお、本形態におけるp/2のズレ量は制御上の目標値であって、実際の走査においては多少のずれが生じ得る。本形態においてオーバーラップ領域は複数形成されるため、それぞれのオーバーラップ領域において略p/2ずつずれるように出力がなされる。ここで、継目が判別できるのは約±10μmであるので、略p/2というときの調整精度は、かかる限度での許容範囲を含んでいる。
また各振動ミラーモジュール130そのものの走査位置をずらす方法であっても良い。
本例ではオーバーラップ領域を約3mm、600dpiだと70画素分に設け、各走査において繋ぎ目の画素位置がその分遅れるように、書出し位置を後側にずらして記録がなされる。言い換えれば、往走査の画像記録領域と復走査の画像記録領域とを主走査方向に約3mmずらして走査領域同士を入り組ませた格好になる。各画像記録領域の幅は50mmである。
図17に示す例においては、1ラインに対応する画素情報を各可動ミラー202に分割しているとともに、隣接する振動ミラーモジュール130による走査領域に画像情報が共通するオーバーラップ領域を設け、それぞれの振動ミラーモジュール130がそのオーバーラップ領域に形成する各画素の画素サイズを、各振動ミラーモジュール130の往走査と副走査との少なくとも一方で、それ以外の走査領域よりも小さくしている。
そのために、隣接する走査領域のオーバーラップ領域内に各振動ミラーモジュール130によって走査する画素を混在させている。
各画素サイズはオーバーラップ領域以外の領域よりも小さくなし、各走査領域同士の画素サイズのバランスを変えることで、重心位置を副走査方向にずらしている。
本例では、隣接する走査領域の一方で、往走査の画素サイズを復走査よりも大きくし、もう一方で、往走査の画素サイズを復走査よりも小さくして、トータルの光量がオーバーラップ領域以外の領域の1画素の光量とほぼ等しくなるようにしている。
各画素はビームの強度あるいは露光時間たとえばパルス幅を可変することで光量を画素サイズが所定の大きさとなるように調節し、隣接する走査領域の各画素の合成により走査ラインを形成する1画素を構成する。
隣接する振動ミラーモジュール130によってオーバーラップ領域内に形成する画素サイズの大小の関係は、トータルの光量がオーバーラップ領域以外の領域の1画素の光量とほぼ等しくなるのであれば良いのであって、往走査と副走査とで逆であっても良いし、各オーバーラップ領域ごとに変えても良いし、各オーバーラップ領域において走査するごとに変えても良い。
したがって、走査ラインがスムーズに繋がり、折り返し点近傍での往走査と復走査との画素の重なりがあっても、濃度むらを目立たなくすることができる。
尚、本形態では、オーバーラップ領域内で一様に画素サイズを揃えているが、徐々に大きくする、または、小さくしてもよい。
走査位置は、上記の例と同様、副走査方向にp/2だけずれるようにしているが、必ずしもその必要はなく、隣接する走査領域の折り返し点が重ならないようにすれば、効果は期待できる。
このように、これら各例によれば、ジグザグにビームが走査されても画像全体の濃度が平均化され、濃度むらのない高品位な画像形成が行なえる。
図18に、4つの光走査装置100を備えた、本発明を適用した画像形成装置の一例の概略を示す。
画像形成装置200は、感光体504に1色ずつ画像形成を行い、転写ベルト501の回転に伴って各感光体504上の画像を転写ベルト501上に転写して色重ねを行いカラー画像形成を行うことが可能なタンデム方式のカラーレーザプリンタである。
画像形成装置200においては、各光走査装置100はビームの射出方向が下向きとなるよう配備される。
画像形成装置200は、一般にコピー等に用いられる普通紙の他、OHPシートや、カード、ハガキ等の厚紙や、封筒等の何れをもシート状の記録媒体たる用紙としてこれに画像形成を行なうことが可能である。
画像形成装置200において、転写ベルト501は駆動ローラ521と2本の従動ローラ522、523とで支持され、その移動方向Aに沿って均等間隔で各感光体504が配列される。
感光体504の周囲にはイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックも各色に対応したトナーを感光体504に補給してトナー像化して現像する現像ローラ502およびトナーホッパ部503を備えた現像手段としての現像装置524と、感光体504上のトナー像が転写ベルト501上に転写された後の感光体504上の残トナーをブレードで掻き取り備蓄するクリーニング部としてのクリーニング手段であるクリーニング装置508と、クリーニング装置508によってクリーニングされた後の感光体504を帯電し光走査装置100による次の露光に備えるための帯電手段としての帯電装置525とが一体的に配備されている。
各色の画像すなわちトナー像は、図12に示すように転写ベルト501端部に形成されたレジストマーク526を検出するセンサ505の信号をトリガとして副走査方向の書出しタイミングをずらして、転写ベルト501上で同一位置に重ねられるように各光走査装置100によって潜像が感光体504上に形成され、現像装置524にてトナーをのせてトナー像化することによって形成され、転写ベルト501上で図示しない転写手段としての各転写装置により順次同一位置に重ねられ、これによってカラー画像が形成される。
用紙は、給紙トレイ507から給紙コロ506により供給され、4色目の画像形成にタイミングを合わせてレジストローラ510により送り出されて、転写部511にて転写ベルト501から4色同時にトナー像を転写され、トナー像を載せたまま搬送ベルト515にて定着器としての定着装置512に送られる。用紙上のトナー像は定着装置512により用紙に定着され、トナー像を定着された用紙は排紙トレイ514に排出される。
各光走査装置100においては上記したように各振動ミラーモジュール130間の走査線が平行となるよう調整されている。よって、用紙上における送り方向と直交する方向のいずれかのラインすなわち主走査ラインの傾きが各色で平行になるように、たとえば基準となるブラックのラインに揃えて調節することで、各領域に対応した走査線同士が平行となり、上述のセンサ505及びレジストマーク526を用いた書出しのタイミング補正によって色ずれが生じることはない。
各光走査装置100においては、環境温度の変化でねじり梁208等のバネ定数が変化し各可動ミラー202の共振帯域が一様にシフトすることを考慮して、各振動ミラー202の共振ピークは異なっても、印加電圧のゲインを可変することによって所定の帯域において振れ角を一致させ共通の駆動周波数で走査するようにしている。
すなわち、環境温度の変化で可動ミラー202の共振帯域が一様にシフトするが、それに対応して駆動周波数を選択し直す場合にも、共通の駆動周波数を与え、走査周波数を各振動ミラーモジュール130で共通とすることで、各領域の終端まで各ラインのレジストが一致するようにしている。
図19に、半導体レーザ101、可動ミラー202の駆動制御を行う記録制御手段300のブロック図を示す。ここで、上述のように、同期検知センサ113は、走査開始側においては先端検知センサ、走査終端側では終端検知センサとして用いられるが、図19においては、説明の便宜上、先端検知センサに符号113a、終端検知センサに符号113bを付し、これに沿って説明する。
画像データは、各振動ミラーモジュール130毎にビットマップメモリ611に保存され、各発光源毎にラスター展開がなされラインデータとしてラインバッファ612に保存される。
ラインバッファ612に保存されたラインデータは往走査では先端検知センサ113a、復走査では終端検知センサ113bにより出力される各々同期検知信号をトリガとして読み出され画像記録が行われるが、この際、往走査と復走査とではデータ順を反転して、つまり、入力されたデータが先頭から出力されるバッファと末尾から出力されるバッファとを配備し交互に切り換えて読み出される。
駆動パルス生成部601は、基準クロックを図示しないプログラマブル分周器で分周し、上記したように可動ミラー202の振幅に合わせたタイミングで電圧パルスが印加されるようパルス列を生成し、PLL回路616によって各振動ミラーモジュール130間で所定の位相遅れδを持たせて各可動ミラー202の駆動部602に与えられ電極の各々に電圧が印加される。
各半導体レーザ101の発振は、クロックパルス生成部607で生成されたパルス列がPLL回路617にて位相の調整が行われた後、LD駆動部606に与えられることによって行なわれる。クロックパルス生成部607は、後述する走査位置ずれ演算部610にて検出された走査位置ずれに、基準クロックが入力される位相同期部608にてタイミングを付加した信号を基準とし、後述する振幅演算部609にて生成された周波数可変データに基づいて、パルス列を生成する。
ここで、可動ミラー202間の相対的な位相遅れδを、1走査ラインピッチpを用いて
δ=(1/fd)・{(Δy/p)−n}
nは(Δy/p)−n<1を満足する自然数
となるように与えれば、継ぎ目における位置ずれは1走査ラインピッチの整数倍となり、振動ミラーの1周期おきの書出しタイミング補正、つまりnライン周期分ずらして書き出すことにより副走査方向のレジストずれΔyを無効化することができ、継ぎ目の位置ずれのない高品位な画像が得られる。
図20に、先端検知センサ113a、終端検知センサ113bとして用いられる同期検知センサ113の検出部の詳細を示す。同期検知センサ113は、主走査方向xに垂直に配置したフォトダイオード801と非垂直なフォトダイオード802とを有し、フォトダイオード801のエッジを光ビームが通過した際に同期検知信号、または終端検知信号を発生し、フォトダイオード801からフォトダイオード802に至る時間差Δtを計測することで、上記レジストずれの主要因である副走査方向の走査位置ずれΔyを被走査面である感光体504上に相当する計測値として検出する。
Δyはセンサ部802の傾斜角γ、光ビームの走査速度Vを用いて
Δy=(V/tanγ)・Δt
で表され、Δtが一定であれば走査位置ずれが生じていないことになる。
記録制御手段300では、この時間差を走査位置ずれ演算部610で監視することで走査位置ずれを検出し、Δtが基準値に合うよう可動ミラー202相互間の振れ角の位相を常に可変して補正を行い、走査位置を調整する。
可動ミラー202には基本的に画像記録およびその準備期間以外は駆動電圧が印加されない。
電源投入時、および待機状態から起動する際にはプログラマブル分周器で連続的に分周比を変えることで駆動周波数fdを高周波側から可変して励振し、先端検知センサ113aと、走査角−θ0となる近傍に配置された終端検知センサ113bとでビームを検出し、これらの検知信号の時間差Tを振幅演算部609で計測することで、可動202ミラーの最大振れ角である振幅θ0を検出する。
ここに、先端検知センサ113aと終端検知センサ113bとは、各可動ミラー202の振れ角すなわち振幅を検出する振れ角検出手段613を構成している。
振れ角検出手段613で検出される光ビームの走査角をθd、画像中央からの走査時間をt、可動ミラーの駆動周波数をfdとすると
θd/θ0=sin2π・fd・t、t=T/2
で与えられ、記録制御手段300は、この時間差Tがあらかじめ定められた基準値T0に達するまで印加する電圧パルスのゲインを可変することによって振れ角を補正する。
この補正は、環境の変化に応じて定期的、例えばジョブ間でも行われるが、画像記録中にこの補正を行うと画像の主走査端がゆらいでしまうため、記録中は同一値を保持するようにしている。すなわち、記録制御手段300は、振れ角検出手段613の検出結果に基づいて、少なくとも同一画像記録中における各可動ミラー20の振れ角を一定に保つ。ここで、同一画像とは、1ページ単位すなわち用紙1枚あたりの画像をいう。
また、本形態において、複数の可動ミラー202に共通の駆動周波数を選択し、かつ各振動ミラー202間の振れ角が一致するようにゲイン調整がなされる。
かかる補正は振動ミラーモジュール130の各々で行われ、全ての振動ミラーモジュール130にて補正が終了した後に印字動作を可能としている。
以上、本発明を実施するための形態として、本発明を適用した光走査装置及び画像形成装置について説明したが、本発明は、かかる光走査装置を有するものであれば、上述のようなレーザプリンタに限らず、デジタル複写機、ファクシミリであっても良いし、複写機、プリンタ、ファクシミリの複合機等であっても良いし、このような画像形成装置に限らず、光走査型のバーコード読み取り装置や車載用のレーザレーダ装置等であっても良く、本発明を適用した光走査装置は画像形成装置以外のどのような装置に用いても良い。
本発明の適用は、以上の説明において特に限定を行っていない限り、上述の形態に限られるものではない。
本発明を適用した光走査装置に備えられる可動ミラーを有する基板及びこれと一体化される基板を示す平面図である。 可動ミラーの振れ角と可動ミラーを振動させるための電極間に発生する静電トルクとの関係を示す相関図である。 可動ミラー及び可動ミラーを振動させるための電極の正断面図である。 可動ミラーの振れ角と可動ミラーを振動させるための電極への印加パルスとの関係を示すタイミングチャートである。 可動ミラーの振れ角と可動ミラーの駆動周波数との関係を示す相関図である。 温度と共振周波数との相関を示す相関図である。 可動ミラーの底面図である。 図1に示した可動ミラーを備えた振動ミラーモジュールの分解斜視図である。 本発明を適用した光走査装置の側断面図である。 図9に示した光走査装置の分解斜視図である。 図9に示した光走査装置における各可動ミラーによる光走査の態様を示す斜視図である。 図9に示した光走査装置の画像形成装置本体側への取り付け態様を示す斜視図である。 隣接する可動ミラー相互間の走査位置の補正態様を示す概念図である。 各可動ミラーによる走査領域における有効な書込み領域を示す概念図である。 光源に与える出力パルスと可動ミラーの位相との関係を示す相関図である。 隣接する可動ミラーによる走査のオーバーラップ領域における、各可動ミラーによる走査の一態様を示す概念図である。 隣接する可動ミラーによる走査のオーバーラップ領域における、各可動ミラーによる走査の他態様を示す概念図である。 本発明を適用した光走査装置を備えた画像形成装置の概略の構成を示す正面図である。 本発明を適用した光走査装置に備えられた記録制御手段のブロック図である。 本発明を適用した光走査装置に備えられた振れ角検知手段としても用いられる同期検知センサの構成の概念図である。 隣接する可動ミラーによる走査のオーバーラップ領域における、各可動ミラーによる従来の走査の態様を示す概念図である。
符号の説明
100 光走査装置
101 光源
200 画像形成装置
202 可動ミラー
208 ねじり梁
300 記録制御手段
613 振れ角検出手段
p 記録密度
y 副走査方向

Claims (8)

  1. 光源からのビームを、ねじり梁の回転を伴って往復走査する複数の可動ミラーと、
    1ラインに対応する画像情報を前記各可動ミラーに分割して出力する記録制御手段とを有し、
    前記各可動ミラーによる走査領域を主走査方向に繋ぎ合わせる光走査装置であって、
    隣接する前記可動ミラーによる走査領域にオーバーラップ領域を設けるとともに、各走査ラインを副走査方向にずらして繋ぎ合わせ、
    前記オーバーラップ領域において、前記記録制御手段が、前記各可動ミラーの各往走査における前記画像情報の主走査方向での分割位置と、前記各可動ミラーの各復走査における前記画像情報の主走査方向での分割位置とを異なるようにする光走査装置。
  2. 光源からのビームを、ねじり梁の回転を伴って往復走査する複数の可動ミラーと、
    1ラインに対応する画像情報を前記各可動ミラーに分割して出力する記録制御手段とを有し、
    前記各可動ミラーによる走査領域を主走査方向に繋ぎ合わせる光走査装置であって、
    隣接する前記可動ミラーによる走査領域にオーバーラップ領域を設けるとともに、各走査ラインを副走査方向にずらして繋ぎ合わせ、
    前記オーバーラップ領域において、前記記録制御手段が、隣接する前記走査領域で前記画像情報を共通させるとともに、前記各可動ミラーが前記オーバーラップ領域内に形成する各画素の画素サイズをそれ以外の走査領域よりも小さくし、前記各可動ミラーの往走査と復走査とで互いに異なるようにする光走査装置。
  3. 請求項2記載の光走査装置において、前記記録制御手段が、前記オーバーラップ領域内において、前記各画素が混在することによって構成することを特徴とする光走査装置。
  4. 請求項1ないし3の何れか1つに記載の光走査装置において、前記記録制御手段が、前記隣接する可動ミラーの走査位置が副走査方向に記録密度の略1/2ずれるように出力することを特徴とする光走査装置。
  5. 請求項1ないし4の何れか1つに記載の光走査装置において、前記記録制御手段が、前記可動ミラーの振れ角の位相を制御することにより、前記走査位置を調整することを特徴とする光走査装置。
  6. 請求項1ないし5の何れか1つに記載の光走査装置において、前記各可動ミラーの駆動周波数を、前記各可動ミラーの共振点の近傍で同共振点から外れた周波数帯域において共通としたことを特徴とする光走査装置。
  7. 請求項1ないし6の何れか1つに記載の光走査装置において、前記各可動ミラーの振れ角の変化を検出する振れ角検出手段を備え、前記記録制御手段が、前記振れ角検出手段の検出結果に基づいて、少なくとも同一画像記録中における前記各可動ミラーの振れ角を一定に保つことを特徴とする光走査装置。
  8. 請求項1ないし7の何れか1つに記載の光走査装置を有する画像形成装置
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