JP2004279955A - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】走査領域の境界部において継ぎ目が目立たないとともに、調整を容易に行える光走査装置及びこれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】光ビームを発する半導体レーザと、半導体レーザが発した光ビームを反射して被走査面を光走査する可動ミラー603と、可動ミラー603を往復振動させる可動ミラー駆動部602と、可動ミラー603によって走査された光ビームの主走査方向における収束位置を、可動ミラー603の振れ角に応じて被走査面から外すように結像する結像光学系とを有する光走査装置であって、被走査面に走査された光ビームを検出して検知信号を出力する同期検知センサ604及び終端検知センサ605と、両センサが出力する検知信号の時間差に基づいて走査角を検出する振幅検出部610をさらに有し、可動ミラー駆動部602は、振幅検出部610の検出結果に基づいて、可動ミラー603の振れ角を補正する。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被走査面を光ビームで走査するための光走査装置及びこれを備えた画像形成装置に関し、特に、走査領域の境界部で継ぎ目が目立たない光走査装置及びこれを備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光走査装置においては、光ビームを走査する偏向器としてポリゴンミラーやガルバノミラーなどが用いられていた。ポリゴンミラーやガルバノミラーを用いて光ビームを走査する場合には、画像の解像度を高くしたり画像を高速に形成したりするためには、これらのミラーの回転数を高くする必要がある。しかし、ミラーの回転数を高くすると、軸受の耐久性が不足して発熱したり風損によって騒音が発生したりする原因となるため、ミラーを回転させる方式の光走査装置では走査速度を高速化するのに限界がある。
【0003】
近年、シリコンマイクロマシニングを利用した光偏向器の研究が進められており、特許文献1に開示される「ねじり振動子およびその応用素子」や特許文献2に開示される「光スキャナとその駆動方法」のように、振動ミラーとこれを軸支するねじり梁とをSi基板を用いて一体構成する手法が提案されている。
【0004】
この手法は、共振を利用して振動ミラーを往復運動させるため、高速動作が可能であるにもかかわらず騒音が低いという利点がある。また、振動ミラーを回動する駆動力も小さくて済むため、消費電力を低減できる。
【0005】
また、この手法に用いられる振動ミラーの剛性を確保しつつ慣性モーメントを低減する従来技術として特許文献3に開示される「光スキャナ」がある。特許文献3には、振動ミラーのミラー基板の裏側を肉抜きする構造が提案されている。
【0006】
上記各文献に開示される発明のように振動ミラーを用いることにより、ポリゴンミラーを用いる従来の方法と比較して小型で消費電力が少ない光走査装置を提供することが可能となる。
【0007】
しかし、振動ミラーを用いる手法は、振動ミラーの振れ角が小さく、反射面の大きさにも限界がある。このため、特許文献4に開示される「光走査モジュール、光走査装置、画像形成装置」のように、光路長の短い複数の光走査装置を並列に配置し、画像を主走査方向に分割して各々の記録幅を小さくした上で繋ぎ合わせる手法が提案されている。
【0008】
【特許文献1】
特許第2924200号公報
【特許文献2】
特許第3011144号公報
【特許文献3】
特開2001−249300号公報
【特許文献4】
特開2001−228428号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、振動ミラー自体は100μm以下の薄い基板であり、ねじり梁を回転する振動モードでの回転トルクに対して基板端部には反回転方向に慣性力が働く。よって、光走査中に振動ミラーはS字状に変形することとなり、主走査方向に面がうねってしまう。
【0010】
この変形量は、振動ミラーの振幅に伴い回転方向が逆転する瞬間(すなわち振れ角が最大の時)が最も大きく、振れ角がゼロに近づくにつれて小さくなる。
【0011】
振動ミラーのミラー面はこの変形によって凹面鏡又は凸面鏡と同様の状態となるため、画像の端部ほど結像位置(ピント位置)が被走査面からずれることとなる。
【0012】
振動ミラーの変形の影響は、走査開始側と走査終端側とでは逆に現れるため(換言すると、走査開始側と走査終端側とでは結像位置は被走査面から逆の方向にずれるため)、一方では被走査面上のビームのスポット径が基準よりも大きくなり、他方では基準よりも小さくなる。
【0013】
特に、隣接する走査領域の境界部は、一方の走査領域からすれば走査開始側であり他方の走査領域からすれば走査終端側であるため、被走査面上のスポット径の差によって濃度変化が生じ、継ぎ目が縦筋となって画面上に現れ、目立ちやすくなる。
【0014】
また、隣接する走査領域の境界部においては、走査ラインの端部を正確に合わせないと、その段差によって濃度変化が生じ、同様に目立ちやすくなってしまう。
【0015】
したがって、振動ミラーを用いて光走査を行う場合には、走査領域の境界部において継ぎ目が目立たないようにする必要がある。
【0016】
しかし、このためには走査開始側から走査ライン端の副走査位置を順次合わせて行かなければならないうえに、主走査方向の書出位置が変化しても走査ライン端の位置が変化しないようにするためには走査ラインの傾きも揃えなければならない。
【0017】
このように、走査領域の境界部において継ぎ目が目立たないようにするための機構は構成が複雑であるとともに、調整を容易に行うことができないという問題があった。
【0018】
本発明は係る問題に鑑みてなされたものであり、走査領域の境界部において継ぎ目が目立たないとともに、調整を容易に行える光走査装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、第1の態様として、光ビームを発する光源手段と、光源手段が発した光ビームを反射して被走査面を光走査する振動ミラーと、振動ミラーを往復振動させる振動ミラー駆動手段と、振動ミラーによって走査された光ビームの主走査方向における収束位置を、該振動ミラーの振れ角に応じて被走査面から外すように結像する結像光学系とを有する光走査装置であって、被走査面に走査された光ビームを少なくとも二箇所で検出して検出信号を生成し、該検出信号の時間差に基づいて走査角を検出する走査角検出手段と、走査角検出手段の検出結果に基づいて、振動ミラーの振れ角を補正する振幅可変手段とをさらに有することを特徴とする光走査装置を提供するものである。
以上の構成によれば、振幅によって発生量が異なる任意の振れ角における振動ミラーの変形を、振幅を常に一定に保つことで安定的に発生させ、振動ミラーの変形量に対応した結像光学系での補正量と確実に合わせることができる。このため、振動ミラーの変形を正確に補正でき、マイクロマシン技術によって作成した振動ミラーを用いても被走査面におけるビームスポット径を均一化できる。すなわち、被走査面を均一なビームスポット径で走査することが可能となる。よって、上記構成に光走査装置を用いて画像記録を行えば、高品位な画像記録が可能となる。
【0020】
上記本発明の第1の態様においては、結像光学系は、主走査方向において、走査開始側または走査終端側のいずれか一方では被走査面よりも手前に、もう一方では被走査面よりも奥側に集束させる結像特性を有することが好ましい。
以上の構成によれば、振動ミラーの振幅に応じて変形量が変化しても確実に収束位置を補正することができ、被走査面におけるビームスポット径を均一化できる。よって、上記構成の光走査装置を用いて画像記録を行えば、高品位な画像記録が可能となる。
また、この構成においては、結像光学系は、複数の走査レンズで構成され、少なくともいずれかの走査レンズは、主走査方向に光軸をずらして配置されることがさらに好ましい。
このような構成とすることにより、振動ミラーの変形に伴う集束位置のずれに対向して簡単に結像位置を変化させることができるため、特別な光学部品を用いることなく簡単な構成で上記の結像特性を有する結像光学系を実現できる。
【0021】
また、上記本発明の第1の態様のいずれの構成においても、検出信号のいずれかを振動ミラーの振動の1周期ごとに同期信号として出力することが好ましい。以上の構成によれば、走査角検出手段を同期検知手段として用いることができるため、これらを別々に設けた場合よりも簡略な構成にでき、検出部を配置するための走査領域を確保する必要がなくなる。このため、振動ミラーの振れ角を有効に活用して、画像記録などに用いる有効走査領域を広く確保することが可能となる。
【0022】
また、上記本発明の第1の態様のいずれの構成においても、振動ミラーの往復振動のうち、いずれか一方向の回転方向時のみ画像記録を行うことが好ましい。以上の構成によれば、振動ミラーの変形に伴い、振れ角の大きさに対応して被走査面から加速度的に外れていく収束位置を補正するようにした際に、振動ミラーの振幅最大値から振幅最小値へ向かう回転方向の変形と、振幅最小値から振幅最大値へ向かう回転方向の変形とが相反する方向であっても、いずれか一方のみ対応させればよい。このため、結像光学系の結像特性を単純にずらすだけで上記構成を実現できる。
【0023】
また、上記本発明第1の態様のいずれの構成においても、光源手段を画素クロックに応じて変調する光源駆動手段を更に有し、画素クロックの位相を振動ミラーの振れ角に応じて変化させつつ画像記録を行うことが好ましい。
以上の構成によれば、振動ミラーの変形に伴い、振れ角の大きさに対応して被走査面から加速度的に外れていく収束位置を補正するようにした際に、走査速度の変化によって生じる主走査方向のドット間隔の不均一を補正できる。よって、上記構成の光走査装置を用いて画像記録を行えば、濃度むらのない高品位な画像記録が行える。
【0024】
また、上記目的を達成するため、本発明は、第2の態様として、光ビームを発する光源手段と、光源手段が発した光ビームを反射して被走査面を走査する振動ミラーと、振動ミラーが反射した光ビームを被走査面の近傍に集束させる結像光学系と、走査された光ビームを検出し、振動ミラーの1周期ごとに同期信号を生成する同期検出手段とを有する光走査手段を複数有し、各々の光走査手段の走査領域を主走査方向につなぎ合わせて画像記録を行う光走査装置であって、隣接する光走査手段の被走査面における走査線の傾きを揃える走査傾き調整手段と、同期信号に基づいて画像記録を開始するタイミングを決定し、光源手段を駆動する書き込み制御手段と、振動ミラーを駆動させる駆動周波数の電圧パルスの位相を基準クロックの位相からずらして印加する振動ミラー駆動手段とを備え、隣接する走査線を直線状に揃えることを特徴とする光走査装置を提供するものである。以上の構成によれば、各々の走査線を走査レンズの焦線を見ながら平行に揃えた上で、走査線端のずれに応じて画像記録を開始するタイミングを調整することで、作業を複雑化することなく走査領域の境界の継ぎ目を合わせることができ、生産性を向上できる。また、継ぎ目の目立たない高品位な画像記録を行える。
【0025】
上記本発明の第2の態様においては、結像光学系を構成する少なくともいずれかの走査レンズが、光軸に直交する面内で回転調整可能に設置されることが好ましい。
以上の構成によれば、走査レンズの焦線の方向を簡単かつ確実に合わせることができる。このため、光走査装置を製造する際に光学系の調整を容易に行うことができるようになり、光走査装置の生産性を向上できる。また、継ぎ目の目立たない高品位な画像記録を行える光走査装置を実現できる。
【0026】
また、上記本発明の第2の態様のいずれの構成においても、被走査面において隣接する走査線に位置ずれを検出するずれ検出手段をさらに有し、書き込み制御手段は、検出された位置ずれΔLをk・P(ただし、kは自然数、Pは記録密度における副走査線ピッチ)で割ったあまりが最も小さくなるように、画像記録を開始する同期信号を選択することが好ましい。
以上の構成によれば、走査線端のずれを常に監視し補正できるため、継ぎ目の目立たない高品位な画像記録を継続的に行える。換言すると、記録する画像の質が経時劣化することなく、高い品質のまま維持される。
また、この構成においては、書き込み制御手段は、検出された位置ずれΔLをk・Pで割った余りを、振動ミラーの駆動周波数を1/n(ただし、nは自然数)周期位相ずらすことで補正することがさらに好ましい。
このようにすれば、1/2ラインピッチ以下の精度で走査線端のずれを補正できるため、継ぎ目の目立たない高品位な画像記録を継続的に行える。換言すると、記録される画像の質が経時劣化することなく、高い品質のまま維持される。
【0027】
また、上記目的を達成するため、本発明は、第3の態様として、光ビームを発する光源手段と、光源手段が発した光ビームを反射して被走査面を走査する振動ミラーと、振動ミラーが反射した光ビームを被走査面の近傍に集束させる結像光学系とを備える複数の光走査装置と、光走査装置の各々に対応して配置され、光ビームの走査によって静電潜像が形成される像担持体と、静電潜像をトナーで顕像し、トナー像を生成する現像手段と、トナー像を転写体上に転写する転写手段とを有する画像形成装置であって、振動ミラーを駆動させる駆動周波数の電圧パルスの位相を基準クロックの位相からずらして印加する振動ミラー駆動手段をさらに有し、各々の光走査装置の記録開始位置を所定の位置に揃えることを特徴とする画像形成装置を提供するものである。
以上の構成によれば、複数の光走査装置を用いて画像領域を分割して記録する方式や、光走査装置を各色ごとに備え画像領域を重ね合わせてカラー記録を行う方式において、複雑な機構を必要とせずにレジスト合わせを容易に行える。また、半導体製造プロセスを用いてバッチ生産が可能な振動ミラーを用いることで生産性が向上するため、低騒音で消費電力の低い画像形成装置を提供できる。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明を好適に実施した実施形態について説明する。
図3に光走査装置を構成する振動ミラーモジュール(以下、振動ミラーともいう)の構成を示す。振動ミラー基板は、2枚のSi基板206及び207が絶縁膜(酸化膜など)を介して接合されている。
【0029】
図17に第1のSi基板206及び第2のSi基板207の構成を示す。第1のSi基板206は、厚さ60μmであり、可動ミラー202及びこれを同一直線上で軸支するねじり梁208を、その周囲を取り囲む固定枠210からエッチングによって分離することで形成される。なお、可動ミラー202は、ねじり梁208に対して対称に形成される。
可動ミラー202の両端及び固定枠210のこれと対向する部分(内辺)は、数μmのギャップを有して互い違いに噛み合うように櫛歯状の凹凸が形成されている。
【0030】
可動ミラー202の表面には、金属皮膜(Auなど)が蒸着されて反射面をなしており、絶縁層を介して各基板を島状に分離することによって基板そのものが個別に電極として形成されている。なお、便宜上可動ミラー202の両端の凹凸部をそれぞれ第1の可動電極及び第2の可動電極と定義し、対向する固定枠210の凹凸部をそれぞれ第1の固定電極203及び第2の固定電極204と定義する。ただし、説明の都合上で第1の可動電極と第2の可動電極とを区別しているが、これらは同電位である。同様に、第1の固定電極203と第2の固定電極204とは同電位である。
【0031】
また、第2の基板207は、厚さ140μmであり、固定枠210に形成された凹凸部と重なりあう内辺には、これと外郭が一致するように櫛歯状の凹凸部がエッチングによって形成されている。よって、可動ミラー202が揺動する際に第1の可動電極及び第2の可動電極は、第2の基板207に形成された凹凸部とギャップを開けて噛み合うように通過する。
なお、便宜上第2の基板207に形成された凹凸部を、第3の固定電極211及び第4の固定電極212と定義する。
【0032】
第1及び第2の固定電極203,204には、同位相の電圧パルスが印加される。第3の固定電極211には、第1及び第2の固定電極203,204よりも進んだ位相の電圧パルスが印加される。また、第4の固定電極212には、第1及び第2の固定電極203,204よりも遅れた位相の電圧パルスが印加される。
【0033】
図12に、可動ミラー202の振れ角に対応して各電極に発生する静電トルクの状態を示す。また、図16に可動ミラー202の断面を示す。なお、図中左回り方向の静電トルクを正としている。
【0034】
可動ミラー202は、初期状態では水平であるが、第3の固定電極211に電圧が印加されると対向する可動電極との間に負の静電力が生じるため、ねじり梁208をねじって回転し、ねじり梁208の復元力と釣り合う振れ角まで傾く。第3の固定電極3対する電圧の印加が解除されると、ねじり梁208の復元力によって可動ミラー202は水平状態に復帰しようとする。
【0035】
可動ミラー202が水平状態となる直前に第1の固定電極203及び第2の固定電極204に電圧を印加することで可動ミラー202に正の静電力を生じさせ、引き続き第4の固定電極212に電圧を付加することによって正の静電トルクをさらに増強させるといった電極の切り替えを繰り返し行うことによって、可動ミラー202を所定の振れ角(可動ミラー202の両端の可動電極が対向する第1、第2の固定電極を抜ける角度、本実施形態では2°)で振動させることが可能となる。
【0036】
ここで、可動ミラー202の慣性モーメントとねじり梁208の幅及び長さとを走査する所望の駆動周波数に合わせ、ねじり梁208を回転軸とした1次共振モードの帯域に係るように設計することによって励振され、電極間の静電引力ではなく、ねじり梁自体のねじり振動によって揺動し始め、振幅が著しく拡大されて、第1、第2の可動電極が対向する第3の固定電極211及び第4の固定電極212を抜けるような角度まで振れ角を大きくすることが可能となる。
【0037】
さらに、第1、第2の可動電極が振幅最大値を超えた振れ角で、第3の固定電極211及び第4の固定電極212に可動ミラー202を水平に戻す力を作用させることで(第3の固定電極は、可動ミラー202に正の方向の静電トルクを付与する)、静電トルクの働く振れ角の範囲を拡大し、共振周波数を外れた駆動周波数帯域においても大きな振れ角を維持できる。
【0038】
図13に、振幅に対して各固定電極への印加パルスのタイミングを示す。
電圧パルスと振幅との位相差は、振幅に対して最適なタイミングで電圧パルスが印加されて静電トルクが作用するように設定されることが好ましい。
本実施形態においては、可動ミラー202の最大振れ角θ (=5°)、幅を2L(=4mm)、第1の基板の厚さt (=60μm)としたときに、
<t<L・sinθ
という関係となるように第3の固定電極211及び第4の固定電極の厚さ(換言すると第2の基板の厚さ)tを、設定し、
θ =arcsin(t/L)
とすると、第1、第2の固定電極には、可動ミラー202の振れ角α が、
−θ <α <0、及び、0<α <θ
という範囲にある場合に、第3の固定電極には、可動ミラー202の振れ角α が、
−θ <α <−θ
という範囲にある場合に、第4の固定電極には、可動ミラー202の振れ角α が、
θ <α <θ
という範囲にある場合に電圧パルスを印加している。
【0039】
図14に、駆動周波数に対する振れ角の特性を示す。駆動周波数を共振周波数に一致させれば振れ角を最も大きくとれるが、共振周波数付近においては振れ角が急峻に変化する特性がある。従って、可動ミラーの駆動制御部が固定電極に電圧パルスを印加する周期である駆動周波数は、初期的には共振周波数と合うように設定することが可能であるが、この場合には温度変化などに起因して共振周波数が変動した際に振れ角が激減してしまうため、経時的な安定性に乏しいという欠点がある。
また、複数の可動ミラーを有する場合には、各々の可動ミラーの共振周波数が完全には一致しないため、共通の駆動周波数で駆動できないという問題もある。
【0040】
図7に、共振周波数と温度との関係を示す。図からも明らかなように、温度が変化すると共振周波数も変化する。このため、駆動周波数を共振周波数に合わせてしまうと、温度変化に伴う振れ角の変化が大きくなってしまい一定の振れ角での振動を継続することが難しくなる。
【0041】
このため、可動ミラーとねじり梁とからなる振動部固有の共振周波数の近傍で、かつ振れ角の変化が比較的少ない周波数帯域に駆動周波数を設定し、印加電圧のゲイン調整によって所定の振れ角で可動ミラーが振動するようにすることが好ましい。図14に示すように本実施形態においては、共振周波数(2kHz)から高周波側に外れた周波数帯域に駆動周波数を設定し(2.5kHz)、振れ角は印加電圧のゲイン調整によって±5°に合わせている。
【0042】
この際、振動ミラーの加工誤差よる共振振動数のばらつきや温度変化に伴う共振周波数の変動があっても駆動周波数がいずれの共振周波数にもかからないような周波数帯域に設定することが好ましい。
例えば、共振周波数が2kHzである本実施形態においては、振動ミラーの加工誤差による共振周波数のばらつきが300Hz、温度変化にともなう共振周波数の変動が3Hzとしたときに、駆動周波数を2303Hz以上又は1697Hz以下に設定することが好ましい。
【0043】
ここで、可動ミラーの寸法を、縦2a、横2b、厚さdとし、ねじり梁の長さをL、幅をcとすると、慣性モーメントI及びバネ定数Kは、Siの密度ρ及び材料定数Gを用いて、
I=(4abρd/3)a
K=(G/2L)・{cd(c +d )/12}
となり、共振振動数fは、
f=(1/2π)・(K/I)1/2 =(1/2π)・{Gcd(c +d )/24LI}1/2
となる。また、振れ角θは梁の長さLと比例関係にあるため、
θ=A/If ・・・(1) (ただし、Aは定数)
で表され、振れ角θは慣性モーメントIに反比例する。
よって、共振周波数fを高くする場合、慣性モーメントIを低減しないと振れ角θが小さくなってしまう。
【0044】
このため、可動ミラー反射面裏側219の基板を格子状に厚さdのまま残し、他の部分はd/10以下の厚さにエッチングして肉抜きすることにより、慣性モーメントIを約1/5に低減することが可能となる。
これらの慣性モーメントに作用するパラメータ、ねじり梁の寸法誤差などが共振周波数のばらつきを発生させる要因となる。
【0045】
一方、空気の誘電率をε、電極長さをH、印加電圧をV、電極間距離をδとすると、電極間に生じる静電力Fは、
F=εHV /2δ
となり、振れ角θは、
θ=B・F/I (ただし、Bは定数)
とも表される。
よって、電極長さHが長いほど振れ角θが大きくなるため、櫛歯状に電極を形成することで歯数nに対して2n倍の駆動トルクが得られる。このように、可動ミラーの外周長をできるだけ長くして電極長を稼ぐことで、低電圧でもより大きい静電トルクが得られる。
【0046】
また、可動ミラーの速度をv、可動ミラーの面積をE、空気の密度をηとすると、
P=C・ηv ・E (ただし、Cは定数)
で表される空気の粘性抵抗Pが、可動ミラーの回転に対向して作用する。従って、可動ミラーをカバーで密封し、減圧状態に保持することが好ましい。
【0047】
本実施形態においては、第1の基板206及び第2の基板207とが接合されてなる振動ミラー基板のねじり梁208を、中央部に可動ミラー202の揺動空間が形成された基体209の外縁に形成された一対のV字溝と合わせ、反射面を上側に向けた上で第1の基板下面に基準として装着する。また、第2の基板207の上面には、キャップ状に形成された透明樹脂製のカバー205を接合する。これにより、可動ミラー202が封入された揺動空間は密封された状態になっており、この密封された空間に非蒸発型ゲッタを同梱し、外部からの加熱で非蒸発型ゲッタを活性化させることで1Torr以下に減圧された状態を保持している。
【0048】
光ビームは、カバー205に形成されたスリット窓213を通じて入出射される。
リード端子216は、基体209を貫通して挿入され、上側に突出した端部と第1の基板206及び第2の基板207の各電極から封止された内外を導通するようにパターニングされたパッド部とをワイヤボンディング等で結線して電気配線が為される。
なお、第1の基板206は、第2の基板207に開口217を形成することで露出した表面からパターンを引き出しており、いずれのパッド部も第2の基板207上に設けている。
【0049】
カバー205の内側には、可動ミラー202と対向するように対向ミラー215がねじり梁208と直交する方向に一体的に形成される。対向ミラー215は、スリット窓213を挟んで屋根状に144.7°の角度をなすように、基板面に対して各々9°及び26.3°傾けた傾斜面に金属被膜を蒸着した反射面215aと215bとの対からなる構成である。
【0050】
カバー205の底面は、可動ミラー面と平行に形成され、第2の基板207の枠部上面に当接して接合されるが、この際、第2の基板207には対向ミラー215を位置決めするための指標214がエッチングによって両サイドに描かれ、これに対向ミラー215のエッジを合わせるように基板上でアライメントしており、主走査方向に対向ミラーの方向を正確に合わせることができる。
【0051】
図4に、光走査装置の副走査方向の断面を示す。半導体レーザ101から射出された光ビームは、後述するようにカップリングレンズ110及びシリンダミラー136を介して可動ミラー401に入射する。このとき、可動ミラー401に入射する光は、ねじり梁を含む副走査断面内で法線に対して副走査方向に約20°傾いてスリット窓404から入射する。可動ミラー401によって反射された光ビームは、第1の反射面402に入射されたのちに可動ミラー401に戻され、ここでさらに反射された光ビームはスリット窓404を挟んで反対側にある第2の反射面403に入射し、可動ミラー401との間で3往復しながら反射位置を副走査方向に移動させる。
【0052】
このように、シリンダミラー136を介して可動ミラー401に入射した光ビームは、可動ミラーにおいて合計5回反射された後にスリット窓404から射出される。
このように光ビームを複数回繰り返し反射させることで、可動ミラーの振れ角が小さくとも走査角を大きくし、光路長を短縮することが可能となる。
【0053】
ここで、可動ミラーでの総反射回数をN、振れ角をαとすると、走査角θはθ=2Nαで表される。本実施形態においては、N=5、α=5°であるから、最大走査角は50°となり、そのうちの35°を画像記録領域としている。
【0054】
共振を利用することで印加電圧を低く抑えて発熱量を小さくすることができるが、式(1)から明らかなように、記録速度(換言すると共振周波数)が速くなるに従ってねじり梁のバネ定数Kを高める必要が生じて振れ角をとれなくなってしまう。そこで、上記したように、対向ミラーを設けることで走査角を拡大し、記録速度によらず必要十分な走査角が得られるようにしている。
【0055】
また、屋根状に対向して反射面を構成し、可動ミラーへの副走査方向での入射角度が繰り返し反射ごとに正負となるように(換言すると、光ビームの進行方向が反射に伴って交互に右向き・左向きとなるように)振り分けることで、斜入射に伴う被走査面での走査線の曲がりを抑えて直線性を維持するとともに、光軸と直交する面内での光束の回転が射出時には元の姿勢に戻るようにして結像性能の劣化が起きないように配慮している。
【0056】
図1に光走査装置の分解斜視図を示す。また、図2に、光走査装置に配置される光学素子の状態を示す。
光源である半導体レーザ101は、フレーム部材102に立設された壁に配備された段付きの貫通穴103に反対側からステム外周を基準に圧入され、段差部に鍔面を突き当てて光軸方向を位置決めする。U字状の凹部105には、UV接着剤を介してカップリングレンズ110を配置し、カップリングレンズ110の光軸が半導体レーザ101からの射出軸と合うように、また射出光束が平行光束となるように発光点との光軸方向の位置決めを行う。位置決めが完了したのち、凹部105とカップリングレンズ110と間に介在するUV接着剤を硬化させて、カップリングレンズ110を固定する。
【0057】
なお、カップリングレンズ110の調整は、後述するミラーモジュール、シリンダミラーを取り付けた状態でも行うことができるため、可動ミラーの面精度の劣化やシリンダミラーの焦線位置ずれを無効化したり、緩和したりすることができる。
【0058】
本実施形態においては、光走査装置が光源部を三つ有するが、これらは全て同一の構成である。
【0059】
カップリングレンズ110によって射出された光ビームは、一対の取り付け斜面109に接合配備され副走査方向に負の曲率を有するシリンダミラー136に入射し、副走査方向において可動ミラー面で収束する収束光束として振動ミラーモジュール130のスリット窓から入射する。
【0060】
振動ミラーモジュール130は、ねじり梁の方向が光軸方向に合うように、フレーム底面側に設けられた段付きの角穴104の裏側から基体209の外縁を基準に位置決めされ、段差部に鍔面を突き当てて可動ミラー面の位置が合わされる。なお、本実施形態の場合には、三つの振動ミラーモジュールが単一のフレーム部材102によって均等間隔に位置決めされる。
【0061】
各振動ミラーモジュール130は、基体底面から突出したリード端子をプリント基板112のスルーホールに挿入してはんだ付けすることにより、フレーム部材102の下側開口を塞ぐように基板上面が当接して固定されるともに、回路接続もなされる。
【0062】
プリント基板112には、半導体レーザの駆動回路、可動ミラーの駆動回路を構成する電子部品及び同期検出センサ113が実装されており、外部回路との配線が一括してなされる。一端をプリント基板112に結線されたケーブル115は、半導体レーザのリード端子と接続される。
【0063】
フレーム部材102は、ある程度の剛性が確保できる材料(ガラス繊維強化樹脂やダイキャストアルミなど)からなり、両端部には画像形成装置本体の構造体に取り付けるためのフランジ部131、133が形成されている。一方のフランジ部131は基準穴を備えており、その内径に嵌合された固定ネジ132はバネ座金134を介して固定されている。もう一方のフランジ部133は長穴を備えており、これを貫通した固定ネジ132はバネ座金134を介して固定されている。これにより、フレーム部材102は、感光体と対向して固定される。
【0064】
この際、基準穴を回転軸としたガタの分で被走査面(感光体)において各振動ミラーモジュールのいずれかで走査された走査線が被走査面の移動方向yと直交する方向xに平行となるように調節される。なお、隣接する光走査手段の各走査線は、後述する調整によって平行に揃うように配置されているため、いずれかの走査線のみを調整すればよい。
【0065】
フレーム部材102の上面は、角穴104の裏側に設けられた各振動ミラーモジュールのミラー法線方向の突き当て面と平行な面となっており、走査レンズを収納するハウジング106の底面から突出した2本の突起135がフレーム部材102の係合穴に挿入されフレーム部材102の上面においてハウジング106の位置決めがなされる。位置決めされたハウジング106はその四隅がネジ止めされて固定される。
【0066】
本実施形態においては、フレーム部材102を挟むようにハウジング106とプリント基板112とを結合して三位一体とした上で上記のはんだ付けがなされる。
【0067】
ハウジング106には、結像手段を構成する第1の走査レンズ116及び第2の走査レンズ117が主走査方向に配列され、各々の走査レンズの走査領域がわずかに重なるように位置決めされて一体的に保持される。
【0068】
第1の走査レンズ116は、主走査方向の位置決めを行うために副走査方向基準面の中央に突設された突起120と、両端部を係合して光軸方向の位置決めを行うために入射面側及び出射面側に各々形成された平押面119とを有する。第1の走査レンズ116は、ハウジング106に一体形成された溝122に突起120を係合し、ハウジング106に設けられた一対の切り欠き121の各々に両端の平押部119それぞれ挿入した上で、波板バネ143で入射面側に弾発付勢して同面内での姿勢を保持することで、光軸と直交する同一面に走査レンズ同士の相対的な配置が合わされる。また、第1の走査レンズ116は、副走査方向基準面をハウジングから突出した一対の突起142の先端に突き当てることで、光軸と直交する面内での位置決めがなされて副走査方向の設置高さが決定される。位置決めがなされた第1の走査レンズ116は、カバー138と一体形成された板バネ141で押圧支持される。
【0069】
一方、第2の走査レンズ117は、主走査方向の位置決めを行うために副走査方向基準面の中央に突設された突起123と、両端部を係合するために形成された平押面144とを有する。第2の走査レンズ117は、ハウジング106に一体形成された溝122に突起123を係合し、ハウジング106に設けられた一対の切り欠きに平押面144を挿入した上で、波板バネ143によって出射面側に弾発付勢され、その姿勢が保持される。また、第2の走査レンズ117は、副走査方向基準面がハウジング106から突出する突起145及び副走査方向に繰り出し自在な調節ネジ146の先端に突き当られて設置高さの位置決めがなされる。位置決めがなされた第2の走査レンズ117は、カバー138と一体形成された板バネ141によって押圧支持される。なお、ネジ147は、カバー138を固定するためのネジである。
【0070】
光走査は、各可動ミラーが一旦負の最大振れ角まで振れた状態を走査開始端として、水平な状態で画像中央を通過し、正の最大振れ角で走査終端となるように実行されるが、可動ミラー自体は100μm以下の薄い基板で形成されているため、過渡状態においては、可動ミラーの回転軸に近い領域にはねじり梁のねじり振動に対応して回転トルクが働き、回転軸から離れた端部近傍の領域にはこれと相反する方向に慣性力によるトルクが働く。よって、図18に示すように、可動ミラーはねじり梁に直交する断面ではS字状に変形する。
【0071】
この変形量は、回転方向が逆転する瞬間、すなわち振れ角が最大の時をピークとして可動ミラーが水平状態に戻るにつれて減少し、それを超えるとS字状の変形が反転して再び増加するために面をうねらせる。よって、任意の振れ角においては、振幅(最大振れ角)によって異なる変形量となる。すなわち、同一の振れ角であっても振幅(最大振れ角)によって変形量は異なる値となる。
【0072】
本実施形態においては、最大振れ角5°時PVでδ(5°)=約0.5μmのS字変形が発生するため、本来ならば被走査面上に収束するはずの主走査方向におけるビームスポットの結像位置が、走査開始側では被走査面を超えてΔS=約5mm遠くに収束し、走査終端側では被走査面よりも約5mm手前に収束してしまうこととなる。
結像位置が被走査面から外れると被走査面におけるビームスポット径が不均一となり、いわゆるピントずれとなって画像がぼけ、濃度が変化してしまう。
【0073】
このため、図19に示すように、本実施形態においては、第1の走査レンズ116の光軸と第2の走査レンズ117の光軸とをΔXだけずらした状態で各走査レンズを設置する。各走査レンズをこのように設置することで、図20に示すように結合位置の傾きと逆向きに像面湾曲を発生させることができるため、結像位置が被走査面の近傍に補正される。
【0074】
可動ミラーの変形量は、振幅の変化に応じて変わってしまい結像位置のずれが像面湾曲と合わなくなる。このため、後述するように光ビームを検出することで振幅を検出し、常に振幅が一定となるように制御する。
【0075】
また、第1の走査レンズ116の光軸及び第2の走査レンズの光軸をずらすことに伴い、光ビームの走査速度も図示されるように変化するが、後述するように画素クロックの位相を振れ角に対応して変化させることで、画素間隔の均一性を確保できる。
【0076】
図11に、第2の走査レンズの取り付け状態を平面及び正面から見た状態で示す。突起145及び調節ネジ146は、主走査方向の両端に配置されており、副走査方向における各焦線(換言すると、被走査面における結像位置の軌跡)の傾きは、調節ネジ146の高さを調節することで調整できる。これにより、被走査面における各走査線が平行に揃えることができる。
【0077】
この調整の際には、主走査方向の一端を基準として回転することで中心軸の高さが副走査方向にずれる。また、各振動ミラーへの入射位置のずれによって走査線の位置が副走査方向にずれるが、これらに伴う走査線同士の継ぎ目におけるレジストずれまでこの段階で合わせる必要はなく、後述するように書出しのタイミング補正でキャンセルできる。
【0078】
図21に、隣接する光走査手段の走査ラインの軌跡を示す。被走査面、いわゆる感光体は走査方向と直交する方向(副走査方向)に常に移動しているため、実際には図22に示すように、各ラインの終端位置は書出し位置に対して1走査に要する時間分ずれることとなる。
従って、隣接する光走査手段の記録位置が正確に合っている場合、書出位置を1周期Tの1/2だけずらして振幅の位相を設定することにより、走査ラインを一直線に繋ぎ合わせることができる。
【0079】
各々の書出位置の差Lは、走査ラインのピッチpを用いて次式で表される。L =η・p/2
η=θ /θ
【0080】
ここで、隣接する光走査手段の記録位置が合っていない場合、例えば図21のように記録位置がLだけずれている場合を想定する。このような場合にはL=L となるように記録位置を補正すればよいこととなる。
【0081】
記録位置を補正する場合には、まず走査ラインの書出タイミングをラインピッチ単位で補正する。具体的には、画像データを読み出す同期検知信号の選択によって、タイミングを1周期Tのk倍(k・T)ごとにずらす。ここで、kには、L−k・Pが最もL に近くなる自然数を選択する。
次に、残りの分を振動ミラーの振幅位相を1周期Tの1/n倍(T/n)ごとにずらして、p/n単位で補正する。ここで、nには、L−(k+1/n)・pが最もL に近くなる自然数を選択する。
【0082】
同期検知センサ113(例えばピンフォトダイオード)は、プリント基板112の中央部に2箇所、両端部にそれぞれ1箇所、計4箇所に実装される。プリント基板112の中央部に実装された同期検知センサ113は、隣接する振動ミラーモジュールで共有される。これにより、各光走査モジュールの走査開始側と走査終端側とでビームが検出可能となる。
【0083】
ハウジング106には、第2の走査レンズ117の射出面側で各レンズの走査領域間となる位置に、V字状の高輝アルミ簿板127を貼り付けるためのミラー受部128が形成されている。
ミラー受部128は、高輝アルミ簿板127によって反射された光ビームが走査領域間に形成された開口部129及びフレーム部材102に形成された矩形穴を介して各々の同期検知センサへ導かれるように、光走査手段の走査開始側と走査終端側とに対応した反射面が向かい合って配置されている。
【0084】
カバー138には、光ビームが通過する開口139が形成されており、ハウジング106上面を密閉するようネジ止めされ、前述したように板バネ141が走査レンズを各当接部位に確実に突き当たるように押圧する。
【0085】
ここでは、光走査装置を三つ配列した例を示したが、配列数はいくつであっても同様である。
【0086】
図5に、四つの光走査装置500によって各々に対応した感光体ドラム504に一色ずつ画像を形成し、転写ベルト501の回転によって各色の画像が重ねられるタンデム方式のカラーレーザプリンタに本発明を適用した例を示す。この例では、光ビームの射出方向が下向きとなるように各光走査装置が配置される。
【0087】
転写ベルト501は、駆動ローラと2本の従動ローラとで支持され、各感光体ドラム504は移動方向に沿って均等間隔で配置される。
感光体ドラムの周囲には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対応したトナーを補給する現像ローラ502及びトナーホッパ部503、そして、転写された後の残トナーをブレードで掻き取り備蓄するクリーニング部508が一体的に配備される。
【0088】
各色画像は、転写ベルト501端に形成されたレジストマークを検出するセンサ505の信号をトリガとして副走査方向の書出タイミングをずらして各光走査装置500によって潜像が形成され、現像部においてトナーを載せて転写ベルト501上で順次画像を重ねていく。
【0089】
用紙は、給紙トレイ507から給紙コロ506によって供給され、4色目の画像形成にタイミングをあわせてレジストローラ510によって送り出される。レジストローラ510によって送り出された用紙は、転写部511において転写ベルト501から四色同時に転写され、トナー像を載せたまま搬送ベルト515によって定着器へ送られる。用紙に転写されたトナー像は、定着ローラ512によって定着され、トナー像が定着した用紙は、排紙トレイ514に排出される。
【0090】
各光走査装置は、上記したように光走査手段の走査線が平行となるように調整されているため、図15(a)に示すように、上記したフレーム部材に設けられたフランジ部での傾き調整によって、用紙上における送り方向と直交する方向とのいずれかのライン(主走査ライン)の傾きが各色で平行となるように基準となるブラックのラインに揃えて調整する。これにより、各領域に対応した走査線同士が平行となるため、色ズレの発生を書出タイミング補正によって防止できる。
【0091】
この傾き調整は、光走査装置の装着時(製造時)に行い、傾きを固定するようにしてもよいが、転写ベルト638上に形成するトナー像を読み取る検出器629をベルト両端の2箇所に配備し、各々にて基準色画像(ブラック)に対するレジストずれを検出し、両端の差によって主走査ラインの傾き補正量を算出することで、検出結果に基づいて経時的に各光走査装置の傾きを調整できる。
【0092】
図15(b)は、光走査装置の傾きを調整する構造の一例で、フランジ部に調整方向yに対し直交して長穴632を形成し、歯車634の回転軸Oから偏心した位置にバネ座金637を介して固定ネジ633で固定する。パルスモータ635に連結した送りネジ636で歯車634を回転させると、固定ネジ633が移動し、光走査装置全体を回転させる。
【0093】
本実施形態においては、基準となるステーション640を除いた他の三つのステーション641,642及び643に配備され、主走査方向における一方に回転軸を揃えて各々の相対的な傾きを調整している。
【0094】
トナー像を読み取る検出器629は、検出光を投射するLED光源630とベルトからの反射光を受光するフォトセンサ631とからなる。検出器629は、送り方向に対して傾斜させて記録したラインの検出パターンを読み取る。
【0095】
各光走査装置500は、上記したように複数の光走査手段の走査線をつなぎ合わせて1ラインを形成する。1ラインの総ドット数Nを3分割し、画面始端から各々1〜N 、N +1〜N 、N +1〜Nドットを割り当てて印字するが、本実施形態においては、各走査領域が感光体上で数mm重なるようにオーバラップ領域を設け、割り当てる画素数N 、N を固定せずに各色で異なるように設定している。このように設定することで、同一ラインを構成する各色の走査線の継ぎ目が重ならないようにして走査領域の境界を目立ち難くできる。
【0096】
画像データは、上記したように主走査方向に3分割され、各光走査手段ごとにビットマップメモリに保存され、各振動ミラーモジュールごとにラスター展開がなされラインデータとしてバッファに保存される。保存されたラインデータは、各同期検知信号をトリガとして読み出され、個別に画像記録が行われるが、後述するように書出タイミングを各々設定することで書出始端のレジストが合わせられる。
【0097】
なお、本実施形態においては、各振動ミラーの共振ピークが異なっても、印加電圧のゲインを可変にすることによって所定の帯域において振れ角を一致させ共通の駆動周波数で走査するようにしている。
環境温度の変化によってバネ定数が変化すると、共振帯域が一様にシフトするが、それに対応して駆動周波数を選択し直す場合にも、共通の駆動周波数を与え、走査周波数を各振動ミラーモジュールで共通とすることで、各領域の終端までの各ラインのレジストを一致させることができる。
【0098】
図6に、半導体レーザ及び可動ミラーの駆動制御に関する機能ブロック図を示す。
駆動パルス制御部601は、基準クロックをプログラマブル分周器で分周し、上記したように可動ミラー603の振幅に合わせたタイミングで電圧パルスが印加されるように駆動パルス生成部においてパルス列を生成する。生成したパルス列は、PLL回路によって各振動ミラーモジュール間で所定の位相遅れνを持たせて駆動周波数fdの電圧パルスとして各可動ミラーの駆動部602に与えられ、各電極に電圧が印加される。
【0099】
ここで、振動ミラー間の相対的な位相遅れξを、1走査ラインピッチpを用いて、
ξ=(1/fd)・{(Δy/p)−m} (mは、(Δy/p)−n<1を
満たす自然数)
となるように与えれば、継ぎ目における位置ずれは1走査ラインピッチの整数倍となる。よって、振動ミラーの1周期おきの書出タイミング補正(換言すると、mライン周期分ずらして書き出すこと)により、副走査方向のずれΔyを無効化でき、継ぎ目のない高品位な画像が得られる。
【0100】
本実施形態においては、同期検知センサ604及び終端検知センサ605はプリント基板上に配置されるが、検出面は被走査面に到達する光路長と等しい位置に配置されている。
図8に、同期検知センサ及び終端検知センサのさらに詳細な構成を示す。これらの検出センサは、主走査方向に垂直に配置されたフォトダイオード801と非垂直に配置されたフォトダイオード802とを有する。検出部は、フォトダイオード801のエッジを光ビームが通過した際に同期検知信号又は終端検知信号を生成し、フォトダイオード801からフォトダイオード802に至る時間差Δtを計測することで、上記レジストずれ主要因である副走査方向の走査位置ずれΔyを被走査面である感光体上に相当する計測値として算出できる。なお、Δyは、センサ部802の傾斜角ν、光ビームの走査速度Wを用いて、
Δy=(W/tanν)・Δt
で表され、Δtが一定であれば、走査位置ずれが生じていないこととなる。
【0101】
本実施形態においては、この時間差を走査位置ずれとして振幅検出部610で監視することで走査位置ずれを検出し、Δtが基準値に合うように振動ミラー間の位相を常に可変して補正を行う。
【0102】
主走査方向においては、後述するように、各画像領域における走査速度のずれを、
1)各振動ミラーモジュールへ印加する電圧パルスのゲイン調整により振れ角(振幅)を所定値に合わせる。
2)可動ミラーの駆動周波数に対応して画素クロックをシフトすることで画像幅の倍率を可変し走査終端と、隣接する光走査装置の走査開始端との継ぎ目を合わせる。
ことによって補正する。
振動ミラーは、図9に示すように走査角−θ を起点として+θ に達するまでの往期間のうち、−θ 〜+θ の往期間(0<θ <θ )、同一方向の走査時のみ画像記録を行い、走査角+θ 〜−θ の復期間には画像記録を行わない。換言すると、駆動周波数fdの1周期ごとに画像記録を行う。ここでは往期間のみ画像記録を行うとしたが、逆であってもよい。
なお、図9において、符号902は半導体レーザの発光タイミングを示す。符号905は同期検知領域を示す。符号906は、画像形成領域を示す。また、符号907は終端検知領域を示す。符号903は、同期検知センサ604の信号を示す。符号904は、終端検知センサ605の信号を示す。符号908は、走査開始側に隣接する光走査装置の終端検知信号を示す。符号909は、終端側に隣接する光走査装置の同期検知信号を示す。
【0103】
なお、同期検知センサ604及び終端検知センサ605は、画像記録領域外で、画像中央に対して対称な像高に配置される。
【0104】
振動ミラーには、基本的に画像記録及びその準備期間以外は駆動電圧は印加されない。電源投入時や待機状態から起動する際には、プログラマブル分周器で連続的に分周比を変えることで、駆動周波数fdを高周波側から可変して励振し、振幅検出部610からの出力に基づいて、可動ミラー603の振れ角(振幅θ)が検出される。
より詳しくは、同期検知センサ604及び走査角−θ となる近傍に配置された終端検知センサ605とが各々ビームを検出して同期検知信号及び終端検知信号をそれぞれ出力する。振幅演算部609は、同期検知信号と終端検知信号との時間差Tを算出する。振幅検出部610は同期検知信号と終端検知信号との時間差Tに応じて走査角を検出することで、可動ミラー603の振れ角が検出される。
【0105】
いま、センサで検出される光ビームの走査角をθ 、画像中央からの走査時間をτ、可動ミラー603の駆動周波数をfdとすると、
θ /θ =sin2π・fd・τ、(ただし、τ=T/2)
で与えられる。
【0106】
時間差Tが予め定められた基準値Tに達するまで印加する電圧パルスのゲインを可変することによって振れ角を補正する。この補正は、各環境下で定期的に例えばジョブ間に行われる。
なお、画像記録中にこの補正を行うと画像の主走査端が揺らいでしまうため、記録中は同一の値を保持するようにしている。また、複数の振動ミラーを有する場合には、共通の駆動周波数を選択し、かつゲインの基準値を揃えることによって、各振動ミラー間の振れ角を一致させることができる。
【0107】
上記補正は、振動ミラーモジュールの各々で行われ、複数の光走査手段から構成される振動ミラーモジュールの場合には、全ての光走査手段の補正が終了したのちに印字動作を可能としている。
【0108】
次に、半導体レーザの駆動制御について説明する。
上記したように、可動ミラーは共振振動されるため、sin波状に走査角θが変化する。一方、被走査面である感光体ドラム面では、均一間隔で主走査ドットを印字する必要があるため、上記した走査レンズの結像特性は単位走査角当たりの走査距離dH/dθがsin−1θ/θ に比例するように、つまり、画像中央では遅く周辺に行くに従って加速度的に速くなるように光線の向きを補正しなければならない。このため、走査レンズの中央部から周辺部にかけて結像点を遠ざけるようにパワー配分を行う必要があるが、これに伴ってビームスポット径も太くなってしまうため、均一なビームスポットを得る上で最大振幅θ に対して有効走査領域θ を広げるには限界がある。具体的には、θ /θ <0.5としなければならない。
【0109】
このため、本実施形態においては、図10に示すように、
▲1▼振幅による走査速度の変化に対向して各画素に対応する位相が記録開始から記録終端にかけて進んだ状態から遅れるようにする。
▲2▼各画素のパルス幅が記録開始から画像中央に至る領域では長い状態から段階的に短くなり、画像中央から記録終端に至る領域では段階的に長くなる。
ような画素クロックfmをLD駆動部606に与え、電気的な補正を加えることで、θ /θ =0.7まで向上させている。
【0110】
以下、画素クロックの可変方法について説明する。
クロックパルス制御部607は、可変データに基づいて基準クロックf0をプログラマブル分周器で分周した分周クロックをカウントして、mクロック分の長さのパルスを有するPLL基準信号faをクロックパルス生成部において形成し、PLL回路において可変データに基づいて基準クロックf0との位相を選択して画素クロックfmを生成する。この制御を数十画素ごとに繰り返し行うことで、主走査方向に沿って任意な位置にドットを印字できる。なお、画像記録の有無(換言すると、ドットを印字するか否か)は、LD駆動部606がクロックパルス制御部607から入力される画素クロックfmと書込制御部611から入力される書込制御信号とに基づいてLDを点滅することで制御される。
【0111】
基準クロックf0は、位相同期部608において、基準クロックf0の1周期を1/nごとに遅延したクロックの中から同期検知センサ604が発生させる同期信号と位相が合ったクロックを選択し、新たに基準クロックf0とする位相同期を各走査ごとに行う。
本実施形態においては、この際に位相が異なったクロックを選択できるようにしており、クロック可変を開始するタイミングが可動ミラーが水平な状態(θ=0)において画像記録の中央位置と確実に一致するように補正する。これは、可変データのタイミングが振幅と合わなくなり、画像上で主走査方向のドット間隔が一方では縮み他方では延びてしまい歪んだ画像となってしまうためである。
【0112】
また、基準クロックf0の分周比を可変とすることで、主走査方向における画像幅(倍率)を合わせることができる。
【0113】
上記したように、可動ミラーの振れ角は予め設定されるが、その条件下で走査終端側を伸ばす又は縮めることによって、走査終端側に隣接する光走査装置の走査開始端に繋がるように合わせる。これによって、継ぎ目の目立たない高品位な画像記録を行えるようになる。
【0114】
なお、上記実施形態は本発明の好適な実施の一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、上記実施形態において示した数値は、あくまでも一例であり、本発明はこれらの数値に限定されるものではない。
また、光走査装置や画像形成装置を構成する各部の形状は図面において示した形状に限定されるものではない。
このように、本発明は様々な変形が可能である。
【0115】
【発明の効果】
以上の説明によって明らかなように、本発明によれば、走査領域の境界部において継ぎ目が目立たないとともに、調整を容易に行える光走査装置及びこれを備えた画像形成装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を好適に実施した光走査装置の構成を示す図である。
【図2】本発明を好適に実施した光走査装置に適用される光学系の構成を示す図である。
【図3】本発明を好適に実施した光走査装置に適用される振動ミラーモジュールの構成を示す図である。
【図4】本発明を好適に実施した光走査装置の副走査方向断面を示す図である。
【図5】本発明を好適に実施した光走査装置をタンデム方式の画像形成装置に適用した状態を示す図である。
【図6】半導体レーザ及び可動ミラーの制御系の構成を示すブロック図である。
【図7】温度と共振周波数の関係を示す図である。
【図8】同期検知センサ及び終端検知センサの詳細な構成を示す図である。
【図9】走査角と画像記録のタイミングとの関係を示す図である。
【図10】画像記録位置とパルス幅との関係及び画像記録位置と位相差との関係を示す図である。
【図11】第2の走査レンズを取り付けた状態を示す図である。
【図12】可動ミラーの振れ角に応じて各電極に発生する静電トルクを示す図である。
【図13】可動ミラーの振幅と各固定電極への印加パルスのタイミングとの関係を示すずである。
【図14】駆動周波数に対する振れ角の特性を示す図である。
【図15】主走査ラインの傾きがそれぞれ平行となるように調整するため機構を示す図である。
【図16】可動ミラーの断面を示す図である。
【図17】第1の基板及び第2の基板の構成を示す図である。
【図18】可動ミラーに変形が生じる原理を説明するための図である。
【図19】第1の走査レンズ及び第2の走査レンズの配置方法を示す図である。
【図20】結像位置が被走査面の近傍に補正される状態を示す図である。
【図21】隣接する光走査手段の走査ラインの軌跡を示すずである。
【図22】各ラインの終端位置が書出し位置に対して1走査に要する時間分ずれた状態を示す図である。
【符号の説明】
101 半導体レーザ
102 フレーム部材
103 貫通穴
104 角穴
105 凹部
106 ハウジング
109 取り付け斜面
110 カップリングレンズ
112 プリント基板
113 同期検出センサ
115 ケーブル
116 第1の走査レンズ
117 第2の走査レンズ
119、144 平押面
120、123、135、142、145 突起
121 切り欠き
122 溝
127 高輝アルミ簿板
128 ミラー受け部
129 開口部
130 振動ミラーモジュール
131、133 フランジ部
132 固定ネジ
134 バネ座金
136 シリンダミラー
138、205 カバー
139 開口
141 板バネ
143 波板バネ
146 調節ネジ
147 ネジ
202、401、603 可動ミラー
203 第1の固定電極
204 第2の固定電極
206 第1の基板
207 第2の基板
208 ねじり梁
209 基体
210 固定枠
211 第3の固定電極
212 第4の固定電極
213、404 スリット窓
214 指標
215 対向ミラー
215a、215b 反射面
216 リード端子
217 開口
219 可動ミラー反射面裏側
402 第1の反射面
403 第2の反射面
500 光走査装置
501 転写ベルト
502 現像ローラ
503 トナーホッパ部
504 感光体ドラム
505 センサ
506 給紙コロ
507 給紙トレイ
508 クリーニング部
510 レジストローラ
511 転写部
512 定着ローラ
514 排紙トレイ
515 搬送ベルト
601 駆動パルス制御部
602 可動ミラー駆動部
604 同期検知センサ
605 終端検知センサ
606 LD駆動部
607 クロックパルス生成部
608 位相同期部
609 振幅演算部
610 振幅検出部
611 書込制御部
629 検出器
630 LED光源
631 フォトセンサ
632 長穴
633 固定ネジ
634 歯車
635 パルスモータ
636 送りネジ
637 バネ座金
638 転写ベルト
640、641、642、643 ステーション
801、802 フォトダイオード
902 半導体レーザの発光タイミング
903 同期検知センサの検出信号
904 終端検知センサの検出信号
905 同期検知領域
906 画像形成領域
907 終端検知領域
908 走査開始側に隣接する光走査装置の終端検知信号
909 終端側に隣接する光走査装置の同期検知信号

Claims (11)

  1. 光ビームを発する光源手段と、
    前記光源手段が発した光ビームを反射して被走査面を光走査する振動ミラーと、
    前記振動ミラーを往復振動させる振動ミラー駆動手段と、
    前記振動ミラーによって走査された光ビームの主走査方向における収束位置を、該振動ミラーの振れ角に応じて前記被走査面から外すように結像する結像光学系とを有する光走査装置であって、
    前記被走査面に走査された光ビームを少なくとも二箇所で検出して検出信号を生成し、該検出信号の時間差に基づいて走査角を検出する走査角検出手段と、
    前記走査角検出手段の検出結果に基づいて、前記振動ミラーの振れ角を補正する振幅可変手段とをさらに有することを特徴とする光走査装置。
  2. 前記結像光学系は、主走査方向において、走査開始側または走査終端側のいずれか一方では前記被走査面よりも手前に、もう一方では前記被走査面よりも奥側に集束させる結像特性を有することを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  3. 前記結像光学系は、複数の走査レンズで構成され、少なくともいずれかの走査レンズは、主走査方向に光軸をずらして配置されたことを特徴とする請求項2記載の光走査装置。
  4. 前記走査角検出手段は、検出信号のいずれかを前記振動ミラーの振動の1周期ごとに同期信号として出力することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の光走査装置。
  5. 前記振動ミラーの往復振動のうち、いずれか一方向の回転方向時のみ画像記録を行うことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の光走査装置。
  6. 前記光源手段を画素クロックに応じて変調する光源駆動手段を更に有し、
    前記画素クロックの位相を前記振動ミラーの振れ角に応じて変化させつつ画像記録を行うことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の光走査装置。
  7. 光ビームを発する光源手段と、
    前記光源手段が発した光ビームを反射して被走査面を走査する振動ミラーと、前記振動ミラーが反射した光ビームを前記被走査面の近傍に集束させる結像光学系と、
    走査された光ビームを検出し、振動ミラーの1周期ごとに同期信号を生成する同期検出手段とを有する光走査手段を複数有し、各々の光走査手段の走査領域を主走査方向につなぎ合わせて画像記録を行う光走査装置であって、
    隣接する光走査手段の被走査面における走査線の傾きを揃える走査傾き調整手段と、
    前記同期信号に基づいて画像記録を開始するタイミングを決定し、前記光源手段を駆動する書き込み制御手段と、
    前記振動ミラーを駆動させる駆動周波数の電圧パルスの位相を基準クロック信号の位相からずらして印加する振動ミラー駆動手段とを備え、隣接する走査線を直線状に揃えることを特徴とする光走査装置。
  8. 前記結像光学系を構成する少なくともいずれかの走査レンズが、光軸に直交する面内で回転調整可能に設置されたことを特徴とする請求項7記載の光走査装置。
  9. 前記被走査面において隣接する走査線に位置ずれを検出するずれ検出手段をさらに有し、
    前記書き込み制御手段は、検出された位置ずれΔLをk・P(ただし、kは自然数、Pは記録密度における副走査線ピッチ)で割ったあまりが最も小さくなるように、前記画像記録を開始する同期信号を選択することを特徴とする請求項7又は8記載の光走査装置。
  10. 前記書き込み制御手段は、前記検出された位置ずれΔLをk・Pで割った余りを、前記振動ミラーの駆動周波数を1/n(ただし、nは自然数)周期位相ずらすことで補正することを特徴とする請求項9記載の光走査装置。
  11. 光ビームを発する光源手段と、
    前記光源手段が発した光ビームを反射して被走査面を走査する振動ミラーと、前記振動ミラーが反射した光ビームを前記被走査面の近傍に集束させる結像光学系とを備える複数の光走査装置と、
    前記光走査装置の各々に対応して配置され、前記光ビームの走査によって静電潜像が形成される像担持体と、
    前記静電潜像をトナーで顕像し、トナー像を生成する現像手段と、
    前記トナー像を転写体上に転写する転写手段とを有する画像形成装置であって、
    前記振動ミラーを駆動させる駆動周波数の電圧パルスの位相を基準クロック信号の位相からずらして印加する振動ミラー駆動手段をさらに有し、各々の光走査装置の記録開始位置を所定の位置に揃えることを特徴とする画像形成装置。
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