JP4653342B2 - 沸騰水型原子炉炉心 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は沸騰水型原子炉炉心、特に、ウラン燃料及びウラン−プルトニウム混合酸化物燃料(以下、MOX燃料という)の炉心内配置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
沸騰水型原子炉(BWR)では、プルサーマル計画として、使用済み燃料を再処理して得られたプルトニウムを核燃料物質に用いるMOX燃料を炉内に装荷することで、省資源化とプルトニウムの消費とを図る計画が進められている。MOX燃料の装荷にあたっては、取替燃料の一部として、ウラン燃料と共に炉心に混在させて装荷する方法がある。
【0003】
ところで、BWRでは、ウラン燃料に対しては、ウラン235の平均濃縮度を高め、平均取出燃焼度の増加を図り、燃料サイクルコストを低減させる試みが段階的になされている。現在のところ平均取出燃焼度として約45GWd/tを達成する燃料が実用化されており、さらに50GWd/tまで増加させる計画がある。
【0004】
また、MOX燃料に対しては、1体あたりのプルトニウムの消費を促進させるためにプルトニウムの富化度を高める方向の検討がなされている。この場合も、ウラン燃料の高濃縮度化と同様、MOX燃料の平均取出燃焼度は増加する方向となる。しかしながら、再処理されたプルトニウムを使用するMOX燃料の富化度を高める計画はこれまでの使用実績が少ないこともあり、ウラン燃料の高濃縮度化に比べ遅れているのが実情である。
【0005】
このような現状を考えあわせると、MOX燃料の方がウラン燃料よりも低い平均取出燃焼度で設計された燃料が、炉内に同時に混在して装荷される可能性が高くなり、ウラン燃料とMOX燃料との間には反応度に大きな開きが生じることとなる。このような混在炉心に対し、十分な運転余裕の確保を目的に炉心内の出力分布の平坦化させるためには、燃料の炉内配置に対して特別な配慮が必要となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、平均取出燃焼度がウラン燃料よりも小さく設計されたMOX燃料とウラン燃料とを炉心に同時に装荷する場合に、経済性を損なうことなく炉心内の出力分布の平坦化を図ることで熱的運転余裕を確保でき、安全性の高いBWR炉心を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された発明に係るBWR炉心は、ウラン及びプルトニウムを核燃料物質とする取替燃料集合体として、未燃焼時にウランのみを核燃料物質に含む燃料棒から構成されるウラン燃料集合体と、未燃焼時に可燃性毒物を含む燃料棒以外はウランとプルトニウムとを核燃料物質として共に含む燃料棒から構成されるMOX燃料集合体との2種類の燃料集合体の、各々1サイクル目の燃料集合体と2サイクル目の燃料集合体とが予め定められた数だけ装荷され、
前記MOX燃料集合体の平均取出燃焼度が、前記ウラン燃料集合体の平均取出燃焼度よりも小さく設計されている沸騰水型原子炉炉心において、
前記炉心を、制御棒を取り囲む燃料4体を一組のセルとして、最外層燃料を含むセルとその1層内側のセルのうち最外層領域を除く領域である周辺部領域と、該周辺部領域よりも内側の層に属する領域である中央部領域とに分けたとき、
前記中央部領域に配置される1サイクル目燃料集合体のうち前記MOX燃料集合体の占める割合よりも、前記周辺部領域に配置される1サイクル目燃料集合体のうち前記MOX燃料集合体の占める割合が大きくなるように、
前記周辺部領域に配置される2サイクル目燃料集合体のうち前記MOX燃料集合体の占める割合よりも、前記中央部領域に配置される2サイクル目燃料集合体のうち前記MOX燃料集合体の占める割合が大きくなるように、前記各燃料の配置が定められているものである。
【0008】
請求項2に記載された発明に係るBWR炉心は、炉心を構成する全ての燃料集合体が、9行9列以上の互いに等しい燃料棒格子配列数の燃料集合体からなるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明においては、最外層領域を除いた炉心が、周辺部領域とその他の中央部領域とに分けたとき、1サイクル目燃料のうちMOX燃料の占める割合が中央部領域よりも周辺部領域で大きくなるように、2サイクル目燃料のうちMOX燃料の占める割合が周辺部領域よりも中央部領域で大きくなるように、各燃料の配置が定められているものであるため、経済性を損なうことなく炉心内の出力分布の平坦化を図ることで熱的運転余裕を確保でき、安全性の高いBWR炉心を得ることができる。
【0010】
図1はウラン燃料集合体のウラン濃縮度及びガドリニア分布を示す説明図である。また、図2はMOX燃料集合体のプルトニウム富化度、ウラン濃縮度及びガドリニア分布を示す説明図である。両図は、共に、燃料棒9本分を占める角管形状の太径水ロッドを持つ9行9列の燃料棒格子配列数の燃料集合体(以下、9×9燃料という。)における設計例である。
【0011】
図に示す通り、本発明の炉心に用いるウラン燃料集合体の例としては、図1に示す通り、燃料集合体の4隅には、濃縮度を最低の2.4wt%とした燃料棒5を配し、集合体中央部には3×3燃料棒分の水ロッドを備えた燃料集合体である。ガドリニア入り燃料棒G1,G2は各々4本及び8本が図1のように配されている。
【0012】
また、本発明の炉心に用いるMOX燃料集合体の例としては、図2に示す通り、集合体中央部には3×3燃料棒分の水ロッドを備えた燃料集合体であり、上端領域を排除した燃料棒1〜4と、上下端領域を除く被覆管内の燃料に可燃性毒物としてのガドリニアを添加した燃料棒G1,G2とからなる。ガドリニア入り燃料棒G1,G2はやはりぞれぞれ4本及び8本が図2のように配されている。
【0013】
本例における平均取出燃焼度の設計値は、13ヶ月運転を想定した場合、ウラン燃料で約45GWd/t、MOX燃料で約40GWd/tである。また、図3は図1及び図2の燃料について出力運転条件下での無限増倍率の燃焼度変化を示す線図である。本図は、主要断面である上下端を除く断面の平均的な核特性を示している。尚、図中の実線はウラン燃料、破線はMOX燃料の特性を示している。ウラン燃料及びMOX燃料に記号U(U1、U2…Ue)及びM(M1、M2…Me)をつけている。記号右側の数値は燃焼サイクル数を意味する。
【0014】
例えば、ウラン燃料は、第1サイクル目(つまり、新燃料)は、サイクル初期ではU1であり、サイクル末期ではU2の点に到達する。同様に、2サイクル目のウラン燃料は、サイクル初期ではU2にあり、サイクル末期ではU3の点に到達する。取出燃焼度が大きいウラン燃料では、最大5サイクル燃焼し、燃料の最高燃焼度はUeとなる。この際、無限増倍率、すなわち反応度が高い燃料の方が、1サイクル期間における燃焼度増分も大きくなる傾向となる。もちろん、到達燃焼度は、炉内装荷位置の差違などによりばらつきが生じるが、本図はこれを平均的に捉えた概略図である。
【0015】
また、本図で、ウラン燃料及びMOX燃料それぞれの無限増倍率が最大となるまでの期間は、可燃性毒物であるガドリニアによる毒作用により、反応度が抑制されている。一般に、プルトニウムはウランよりもスペクトルが硬いため、MOX燃料での毒作用効果はウラン燃料よりも小さい。このため、同じ本数のガドリニア入り燃料棒を有する場合であっても、燃焼初期の無限増倍率は、毒物価値の小さいMOX燃料で大きくなる。また、毒作用効果の消滅した燃焼中期以降の無限増倍率の低下は、スペクトルの硬いMOX燃料の方が緩やかとなる。
【0016】
以上の特性差と平均取出燃焼度の設計値との違いから、燃焼の初期段階と、40GWd/t以降とを除いて、ウラン燃料の無限増倍率はMOX燃料よりも高い値で推移する。
【0017】
なお、燃料が取り出されるまでの無限増倍率の燃焼平均値、あるいは無限増倍率の燃焼積分値は、ウラン燃料の方が高くなっている。これはウラン燃料の平均取出燃焼度がMOX燃料よりも高い設計となっていることに他ならない。
【0018】
出力分布の平坦化を目的に炉心内の燃料配置を決める場合には、無限増倍率の大きな燃料を炉心のどこに配置するかが最も重要となる。図3の一点鎖線は炉心の体系からの漏れを考慮して炉心が臨界となるために必要となる無限増倍率を示している。概略的には、この一点鎖線よりも大きな無限増倍率を持つ燃料は、炉内相対出力分布は、平均出力以上となることを示している。ウラン燃料では第1サイクル中期から第3サイクル中期にかけて、また、MOX燃料では、第1サイクル初期から第2サイクル末期にかけてがこれに対応する。
【0019】
このように、平均取出燃焼度の設計値がMOX燃料よりもウラン燃料で大きいことにより、両燃料の無限増倍率の燃焼特性の差違が見られる。また、一般には、炉心は円柱体型をなすよう構成されており、炉心内の半径方向出力分布は、炉心中央部の方が漏れが小さい分、炉心周辺部よりも大きくなる。本発明は、こうした特性差に着目してなされたものである。
【0020】
以下本発明の効果をその他の燃料配置との比較により詳細に説明する。表1に新燃料と2サイクル目燃料との配置について、想定される組み合わせを示す。この場合、想定される組み合わせば表1のケース1〜4の4通りとなる。
【0021】
【表1】
Figure 0004653342
【0022】
表1の表記は、例えば、ケース3では、燃料の取替が行われたサイクル初期において、新燃料と2サイクル目燃料との各々について、ウラン燃料の占める割合が周辺部よりも中央部で多く配置されたケースに相当する(表中の記載は、サイクル初期の中央部で「U1+U2」と記載)。これに対し、MOX燃料の占める割合は、新燃料と2サイクル目燃料のそれぞれについて、中央部よりも周辺部で多く配置される(表中の記載は、サイクル初期の周辺部で「M1+M2」と記載)。また、サイクル末期においては、図3にしたがって、各燃料は1サイクル分燃焼が進んだ状態となり、サイクル途中で一旦原子炉の運転を停止し炉内の燃料配置を交換するといった特殊な運転計画を想定しないものとすれば、反応度の構成は、中央部ではU2及びU3(表中の記載は「U2+U3」)、周辺部ではM2及びM3(表中の記載は「M2+M3」)となる。
【0023】
なお、新燃料あるいは2サイクル目燃料のみを中央部または周辺部に偏って配置させた場合、明らかに出力分布の平坦化を損なうため、検討ケースからは除いている。
【0024】
本発明では、図3に示す無限増倍率の特性差と対応させることで、表1に示したケース1、2及び3の不具合を見出し、経済性を犠牲にすることなく、サイクル期間を通じて出力分布が最も平坦化できるケースはケース4であることを見出した。
【0025】
即ち、まず、ケース1ではサイクル初期の中央部では「M1+U2」となり、反応度の最も高い新燃料と2サイクル目燃料との組み合わせが、出力の高まりやすい中央部に配されることとなる。このため、サイクル初期、中央部における出力分布は、周辺部よりも高くなってしまい、炉心半径方向の出力分布を平坦化させることはできない。また、サイクル末期で最も無限増倍率が高く、炉心の反応度上昇に寄与しやすいウラン新燃料は、出力の高まりにくい周辺部に配置されることとなり、この結果サイクル末期でのガドリニアの燃え残りによる反応度ロスを招いてしまい、経済性上問題がある。
【0026】
次にケース2では、サイクル末期において反応度の最も高い燃料同士(反応度的には、「U2+U3」となる)が、周辺部に配されることとなる。この結果、周辺部であっても出力は高くなりすぎてしまい、出力分布の平坦化は困難となる。また、ケース1同様、ウラン新燃料は周辺部に配置されるため、経済性が劣る配置となる。さらに、サイクル末期で周辺部の反応度が高まる結果、原子炉停止余裕の低下を招く。
【0027】
また、ケース3では、サイクル末期において反応度の最も高い燃料同士(反応度的には、「U2+U3」となる)が、中央部に配されることとなり、この場合、明らかに出力分布の平坦化は期待できない。
【0028】
最後に、本発明の構成に相当するケース4は、他の3ケースと比べて出力分布の平坦化を最も効果的に達成できることが判った。まず、サイクル初期においては、炉心中央部に、反応度の低いU1と共に反応度が適度に高いM2を多く配し出力の増大を抑制する。また、周辺部には反応度の高いU2と共に反応度が適度に高いM1が多く配されるため、周辺部の出力を効果的に高めることができる。この結果、体系的に出力が高まやすい中央部の反応度を抑える一方、出力の高まりにくい周辺部の反応度を高めることとなり、サイクル初期の出力分布は平坦化する。
【0029】
また、サイクル末期においては、炉心中央部には、反応度の高いU2と共に反応度の低いM3が多く配されるため、この領域の出力分布は適度に抑制されること、また、炉心周辺部においては、反応度が適度に高いM2とU3とが多く配されることから、炉心の出力分布は効果的に平坦化することができる。
【0030】
つまり、本発明によれば、ガドリニアの燃え残りを最小限にできるため経済性を損なうことなく、サイクル期間に亘って炉心半径方向の出力分布が平坦な炉心を構成することができる。
【0031】
また、本発明の炉心を構成するにあたって用いられる燃料としては、9行9列(9×9)以上の格子配列とすることが望ましい。ウラン燃料とMOX燃料が混在した場合に、スペクトルの軟らかいウラン燃料から、スペクトル硬いMOX燃料への熱中性子の流れ込みが大きくなる(スペクトルミスマッチ)からである。このため、MOX燃料においては、周辺に位置する燃料棒の出力が高められ、この結果、最大線出力密度や最小限界出力比といった熱的運転余裕が低下し易い。9×9燃料は、現行MOX燃料に用いられている8×8燃料よりも燃料棒本数が2割程度多くなるため、燃料棒1本あたりの熱負荷が低減でき熱的運転余裕が確保し易い。
【0032】
さらに、例えば、ウラン燃料を10×10、MOX燃料を9×9といった格子配列のように、構造が異なる結果、両燃料の熱的特性に極めて大きな差が生じている場合は、炉内の出力分布の最適化あたっては、この特性差に応じて各燃料の出力分担を定める方が適切であり、場合によっては、出力分布の平坦化を目的とした本発明の構成に加えて別の技術の導入も考える必要がある。本発明の炉心は、出力分布の平坦化と熱的運転余裕を対応しやすくするため、共に同じ格子配列を持つウラン燃料とMOX燃料で構成することが望ましい。
【0033】
【実施例】
図4は764体の燃料からなる定格熱出力3293MWのBWRを対象にした取替炉心における実施例であり、炉心内の燃料配置を示している。ここでは、簡便のため、1/4炉心分を記載しているが、他の3/4の領域は、これと回転対称をなすように構成している。ウラン燃料として図1、MOX燃料として図2に示す構成の燃料集合体を装荷している。
【0034】
図中の番号は、燃料の運転サイクル数を示し、例えば、1は1サイクル目燃料、すなわち、取替新燃料である。なお、図を見やすくするため3サイクル目以上の燃料については、白抜き(数値なし)の記載とした。本例は、ウラン燃料とMOX燃料とを取替燃料として、それぞれ一定体数ずつ同時に装荷した平衡炉心における構成として示している。
【0035】
通常、炉心は、制御棒(図中十字で示す)を取り囲む燃料4体を一組としたセル(図中枠で示した部分)で構成される。本発明構成における炉心周辺部とは、最外層の次に出力が高まりやすい半径方向領域であり、これを、図中網掛けで示した。すなわち、炉心周辺部とは、最外層燃料を含むセルとその1層内側のセルのうち最外層燃料を除く領域である。
【0036】
また、中央領域とは、炉心周辺部よりも内側の層に属する領域である。1サイクル目燃料(つまり新燃料)及び2サイクル目燃料が、中央部及び周辺部に占める体数は、図4に示すとおりである。1サイクル目燃料のうちMOX燃料の占める割合は、中央部では16/(96+16)=14.3%、周辺部では60/(8+60)=88.2%となっており、周辺部で大きい。
【0037】
また、2サイクル目燃料のうちMOX燃料の占める割合は、中央部では60/(16+60)=78.9%、周辺部では16/(88+16)=15.4%となっており、中央部で大きい。この構成により、前述の効果により、サイクル期間を通じて、炉心の出力分布は平坦化できる。また、炉心の反応度上昇に最も寄与しやすい1サイクル目のウラン燃料は、中心部で96体であり、周辺部の8体に比べて多く配置されている。この結果サイクル末期でのガドリニアの燃え残りによる反応度ロスを最小限に抑えることができる。
【0038】
さらに、本発明は、最外周に燃焼の進んだ燃料を配置する低リーケージ炉心や、出力運転中もっぱら用いる制御棒のまわりに予め燃焼の進んだ燃料を配置するコントロールセル炉心(図中太枠のセル)といった従来技術の炉心に対しても容易に適用することができるため、従来からの取替炉心設計技術の持つ利点を損なうことはない。
【0039】
以上のように、本発明によれば、平均取出燃焼度がウラン燃料よりも小さく設計されたMOX燃料とウラン燃料とを炉心に同時に装荷する場合に、経済性を損なうことなく炉心内の出力分布の平坦化を図ることで、熱的運転余裕を確保できる、安全性の高いBWR炉心を構成することができ、本産業の発展に貢献すること著しい。
【0040】
【発明の効果】
本発明は以上説明した通り、平均取出燃焼度がウラン燃料よりも小さく設計されたMOX燃料とウラン燃料とを炉心に同時に装荷する場合に、経済性を損なうことなく炉心内の出力分布の平坦化を図ることで熱的運転余裕を確保でき、安全性の高いBWR炉心を得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ウラン燃料集合体のウラン濃縮度及びガドリニア分布を示す説明図である。
【図2】MOX燃料集合体のプルトニウム富化度、ウラン濃縮度及びガドリニア分布を示す説明図である。
【図3】図1及び図2の燃料について出力運転条件下での無限増倍率の燃焼度変化を示す線図である。
【図4】本発明の取替炉心の一実施例の炉心内の燃料配置を示した説明図である。

Claims (2)

  1. ウラン及びプルトニウムを核燃料物質とする取替燃料集合体として、未燃焼時にウランのみを核燃料物質に含む燃料棒から構成されるウラン燃料集合体と、未燃焼時に可燃性毒物を含む燃料棒以外はウランとプルトニウムとを核燃料物質として共に含む燃料棒から構成されるウラン−プルトニウム混合酸化物燃料集合体との2種類の燃料集合体の、各々1サイクル目の燃料集合体と2サイクル目の燃料集合体とが予め定められた数だけ装荷され、
    前記ウラン−プルトニウム混合酸化物燃料集合体の平均取出燃焼度が、前記ウラン燃料集合体の平均取出燃焼度よりも小さく設計されている沸騰水型原子炉炉心において、
    前記炉心を、制御棒を取り囲む燃料4体を一組のセルとして、最外層燃料を含むセルとその1層内側のセルのうち最外層燃料を除く領域である周辺部領域と、該周辺部領域よりも内側の層に属する領域である中央部領域とに分けたとき、
    前記中央部領域に配置される1サイクル目燃料集合体のうち前記ウラン−プルトニウム混合酸化物燃料集合体の占める割合よりも、前記周辺部領域に配置される1サイクル目燃料集合体のうち前記ウラン−プルトニウム混合酸化物燃料集合体の占める割合が大きくなるように、
    前記周辺部領域に配置される2サイクル目燃料集合体のうち前記ウラン−プルトニウム混合酸化物燃料集合体の占める割合よりも、前記中央部領域に配置される2サイクル目燃料集合体のうち前記ウラン−プルトニウム混合酸化物燃料集合体の占める割合が大きくなるように、前記各燃料集合体の配置が定められていることを特徴とする沸騰水型原子炉炉心。
  2. 炉心を構成する全ての燃料集合体が、9行9列以上の互いに等しい燃料棒格子配列数の燃料集合体からなることを特徴とする請求項1記載の沸騰水型原子炉炉心。
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