JP3260600B2 - 初装荷炉心 - Google Patents

初装荷炉心

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JP3260600B2
JP3260600B2 JP23099695A JP23099695A JP3260600B2 JP 3260600 B2 JP3260600 B2 JP 3260600B2 JP 23099695 A JP23099695 A JP 23099695A JP 23099695 A JP23099695 A JP 23099695A JP 3260600 B2 JP3260600 B2 JP 3260600B2
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淳一 小山
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勝正 配川
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は原子力発電所に設置され
る沸騰水型原子炉(BWR)の初装荷炉心に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に、BWRでは、最初の運転時の炉
心、いわゆる初装荷炉心に装荷される燃料集合体の平均
濃縮度は同一で一種類であった。ところで、原子炉は1
サイクル毎に全数の1/3〜1/4の燃料集合体を取り
出し、新燃料と交換する。しかし、初装荷炉心用燃料集
合体の平均濃縮度は、2〜3サイクルの期間、炉心内で
燃焼が可能なように設定されている。初装荷炉心用燃料
集合体を用いる運転サイクル(以下、第1サイクルと呼
ぶ)終了時の燃料交換では、まだ充分に燃焼が進んでお
らず、ウラン235の残留量が多い燃料集合体を炉心か
ら取り出すことになり不経済である。
【0003】第1サイクル以後に部分的に燃料を交換
し、引続き運転するサイクルを第2サイクル,第3サイ
クルなどと呼ぶ。第2サイクル以後の運転サイクルの初
めに装荷される新燃料集合体は取替燃料集合体と呼ばれ
る。第1サイクル以後、数サイクルに亘り継続的に取替
燃料集合体を装荷した炉心は、安定した炉心となる。即
ち、連続する2つのサイクルのうち、前のサイクルと次
のサイクルの熱特性はほとんど同じになり、運転サイク
ルの熱特性が安定する。この運転サイクルは平衡サイク
ルと呼ばれ、平衡サイクルに達した炉心は平衡炉心と呼
ばれる。
【0004】このような原子炉においては、第1サイク
ルから平衡サイクルへ移行する中間のサイクル(以下、
移行サイクルと呼ぶ)での熱特性及びサイクル増分燃焼
度が、平衡サイクルのそれらと同程度になる、又は、速
やかに平衡サイクルのそれらに収束するのが好ましい。
しかしながら、従来の初装荷炉心のように燃料集合体平
均濃縮度が一種類の場合には、平衡サイクルへの移行に
長い時間を要し、移行サイクルでの取替燃料集合体の数
の変動も大きかった。
【0005】このため、BWRにおいて、平均濃縮度の
異なる多種類の燃料集合体を組合せて初装荷炉心を構成
し、1サイクル毎に平均濃縮度の低い燃料集合体から取
り出して、これを新燃料集合体と交換することにより、
初装荷炉心に装荷した燃料集合体からの平均取出燃焼度
を増大させると共に、次サイクルへの移行を速やかにす
る試みがなされている。この技術は、例えば特開昭57−
8486号公報に記載されている。
【0006】一方、運転サイクルの長期化と高燃焼度化
のためには、初装荷炉心においても平均濃縮度を上げる
必要がある。前述したように平均濃縮度の異なる多種類
の燃料集合体を組み合わせて初装荷炉心を構成する場合
には、燃料集合体同士の濃縮度差が大きくなり、高濃縮
度燃料集合体(以下、高濃縮度燃料と呼ぶ)と低濃縮度
燃料集合体(以下、低濃縮度燃料と呼ぶ)の核特性の差
が大きくなった。
【0007】核特性の差が大きく異なる燃料集合体が隣
接する場合、各々の中性子スペクトルが異なることから
中性子のやりとりが生じる。この結果、燃焼初期におい
て、最大線出力密度が大きく、原子炉炉心の熱的余裕が
小さくなり、熱的余裕の改善が課題とされていた。
【0008】また、炉心の平均濃縮度を上げると、炉心
全体が有する余剰反応度が高くなる傾向にある。そのた
め、運転中に炉心内に挿入する制御棒の本数が多く必要
となる。このときに、制御棒を挿入するセルにおいて、
制御棒を長い期間炉心内に挿入されたまま燃焼させる
と、このセルを構成する燃料集合体は、制御棒挿入側の
出力は小さく、反対側の出力は制御棒挿入側より大きく
なる。即ち、制御棒挿入側の燃料棒の燃焼は遅くなるの
で、制御棒を引き抜いた場合に制御棒挿入側の燃料棒の
出力が大きくなるという現象がある。このため、運転中
に長期間炉心内に挿入される制御棒を取り囲む燃料集合
体は、最も平均濃縮度が低い燃料集合体(低濃縮度燃
料)で構成される。
【0009】このように、高燃焼度化を目指した初装荷
炉心においては、低濃縮度燃料4体で制御棒を取り囲ん
だコントロールセルを多く設ける必要がある。そのた
め、コントロールセル以外のセルに装荷する燃料集合体
は、高濃縮度燃料の体数割合が多くなる傾向にあり、高
濃縮度燃料をできるだけ隣接させる必要があった。高濃
縮度燃料は濃縮度が高いため、この燃料を隣接して装荷
する場合には、これらの燃料の出力が高くなり原子炉炉
心の熱的余裕が厳しくなる傾向にあった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】高燃焼度化を目指した
初装荷炉心においては、炉心平均濃縮度が高いので、コ
ントロールセルの数を多くする必要があり、また余剰反
応度が高くなることからコントロールセルには、低濃縮
度燃料が必要である。このため、炉心平均濃縮度を高く
すると共に、コントロールセル以外のセルに高濃縮度燃
料を多く装荷する必要があった。しかしながら、高濃縮
度燃料を数多く集中的に配置することは、反応度の高い
燃料を隣接させ配置することであり、必然的に熱的余裕
が厳しくなるという問題があった。
【0011】本発明は、高濃縮度燃料を隣接させて配置
しつつ熱的余裕を向上できる高燃焼度化対応の初装荷炉
心を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、ウラン235の平均濃縮度が異なる多種
類の燃料集合体を組合せて構成した初装荷炉心におい
て、前記平均濃縮度が最も低い燃料集合体4体で構成し
た正方形状のセルと、前記平均濃縮度が最も高い燃料集
合体3体で構成したL型セルとを備え、該L型セルの各
燃料集合体が前記正方形状のセルに隣接するように、該
L型セルを前記正方形状のセルのコーナー部に配置し、
該L型セルの燃料集合体の前記炉心に装荷された全燃料
集合体に対する体数割合が10%以上であり、前記L型
セルを構成する燃料集合体は、可燃性毒物を含む燃料棒
の数が異なる複数種類の燃料集合体からなる。
【0013】
【作用】燃料集合体の熱的制限値には、最大線出力密度
と最小限界出力比がある。このうち、最大線出力密度は
3つのピーキング係数によって決まる。第1のピーキン
グ係数は、燃料集合体の軸方向に垂直な横断面におけ
る、燃料棒1本の出力の、燃料集合体の全燃料棒の平均
出力に対する比率を表す局所ピーキング係数である。第
2のピーキング係数は、燃料集合体の軸方向に垂直な横
断面における出力のうち、最大出力の、軸方向全体の平
均出力に対する比率を表す軸方向ピーキング係数であ
る。第3のピーキング係数は、燃料集合体1体の出力
の、炉心の全燃料集合体の平均出力に対する比率を表す
径方向ピーキング係数である。
【0014】本発明は、これらの3つのピーキング係数
のうち、高濃縮度燃料についての径方向ピーキング係数
を小さくするものである。
【0015】図2は、本発明の基幹をなす、3体の高濃
縮度燃料がL型セルを構成した燃料の装荷パターンを示
している。図2で、AがL型セル(斜線で示す)を、B
が4体の低濃縮度燃料で構成される正方形状のセル(太
線で示す)を示す。燃料集合体の径方向ピーキング係数
は、いろいろな要素により影響を受ける。径方向ピーキ
ング係数は燃料集合体の出力を表すものであるので、燃
料集合体の反応度が大きいほど出力は高くなる。また、
隣接する燃料集合体の出力が高ければ、その影響を受け
て、径方向ピーキング係数が大きくなる。また、隣接し
たコントロールセルに制御棒が挿入されていると、その
セルの燃料集合体の出力が低くなり、その影響で径方向
ピーキング係数も小さくなる。
【0016】初装荷炉心において、最大線出力密度が高
くなるのは高濃縮度燃料であるので、高濃縮度燃料の径
方向ピーキング係数を小さくすることができれば、炉心
全体の最大線出力密度も低くすることが可能である。
【0017】また、初装荷炉心において、高燃焼度化を
目指し燃料集合体の濃縮度の種類を3種類とした場合、
初装荷炉心の第1サイクル初期においては、3種類の濃
縮度のうち中濃縮度燃料集合体(以下、中濃縮度燃料と
呼ぶ)の反応度が最も高くなる。そのため、最大線出力
密度が発生しやすい高濃縮度燃料には、中濃縮度燃料を
前後左右の4方向から隣接させると最大線出力密度が高
くなりやすい。図3はこの例を示している。この装荷パ
ターンの特徴は、中濃縮度燃料2と高濃縮度燃料3を交
互にチェッカーボード状に配置したものである。このよ
うな配置は従来からよく実施されていたもので、反応度
の高い燃料と低い燃料を交互に配置しているので、径方
向ピーキング係数が小さい装荷パターンとなっている。
しかしながら、熱的制限値の1つである最大線出力密度
についてみてみると、Iの位置は高濃縮度燃料のため局
所ピーキング係数は大きいので、最大線出力密度がIで
発生することになる。
【0018】一方、図2においては、高濃縮度燃料3
は、前後左右の隣接位置のうち2方向にしか反応度の高
い中濃縮度燃料2は装荷されていないので、高濃縮度燃
料3の径方向ピーキング係数は、図3のIよりも小さく
なる。但し、図3のE及びJにある中濃縮度燃料の径方
向ピーキング係数よりも、図2のI及びFにある中濃縮
度燃料の径方向ピーキング係数の方が大きくなる。しか
しながら、中濃縮度燃料の場合、局所ピーキング係数が
高濃縮度燃料ほど大きくないので、径方向ピーキング係
数が大きくなっても、炉心全体の最大線出力密度には影
響しない。図2のD及びLの燃料は、運転中に制御棒が
挿入されるコントロールセルBに隣接しているので、コ
ントロールセルの影響を受ける。即ち、コントロールセ
ルBの燃料の出力が低いので、D及びLの高濃縮度燃料
の径方向ピーキング係数は小さくなる。
【0019】以上説明したように、図2に示すように、
コントロールセルのコーナーにL型に高濃縮度燃料を配
置することで、高濃縮度燃料の最大線出力密度を小さく
抑えることができる。
【0020】図4は、上記L型セルを構成する高濃縮度
燃料の炉心の全燃料集合体に対する体数割合と、最大線
出力密度との関係を示している。同図からわかるよう
に、上記体数割合を10%以上とすることにより、最大
線出力密度を運転制限値以下に低くすることができる。
このように、図2のようなL型装荷パターンによって最
大線出力密度は低くなる。しかし、高濃縮度燃料は炉心
内に数多くあるので、図2に示すL型セルを、高濃縮度
燃料に最大線出力密度が発生し易く、径方向ピーキング
係数が大きい位置に配置する必要がある。このため、炉
心内に一定割合以上、L型セルを設けることが最大線出
力密度を下げるうえで効果的である。
【0021】上述したように、本発明では、L型セルに
属する高濃縮度燃料を全炉心燃料の10%以上にするこ
とで、最大線出力密度が小さく、高燃焼度化が可能な初
装荷炉心を実現することができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。
【0023】(実施例1)図1に、本発明による初装荷
炉心の燃料装荷パターンの第1の実施例を示す。本装荷
パターンは、全炉心の燃料集合体数が764体で、その
うち低濃縮度燃料1が244体,中濃縮度燃料2が17
6体,高濃縮度燃料3が344体より構成されている。
運転中に使用する制御棒を挿入するためのコントロール
セルB(太線で示す)は、低濃縮度燃料4体により構成
され、その個数は炉心内に25個ある。ただし、これら
25個のコントロールセルをすべて運転中に使用するこ
とを意味しているわけではない。その他の低濃縮度燃料
は、主として炉心の最外周部に配置され、残りの低濃縮
度燃料は、その他の領域に高濃縮度燃料及び中濃縮度燃
料と混在して配置されている。
【0024】高濃縮度燃料3は、主として2つの領域に
装荷してある。第一の領域は、炉心外周で最外周から第
二層目及び第三層目の径方向ピーキング係数が中性子の
漏洩により小さくなる領域である。第二の領域は、炉心
の周辺以外の領域である。ここでは、3体の高濃縮度燃
料がL型セルA(斜線で示す)を構成し、コントロール
セルBのコーナーに多く配置されている。コントロール
セルBのコーナーに配置されているL型セルの数は32
個で、これに属する高濃縮度燃料の体数は96体で、炉
心の全燃料体数に対する割合は12.6% である。
【0025】本実施例では、コントロールセルの燃料の
出力が低いので、L型セルの高濃縮度燃料の径方向ピー
キング係数は小さくなる。従って、高濃縮度燃料の最大
線出力密度を低減し、熱的余裕を向上することができ
る。
【0026】尚、本実施例の燃料集合体としては、燃料
棒が8行8列の正方格子状に配列され、中央部の4格子
分の領域に円筒状の水ロッドが1本配置されている燃料
集合体や、燃料棒が9行9列の正方格子状に配列され、
中央部の7格子分の領域に円筒状の水ロッドが2本配置
されている燃料集合体や、燃料棒が9行9列の正方格子
状に配列され、中央部の9格子分の領域に角柱状の水ロ
ッドが1本配置されている燃料集合体などを用いること
ができる。
【0027】(実施例2)図5に、本発明による初装荷
炉心の燃料装荷パターンの第2の実施例を示す。本装荷
パターンは、全炉心の燃料集合体数が872体で、その
うち低濃縮度燃料1が272体,中濃縮度燃料2が20
4体,高濃縮度燃料3が396体より構成されている。
運転中に使用する制御棒を挿入するためのコントロール
セルB(太線で示す)は、低濃縮度燃料4体により構成
され、その数は炉心内に29個ある。ただし、これら2
9個のコントロールセルをすべて運転中に使用すること
を意味しているわけではない。その他の低濃縮度燃料
は、主として炉心の最外周部に配置され、残りの低濃縮
度燃料は、その他の領域に高濃縮度燃料及び中濃縮度燃
料と混在して配置されている。
【0028】3体の高濃縮度燃料で構成されたL型セル
A(斜線で示す)は、コントロールセルBのコーナーに
多く配置されている。コントロールセルBのコーナーに
配置されているL型セルの数は40個で、これに属する
高濃縮度燃料の体数は120体で、炉心の全燃料体数に
対する割合は、13.8% である。
【0029】本実施例でも、第1の実施例と同じ効果を
得ることができる。更に、本実施例では、L型セルの数
が第1の実施例よりも多いので、炉心内の燃料の出力分
布を第1の実施例よりも平坦化できる。従って、本実施
例は、炉心内の径方向ピーキング係数の分布を第1の実
施例よりも平坦化することができる。また、本実施例の
炉心サイズが第1の実施例よりも大きいことも、径方向
ピーキング係数の分布を平坦化することに寄与してい
る。尚、本実施例の燃料集合体としても第1の実施例と
同じものを用いることができる。
【0030】(実施例3)図6に、本発明による初装荷
炉心の燃料装荷パターンの第3の実施例を示す。本装荷
パターンは、全炉心の燃料集合体数が764体で、その
うち低濃縮度燃料1が216体,中濃縮度燃料2が17
6体,高濃縮度燃料3が372体より構成されている。
運転中に使用する制御棒を挿入するためのコントロール
セルB(太線で示す)は、低濃縮度燃料4体により構成
され、その数は炉心内に25個ある。ただし、これら2
5個のコントロールセルをすべて運転中に使用すること
を意味しているわけではない。その他の低濃縮度燃料
は、高濃縮度燃料及び中濃縮度燃料と混在して配置され
ている。
【0031】炉心の最外周部には、高濃縮度燃料が装荷
されている。また、この領域以外では、主として、3体
の高濃縮度燃料がL型セルA(斜線で示す)を構成し、
コントロールセルBのコーナーに多く配置されている。
コントロールセルBのコーナーに配置されているL型セ
ルの数は32個で、これに属する高濃縮度燃料の体数は
96体で、炉心の全燃料体数に対する割合は12.6%
である。
【0032】本実施例でも、第1の実施例と同じ効果を
得ることができる。更に、本実施例では、炉心の最外周
部に高濃縮度燃料が装荷されているので、炉心の外周領
域の燃料の出力を増加させることができる。従って、本
実施例は、炉心内の径方向ピーキング係数の分布を第1
の実施例よりも平坦化することができる。尚、本実施例
の燃料集合体としても第1の実施例と同じものを用いる
ことができる。
【0033】(実施例4)図7に、本発明による初装荷
炉心の燃料装荷パターンの第4の実施例を示す。本装荷
パターンは、全炉心の燃料集合体数が764体で、その
うち低濃縮度燃料1が240体,中濃縮度燃料2が18
4体,高濃縮度燃料が340体より構成されている。高
濃縮度燃料には2つの種類があり、両者の違いは、ガド
リニア入りペレットを含む燃料棒の本数である。本実施
例では、ガドリニア入りペレットを含む燃料棒の本数が
少ない燃料集合体を高濃縮度燃料(低Gd燃料)3は2
36体,多い燃料集合体を高濃縮度燃料(高Gd燃料)4
は104体で、合計で340体となっている。同じ高濃
縮度燃料で2つの種類を設けているのは、径方向ピーキ
ング係数を低減するためである。運転中に制御棒を挿入
するためのコントロールセルB(太線で示す)は、低濃
縮度燃料4体により構成され、その数は炉心内に25個
ある。ただし、これら25個のコントロールセルをすべ
て運転中に使用することを意味しているわけではない。
その他の低濃縮度燃料は、主として炉心の最外周部に配
置され、残りの低濃縮度燃料は、その他の領域に高濃縮
度燃料及び中濃縮度燃料と混在して配置されている。
【0034】高濃縮度燃料の一部は、3体でL型セルA
(斜線で示す)を構成し、コントロールセルBのコーナ
ーに多く配置されている。L型セルを構成する高濃縮度
燃料は2種類あり、高濃縮度燃料(低Gd燃料)3と高
濃縮度燃料(高Gd燃料)4を組合せて構成されてい
る。この場合、L型セルの数は28個で、これに属する
高濃縮度燃料の体数は84体で、炉心の全燃料体数に対
する割合は11.0% である。
【0035】本実施例でも、第1の実施例と同じ効果を
得ることができる。更に、本実施例では、高濃縮度燃料
(低Gd燃料)3と高濃縮度燃料(高Gd燃料)4を組
合せることにより、これらの燃料が有する異なる出力抑
制効果を利用して、炉心内の燃料の出力分布を段階的に
制御することが可能となる。従って、本実施例は、炉心
内の径方向ピーキング係数の分布を第1の実施例よりも
平坦化することができる。このために、本実施例では、
第1の実施例よりもL型セルの数を少なくしても、第1
の実施例と同じ効果を達成することができる。尚、本実
施例では、L型セルを構成する高濃縮度燃料としてGd
を含む燃料棒の本数が異なる2種類の燃料集合体を用い
たが、これを3種類にしても同様な効果を得ることがで
きる。また、本実施例の燃料集合体としても第1の実施
例と同じものを用いることができる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、高濃縮度燃料を隣接さ
せて配置しても高濃縮度燃料の径方向ピーキングを小さ
くし、最大線出力密度を低く抑えることができるので、
熱的余裕を向上し高燃焼度化を図ることのできる初装荷
炉心を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による初装荷炉心の第1の実施例を示す
図。
【図2】本発明の炉心内燃料装荷パターンを示す図。
【図3】比較例の炉心内燃料装荷パターンを示す図。
【図4】L型セルを構成する高濃縮度燃料の体数割合と
最大線出力密度の関係図。
【図5】本発明による初装荷炉心の第2の実施例を示す
図。
【図6】本発明による初装荷炉心の第3の実施例を示す
図。
【図7】本発明による初装荷炉心の第4の実施例を示す
図。
【符号の説明】
1…低濃縮度燃料、2…中濃縮度燃料、3,4…高濃縮
度燃料。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉岡 敏朗 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立 エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 小山 淳一 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株式会社 日立製作所 電力・電機開発 本部内 (72)発明者 山中 章広 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 中村 光也 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 配川 勝正 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (56)参考文献 特開 平5−249270(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 5/00 G21C 5/18 G21C 3/30

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウラン235の平均濃縮度が異なる多種類
    の燃料集合体を組合せて構成した初装荷炉心において、 前記平均濃縮度が最も低い燃料集合体4体で構成した正
    方形状のセルと、前記平均濃縮度が最も高い燃料集合体
    3体で構成したL型セルとを備え、 該L型セルの各燃料集合体が前記正方形状のセルに隣接
    するように、該L型セルを前記正方形状のセルのコーナ
    ー部に配置し、 該L型セルの燃料集合体の前記炉心に装荷された全燃料
    集合体に対する体数割合が10%以上であり、前記L型
    セルを構成する燃料集合体は、可燃性毒物を含む燃料棒
    の数が異なる複数種類の燃料集合体からなることを特徴
    とする初装荷炉心。
  2. 【請求項2】請求項1の初装荷炉心において、前記正方
    形状のセルを構成する燃料集合体は、出力運転中に炉心
    に挿入されて出力調整用に使用される制御棒に隣接する
    ことを特徴とする初装荷炉心。
  3. 【請求項3】請求項1又は2の初装荷炉心において、前
    記平均濃縮度が最も低い燃料集合体は可燃性毒物を含ま
    ないことを特徴とする初装荷炉心。
  4. 【請求項4】請求項1乃至の何れかの初装荷炉心にお
    いて、前記燃料集合体を構成する燃料棒が8行8列の正
    方格子状に配列され、中央部の4格子分の領域に円筒状
    の水ロッドが1本配置されていることを特徴とする初装
    荷炉心。
  5. 【請求項5】請求項1乃至の何れかの初装荷炉心にお
    いて、前記燃料集合体を構成する燃料棒が9行9列の正
    方格子状に配列され、中央部の7格子分の領域に円筒状
    の水ロッドが2本配置されていることを特徴とする初装
    荷炉心。
  6. 【請求項6】請求項1乃至の何れかの初装荷炉心にお
    いて、前記燃料集合体を構成する燃料棒が9行9列の正
    方格子状に配列され、中央部の9格子分の領域に角柱状
    の水ロッドが1本配置されていることを特徴とする初装
    荷炉心。
JP23099695A 1994-09-09 1995-09-08 初装荷炉心 Expired - Fee Related JP3260600B2 (ja)

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