JP5547957B2 - 沸騰水型原子炉炉心 - Google Patents

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Description

本発明は、核燃料物質として、ウランのみを含む燃料集合体(以下、「ウラン燃料集合体」と記す)と、ウラン−プルトニウム混合酸化物を含む燃料集合体(以下、「MOX燃料集合体」と記す)とを装荷した沸騰水型原子炉(以下、「BWR」とも記す)炉心の長期サイクル運転において、安全に運転できるBWR炉心に関するものである。
軽水炉の炉心は、多数の燃料集合体を正方格子状に配列して構成されており、一般に、燃料集合体には、天然ウランを濃縮した濃縮ウランが用いられる。この燃料集合体は、所定の運転期間(通常は13ヶ月程度)を経た後、炉心に装荷されている1/4〜1/5程度の燃料が新しい燃料集合体と交換される。つまり、炉心内には、炉内滞在期間の異なる複数の燃料集合体が混在していることになる。
これら炉内滞在期間の異なる燃料集合体の炉内での配置方法(装荷パターン)は数多く存在し、目的に応じた燃料装荷パターンが選択される。例えば、燃料交換の手間を最小化するような装荷パターンや、燃料棒の最大線出力密度を抑制するような装荷パターン、制御棒パターンを簡略化する装荷パターン等がある。
ところで、BWRでは、ウラン燃料集合体に対して、ウラン235の平均濃縮度を高め、平均取出燃焼度の増加を図り、燃料サイクルコストを低減させる試みが段階的になされており、現在のところ平均取出燃焼度として約45GWd/tを達成する燃料が実用化されており、さらに将来的には50GWd/tまで増加させる計画がある。
また、BWRでは、使用済み燃料を再処理して得られるプルトニウムを取り出し、二酸化プルトニウム(PuO)と二酸化ウラン(UO)とを混ぜたMOX燃料集合体を炉内に装荷させ、省資源化及びプルトニウム消費を図る所謂「プルサーマル計画」が進められている。MOX燃料集合体を炉内に装荷する際には、炉内の燃料を全てMOX燃料集合体とする方法と、炉内の燃料のうち一部のみをMOX燃料集合体とする方法とがある。
このMOX燃料集合体に対しては、効率的にプルトニウムを活用するため、燃料集合体1体あたりのプルトニウム富化度を高める検討がなされており、通常これはMOX燃料集合体の平均取出燃焼度を増加させることにつながる。
しかしながら、MOX燃料集合体は、ウラン燃料集合体に比較して使用実績が少なく、高燃焼度化は遅れているのが現状であり、炉内の一部のみをMOX燃料集合体とする際には、ウラン燃料集合体に比べて平均取出燃焼度が低く設計されたMOX燃料集合体が用いられる可能性が高い。
更に、BWRでは、運転期間を長期化させ、原子炉の設備利用率を向上させることにより経済性を向上させる長期サイクル運転計画も進行している。この場合、燃料の平均取出燃焼度は減少するが、設備利用率の向上により、それを補って余りある経済性の向上が見込める。一般に、長期サイクル運転を行うには、燃料の交換体数を増加させる必要があり、炉内の装荷パターンの自由度は著しく減少する。
一方、燃料装荷パターンについては、制御棒パターンを簡略化する装荷パターン(例えば、特許文献1参照)や、燃料交換の手間を最小化する装荷パターン(例えば、特許文献2参照)等が既に提案されている。
ここで、特許文献1に示された技術思想は、現在の原子炉炉心でもしばしば用いられている。この技術思想では、予め定められた位置の制御棒セルに、「コントロール・セル(CC:control cell)」と呼ばれる低反応度の燃料集合体を配し、運転中はもっぱらCCに制御棒を挿入することで簡素化された制御棒パターンで運転を行う技術思想である。
CCを構成する炉心は「コントロール・セル炉心(CCC:control cell core)」と呼ばれ、現在においても主流な炉心構成の一つである。CCCの場合、比較的少ない本数の制御棒のみを深挿入させて運転することができる。
例えば、この深挿入制御棒の挿入により、炉心の出力分布を下部ピークとすることができ、運転中ボイド率の上昇に伴うプルトニウムの蓄積が期待できるため、サイクル末期で制御棒を引き抜き、流量を高める等して炉心のボイド率を下げることで、蓄積したプルトニウムを燃焼させることができるため、経済性に優れた炉心を構成することができる。このような運転方法を「スペクトルシフト運転」という。
この「スペクトルシフト運転」ように、経済性向上のための運転には、CCCの利用が極めて有用である。一方、CCC炉心の場合、制御棒本数が限定的となるため、CCに挿入される制御棒にはなるべく制御棒価値を持たせておくことが好ましい。更に、CCCの場合、深制御棒を長期間挿入する傾向があり、CC内の燃料は片燃え(制御棒側半面、特にコーナ燃料棒の燃焼が進まない状態)が起きる。
サイクル末期の反応度補償のために、これらの制御棒を引き抜くときには、このコーナ燃料棒が出力過大となり、燃料健全性を損ねる恐れがある。これを回避するため、特に、長期運転サイクルの場合には、途中で使用する制御棒を変更するなど、余りに長期問に亘り制御棒を挿入することとしない等の工夫がなされる。このため、運転サイクルが長いほど炉心設計において予め準備するCCの数は多くしておく必要がある。
また、ウラン燃料集合体とMOX燃料集合体を同時に装荷する炉心の装荷パターンとしては、例えば、MOX燃料集合体を外周領域に装荷することにより効率的に燃料交換の手間を最小化するような装荷パターン(特許文献3)、経済性を損なうことなく炉心内の出力分布の平坦化を図ることで熱的運転余裕を確保して安全性の高いBWR炉心を得るための各燃料集合体の配置を定めるような装荷パターン(特許文献4)、MOX燃料集合体の炉心単位体積当たりの装荷率を炉心中央領域より炉心周辺領域で大とする装荷パターン(特許文献5)、反応度の燃焼変化特性の違いを利用し、反応度利得を得ることができるBWR炉心を得るための各燃料集合体の配置を定めるような装荷パターン(特許文献6)、安全性を損なうことなくMOX燃料集合体のPu富化度を上昇させることができるBWR炉心を得るための核燃料集合体の配置を定めるような装荷パターン(特許文献7)等も提案されている。
特開昭55−070792号公報 特開昭60−100086号公報 特開昭60−262090号公報 特開2002−372594号公報 特開昭63−16292号公報 特開2003−185776号公報 特開2006−284278号公報
BWRの取替炉心においては、炉心最外周部には、燃焼が進んだ反応度の低い燃料集合体を装荷する方法が用いられる。この技術思想は、低リーク炉心とも呼ばれ、中性子の炉外への漏れを抑制し、炉心反応度を高め、ひいては燃料寿命を伸ばして経済性を高めることができる。一方、最外周に装荷された燃料集合体の出力が小さくなる分、炉心内部の出力分担は大きくなるため、熱的運転余裕は厳しい方向に作用する。適切な熱的運転余裕を確保するために、上述のCCCの技術や燃料設計の高度化といった対策が併用される。
長期運転サイクルのニーズが高まる中、ウラン燃料集合体及びMOX燃料集合体が混在する炉心において長期運転サイクルを達成する上で、経済性を損なうことなく、安全で、良好な炉心特性を得ることのできる炉心が提供できれば、今後の原子炉の利用に対して大きな貢献になる。上述のとおり、MOX燃料集合体の燃焼度は、ウラン燃料集合体よりも低く設計される傾向にあり、このため、MOXが混在する炉心においては、ウラン燃料集合体のみで構成される炉心にくらべると、同じサイクル長さを達成するために必要となる新燃料の数(取替体数)は必然的に多くなる。
もともと、より多くの取替体数を必要とする長期運転サイクルを想定した場合、MOX燃料集合体とウラン燃料集合体が混在する炉心の取替体数は相当の数に及ぶ。新燃料の数の増加は、炉心設計における自由度を著しく低下させる。また、CCCを前提に炉心設計を行う場合、前述に説明した理由から長期サイクルでは、CCの数が多く必要となり、炉心設計の自由度はさらに制約を受け、熱的運転余裕や炉停止余裕と言った安全上の制限を確保することは極めて困難である。
つまり上に示した従来技術は、炉内装荷パターンの自由度が著しく低下する長期サイクル運転については配慮がなされていないために、従来技術のみでは、ウラン燃料集合体とMOX燃料集合体とが混在してなる炉心に対して長期運転サイクルを実現することはできない。
本発明は、安全に14ヶ月以上運転でき、制御棒パターンが簡略化されたウラン/MOX燃料集合体が混在する炉心を得ることを目的とする。
請求項1に記載された発明に係る沸騰水型原子炉炉心は、核燃料物質としてウランのみを含むウラン燃料集合体と、核燃料物質としてウラン−プルトニウム混合酸化物を含むMOX燃料集合体とが同時に装荷され、前記MOX燃料集合体の平均取出燃焼度が前記ウラン燃料集合体よりも小さく設計されている沸騰水型原子炉炉心において、
最外周領域の8割以上に少なくとも1サイクル燃焼したMOX燃料集合体を配置し、
4体の燃料集合体でCCを構成し、当該CCは燃焼初期から初期と末期の間の燃焼途中にかけて制御棒が挿入されるCCと、燃焼途中から末期にかけて制御棒が挿入されるCCとを有し、
前記CCのうち、3体以上がウラン燃料集合体であることを特徴とするものである。
請求項2に記載された発明に係る沸騰水型原子炉炉心は、請求項1に記載のウラン燃料集合体は燃料棒を9行9列以上の燃料棒正方格子配列であり、
前記MOX燃料集合体は9行9列の燃料棒正方格子配列であって、
前記CCを構成する燃料集合体のうち1体はMOX燃料集合体であるものを含むことを特徴とするものである。
本発明は、安全に14ヶ月以上運転でき、制御棒パターンが簡略化されたウラン/MOX混在炉心を得ることができるという効果がある。
13ヶ月運転時に取出燃焼度が45GWd/tとなるよう設計されたウラン燃料集合体と、13ヶ月運転時に取出燃焼度が35GWd/tとなるよう設計されたMOX燃料集合体とが混在する19ヶ月運転を想定した原子炉炉心(第4象限)における燃料装荷パターンを示した説明図である。 制御棒計画を示した説明図である。 炉心の熱適制限値(最大線出力密度)を示した線図である。 炉心の熱適制限値(最小限界出力比)を示した線図である。 炉心の余剰反応度を示した線図である。 最大制御棒価値をもつ制御棒1本が引き抜けた場合の炉心の実効増倍率を示した線図である。 取出燃焼度が45GWd/tに設計されたウラン燃料集合体と、40GWd/tに設計されたMOX燃料集合体とを装荷した原子炉において、運転期間を19ヶ月とした場合の燃料装荷パターンを示した説明図である。 取出燃焼度が45GWd/tに設計されたウラン燃料集合体と、35GWd/tに設計されたMOX燃料集合体との無限増倍率の燃焼推移を示した線図である。
本発明は、ウラン燃料集合体と、ウラン燃料集合体よりも平均取出燃焼度が低く設計されたMOX燃料集合体が同時に装荷され、運転期間が14ヶ月以上であるCCCにおいて、最外周に配置される燃料のうち、8割以上をMOX燃料集合体とし、4体の燃料集合体で構成されるCCのうち、3体以上をウラン燃料集合体とする装荷パターンである。これにより、安全に14ヶ月以上運転でき、制御棒パターンが簡略化されたウラン/MOX燃料集合体が混在する炉心を得ることができる。
まず、長期サイクル運転炉心の特徴について述べる。長期サイクル運転においては、燃料取替体数が増加し、炉内に存在する滞在期間の異なる燃料の種類が減少するため、炉内の装荷パターンの自由度が著しく減少する。原子炉の運転に際しては、燃料の出力が過剰に高まることは避けなければならないが、取替体数が多く、かつ、CCを用意する場合には、炉心設計による自由度がそもそも少なくなってしまうため、局所的な装荷パターンの工夫による出力ピーキングの抑制は困難となる。
そのような場合であっても、次の4つの留意点を考慮することが必要である。
1)運転期問中の長期に亘ってピーキングの低減に寄与すること、
2)炉心の経済性の低下を招かないこと、
3)停止余裕などその他の炉心特性を悪化させるものでないこと、
さらに、運転期間の伸張に伴い燃料取替体数が増加することから、サイクル中期における余剰反応度が高まるため、十分に反応度を制御する必要があり、この観点からは、
4)過度に余剰反応度を高めず、かつ、制御性に優れた炉心であること
MOX燃料はウラン燃料と比較すると、核分裂を効率的に促す熱中性子を良く吸収するプルトニウムが含まれているため、ウラン燃料に比べて熱中性子が不足し、中性子スペクトルが硬化する傾向にある。また、中性子スペクトルの硬化により、MOX燃料の燃焼による反応度の低下は、ウラン燃料に比べて緩やかとなる。
MOX燃料は、これを原子炉炉心の最外周に装荷することにより、炉心の周囲に存在する多量の減速材により中性子スペクトルの硬化を抑制できるため、MOX燃料の反応度は上昇する。更に、燃焼による反応度低下が緩やかであるMOX燃料を炉心最外周へ配置することにより、運転期間を通じて炉心出力分布を平坦化することが可能である。
MOX燃料においては、中性子スペクトルが硬化する結果、主に熱中性子を吸収することにより反応度を制御する制御棒の価値がウラン燃料と比較して低くなるという特徴も持つ。このため、使用する制御棒にはなるべくMOX燃料を隣接させないこと(つまり、ウラン燃料を隣接させること)により、制御棒価値を高めることができる。
MOX燃料においては、ウラン燃料に比べて制御棒価値が低下するため、1つのCCのうち、半数以上をMOX燃料集合体とすると、当該CCの制御棒価値の低下を招き、CCによる炉心の反応度低下量が十分ではなくなる。その場合、CC内の制御棒のみでは運転ができなくなり、CC以外の制御棒を使用する必要がある。そうなると、CCによるスペクトルシフト運転の効果が充分に行えない等の経済性の低下を招くこととなる。
また、CCの大部分(3体以上)をウラン燃料集合体とすることにより、余剰反応度の高くなりやすい、MOX燃料集合体が混在する長期サイクル運転炉心であっても適切に運転期間中の反応度を制御することが可能である。
以上構成により、上述した1)〜4)に示した留意点を解決し、長期運転サイクルに好適なMOX混在炉心を構成することができる。
図1〜図6は、取出燃焼度が45GWd/tに設計されたウラン燃料集合体と、35GWd/tに設計されたMOX燃料集合体とを装荷した原子炉において、運転期間を19ヶ月とした場合の燃料装荷パターン、制御棒パターン、炉心特性について示したものである。
図1は13ヶ月運転時に取出燃焼度が45GWd/tとなるよう設計されたウラン燃料集合体と、13ヶ月運転時に取出燃焼度が35GWd/tとなるよう設計されたMOX燃料集合体とが混在する19ヶ月運転を想定した原子炉炉心の燃料配置を示す説明図である。図1では炉心は対称性を有しているため、第4象限のみを示している。他の象限は、第4象限の回転対称となっている。最外周に全て2サイクル目MOX燃料集合体を配しており、CCにはウラン燃料集合体のみを用いている。
図中の太枠で示すコントロール・セル(CC)にはウラン燃料集合体のみを配置し、炉心最外周には2サイクル目のMOX燃料集合体のみを配置している。本実施例では、764体中444体がウラン燃料集合体であり、320体がMOX燃料集合体である。これは、混合酸化物の重量が重金属重量の約1/3を占める、いわゆる1/3MOX炉心であり、既存の沸騰水型原子炉では、混合酸化物燃料の重量が重金属重量の1/3までで運用されるため、最もMOX燃料集合体の装荷割合の高い例である。
本発明は、MOX燃料集合体の取出燃焼度がウラン燃料集合体の取出燃焼度より低い場合のものであり、本実施例からMOX燃料集合体の装荷割合を低下させることは、反応度の高いウラン燃料集合体の装荷割合が増加するため、新燃料体数は減少し、炉内燃料配置の自由度が高めるため、MOXの装荷割合が本実施例よりも低い場合には、さらに容易に炉心を構成することが可能である。
図2は運転中の原子炉における制御棒計画を示したものである。図において、「−」で示したセルは、制御棒が全引抜状態であることを示しており、数字は全引抜状態が48である場合の制御棒の引抜量を示している。即ち、多数用意されたCCから、燃焼とともに使用するCCを徐々に交代する計画となっており、過度に長期に亘ってCCに制御棒が挿入されることが無いように工夫されている。またその制御棒の挿入期間は最大で10GWd/t程度以下である。これは運転期間が13ヶ月である場合に相当する。
図3、図4は上記実施例の熱適制限値(最大線出力密度、最小限界出力比)の燃焼推移を示したものである。本発明の効果により、運転期間を通して運転制限値に対して十分な余裕を確保している。図5は炉心の余剰反応度の燃焼推移を示したものである。サイクル中期にて余剰反応度が最大となるが、過度に余剰反応度が高まることが無いことが分かる。
図6は最大制御棒価値をもつ制御棒1本が引き抜けた場合の炉心の実効増倍率を示したものである。本発明の効果により、制限値に対して十分な余裕を確保している。本実施例の場合、ウラン燃料集合体、MOX燃料集合体の平均取出燃焼度はそれぞれ、41GWd/t、28GWd/tである。
図7は取出燃焼度が45GWd/tに設計されたウラン燃料集合体と、40GWd/tに設計されたMOX燃料集合体とを装荷した原子炉において、運転期間を19ヶ月とした場合の燃料装荷パターンを示したものである。この場合も図1〜図6に示した実施例と同様に、十分な運転余裕を確保することができる。
図8は取出燃焼度が45GWd/tに設計されたウラン燃料集合体と、35GWd/tに設計されたMOX燃料集合体との無限増倍率の燃焼推移を示した線図である。図中のU1、M1等は、ウラン燃料集合体が1サイクル燃焼した際に到達する燃焼度、MOX燃料集合体が1サイクル燃焼した際に到達する燃焼度を示している。
図から、前述したようにウラン燃料集合体に比べてMOX燃料集合体の無限増倍率は、燃焼に伴う反応度低下量が少なく、燃焼による反応度変化はウラン燃料集合体に比べ、MOX燃料集合体の方が緩やかである。また、取出燃焼度が低く設定されているMOX燃料集合体の方が反応度が低いことが分かる。
また、図7の最外周に配置されている燃料は全て2サイクル目のMOX燃料集合体であり、これは図8のM1からM2の燃焼期間に相当する。仮に、最外周の燃料を全て3サイクル目のウラン燃料集合体とすると、図2のU2からU3に相当するが、2サイクル目のMOX燃料集合体のM1からM2より出力が低く、さらに燃焼に伴い急峻に出力が低下するため、炉心の出力分布は最外周の燃料を2サイクル目のMOX燃料集合体とした場合に比べ平坦にならないことは明らかである。

Claims (2)

  1. 核燃料物質としてウランのみを含むウラン燃料集合体と、核燃料物質としてウラン−プルトニウム混合酸化物を含むMOX燃料集合体とが同時に装荷され、前記MOX燃料集合体の平均取出燃焼度が前記ウラン燃料集合体よりも小さく設計されている沸騰水型原子炉炉心において、
    最外周領域の8割以上に少なくとも1サイクル燃焼したMOX燃料集合体を配置し、
    4体の燃料集合体でコントロール・セルを構成し、当該コントロール・セルは燃焼初期から初期と末期の間の燃焼途中にかけて制御棒が挿入されるコントロール・セルと、燃焼途中から末期にかけて制御棒が挿入されるコントロール・セルとを有し、
    前記コントロール・セルのうち、3体以上がウラン燃料集合体であることを特徴とする沸騰水型原子炉炉心。
  2. 前記ウラン燃料集合体は燃料棒を9行9列以上の燃料棒正方格子配列であり、
    前記MOX燃料集合体は9行9列の燃料棒正方格子配列であって、
    前記コントロール・セルを構成する燃料集合体のうち1体はMOX燃料集合体であるものを含むことを特徴とする請求項1記載の沸騰水型原子炉炉心。
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