JP4653269B2 - テアニン含有組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷え症、更年期障害、睡眠障害、自律神経失調症等の恒常状態低下に伴う各種の症状を抑制及び改善する、食品組成物又は医薬組成物等として使用されるテアニン含有組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、冷え症、更年期障害、睡眠障害、自律神経失調症等の恒常状態低下に伴う各種の症状に対して、薬剤による対処療法が適用されてきた。かかる症状は、加齢に伴って複数の種類の症状、障害等が併発される場合もしばしば見られる。そのような場合に、個別の症状に対応した薬剤、例えば、ホルモン剤、漢方薬、精神安定剤等を組み合わせて処方することは、それにより思わぬ副作用が生じるおそれもあることから細心の注意が必要である。したがって、かかる合併症に対して症状を抑制、改善する、安全性の高い食品組成物等の組成物が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、冷え症、更年期障害、睡眠障害、自律神経失調症等の恒常状態低下に伴う症状の抑制、改善用組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、テアニンが各種症状に対して顕著な抑制、改善効果を有することを見出した。かかる知見に基づいて、本発明者らは本発明を完成させた。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明のテアニン含有組成物に配合されるテアニンとは、茶の葉に含まれているグルタミン酸誘導体であり、茶の旨味の主成分である。また、調味を用途とする食品添加物として使用されている。その安全性についても、マウスを用いた急性毒性試験において2g/kg経口投与による死亡例はなく、一般状態及び体重等に異常は認められない。このようにテアニンは非常に安全な物質である。
本発明の組成物中のテアニンの検出方法は特に限定されるものではないが、オルトフタルアルデヒド(OPA)によるプレカラムでの誘導体化後、ODSカラムを用いての高速クロマトグラフィーで分離し、蛍光検出器で検出定量する方法が好ましい。
本発明に用いられるテアニンの製造法としては、例えば、有機合成法(Chem.Pharm.Bull.,19(7)1301−1307(1971))、発酵法(特開平5−68578号、特開平5−328986号)又はこれらの方法におけるエチルアミンをエチルアミン塩酸塩等のエチルアミン誘導体を用いた変法、ピログルタミン酸をエチルアミン塩酸塩と反応させる方法(特開平9−263573)、植物細胞培養法(特開平5−123166)、茶葉より抽出する方法等が挙げられ、特に限定するものではないが、大量又は、安価にテアニンを得ることができる発酵法が好ましい。ここで、茶葉とは、緑茶、ウーロン茶、紅茶等、茶(カメリア・シネンシス)を起源とする各種茶である。
【0006】
また、テアニンはL−テアニン、D−テアニン、DL−テアニンいずれも使用可能であるが、中でもL−体は食品添加物にも認められており、経済的にも利用しやすいため、本発明においては、L−体が好ましい。また、本発明に用いるテアニンは精製品、粗精製品、茶抽出エキス等でいずれの形状でも良い。
また、テアニンは他の成分とも併せて使用できる。他の成分としては特に限定されるものではないが、例えば、ミネラル、植物性素材、動物性素材、機能性素材、ビタミン類、甘味料等が挙げられる。
【0007】
テアニンを含有してなる本発明の組成物は、恒常状態低下に伴う症状の抑制、改善、具体的には、冷え症の抑制、改善、更年期障害の抑制、改善、睡眠障害の抑制、改善、自律神経失調症の抑制、改善を目的として、本発明の組成物を使用することができる。
本発明における恒常状態とは、生物が外的及び内的な諸変化の中においても神経系、内分泌系、循環器系、免疫系を用いて形態的状態、生理的状態を安定な範囲内に保ち、個体としての生存を維持しており、恒常性を保っている状態をいう。ここでいう恒常状態低下とは、これらの恒常性機能が低下した状態をいうが、具体的な症状としては、冷え症、更年期障害、睡眠障害、自律神経失調症、ホルモンの過剰分泌、欠乏等の分泌異常に伴う体調不良、精神不安等が挙げられる。
本発明において冷え症とは、身体及び身体の各部位に自覚的に冷えの苦痛があり、急激な外因によって引き起こされるものでなく、比較的慢性的に冷えを自覚することをいう。
本発明において更年期障害とは、黄体ホルモン、卵胞ホルモンの分泌量が減少し、それに伴って性腺刺激ホルモンの過剰に分泌される際に生じる体調の変化をいい、具体的な症状としては、自律神経異常として、のぼせ、ほてり、心悸亢進、発汗、冷え症が挙げられ、精神的症状として、憂鬱、焦燥感、不安、不眠、耳鳴り、しびれ、下痢、頻尿、記憶力、判断力の低下が挙げられ、その他症状として、肩こり、腰痛、倦怠感等が挙げられる。
本発明において睡眠障害とは、入眠困難、熟眠困難などの不眠症のことをいう。入眠困難とは症状的には寝つきが悪いことをいう。また熟眠障害とは、夜中に何度も目が覚めて眠りが浅い「中途覚醒」、明け方近くに目が覚めそのまま朝まで眠れない「早期覚醒」、熟眠時間の割には熟眠感が得られない「熟眠困難」等これらの症状が挙げられる。
本発明において自律神経失調症とは、交感神経と副交感神経のバランスが崩れた状態のことを指し、具体的には精神不安等、肩こり、頭痛、めまい、冷え症、いらいら、動悸、息切れ、呼吸困難、しびれ、不眠症等が挙げられる。
【0008】
恒常状態低下の抑制効果を充分に発揮させるためのテアニンの投与量としては、0.2〜2000mg/kg・日が好ましく、0.2〜300mg/kg・日がより好ましい。ただし、症状の種類、度合いには個人差があるため、本発明におけるテアニン投与量はかかる範囲のみに限定されるものではない。
本発明の組成物におけるテアニンの含有量は、具体的な症状、年齢、投与回数等に応じて適宜調整すれば良い。例えば、テアニンの含有量としては組成物中の0.00025〜100重量%が好ましく、0.005〜100重量%がより好ましい。
冷え症の改善効果を充分に発揮させるためのテアニンの投与量としては、0.2〜200mg/kg・日が好ましく、0.5〜50mg/kg・日がより好ましい。
更年期障害の改善効果を充分に発揮させるためのテアニンの投与量としては、0.2〜200mg/kg・日が好ましく、0.5〜50mg/kg・日がより好ましい。
睡眠障害の改善効果を充分に発揮させるためのテアニンの投与量としては、0.2〜200mg/kg・日が好ましく、0.5〜50mg/kg・日がより好ましい。
【0009】
本発明の組成物の使用の態様は、食品組成物又は医薬組成物として好適に用いることができる。本発明における食品組成物とは、テアニンを含有してなる食品のみならず、テアニンを含有してなる食品添加物も含まれる。食品組成物として用いる場合、例えば、以下の食品中にテアニンを配合すれば良い。
即ち、乾燥食品、サプリメント、清涼飲料、ミネラルウォーター、嗜好飲料、アルコール飲料等の食品にテアニンを配合することができる。ここで挙げられる飲料としては、特に限定されるものではないが、緑茶、ウーロン茶、紅茶、ハーブティー等の茶類、濃縮果汁、濃縮還元ジュース、ストレートジュース、果実ミックスジュース、果粒入り果実ジュース、果汁入り飲料、果実・野菜ミックスジュース、野菜ジュース、炭酸飲料、清涼飲料、乳飲料、日本酒、ビール、ワイン、カクテル、焼酎、ウイスキー等が挙げられる。また、生薬、ハーブ、アミノ酸、ビタミン、ミネラル、その他食品に許容される素材・原料をテアニンと併用することができる。ここで、使用される生薬とは特に限定されるものではないが、女性のホルモンバランスに有効なカノコソウ、ピクノジェノール、プエラリア、当帰、芍薬、牡丹、高麗人参などが挙げられる。ハーブとは特に限定されるものではないが、アニス、キャロットシード、クローブ、コリアンダー、サイプレス、シナモン、ジュニパー、ジンジャー、スイートオレンジ、パインニードル、バジル、パチュリ、ビターオレンジ、フェンネル、ブラックペッパー、ベイ、ペパーミント、ベルガモット、マンダリン、ミルラ、レモングラス、ローズマリー、グレープフルーツ、シダーウッド、シトロネラ、セージ、タイム、ティートゥリー、バイオレットリーフ、バニラ、ヒソップ、ユーカリ、ライム、レモン、イランイラン、カルダモン、クラリセージ、ジャスミン、ゼラニウム、カモミール、ブルガリアローズ、ローズ、オリバナム、ラベンダー、カミツレ、ゼラニウム、サンダルウッドネロリ、バーベナ、プチグレン、ベチバー、マージョラム、メリッサ、ローズウッド、オトギリソウ、セイントジョーンズワート、カワカワ、月見草などがあげられ、それらの中でも、鎮静効果、リラックス効果を有するペパーミント、ベルガモット、イランイラン、ゼラニウム、カモミール、ラベンダー、セイントジョーンズワート、カワカワが好ましい。これらのハーブの形状としては抽出エキス、精油、ハーブティなどで特に限定されるものではない。使用するアミノ酸においても特に限定されるものではないが、例えば、グルタミン、グルタミン酸、イノシン酸、アラニン、アルギニン、アスパラギン酸、スレオニン、セリン、γ−アミノ酪酸、タウリン、チオタウリン、ヒポタウリンなどが挙げられる。使用するビタミンにおいてはビタミンA、ビタミンB1 、ビタミンB2 、ビタミンB6 、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、葉酸、ニコチン酸、リポ酸、カロチン、パントテン酸、ビオチン、ユビキノン等が挙げられ、これらビタミンの誘導体も含まれるがこれらのみに限定されるものではない。使用するミネラルにおいても特に限定されるものではないが、鉄、マグネシウム、銅、亜鉛、セレン、カルシウム、カリウム、マンガン、クロム、ヨウ素、モリブデン、ニッケル、バナジウム等生体の維持、調節のために必須の金属類また、これらの金属からなる金属塩類をいい、含有量はかかる金属元素の量として求められる。また、ミネラルは、1種類の金属元素から構成されていても、複数の金属元素から構成されていても良い。また、その他、ギムネマ、ガルシニア、アロエ、ローヤルゼリー、メラトニン、プラセンタ、プロポリス、イソフラボン、大豆レシチン、卵黄レシチン、卵黄油、コンドロイチン、カカオマス、コラーゲン、酢、クロレラ、スピルリナ、カラス麦、イチョウ葉、緑茶、杜仲茶、黄妃茶、ウーロン茶、桑の葉、ハト麦、甜茶、バナバ茶、DHA、EPA等の不飽和脂肪酸、オリゴ糖、キチン、キトサン、グルコサミンなどの糖類、DNA等の核酸、ビフィズス菌、紅麹などの菌類、アガリクス茸、姫マツタケ、霊芝、マイタケ等のキノコ類、ブルーベリー、プルーン、ブドウ、オリーブ、うめ、ザクロ、りんご、柑橘類等の果実類、落花生、アーモンド、ゴマ、胡椒等の種実類、サトウキビ、ピーマン、唐辛子、ネギ、カボチャ、ウリ、人参、ゴボウ、モロヘイヤ、ニンニク、シソ、ワサビ、トマト、らっきょ、葉菜、芋、豆等の野菜類、ワカメ等の海草類、魚介類、獣鳥鯨肉類、乳製品、小麦、ひえ、あわ、米、そば、穀類などが使用でき、さらにこれらの抽出物、酵素処理品、乾燥品、粗精製品、精製品、加工品、醸造品とテアニンとを併用しても良い。
【0010】
本発明のテアニン含有組成物を医薬組成物として用いる場合、その形態としては、溶液・懸濁物・粉末・固体成型物等のいずれでも良く、特に限定されない。
したがって、カプセル剤、錠剤、粉末剤、顆粒剤、ドリンク剤等として提供される。また、他の医薬とも併用可能である。そして、該医薬組成物は上記食品組成物と同様の効果が期待できる。
本発明の組成物の製法は特に限定されるものではなく、テアニンと他の原材料を粉体混合する製法、溶媒中にテアニンと他の原材料を溶かし混合溶液とする製法、またその混合溶液を凍結乾燥する製法、噴霧乾燥する製法等一般的な食品、医薬品の製法が適用される。例えば、テアニン等の成分を公知の賦形剤、担体、結合剤、安定剤等に配合することにより組成物を得ることができる。
以下、実施例、試験例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はかかる実施例に何ら限定されるものではない。
【0011】
【実施例】
実施例1
グルタミンが0.3M、エチルアミンが1.5Mのホウ酸緩衝液(ホウ酸二ナトリウム−水酸化ナトリウム、pH11)に、該緩衝液1mLあたり0.3Uのグルタミナーゼを加えて30℃で22時間インキュベートし、これらを反応させた。反応液1Lより225mmolのテアニンを単離した。なお、副生成物のグルタミン酸は20mmolであった。なお、反応液からのテアニンの単離精製は、反応液をDowex 50×8、Dowex 1×2カラムクロマトグラフィーにかけ、エタノールで溶出させることにより行った。
単離物質をアミノ酸アナライザー、ペーパークロマトグラフィーにかけた。テアニンの標準物質と同じ挙動を示すことから、単離物質がテアニンであることを確認した。塩酸又はグルタミナーゼで単離物質の加水分解処理を行うと、1:1のモル比でグルタミン酸とエチルアミとが生じた。単離物質がグルタミナーゼによって加水分解されたことから、エチルアミンがグルタミン酸のγ位に結合していたことが示された。また、加水分解で生じたグルタミン酸とグルタミン酸デヒドロゲナーゼ(GLuDH)とを反応させた結果から、該グルタミン酸がL型であることも確認し、このことから単離物質がL−テアニンであることを確認した。
実施例2
茶(Camellia sinensis L.)葉10kgを熱水で抽出後、カチオン交換樹脂(室町化学工業(株)製Dowex HCR W−2)に通し、1NNaOHにより溶出した。溶出画分を活性炭(二村化学工業(株)製太閤活性炭SG)に通し、15%EtOHによる溶出画分を得た。該溶出画分をRO膜(日東電工 NTR 729 HF)を用いて濃縮し、カラムクロマトグラフィーにて精製し、更に精製物の再結晶を行ってL−テアニン24.8gを製造した。
【0012】
試験例1
実施例1及び実施例2で得られたL−テアニンの安全性を確かめるために、3週令の雌幼若ラット(7匹/群)にテアニンの20%水溶液(本発明品)を体重100g当たり1mLをゾンデで1日1回、28日間経口投与した。対照群は体重100g当たり水1mLをゾンデで投与した。被検薬投与前と投与開始後7、14、21及び28日に体重を測定した。結果を図1に示した。図1に示すように、本発明品の投与により成長抑制は見られず、また死亡例も確認されなかった。
【0013】
実施例3
実施例1で製造したL−テアニンを用いて表1の処方でテアニン配合キャンディを製造した。なお、キャンディ中のL−テアニンの含量を測定した結果、含量は89.6mg/gであった。
【0014】
【表1】
【0015】
1を水20部に完全に溶解しながら110℃まで加熱し、3を溶解した残りの水と2を加えて、145℃まで温度を上げる。火を止め、5を添加し混合した。
75〜80℃まで冷却し、成形ローラーで成形し、テアニン配合キャンディーを調製した。
【0016】
実施例4
実施例2で製造したL−テアニンを用いて表2の処方でテアニン配合ブルーベリードリンクを製造した。なお、ブルーベリードリンク中のL−テアニンを定量した結果、含量は98.3mg/100mLであった。
【0017】
【表2】
【0018】
1〜4及び6、8を攪拌溶解した後、5を用いpHを3.1に調整し95℃まで昇温後7を加えて充填して冷却し、テアニン配合ブルーベリードリンクを調製した。
【0019】
実施例2で製造したL−テアニンを用いて表3の処方でテアニン配合グレープフルーツドリンクを製造した。なお、グレープフルーツ中のL−テアニンを定量した結果、含量は96.4mg/100mLであった。
【0020】
【表3】
【0021】
1〜5、8を攪拌、溶解した後、6でpH3.1に調整し95℃まで昇温し、7を加えて、50mLずつ充填して冷却し、テアニン配合グレープフルーツドリンクを調製した。
【0022】
実施例5
冷え症を訴える女性10名に対し、テアニン含有カプセル(200mg/個)を2錠、冷えを感じたときに摂取してもらい、その後の指先の温度を測定するととともにアンケート調査を行った。プラセボ群にも同様の試験を行い比較を行った。アンケート調査の結果を表4に、指先の温度変化を図2に示す。
【0023】
【表4】
【0024】
実施例6
ボックス内に、体重1kg当たり10mLの1重量%テアニン水溶液を経口投与させたICR系雄性マウス10匹を入れて放置した。該投与群の60分間の運動量として回転かごの回転数をカウントし、非投与群10匹との比較を行った。結果を図3に示す。図のように、テアニンの投与により有意な運動量の低下が認められた。
実施例7
10週令の卵巣摘出ラット(7匹/群)にフットショック電撃ストレス(0.3mA)を1日1回負荷した。また、電撃ストレス負荷の1時間前に、ゾンデで体重1kgあたり2mg又は20mgのテアニンを水溶液の形態で経口投与した。対照群は水1mLをゾンデで投与した。7日間負荷を行った。最終負荷の翌日にペントバルビタールナトリウム50mg/kgを腹腔内投与し、睡眠時間を測定した。テアニン投与群、非負荷群、非投与群それぞれについての睡眠時間の結果を図4に示す。
テアニン組成物の投与により、更年期における睡眠障害の抑制を確認することができた。
【0025】
実施例8
更年期障害と診断された女性231名に対し、テアニン含有カプセル(200mg/個)を1日1錠服用させた。服用期間は28日間とした。更年期障害の改善度の評価は医師及び患者によって行った。その結果を表5及び6に示す。
【0026】
【表5】
【0027】
【表6】
【0028】
【発明の効果】
本発明のテアニン含有組成物は、複数の種類の疾患に対して、即ち、冷え症の改善、更年期障害の改善、睡眠障害、自律神経失調症の改善等の恒常状態低下に伴う症状の抑制、改善に効果がある。しかも、本発明の組成物はテアニンを有効成分としているため安全性が高く、投与が容易である。
【0029】
【図面の簡単な説明】
【図1】卵巣摘出ラットにおけるテアニンの肥満抑制効果を示す図である。
【図2】テアニンの体温上昇効果を示す図である。グラフの横軸はテアニン含有カプセル又はプラセボ投与後の経過時間(分)であり、縦軸は指先の温度である。
【図3】テアニン投与群と非投与群(対照群)のそれぞれについての自発運動量を示す図である。
【図4】テアニン投与群、非負荷群、非投与群それぞれについての睡眠時間を示す図である。
【符号の説明】
□ 本発明品のデータを示す。
● 対照データを示す。
Claims (4)
- テアニンを含有してなる、睡眠障害の症状の抑制、改善剤。
- 睡眠障害が、入眠困難または熟眠困難であることを特徴とする請求項1記載の睡眠障害の症状の抑制、改善剤。
- さらにミネラルを含有してなる請求項1又は2記載の抑制、改善剤。
- ミネラルが鉄、マグネシウム、銅、亜鉛、セレン、カルシウム、カリウム、マンガン、クロム、ヨウ素、モリブテン、ニッケル、バナジウム及びこれらの塩類からなる群より選ばれる一種以上である請求項1〜3いずれか記載の抑制、改善剤。
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