JP2020169124A - ホットフラッシュ改善剤 - Google Patents

ホットフラッシュ改善剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2020169124A
JP2020169124A JP2019070044A JP2019070044A JP2020169124A JP 2020169124 A JP2020169124 A JP 2020169124A JP 2019070044 A JP2019070044 A JP 2019070044A JP 2019070044 A JP2019070044 A JP 2019070044A JP 2020169124 A JP2020169124 A JP 2020169124A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
theanine
less
chlorogenic acids
coffee bean
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019070044A
Other languages
English (en)
Inventor
祐佳 江野口
Yuka Enokuchi
祐佳 江野口
克之 小酒
Katsuyuki Kosake
克之 小酒
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2019070044A priority Critical patent/JP2020169124A/ja
Publication of JP2020169124A publication Critical patent/JP2020169124A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

【課題】ホットフラッシュ等の更年期症状を改善する素材の提供。【解決手段】クロロゲン酸類又はこれを含有するコーヒー豆抽出物と、テアニンとを有効成分とする経口ホットフラッシュ改善剤。クロロゲン酸類又はこれを含有するコーヒー豆抽出物と、テアニンとを有効成分とする経口液疲労感改善剤。

Description

本発明は、更年期症状の1つであるホットフラッシュの改善剤に関する。
更年期症状及び更年期障害は、加齢に伴う性ホルモンの分泌の激しい変動や低下によって生じる身体の不調である。更年期においては、動悸、発汗、ホットフラッシュ(ほてり又はのぼせ)、冷え症、肩こりや腰痛、頭痛、不眠、憂うつなどの症状が現れる。このうち、ホットフラッシュは、代表的な更年期症状の1つである。症状の重い更年期障害に対しては、エストロゲンなどのホルモンを補充するホルモン補充療法が行われている。しかし、ホルモン療法には発癌リスクの上昇等の副作用の心配があるため、より安全に更年期における諸症状を改善することが求められている。
クロロゲン酸類は、生コーヒー豆に見出されるポリフェノールの一つである。クロロゲン酸類の生理作用として、これまでに自律神経機能向上や、不定愁訴改善作用が報告されている(特許文献1)。一方で、コーヒーやカフェインにはホットフラッシュを誘引する作用があることが報告されている(非特許文献1)。
テアニンは、茶葉に含まれるグルタミン酸誘導体であり、茶の旨味の主成分である。テアニンの生理作用については、冷え症、更年期障害、睡眠障害、自律神経失調症等に伴う症状の抑制及び改善(特許文献2)、リラックス、及び月経前症候群改善(特許文献3)が報告されている。また特許文献3には、大豆イソフラボン及びテアニンを含有する女性ホルモン異常障害改善剤が開示されている。
特開2002−145765号公報 特開2000−247878号公報 特開2003−002831号公報
Maturitas, 2000, 36(3):155-64
本発明は、更年期症状を改善する素材の提供に関する。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、クロロゲン酸類を含有するコーヒー豆抽出物とテアニンとの併用がホットフラッシュ、易疲労感等の更年期症状の改善に有効であることを見出した。
したがって、本発明は、クロロゲン酸類とテアニンとを有効成分とする経口ホットフラッシュ改善剤を提供する。
また本発明は、クロロゲン酸類とテアニンとを有効成分とする経口易疲労感改善剤を提供する。
また本発明は、クロロゲン酸類を含有するコーヒー豆抽出物と、テアニンとを有効成分とする、経口ホットフラッシュ改善剤を提供する。
また本発明は、クロロゲン酸類を含有するコーヒー豆抽出物と、テアニンとを有効成分とする、経口易疲労感改善剤を提供する。
さらに本発明は、クロロゲン酸類とテアニンとを有効成分とするホットフラッシュ改善用食品を提供する。
さらに本発明は、クロロゲン酸類とテアニンとを有効成分とする易疲労感改善用食品を提供する。
さらに本発明は、クロロゲン酸類を含有するコーヒー豆抽出物と、テアニンとを有効成分とする、ホットフラッシュ改善用食品を提供する。
さらに本発明は、クロロゲン酸類を含有するコーヒー豆抽出物と、テアニンとを有効成分とする、易疲労感改善用食品を提供する。
本発明によれば、ホルモン療法のように発癌リスク上昇の副作用を懸念することなく、更年期症状を改善することができる。
ホットフラッシュが全く発生しなかった被験者の人数の、試験前に対する変化量。
本発明においては、クロロゲン酸類、又はこれを含有するコーヒー豆抽出物と、テアニンとを、更年期症状改善のための有効成分として併用する。
日本産科婦人科学会は、更年期症状及び更年期障害を「閉経の前後5年間を更年期といい、この期間に現れる多種多様な症状の中で、器質的変化に起因しない症状を更年期症状と呼び、これらの症状の中で日常生活に支障を来す病態を更年期障害とする」と定義している(女性医学ガイドブック 更年期医療編 2014年度版,日本女性医学学会編)。更年期症状としては、動悸、発汗、ホットフラッシュ、手足の冷え、肩や首こり、腰痛、頭痛、不眠、憂うつ、興奮・イライラ、易疲労感、眼精疲労、もの忘れ、めまい、関節痛などが挙げられる。本明細書における「更年期症状改善」とは、上記に挙げた更年期症状を改善することをいい、好ましくはホットフラッシュ改善又は易疲労感改善であり、より好ましくはホットフラッシュ改善である。
本明細書において、「ホットフラッシュ」とは、更年期において突発的に自覚する頭部、胸部、又は全身に起こる熱感及び発汗の症状をいう。
本明細書において、「改善」とは、疾患、症状もしくは状態の好転、疾患、症状もしくは状態の悪化の防止、抑制又は遅延、あるいは疾患、症状もしくは状態の進行の逆転、防止、抑制又は遅延をいう。
本発明で有効成分として使用されるテアニンとしては、L−テアニン、D−テアニン、DL−テアニンいずれも使用可能であるが、L−テアニン(L−グルタミン酸−γ−モノエチルアミド)が好ましい。L−テアニンは、食品添加物として許可されており、また市販されている(例えば、サンテアニン;太陽化学株式会社)。テアニンの製造法としては、有機合成法(例えば、Chem.Pharm.Bull.,19(7)1301−1307(1971))、生合成法(例えば、特開平5−68578号公報、特開平5−328986号公報、又はこれらの方法におけるエチルアミンをエチルアミン誘導体に換えた変法)、ピログルタミン酸をエチルアミン塩酸塩と反応させる方法(特開平9−263573号公報)、茶細胞群をエチルアミンを含有する培地で培養する方法(特開平5−123166号公報)、茶葉より抽出する方法等が挙げられる。このうち、安全性及び経済性の観点から、生合成法、及び茶葉より抽出する方法が好ましい。テアニンを茶葉より抽出する場合、緑茶、ウーロン茶、紅茶などの茶葉を熱水抽出し、イオン交換クロマトグラフィーなどで精製する方法でテアニンを得ることができる。本発明に用いられるテアニンは、市販品や精製品であってもよいが、有効量のテアニンを含有する限りにおいて、茶抽出物などの形態であってもよい。
本発明で有効成分として使用されるクロロゲン酸類、又は本発明で有効成分として使用されるコーヒー豆抽出物に含まれるクロロゲン酸類は、好ましくは、3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸、5−カフェオイルキナ酸、3−フェルロイルキナ酸、4−フェルロイルキナ酸、及び5−フェルロイルキナ酸からなる群より選択される少なくとも1種であり、より好ましくは、3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸、5−カフェオイルキナ酸、3−フェルロイルキナ酸、4−フェルロイルキナ酸、及び5−フェルロイルキナ酸である。該クロロゲン酸類には、立体異性体、類縁体が存在し、純粋な立体異性体、類縁体又はそれらの混合物が含まれる。
上述のクロロゲン酸類は、塩の形態であってもよい。塩は、薬学的に許容される塩が好ましい。当該塩としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属との塩;マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属との塩;アンモニウム塩等の無機塩基の塩;アルギニン、リジン、ヒスチジン、オルニチン等の塩基性アミノ酸との塩;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機塩基との塩などが用いられる。このうち、アルカリ金属又はアルカリ土類金属との塩が好ましい。
本発明で有効成分として用いられるコーヒー豆抽出物は、上述のクロロゲン酸類を含有する。生理効果の点からは、該コーヒー豆抽出物におけるクロロゲン酸類の含有量は、その全量中、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上であり、また、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下である。本明細書において、該コーヒー豆抽出物中のクロロゲン酸類の含有量は、上記カフェオイルキナ酸及びフェルロイルキナ酸(3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸、5−カフェオイルキナ酸、3−フェルロイルキナ酸、4−フェルロイルキナ酸、及び5−フェルロイルキナ酸)の合計量に基づいて規定される。
好ましくは、本発明で用いられるコーヒー豆抽出物は、脱カフェインされている。ホットフラッシュ、易疲労感等の更年期症状の改善効果の点からは、本発明で用いられるコーヒー豆抽出物におけるカフェイン/クロロゲン酸類の質量比は、好ましくは0.015以下、より好ましくは0.014以下、さらに好ましくは0.010以下、さらに好ましくは0.0066以下、さらに好ましくは0.0050以下、さらに好ましくは0.0020以下、さらに好ましくは0.0005以下である。言い換えると、ホットフラッシュ、易疲労感等の更年期症状の改善効果の点から、本発明で用いられるコーヒー豆抽出物のクロロゲン酸類/カフェインの質量比は、好ましくは65以上、より好ましくは70以上、さらに好ましくは100以上、さらに好ましくは150以上、さらに好ましくは200以上、さらに好ましくは500以上、さらに好ましくは2000以上である。本発明で用いられるコーヒー豆抽出物中のカフェインの含有量は、生理効果の点から、その全量中、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.4質量%以下、さらに好ましくは0.3質量%以下、さらに好ましくは0.2質量%以下、さらに好ましくは0.15質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以下、さらに好ましくは0.05質量%以下であり、なお好ましくは、該コーヒー豆抽出物中にカフェインは実質的に含まれない(例えば、HPLCの検出限界以下である)。
該コーヒー豆抽出物中におけるクロロゲン酸類とカフェインの分析は、後掲の実施例に記載の方法に従うものとする。なお、本明細書において、該コーヒー豆抽出物中のクロロゲン酸類とカフェインの含有量は、コーヒー豆抽出物の乾燥物中でのそれらの質量割合をいう。
本発明で用いられるクロロゲン酸類は、コーヒー豆から抽出することができる。また本発明で用いられる該コーヒー豆抽出物は、コーヒー豆を抽出工程に付すことによって得ることができる。生コーヒー豆に豊富に含まれているクロロゲン酸類は、焙煎によってその相当量が失われてしまうことが知られている。そのため、本発明で用いられるクロロゲン酸類及び該コーヒー豆抽出物の原料となるコーヒー豆は、好ましくは焙煎する前の生コーヒー豆であるが、焙煎程度が低い浅焙煎コーヒー豆であってもよい。以下の本明細書において、該生コーヒー豆と該浅焙煎コーヒー豆とを合わせて単にコーヒー豆と称する場合がある。
該浅焙煎コーヒー豆のL値は、クロロゲン酸類含量等の観点から、27以上が好ましく、29以上がより好ましく、35以上がさらに好ましく、また、風味の観点から、62未満が好ましく、60以下がより好ましく、55以下がさらに好ましい。該浅焙煎コーヒー豆のL値の範囲としては、好ましくは27以上62未満、より好ましくは29以上60以下、さらに好ましくは35以上55以下である。ここで、本明細書において「L値」とは、黒をL値0とし、また白をL値100として、焙煎コーヒー豆の明度を粉砕後に色差計(例えば、スペクトロフォトメーター SE2000、(株)日本電色社製)で測定したものである。
クロロゲン酸類及び該コーヒー豆抽出物は、該コーヒー豆から熱水を用いて抽出することができる。抽出に付される該コーヒー豆は、未粉砕のものでも、粉砕したものでもよい。コーヒー豆の粉砕には、公知の方法及び装置、例えば、カッターミル、ハンマーミル、ジェットミル、インパクトミル、ウィレー粉砕機等の粉砕装置を用いることができ、その方法は特に限定されない。粉砕コーヒー豆の平均粒径は適宜選択することができる。抽出は、バッチ抽出、ドリップ抽出、カラム抽出等の公知の方法により行うことができる。抽出方法には、例えば、特開昭58−138347号公報、特開昭59−51763号公報、特開昭62−111671号公報、特開平5−236918号公報に記載の方法等を採用することができる。当該抽出工程により、コーヒー豆の抽出液を得ることができる。
必要に応じて、抽出で得られたコーヒー豆の抽出液を濃縮又は乾燥してもよい。抽出液を乾燥物の形態とする手段としては、凍結乾燥、蒸発乾固、噴霧乾燥等が挙げられる。また、抽出液を濃縮物の形態とする手段としては、減圧濃縮、逆浸透膜濃縮等が挙げられる。抽出液の濃縮物とは、コーヒー豆の抽出液から溶媒の少なくとも一部を除去してクロロゲン酸類濃度を高めたものをいう。該濃縮物の形態としては、固体、液体、スラリー等の種々のものがある。
あるいは、本発明で用いるクロロゲン酸類は、コーヒー以外のクロロゲン酸類を含有する植物から抽出することもできる。そのような植物の例としては、キャベツ、レタス、アーチチョーク、トマト、ナス、ジャガイモ、ニンジン、リンゴ、ナシ、プラム、ウメ果実、モモ、アプリコット、チェリー、ヒマワリ、モロヘイヤ、カンショ、南天の葉、ブルーベリー、小麦などが挙げられる。好ましくは、本発明で用いるクロロゲン酸類は、コーヒー生豆、浅焙煎コーヒー豆、南天の葉、リンゴ未熟果、ヒマワリ種、ウメ果実等より抽出することができる。あるいは、本発明では、市販の生コーヒー豆抽出物、リンゴ抽出物、ヒマワリ種抽出物を、クロロゲン酸類として用いることができる。
コーヒー豆抽出物において選択的にカフェインを低減する手段としては、例えば、脱カフェインコーヒー豆を抽出工程に付す方法と、コーヒー豆の抽出液又はその濃縮物に脱カフェイン処理を施す方法とが挙げられる。このうち、コーヒー豆の抽出液又はその濃縮物に脱カフェイン処理を施す方法が好ましい。コーヒー豆の抽出液又はその濃縮物の脱カフェイン処理としては、コーヒー豆の抽出液又はその濃縮物を、水と有機溶媒の混合溶液中に溶解させた状態で、活性炭及び/又は活性白土もしくは酸性白土と接触させることが好ましい。例えば、特開2011−4766号公報に記載の方法等を採用することができる。該脱カフェイン処理に供するコーヒー豆の抽出液又はその濃縮物には、市販品を用いてもよい。脱カフェインコーヒー豆は、コーヒー豆に脱カフェイン処理を施したものである。コーヒー豆の脱カフェイン処理は、公知の方法を採用することが可能であり、例えば、ウォーター法、超臨界二酸化炭素抽出法、有機溶媒抽出法等が挙げられる。
以上の手順で、本発明で用いるクロロゲン酸類、又は本発明で用いる該コーヒー豆抽出物を調製することができる。調製されたクロロゲン酸類又は該コーヒー豆抽出物は、固体、液体、乾燥物、スラリー等の形態であり得る。
後記実施例に示すように、クロロゲン酸類を含むコーヒー豆抽出物とテアニンとの経口摂取によって、更年期症状であるホットフラッシュ及び易疲労感が改善した。従って、クロロゲン酸類又はこれを含有するコーヒー豆抽出物と、テアニンとを併用して経口投与するか、又は経口摂取させることによって、ホットフラッシュ、易疲労感などの更年期症状を改善することができる。
したがって、一態様において、本発明は経口更年期症状改善剤を提供する。一実施形態において、本発明の更年期症状改善剤は、クロロゲン酸類又はこれを含有するコーヒー豆抽出物と、テアニンとを有効成分として含有する。別の態様において、本発明は、経口更年期症状改善剤の製造のための、クロロゲン酸類又はこれを含有するコーヒー豆抽出物と、テアニンとの使用を提供する。当該経口更年期症状改善剤は、個体に経口投与した場合又は経口摂取させた場合に、ホットフラッシュ改善、及び易疲労感改善等の更年期症状改善効果を発揮する。好ましい実施形態において、当該更年期症状改善剤は、ホットフラッシュ改善剤又は易疲労感改善剤であり、より好ましくはホットフラッシュ改善剤である。
一実施形態において、当該経口更年期症状改善剤は、クロロゲン酸類又はこれを含有するコーヒー豆抽出物と、テアニンから本質的に構成され得る。別の一実施形態において、当該経口更年期症状改善剤は、少なくともクロロゲン酸類又はこれを含有するコーヒー豆抽出物と、テアニンとを含有する経口組成物であり得る。該経口組成物は、該クロロゲン酸類又はコーヒー豆抽出物とテアニンとの両方を含有する単一の組成物であってもよく、又は該クロロゲン酸類又はコーヒー豆抽出物を含有する第1組成物と、テアニンを含有する第2組成物との組み合わせであってもよい。該経口組成物の例としては、後述する経口投与可能な医薬品及び医薬部外品、食品などが挙げられる。
また別の態様において、本発明は、更年期症状改善のための、クロロゲン酸類又はこれを含有するコーヒー豆抽出物と、テアニンとの組み合わせの使用を提供する。さらに別の態様において、本発明は、更年期症状改善に使用するための、クロロゲン酸類又はこれを含有するコーヒー豆抽出物と、テアニンとの組み合わせを提供する。これらの態様において、該クロロゲン酸類又はコーヒー豆抽出物と、テアニンは、経口投与又は経口摂取される。好ましい実施形態において、当該更年期症状の改善は、ホットフラッシュ改善又は易疲労感改善であり、より好ましくはホットフラッシュ改善である。当該本発明による使用は、治療的使用であっても非治療的使用であってもよい。治療的使用の例としては、日常生活に支障を来す更年期症状、好ましくは更年期障害の治療又は改善を必要とする者に対する使用が挙げられる。非治療的使用の例としては、日常生活に支障をきたさない更年期症状の改善を必要とする者に対する使用が挙げられる。また「非治療的」とは、医療行為を含まない概念、すなわち人間を手術、治療又は診断する方法を含まない概念、より具体的には医師又は医師の指示を受けた者が人間に対して手術、治療又は診断を実施する方法を含まない概念である。
本発明において、該クロロゲン酸類又はコーヒー豆抽出物と、テアニンは、ヒト及び非ヒト動物のいずれに対しても使用することができるが、好ましくはヒトに対して使用される。より好ましくは更年期のヒト、さらに好ましくは更年期の女性、さらに好ましくはホットフラッシュの症状があるか、又は疲労感を感じている更年期の女性に対して使用される。該ホットフラッシュの症状がある更年期の女性の例としては、好ましくは平均週に2回以上ホットフラッシュの症状がある更年期の女性、より好ましくは平均週に4回以上ホットフラッシュの症状がある更年期の女性、さらに好ましくは平均週に7回以上ホットフラッシュの症状がある更年期の女性が挙げられる。
本発明において、該クロロゲン酸類又はコーヒー豆抽出物と、テアニンとは、医薬品、医薬部外品又は食品(非ヒト動物用食品を含む)等に対して、更年期症状を改善する機能を付与するための有効成分として使用することができる。
当該医薬品(医薬部外品も含む)は、更年期症状の改善(好ましくはホットフラッシュ改善又は易疲労感改善、より好ましくはホットフラッシュ改善)のための医薬品であり、該クロロゲン酸類又はコーヒー豆抽出物と、テアニンとを、当該機能のための有効成分として含有する。さらに、該医薬品は、該有効成分の機能が失われない限りにおいて、必要に応じて薬学的に許容される担体、又は他の有効成分、薬理成分等を含有していてもよい。該医薬品は、該クロロゲン酸類又はコーヒー豆抽出物とテアニンとの両方を含有する1つの組成物を含む一剤型の製剤であってもよく、又は該クロロゲン酸類又はコーヒー豆抽出物を含有する第1剤と、テアニンを含有する第2剤とを含む多剤型の製剤であってもよい。
当該医薬品(医薬部外品も含む)は、経口投与される。該医薬品の剤形としては、経口投与可能な剤形、例えば、錠剤(チュアブル錠等を含む)、カプセル剤、顆粒剤、散剤、トローチ剤等の経口固形製剤、及び内服液剤、シロップ剤等の経口液状製剤が挙げられる。これらの剤形の製剤は、該クロロゲン酸類又はコーヒー豆抽出物、及び/又はテアニンを、薬学的に許容される担体(例えば賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、嬌味剤、香料、被膜剤、希釈剤等)、他の薬効成分等と適宜組み合わせて、定法に従って調製することができる。
当該食品は、更年期症状の改善(好ましくはホットフラッシュ改善又は易疲労感改善、より好ましくはホットフラッシュ改善)のための食品であり、該クロロゲン酸類又はコーヒー豆抽出物と、テアニンとを、当該機能のための有効成分として含有する。該食品には、更年期症状の改善(好ましくはホットフラッシュ改善又は易疲労感改善、より好ましくはホットフラッシュ改善)をコンセプトとし、必要に応じてその旨を表示した病者用食品、及び、栄養機能食品、特定保健用食品、機能性表示食品等の保健機能食品が包含される。該食品は、該クロロゲン酸類又はコーヒー豆抽出物とテアニンとの両方を含有する単一の食品であってもよく、又は該クロロゲン酸類又はコーヒー豆抽出物を含有する第1の食品と、テアニンを含有する第2の食品との組み合わせであってもよい。
本発明により提供される食品は飲料を含む。したがって、当該食品を飲食品と言い換えることができる。当該食品の形態は、固形、半固形又は液状(例えば飲料)であり得る。該食品の例としては、例えば、清涼飲料水、茶系飲料、コーヒー飲料、果汁飲料、炭酸飲料、ゼリー状飲料、ニアウォーター等の飲料、ゼリー、ウエハース、ビスケット、パン、麺、ソーセージ等の飲食品や栄養食等の各種食品、ならびにそれらの原料が挙げられる。あるいは、該食品は、錠剤、カプセル、顆粒、粉末、液剤、シロップなどの経口投与製剤の形態を有するサプリメントであってもよい。
当該食品は、該クロロゲン酸類又はコーヒー豆抽出物、及び/又はテアニンを、任意の食品材料、もしくは他の有効成分、又は食品に許容される添加物(例えば溶剤、軟化剤、油、乳化剤、防腐剤、酸味料、甘味料、苦味料、pH調整剤、安定剤、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、保湿剤、増粘剤、固着剤、分散剤、流動性改善剤、湿潤剤、香科、調味料、風味調整剤、等)等と適宜組み合わせて、定法に従って調製することができる。
上述した経口液状製剤又は飲料は、溶媒として水及びエタノールから選ばれる少なくとも1種を含有していてもよい。該経口液状製剤又は飲料における溶媒中の水の割合は、特に制限はないが、全溶媒量に対して95質量%以上が好ましく、97質量%以上がより好ましく、99.5質量%以上が特に好ましく、また、100質量%以下が好ましい。水としてはイオン交換水、水道水、天然水等が挙げられ、特に味の点からイオン交換水が好ましい。該経口液状製剤又は飲料中の溶媒の含有量は、85質量%以上が好ましく、90質量%以上が好ましい。
本発明の経口更年期症状改善剤の全質量中における該クロロゲン酸類又はコーヒー豆抽出物、及びテアニンの含有量は、以下のとおりである:
クロロゲン酸類)好ましくは0.02質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、さらに好ましくは0.1質量%以上であり、かつ、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.8質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以下である;又は、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上であり、かつ、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは35質量%以下である;あるいは、0.02〜1質量%、0.02〜0.8質量%、0.02〜0.5質量%、0.05〜1質量%、0.05〜0.8質量%、0.05〜0.5質量%、0.1〜1質量%、0.1〜0.8質量%、0.1〜0.5質量%、1〜50質量%、1〜40質量%、1〜35質量%、3〜50質量%、3〜40質量%、3〜35質量%、5〜50質量%、5〜40質量%、又は5〜35質量%が好ましい;
コーヒー豆抽出物)該コーヒー豆抽出物の乾燥物換算で、好ましくは0.04質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、さらに好ましくは0.2質量%以上であり、かつ、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは2.5質量%以下、さらに好ましくは1.5質量%以下である;又は、該コーヒー豆抽出物の乾燥物換算で、好ましくは5質量%以上、より好ましくは8質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上であり、かつ、好ましくは97質量%以下、より好ましくは94質量%以下、さらに好ましくは80質量%以下、さらに好ましくは70質量%以下である;あるいは、該コーヒー豆抽出物の乾燥物換算で、0.04〜10質量%、0.04〜5質量%、0.04〜2.5質量%、0.04〜1.5質量%、0.1〜10質量%、0.1〜5質量%、0.1〜2.5質量%、0.1〜1.5質量%、0.2〜10質量%、0.2〜5質量%、0.2〜2.5質量%、0.2〜1.5質量%、5〜97質量%、5〜94質量%、5〜80質量%、5〜70質量%、8〜97質量%、8〜94質量%、8〜80質量%、8〜70質量%、10〜97質量%、10〜94質量%、10〜80質量%、又は10〜70質量%が好ましい;
テアニン)好ましくは0.002質量%以上、より好ましくは0.02質量%以上、さらに好ましくは0.04質量%以上であり、かつ、好ましくは0.6質量%以下、より好ましくは0.4質量%以下、さらに好ましくは0.3質量%以下である;又は、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.6質量%以上、さらに好ましくは1.8質量%以上であり、かつ、好ましくは65質量%以下、より好ましくは50質量%以下、さらに好ましくは40質量%以下である;あるいは、0.002〜0.6質量%、0.002〜0.4質量%、0.002〜0.3質量%、0.02〜0.6質量%、0.02〜0.4質量%、0.02〜0.3質量%、0.04〜0.6質量%、0.04〜0.4質量%、0.04〜0.3質量%、0.1〜65質量%、0.1〜50質量%、0.1〜40質量%、0.6〜65質量%、0.6〜50質量%、0.6〜40質量%、1.8〜65質量%、1.8〜50質量%、又は1.8〜40質量%が好ましい。
本発明の経口更年期症状改善剤において、該クロロゲン酸類とテアニンとの含有比は、質量比で、好ましくはクロロゲン酸類:テアニン=100:2.5〜300、より好ましくは100:5〜250、さらに好ましくは100:10〜200、さらに好ましくは100:15〜165である。本発明の経口更年期症状改善剤において、該コーヒー豆抽出物とテアニンとの含有比は、質量比で、好ましくは該コーヒー豆抽出物:テアニン=100:0.25〜150、より好ましくは100:1〜100、さらに好ましくは100:2〜80、さらに好ましくは100:4〜60である。
本発明により提供される医薬品、医薬部外品又は食品における該クロロゲン酸類又はコーヒー豆抽出物、及びテアニンの含有量は、それらの剤型や形態により異なり得る。例えば、該医薬品、医薬部外品又は食品が液状組成物(例えば、経口液状製剤又は飲料)の場合、それらの全質量中における該クロロゲン酸類又はコーヒー豆抽出物、及びテアニンの含有量は、以下のとおりである:
クロロゲン酸類)好ましくは0.02質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、さらに好ましくは0.1質量%以上であり、かつ、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.8質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以下である;あるいは、0.02〜1質量%、0.02〜0.8質量%、0.02〜0.5質量%、0.05〜1質量%、0.05〜0.8質量%、0.05〜0.5質量%、0.1〜1質量%、0.1〜0.8質量%、又は0.1〜0.5質量%が好ましい;
コーヒー豆抽出物)該コーヒー豆抽出物の乾燥物換算で、好ましくは0.04質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、さらに好ましくは0.2質量%以上であり、かつ、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは2.5質量%以下、さらに好ましくは1.5質量%以下である;あるいは、該コーヒー豆抽出物の乾燥物換算で、0.04〜10質量%、0.04〜5質量%、0.04〜2.5質量%、0.04〜1.5質量%、0.1〜10質量%、0.1〜5質量%、0.1〜2.5質量%、0.1〜1.5質量%、0.2〜10質量%、0.2〜5質量%、0.2〜2.5質量%、又は0.2〜1.5質量%が好ましい;
テアニン)好ましくは0.002質量%以上、より好ましくは0.02質量%以上、さらに好ましくは0.04質量%以上であり、かつ、好ましくは0.6質量%以下、より好ましくは0.4質量%以下、さらに好ましくは0.3質量%以下である;あるいは、0.002〜0.6質量%、0.002〜0.4質量%、0.002〜0.3質量%、0.02〜0.6質量%、0.02〜0.4質量%、0.02〜0.3質量%、0.04〜0.6質量%、0.04〜0.4質量%、又は0.04〜0.3質量%が好ましい。
また例えば、本発明により提供される医薬品、医薬部外品又は食品が固形状組成物(例えば、経口固形製剤、固形食品、又はサプリメント)の場合、それらの全質量中におけるクロロゲン酸類又は該コーヒー豆抽出物、及びテアニンの含有量は以下のとおりである:
クロロゲン酸類)好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上であり、かつ、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは35質量%以下である;あるいは、1〜50質量%、1〜40質量%、1〜35質量%、3〜50質量%、3〜40質量%、3〜35質量%、5〜50質量%、5〜40質量%、又は5〜35質量%が好ましい;
コーヒー豆抽出物)該コーヒー豆抽出物の乾燥物換算で、好ましくは5質量%以上、より好ましくは8質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上であり、かつ、好ましくは97質量%以下、より好ましくは94質量%以下、さらに好ましくは80質量%以下、さらに好ましくは70質量%以下である;あるいは、該コーヒー豆抽出物の乾燥物換算で、5〜97質量%、5〜94質量%、5〜80質量%、5〜70質量%、8〜97質量%、8〜94質量%、8〜80質量%、8〜70質量%、10〜97質量%、10〜94質量%、10〜80質量%、又は10〜70質量%が好ましい;
テアニン)好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.6質量%以上、さらに好ましくは1.8質量%以上であり、かつ、好ましくは65質量%以下、より好ましくは50質量%以下、さらに好ましくは40質量%以下である;あるいは、0.1〜65質量%、0.1〜50質量%、0.1〜40質量%、0.6〜65質量%、0.6〜50質量%、0.6〜40質量%、1.8〜65質量%、1.8〜50質量%、又は1.8〜40質量%が好ましい。
本発明により提供される医薬品、医薬部外品又は食品における該クロロゲン酸類とテアニンとの含有比は、質量比で、好ましくはクロロゲン酸類:テアニン=100:2.5〜300、より好ましくは100:5〜250、さらに好ましくは100:10〜200、さらに好ましくは100:15〜165である。また、該医薬品、医薬部外品又は食品における該コーヒー豆抽出物とテアニンとの含有比は、質量比で、好ましくは該コーヒー豆抽出物:テアニン=100:0.25〜150、より好ましくは100:1〜100、さらに好ましくは100:2〜80、さらに好ましくは100:4〜60である。
したがって、本発明はまた、クロロゲン酸類又はこれを含有するコーヒー豆抽出物とテアニンとを含有する経口組成物を提供する。該コーヒー豆抽出物におけるカフェイン/クロロゲン酸類の質量比は、好ましくは0.015以下、より好ましくは0.014以下、さらに好ましくは0.010以下、さらに好ましくは0.0066以下、さらに好ましくは0.0050以下、さらに好ましくは0.0020以下、さらに好ましくは0.0005以下である。該経口組成物は、医薬組成物及び食品組成物を包含し得る。好ましくは、該経口組成物は食品組成物である。また該経口組成物は、液状組成物であっても固形状組成物でもよい。該液状組成物及び固形状組成物におけるクロロゲン酸類又はコーヒー豆抽出物、及びテアニンの含有量は、それぞれ上述したとおりである。該経口組成物における該クロロゲン酸類とテアニンとの含有比は、質量比で、好ましくはクロロゲン酸類:テアニン=100:2.5〜300、より好ましくは100:5〜250、さらに好ましくは100:10〜200、さらに好ましくは100:15〜165である。また、該経口組成物における該コーヒー豆抽出物とテアニンとの含有比は、質量比で、好ましくは該コーヒー豆抽出物:テアニン=100:0.25〜150、より好ましくは100:1〜100、さらに好ましくは100:2〜80、さらに好ましくは100:4〜60である。
なお別の態様において、本発明は、対象の更年期症状改善方法を提供する。該方法は、対象に、クロロゲン酸類又はそれを含有するコーヒー豆抽出物と、テアニンとを有効量で経口投与することを含む。好ましい実施形態において、当該更年期症状の改善は、ホットフラッシュ改善又は易疲労感改善であり、より好ましくはホットフラッシュ改善である。当該本発明の方法は、治療的方法であっても、非治療的方法であってもよい。
当該本発明の方法における対象としては、更年期症状の改善、好ましくはホットフラッシュの改善又は易疲労感の改善、より好ましくはホットフラッシュの改善を必要とする動物が挙げられる。動物としては、上述したヒト及び非ヒト動物が挙げられ、より好ましくはヒトである。該ヒトは、好ましくは更年期のヒトであり、より好ましくは更年期の女性であり、さらに好ましくは、ホットフラッシュの症状があるか、又は疲労感を感じている更年期の女性である。該ホットフラッシュの症状がある更年期の女性は、好ましくは、平均週に2回以上ホットフラッシュの症状がある更年期の女性であり、より好ましくは、平均週に4回以上ホットフラッシュの症状がある更年期の女性であり、さらに好ましくは、平均週に7回以上ホットフラッシュの症状がある更年期の女性である。
当該本発明の方法における投与の有効量は、対象の更年期症状改善を達成できる量であり得る。好ましくは、有効量とは、投与群の更年期症状(好ましくはホットフラッシュ又は易疲労感、より好ましくはホットフラッシュ)を、未投与群と比べて統計的に有意に改善させることができる量である。
本発明において、該クロロゲン酸類又はコーヒー豆抽出物とテアニンの投与量及び投与計画は、対象の種、体重、性別、年齢、状態、又はその他の要因に従って当業者により適宜決定することができる。限定ではないが、本発明による該クロロゲン酸類又はコーヒー豆抽出物の投与量(クロロゲン酸類換算)は、例えば成人1人1日当たり、好ましくは50mg以上であり、より好ましくは70mg以上、さらに好ましくは100mg以上であり、また、好ましくは1500mg以下、より好ましくは1000mg以下、さらに好ましくは500mg以下である。好ましい投与量の範囲は、成人1人1日当たり、クロロゲン酸類換算で、50〜1500mg、より好ましくは70〜1000mg、さらに好ましくは100〜500mgである。また限定ではないが、本発明によるテアニンの投与量は、例えば成人1人1日当たり、好ましくは10mg以上であり、より好ましくは30mg以上、さらに好ましくは50mg以上であり、また、好ましくは300mg以下、より好ましくは250mg以下、さらに好ましくは210mg以下である。好ましい投与量の範囲は、成人1人1日当たり、10〜300mg、より好ましくは30〜250mg、さらに好ましくは50〜210mgである。あるいは、クロロゲン酸類とテアニンの質量比が好ましくはクロロゲン酸類:テアニン=100:2.5〜300、より好ましくは100:5〜250、さらに好ましくは100:10〜200、さらに好ましくは100:15〜165となるように、クロロゲン酸類又は該コーヒー豆抽出物の量に対してテアニンの量を調整すればよい。
本発明では、上記の用量の該クロロゲン酸類又はコーヒー豆抽出物と、テアニンとを、例えば、1日に1回、2回又は3回以上に分け、経口投与又は経口摂取することが好ましい。より好ましくは、1日に1回、上記の用量の該クロロゲン酸類又はコーヒー豆抽出物と、テアニンとを経口投与又は経口摂取する。投与又は摂取期間は、特に限定されないが、好ましくは継続的であり、より好ましくは1週間以上、さらに好ましくは2週間以上、さらに好ましくは4週間以上である。投与又は摂取のタイミングは、夕食後から就寝までの間が好ましく、就寝前1時間以内がより好ましい。
本発明の好ましい実施形態においては、更年期症状(好ましくはホットフラッシュ又は易疲労感、より好ましくはホットフラッシュ)の改善を必要とする更年期のヒトに対して、上記1日用量のクロロゲン酸類又は該コーヒー豆抽出物とテアニンとを、2週間以上、1日1回、就寝前1時間以内に、経口投与するか又は経口摂取させる。
本発明はまた、例示的実施形態として以下の物質、製造方法、用途、方法等を包含する。但し、本発明はこれらの実施形態に限定されない。
〔1〕クロロゲン酸類とテアニンとを有効成分とする経口更年期症状改善剤。
〔2〕クロロゲン酸類を含有するコーヒー豆抽出物と、テアニンとを有効成分とする、経口更年期症状改善剤。
〔3〕好ましくは、前記コーヒー豆抽出物が生コーヒー豆抽出物及び/又は浅焙煎コーヒー豆抽出物である、〔2〕記載の経口更年期症状改善剤。
〔4〕前記コーヒー豆抽出物におけるカフェイン/クロロゲン酸類の質量比が、好ましくは0.015以下、より好ましくは0.014以下、さらに好ましくは0.010以下、さらに好ましくは0.0066以下、さらに好ましくは0.0050以下、さらに好ましくは0.0020以下、さらに好ましくは0.0005以下である、〔2〕又は〔3〕記載の経口更年期症状改善剤。
〔5〕前記コーヒー豆抽出物中のカフェインの含有量が、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.4質量%以下、さらに好ましくは0.3質量%以下、さらに好ましくは0.2質量%以下、さらに好ましくは0.15質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以下、さらに好ましくは0.05質量%以下である、〔2〕〜〔4〕のいずれか1項記載の経口更年期症状改善剤。
〔6〕前記クロロゲン酸類が、
好ましくは、3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸、5−カフェオイルキナ酸、3−フェルロイルキナ酸、4−フェルロイルキナ酸及び5−フェルロイルキナ酸からなる群より選択される少なくとも1種であり、
より好ましくは、3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸、5−カフェオイルキナ酸、3−フェルロイルキナ酸、4−フェルロイルキナ酸及び5−フェルロイルキナ酸である、
〔1〕〜〔5〕のいずれか1項記載の経口更年期症状改善剤。
〔7〕好ましくは、前記クロロゲン酸類を、全質量中0.02質量%以上かつ1質量%以下含有する液状組成物であるか、又は該クロロゲン酸類を、全質量中1質量%以上かつ50質量%以下含有する固形状組成物である、〔1〕〜〔6〕のいずれか1項記載の経口更年期症状改善剤。
〔8〕好ましくは、前記コーヒー豆抽出物を、乾燥物換算で、全質量中0.04質量%以上かつ10質量%以下含有する液状組成物であるか、又は該コーヒー豆抽出物を、乾燥物換算で、全質量中5質量%以上かつ97質量%以下含有する固形状組成物である、〔2〕〜〔7〕のいずれか1項記載の経口更年期症状改善剤。
〔9〕好ましくは、クロロゲン酸類換算で、成人1人1日あたり50〜1500mg経口投与又は経口摂取される、〔1〕〜〔8〕のいずれか1項記載の経口更年期症状改善剤。
〔10〕好ましくは、前記テアニンを、全質量中0.002質量%以上かつ0.6質量%以下含有する液状組成物であるか、又は該テアニンを、全質量中0.1質量%以上かつ65質量%以下含有する固形状組成物である、〔1〕〜〔9〕のいずれか1項記載の経口更年期症状改善剤。
〔11〕前記クロロゲン酸類と前記テアニンとの含有比が、質量比で、好ましくはクロロゲン酸類:テアニン=100:2.5〜300、より好ましくは100:5〜250、さらに好ましくは100:10〜200、さらに好ましくは100:15〜165であるか、又は
前記コーヒー豆抽出物と前記テアニンとの含有比が、質量比で、好ましくはコーヒー豆抽出物:テアニン=100:0.25〜150、より好ましくは100:1〜100、さらに好ましくは100:2〜80、さらに好ましくは100:4〜60である、
〔1〕〜〔10〕のいずれか1項記載の経口更年期症状改善剤。
〔12〕好ましくは1週間以上、より好ましくは2週間以上、さらに好ましくは4週間以上投与又は摂取される、〔1〕〜〔11〕のいずれか1項記載の経口更年期症状改善剤。
〔13〕好ましくは夕食後から就寝までの間、より好ましくは就寝前1時間以内に投与又は摂取される、〔1〕〜〔12〕のいずれか1項記載の経口更年期症状改善剤。
〔14〕好ましくは食品である、〔1〕〜〔13〕のいずれか1項記載の経口更年期症状改善剤。
〔15〕好ましくはサプリメントである、〔14〕記載の経口更年期症状改善剤。
〔16〕前記更年期症状が、好ましくはホットフラッシュ又は易疲労感であり、より好ましくはホットフラッシュである、〔1〕〜〔15〕のいずれか1項記載の経口更年期症状改善剤。
〔17〕経口更年期症状改善剤の製造のためのクロロゲン酸類とテアニンとの使用。
〔18〕経口更年期症状改善剤の製造のための、クロロゲン酸類を含有するコーヒー豆抽出物とテアニンとの使用。
〔19〕好ましくは、前記コーヒー豆抽出物が生コーヒー豆抽出物及び/又は浅焙煎コーヒー豆抽出物である、〔18〕記載の使用。
〔20〕前記コーヒー豆抽出物におけるカフェイン/クロロゲン酸類の質量比が、好ましくは0.015以下、より好ましくは0.014以下、さらに好ましくは0.010以下、さらに好ましくは0.0066以下、さらに好ましくは0.0050以下、さらに好ましくは0.0020以下、さらに好ましくは0.0005以下である、〔18〕又は〔19〕記載の使用。
〔21〕前記コーヒー豆抽出物中のカフェインの含有量が、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.4質量%以下、さらに好ましくは0.3質量%以下、さらに好ましくは0.2質量%以下、さらに好ましくは0.15質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以下、さらに好ましくは0.05質量%以下である、〔18〕〜〔20〕のいずれか1項記載の使用。
〔22〕前記クロロゲン酸類が、
好ましくは、3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸、5−カフェオイルキナ酸、3−フェルロイルキナ酸、4−フェルロイルキナ酸及び5−フェルロイルキナ酸からなる群より選択される少なくとも1種であり、
より好ましくは、3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸、5−カフェオイルキナ酸、3−フェルロイルキナ酸、4−フェルロイルキナ酸及び5−フェルロイルキナ酸である、
〔17〕〜〔21〕のいずれか1項記載の使用。
〔23〕前記経口更年期症状改善剤が、前記クロロゲン酸類を、全質量中、好ましくは0.02質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、さらに好ましくは0.1質量%以上含有する液状組成物であるか、又は該クロロゲン酸類を、全質量中、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上含有する固形状組成物である、〔17〕〜〔22〕のいずれか1項記載の使用。
〔24〕前記経口更年期症状改善剤が、前記クロロゲン酸類を、全質量中、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.8質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以下含有する液状組成物であるか、又は該クロロゲン酸類を、全質量中、50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは35質量%以下含有する固形状組成物である、〔23〕記載の使用。
〔25〕前記経口更年期症状改善剤が、前記コーヒー豆抽出物を乾燥物換算で、全質量中、好ましくは0.04質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、さらに好ましくは0.2質量%以上含有する液状組成物であるか、又は該コーヒー豆抽出物を乾燥物換算で、全質量中、好ましくは5質量%以上、より好ましくは8質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上含有する固形状組成物である、〔18〕〜〔24〕のいずれか1項記載の使用。
〔26〕前記経口更年期症状改善剤が、前記コーヒー豆抽出物を乾燥物換算で、全質量中、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは2.5質量%以下、さらに好ましくは1.5質量%以下含有する液状組成物であるか、又は該コーヒー豆抽出物を乾燥物換算で、全質量中、好ましくは97質量%以下、より好ましくは94質量%以下、さらに好ましくは80質量%以下、さらに好ましくは70質量%以下含有する固形状組成物である、〔25〕記載の使用。
〔27〕前記経口更年期症状改善剤の成人1人1日あたりの投与又は摂取量が、クロロゲン酸類換算で、好ましくは50mg以上、より好ましくは70mg以上、さらに好ましくは100mg以上である、〔17〕〜〔26〕のいずれか1項記載の使用。
〔28〕前記経口更年期症状改善剤の成人1人1日あたりの投与又は摂取量が、クロロゲン酸類換算で、好ましくは1500mg以下、より好ましくは1000mg以下、さらに好ましくは500mg以下である、〔27〕記載の使用。
〔29〕前記経口更年期症状改善剤が、前記テアニンを、全質量中、好ましくは0.002質量%以上、より好ましくは0.02質量%以上、さらに好ましくは0.04質量%以上含有する液状組成物であるか、又は該テアニンを、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.6質量%以上、さらに好ましくは1.8質量%以上含有する固形状組成物である、〔17〕〜〔28〕のいずれか1項記載の使用。
〔30〕前記経口更年期症状改善剤が、前記テアニンを、全質量中、好ましくは0.6質量%以下、より好ましくは0.4質量%以下、さらに好ましくは0.3質量%以下含有する液状組成物であるか、又は該テアニンを、全質量中、好ましくは65質量%以下、より好ましくは50質量%以下、さらに好ましくは40質量%以下含有する固形状組成物である、〔29〕のいずれか1項記載の使用。
〔31〕前記経口更年期症状改善剤において、
前記クロロゲン酸類と前記テアニンとの含有比が、質量比で、好ましくはクロロゲン酸類:テアニン=100:2.5〜300、より好ましくは100:5〜250、さらに好ましくは100:10〜200、さらに好ましくは100:15〜165であるか、又は
前記コーヒー豆抽出物と前記テアニンとの含有比が、質量比で、好ましくはコーヒー豆抽出物:テアニン=100:0.25〜150、より好ましくは100:1〜100、さらに好ましくは100:2〜80、さらに好ましくは100:4〜60である、
〔17〕〜〔30〕のいずれか1項記載の使用。
〔32〕前記経口更年期症状改善剤が、好ましくは1週間以上、より好ましくは2週間以上、さらに好ましくは4週間以上投与又は摂取される、〔17〕〜〔31〕のいずれか1項記載の使用。
〔33〕前記経口更年期症状改善剤が、好ましくは夕食後から就寝までの間、より好ましくは就寝前1時間以内に投与又は摂取される、〔17〕〜〔32〕のいずれか1項記載の使用。
〔34〕好ましくは、前記経口更年期症状改善剤が食品である、〔17〕〜〔33〕のいずれか1項記載の使用。
〔35〕好ましくは、前記食品がサプリメントである、〔34〕記載の使用。
〔36〕前記更年期症状が、好ましくはホットフラッシュ又は易疲労感であり、より好ましくはホットフラッシュである、〔17〕〜〔35〕のいずれか1項記載の使用。
〔37〕経口組成物における更年期症状改善のための有効成分としての、クロロゲン酸類とテアニンとの使用。
〔38〕更年期症状改善のための、クロロゲン酸類とテアニンとを含む経口組成物の使用。
〔39〕経口組成物における更年期症状改善のための有効成分としての、クロロゲン酸類を含有するコーヒー豆抽出物と、テアニンとの使用。
〔40〕更年期症状改善のための、クロロゲン酸類を含有するコーヒー豆抽出物と、テアニンとを含む経口組成物の使用。
〔41〕好ましくは、前記コーヒー豆抽出物が生コーヒー豆抽出物及び/又は浅焙煎コーヒー豆抽出物である、〔39〕又は〔40〕記載の使用。
〔42〕前記コーヒー豆抽出物におけるカフェイン/クロロゲン酸類の質量比が、好ましくは0.015以下、より好ましくは0.014以下、さらに好ましくは0.010以下、さらに好ましくは0.0066以下、さらに好ましくは0.0050以下、さらに好ましくは0.0020以下、さらに好ましくは0.0005以下である、〔39〕〜〔41〕のいずれか1項記載の使用。
〔43〕前記コーヒー豆抽出物中のカフェインの含有量が、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.4質量%以下、さらに好ましくは0.3質量%以下、さらに好ましくは0.2質量%以下、さらに好ましくは0.15質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以下、さらに好ましくは0.05質量%以下である、〔39〕〜〔42〕のいずれか1項記載の使用。
〔44〕前記クロロゲン酸類が、
好ましくは、3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸、5−カフェオイルキナ酸、3−フェルロイルキナ酸、4−フェルロイルキナ酸及び5−フェルロイルキナ酸からなる群より選択される少なくとも1種であり、
より好ましくは、3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸、5−カフェオイルキナ酸、3−フェルロイルキナ酸、4−フェルロイルキナ酸及び5−フェルロイルキナ酸である、
〔37〕〜〔43〕のいずれか1項記載の使用。
〔45〕好ましくは、前記経口組成物が、
前記クロロゲン酸類を、全質量中、0.02〜1質量%、0.02〜0.8質量%、0.02〜0.5質量%、0.05〜1質量%、0.05〜0.8質量%、0.05〜0.5質量%、0.1〜1質量%、0.1〜0.8質量%、又は0.1〜0.5質量%含有する液状組成物であるか、又は、
該クロロゲン酸類を、全質量中、1〜50質量%、1〜40質量%、1〜35質量%、3〜50質量%、3〜40質量%、3〜35質量%、5〜50質量%、5〜40質量%、又は5〜35質量%含有する固形状組成物である、
〔37〕〜〔44〕のいずれか1項記載の使用。
〔46〕好ましくは、前記経口組成物が、
前記コーヒー豆抽出物を乾燥物換算で、全質量中、0.04〜10質量%、0.04〜5質量%、0.04〜2.5質量%、0.04〜1.5質量%、0.1〜10質量%、0.1〜5質量%、0.1〜2.5質量%、0.1〜1.5質量%、0.2〜10質量%、0.2〜5質量%、0.2〜2.5質量%、又は0.2〜1.5質量%含有する液状組成物であるか、又は、
該コーヒー豆抽出物を乾燥物換算で、全質量中、5〜97質量%、5〜94質量%、5〜80質量%、5〜70質量%、8〜97質量%、8〜94質量%、8〜80質量%、8〜70質量%、10〜97質量%、10〜94質量%、10〜80質量%、又は10〜70質量%含有する固形状組成物である、
〔39〕〜〔45〕のいずれか1項記載の使用。
〔47〕好ましくは、前記経口組成物の成人1人1日あたりの投与又は摂取量が、クロロゲン酸類換算で、50〜1500mg、70〜1500mg、100〜1500mg、50〜1000mg、70〜1000mg、100〜1000mg、50〜500mg、70〜500mg又は100〜500mgである、〔37〕〜〔46〕のいずれか1項記載の使用。
〔48〕好ましくは、前記経口組成物が、
前記テアニンを、全質量中、0.002〜0.6質量%、0.002〜0.4質量%、0.002〜0.3質量%、0.02〜0.6質量%、0.02〜0.4質量%、0.02〜0.3質量%、0.04〜0.6質量%、0.04〜0.4質量%、又は0.04〜0.3質量%含有する液状組成物であるか、又は
該テアニンを、全質量中、0.1〜65質量%、0.1〜50質量%、0.1〜40質量%、0.6〜65質量%、0.6〜50質量%、0.6〜40質量%、1.8〜65質量%、1.8〜50質量%、又は1.8〜40質量%含有する固形状組成物である、〔37〕〜〔47〕のいずれか1項記載の使用。
〔49〕前記経口組成物において、
前記クロロゲン酸類と前記テアニンとの含有比が、質量比で、好ましくはクロロゲン酸類:テアニン=100:2.5〜300、より好ましくは100:5〜250、さらに好ましくは100:10〜200、さらに好ましくは100:15〜165であるか、又は
前記コーヒー豆抽出物と前記テアニンとの含有比が、質量比で、好ましくはコーヒー豆抽出物:テアニン=100:0.25〜150、より好ましくは100:1〜100、さらに好ましくは100:2〜80、さらに好ましくは100:4〜60である、
〔37〕〜〔48〕のいずれか1項記載の使用。
〔50〕前記経口組成物が、好ましくは1週間以上、より好ましくは2週間以上、さらに好ましくは4週間以上投与又は摂取される、〔37〕〜〔49〕のいずれか1項記載の使用。
〔51〕好ましくは、前記経口組成物が夕食後から就寝までの間に投与又は摂取される、〔37〕〜〔50〕のいずれか1項記載の使用。
〔52〕好ましくは、前記経口組成物が就寝前1時間以内に投与又は摂取される、〔37〕〜〔51〕のいずれか1項記載の使用。
〔53〕好ましくは、前記経口組成物が食品である、〔37〕〜〔52〕のいずれか1項記載の使用。
〔54〕好ましくは、前記経口組成物が液状又は固形状である、〔53〕記載の使用。
〔55〕前記更年期症状が、好ましくはホットフラッシュ又は易疲労感であり、より好ましくはホットフラッシュである、〔37〕〜〔54〕のいずれか1項記載の使用。
〔56〕経口組成物における更年期症状改善のための有効成分として使用される、クロロゲン酸類とテアニンとの組み合わせ。
〔57〕更年期症状改善のために使用される、クロロゲン酸類とテアニンとを含む経口組成物。
〔58〕経口組成物における更年期症状改善のための有効成分として使用される、クロロゲン酸類を含有するコーヒー豆抽出物とテアニンとの組み合わせ。
〔59〕更年期症状改善のために使用される、クロロゲン酸類を含有するコーヒー豆抽出物とテアニンとを含む経口組成物。
〔60〕好ましくは、前記コーヒー豆抽出物が生コーヒー豆抽出物及び/又は浅焙煎コーヒー豆抽出物である、〔58〕又は〔59〕記載の組み合わせ又は経口組成物。
〔61〕前記コーヒー豆抽出物におけるカフェイン/クロロゲン酸類の質量比が、好ましくは0.015以下、より好ましくは0.014以下、さらに好ましくは0.010以下、さらに好ましくは0.0066以下、さらに好ましくは0.0050以下、さらに好ましくは0.0020以下、さらに好ましくは0.0005以下である、〔58〕〜〔60〕のいずれか1項記載の組み合わせ又は経口組成物。
〔62〕前記コーヒー豆抽出物中のカフェインの含有量が、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.4質量%以下、さらに好ましくは0.3質量%以下、さらに好ましくは0.2質量%以下、さらに好ましくは0.15質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以下、さらに好ましくは0.05質量%以下である、〔58〕〜〔61〕のいずれか1項記載の組み合わせ又は経口組成物。
〔63〕前記クロロゲン酸類が、
好ましくは、3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸、5−カフェオイルキナ酸、3−フェルロイルキナ酸、4−フェルロイルキナ酸及び5−フェルロイルキナ酸からなる群より選択される少なくとも1種であり、
より好ましくは、3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸、5−カフェオイルキナ酸、3−フェルロイルキナ酸、4−フェルロイルキナ酸及び5−フェルロイルキナ酸である、
〔56〕〜〔62〕のいずれか1項記載の組み合わせ又は経口組成物。
〔64〕好ましくは、前記経口組成物が、
前記クロロゲン酸類を、全質量中、0.02〜1質量%、0.02〜0.8質量%、0.02〜0.5質量%、0.05〜1質量%、0.05〜0.8質量%、0.05〜0.5質量%、0.1〜1質量%、0.1〜0.8質量%、又は0.1〜0.5質量%含有する液状組成物であるか、又は、
該クロロゲン酸類を、全質量中、1〜50質量%、1〜40質量%、1〜35質量%、3〜50質量%、3〜40質量%、3〜35質量%、5〜50質量%、5〜40質量%、又は5〜35質量%含有する固形状組成物である、
〔56〕〜〔63〕のいずれか1項記載の組み合わせ又は経口組成物。
〔65〕好ましくは、前記組み合わせ又は経口組成物が、
前記コーヒー豆抽出物を、乾燥物換算で、全質量中0.04〜10質量%、0.04〜5質量%、0.04〜2.5質量%、0.04〜1.5質量%、0.1〜10質量%、0.1〜5質量%、0.1〜2.5質量%、0.1〜1.5質量%、0.2〜10質量%、0.2〜5質量%、0.2〜2.5質量%、又は0.2〜1.5質量%含有する液状組成物であるか、又は、
該コーヒー豆抽出物を、乾燥物換算で、全質量中5〜97質量%、5〜94質量%、5〜80質量%、5〜70質量%、8〜97質量%、8〜94質量%、8〜80質量%、8〜70質量%、10〜97質量%、10〜94質量%、10〜80質量%、又は10〜70質量%含有する固形状組成物である、
〔58〕〜〔64〕のいずれか1項記載の組み合わせ又は経口組成物。
〔66〕好ましくは、前記組み合わせ又は経口組成物の成人1人1日あたりの投与又は摂取量が、クロロゲン酸類換算で、50〜1500mg、70〜1500mg、100〜1500mg、50〜1000mg、70〜1000mg、100〜1000mg、50〜500mg、70〜500mg又は100〜500mgである、〔56〕〜〔65〕のいずれか1項記載の組み合わせ又は経口組成物。
〔67〕好ましくは、前記組み合わせ又は経口組成物が、
前記テアニンを、全質量中、0.002〜0.6質量%、0.002〜0.4質量%、0.002〜0.3質量%、0.02〜0.6質量%、0.02〜0.4質量%、0.02〜0.3質量%、0.04〜0.6質量%、0.04〜0.4質量%、又は0.04〜0.3質量%含有する液状組成物であるか、又は
該テアニンを、全質量中、0.1〜65質量%、0.1〜50質量%、0.1〜40質量%、0.6〜65質量%、0.6〜50質量%、0.6〜40質量%、1.8〜65質量%、1.8〜50質量%、又は1.8〜40質量%含有する固形状組成物である、〔56〕〜〔66〕のいずれか1項記載の組み合わせ又は経口組成物。
〔68〕好ましくは、前記組み合わせ又は経口組成物において、
前記クロロゲン酸類と前記テアニンとの含有比が、質量比で、クロロゲン酸類:テアニン=100:2.5〜300、より好ましくは100:5〜250、さらに好ましくは100:10〜200、さらに好ましくは100:15〜165であるか、又は
前記コーヒー豆抽出物と前記テアニンとの含有比が、質量比で、コーヒー豆抽出物:テアニン=100:0.25〜150、より好ましくは100:1〜100、さらに好ましくは100:2〜80、さらに好ましくは100:4〜60である、
〔56〕〜〔67〕のいずれか1項記載の組み合わせ又は経口組成物。
〔69〕前記組み合わせ又は経口組成物が、好ましくは1週間以上、より好ましくは2週間以上、さらに好ましくは4週間以上投与又は摂取される、〔56〕〜〔68〕のいずれか1項記載の組み合わせ又は経口組成物。
〔70〕好ましくは、前記組み合わせ又は経口組成物が夕食後から就寝までの間に投与又は摂取される、〔56〕〜〔69〕のいずれか1項記載の組み合わせ又は経口組成物。
〔71〕好ましくは、前記組み合わせ又は経口組成物が就寝前1時間以内に投与又は摂取される、〔56〕〜〔70〕のいずれか1項記載の組み合わせ又は経口組成物。
〔72〕前記更年期症状が、好ましくはホットフラッシュ又は易疲労感であり、より好ましくはホットフラッシュである、〔56〕〜〔71〕のいずれか1項記載の組み合わせ又は経口組成物。
〔73〕クロロゲン酸類とテアニンとを対象に経口投与することを含む、更年期症状改善方法。
〔74〕クロロゲン酸類を含有するコーヒー豆抽出物と、テアニンとを対象に経口投与することを含む、更年期症状改善方法。
〔75〕好ましくは、前記コーヒー豆抽出物が生コーヒー豆抽出物及び/又は浅焙煎コーヒー豆抽出物である、〔74〕記載の方法。
〔76〕前記コーヒー豆抽出物におけるカフェイン/クロロゲン酸類の質量比が、好ましくは0.015以下、より好ましくは0.014以下、さらに好ましくは0.010以下、さらに好ましくは0.0066以下、さらに好ましくは0.0050以下、さらに好ましくは0.0020以下、さらに好ましくは0.0005以下である、〔74〕又は〔75〕記載の方法。
〔77〕前記コーヒー豆抽出物中のカフェインの含有量が、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.4質量%以下、さらに好ましくは0.3質量%以下、さらに好ましくは0.2質量%以下、さらに好ましくは0.15質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以下、さらに好ましくは0.05質量%以下である、〔74〕〜〔76〕のいずれか1項記載の方法。
〔78〕前記クロロゲン酸類が、
好ましくは、3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸、5−カフェオイルキナ酸、3−フェルロイルキナ酸、4−フェルロイルキナ酸及び5−フェルロイルキナ酸からなる群より選択される少なくとも1種であり、
より好ましくは、3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸、5−カフェオイルキナ酸、3−フェルロイルキナ酸、4−フェルロイルキナ酸及び5−フェルロイルキナ酸である、
〔73〕〜〔77〕のいずれか1項記載の方法。
〔79〕好ましくは、前記クロロゲン酸類を、全質量中0.02質量%以上かつ1質量%以下含有する液状組成物か、又は該クロロゲン酸類を、全質量中1質量%以上かつ50質量%以下含有する固形状組成物を、前記対象に経口投与することを含む、〔73〕〜〔78〕のいずれか1項記載の方法。
〔80〕好ましくは、前記コーヒー豆抽出物を乾燥物換算で、全質量中0.04質量%以上かつ10質量%以下含有する液状組成物か、又は該コーヒー豆抽出物を乾燥物換算で、全質量中5質量%以上かつ97質量%以下含有する固形状組成物を、前記対象に経口投与することを含む、〔74〕〜〔79〕のいずれか1項記載の方法。
〔81〕好ましくは、前記クロロゲン酸類を、成人1人1日あたり50〜1500mg経口投与することを含む、〔73〕〜〔80〕のいずれか1項記載の方法。
〔82〕好ましくは、前記テアニンを、全質量中0.002質量%以上かつ0.6質量%以下含有する液状組成物か、又は該テアニンを、全質量中0.1質量%以上かつ65質量%以下含有する固形状組成物を、前記対象に経口投与することを含む、〔73〕〜〔81〕のいずれか1項記載の方法。
〔83〕前記クロロゲン酸類と前記テアニンが、好ましくはクロロゲン酸類:テアニン=100:2.5〜300、より好ましくは100:5〜250、さらに好ましくは100:10〜200、さらに好ましくは100:15〜165の質量比で投与されるか、又は
前記コーヒー豆抽出物と前記テアニンが、好ましくはコーヒー豆抽出物:テアニン=100:0.25〜150、より好ましくは100:1〜100、さらに好ましくは100:2〜80、さらに好ましくは100:4〜60の質量比で投与される、
〔73〕〜〔82〕のいずれか1項記載の方法。
〔84〕前記クロロゲン酸類とテアニンとを、好ましくは1週間以上、より好ましくは2週間以上、さらに好ましくは4週間以上経口投与することを含む、〔73〕〜〔83〕のいずれか1項記載の方法。
〔85〕前記クロロゲン酸類とテアニンとを、好ましくは夕食後から就寝までの間、より好ましくは就寝前1時間以内に投与することを含む、〔73〕〜〔84〕のいずれか1項記載の方法。
〔86〕前記更年期症状が、好ましくはホットフラッシュ又は易疲労感であり、より好ましくはホットフラッシュである、〔73〕〜〔85〕のいずれか1項記載の方法。
〔87〕前記対象が、好ましくは、更年期のヒトであり、より好ましくは、更年期の女性であり、さらに好ましくは、ホットフラッシュの症状があるか又は疲労感を感じている更年期の女性であり、さらに好ましくは、平均週に2回以上ホットフラッシュの症状がある更年期の女性であり、さらに好ましくは、平均週に4回以上ホットフラッシュの症状がある更年期の女性であり、さらに好ましくは、平均週に7回以上ホットフラッシュの症状がある更年期の女性である、〔73〕〜〔86〕のいずれか1項記載の方法。
〔88〕クロロゲン酸類とテアニンとを含む経口組成物。
〔89〕クロロゲン酸類を含有するコーヒー豆抽出物とテアニンとを含む経口組成物。
〔90〕好ましくは、前記コーヒー豆抽出物が生コーヒー豆抽出物及び/又は浅焙煎コーヒー豆抽出物である、〔89〕記載の経口組成物。
〔91〕前記コーヒー豆抽出物におけるカフェイン/クロロゲン酸類の質量比が、好ましくは0.015以下、より好ましくは0.014以下、さらに好ましくは0.010以下、さらに好ましくは0.0066以下、さらに好ましくは0.0050以下、さらに好ましくは0.0020以下、さらに好ましくは0.0005以下である、〔89〕又は〔90〕記載の経口組成物。
〔92〕前記コーヒー豆抽出物中のカフェインの含有量が、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.4質量%以下、さらに好ましくは0.3質量%以下、さらに好ましくは0.2質量%以下、さらに好ましくは0.15質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以下、さらに好ましくは0.05質量%以下である、〔89〕〜〔91〕のいずれか1項記載の経口組成物。
〔93〕前記クロロゲン酸類が、
好ましくは、3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸、5−カフェオイルキナ酸、3−フェルロイルキナ酸、4−フェルロイルキナ酸及び5−フェルロイルキナ酸からなる群より選択される少なくとも1種であり、
より好ましくは、3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸、5−カフェオイルキナ酸、3−フェルロイルキナ酸、4−フェルロイルキナ酸及び5−フェルロイルキナ酸である、
〔88〕〜〔92〕のいずれか1項記載の経口組成物。
〔94〕好ましくは、前記経口組成物が、
前記クロロゲン酸類を、全質量中、0.02〜1質量%、0.02〜0.8質量%、0.02〜0.5質量%、0.05〜1質量%、0.05〜0.8質量%、0.05〜0.5質量%、0.1〜1質量%、0.1〜0.8質量%、又は0.1〜0.5質量%含有する液状組成物であるか、又は、
該クロロゲン酸類を、全質量中、1〜50質量%、1〜40質量%、1〜35質量%、3〜50質量%、3〜40質量%、3〜35質量%、5〜50質量%、5〜40質量%、又は5〜35質量%含有する固形状組成物である、
〔88〕〜〔93〕のいずれか1項記載の組み合わせ又は経口組成物。
〔95〕好ましくは、前記経口組成物が、
前記コーヒー豆抽出物を、乾燥物換算で、全質量中0.04〜10質量%、0.04〜5質量%、0.04〜2.5質量%、0.04〜1.5質量%、0.1〜10質量%、0.1〜5質量%、0.1〜2.5質量%、0.1〜1.5質量%、0.2〜10質量%、0.2〜5質量%、0.2〜2.5質量%、又は0.2〜1.5質量%含有する液状組成物であるか、又は、
該コーヒー豆抽出物を、乾燥物換算で、全質量中5〜97質量%、5〜94質量%、5〜80質量%、5〜70質量%、8〜97質量%、8〜94質量%、8〜80質量%、8〜70質量%、10〜97質量%、10〜94質量%、10〜80質量%、又は10〜70質量%含有する固形状組成物である、
〔89〕〜〔94〕のいずれか1項記載の経口組成物。
〔96〕好ましくは、前記経口組成物が、
前記テアニンを、全質量中、0.002〜0.6質量%、0.002〜0.4質量%、0.002〜0.3質量%、0.02〜0.6質量%、0.02〜0.4質量%、0.02〜0.3質量%、0.04〜0.6質量%、0.04〜0.4質量%、又は0.04〜0.3質量%含有する液状組成物であるか、又は
該テアニンを、全質量中、0.1〜65質量%、0.1〜50質量%、0.1〜40質量%、0.6〜65質量%、0.6〜50質量%、0.6〜40質量%、1.8〜65質量%、1.8〜50質量%、又は1.8〜40質量%含有する固形状組成物である、
〔88〕〜〔95〕のいずれか1項記載の経口組成物。
〔97〕前記経口組成物において、
前記クロロゲン酸類と前記テアニンとの含有比が、質量比で、好ましくはクロロゲン酸類:テアニン=100:2.5〜300、より好ましくは100:5〜250、さらに好ましくは100:10〜200、さらに好ましくは100:15〜165である、
〔88〕〜〔96〕のいずれか1項記載の経口組成物。
〔98〕好ましくは、前記経口組成物において、
前記コーヒー豆抽出物と前記テアニンとの含有比が、質量比で、好ましくはコーヒー豆抽出物:テアニン=100:0.25〜150、より好ましくは100:1〜100、さらに好ましくは100:2〜80、さらに好ましくは100:4〜60である、
〔89〕〜〔97〕のいずれか1項記載の経口組成物。
〔99〕好ましくは、前記経口組成物が食品である、〔88〕〜〔98〕のいずれか1項記載の経口組成物。
〔100〕好ましくは、前記経口組成物が液状又は固形状である、〔99〕記載の使用。
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
参考例1
(1)クロロゲン酸類の測定
クロロゲン酸類はHPLCを使用して測定した。
〔分析機器〕
装置:高速液体クロマトグラフシステム Prominence((株)島津製作所)
吸光度検出器:SPD−20A((株)島津製作所)
分離カラム:Cadenza CD−C18、内径4.6mm×長さ150mm、粒子径3μm(インタクト(株))
〔分析条件〕
サンプル注入量:10μL
流量:1.0mL/min
検出波長:325nm
カラムオーブン設定温度:35℃
溶離液A:0.05mol/L酢酸、0.01mol/L酢酸ナトリウム、及び0.1mmol/L HEDP(1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸)を含有する5%(v/v)アセトニトリル
溶離液B:アセトニトリル
〔濃度勾配条件〕
時間(分) A液(%(v/v)) B液(%(v/v))
0.0 100% 0%
10.0 100% 0%
15.0 95% 5%
20.0 95% 5%
22.0 92% 8%
50.0 92% 8%
52.0 10% 90%
60.0 10% 90%
60.1 100% 0%
70.0 100% 0%
〔クロロゲン酸類のリテンションタイム〕
標準品を用いてクロロゲン酸類の保持時間を確認したところ、以下の通りであった。
3−カフェオイルキナ酸(3−CQA) 6.1分
5−カフェオイルキナ酸(5−CQA) 10.5分
4−カフェオイルキナ酸(4−CQA) 14.0分
3−フェルロイルキナ酸(3−FQA) 15.5分
5−フェルロイルキナ酸(5−FQA) 22.4分
4−フェルロイルキナ酸(4−FQA) 23.7分
上記保持時間と一致したピークの面積値から、クロロゲン酸類の定量を行った。
(2)カフェインの測定
上記(1)と同様に、カフェインは試薬カフェインを標準物質とし、波長270nmの吸光度により測定した。21.1分のピーク面積から求めた面積比からカフェインを定量した。
(3)テアニンの測定
試料1gを秤量後、10%スルホサリチル酸溶液25mLに溶解し、20分間振とうした。溶液を3mol/L水酸化ナトリウムpH2.2に調整し、クエン酸ナトリウム緩衝液(pH2.2)で100mLに定容の後、ろ過した。ろ液2.5mLを分取し、クエン酸ナトリウム緩衝液(pH2.2)で25mLに定容後、2.5mLを分取し、さらにクエン酸ナトリウム緩衝液(pH2.2)で25mLに定容した。得られた試験溶液をアミノ酸自動分析法にて分析した。
〔アミノ酸自動分析計 操作条件〕 機種:JLC−500/V2(日本電子(株))
カラム:LCR−6、内径4mm×120mm(日本電子(株))
移動相:クエン酸リチウム緩衝液(P−12〜P−15、P−21)(日本電子(株))
反応液:日本電子用ニンヒドリン発色溶液キット−II(富士フイルム和光純薬(株))
流量:移動相 0.50mL/min、反応液 0.30mL/min
測定波長:570nm
試験例1
(1)生コーヒー豆抽出物の調製
生コーヒー豆の粉砕物を熱水で抽出後、スプレードライ乾燥することにより調製したパウダーをエタノール水溶液に溶解させ、ろ過して得られたろ過液を活性炭及びイオン交換樹脂を用いたカラムで処理することで生コーヒー豆抽出物を調製した。これを乾燥により粉末化して以下の手順に用いた。得られたコーヒー豆抽出物粉末中、クロロゲン酸類(3−CQA、4−CQA、5−CQA、3−FQA、4−FQA及び5−FQAの合計)の含有量は33質量%、カフェインの含有量は0.006質量%であった。またカフェイン/クロロゲン酸類(CQA+FQA)の質量比は0.0002であった。
(2)試験食品の製造
上記(1)で製造したコーヒー豆抽出物粉末と、市販のテアニン(サンテアニン;太陽化学(株))を用いて、固形状試験食品(1.8g中、クロロゲン酸類(CQA+FQA)300mg、テアニン200mg、カフェインは定量限界以下)を調製した。また、コーヒー豆抽出物粉末及びテアニンを賦形剤に置き換えて、プラセボ食品(1.8g中、クロロゲン酸類(CQA+FQA)0mg、テアニン0mg、カフェイン0mg)を調製した。
(3)試験概要
〔被験者及び試験方法〕
92名の被験者(40〜60歳の女性)を、年齢、身長、体重、BMI及び月経状況に偏りがないように2群に分けた。一方を試験群(46名、51.7±4.4歳)、もう一方をプラセボ群(46名、51.0±4.5歳)とした。試験群にはコーヒー豆抽出物及びテアニンを含む試験食品を、プラセボ群にはプラセボ食品を、1日1包(1.8g)、2週間、毎日就寝前に摂取させた。
〔更年期症状の評価〕
被験者は、試験期間(2週間の食品摂取期間)とその前後1週間の合計4週間、毎日「ホットフラッシュ(ほてり・のぼせ)」の回数を記録した。また、被験者の更年期症状の評価を、簡略更年期指数(SMI)(小山嵩夫,麻生武志,産婦人科漢方研究のあゆみ,1992,9:30−34を参照)に基づいて、試験開始時(0週)から試験終了時(2週)まで、週1回の頻度で行った。評価では、SMIに定められている10の症状(表1)について、症状の強度を「強・中・弱・無」から1つ被験者に選択させた。
Figure 2020169124
(i)ホットフラッシュの頻度
プラセボ群及び試験群について、試験開始前3日間及び試験2週目の後半3日間のホットフラッシュの回数の記録が全て揃う被験者、各41名のデータを解析した。各被験者について、試験開始前の3日間(試験前)と、試験2週間目の後半3日間(2週目)のそれぞれについて、ホットフラッシュが発生した日数を集計した(3日間中、ホットフラッシュのあった日が0日、1日、2日、又は3日)。
次いで、各群の被験者を、試験前及び2週目のそれぞれにおいて、ホットフラッシュが全く発生しなかった者と1日でもホットフラッシュが発生した者に分け、それらの人数について、各群内で、試験前と2週目との間での有意差検定(カイ2乗検定)を行った。結果を表2に示す。また、各群でのホットフラッシュが全く発生しなかった者の人数の変化量を図1に示す。
さらに、各被験者について、試験前と2週目のホットフラッシュ発生日数を比較して、ホットフラッシュ改善度を集計した。2週目のホットフラッシュ発生日数が試験前と比べて2日以上減少した場合、又は試験前にホットフラッシュが発生していたが2週目には全くなくなった場合を「著明改善」とし、その人数についてプラセボ群と試験群との間で有意差検定(カイ2乗検定)を行った。結果を表3(1)に示す。
(ii)SMIによる主観的評価
各群46名のデータを解析した。SMIの主観的評価による「顔がほてる」及び「汗をかきやすい」の症状について、試験開始時(0週)に比べて試験終了時(2週)に症状が2段階以上改善した者、又は症状が無くなった者を「著明改善」とし、その人数についてプラセボ群と試験群との間で有意差検定(カイ2乗検定)を行った。結果を表3に示す(表3(2):「顔がほてる」、表3(3):「汗をかきやすい」)。
さらに、SMIに従って点数化した「疲れやすい」症状の強度について、各群の被験者間での平均値を集計した。集計した値について、プラセボ群と試験群との間で有意差検定を行った(Student’s t−test)。結果を表4に示す。表4中の数値は、平均値±標準誤差を示す。
Figure 2020169124
Figure 2020169124
Figure 2020169124
試験前の3日間と試験2週目の3日間との間でホットフラッシュ(ほてり・のぼせ)が発生しなかった者の人数を比較した結果、試験群では、プラセボ群に比較してホットフラッシュが発生しなかった者が増加し(図1)、またその増加は統計学的に有意であった(表2)。また試験群では、プラセボ群に対して、ホットフラッシュの著明改善者が多く(表3(1))、さらにSMIによる評価で、試験群は、「顔がほてる」の症状においてプラセボ群の2倍以上の著明改善率を示し、さらに「汗をかきやすい」の症状では、プラセボ群に対して統計学的に有意な著明改善率を示した(表3(2)及び(3))。また「疲れやすい」の症状についても、試験群はプラセボ群に比較して統計学的に有意な改善を示した(表4)。以上のことから、クロロゲン酸類を含むコーヒー豆抽出物とテアニンの併用摂取によって、更年期症状であるホットフラッシュ、及び疲れやすい症状が改善されたことが確認された。

Claims (17)

  1. クロロゲン酸類とテアニンとを有効成分とする経口ホットフラッシュ改善剤。
  2. クロロゲン酸類とテアニンとを有効成分とする経口易疲労感改善剤。
  3. クロロゲン酸類を含有するコーヒー豆抽出物と、テアニンとを有効成分とする、経口ホットフラッシュ改善剤。
  4. クロロゲン酸類を含有するコーヒー豆抽出物と、テアニンとを有効成分とする、経口易疲労感改善剤。
  5. 前記クロロゲン酸類と前記テアニンとの含有比が、質量比で100:2.5〜300である、請求項1〜4のいずれか1項記載の剤。
  6. 前記コーヒー豆抽出物におけるカフェイン/クロロゲン酸類の質量比が0.015以下である、請求項3〜5のいずれか1項記載の剤。
  7. クロロゲン酸類とテアニンとを有効成分とするホットフラッシュ改善用食品。
  8. クロロゲン酸類とテアニンとを有効成分とする易疲労感改善用食品。
  9. クロロゲン酸類を含有するコーヒー豆抽出物と、テアニンとを有効成分とする、ホットフラッシュ改善用食品。
  10. クロロゲン酸類を含有するコーヒー豆抽出物と、テアニンとを有効成分とする、易疲労感改善用食品。
  11. 前記クロロゲン酸類と前記テアニンとの含有比が、質量比で100:2.5〜300である、請求項7〜10のいずれか1項記載の食品。
  12. 前記コーヒー豆抽出物におけるカフェイン/クロロゲン酸類の質量比が0.015以下である、請求項9〜11のいずれか1項記載の食品。
  13. クロロゲン酸類とテアニンとを含有する経口組成物。
  14. クロロゲン酸類を含有するコーヒー豆抽出物と、テアニンとを含有する経口組成物。
  15. 前記コーヒー豆抽出物におけるカフェイン/クロロゲン酸類の質量比が0.015以下である、請求項14項記載の経口組成物。
  16. 前記クロロゲン酸類と前記テアニンとの含有比が、質量比で100:2.5〜300である、請求項13〜15のいずれか1項記載の経口組成物。
  17. 前記経口組成物が食品である、請求項13〜16のいずれか1項記載の経口組成物。
JP2019070044A 2019-04-01 2019-04-01 ホットフラッシュ改善剤 Pending JP2020169124A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019070044A JP2020169124A (ja) 2019-04-01 2019-04-01 ホットフラッシュ改善剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019070044A JP2020169124A (ja) 2019-04-01 2019-04-01 ホットフラッシュ改善剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020169124A true JP2020169124A (ja) 2020-10-15

Family

ID=72747198

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019070044A Pending JP2020169124A (ja) 2019-04-01 2019-04-01 ホットフラッシュ改善剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020169124A (ja)

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000247878A (ja) * 1999-02-23 2000-09-12 Taiyo Kagaku Co Ltd テアニン含有組成物
JP2002145765A (ja) * 2000-11-02 2002-05-22 Kao Corp 自律神経機能向上剤
JP2003002831A (ja) * 2001-06-20 2003-01-08 Nonogawa Shoji Kk 女性ホルモン異常障害改善剤
JP2004155700A (ja) * 2002-11-06 2004-06-03 Kao Corp 脳血管障害改善剤
JP2006174746A (ja) * 2004-12-22 2006-07-06 Kao Corp 脱カフェインされた生コーヒー豆抽出物の製造方法
JP2006296213A (ja) * 2005-04-15 2006-11-02 Unitika Ltd アスパラガスより得られる組成物
JP2006335723A (ja) * 2005-06-03 2006-12-14 Japan Tobacco Inc 血液凝固遅延剤
WO2007056133A2 (en) * 2005-11-04 2007-05-18 Indfrag Ltd. Herbal composition for weight management
CN101120936A (zh) * 2006-08-11 2008-02-13 四川九章生物化工科技发展有限公司 绿原酸在制备具有雌激素样或促雌激素样作用药物中的应用
CN103315101A (zh) * 2013-05-07 2013-09-25 江苏丹枫神源生物科技有限公司 元宝枫芽茶及其制备工艺
WO2013164402A1 (en) * 2012-05-04 2013-11-07 Nestec S.A. Methods of improving mental or health conditions
JP2018108977A (ja) * 2016-12-28 2018-07-12 花王株式会社 経口肌荒れ改善剤

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000247878A (ja) * 1999-02-23 2000-09-12 Taiyo Kagaku Co Ltd テアニン含有組成物
JP2002145765A (ja) * 2000-11-02 2002-05-22 Kao Corp 自律神経機能向上剤
JP2003002831A (ja) * 2001-06-20 2003-01-08 Nonogawa Shoji Kk 女性ホルモン異常障害改善剤
JP2004155700A (ja) * 2002-11-06 2004-06-03 Kao Corp 脳血管障害改善剤
JP2006174746A (ja) * 2004-12-22 2006-07-06 Kao Corp 脱カフェインされた生コーヒー豆抽出物の製造方法
JP2006296213A (ja) * 2005-04-15 2006-11-02 Unitika Ltd アスパラガスより得られる組成物
JP2006335723A (ja) * 2005-06-03 2006-12-14 Japan Tobacco Inc 血液凝固遅延剤
WO2007056133A2 (en) * 2005-11-04 2007-05-18 Indfrag Ltd. Herbal composition for weight management
CN101120936A (zh) * 2006-08-11 2008-02-13 四川九章生物化工科技发展有限公司 绿原酸在制备具有雌激素样或促雌激素样作用药物中的应用
WO2013164402A1 (en) * 2012-05-04 2013-11-07 Nestec S.A. Methods of improving mental or health conditions
CN103315101A (zh) * 2013-05-07 2013-09-25 江苏丹枫神源生物科技有限公司 元宝枫芽茶及其制备工艺
JP2018108977A (ja) * 2016-12-28 2018-07-12 花王株式会社 経口肌荒れ改善剤

Non-Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
"テアニン", わかさの秘密, JPN7023000304, 2014, ISSN: 0005091253 *
ALTERNATIVE MEDICINE REVIEW, vol. 8, no. 3, JPN6023002896, 2003, pages 284 - 302, ISSN: 0004976878 *
QLIFEPRO 医療ニュース, JPN6018049604, 2014, ISSN: 0005091254 *
THE JOURNAL OF NUTRITION, vol. 138, no. 12, JPN6023002895, 2008, pages 2309 - 2315, ISSN: 0004976879 *

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100425022B1 (ko) 가공인삼 추출물 및 이를 함유하는 약제 조성물
US11813303B2 (en) Hot flash ameliorant
JP2012051940A (ja) ビワ葉抽出物を含有する飲食品及び医薬品
JP2019178130A (ja) アミロイドβ分解排出促進剤
EP2303297B1 (en) Water-soluble extracts of artemisia dracunculus (tarragon) for improvement of glucose metabolism
JP4119629B2 (ja) 高血圧症予防・改善・治療剤
JP2002087977A (ja) 高血圧症予防・改善・治療剤
JP4824152B2 (ja) 血流改善剤
KR20090081427A (ko) 항산화제 식이 보충제 조성물 및 건강한 피부를 유지하는 방법
JP2020169123A (ja) ホットフラッシュ改善剤
JP2003261444A (ja) 血管内皮機能改善剤
KR102348044B1 (ko) 번아웃증후군의 예방, 개선 또는 치료용 조성물
US20120035254A1 (en) Inhibitor for elevation of gip level
JP6821163B2 (ja) ゴシュユ抽出物又はエボジアミンを有効成分として含むカフェイン中毒による疾患の予防又は治療用組成物
JP7063577B2 (ja) 経口毛穴目立ち改善剤
JP2020169124A (ja) ホットフラッシュ改善剤
JP2018108977A (ja) 経口肌荒れ改善剤
JP6307329B2 (ja) 睡眠改善剤
JP7106340B2 (ja) 血液脳関門保護剤
CA2757351C (en) Anti-mental fatigue drug
JP2002080356A (ja) 高血圧症予防・治療剤
KR102323577B1 (ko) 부채마와 백년초의 혼합추출물을 포함하는 우울증 예방 또는 치료용 조성물
US20230124668A1 (en) Psychological fatigue preventer or improver
KR20110096194A (ko) 연잎 추출물 및 타우린을 함유하는 대사성 질환 예방 및 치료용 조성물
JP7048249B2 (ja) 足の皮膚常在細菌叢改善剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220318

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230131

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230323

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230627