JP2014172892A - 睡眠改善剤、ノンレム睡眠時間増加剤及び鎮静剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】熟眠感が得られる睡眠改善剤、ノンレム睡眠時間増加剤及び鎮静剤を提供する。
【解決手段】水溶性抗酸化物質と、二価金属と、を有効成分として含有する、睡眠改善剤、ノンレム睡眠時間増加剤及び鎮静剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、睡眠改善剤、ノンレム睡眠時間増加剤及び鎮痛剤に関する。
現代社会では不眠に関する悩みを持つ人々が年々増加している。不眠の原因には様々な生理的、心理的要因が考えられるが、最近の増加傾向の原因となっているのは心理的原因による不眠であるといわれている。原因の例としては、ストレス社会の中で、様々な悩み事や心配事により、自律神経のバランス回復力が低下した場合などが挙げられる。
このことから、心理的なストレスが高まっている現在の社会環境においては、優れた睡眠改善効果または鎮静効果を有する組成物が求められている。
また、睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠がある。通常の睡眠の構成は、脳の休息期であるノンレム睡眠と、体の休息期であるレム睡眠が組み合わされており、健康な成人は一晩のうちにこの繰り返しを数回行い、朝の覚醒にいたることが知られている。良好な睡眠は、脳の休息状態であるノンレム睡眠が入眠直後に集中し、かつその時間が長い。しかし、不眠を訴える人の多くは眠りが浅く、脳波による睡眠の測定では、睡眠に満足している人に比べてノンレム睡眠時間が短くなっていることがわかっている。
このような不眠に悩む人の睡眠改善に関わる技術として、天然成分の効果が広く知られている。ヒノキやヒバなどの針葉樹に含まれる香気成分の1つであるセドロールは、総睡眠時間の延長、入眠潜時の短縮、睡眠効率の上昇が認められている(特許文献1及び非特許文献1)。
国際公開第01/058435号パンフレット
Pharmacology Biochemistry & Behavior,Vol.17,p65−71,1982
睡眠改善としては、ただ睡眠時間を増加させるのではなく、熟眠感が求められている。熟眠感は、ノンレム睡眠時間の増加や、入眠潜時の短縮、中途覚醒の低下などの睡眠時の鎮静ということにより得られると考えられている。睡眠改善効果としてノンレム睡眠時間の増加効果を有する組成物は、未だかつて得られていないのが現状である。
以上のように、熟眠感が得られる睡眠改善剤、ノンレム睡眠時間増加剤及び鎮静剤の開発が望まれていた。
本発明は、熟眠感が得られる睡眠改善剤、ノンレム睡眠時間増加剤及び鎮静剤を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]水溶性抗酸化物質と、二価金属と、を有効成分として含有する睡眠改善剤。
[2]二価金属が酵母に取り込まれた形態である、[1]に記載の睡眠改善剤。
[3]二価金属が亜鉛である、[1]又は[2]に記載の睡眠改善剤。
[4]水溶性抗酸化物質が、有機酸類及びポリフェノール類から選択される少なくとも1種である、[1]〜[3]のいずれか1つに記載の睡眠改善剤。
[5]水溶性抗酸化物質と二価金属との質量比が1:0.01〜1:10である、[1]〜[4]のいずれか1つに記載の睡眠改善剤。
[6]水溶性抗酸化物質と、二価金属と、を有効成分として含有するノンレム睡眠時間増加剤。
[7]水溶性抗酸化物質と、二価金属と、を有効成分として含有する鎮静剤。
本発明によれば、熟眠感が得られる睡眠改善剤、ノンレム睡眠時間増加剤及び鎮静剤が提供できる。
本発明にかかる睡眠改善剤、ノンレム睡眠時間増加剤及び鎮静剤は、水溶性抗酸化物質と、二価金属と、を有効成分として含有する。
すなわち、本発明では、水溶性抗酸化物質と、二価金属とを組み合わせることにより、それぞれ単独で用いた場合には得られない優れた熟眠感、ノンレム睡眠時間の増加、又は鎮静効果が得られる。
一般に睡眠はレム睡眠とノンレム睡眠が繰り返されており、眠りについてから約3時間の間に、深くぐっすりと眠っている状態であるノンレム睡眠が集中する。睡眠障害の1つは、この深いノンレム睡眠が無くなる、あるいは短くなることが原因で起こり、睡眠の質の低下を呼び起こす。また、不眠症の場合に、入眠潜時が長いことや中途覚醒が頻繁に起こることもあり、この場合も同様に睡眠の質が低下する。
本発明に係る睡眠改善剤、ノンレム睡眠時間増加剤又は鎮静剤を用いると、ノンレム睡眠時間を増加させることができ、また、入眠潜時の短縮、中途覚醒の低下、及び良好な覚醒により、熟眠感が得られ、起床時の覚醒も良くなり、結果として睡眠の質を向上することができる。
本発明において「睡眠改善」とは、熟眠感が高いことを意味し、具体的にはノンレム睡眠時間の増加または睡眠時鎮静を意味する。本発明において「鎮静」とは、睡眠時の鎮静のことであり、入眠潜時の短縮、中途覚醒の低下、または良好な覚醒を意味する。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
また本明細書において「〜」は、その前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示すものとする。
さらに本明細書において組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
以下、本発明について説明する。
本発明の睡眠改善剤は、水溶性抗酸化物質及び二価金属を有効成分として含有する。
水溶性抗酸化物質としては、食品、医薬品分野等において使用されているものが使用でき、例えばアスコルビン酸またはその誘導体、エリソルビン酸またその塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、メタ亜硫酸塩類、抗酸化能力を持つ植物エキス(茶エキス、りんごエキスなど)などを用いることができる。これらのうち複数種を用いてもよい。
具体的には、水溶性抗酸化物質としては、有機酸類及びポリフェノール類からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
有機酸としては、ビタミンC類が好ましい。
ビタミンC類としては、アスコルビン酸又はその誘導体、並びにそれらの塩が含まれる。ビタミンC類は、一般的に用いられている合成物及び天然成分由来の抽出物など、特に限定されない。
ビタミンC類としては、水溶性アスコルビン酸又はその誘導体、並びにそれらの塩であることが好ましい。
このような水溶性アスコルビン酸又はその誘導体、並びにそれらの塩としては、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カリウム、アスコルビン酸カルシウム、L−アスコルビン酸リン酸エステル、リン酸アスコルビルマグネシウム、リン酸アスコルビルナトリウム、硫酸アスコルビル、硫酸アスコルビル2ナトリウム塩、アスコルビル−2−グルコシドなどが挙げられる。
ビタミンC類に含まれる、アスコルビン酸又はその誘導体、並びにそれらの塩としては、一般に市販されているものを適宜用いることができる。例えば、L−アスコルビン酸(武田薬品工業、扶桑化学、BASFジャパン、第一製薬ほか)、L−アスコルビン酸Na(武田薬品工業、扶桑化学、BASFジャパン、第一製薬ほか)、アスコルビン酸2−グルコシド(商品名 AA−2G:林原生物化学研究所)、L−アスコルビン酸燐酸Mg(商品名 アスコルビン酸PM「SDK」(昭和電工)、商品名 NIKKOL VC−PMG(日光ケミカルズ)、商品名 シーメート(武田薬品工業))などが挙げられる。
ポリフェノール類としては、フラボノイド類(カテキン、アントシアニン、フラボン、イソフラボン、フラバン、フラバノン、ルチン)、フェノール酸類(クロロゲン酸、エラグ酸、没食子酸、没食子酸プロピル)、リグナン類、クルクミン類、クマリン類などを挙げることができる。また、これらの化合物は以下のような天然物由来の抽出物中に多く含まれるため、抽出物という状態で利用することができる。
例えば、カンゾウ抽出物、キュウリ抽出物、ケイケットウ抽出物、ゲンチアナ(リンドウ)抽出物、ゲンノショウコ抽出物、コレステロール及びその誘導体、サンザシ抽出物、シャクヤク抽出物、イチョウ抽出物、コガネバナ(オウゴン)抽出物、ニンジン抽出物、マイカイカ(マイカイ、ハマナス)抽出物、サンペンズ(カワラケツメイ)抽出物、トルメンチラ抽出物、パセリ抽出物、ボタン(ボタンピ)抽出物、モッカ(ボケ)抽出物、メリッサ抽出物、ヤシャジツ(ヤシャ)抽出物、ユキノシタ抽出物、ローズマリー(マンネンロウ)抽出物、レタス抽出物、ブドウ抽出物、タマネギ外皮抽出物、茶抽出物(烏龍茶、紅茶、緑茶等)、微生物醗酵代謝産物、羅漢果抽出物等が挙げられる(かっこ内は、植物の別名、生薬名等を記載した。)。
これらのポリフェノール類のうち、特に好ましいものとしては、カテキン、レスベラトロール、ケルセチン、グルコシルルチン、エラグ酸、没食子酸を挙げることができる。また、抽出物としては、ブドウ抽出物、タマネギ外皮抽出物、茶抽出物(烏龍茶、紅茶、緑茶等)が好ましい。
本発明の睡眠改善剤における水溶性抗酸化物質の使用量としては、睡眠改善効果に有効な量であればよい。具体的には、1日あたり、1mg〜1000mgが好ましく、より好ましくは2mg〜300mgであり、さらに好ましくは3mg〜100mgである。
本発明における二価金属とは、二価の価数を取り得る金属を意味する。二価金属としては、具体的には、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、セレン、クロム、マンガン、銅、又はモリブデンなどが挙げられる。中でも、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、セレン、クロムが好ましく、より好ましくはカルシウム、マグネシウム、セレン、亜鉛である。亜鉛は、水溶性抗酸化物質と組み合わせることでノンレム睡眠量を飛躍的に増加させる効果を有するため、特に好ましい。
本発明の睡眠改善剤における二価金属の使用量としては、睡眠改善効果に有効な量であればよく、具体的には、二価金属量として、1日あたり1mg〜300mgが好ましく、より好ましくは2mg〜100mgであり、さらに好ましくは3mg〜50mgである。
二価金属は、組成物中に単体として存在していてもよく、タンパク質などどの結合状態として存在していてもよく、イオンの状態で存在していてもよく、酵母に取り込まれている形態(ミネラル酵母)であってもよい。二価金属としては、酵母に取り込まれている形態(ミネラル酵母)であることが好ましい。
ミネラル酵母は、ミネラル(カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、セレン、クロム、マンガン、銅、又はモリブデンなど)を高濃度に添加した培地で酵母を培養することにより、菌体内にミネラルを吸収させた酵母のことを指す。これらは、ミネラルを添加した培地で酵母を培養し、集菌した後、濃縮・殺菌・乾燥などの工程を経て得られる。また、市販されているものを用いることができる。使用される酵母としては、Saccharomyces(サッカロミセス)属、Mycotorula(ミコトルラ)属、Torulopsis(トルロプシス)属など、パン酵母、ビール酵母、ぶどう酒酵母、清酒酵母、アルコール酵母、味噌醤油酵母などの食用酵母のほか、種々の種類を挙げることができる。
このようなミネラル酵母は、ミネラルが酵母の菌体内に取り込まれているため、金属味を感じること無く摂取できる。さらに、ミネラル酵母は、酵母菌体内にミネラルを取りこませることにより、ミネラルがタンパク質と結合して有機体となっているため、ヒトを含む哺乳類に適用した場合、体内での吸収が無機ミネラルに比べて向上する。
二価金属を酵母に取り込まれた形態で使用する場合、使用量としては、1日あたり、二価金属を取り込んだ酵母の質量として、5mg〜6000mgが好ましく、より好ましくは20mg〜2000mgであり、さらに好ましくは25mg〜300mgである。
本発明において、水溶性抗酸化物質と二価金属との質量比は、睡眠改善効果の観点から、1:0.01〜1:10が好ましく、より好ましくは1:0.1〜1:5である。なお、この場合の二価金属の質量は、その形態に関わらず、二価金属量としての質量を意味する。
本発明の睡眠改善剤は、食品及び医薬品に適用することが好ましい。ここで食品としては、飲料、冷菓など、医薬品としては、栄養ドリンク、滋養強壮剤などを挙げることができるが、これらに制限されるものではない。
本発明の睡眠改善剤には、食品及び医薬品に添加可能な任意の成分を、さらに添加することができる。
溶液状とする場合に好ましく用いられる担体としては、水などの水性媒体を挙げることができる。固形状にするために好ましく用いられる添加成分としては、結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウムのような賦形剤、コーンスターチ、アルギン酸のような膨化剤を用いることができる。
さらに食品及び医薬品に添加可能な任意の成分として、低吸湿原料、吸湿剤を用いることができる。好ましくは低吸湿性原料としてセルロース、粉末セルロース、微結晶セルロース、乳糖、オリゴ糖、糖アルコール、トレハロース、ステアリン酸カルシウムなどが用いられる。吸湿剤としてはケイ酸塩、炭酸マグネシウム、フェロシアン化物、多糖類などが用いられる。より好ましくは低吸湿性原料として結晶セルロース、微結晶セルロース、乳糖が用いられる。また、粉末、固形剤又は液剤に成型するのに必要な化合物として、エリスリトール、マルチトール、ヒドロキシプロピルセルロース、カオリン、タルクなどが挙げられる。
本発明の睡眠改善剤は、投与形態は特に制限されず、経口又は非経口で投与することができる。経口用の剤形としては、例えば、錠剤、口腔内速崩壊錠、カプセル製剤、顆粒、細粒などの固形服用形態、シロップ及び懸濁液などの液体服用形態で服用することができる。非経口の剤形としては、注射剤、点眼剤、貼付剤、軟膏剤、坐剤の形態で投与することができる。本発明の睡眠改善剤の投与形態としては、経口服用が好ましく、服用が容易であるという観点から、カプセル製剤での固形服用形態が好ましい。
本発明の睡眠改善剤をカプセル製剤とする場合、硬カプセル、軟カプセル、マイクロカプセル、シームレスカプセルなどの形態であってもよく、カプセル皮膜が、豚皮ゼラチン、豚骨ゼラチン、魚ゼラチン又は天然親水性ポリマーの一種又は二種以上によって構成されていることが好ましい特徴とする。これらのカプセル皮膜は周知慣用の方法で調製することができる。ここで、豚皮ゼラチン、豚骨ゼラチン、魚ゼラチン又は天然親水性ポリマーで構成されているとは、カプセル皮膜全体質量に対して、豚皮ゼラチン、豚骨ゼラチン、魚ゼラチン又は天然親水性ポリマーの総量が30質量%以上、好ましくは40質量%以上、より好ましくは50質量%以上、特に好ましくは60質量%以上であるものを意味する。なお、本発明の効果を損なわない限り牛皮ゼラチンなどの他の材料をカプセル皮膜に含んでもよい。
天然親水性ポリマーは、天然の動植物などを由来として精製又は合成して得られる親水性ポリマー又はその加工ポリマーであって、アルギン酸又はその塩、寒天ゴム、グアーゴム、イナゴマメゴム、タラゴム、ガッティゴム、カーヤグランディフォリアゴム、トラガントゴム、カラヤゴム、ペクチン、アラビアゴム、キサンタンゴム、ジェランゴム、デンプン、コンニャクマンナン、ガラクトマンナン、フノラン、アセタンゴム、ウエラン、ラムサン、フルセラン、スクシノグリカン、スクレノグリカン、スキゾフィラン、タマリンドゴム、カードラン、カラギナン、プルラン又はデキストランから選ばれる少なくとも一種などが例示できる。これら二種以上を組み合わせて用いてもよく、上記した豚皮ゼラチンなどと組み合わせることもできる。これらの親水性ポリマーは天然物を加工したものであってもよい。なかでも特に好ましくは、プルラン、カラギナン、デキストランであり、特に好ましくはカラギナンである。
豚皮ゼラチン、豚骨ゼラチン、魚ゼラチンは、豚皮や豚骨や魚を原料として得られる蛋白質を温水抽出した蛋白質をいう。本発明の豚皮ゼラチン、豚骨ゼラチン、魚ゼラチンは、例えば、豚皮や、豚骨、スズキ目、鱈、鮪、深海魚などを酸又はアルカリで処理した後に、水中で加温して抽出を行い、イオン交換処理工程を経て精製することができる。
豚皮ゼラチン、豚骨ゼラチン、魚ゼラチン又は天然親水性ポリマーは、酵素処理などによって低分子化することができ平均分子量を適宜選択することができるが、通常1〜500万、好ましくは1万〜500万、より好ましくは1万〜250万、さらに好ましくは1万〜100万、特に好ましくは1万〜50万程度である。
カプセル製剤に用いるカプセル皮膜には、上記した特定の動植物などを由来とする原料のみならず、さらに油脂、多価アルコール、界面活性剤、酸化防止剤、着色料、香料などが含まれてもよい。油脂としては、例えば、月見草油、大豆油、サフラワー油、オリーブ油、胚芽油、菜種油、ヒマワリ油、落花生油、綿実油、米ぬか油、ココアバターなどの天然油やこれらの硬化油、脂肪酸のグリセリド(グリセリド、ジグリセリド、トリグリセリドなど)など、多価アルコールとしては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ソルビトールなど、界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステルやポリグリセリン脂肪酸エステルなどの非イオン界面活性剤など、色素としては、カロチノイド系色素、アントシアニン系色素、カカオ色素、アントラノン系色素、カラメル色素などが挙げられる。なかでも、カプセル製剤の安定化をより向上することができる点で、カプセル皮膜への油脂、多価アルコール、界面活性剤、天然色素の添加が好適である。
本発明にかかる睡眠改善剤は、有効量の各成分を配合した、上述したような製剤としての形態をとることができる。例えば、1日あたり1回の投与形態として、1mg〜1000mgの水溶性抗酸化物質及び1mg〜300mgの二価金属を含有する睡眠改善剤としてもよい。
また、1mg〜1000mgの水溶性抗酸化物質及び1mg〜300mgの二価金属を含有し、水溶性抗酸化物質と二価金属との質量比が1:0.01〜1:10である睡眠改善剤としてもよい。
本発明の睡眠改善剤は、服用することで良好な熟眠感を得ることができる。服用するタイミングとしては、就寝前に服用することが好ましく、より好ましくは就寝前0.5〜6時間であり、さらに好ましくは1〜3時間前に服用するとよい。
本発明の睡眠改善剤は、服用者の年齢・体重、服用方法などによっても異なるが、1回の服用量が0.001mg/kg/日〜10000mg/kg/日程度、好ましくは2.5mg/kg/日〜20mg/kg/日程度である。
本発明のノンレム睡眠時間増加剤は、水溶性抗酸化物質及び二価金属を有効成分として含有する。本発明におけるノンレム睡眠時間増加剤は、服用することでノンレム睡眠量を増加させることができる。服用するタイミングとしては、就寝前に服用することが好ましく、より好ましくは就寝前0.5時間〜6時間であり、さらに好ましくは1時間〜3時間前に服用するとよい。
本発明におけるノンレム睡眠時間増加剤は、服用者の年齢・体重、服用方法などによっても異なるが、1回の服用量が0.001mg/kg/日〜10000mg/kg/日程度、好ましくは2.5mg/kg/日〜20mg/kg/日程度である。
本発明のノンレム睡眠時間増加剤におけるその他の事項については、本発明にかかる睡眠改善剤において説明した事項が適用できる。
本発明における鎮静剤は、水溶性抗酸化物質と、二価金属と、を有効成分として含有する。鎮静剤とは、睡眠においてヒトを含む哺乳類の精神を鎮静させることにより、緊張状態が緩和することや、ストレスが軽減することで、リラックス効果を得ることができる。
本発明における鎮静剤を就寝前に服用すると、リラックス効果により入眠をスムーズにし、入眠潜時の短縮や中途覚醒の低下、起床時の良好な覚醒といった効果も得られる。そのため、服用するタイミングとしては、就寝前に服用することが好ましい。より好ましくは就寝前0.5時間〜6時間であり、さらに好ましくは1時間〜3時間前に服用するとよい。
本発明における鎮静剤は、服用者の年齢・体重、服用方法などによっても異なるが、1回の服用量が0.001mg/kg/日〜10000mg/kg/日程度、好ましくは2.5mg/kg/日〜20mg/kg/日程度である。
本発明における鎮静剤におけるその他の事項については、本発明にかかる睡眠改善剤において説明した事項が適用できる。
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。以下の数値は処方の全質量に対する質量%を意味する。
[実施例1]ソフトカプセル剤
以下処方に従って、常法によりソフトカプセル剤を調整する。
(成分) (%)
ビタミンC 10.0
亜鉛含有酵母 1.0
食用大豆油 33.0
グリセリン脂肪酸エステル 12.0
ミツロウ 5.0
被包材(ゼラチン) 残余
合計 100.0
[実施例2]錠剤
以下処方に従って、常法により錠剤を調整する。
(成分) (%)
ビタミンC 10.0
亜鉛含有酵母 1.0
乳糖 55.0
コーンスターチ 28.0
グアーガム 1.0
ショ糖脂肪酸エステル 5.0
合計 100.0
[実施例3]ドリンク剤
以下処方に従って、常法によりドリンク剤を調整する。
(成分) (%)
茶抽出物 10.0
銅含有酵母 1.0
果糖ブドウ糖液糖 15.0
クエン酸 10.0
ビタミンC 5.0
香料 1.0
色素 1.0
精製水 残余
合計 100.0
[実施例4]キャンディー
以下処方に従って、常法によりキャンディーをする。
(成分) (%)
ブドウ抽出物 10.0
亜鉛含有酵母 1.0
マルチデキストリン 2.0
還元パラチノース 75.9
マルチトール 9.0
還元澱粉糖化物 1.5
スクラロース 0.2
香料 0.4
合計 100.0
[実施例5]チューインガム
以下処方に従って、常法によりチューインガムを調整する。
(成分) (%)
茶抽出物 10.0
鉄含有酵母 1.0
ガムベース 18.0
マルチトール 35.0
キシリトール 15.0
還元パラチノース 12.7
還元澱粉糖化物 3.0
グリセリン 1.0
アラビアガム 2.0
光沢剤 0.3
香料 2.0
合計 100.0
[実施例6]タブレット
以下処方に従って、常法によりタブレットを調整する。
(成分) (%)
ビタミンC 10.0
マグネシウム含有酵母 2.0
還元パラチノース 69.8
エリスリトール 15.0
スクラロース 0.1
アセスルファムカリウム 0.1
ショ糖脂肪酸エステル 2.0
香料 1.0
合計 100.0
[実施例7]グミ
以下処方に従って、常法によりグミを調整する。
(成分) (%)
ブドウ抽出物 10.0
カルシウム含有酵母 1.0
マルチトール 50.0
還元パラチノース 12.0
塩化カルシウム 3.0
クエン酸 2.0
香料 0.1
アスパルテーム 0.1
ゼラチン 6.0
水 残余
合計 100.0
実施例1〜7に記載の食品及び医薬品は、いずれも良好な睡眠改善効果、ノンレム睡眠時間の増加効果及び鎮静効果を有することが分かった。
本発明によれば、優れた睡眠改善効果、特にノンレム睡眠時間を増加する効果を得ることができる。また、入眠潜時の短縮や中途覚醒の低下、鎮静効果、リラックス効果も得ることができ、起床時に満足な熟眠感を得ることができる。

Claims (7)

  1. 水溶性抗酸化物質と、二価金属と、を有効成分として含有する睡眠改善剤。
  2. 二価金属が酵母に取り込まれた形態である、請求項1に記載の睡眠改善剤。
  3. 二価金属が亜鉛である、請求項1又は請求項2に記載の睡眠改善剤。
  4. 水溶性抗酸化物質が、有機酸類及びポリフェノール類から選択される少なくとも1種である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の睡眠改善剤。
  5. 水溶性抗酸化物質と二価金属との質量比が1:0.01〜1:10である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の睡眠改善剤。
  6. 水溶性抗酸化物質と、二価金属と、を有効成分として含有するノンレム睡眠時間増加剤。
  7. 水溶性抗酸化物質と、二価金属と、を有効成分として含有する鎮静剤。
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