JPH0920646A - 浴用芳香剤組成物 - Google Patents

浴用芳香剤組成物

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JPH0920646A
JPH0920646A JP7170820A JP17082095A JPH0920646A JP H0920646 A JPH0920646 A JP H0920646A JP 7170820 A JP7170820 A JP 7170820A JP 17082095 A JP17082095 A JP 17082095A JP H0920646 A JPH0920646 A JP H0920646A
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JP
Japan
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fragrance composition
bath
fragrance
composition
essential oil
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Application number
JP7170820A
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English (en)
Inventor
Hiroko Yano
博子 矢野
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Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 天然精油成分のうち特定の生理活性を有する
成分及び香料成分を含む精神的疲労回復効果のある浴用
芳香剤組成物を提供する。 【構成】 テルペン、テルピネオール、ピネン及び1,
8−シネオールからなる群から選択されるテルペノイド
又は酢酸リナリルである精油成分と、シトラール、オク
チルアルデヒド、ノニルアルデヒド、ゲラニオール、ア
ンスラニル酸エステル、ビサボレン、サンタロール、リ
ナロール、3−オクタノン、ラバンジュロール、ラバン
ジュリルアセテート、ピネン、リモネン、シネオール、
オシメン、カンファー、ボルネオール、テルピネオー
ル、カリオレフィンからなる群から選択される香料成分
とを含む香料組成物を含有する浴用芳香剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、浴用芳香剤組成物に関
し、更に詳細には、天然精油成分のうち特定の生理活性
を有する精油成分及び香料成分を含む香料組成物を含有
する精神的疲労回復効果のある浴用芳香剤組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、香りの心理生理作用に関して数多
くの報告がなされており、注目をあびている。また、古
くから民間に伝わってきた芳香療法によると、ある特定
の症状に対し、特定の精油(芳香)が有効であると報告
されている(例えば、ロバート・ティスランド著「アロ
マテラピー」、フレグランスジャーナル社、1985
年;マギー・ティスランド著「女性のためのアロマテラ
ピー」、フレグランスジャーナル社、1992年)。ま
た、香りのストレス解消効果についても宮崎ら(「植物
香り成分の生体影響」、人間と環境、第15巻第2号、
1989年)をはじめ、様々な精油に関して報告がなさ
れている(例えば、特開昭63−199292号公報、
特開平3−28300号公報)。
【0003】従来、入浴剤の分野では、疲労回復又はそ
の予防のために、種々の薬効成分を配合し、補助的成分
として、嗜好性を高めたり、香りのもつ快いイメージを
付与するために香料や天然精油を添加していた(例え
ば、特開昭60−215617号公報や特開平5−14
8130号公報参照)。
【0004】一方、芳香剤の分野では、天然精油を用い
ることによる効果、例えば、鎮静効果や覚醒効果を付与
させたものがある(例えば、特開平2−184683号
公報及び特開平4−128234号公報参照)。
【0005】しかし、これらの従来技術では、天然精油
の品質が不安定であり、いわゆるロット差が大きいた
め、所望の安定した効果が得られなかった。更に、天然
精油そのものは必ずしも嗜好性に優れているとは言い難
く、その感受性について個人差があり、万人向けの入浴
剤や芳香剤を提供することができなかった。
【0006】更に、入浴剤は、剤形的観点から水溶性で
あることが必要であるが、天然精油(あるいはその主成
分)は水に不溶性である。従って、入浴剤中に少量しか
配合できず、しかも、多量の温水に乳化状態で存在して
いることから空気中への発散量も少なくなるため、十分
な効果を期待できなかった。
【0007】また、最近では、天然精油のうちの有効成
分の研究をし、当該精油そのものではなくてその有効成
分を利用するものが開発されてきた(例えば、特開平5
−202380号公報、特開平5−230495号公
報)が、これらもその得られる効果の個人差が大きく、
上述と同様万人向けの芳香剤等を提供することができな
かった。
【0008】従って、広く一般に適用できる効能効果を
有する機能性の入浴剤や芳香剤が望まれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、天然
精油や香料そのものよりも個人差の少ない、広く一般的
に適用できる安定した効果を奏する香料組成物を供給
し、特に入浴時において従来の入浴剤のような香料を補
助的に利用するのではなく、入浴による肉体的疲労緩和
や回復ばかりでなく、積極的に当該香料組成物による精
神的疲労の緩和・回復をも図ることのできる入浴用芳香
剤組成物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく本
発明者は鋭意研究を重ねた結果、ヒノキ・ヒバ・スギ等
中に存在する芳香成分中のうちの一定の合成テルペノイ
ド類又はラベンダー油等中の芳香成分である酢酸リナリ
ルと、一定の香料とを配合して調香することにより、嗜
好性が優れる上、品質の安定した香料組成物を作ること
ができ、当該香料組成物を用いることにより天然精油を
用いたものと同等以上の鎮静又は覚醒効果を奏すること
ができ、更に、入浴時に当該香料組成物を含有する浴用
芳香剤組成物を湯面に滴下し湯表面上に拡散させること
によりその揮発性を高め、効率的に当該香料組成物を作
用させ、一層効率的な効果を得ることを見いだし、本発
明を完成した。
【0011】すなわち、本発明は、精油成分である、テ
ルペン、テルピネオール、ピネン及び1,8−シネオー
ルからなる群から選択される一種以上のテルペノイド又
は酢酸リナリルと、シトラール、オクチルアルデヒド、
ノニルアルデヒド、ゲラニオール、アンスラニル酸エス
テル、ビサボレン、サンタロール、リナロール、3−オ
クタノン、ラバンジュロール、ラバンジュリルアセテー
ト、ピネン、リモネン、シネオール、オシメン、カンフ
ァー、ボルネオール、テルピネオール、カリオレフィン
からなる群から選択される一種以上の香料成分とを含む
香料組成物を含有する浴用芳香剤組成物であって、香料
組成物中に精油成分を10重量%〜80重量%配合す
る、前記浴用芳香剤組成物である。
【0012】精油成分として上記テルペノイドのいずれ
か一種以上を選択し、香料成分としてカリオレフィレ
ン、リモネン、シトラール、オクチルアルデヒド、ノニ
ルアルデヒド、リナロール、ゲラニオール、アンスラニ
ル酸エステル、ビサボレン、ボルネオール及びサンタロ
ールからなる群から選択される一種以上の香料成分とを
組み合わせて調香することにより嗜好に合わせてヒノ
キ、ヒバ、スギ等の所望の森林調の香りを作ることがで
き、このようにして調製した香料組成物は蘇活(adrene
rgic)作用を有し、浴用剤に応用したときには、入浴に
よる肉体的及び精神的疲労回復効果を増進させることが
できる。
【0013】一方、精油成分として酢酸リナリルを選択
し、香料成分としてリナロール、3−オクタノン、ラバ
ンジュロール、ラバンジュリルアセテート、ピネン、リ
モネン、シネオール、オシメン、カンファー、ボルネオ
ール、テルピネオール、カリオレフィンからなる群から
選択される一種以上の香料成分とを組み合わせて調香す
ることにより嗜好に合わせてラベンダー様の香りを作る
ことができ、このようにして調製した香料組成物は鎮静
(cholinergic)作用を有し、浴用剤に応用したときに
は、入浴による肉体的及び精神的疲労回復効果を増進さ
せることができる。
【0014】本発明で使用する精油成分は、ロット毎に
品質が一定していない天然精油と異なり、その単一成分
を合成又は抽出・精製により得られるものであるため、
品質は安定しており、またその供給も安定している。
【0015】本発明で使用できるテルペンには、ヒノキ
チオール、セドレン、サンタロール、ツヨプセン等があ
り、必要に応じて適宜混合して用いることもできる。こ
れらは市販品を容易に入手することができる。その他の
テルペノイドや酢酸リナリルも市販品を容易に入手する
ことができる。
【0016】精油成分と香料成分の配合割合は、精油成
分としてテルペノイドを選択したときは、浴用芳香剤組
成物中の香料成分の重量を基準にして、10重量%〜8
0重量%、好ましくは、25重量%〜60重量%、最も
好ましくは、30重量%〜45重量%であり、精油成分
として酢酸リナリルを選択したときは、浴用芳香剤組成
物中の香料成分の重量を基準にして、10重量%〜80
重量%、好ましくは、20重量%〜65重量%、最も好
ましくは、30重量%〜40重量%である。
【0017】精油成分と香料成分との混合(調合)方法
は、当業界で慣用的に用いられている方法のいずれでも
行うことができ、例えば、撹拌などの物理的な混合方法
等が用いられる。
【0018】本発明の浴用芳香剤は、入浴時に湯面上に
滴下して湯表面上に拡散させることにより、芳香剤組成
物の揮発性を高めて使用するのが好ましい。従って、本
発明の浴用芳香剤組成物は滴下できる形態の剤形が好ま
しい。かかる剤形を製造するために、精油成分及び香料
成分からなる香料組成物に加えて適当な溶媒を加えるこ
とができる。溶媒には、精油成分及び香料成分と相容性
があり且つ湯面上の拡散を媒介できるものを使用でき
る。例えば、ジプロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、3−メトキシ−3−メチルブタノール及びジエチレ
ングリコールモノメチルエーテル等が好ましい。
【0019】浴用芳香剤組成物中の前記溶媒の配合割合
は、精油成分や香料成分の種類、目標となる需要者層の
嗜好性等により変動し得るが、例えば、浴用芳香剤組成
物の重量を基準に、5重量%〜85重量%、好ましく
は、20重量%〜80重量%、最も好ましくは、30重
量%〜40重量%の範囲で配合することができる。
【0020】本発明の浴用芳香剤組成物の湯面への滴下
量は、標準的には、0.02ミリリットル〜0.20ミ
リリットルであるが、所望により適宜増減できる。香料
組成物は、前記浴用芳香剤組成物0.02ミリリットル
〜0.20ミリリットル中に0.0036ミリリットル
〜0.19ミリリットル、好ましくは0.004ミリリ
ットル〜0.16ミリリットル、さらに好ましくは0.
006ミリリットル〜0.12ミリリットル含有するよ
うに配合する。
【0021】本発明の浴用芳香剤組成物は、上記の成分
の他、通常浴用剤に使用できる添加剤、例えば、界面活
性剤、防腐剤、色素等をその目的に応じて添加できる。
界面活性剤には、例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマ
シ油、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ヤシ油脂
肪酸ポリオキシエチレングリセリル、ミリスチン酸イソ
プロピル、パルミチン酸イソプロピル、プロピレングリ
コール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール等が
ある。防腐剤には、例えば、安息香酸メチル、安息香酸
エチル等がある。
【0022】前記のようにして得られた溶液を滴下する
のに適した口部を有する容器に入れて使用することがで
きる。例えば、適当な容器には1滴0.02〜0.1m
lを滴下することが可能なスポイド瓶のようなものがあ
る。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明を例証することに
より本発明を更に説明する。
【0024】(実施例1)森林調の香りを有する本発明
の滴下用浴用芳香剤組成物を下記のようにして調製し
た。尚、比較のため比較用浴用芳香剤組成物も調製し
た。
【0025】<香料組成物の配合処方> 香料組成物1(本発明) 香料組成物2(比較用) 香料組成物3(比較用) 香料組成物4(比較用) 香料組成物5(比較用) <滴下用浴用芳香剤組成物の配合処方> 上記の処方に従い各成分を合わせ撹拌することにより滴
下用浴用芳香剤組成物を調製した。
【0026】(実施例2)ラベンダー様の香りを有する
浴用芳香剤組成物を下記のようにして調製した。尚、比
較のため比較用浴用芳香剤組成物も調製した。
【0027】<香料組成物の配合処方> 香料組成物6(本発明) 香料組成物7(比較用) 香料組成物8(比較用) 香料組成物9(比較用) 香料組成物10(比較用) <滴下用浴用芳香剤組成物の配合処方> 上記の処方に従い各成分を合わせ撹拌することにより滴
下用浴用芳香剤組成物を調製した。
【0028】(実施例3)実施例1及び2で得られた浴
用芳香剤組成物の効果を試験するために下記のような機
器を用いる機器試験を行った。
【0029】<機器試験の内容> (1)α波出現量試験 脳波は、脳の神経細胞の活動を電気的にとらえるもので
あり、その中でもα波は脳波の成分の一つで、一般に、
ヒトが自覚的に「気持ちが落ち着く」という印象をもっ
たときの安静状態では、α波の出現量は増加することが
知られている(「香料が脳機能に与える影響」フレグラ
ンス・ジャーナル、1989年第9号、第20〜26
頁)。従って、脳波のα波出現量を測定することにより
安静効果を評価できる。
【0030】(2)筋電位 筋電位は筋肉の緊張の度合いを示すものであり、ストレ
スが生じた場合に筋電位は上昇し、逆にストレスが減少
すると筋電位は下降する。従って、筋電位を測定するこ
とによってもストレス解消効果を評価できる。
【0031】(3)体温 精神的或いは肉体的にストレスが加わった状態では交感
神経が緊張し皮膚の温度は低くなり、逆にストレスが少
なければ皮膚温は高くなると報告されている(「ストレ
スとアロマテラピー」フレグランス・ジャーナル、19
87年第86号、第25〜28頁)。従って、体温の測
定によってもストレス解消効果を評価できる。本実施例
では体温として額の温度及び指先の温度を測定した。
【0032】(4)血流量 体温に関連して、一般的にストレスが少なく血流量が増
加すると意識水準は低下し(鎮静)、逆に血流量が減少
すると意識水準は上昇する(意識の活性化:覚醒)こと
があること知られている。ここで、血流量の減少につい
ては、脳波/筋電位/体温等との相関から、ストレスに
よるものかどうか判断できる。従って、血流量を測定す
ることにより、覚醒効果及び鎮静効果について評価でき
る。
【0033】<機器試験の方法>被験者7名を対象とし
て各試験を実施するに当たり、浴用剤としての効果をよ
り実際に近づけるために疑似入浴法を用いた。この方法
は、縦×横×高さが33cm×26cm×10cmの容
器に2リットルのお湯(約40℃)入れ、試料浴用剤
0.02ミリリットル〜0.06ミリリットルを滴下し
たものを被験者の前に置き、被験者に安静閉眼の状態で
入浴場面をイメージさせるものであり、予め実入浴との
相関性を確認した上で行った。疑似入浴は5分間行い、
α波出現量、筋電位、額温及び血流量は疑似入浴中測定
し、指先温度は疑似入浴前後で測定した。測定機器は、
α波出現量、筋電位及び額温については(株)脳力開発
研究所製、Brain−Machine Interf
aceを、指先温度についてはNEC三栄社製、サーモ
グラフを、そして血流量についてはPERIMED社
製、Periflux PF3 LASER DOPP
LERを使用した。
【0034】(1)α波出現量、筋電位及び額温 被験者の額上2点に電極を装着し、その2点における脳
波を測定し高速フーリエ変換後、8〜12Hzのα波出
現量を抽出して比較した。同時に筋電位及び額温も測定
した。
【0035】(2)指先温度 疑似入浴前後の被験者の中指先の温度を上記サーモグラ
フを用いて色表示させ、その色より指先の温度を換算し
た。
【0036】(3)血流量 右手中指にプローブを装着し、上記ドップラー血流計を
用いて、疑似入浴中の血流量変化を測定した。
【0037】<測定結果>実施例1で得た森林調の香り
の本発明の浴用芳香剤組成物(本発明品1)と芳香剤組
成物比較品1〜4との機器試験で得られた結果を表1に
示す。値は、被験者7名の平均値である。
【0038】
【表1】 上記の表1から明らかなように、本発明品は比較品と比
較して、α波出現量において増加し、筋電位において低
位にあり、体温(額、指先)において上昇し、そして血
流量において減少した結果が得られた。従って、本発明
品は、比較品と比較して、安静及びストレス解消効果
(即ち、くつろぎ効果)に優れておりかつ覚醒効果(リ
フレッシュ効果)に優れていることがわかる。
【0039】同様に、実施例2で得たラベンダー様の香
りを有する浴用芳香剤組成物(本発明品2)と芳香剤組
成物比較品5〜8との機器試験で得られた結果を表2に
示す。表2の値も被験者7名の平均値である。
【0040】
【表2】 上記の表2から明らかなように、本発明品は比較品と比
較して、α波出現量において増加し、筋電位において低
位にあり、体温(額、指先)において上昇し、そして血
流量において増加した結果が得られた。従って、本発明
品は、比較品と比較して、安静及びストレス解消効果
(即ち、くつろぎ効果)に優れておりかつ鎮静効果に優
れていることがわかる。
【0041】(実施例4)実施例1及び2で得られた浴
用芳香剤組成物の効果を下記のような官能評価で試験を
行った。
【0042】<試験方法> (1)連続スケール法におけるイメージ評価 −100〜+100で評価する連続スケール法を用いて
男性26名、女性12名に対して、実際に入浴してもら
い、入浴後の香りの嗜好性並びに入浴前後のくつろぎ
感、覚醒感(リフレッシュ感)若しくは鎮静感(気持ち
が落着いた感じ)及び気分についてのイメージ評価を点
数化し、本発明品と比較品とを比較評価した。ここで、
香りの嗜好性は入浴後における各パネラーの評価点の平
均値を、その他の項目については、入浴前後の各パネラ
ーの評価点の差分の平均値を求めた。覚醒感について
は、プラスに高い評価点の方が優れており、鎮静感につ
いては、マイナスに高い評価点の方が優れている。風呂
の調製は、湯温を約40℃とし肩まで湯に浸かった状態
のときに顔面前約10〜15cmの位置に試料入浴剤を
0.02〜0.10ミリリットル滴下して行った。
【0043】(2)連続スケール自己評価法による精神
的疲労回復率 入浴前に疲労を感じている35名(男性19名、女性1
6名)のパネラーに実際に入浴してもらい、入浴前の疲
労度と入浴後の疲労度を−100〜+100で評価する
連続スケール法を用いて評価してもらい、サラ湯(通常
の風呂)並びに本発明品および比較品を滴下した風呂を
比較し、疲労回復率を求めた。ここで、疲労が全く回復
せず且つさらに疲労しなかった状態のときを0とする。
風呂の調製は、湯温を約40℃とし肩まで湯に浸かった
状態のときに顔面前約10〜15cmの位置に試料入浴
剤を0.02〜0.10ミリリットル滴下して行った。
ここで、一般にサラ湯における回復率は肉体的疲労と精
神的疲労との回復を示していると考えられることから、
本発明品又は比較品とサラ湯との回復率の差分が香りに
よる精神的疲労の寄与効果であるといえる。従って、こ
の差分の大きい程、即ち、疲労回復率の高い程疲労回復
効果が高い。
【0044】(3)香り強度官能試験 浴用芳香剤組成物中の香料組成物の好適配合量の目安を
検討するため、溶媒としてジプロピレングリコールモノ
メチルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、
1,3−ブチレングリコール、エタノールを7:1:
2:2の混和物を使用し、当該溶媒に対して上記香料組
成物1(森林調の香り)及び香料組成物6(ラベンダー
様の香り)を種々の配合割合(1%、5%、30%、8
0%及び100%)で調製した組成物を、300ミリリ
ットル容のビーカー中の200ミリリットルの湯(約4
0℃)に1滴(0.02ミリリットル〜0.20ミリリ
ットル)滴下し、上記(2)の疲労回復率試験と同じパ
ネラーに香りの強度を6段階(0:匂わない、1:弱
い、2:やや弱い、3:普通、4:やや強い、5:強
い)で評価してもらい、各配合量における各パネラーの
評価点を合計しその平均を求めて評価した。
【0045】<結果> (1)連続スケール法におけるイメージ評価 実施例1により得られた森林調の香りの本発明の浴用芳
香剤組成物(本発明品1)と芳香剤組成物比較品1〜4
との結果を表3に、実施例2で得られたラベンダー様の
香りを有する浴用芳香剤組成物(本発明品2)と芳香剤
組成物比較品5〜8との表4に示す。
【0046】
【表3】 表3から分かるように、本発明品はサラ湯又は比較品と
比較して、嗜好性、くつろぎ感、覚醒感(リフレッシュ
感)および気分の各項目とも優れていた。
【0047】
【表4】 表4からわかるように、本発明品はサラ湯又は比較品と
比較して、嗜好性、くつろぎ感、鎮静感および気分の各
項目とも優れていた。
【0048】(2)連続スケール自己評価法による精神
的疲労回復率 実施例1により得られた森林調の香りの本発明の浴用芳
香剤組成物(本発明品1)と芳香剤組成物比較品1との
結果を表5に、実施例2で得られたラベンダー様の香り
を有する浴用芳香剤組成物(本発明品2)と芳香剤組成
物比較品5との表6に示す。表中、()内の値は、サラ
湯との差分である。
【0049】
【表5】 上記表5より、森林調の香りを有する本発明品は、比較
品に比べ、サラ湯との差分において著しく高い値を示し
ており、高い精神的疲労回復効果を有することが分か
る。
【0050】
【表6】 上記表6より、ラベンダー様の香りを有する本発明品
は、比較品に比べ、サラ湯との差分において著しく高い
値を示しており、高い精神的疲労回復効果を有すること
が分かる。
【0051】(3)香り強度官能試験 結果を表7に示す。
【0052】
【表7】 上記の表7より、森林調の香りおよびラベンダー様の香
りとも、約30%程度の配合量が適当であることが分か
る。
【0053】
【発明の効果】本発明の浴用芳香剤組成物は、入浴によ
る肉体的疲労緩和や回復ばかりでなく、当該香料組成物
による顕著な精神的疲労の緩和・回復をも図ることので
きる有用で且つ新規な入浴用芳香剤組成物である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年9月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】本発明で使用できるヒノキチオール、セド
レン、サンタロール及びツヨプセンは、必要に応じて適
宜混合して用いることもできる。これらは市販品を容易
に入手することができる。その他のテルペノイドや酢酸
リナリルも市販品を容易に入手することができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】<香料組成物の配合処方> 香料組成物1(本発明) 香料組成物2(比較用) 香料組成物3(比較用) <滴下用浴用芳香剤組成物の配合処方> 上記の処方に従い各成分を合わせ撹拌することにより滴
下用浴用芳香剤組成物を調製した。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】<香料組成物の配合処方> 香料組成物4(本発明) 香料組成物5(比較用) 香料組成物6(比較用) 香料組成物7(比較用) <滴下用浴用芳香剤組成物の配合処方> 上記の処方に従い各成分を合わせ撹拌することにより滴
下用浴用芳香剤組成物を調製した。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】<測定結果>実施例1で得た森林調の香り
の本発明の浴用芳香剤組成物(本発明品1)と芳香剤組
成物比較品1及び2との機器試験で得られた結果を表1
に示す。値は、被験者7名の平均値である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】
【表1】 上記の表1から明らかなように、本発明品は比較品と比
較して、α波出現量において増加し、筋電位において低
位にあり、体温(額、指先)において上昇し、そして血
流量において減少した結果が得られた。従って、本発明
品は、比較品と比較して、安静及びストレス解消効果
(即ち、くつろぎ効果)に優れておりかつ覚醒効果(リ
フレッシュ効果)に優れていることがわかる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】同様に、実施例2で得たラベンダー様の香
りを有する浴用芳香剤組成物(本発明品2)と芳香剤組
成物比較品3〜5との機器試験で得られた結果を表2に
示す。表2の値も被験者7名の平均値である。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】
【表2】 上記の表2から明らかなように、本発明品は比較品と比
較して、α波出現量において増加し、筋電位において低
位にあり、体温(額、指先)において上昇し、そして血
流量において増加した結果が得られた。従って、本発明
品は、比較品と比較して、安静及びストレス解消効果
(即ち、くつろぎ効果)に優れておりかつ鎮静効果に優
れていることがわかる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】<結果> (1)連続スケール法におけるイメージ評価 実施例1により得られた森林調の香りの本発明の浴用芳
香剤組成物(本発明品1)と芳香剤組成物比較品1及び
2との結果を表3に、実施例2で得られたラベンダー様
の香りを有する浴用芳香剤組成物(本発明品2)と芳香
剤組成物比較品3〜5との表4に示す。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】
【表3】 表3から分かるように、本発明品はサラ湯又は比較品と
比較して、嗜好性、くつろぎ感、覚醒感(リフレッシュ
感)および気分の各項目とも優れていた。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】
【表4】 表4からわかるように、本発明品はサラ湯又は比較品と
比較して、嗜好性、くつろぎ感、鎮静感および気分の各
項目とも優れていた。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】
【表6】 上記表6より、ラベンダー様の香りを有する本発明品
は、比較品に比べ、サラ湯との差分において著しく高い
値を示しており、高い精神的疲労回復効果を有すること
が分かる。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正内容】
【0052】
【表7】 上記の表7より、森林調の香りおよびラベンダー様の香
りとも、約30%程度の配合量が適当であることが分か
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テルペン、テルピネオール、ピネン及び
    1,8−シネオールからなる群から選択される一種以上
    のテルペノイド又は酢酸リナリルである精油成分と、シ
    トラール、オクチルアルデヒド、ノニルアルデヒド、ゲ
    ラニオール、アンスラニル酸エステル、ビサボレン、サ
    ンタロール、リナロール、3−オクタノン、ラバンジュ
    ロール、ラバンジュリルアセテート、ピネン、リモネ
    ン、シネオール、オシメン、カンファー、ボルネオー
    ル、テルピネオール、カリオレフィンからなる群から選
    択される一種以上の香料成分とを含む香料組成物を含有
    する浴用芳香剤組成物であって、香料組成物中に精油成
    分を10重量%〜80重量%配合する、前記浴用芳香剤
    組成物。
  2. 【請求項2】 浴用芳香剤組成物が滴下剤の形態であ
    る、請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 浴用芳香剤組成物がジプロピレングリコ
    ールモノメチルエーテル、3−メトキシ−3−メチルブ
    タノール及びジエチレングリコールモノメチルエーテル
    からなる群から選択される一種以上の溶媒を更に含む、
    請求項1又は2記載の組成物。
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