JP4651416B2 - ガスバリア性積層体 - Google Patents

ガスバリア性積層体 Download PDF

Info

Publication number
JP4651416B2
JP4651416B2 JP2005065607A JP2005065607A JP4651416B2 JP 4651416 B2 JP4651416 B2 JP 4651416B2 JP 2005065607 A JP2005065607 A JP 2005065607A JP 2005065607 A JP2005065607 A JP 2005065607A JP 4651416 B2 JP4651416 B2 JP 4651416B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
gas barrier
barrier laminate
metal salt
laminate according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005065607A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006247943A (ja
Inventor
進 坂田
美智子 堀
景子 今井
尚 稲葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rengo Co Ltd
Original Assignee
Rengo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rengo Co Ltd filed Critical Rengo Co Ltd
Priority to JP2005065607A priority Critical patent/JP4651416B2/ja
Publication of JP2006247943A publication Critical patent/JP2006247943A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4651416B2 publication Critical patent/JP4651416B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Description

この発明は、ガスバリア性積層体及びこれを用いたガスバリア性フィルムに関する。
食品や薬品の包装分野において、内容物の品質劣化を防ぐ目的で、酸素ガスバリア性等のガスバリア性に優れている包装材料が使用されている。このようなガスバリア性フィルムとしては、ポリ塩化ビニリデンを積層したフィルム、ポリビニルアルコール系樹脂を用いたフィルム等が知られている。特に、上記ポリ塩化ビニリデンを積層したフィルムは、食品包装用として幅広く使用されている。
しかし、上記ポリ塩化ビニリデンを積層したフィルムは、近年のダイオキシンをはじめとする環境問題から、使用が控えられる傾向にある。また、上記ポリビニルアルコール系樹脂を用いたフィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂が水酸基を含有するため、高湿度下でのガスバリア性が低下する問題点を有する。
これに対し、高湿度下でのガスバリア性を向上させる方法として、ポリビニルアルコール系樹脂あるいはエチレン−ビニルアルコールコポリマーとアルコキシシランを含有する組成物を、ゾル−ゲル法によって重縮合した複合ポリマーをフィルムに塗工した例が特許文献1,2に開示されている。
特許第2556940号公報 特許第2880654号公報
しかしながら、上記の各特許文献に記載のガスバリア性組成物では、組成物をフィルムに塗工する際、熱処理を行う乾燥時間が短かったり、乾燥温度が低かったりすると、高湿度下におけるガスバリア性が必ずしも十分ではなくなってしまう。このため、実生産において十分なガスバリア性を発現させようとすると、時間がかかりすぎ、生産性が低くなることがあった。
さらに包装材料として使用する場合、上記の各特許文献に記載のガスバリア性組成物へ印刷やラミネート加工などの後加工を行うのが一般的であるが、加工時の張力や加熱によりガスバリア層に微小なクラックが発生しガスバリア性が低下する場合がある。
そこでこの発明は、塗工フィルムの実生産において、生産性を高め、ガスバリア性をより向上させ、包装材料として使用する場合の後加工工程においてガスバリア性の低下を抑えたガスバリア性フィルムを提供することを目的とする。
この発明は、高分子樹脂フィルムからなる基材と、(A層)水溶性高分子、金属アルコキシドの加水分解物及び/又はその縮合物、架橋剤、並びに、アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩を含有する組成物からなるガスバリア層と、(B層)ポリウレタン系樹脂層とを、この順に積層したガスバリア性積層体によって、上記の課題を解決したのである。
この発明にかかるガスバリア性積層体は、A層に含まれる水溶性高分子と、金属アルコキシドの加水分解物及び/又はその縮合物と、架橋剤とが複合し、有機物と無機物とが複合した緻密な構造体を形成して一定のガスバリア性を発現させる。また、アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩を含有しているために、上記の緻密な構造体と合わさり、さらに、ガスバリア性を向上させる効果もあるので、高湿度条件下でも非常に優れたガスバリア性を発現する。さらにまた、A層を形成する組成物は反応性に富むため、より短時間の乾燥、熱処理で高度なガスバリア性能を発現させることができる。
さらに、(B層)ポリウレタン系樹脂層でA層を覆っているために、B層の表面にさらに積層する印刷やラミネート加工などの後加工を行っても、その際にかかる張力や熱によってA層が傷つくのを防ぐことができ、より安定なガスバリア性を発現させる。
この発明にかかるガスバリア性積層体により、高湿度条件下でも高いガスバリア性を有するフィルムを得ることができる。
以下、この発明について詳細に説明する。
この発明は、高分子樹脂フィルムからなる基材、ガスバリア層であるA層、及びポリウレタン系樹脂層であるB層を、この順に積層したガスバリア性積層体である。
まず、上記のガスバリア層であるA層について説明する。上記A層は、水溶性高分子、金属アルコキシドの加水分解物及び/又はその縮合物、架橋剤、並びに、アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩を含有する組成物からなる、ガスバリア層である。
具体的に、上記アルカリ金属塩としては、リチウムやナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等を含有した塩が挙げられる。また、上記アルカリ土類金属塩としては、マグネシウムやカルシウム、ストロンチウム、バリウム等を含有した塩が挙げられる。これらは強酸由来の塩でも、弱酸由来の塩でも、どちらであってもよい。すなわち、上記強酸由来の塩としては、例えば、塩酸のアルカリ金属塩である塩化ナトリウムや塩化カリウム、アルカリ土類金属塩である塩化マグネシウムや塩化カルシウム、硫酸のアルカリ金属塩である硫酸ナトリウムや硫酸カリウム、硫酸のアルカリ土類金属塩である硫酸マグネシウムや硫酸カルシウム、硝酸のアルカリ金属塩である硝酸ナトリウムや硝酸カリウム、硝酸のアルカリ土類金属塩である硝酸マグネシウムや硝酸カルシウム等が挙げられる。また、上記弱酸由来の塩としては、例えば、炭酸のアルカリ金属塩である炭酸ナトリウムや炭酸カリウム、炭酸のアルカリ土類金属塩である炭酸マグネシウムや炭酸カルシウム、リン酸のアルカリ金属塩であるリン酸ナトリウムやリン酸カリウム、リン酸のアルカリ土類金属塩であるリン酸マグネシウムやリン酸カルシウム、さらには、酢酸やプロピオン酸、ブタン酸等のカルボン酸のアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩が挙げられる。また、複数のアルカリ金属元素やアルカリ土類金属元素を含有する複合塩であってもよい。さらに、上記アルカリ金属塩や上記アルカリ土類金属塩は、人工又は天然由来のどちらでも構わない。これらの塩の中では、アルカリ金属塩の方が好ましく、ナトリウム塩又はカリウム塩であればより好ましい。最も好ましいのは、ナトリウム又はカリウムの塩酸塩、すなわち、塩化ナトリウム又は塩化カリウムである。
上記アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩の添加量は、金属アルコキシドの加水分解物及び/又はその縮合物に含まれる金属元素に対して、0.05mol%以上であるのがよく、0.1mol%以上であると好ましく、0.2mol%以上であるとより好ましい。一方で、5mol%以下であるのがよく、4mol%以下であると好ましく、3mol%以下であるとより好ましい。この添加量が0.05mol%未満であったり、または、5mol%を超えてしまったりすると、この発明にかかるガスバリア性積層体の、高湿度下におけるガスバリア性が十分なものではなくなってしまうことがある。
上記架橋剤は、上記A層のガスバリア性を向上させるものである。上記架橋剤は、上記A層中の他の成分と架橋反応し得るものであれば特に制限されるものではない。具体的には、エポキシ基、カルボジイミド基、アルデヒド基のうち、少なくとも一種類の官能基を、分子中に少なくとも一個有する化合物が挙げられる。この中でも、カルボジイミド基を含有する化合物(以下、「特定カルボジイミド化合物」と称する。)が最も好ましい。この例としては、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソブチルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジフェニルカルボジイミド等のモノカルボジイミド化合物、ポリウレタンの技術分野において公知のジイソシアネート化合物の脱炭酸反応によって得られるポリカルボジイミド化合物等があげられる。上記のポリウレタンの技術分野において公知のジイソシアネート化合物としては、メチレンジフェニルジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、ノルボルネン・ジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。この中でも、特に親水性のカルボジイミド化合物が好適であり、具体例としては、日清紡(株)製:商品名 カルボジライト等が挙げられる。
上記の特定カルボジイミド化合物の添加量は、特に限定されないが、上記水溶性高分子内の反応性基1molに対して、1×10−3mol以上がよく、2×10−3mol以上が好ましい。1×10−3molより少ないと、上記ガスバリア性塗工剤を塗工することで形成されるガスバリア性塗工層の緻密さが欠け、十分なガスバリア性が発現しにくくなる傾向がある。一方で、0.05mol以下がよく、0.01mol以下であると好ましい。0.05molより多いと、溶液がゲル化したり、得られるガスバリア性フィルムの性能が低下したりする傾向がある。
上記水溶性高分子とは、水溶性を有する高分子物質をいい、官能基として、水酸基、アミノ基、酸アミド基、チオール基、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等を有するものがあげられる。この水溶性高分子の例としては、ポリビニルアルコール系重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、アミロース、アミロペクチン、プルラン、カードラン、ザンタン、キチン、キトサン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリベンゼンスルホン酸、ポリベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリアクリルアミド、ゼラチン、ポリビニルピロリドン等や、これらの共重合体、変性体等の誘導体が挙げられる。これらは、少なくとも1種が使用され、1種のみを使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。これらの中でも、高分子中に窒素含有官能基を2個以上含有する水溶性高分子が好ましく、ポリアクリルアミドが特に好ましい。ポリアクリルアミドを用いることにより、上記A層と上記基材との密着性が向上し、より良好な性能が得られる。
上記水溶性高分子の重量平均分子量は、特に限定されないが、500以上であるのがよく、5000以上であるとより好ましい。500より小さいと、最終的に得られる上記A層のガスバリア性が悪くなる傾向がある。一方、2000万以下であるのがよく、1500万以下であるとより好ましい。2000万より大きいと、A層を形成する際に、水溶液とした場合の粘度が高くなりすぎる傾向がある。
上記の金属アルコキシドとは、下記の化学式(1)であらわされる化合物をいう。
M(OR (1)
上記式(1)において、Mは金属元素であり、ケイ素、チタン、ジルコニウム、アルミニウム等から選ばれる少なくとも一種の金属元素であると望ましい。Rは、水素原子又は炭素数1〜4の低級アルキル基であると望ましく、Rは炭素数1〜4のアルキル基であると望ましい。RとRとは同一であってもよいし、違っていてもよい。また、mは0以上、nは1以上の整数で、かつ、m+nは金属元素Mの原子価と一致するものである。
上記金属アルコキシドは、その加水分解物及び/又はその縮合物を使用するので、触媒の作用で加水分解及び縮合するものであれば特に限定されない。この金属アルコキシドの例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン等のアルコキシシラン化合物、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラ−tert−ブトキシチタン、テトラ−sec−ブトキシチタン等のチタンアルコキシド化合物、テトラメトキシジルコニウム、テトラエトキシジルコニウム、テトライソプロポキシジルコニウム、テトラ−n−プロポキシジルコニウム、テトラ−n−ブトキシジルコニウム、テトラ−tert−ブトキシジルコニウム、テトラ−sec−ブトキシジルコニウム等のジルコニウムアルコキシド化合物、トリメトキシアルミニウム、トリエトキシアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニウム、トリ−n−プロポキシアルミニウム、トリ−n−ブトキシアルミニウム、トリ−tert−ブトキシアルミニウム、トリ−sec−ブトキシアルミニウム等のアルミニウムアルコキシド化合物等があげられる。これらの中でも、アルコキシシラン化合物が最も好適である。これらは、少なくとも1種が使用され、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
上記金属アルコキシドの添加量は、上記水溶性高分子100重量部に対して、対応する金属酸化物換算で80〜1400重量部がよく、140〜1000重量部が好ましく、160〜600重量部であればより好ましい。80重量部より少ないと、十分なガスバリア性や耐熱水性が発現しにくくなる傾向にある。また、1400重量部より多いと、得られる上記A層の脆性が増し、性能が悪くなる傾向がある。
上記金属アルコキシドの加水分解反応や縮合反応を行うためには、水、加水分解反応や縮合反応を行う触媒、及び有機溶媒が用いられる。さらに、上記の水溶性高分子と金属アルコキシドの加水分解物及び/又はその縮合物の結合性をより向上させるため、下記の一般式(2)で示される有機官能基及び加水分解基を有するシラン化合物(以下、「特定シラン化合物」と称する。)を添加してもよく、その場合、この特定シラン化合物は、その加水分解物及び/又は縮合物として上記A層に含まれる。
Si(OR (2)
上記式(2)において、Rは上記水溶性高分子と反応し得る有機官能基であるビニル基、メルカプト基、アミノ基、エポキシ基、イソシアネート基のうち少なくとも一種類を、少なくとも一つ含有していることが望ましく、エポキシ基を含有していればより望ましい。また、Rは炭素数1〜4のアルキル基であることが望ましい。なお、p及びqは1以上の整数であり、かつ、p+q=4の等式が成り立つ。
上記金属アルコキシドの加水分解反応及びその縮合反応、又はそれらの反応生成物と上記水溶性高分子との反応は、酸性条件、塩基性条件のいずれの条件下においても促進される。なお、上記A層には、ガスバリア性が劣化しない範囲内で、上記の加水分解反応及び反応を起こすための、一般に知られている触媒を添加されていてもよい。
酸性条件下における上記触媒となる酸触媒としては、例えば、塩酸、硝酸、硫酸等の鉱酸、リン酸、酢酸、クエン酸、シュウ酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸が挙げられる。また、塩基性条件下における上記触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等の無機塩基、アンモニア、ピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン等の有機塩基が挙げられる。これらの中でも、酸性条件が好ましく、塩酸が特に好ましい。さらに、これらの触媒は、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
上記の触媒の添加量は、特に限定されず、上記A層を形成させる際に製造する溶液がゲル化しない範囲内で、任意の量を添加することができる。
上記有機溶媒は、上記の金属アルコキシドを溶解させ、さらに、上記水溶性高分子の水溶液と相溶するものであれば特に限定はされないが、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の低級アルコールが好ましい。これらは、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
上記有機溶媒の添加量は、特に限定されないが、上記の金属アルコキシド100重量部に対し、2〜500重量部がよく、10〜300重量部が好ましい。2重量部より少ないと、上記の金属アルコキシドが十分に溶解せず、加水分解反応が抑制される。一方、500重量部より多いと、水溶性高分子の溶解性が低下する傾向がある。
上記A層は、上記の水溶性高分子、金属アルコキシドの加水分解物及び/又はその縮合物、架橋剤、並びに、アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩を含有する組成物からなり、例えば、この組成物を上記の水、有機溶媒に溶解又は分散させた、ガスバリア性塗工剤を上記基材上に積層することで得られる。
上記ガスバリア性塗工剤のpHは、1.0〜5.0であることが望ましく、1.1〜4.5であればより望ましく、1.5〜3.5であれば最も望ましい。もし上記塗工剤のpHが5.0より高いと、すぐに溶液がゲル化して塗工不能になってしまう。一方で、pHが1.0より低いと、ガスバリア性が劣化することはないが、酸性が強すぎるために製造が困難となり、望ましくない。このようにpHが1.0〜5.0の間から外れてしまった場合は、水酸化ナトリウム等の塩基、塩酸等の酸を添加して、pHを1.0〜5.0の間に調整しなおすことが望ましい。
また、上記低級アルコールは、上記水溶性高分子が析出しない範囲内で添加することが望ましい。
次に、上記A層に用いるガスバリア性塗工剤の製造方法について説明する。上記ガスバリア性塗工剤は、上記の各種原料を混合することにより製造される。このとき、上記の金属アルコキシドは、あらかじめ加水分解したものを用いてもよい。
上記ガスバリア性塗工剤の各種原料の混合順序は、特に制限されないが、金属アルコキシドを直接加える場合の一例を以下に示す。まず、上記水溶性高分子の水溶液に上記低級アルコール及び上記酸触媒を添加し、次いで、上記金属アルコキシド及び、必要に応じて上記特定シラン化合物を混合して、溶液を完全に溶解させる。次に上記架橋剤を加える。その次に、アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩を添加し、さらにその他の各種添加剤を必要に応じて加えることができる。
上記ガスバリア性塗工剤を用いて上記A層を形成して上記基材に積層させるには、上記ガスバリア性塗工剤を上記基材に塗工すると好ましい。
上記A層の、上記ガスバリア性塗工剤の塗工量は、乾燥後で0.05g/m以上であると好ましく、0.1g/m以上であるとより好ましい。一方、2g/m以下であると好ましく、1g/m以下であるとより好ましい。
上記ガスバリア性塗工剤を上記基材に塗工することによって形成される上記A層の乾燥は特に限定されないが、上記基材の融点及び軟化点以下の温度で行うことができ、架橋反応が十分に行われる温度でよい。
次に、上記B層について説明する。上記B層はポリウレタン系樹脂からなる。このB層は、上記A層が積層された面に積層させることで、印刷やラミネートなどの加工時に生じる張力や熱処理など特に溶融押出ラミネートでの熱ダメージへの耐性など、包装材料形態にするための後加工工程における、上記A層への損傷を減らし、上記A層が有するガスバリア性を保護することができる。
上記B層は、上記A層上にコーティング、又はラミネートなどにより設けることができ、その中でもコーティングにより設けると、上記A層にかかる熱や圧力が少なくて済むので好ましい。
上記B層を構成する材料としては、低温乾燥でガスバリア層との密着が得られるウレタン結合を少なくとも1つ以上有するポリウレタン系樹脂が含まれる。そのポリウレタン系樹脂としては、公知のイソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させたものや、ポリウレタン系のドライラミネート剤やアンカーコート剤などが挙げられる。なお、これらポリウレタン系樹脂中には、イソシアネート基が残存していてもよい。また、アクリル結合を有するアクリルウレタン系樹脂であってもよい。
上記ウレタン結合は、あらかじめ重合段階で導入したポリマーを使用してもよいし、アクリル及びメタクリル系ポリオールなどのポリオールとイソシアネート基を持つイソシアネート化合物、またアミノ基を持つアミン樹脂とエポキシ基及びグリシジル基を持つエポキシ化合物などを反応させてウレタン結合を形成させたものでもよい。
このようなポリウレタン系樹脂の塗料としては、元々ウレタン結合を有するものと、イソシアネート基を有するものを単独で使用する1液型のものと、水酸基を有する主剤とイソシアネート基を有する硬化剤とを2液混合して使用する2液型のものとがあり、本発明においては、いずれも用いることができる。また、これらの成分を分散させる溶剤としては酢酸エチル、トルエン、プロパノールなどの低級アルコールといった一般的な溶剤を単体で、又は混合して用いることが出来る。
上記B層に添加するその他の添加剤として、上記A層との密着性、収縮によるクラック発生防止を考慮してシランカップリング剤やコロイダルシリカ、スメクタイトなどの粘土鉱物、セラミック系無機粒子、有機チタネートなどで無機成分を導入しても良い。また、耐熱性を付与するために、架橋剤を添加してもよい。
上記B層をコーティングにより設ける場合、塗工量は特に限定されるものではないが、0.01g/m以下では密着性や被膜形成性が得られず、5g/m以上では不経済であるため好ましくない。実用的には0.05〜2g/mの範囲が、好ましい。
また、上記B層をラミネートにより設ける場合、その厚みは1μm以上であると好ましく、5μm以上であるとより好ましい。1μm以下では密着性や上記A層に対する防護効果が十分では無くなる場合がある。一方で100μm以下であると好ましく、20μm以下であるとより好ましい。100μmより厚くても、大幅な効果の向上は見込めないため、無駄が多すぎることになるからである。
これらA層及びB層を設ける上記基材は、ガス透過性の有無に関わらず、基材としての強度を有していればよく、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46等のポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、及びそれらの混合樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂からなる高分子樹脂フィルム、又はそれらの高分子樹脂フィルムの積層体があげられる。この高分子樹脂フィルムは、未延伸フィルムであってもよく、また、延伸フィルムであってもよい。
なお、上記基材の表面には、接着性を向上させるため、公知のコロナ放電処理、火炎処理、紫外線処理、アンカーコート剤塗布処理などを行ってもよい。
この発明にかかるガスバリア性積層体は、上記基材に上記A層及び上記B層を順に積層することによって得られる。ここで、上記A層を積層する方法は、塗工により行うと好ましい。また、上記B層を積層する方法は、塗工の他、予め形成したフィルムを積層する方法でもよい。
ここで塗工とは塗布、噴射、浸漬、コーティングをいう。これらは、上記基材表面に上記ガスバリア性塗工剤を塗工して層を形成させる方法であれば特に限定されるものではない。上記の塗布とは刷毛等で塗るなどの行為を示し、上記の噴射とはスプレーで吹き付けるなどの行為を示し、上記の浸漬とは溶液で濡らしたり溶液中に沈めたりといった行為やサイズプレス等の作業などを示す。また、コーティングとは、ローラなどにより塗る等の行為を示し、グラビアコーティング、リバースロールコーティング、ワイヤーバーコーティング、ダイコーティング等の通常のコーティング方法を採用することができる。
上記の積層の手順としては、例えば上記A層及び上記B層をどちらも塗工で行う場合、上記基材上への上記A層の塗工、乾燥と上記B層の塗工、乾燥を連続的にインラインで行ってもよいし、上記基材上へ上記A層を塗工、乾燥後、一旦ロール状に巻き取った後、オフラインで上記A層上へ上記B層を塗工して、乾燥して形成させても良い。また、上記B層を予め形成したフィルムを積層することにより形成する場合は、オフラインで積層することとなる。
また、より安定した高度のガスバリア性を発現させるためには、上記A層、上記B層のエージングを行なうのが好ましい。特に、上記A層について、上記組成物の架橋密度を増大させることでよりガスバリア性を向上させることができる。連続的にインラインで形成させる場合には、上記A層、上記B層とも同時にエージングを行なえるため、効率が良い。オフラインで形成させる場合には、(1)上記A層を形成させた後、一旦エージングを行なった後、上記B層を形成させ、上記B層のエージングを行なう方法や、(2)上記A層を形成させてエージングを行なわないで上記B層を形成させ、その後上記A層と上記B層のエージングを同時に行なう方法がある。
このエージングの温度や時間は、特に限定されないが、20〜120℃で1〜150時間が好ましく、30〜70℃で6〜100時間がより好ましい。
上記温度が20℃より低いと、エージング時間がかかりすぎる傾向にあり、一方、120℃を超えると、基材にダメージを与える場合がある。また、上記時間が、1時間より短いと、十分に架橋密度を増大させることができない場合がある。一方、150時間を超えてもよいが、特に性能向上に与える効果はない。
なお、上記ガスバリア性塗工剤は、塗工前に加熱する等の操作によって、急激に有機物と無機物とを複合化させてしまうと、上記A層が多孔質な構造となってしまい、十分な性能が得られない場合がある。このため、上記基材に塗工、乾燥させて上記A層を形成させてから、上記エージング等の操作で徐々に反応させると、より緻密な構造を造ることができるのでより好ましい。
上記のように、高分子樹脂フィルムからなる基材に上記A層と上記B層が順次積層されたこの発明にかかるガスバリア性積層体の積層面もしくはその反対面に、包装材料として実用的な積層構成を設けることができる。例えば印刷層や熱可塑性樹脂などのヒートシール層等である。
また、上記基材の両側に、上記A層及び上記B層を順次積層して、両面にガスバリア性を持たせたガスバリア性積層体であってもよい。
上記印刷層は、包装される内容物の商品性や美粧性、陳列表示効果などを目的としたもので、ウレタン系、アクリル系、ニトロセルロース系、ポリアマイド、塩酢ビ系、天然植物油等のインキバインダー樹脂に各色顔料及びビヒクル、可塑剤、乾燥剤、安定剤等の添加剤などが添加されてなる印刷用インキにより構成される層で、文字、絵柄等が形成されている。形成方法としては、例えばオフセット印刷法、グラビア印刷法、シルクスクリーン印刷法等の周知の印刷方式や、ロールコート、ナイフエッジコート、グラビアコート等の周知の塗布方式を用いることができる。厚さは、0.1〜2.0μmの範囲で適宜選択される。
また、上記印刷層を積層する時に多色グラビア印刷機等を用いる場合、先に上記A層、上記B層を順次設けた後、そのまま同じ印刷機を用いてインラインで印刷層を設けても構わない。
また、上記ヒートシール層は、袋状包装体などを形成する際の接着部に利用される層であり、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体及びそれらの金属架橋物等の樹脂が用いられる。厚さは目的に応じて決められるが、一般的には15〜200μmの範囲である。
上記ヒートシール層の形成方法としては、上述樹脂からなるフィルム状のものを、2液硬化型ウレタン系接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネート法、無溶剤接着剤を用いて貼り合わせるノンソルベント型ドライラミネート法、上述した樹脂を加熱溶融させ、押し出し貼り合わせるエキストルージョンラミネート法等いずれも公知の積層方法により形成することができる。
この発明にかかるガスバリア性積層体は、非常に緻密な構造を有するガスバリア層を有するので、高湿度条件下で十分なガスバリア性を発揮し、また、表面の平滑性及び透明性に優れる。このガスバリア性積層体は、一層のみでガスバリア性フィルムとして用いてもよいし、複数層を重ねてガスバリア性フィルムとして用いてもよい。
この発明にかかるガスバリア性積層体は、そのままガスバリア性フィルムとして使用する以外に、このガスバリア性積層体を他のフィルム又はシートに少なくとも1層積層することにより、さらなる積層体を形成させたガスバリア性フィルムとして使用してもよい。
この発明にかかるガスバリア性積層体を少なくとも一層積層したガスバリア性フィルムは、具体的には、23℃90%RHの高湿度条件下において、酸素透過度が、4cc/m・day・atm以下であることが好ましく、3cc/m・day・atm以下であるとより好ましく、低いほどより好ましい。もし4cc/m・day・atmを超えると、バリア性包装材料として実用性に欠ける。
以下、実施例によりこの発明をさらに具体的に説明する。まず、使用原料及び評価方法について下記に示す。
[使用原料]
(水溶性高分子)
・ポリアクリルアミド・・・東京化成工業(株)製:試薬(10%水溶液 重量平均分子量70万〜100万 以下、「PAM」と略す。)
・ポリビニルアルコール・・・(株)クラレ製:PVA117(平均重合度1700 以下、「PVA」と略す。)
(金属アルコキシド)
・テトラエトキシシラン・・・コルコート(株)製:エチルシリケート(以下、「TEOS」と略す。)
(特定カルボジイミド化合物)
・日清紡(株)製:カルボジライト V−02−L2(有効成分40重量% カルボジイミド当量385)
(特定シラン化合物)
・3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン・・・信越シリコーン(株)製:KBM−403
[フィルムのガスバリア性の評価方法]
下記の実施例1〜3及び比較例1及び2において作成したガスバリア性積層体について、高温の熱がかかる押出ラミネート加工品と、熱による影響が少ないドライラミネート加工品とを作成し、これらの比較によって、ドライラミネート加工品に対する押出ラミネート加工品の酸素透過度の低下の小ささにより評価した。酸素透過度の測定は、酸素透過度試験機(Modern Contorol社製、OX−TRAN2/20)により、23℃、相対湿度90%RH雰囲気下において行った。
[ドライラミネート加工品の製造方法]
ドライラミネーターを用いて2液硬化型ウレタン系接着剤(東洋モートン(株) TM−595/CAT−10L、塗布量3g/m)を塗工し、LLDPEフィルム(厚み:40μm)とドライラミネート加工を行なった。ドライラミネート条件は加工速度100m/分、接着剤乾燥条件80℃である。
[押出ラミネート加工]
溶融押出ラミネート機を用いて、2液硬化型ウレタン系アンカーコート剤(大日精化セイカダイン2710A/C、塗布量0.3g/m)を塗工後、ポリエチレン樹脂(LDPE:日本ポリエチレンLC600A、樹脂厚み:25μm)を積層させた。押出ラミネート条件は加工速度100m/分、エアギャップ100mm、ダイ下樹脂温度330℃である。
(A層用ガスバリア性塗工剤の調製)
水溶性高分子(PAM:実施例1・2、PVA:実施例3)の2重量%水溶液100重量部を調製し、次いでこれに、2−プロパノール22重量部を添加した後、2N塩酸水溶液0.2重量部を添加してから、金属アルコキシドとしてTEOSを26重量部、特定シラン化合物としてKBM−403を0.6重量部(実施例2においてのみ添加)、架橋剤としてV−02−L2を0.2重量部、順次添加し、液が均一になるまで攪拌した。その後、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩として、それぞれ、塩化ナトリウム(実施例1・3)2mol%、塩化マグネシウム(実施例2)0.5mol%を添加し、攪拌して、ガスバリア性塗工剤を得た。なお、添加量のmol%とは金属アルコキシドであるTEOSの加水分解物及び/又はその縮合物中に含まれる金属元素に対するmol%である。
(B層用ポリウレタン系樹脂塗工剤の調製)
ポリウレタン系塗工剤として、大日精化工業(株)製:セイカダインTS241プライマー(主剤:硬化剤=100:4の重量比で混合した。)を使用し、酢酸エチルと2−プロパノールとの重量混合比が1:1の混合物である溶剤と、塗工剤:溶剤=104:100の重量混合比で混合してポリウレタン系塗料を得た。
(実施例1)
ナイロンフィルム(東洋紡績(株)製:ハーデンN2102、厚さ:15μm)のコロナ処理面へ上記のA層用ガスバリア性塗工剤をグラビアコーターにて乾燥後重量で0.5g/mになるよう塗工した。塗工条件は塗工速度40m/分、乾燥温度100℃、乾燥炉長3mとした。次いで、同様に、B層用ポリウレタン系樹脂塗工剤を乾燥後重量で0.5g/mになるよう塗工した。その後、40℃で2日間エージングを行なった。
得られたガスバリア性積層体について、上記のドライラミネート加工を行ったものと、上記の押出ラミネート加工を行ったものを作成し、その酸素透過度を比較した。その結果を表1に示す。どちらも酸素透過度は4cc/m・day・atm以下と、小さく、熱を加える押出ラミネート加工によってもほとんど劣化がみられず、良好なガスバリア性を示した。
Figure 0004651416
(実施例2)
A層を構成するガスバリア性塗工剤の調製にあたり、金属アルコキシドの添加後にKBM−403を添加し、アルカリ金属塩として塩化ナトリウム2mol%の代わりに塩化マグネシウム0.5mol%を添加した以外は、実施例1と同様にしてガスバリア性積層体を得て、それぞれドライラミネート加工品と押出ラミネート加工品を得て酸素透過度を比較した。その結果を表1に示す。実施例1よりやや酸素透過度が高いが、同様にどちらも酸素透過度は4cc/m・day・atm以下であり、熱を加える押出ラミネート加工においてもほとんど劣化のない、良好なガスバリア性を示した。
参考例1
水溶性高分子としてPAMの代わりにPVAを用いた以外は実施例1と同様にしてガスバリア性積層体を得て、それぞれドライラミネート加工品と押出ラミネート加工品を得て酸素透過度を比較した。その結果を表1に示す。実施例1よりやや酸素透過度が高いが、同様にどちらも酸素透過度は4cc/m・day・atm以下であり、熱を加える押出ラミネート加工においてもほとんど劣化のない、良好なガスバリア性を示した。
(比較例1)
実施例1において、B層用ポリウレタン系樹脂塗工剤を塗工しないこと以外は実施例1と同様にして積層体を得て、それぞれドライラミネート加工品と押出ラミネート加工品を得て酸素透過度を比較した。その結果を表1に示す。熱による影響の少ないドライラミネート加工品は良好なガスバリア性を示したが、熱による影響が大きい押出ラミネート加工品では酸素透過度が4cc/m・day・atmを超えてしまい、ガスバリア性が大きく劣化してしまった。
(比較例2)
実施例1において、塩化ナトリウムの代わりにジメチルベンジルアミン0.2mol%を用い、水溶性高分子としてPAMの代わりにPVAを用い、B層用ポリウレタン系樹脂塗工剤を塗工しないこと以外は実施例1と同様にして積層体を得て、それぞれドライラミネート加工品と押出ラミネート加工品を得て酸素透過度を比較した。その結果を表1に示す。いずれも酸素透過度が4cc/m・day・atmを超えてしまい、ガスバリア性が十分に発揮できず、特に熱による影響が大きい押出ラミネート加工品では大きくガスバリア性が劣化してしまった。

Claims (8)

  1. 高分子樹脂フィルムからなる基材、下記A層、及び下記B層をこの順に積層したガスバリア性積層体。
    (A層)ポリアクリルアミド、金属アルコキシドの加水分解物及び/又はその縮合物、架橋剤、並びに、アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩を含有する組成物からなり、
    上記アルカリ金属塩は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、及びリン酸カリウムから選ばれる化合物であり、
    上記アルカリ土類金属塩は、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、リン酸マグネシウム、及びリン酸カルシウムから選ばれる化合物である、
    ガスバリア層。
    (B層)ポリウレタン系樹脂層。
  2. 上記A層が上記基材上に塗布されたものである、請求項1に記載のガスバリア性積層体。
  3. 上記アルカリ金属塩及び/又は上記アルカリ土類金属塩の含有量が、上記金属アルコキシドの加水分解物及び/又はその縮合物中に含まれる金属元素に対して、0.05mol%以上、5mol%以下である、請求項1又は2に記載のガスバリア性積層体。
  4. 上記アルカリ金属塩が、ナトリウム及び/又はカリウムを含有する塩である、請求項1乃至3のいずれかに記載のガスバリア性積層体。
  5. 上記架橋剤が、分子中に少なくとも1個のカルボジイミド基を有する化合物である、請求項1乃至4のいずれかに記載のガスバリア性積層体。
  6. 上記金属アルコキシドが含有する金属元素が、ケイ素、アルミニウム、チタン、及びジルコニウムから選ばれる、少なくとも一種以上の金属元素である、請求項1乃至のいずれかに記載のガスバリア性積層体。
  7. 上記A層が、上記ポリアクリルアミドと反応し得る有機官能基及び加水分解基を有するシラン化合物の加水分解物及び/又はその縮合物を含有する請求項1乃至のいずれかに記載のガスバリア性積層体。
  8. 請求項1乃至のいずれかに記載のガスバリア性積層体を少なくとも1層積層した、ガスバリア性フィルム。
JP2005065607A 2005-03-09 2005-03-09 ガスバリア性積層体 Expired - Fee Related JP4651416B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005065607A JP4651416B2 (ja) 2005-03-09 2005-03-09 ガスバリア性積層体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005065607A JP4651416B2 (ja) 2005-03-09 2005-03-09 ガスバリア性積層体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006247943A JP2006247943A (ja) 2006-09-21
JP4651416B2 true JP4651416B2 (ja) 2011-03-16

Family

ID=37088932

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005065607A Expired - Fee Related JP4651416B2 (ja) 2005-03-09 2005-03-09 ガスバリア性積層体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4651416B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5245507B2 (ja) * 2008-04-17 2013-07-24 大日本印刷株式会社 ガスバリア性積層フィルム

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001270023A (ja) * 2000-03-24 2001-10-02 Oji Paper Co Ltd ガスバリアー性積層体
JP2002283492A (ja) * 2001-03-23 2002-10-03 Toppan Printing Co Ltd オーバーラップ用フィルム
JP2003211578A (ja) * 2002-01-23 2003-07-29 Oji Paper Co Ltd ガスバリアー性積層体
JP2004217767A (ja) * 2003-01-14 2004-08-05 Rengo Co Ltd ガスバリア性組成物及びこれを用いたガスバリア性フィルム
JP2004217766A (ja) * 2003-01-14 2004-08-05 Rengo Co Ltd ガスバリア性組成物及びこれを用いたガスバリア性フィルム
JP2004315781A (ja) * 2003-04-04 2004-11-11 Tokuyama Corp ガスバリアコート剤及びガスバリア性フィルム
JP2004331460A (ja) * 2003-05-08 2004-11-25 Rengo Co Ltd 膨潤性合成フッ素雲母系鉱物及びこれを用いたガスバリア性積層体
JP2005008160A (ja) * 2003-06-17 2005-01-13 Dainippon Printing Co Ltd 無菌米飯充填包装容器用蓋材およびそれを使用した無菌包装米飯

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001270023A (ja) * 2000-03-24 2001-10-02 Oji Paper Co Ltd ガスバリアー性積層体
JP2002283492A (ja) * 2001-03-23 2002-10-03 Toppan Printing Co Ltd オーバーラップ用フィルム
JP2003211578A (ja) * 2002-01-23 2003-07-29 Oji Paper Co Ltd ガスバリアー性積層体
JP2004217767A (ja) * 2003-01-14 2004-08-05 Rengo Co Ltd ガスバリア性組成物及びこれを用いたガスバリア性フィルム
JP2004217766A (ja) * 2003-01-14 2004-08-05 Rengo Co Ltd ガスバリア性組成物及びこれを用いたガスバリア性フィルム
JP2004315781A (ja) * 2003-04-04 2004-11-11 Tokuyama Corp ガスバリアコート剤及びガスバリア性フィルム
JP2004331460A (ja) * 2003-05-08 2004-11-25 Rengo Co Ltd 膨潤性合成フッ素雲母系鉱物及びこれを用いたガスバリア性積層体
JP2005008160A (ja) * 2003-06-17 2005-01-13 Dainippon Printing Co Ltd 無菌米飯充填包装容器用蓋材およびそれを使用した無菌包装米飯

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006247943A (ja) 2006-09-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5595931B2 (ja) 酸素バリアコーティング組成物
CN101516614B (zh) 阻气性膜
US9200173B2 (en) Modified polyvinyl alcohol coated film used for printing and preparation method thereof
WO2007026751A1 (ja) ガスバリア性積層フィルム
JP6160208B2 (ja) ガスバリア性包装材料
WO2015029950A1 (ja) グラビア印刷用水系コーティング剤およびガスバリア性フィルム
KR20120030579A (ko) 가스 배리어성 적층 필름
JP6558463B2 (ja) 積層フィルム
JP6927336B2 (ja) ガスバリア性積層フィルムおよびその製造方法
KR20190124727A (ko) 적층 필름
JP2009220530A (ja) ガスバリアフィルムおよび包装材料
JP2007261020A (ja) ポリアミド系フィルム積層体
JP2007098677A (ja) ガスバリアフィルム
JP4836623B2 (ja) ガスバリアフィルム及びガスバリア積層材
JP4655399B2 (ja) ガスバリア性積層フィルム
JP4651416B2 (ja) ガスバリア性積層体
JP2007098679A (ja) ガスバリアフィルムおよびその製造方法
JP4332953B2 (ja) ガスバリアフィルム
JP7231004B2 (ja) ラミネート積層体
JP4215522B2 (ja) ガスバリア性組成物及びこれを用いたガスバリア性フィルム
JP2007098655A (ja) ガスバリアフィルム
JP4573507B2 (ja) ガスバリア性塗工剤及びこれを用いたガスバリア性フィルム
JP2002113826A (ja) プラスチック基材及びそれを用いたガスバリアフィルム
JP7355273B1 (ja) ガスバリア性積層体、および包装体
JP2010149300A (ja) ガスバリア性フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100513

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100518

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100716

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100824

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101004

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101130

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101214

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4651416

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131224

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131224

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees