JP4651416B2 - ガスバリア性積層体 - Google Patents
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Description
この発明は、高分子樹脂フィルムからなる基材、ガスバリア層であるA層、及びポリウレタン系樹脂層であるB層を、この順に積層したガスバリア性積層体である。
(水溶性高分子)
・ポリアクリルアミド・・・東京化成工業(株)製:試薬(10%水溶液 重量平均分子量70万〜100万 以下、「PAM」と略す。)
・ポリビニルアルコール・・・(株)クラレ製:PVA117(平均重合度1700 以下、「PVA」と略す。)
・テトラエトキシシラン・・・コルコート(株)製:エチルシリケート(以下、「TEOS」と略す。)
・日清紡(株)製:カルボジライト V−02−L2(有効成分40重量% カルボジイミド当量385)
・3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン・・・信越シリコーン(株)製:KBM−403
下記の実施例1〜3及び比較例1及び2において作成したガスバリア性積層体について、高温の熱がかかる押出ラミネート加工品と、熱による影響が少ないドライラミネート加工品とを作成し、これらの比較によって、ドライラミネート加工品に対する押出ラミネート加工品の酸素透過度の低下の小ささにより評価した。酸素透過度の測定は、酸素透過度試験機(Modern Contorol社製、OX−TRAN2/20)により、23℃、相対湿度90%RH雰囲気下において行った。
ドライラミネーターを用いて2液硬化型ウレタン系接着剤(東洋モートン(株) TM−595/CAT−10L、塗布量3g/m2)を塗工し、LLDPEフィルム(厚み:40μm)とドライラミネート加工を行なった。ドライラミネート条件は加工速度100m/分、接着剤乾燥条件80℃である。
溶融押出ラミネート機を用いて、2液硬化型ウレタン系アンカーコート剤(大日精化セイカダイン2710A/C、塗布量0.3g/m2)を塗工後、ポリエチレン樹脂(LDPE:日本ポリエチレンLC600A、樹脂厚み:25μm)を積層させた。押出ラミネート条件は加工速度100m/分、エアギャップ100mm、ダイ下樹脂温度330℃である。
水溶性高分子(PAM:実施例1・2、PVA:実施例3)の2重量%水溶液100重量部を調製し、次いでこれに、2−プロパノール22重量部を添加した後、2N塩酸水溶液0.2重量部を添加してから、金属アルコキシドとしてTEOSを26重量部、特定シラン化合物としてKBM−403を0.6重量部(実施例2においてのみ添加)、架橋剤としてV−02−L2を0.2重量部、順次添加し、液が均一になるまで攪拌した。その後、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩として、それぞれ、塩化ナトリウム(実施例1・3)2mol%、塩化マグネシウム(実施例2)0.5mol%を添加し、攪拌して、ガスバリア性塗工剤を得た。なお、添加量のmol%とは金属アルコキシドであるTEOSの加水分解物及び/又はその縮合物中に含まれる金属元素に対するmol%である。
ポリウレタン系塗工剤として、大日精化工業(株)製:セイカダインTS241プライマー(主剤:硬化剤=100:4の重量比で混合した。)を使用し、酢酸エチルと2−プロパノールとの重量混合比が1:1の混合物である溶剤と、塗工剤:溶剤=104:100の重量混合比で混合してポリウレタン系塗料を得た。
ナイロンフィルム(東洋紡績(株)製:ハーデンN2102、厚さ:15μm)のコロナ処理面へ上記のA層用ガスバリア性塗工剤をグラビアコーターにて乾燥後重量で0.5g/m2になるよう塗工した。塗工条件は塗工速度40m/分、乾燥温度100℃、乾燥炉長3mとした。次いで、同様に、B層用ポリウレタン系樹脂塗工剤を乾燥後重量で0.5g/m2になるよう塗工した。その後、40℃で2日間エージングを行なった。
A層を構成するガスバリア性塗工剤の調製にあたり、金属アルコキシドの添加後にKBM−403を添加し、アルカリ金属塩として塩化ナトリウム2mol%の代わりに塩化マグネシウム0.5mol%を添加した以外は、実施例1と同様にしてガスバリア性積層体を得て、それぞれドライラミネート加工品と押出ラミネート加工品を得て酸素透過度を比較した。その結果を表1に示す。実施例1よりやや酸素透過度が高いが、同様にどちらも酸素透過度は4cc/m2・day・atm以下であり、熱を加える押出ラミネート加工においてもほとんど劣化のない、良好なガスバリア性を示した。
水溶性高分子としてPAMの代わりにPVAを用いた以外は実施例1と同様にしてガスバリア性積層体を得て、それぞれドライラミネート加工品と押出ラミネート加工品を得て酸素透過度を比較した。その結果を表1に示す。実施例1よりやや酸素透過度が高いが、同様にどちらも酸素透過度は4cc/m2・day・atm以下であり、熱を加える押出ラミネート加工においてもほとんど劣化のない、良好なガスバリア性を示した。
実施例1において、B層用ポリウレタン系樹脂塗工剤を塗工しないこと以外は実施例1と同様にして積層体を得て、それぞれドライラミネート加工品と押出ラミネート加工品を得て酸素透過度を比較した。その結果を表1に示す。熱による影響の少ないドライラミネート加工品は良好なガスバリア性を示したが、熱による影響が大きい押出ラミネート加工品では酸素透過度が4cc/m2・day・atmを超えてしまい、ガスバリア性が大きく劣化してしまった。
実施例1において、塩化ナトリウムの代わりにジメチルベンジルアミン0.2mol%を用い、水溶性高分子としてPAMの代わりにPVAを用い、B層用ポリウレタン系樹脂塗工剤を塗工しないこと以外は実施例1と同様にして積層体を得て、それぞれドライラミネート加工品と押出ラミネート加工品を得て酸素透過度を比較した。その結果を表1に示す。いずれも酸素透過度が4cc/m2・day・atmを超えてしまい、ガスバリア性が十分に発揮できず、特に熱による影響が大きい押出ラミネート加工品では大きくガスバリア性が劣化してしまった。
Claims (8)
- 高分子樹脂フィルムからなる基材、下記A層、及び下記B層をこの順に積層したガスバリア性積層体。
(A層)ポリアクリルアミド、金属アルコキシドの加水分解物及び/又はその縮合物、架橋剤、並びに、アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩を含有する組成物からなり、
上記アルカリ金属塩は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、及びリン酸カリウムから選ばれる化合物であり、
上記アルカリ土類金属塩は、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、リン酸マグネシウム、及びリン酸カルシウムから選ばれる化合物である、
ガスバリア層。
(B層)ポリウレタン系樹脂層。 - 上記A層が上記基材上に塗布されたものである、請求項1に記載のガスバリア性積層体。
- 上記アルカリ金属塩及び/又は上記アルカリ土類金属塩の含有量が、上記金属アルコキシドの加水分解物及び/又はその縮合物中に含まれる金属元素に対して、0.05mol%以上、5mol%以下である、請求項1又は2に記載のガスバリア性積層体。
- 上記アルカリ金属塩が、ナトリウム及び/又はカリウムを含有する塩である、請求項1乃至3のいずれかに記載のガスバリア性積層体。
- 上記架橋剤が、分子中に少なくとも1個のカルボジイミド基を有する化合物である、請求項1乃至4のいずれかに記載のガスバリア性積層体。
- 上記金属アルコキシドが含有する金属元素が、ケイ素、アルミニウム、チタン、及びジルコニウムから選ばれる、少なくとも一種以上の金属元素である、請求項1乃至5のいずれかに記載のガスバリア性積層体。
- 上記A層が、上記ポリアクリルアミドと反応し得る有機官能基及び加水分解基を有するシラン化合物の加水分解物及び/又はその縮合物を含有する請求項1乃至6のいずれかに記載のガスバリア性積層体。
- 請求項1乃至7のいずれかに記載のガスバリア性積層体を少なくとも1層積層した、ガスバリア性フィルム。
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