JP4650397B2 - 金属用コーティング剤 - Google Patents
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Description
これまでの主流は有機溶剤溶液型のポリウレタン樹脂であったが、近年においては、有機溶剤による環境や人体への負荷が少ない、水分散性を有する水性ポリウレタン樹脂が注目されており、ますます高まる環境保全、少資源、安全性などの社会的ニーズに対応すべく、有機溶剤溶液型から水分散型の水性ポリウレタン樹脂への移行が急速に進行しつつある。
ポリウレタン樹脂の水性化技術としては、ポリウレタン樹脂を水中へ機械的に強制乳化分散させる方法、ポリウレタン樹脂にアニオン又はカチオンの形でのイオン性基を導入し水中に分散させる方法などが知られており、近時の技術進歩により、ある面においてその性能は有機溶剤溶液型ポリウレタン樹脂に匹敵するレベルになり、各種用途で実用化されるに至っている。
また、前記コーティング剤によって形成された被膜は、例えば自動車部品等の製造工程で使用されうる有機溶剤等による侵食に耐えうるレベルの耐溶剤性をはじめ、製品完成後に指紋等に含まれる酸成分及び水分等による腐食及び錆の発生を防止可能なレベルの耐酸性及び耐錆性を有しているとは言い難いという問題を有していた。
また、たとえ3級アミノ基の中和塩、又は4級アミノ基が生成したとしても、ポリウレタン樹脂骨格の主鎖に導入された場合、中和塩、又は4級アミノ基は、分子構造上自由度が小さく、水分散に重要な水分子との会合構造を容易に形成できないことから、水分散性向上効果に限界があり、得られたポリウレタン水分散体からなる金属用コーティング剤は、経時的に分散粒子が凝集するなどして粘度上昇を招くと推察した。
ここで、前記カチオン性アミノ基の含有量(当量/kg)は、1kgのカチオン性ポリウレタン樹脂(B)を製造する際に使用する原料成分のうち、前記ポリウレタン樹脂(B)中への前記カチオン性アミノ基の導入に寄与する原料成分の質量(g)を、その原料成分のアミン当量(g/当量)で除した値である。前記カチオン性アミノ基の導入に寄与する原料成分としては、例えば、後述する3級アミノ基含有ポリオール(E)が挙げられる。
前記3級アミノ基含有ポリオール(E)は、その分子内に含有する3級アミノ基を、酸による中和、あるいは4級化剤による4級化によってカチオン性基を発生させるための前駆体である。
かかる2級アミンとして使用することができるものとしては、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−tert−ブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−n−ペプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジイソオクチルアミン、ジノニルアミン、ジイソノニルアミン、ジ−n−デシルアミン、ジ−n−ウンデシルアミン、ジ−n−ドデシルアミン、ジ−n−ペンタデシルアミン、ジ−n−オクタデシルアミン、ジ−n−ノナデシルアミン、ジ−n−エイコシルアミンなどが挙げられる。
前記1分子中にエポキシ基を2個有する化合物(A−1)が有するエポキシ基と2級アミン(A−2)が有するNH基との反応比率[NH基/エポキシ基]は、好ましくは当量比で0.5/1〜1.1/1の範囲であり、より好ましくは当量比で0.9/1〜1/1の範囲である。
エーテル類としては、例えばジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等を使用することができる。
炭化水素類としては、n−ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等を使用することができる。
塩素化炭化水素類としては、例えば四塩化炭素、ジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロエタン等を使用することができる。
アミド類としては、例えばジメチルホルムアミド、ニトリル類としては、例えばN−メチルピロリドン、アセトニトリル等を使用することができる。
また、反応時間は、特に限定しないが、通常30分〜14時間の範囲である。
また、反応終点は、赤外分光法(IR法)にて、エポキシ基に起因する842cm−1付近の吸収ピークの消失によって確認できる。
また、常法によりアミン当量(g/当量)と水酸基当量(g/当量)を求めることができる。
また、前記ポリオールのなかでも、本発明の金属用コーティング剤を用いて形成された被膜に顕著に優れた耐酸性と良好な耐溶剤性とを付与するうえで、ポリカーボネートポリオールを使用することが好ましく、とりわけ、1,4−ブタンジオールを含むポリオールと、ジメチルカーボネート等のジアルキルカーボネートとを反応させて得られるポリカーボネートを使用することが、より好ましい。
前記有機溶剤としては、例えば、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル等の酢酸エステル類;アセトニトリル等のニトリル類;n−ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類;四塩化炭素、ジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロエタン等の塩素化炭化水素類;ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類等を使用することができる。
また、この上塗りコーティング剤には、チタンホワイト、カーボンブラック等の着色顔料、タルク等の体質顔料、アルミニウム粉、銅粉等の金属顔料、鉛丹、硫酸鉛等の防錆顔料等を含有していてもよい。
温度計、撹拌装置、還流冷却管及び滴下装置を備えた4ツ口フラスコに、ポリプロピレングリコール−ジグリシジルエーテル(エポキシ当量201g/当量。)590質量部を仕込んだ後、フラスコ内を窒素置換した。次いで、前記フラスコ内の温度が70℃になるまでオイルバスを用いて加熱した後、滴下装置を使用してジ−n−ブチルアミン380質量部を30分間で滴下し、滴下終了後、90℃で10時間反応させた。反応終了後、赤外分光光度計(FT/IR−460Plus、日本分光株式会社製)を用いて、反応生成物のエポキシ基に起因する842cm−1付近の吸収ピークが消失していることを確認し、3級アミノ基含有ポリオール(E)−I(アミン当量339g/当量、水酸基当量339g/当量。)を調製した。
ポリプロピレングリコール−ジグリシジルエーテル(エポキシ当量201g/当量。)の代わりに、ポリエチレングリコール−ジグリシジルエーテル(エポキシ当量185g/当量。)543質量部を使用する以外は、合成例1と同様の方法で、3級アミノ基含有ポリオール(E)−II(アミン当量315g/当量、水酸基当量315g/当量。)を調製した。
温度計、撹拌装置、還流冷却管及び滴下装置を備えた4ツ口フラスコに、「PTMG−2000」〔三菱化学株式会社製、ポリテトラメチレングリコール、水酸基当量1000g/当量。〕を1085質量部加え、減圧度0.095MPaにて100〜110℃で脱水を行った。
3級アミノ基含有ポリオール(E)−Iの代わりに、合成例2で調製した3級アミノ基含有ポリオール(E)−IIを78質量部使用すること、及び、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートの代わりに、トリレンジイソシアネートを186質量部使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、不揮発分が35質量%でpHが3.4であるカチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(II)を調製した(カチオン性アミノ基含有量0.173当量/kg)。次いで、前記カチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(I)の代わりにカチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(II)を用いる以外は、実施例1に記載の方法と同様の方法で金属用コーティング剤(II)を調製した。
89質量%オルトリン酸水溶液の代わりに、ジメチル硫酸を31質量部使用すること以外は、実施例1に記載の方法と同様の方法で、不揮発分が35質量%でpHが6.5であるカチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(III)を調製した(カチオン性アミノ基含有量0.161当量/kg)。次いで、前記カチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(I)の代わりにカチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(III)を用いる以外は、実施例1に記載の方法と同様の方法で金属用コーティング剤(III)を調製した。
「PTMG−2000」の代わりに、エクセノール1020(旭硝子ポリウレタン株式会社製、ポリプロピレングリコール、水酸基当量1000g/当量。)を1085質量部使用すること以外は、実施例1に記載の方法と同様の方法で、不揮発分が35質量%でpHが3.6であるカチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(IV)を調製した(カチオン性アミノ基含有量0.162当量/kg)。次いで、前記カチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(I)の代わりにカチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(IV)を用いる以外は、実施例1と同様にして金属用コーティング剤(IV)を得た。
温度計、撹拌装置、還流冷却管及び滴下装置を備えた4ツ口フラスコに、「PTMG−2000」〔三菱化学株式会社製、ポリテトラメチレングリコール、水酸基当量1000g/当量。〕を1675質量部加え、減圧度0.095MPaにて100〜110℃で脱水を行った。
前記カチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(I)の代わりにカチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(V)を用いる以外は、実施例1に記載の方法と同様の方法で金属用コーティング剤(V)を得た。
3級アミノ基含有ポリオール(E)−Iの代わりに、3級アミノ基含有ポリオール(E)−IIを78質量部使用すること、及び、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートの代わりに、トリレンジイソシアネートを186質量部使用すること以外は、実施例5と同様の方法で、不揮発分が35質量%で、pHが3.4あるカチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(VI)を調製した(カチオン性アミノ基含有量0.122当量/kg)。次いで、前記カチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(I)の代わりにカチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(VI)を用いること以外は、実施例1と同様にして金属用コーティング剤(VI)を調製した。
「アミノシランA1100」を使用しないこと、及び、ヒドラジン水和物の使用量を20質量部に変更すること以外は、実施例1と同様の方法で、不揮発分が35質量%で、pHが3.3であるカチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(VII)を調製した(カチオン性アミノ基含有量0.167当量/kg)。次いで、前記カチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(I)の代わりに本カチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(VII)を用いること以外は、実施例1と同様にして金属用コーティング剤(VII)を調製した。
「PTMG−2000」〔三菱化学株式会社製、ポリテトラメチレングリコール、水酸基当量1000g/当量。〕の代わりに、「ニッポラン980R」〔日本ポリウレタン工業株式会社製、1,6−ヘキサンジオールとジメチルカーボネートとを反応させて得られるポリカーボネートポリオール、水酸基当量986g/当量。〕を705質量部、ネオペンチルグリコ−ルと1,4−ブタンジオールとテレフタル酸とアジピン酸とを反応させて得られるポリエステル(水酸基当量951g/当量。)を352質量部を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、不揮発分が35質量%でpHが3.6であるカチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(VIII)を調製した(カチオン性アミノ基含有量0.165当量/kg)。次いで、前記カチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(I)の代わりにカチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(VIII)を用いること以外は、実施例1と同様の方法で、金属用コーティング剤(VIII)を調製した。
「PTMG−2000」の代わりに、「PCDL T−4692」〔旭化成ケミカルズ株式会社製、1,6−ヘキサンジオールと1,4ブタンジオールとジメチルカーボネートとを反応させて得られるポリカーボネートポリオール、水酸基当量1000g/当量。〕を1085質量部使用すること以外は、実施例1に記載の方法と同様の方法で、不揮発分が25質量%でpHが3.0であるカチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(IX)を調製した(カチオン性アミノ基含有量0.162当量/kg)。次いで、前記カチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(I)の代わりにカチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(IX)を用いる以外は、実施例1と同様にして金属用コーティング剤(IX)を得た。
「PTMG−2000」の使用量1085質量部のうち977質量部を、「PCDL T−4692」〔旭化成ケミカルズ株式会社製、1,6−ヘキサンジオールと1,4ブタンジオールとジメチルカーボネートとを反応させて得られるポリカーボネートポリオール、水酸基当量1000g/当量。〕に変更すること以外は、実施例1に記載の方法と同様の方法で、不揮発分が25質量%でpHが3.1であるカチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(X)を調製した(カチオン性アミノ基含有量0.162当量/kg)。次いで、前記カチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(I)の代わりにカチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(X)を用いる以外は、実施例1と同様にして金属用コーティング剤(X)を得た。
3級アミノ基含有ポリオール(E)−Iの代わりに、N−メチル−ジエタノールアミン30質量部使用すること、「PTMG−2000」〔三菱化学株式会社製、ポリテトラメチレングリコール、水酸基当量1000g/当量。〕を837質量部加えること以外は、実施例1と同様の方法で、不揮発分が35質量%で、pHが3.5である乳白色のカチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(XI)を調製した。次いで、前記カチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(I)の代わりにカチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(XI)を用いること以外は、実施例1と同様の方法で、金属用コーティング剤(XI)を調製した。
3級アミノ基含有ポリオール(E)−Iの代わりに、N−メチル−ジエタノールアミン30質量部使用すること、「PTMG−2000」〔三菱化学株式会社製、ポリテトラメチレングリコール、水酸基当量1000g/当量。〕を837質量部使用すること、89質量%オルトリン酸水溶液の代わりに、ジメチル硫酸を31質量部使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、不揮発分が35質量%で、pHが6.5であるカチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(XII)を調製した。次いで、前記カチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(I)の代わりにカチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(XII)を用いること以外は、実施例1と同様の方法で、金属用コーティング剤(XII)を調製した。
3級アミノ基含有ポリオール(E)−Iの代わりに、N−メチル−ジエタノールアミン30質量部使用すること、及び「PTMG−2000」〔三菱化学株式会社製、ポリテトラメチレングリコール、水酸基当量1000g/当量。〕を1428質量部加えること以外は、実施例5と同様の方法で、不揮発分が35質量%で、pHが3.4である乳白色のカチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(XIII)を調製した。次いで、前記カチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(I)の代わりにカチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(XIII)を用いること以外は、実施例1と同様の方法で、金属用コーティング剤(XIII)を調製した。
3級アミノ基含有ポリオール(E)−Iの代わりに、N−メチル−ジエタノールアミン30質量部使用すること、「PTMG−2000」〔三菱化学株式会社製、ポリテトラメチレングリコール、水酸基当量1000g/当量。〕を837質量部加えること、「アミノシランA1100」を使用しないこと、及び、ヒドラジン水和物の使用量を20質量部に変更すること以外は、実施例1と同様の方法で、不揮発分が35質量%で、pHが3.5であるカチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(XIV)を調製した。次いで前記カチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(I)の代わりにカチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(XIV)を用いること以外は、実施例1と同様の方法で、金属用コーティング剤(XIV)を調製した。
3級アミノ基含有ポリオール(E)−Iの代わりに、N−メチル−ジエタノールアミン30質量部使用すること、「PTMG−2000」〔三菱化学株式会社製、ポリテトラメチレングリコール、水酸基当量1000g/当量。〕の代わりに「PCDL T−4692」〔旭化成ケミカルズ株式会社製、1,6−ヘキサンジオールと1,4ブタンジオールとジメチルカーボネートとを反応させて得られるポリカーボネートポリオール、水酸基当量1000g/当量。〕を837質量部使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、不揮発分が25質量%で、pHが3.6である乳白色のカチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(XV)を調製した。次いで、前記カチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(I)の代わりにカチオン性ポリウレタン樹脂水分散体(XV)を用いること以外は、実施例1と同様の方法で、金属用コーティング剤(XV)を調製した。
10ポイントの大きさの活字が印刷された新聞紙上に100mlビーカーを置き、ビーカーの底面から液面までの高さが5cmとなるよう、ビーカーに金属用コーティング剤を注いだ。該コーティング剤の液面上から、ビーカー下の新聞紙を目視した際に、新聞紙に印刷された活字を明確に認識できた場合、金属用コーティング剤の外観は、「透明」であると評価した。また、不明瞭ではあるが活字を認識することが可能であった場合、該金属用コーティング剤の外観は「半透明」であると評価した。また、活字をまったく認識することができなかった場合、該金属用コーティング剤の外観は「不透明」であると評価した。なお、該金属用コーティング剤中のカチオン性ポリウレタン樹脂等が沈降または沈殿した場合は、「沈降」と評価した。
金属用コーティング剤の粘度を、ビスコメーター(東機産業株式会社製、RB100L、測定時間:60秒、ローター回転数:60rpm、ローターNo:水分散体の粘度に応じて、適宜No.1〜4のものを使用。)を用い、25℃の環境下で測定した。
金属用コーティング剤を、不揮発分が10ppm〜1%程度になるまでイオン交換水を用いてそれぞれ希釈し、得られた各希釈液中に含まれるカチオン性ポリウレタン樹脂粒子の平均粒子径を、レーザーパーティクルアナライザー(大塚電子株式会社製、PAR−III)を用いて、25℃の環境下で測定した。
140mlのガラス製サンプルビン内に、金属用コーティング剤を100ml入れ、密栓したものを、40℃の環境下に1ヶ月間放置した。放置後の、金属用コーティング剤の粘度と、該コーティング剤中に含まれるカチオン性ポリウレタン樹脂粒子の平均粒子径と外観を、前記と同様の方法で測定した。また、前記金属用コーティング剤を前記条件下に放置した後の、上澄みの割合、沈殿及び凝集物の有無を目視で確認した。なお、上澄みの割合は、前記ガラス製のサンプルビン内における、該水分散体の液面からサンプルビンの底までの高さに対する、発生した上澄みの高さの割合(%)を示す。
また、沈殿と凝集物の有無は、目視で判断し、沈殿と凝集物が見られる場合は「×」、沈殿と凝集物が見られない場合は「○」と評価した。
金属基材としては、下記に示す5種類を使用した。
1.70mm×150mm×0.8mmの冷延鋼板(「SPC」と省略。)、JIS G314、日本テストパネル株式会社製)
2.70mm×150mm×0.8mmのアルミニウム板(「AL」と省略。)、JIS A5052、日本テストパネル株式会社製)
3.70mm×150mm×0.8mmの電気亜鉛めっき鋼板(「EG」と省略。)、日本テストパネル株式会社製)
4.70mm×150mm×0.8mmの溶融亜鉛めっき鋼板(「GI」と省略。)、日本テストパネル株式会社製)
5.70mm×150mm×0.8mmの、亜鉛45質量%及びアルミニウム55質量%含有の溶融めっき鋼板(「GL」と省略。)、日本テストパネル株式会社製)
前記した各金属基材を55℃のアルカリ脱脂剤に5分間浸漬処理し脱脂を行い、次いで金属基材表面を水で洗浄した。その後、該表面をイオン交換水で洗浄し、107℃で15分間乾燥した。
前記各金属基材の片面に、前記金属用コーティング剤を膜厚5μm(0.05g/100cm2)となるようにバーコーターを用いて塗布し、180℃で20秒間焼き付けを行うことにより試験板を作製した。
前記方法で作製した試験板上に、下記組成からなる人工指紋液を0.5ml滴下し、該人工指紋液の被膜への浸食を促進する観点から、温度55℃及び湿度90%の雰囲気下に48時間放置した。放置後、人工指紋液付着部分の被膜の外観を以下の評価基準で評価した。
◎:変化なし。
○:被膜が黒色変化又は溶解した面積が、全被膜面積の10%未満。
△:被膜が黒色変化又は溶解した面積が、全被膜面積の10%以上30%未満。
×:被膜が黒色変化又は溶解した面積が、全被膜面積の30%以上。
前記試験板の表面に形成された前記金属用コーティング剤からなる被膜上に、酢酸(キシダ化学株式会社製の試薬1級。酢酸濃度99質量%以上)を0.5ml滴下し、25℃及び湿度65%の雰囲気下に24時間放置した。放置後、前記酢酸の付着した部分の被膜の外観を以下の評価基準で評価した。
◎:滴下部分変化なし。
○:被膜が黒色変化又は溶解した面積が、全被膜面積の10%未満。
△:被膜が黒色変化又は溶解した面積が、全被膜面積の10%以上30%未満。
×:被膜が黒色変化又は溶解した面積が、全被膜面積の30%以上。
なお、前記「耐酸性の評価方法2」は、前記「耐酸性の評価方法1」よりも厳しい条件での耐酸性試験である。
メチルエチルケトン、エタノール、トルエン及びイソプロピルアルコールを含浸したガーゼが設置されたラビングテスター(自動化技研工業株式会社製)を用いて、各試験板の表面を、前記ガーゼで0.5Kgf/cm2の荷重で50回(往復)擦った。擦った後の、該表面の外観を以下の評価基準で評価した。
◎:外観変化なし。
○:被膜に若干傷が発生した。
△:被膜に傷が発生し白化した。
×:被膜に傷が発生し白化するとともに、被膜が金属基材面から剥離した。
各試験板の表面に形成された前記金属用コーティング剤からなる被膜上に、JIS Z 2371に記載されている塩水噴霧試験方法に準じて、雰囲気温度35℃で、5%NaCl水溶液を試験板に吹き付け、240時間後の白錆発生率を測定し、以下の評価基準で評価した。尚、金属コーティング剤未塗工部(端面部、裏面部)はテープシールを行った。
◎:白錆発生なし。
○:白錆発生率 5%未満。
△:白錆発生率 5%以上、20%未満。
×:白錆発生率 20%以上。
各試験板の表面に形成された前記金属用コーティング剤からなる被膜上にフィラメンテープ(株式会社スリオンテック製)を貼ったものを、温度40℃及び湿度80%の条件下で3日間放置した。放置後、該テープを強制剥離したときの被膜状態を以下の評価基準で評価した。
◎:被膜の剥離なし。
○:被膜が剥離した面積が10%未満。
△:被膜が剥離した面積が10%以上、50%未満。
×:被膜が剥離した面積が50%以上。
Claims (11)
- 水系媒体と、前記水系媒体に分散した、分子内に下記一般式[I]で示される構造単位(A)を含有するカチオン性ポリウレタン樹脂(B)とを含有してなり、前記カチオン性ポリウレタン樹脂(B)中における前記構造単位(A)に含まれるカチオン性アミノ基の含有量が0.005〜1.5当量/kgであることを特徴とする金属用コーティング剤。
〔式中、R1は、脂肪族環式構造を含んでいてもよいアルキレン基、2価フェノール類の残基、又はポリオキシアルキレン基を、R2及びR3は、互いに独立して脂肪族環式構造を含んでいてもよいアルキル基を、R4は、水素原子又は4級化反応により導入された4級化剤の残基を、X−はアニオン性の対イオンを表す。〕 - 前記カチオン性ポリウレタン樹脂(B)が、前記構造単位(A)以外のポリエーテルポリオールに由来する構造単位を有する、請求項1に記載の金属用コーティング剤。
- 前記ポリエーテルポリオールに由来する構造単位が、ポリテトラメチレングリコールに由来する構造単位である、請求項2に記載の金属用コーティング剤。
- 前記カチオン性ポリウレタン樹脂(B)が、ポリカーボネートポリオールに由来する構造単位を有する、請求項1または2に記載の金属用コーティング剤。
- 前記ポリカーボネートポリオールに由来する構造単位が、1,4−ブタンジオールを含むポリオールと、ジアルキルカーボネートとを反応させて得られるポリカーボネートポリオールに由来する構造単位である、請求項4に記載の金属用コーティング剤。
- 前記カチオン性ポリウレタン樹脂(B)が、脂環式ポリイソシアネート及び/又は脂肪族ポリイソシアネートに由来する構造単位を有する、請求項1に記載の金属用コーティング剤。
- 前記一般式[I]中のR4が水素原子である、請求項1に記載の金属用コーティング剤。
- 前記一般式[I]中のX-が、オルトリン酸又はオルト亜リン酸の残基である、請求項1に記載の金属用コーティング剤。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の金属用コーティング剤を、金属基材上に塗布した後、前記金属用コーティング剤中に含まれる水系媒体を揮発させることにより、前記金属基材上に被膜が形成された金属。
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