JP5030340B2 - ノンクロム処理金属材塗料用水分散型ポリウレタン組成物及びその製造方法。 - Google Patents

ノンクロム処理金属材塗料用水分散型ポリウレタン組成物及びその製造方法。 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、家電製品や建材等に使用されるノンクロム処理金属材塗料に用いられる水分散型ポリウレタン組成物に関するものであり、詳しくは、クロム処理を施さない金属材のプレコート塗料、プレコートプライマー塗料、潤滑塗料等の塗料に用いられる特定の配合からなる水分散型ポリウレタン組成物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
家電用、建材用、自動車用などに用いられる鋼板等の金属材には耐食性が要求されるため、プライマーにクロム系の防錆顔料を含有させたり、プライマーの下地処理としてクロメート処理被膜を施すクロム処理が行われている。特に亜鉛系めっき鋼板の防錆用途では、耐食性付与被膜としてクロメート処理被膜が使用されている。
【0003】
しかしながら、クロメート処理被膜及びクロム系防錆顔料を含む有機被膜から6価のクロムが溶出するおそれがあり、環境汚染、労働衛生、安全性の観点から、最近ではノンクロム防錆処理、ノンクロム有機被膜に対する要望が高まっている。
【0004】
一方、金属のコーティングに用いられている金属材用塗料も同様に、環境汚染、労働衛生、安全性の観点から、水系塗料が用いられている。これらの樹脂成分としてポリウレタン、エポキシ樹脂等の各種樹脂材料が用いられているが、塗膜の延び、強度等の物性のバランスがよいのでポリウレタンが適している。例えば、特開平7−331160号、特開平9−221629号、特開平2000−73179号、特開平2000−107686号公報等で水分散性ポリウレタン組成物の使用が報告されている。
【0005】
しかし、クロメート処理は、コーティング層の下地金属材への密着性を高める効果を有しており、これを施していないノンクロム金属材用としては、上記の水分散性ポリウレタン組成物は、塗料に充分な密着性を付与していない問題点を有している。また、塗装面には、塗装後の工程において、耐アルカリ性(耐アルカリ脱脂工程)、及び耐溶剤性(耐エタノールラビング)が必要である。従来の水分散性ポリウレタン組成物は、これらについても充分ではなかった。
【0006】
従って、本発明の目的は、ノンクロム処理金属材塗料用に好適な、基材に対する密着性と耐アルカリ性及び耐溶剤性を与える水分散性ポリウレタン組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、検討を重ねた結果、特定の成分及び配合比から得られる水分散型ポリウレタン組成物が上記課題を解決しうることを知見し本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち本発明の第1は、脂環式ポリイソシアネートを必須成分とし、他のポリイソシアネート化合物を任意成分として含有してなるポリイソシアネート成分(a)、芳香環を有するポリヒドロキシル化合物を必須成分とし、他のポリヒドロキシル化合物を任意成分として含有してなるポリヒドロキシル化合物成分(b)、メラミン化合物(c)、下記一般式(I)で表されるシラン化合物(d)、ジカルボン酸ジヒドラジド化合物を必須成分とし、ジアミン化合物を任意成分として含有してなる鎖延長剤成分(e)及び水から得られるノンクロム処理金属材塗料用水分散型ポリウレタン組成物を提供する。
【0009】
【化3】
Figure 0005030340
【0010】
(式中、Xは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、lは、0又は1を表し、nは、1、2又は3を表す。Rは、炭素数1〜8のアルキル基を表し、Ramは、アミノ基又はNH基を有する有機基を表し、Yは、単結合、−O−、−S−、−N−、−NH−、−NR’−を表し、Zは炭素数1〜4のアルキレン基を表し、mは、Yが単結合、−O−、−S−、−NH−、−NR’−の場合は1を表し、Yが−N−の場合は2を表し、R’は、炭素数1〜18の有機基を表す。)
本発明の第2は、ポリヒドロキシル化合物成分(b)中の、芳香環を含有するポリヒドロキシル化合物の含有率が、質量比で10〜100%である本発明の第1に記載のノンクロム処理金属材塗料用水分散型ポリウレタン組成物を提供する。
本発明の第3は、芳香環を含有するポリヒドロキシル化合物が、芳香族ジカルボン酸と低分子ジオールから得られるポリエステルジオールである本発明の第1又は2に記載のノンクロム処理金属材塗料用水分散型ポリウレタン組成物を提供する。
本発明の第4は、芳香環を含有するポリヒドロキシル化合物が、下記一般式(II)で表される化合物である本発明の第1又は2に記載のノンクロム処理金属材塗料用水分散型ポリウレタン組成物を提供する。
【0011】
【化4】
Figure 0005030340
【0012】
(式中、R1及びR2は、各々水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Aは、炭素数2〜4のアルキレン基を表し、p及びqは、1〜10を表す。)
本発明の第5は、ポリヒドロキシル化合物成分(b)がアニオン性基導入ポリオールを含む請求項1〜4のいずれかに記載のノンクロム処理金属塗料用水分散型ポリウレタン組成物を提供する。
本発明の第6は、本発明の第1に示された、ポリイソシアネート成分(a)、ポリヒドロキシル化合物成分(b)、メラミン化合物(c)、シラン化合物(d)及び鎖延長剤成分(e)を使用して、下記(イ)、(ロ)又は(ハ)の方法によるノンクロム処理金属塗料用水分散型ポリウレタン組成物の製造方法。
ポリイソシアネート成分(a)、ポリヒドロキシル化合物成分(b)及びメラミン化合物(c)からプレポリマーを合成して、これを水中でシラン化合物(d)及び鎖延長剤成分(e)と反応させる方法(イ);
ポリイソシアネート成分(a)、ポリヒドロキシル化合物成分(b)、メラミン化合物(c)及びシラン化合物(d)からプレポリマーを合成して、これを水中で鎖延長剤成分(e)と反応させる方法(ロ);
ポリイソシアネート成分(a)、ポリヒドロキシル化合物成分(b)、メラミン化合物(c)、シラン化合物(d)及び鎖延長剤成分(e)からポリマーを合成して、これを水中にフィードして分散させる方法(ハ)を提供する。
本発明の第7は、ポリイソシアネート成分(a)、ポリヒドロキシル化合物成分(b)、メラミン化合物(c)及びシラン化合物(d)からプレポリマーを合成して、これを水中で鎖延長剤成分(e)と反応させる本発明の第6に記載の製造方法を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明に係るポリイソシアネート成分(a)は、必須成分である脂環式ポリイソシアネート及び必要に応じて用いられる他のポリイソシアネート化合物からなり、その配合等により特に制限を受けるものではない。
上記脂環式ポリイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、トランス及び/又はシス−1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等が挙げられ、これらは、カルボジイミド変性、イソシアヌレート変性、ビウレット変性等の変性物の形で用いてもよく、各種のブロッキング剤によってブロックされたブロックイソシアネートの形で用いてもよい。これらの脂環式ポリイソシアネートの成分(a)中の含有量(質量%)は、50%より小さいと耐水性が悪化するおそれがあるので50%以上が好ましく、70%以上がより好ましい。
【0014】
また、上記のポリイソシアネート成分(a)において、必要に応じて用いられる他のポリイソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、p−フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニル−4,4’−ジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート化合物;1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4及び/又は(2,4,4)−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リシンジイソシアネート等脂肪族ジイソシアネート化合物;トリフェニルメタントリイソシアネート、1−メチルベンゾール−2,4,6−トリイソシアネート、ジメチルトリフェニルメタンテトライソシアネート、上記MDIの高分子量化したポリメリックMDI等の三官能以上のイソシアネート化合物が挙げられ、これらのイソシアネート化合物はカルボジイミド変性、イソシアヌレート変性、ビウレット変性等の変性物の形で用いてもよく、各種のブロッキング剤によってブロックされたブロックイソシアネートの形で用いてもよい。
【0015】
本発明に係るポリヒドロキシル化合物成分(b)は、芳香環を有するポリヒドロキシル化合物を必須成分とし、他のポリヒドロキシル化合物を任意成分として含有してなり、これらの化合物は、分子中に上記のポリイソシアネート成分(a)のイソシアネート基と反応してウレタン結合を形成せしめるヒドロキシル基を2個以上有する。
【0016】
上記の必須成分であるポリヒドロキシル芳香族化合物としては、例えば、カテコール、レゾルシン、ハイドロキノン、3−メチルレゾルシン、3−エチルレゾルシン、3−プロピルレゾルシン、3−ブチルレゾルシン、3−第三ブチルレゾルシン、3−フェニルレゾルシン、3−クミルレゾルシン、3−メチルハイドロキノン、3−エチルハイドロキノン、3−プロピルハイドロキノン、3−ブチルハイドロキノン、3−第三ブチルハイドロキノン、3−フェニルハイドロキノン、3−クミルハイドロキノン4,4’−ジヒドロキシジフェニル、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,4,4−トリメチルシクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)ベンゼン、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)ベンゼン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(別名ビスフェノールF)、1,2−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)エタン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名ビスフェノールA)、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル−3−シクロヘキシルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル−3−メトキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)イソブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ)ブタン、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル2−メチル)ブタン、及びこれらポリヒドロキシル芳香族化合物のエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイド付加物等が挙げられる。
【0017】
上記の芳香環を有するポリヒドロキシル化合物としては、芳香族ジカルボン酸と後述する低分子ポリオール中の低分子ジオールから得られるポリエステルジオール又は前記一般式(II)で表されるものが、得られる水分散型ポリウレタン組成物の分散安定性が良いので好ましい。
【0018】
上記任意成分であるポリオール化合物としては、低分子ポリオール類、ポリエーテルポリオール類、ポリエステルポリオール類、ポリエステルポリカーボネートポリオール類、ポリカーボネートポリオール類等、及び後述するイオン基導入ポリオールが挙げられる。
【0019】
上記低分子ポリオール類としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、3,5−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール等の脂肪族ジオール化合物、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール、水添ビスフェノールA等の脂環式ジオール化合物、トリメチロールエタン、ジトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、テトラメチロールプロパン、ヘキシトール類、ペンチトール類、グリセリン、ポリグリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の三価以上のアルコール化合物が挙げられる。
【0020】
ポリエーテルポリオール類としては、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のエチレンオキサイド付加物、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等のプロピレンオキサイド付加物、上記の低分子ポリオールのエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイド付加物、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。
【0021】
ポリエステルポリオール類としては、上記に例示の低分子ポリオール等のポリオールとその化学量論的量より少ない量の多価カルボン酸又はそのエステル、無水物、ハライド等のエステル形成性誘導体、及び/又は、ラクトン類もしくはその加水分解開環して得られるヒドロキシカルボン酸化合物、との直接エステル化反応及び/又はエステル交換反応により得られるものが挙げられる。多価カルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、2−メチルコハク酸、2−メチルアジピン酸、3−メチルアジピン酸、3−メチルペンタン二酸、2−メチルオクタン二酸、3,8−ジメチルデカン二酸、3,7−ジメチルデカン二酸、ダイマー酸、水添ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸類;シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸類;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸類;トリメリット酸、トリメシン酸、ひまし油脂肪酸の三量体等のトリカルボン酸類、ピロメリット酸等のテトラカルボン酸などのポリカルボン酸が挙げられ、そのエステル形成性誘導体としては、これらの多価カルボン酸の酸無水物;該多価カルボン酸のクロライド、ブロマイド等のハライド;該多価カルボン酸のメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、アミルエステル等の低級脂肪族エステル等が挙げられる。上記ラクトン類としては、γ−カプロラクトン、δ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン、ジメチル−ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−ブチロラクトン等のラクトン類等が挙げられる。
【0022】
芳香環を有するポリヒドロキシル化合物の成分(b)中の含有量(質量%)は、10〜100%であると、得られる塗膜の強度と耐水性が良好となるので好ましく、25〜100%がより好ましい。
【0023】
本発明に係るメラミン系化合物(c)としては、特に制限を受けず、ポリウレタンに用いられる周知一般のメラミン化合物、及びグアナミン化合物を用いることができる。該メラミン化合物としては、メラミン、モノメチロールメラミン、ジメチロールメラミン、トリメチロールメラミン、テトラメチロールメラミン、ペンタメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン、メチル化メチロールメラミン、ブチル化メチロールメラミン、メラミン樹脂等が挙げられる。グアナミン化合物としては、グアナミン、ベンゾグアナミン、これらのモノもしくはジメチロール化合物、グアナミン樹脂等が挙げられる。水分散性ポリウレタン組成物の分散性と塗膜の基材密着性に特に優れるのでメラミンが好ましい。
【0024】
本発明に係る前記一般式(I)で表されるシラン化合物(d)は、該化合物のアミノ基又はNH基とイソシアネート基との反応により、水分散性ポリウレタンの末端に加水分解性シリル基及び/又はこれが加水分解されたシリル基を導入するものである。
【0025】
前記一般式(I)において、Rで表される炭素数1〜8のアルキルとしては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、イソヘプチル、第三ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、第三オクチル、2−エチルヘキシル等が挙げられ、Xで表される炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル等が挙げられる。Rがメチル又はエチルでありXがメチルのものが入手が容易で低コストなので好ましい。
【0026】
また、Zとしては、メチレン、エチレン、プロピレン、1−メチルエチレン、2−メチルエチレン、ブチレン、1−メチルプロピレン、2−メチルプロピレン等が挙げられ、R’としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、オクチル、ラウリル、ステアリル、フェニル、ナフチル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−ビニルフェニル、3−イソプロピルフェニル、ベンジル、フェネチル、2−フェニルプロパン−2−イル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、スチリル、シンナミル、ビニル、アリル等が挙げられる。好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピルである。
【0027】
また、Ramで表されるアミノ基又はNH基を有する有機基としては、例えば、下記式で表される基が挙げられる。
【0028】
【化5】
Figure 0005030340
【0029】
(式中、R4は、水素原子、アルキル基、シクロヘキシル基、フェニル基を表し、R5は、アルキレン基、シクロアルカンジイル基、アリーレン基、カルボニル基、アルキレンカルボニル基、(ポリ)オキシアルキレン基を表す。)
【0030】
上記の式において、R4で表されるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミル等が挙げられ、R5で表されるアルキレン基としては、メチレン、エチレン、プロピレン、メチルエチレン、ブチレン、1−メチルプロピレン、2−メチルプロピレン、1,2−ジメチルプロピレン、1,3−ジメチルプロピレン、1−メチルブチレン、2−メチルブチレン、3−メチルブチレン、4−メチルブチレン、2,4−ジメチルブチレン、1,3−ジメチルブチレン、ペンチレン、へキシレン、ヘプチレン、オクチレン等が挙げられ、シクロアルカンジイル基としては、シクロブタン−1,3−ジイル、シクロヘキサン−1,4−ジイル等が挙げられ、アリーレン基としては、1,2−フェニレン、1,3−フェニレン、1,4−フェニレン、2,5−ジメチル−1,4−フェニレン、ジフェニルメタン−4,4’−ジイル、2,2−ジフェニルプロパン−4,4’−ジイル等が挙げられ、アルキレンカルボニル基としては、上記例示のアルキレン基とカルボニル基が結合した基が挙げられ、(ポリ)オキシアルキレン基としては、オキシエチレン、ポリオキシエチレン、オキシプロピレン、ポリオキシプロピレン等が挙げられる。
【0031】
前記の一般式(I)で表されるシラン化合物(d)のさらなる具体例としては、下記式で表されるものが挙げられる。
【0032】
【化6】
Figure 0005030340
【0033】
【化7】
Figure 0005030340
【0034】
(式中、Rは、上記一般式(II)のRと同様の基を表す。)
【0035】
本発明に係るジカルボン酸ジヒドラジド化合物を必須成分とし、ジアミン化合物を任意成分として含有してなる鎖延長剤成分(e)とは、ジカルボン酸ジヒドラジド化合物及び必要に応じて用いられるジアミン化合物からなるものであり、その配合等により特に制限を受けるものではない。
必須成分であるジカルボン酸ジヒドラジドとしては、上記のポリエステルポリオールに用いられる多価カルボン酸で例示したジカルボン酸とヒドラジンの化合物が挙げられる。中でも脂肪族ジカルボン酸ジヒドラジドは、得られる塗膜について熱による劣化が少なく、水分散性ポリウレタン組成物の分散安定性を保つことができるので好ましく、アジピン酸ジヒドラジドがより好ましい。
鎖延長剤成分中のジカルボン酸ジヒドラジドのモル比率(%)は、5%より少ないと使用効果が得られず、95%を超えると分散安定性が低下する場合があるので5〜95%が好ましく、10〜80%がより好ましい。
【0036】
上記の必要に応じて用いられるジアミン化合物としては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン等の前記例示の低分子ジオールのアルコール性水酸基がアミノ基に置換されたものである低分子ジアミン類、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシエチレンジアミン等のポリエーテルジアミン類、メンセンジアミン、イソホロンジアミン、ノルボルネンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルジシクロヘキシル)メタン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン等の脂環式ジアミン類、m−キシレンジアミン、α−(m/p−アミノフェニル)エチルアミン、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノジエチルジメチルジフェニルメタン、ジアミノジエチルジフェニルメタン、ジメチルチオトルエンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、α,α’−ビス(4−アミノフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン等の芳香族ジアミン類が挙げられる。中でも低分子ジアミン類が低コストなので、好ましく、エチレンジアミン、プロピレンジアミンがより好ましい。
【0037】
本発明のノンクロム処理金属材塗装用水分散性ポリウレタン組成物において、その製造方法については、特に制限を受けず、周知一般の方法を適用することができる。製造方法としては、反応に不活性且つ水との親和性の大きい溶媒中で反応させプレポリマーを合成してから、これを水にフィードして分散させるプレポリマー法が好ましい。例えば、ポリイソシアネート成分(a)、ポリヒドロキシル化合物成分(b)及びメラミン化合物(c)からプレポリマーを合成して、これを水中でシラン化合物(d)及び鎖延長剤成分(e)と反応させる方法(イ);ポリイソシアネート成分(a)、ポリヒドロキシル化合物成分(b)、メラミン化合物(c)及びシラン化合物(d)からプレポリマーを合成して、これを水中で鎖延長剤成分(e)と反応させる方法(ロ);ポリイソシアネート成分(a)、ポリヒドロキシル化合物成分(b)、メラミン化合物(c)、シラン化合物(d)及び鎖延長剤成分(e)からポリウレタンを合成して、これを水中にフィードして分散させる方法(ハ)等が挙げられる。
【0038】
上記の製造方法については、(イ)又は(ロ)の方法が組成、反応の制御が容易で、良好な分散性を得られるので好ましく、(ロ)がより好ましい。
【0039】
上記の好適な製造方法に使用される反応に不活性で水との親和性の大きい溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、N−メチル−2−ピロリドン等を挙げることができる。これらの溶媒は、通常、プレポリマーを製造するために用いられる上記原料の合計量に対して、3〜100質量%が用いられる。これら溶媒のなかで、沸点100℃以下の溶媒はプレポリマー合成後、減圧留去することが好ましい。
【0040】
上記の製造方法において、その配合比は、特に制限を受けるものではない。該配合比は、製造時に反応させる段階でのイソシアネート基と各成分のイソシアネート反応基とのモル比に置き換えることができ、該モル比については、イソシアネート基1に対して、イソシアネート反応性基は0.3〜2が好ましく、0.5〜1.5がより好ましい。また、ポリヒドロキシル化合物成分(b)、メラミン化合物(c)、シラン化合物(d)及び鎖延長剤成分(e)の配合比については、モル比において、ポリヒドロキシル化合物1に対して、メラミン化合物(c)が0.05〜0.5、シラン化合物(d)が0.01〜0.3、鎖延長剤成分(e)が0.01〜1.0になる範囲が好ましい。
【0041】
また、本発明のノンクロム処理金属材塗料用水分散ポリウレタン組成物において、その固形分は、特に制限を受けず、任意の値を選択できる。該固形分は1〜60質量%が分散性と塗装性が良好なので好ましく、5〜40質量%がより好ましい。
【0042】
また、本発明に係るポリウレタン化合物の固形分の珪素含有量については、原料の配合を変えることにより任意の値を選択することができるが、0.01質量%より小さいとシラン基含有率が小さくなり、充分なシラン基の導入効果が得られず、密着性が向上しない場合があり、5.0質量%より大きいと組成物の分散安定性が損なわれることがあるので0.01〜5.0質量%が好ましい。
【0043】
本発明の水分散性ポリウレタン組成物の状態としては、エマルション、サスペンション、コロイダル分散液、水溶液等である。これらの水分散性ポリウレタン組成物を得る方法としては、ポリウレタン分子中にアニオン性基又はカチオン性基のイオン性基を導入するイオン法、ポリウレタン分子中にノニオン性基を導入するノニオン法、界面活性剤等の乳化剤を使用する方法が挙げられ、また、これらの2種類以上を併用して用いてもよい。
【0044】
上記のイオン法としては、例えば、ポリヒドロキシル化合物成分(b)中にイオン基導入ポリオールを用いてイオン性基を導入し、これを、中和剤により中和する方法が容易でコストも小さいので好ましい。イオン性基を導入するのに用いるポリオールの使用量は、特に制限を受けず、適宜選択することができる。該イオン性基導入ポリオール化合物の使用量は、モル比で全ポリヒドロキシル化合物成分(b)100中に、1より小さいと分散安定性が低下し、90より大きいと水分散性ポリウレタン組成物から得られる塗膜等の耐水性が悪化する場合があるので、1〜90が好ましく、5〜75がより好ましい。
【0045】
上記のイオン性基導入ポリオールとしては、アニオン性基を導入するものとして、例えば、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロール酪酸、ジメチロール吉草酸等のカルボキシル基を含有するポリオール類、1,4−ブタンジオール−2−スルホン酸等のスルホン酸基を含有するポリオール類が挙げられ、カチオン性基を導入するものとしては、例えば、N,N−ジアルキルアルカノールアミン類、N−メチル−N,N−ジエタノールアミン、N−ブチル−N,N−ジエタノールアミン等のN−アルキル−N,N−ジアルカノールアミン類、トリアルカノールアミン類が挙げられる。
【0046】
上記のイオン法に用いられるアニオン性基の中和剤としては、例えばトリメチルアミンやトリエチルアミン等のトリアルキルアミン類、N,N−ジアルキルアルカノールアミン類、N−アルキル−N,N−ジアルカノールアミン類、トリアルカノールアミン類等の3級アミン、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の塩基性化合物が挙げられ、カチオン性基の中和剤としては、蟻酸、酢酸、乳酸、コハク酸、グルタル酸、クエン酸等の有機カルボン酸、パラトルエンスルホン酸、スルホン酸アルキル等の有機スルホン酸、塩酸、リン酸、硝酸、スルホン酸等の無機酸、エピハロヒドリン等エポキシ化合物の他、ジアルキル硫酸、ハロゲン化アルキル等の4級化剤が挙げられる。
これらの中和剤の使用量は、通常、イオン性基1モルに対して過不足が大きいと水分散性ポリウレタン組成物から得られる塗膜等の耐水性、強度、延び等の物性が低下するおそれがあるので0.5〜2.0モルが好ましく、0.8〜1.5モルがより好ましい。
【0047】
上記のノニオン法は、ポリウレタン分子の主鎖や側鎖にオキシエチレン鎖等のノニオン性親水基を導入して、水分散性を与える方法である。親水性基の導入は、ウレタンプレポリマーの側鎖及び又は主鎖に必要量のオキシエチレン鎖を組み込む方法が挙げられる。
【0048】
また、上記の乳化剤としては、水分散性ポリウレタンに使用される周知一般のアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、高分子系面活性剤、反応性界面活性剤等を使用することができる。中でも、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤又はカチオン性界面活性剤がコストも低く、良好な乳化が得られるので好ましい。
【0049】
上記のアニオン性界面活性剤としては、例えば、ナトリウムドデシルサルフェート、カリウムドデシルサルフェート等アンモニウムドデシルサルフェート等のアルキルサルフェート類;ナトリウムドデシルポリグリコールエーテルサルフェート;ナトリウムスルホリシノレート;スルホン化パラフィンのアルカリ金属塩、スルホン化パラフィンのアンモニウム塩等のアルキルスルホネート;ナトリウムラウレート、トリエタノールアミンオレート、トルエタノールアミンアビエテート等の脂肪酸塩;ナトリウムベンゼンスルホネート、アルカリフェノールヒドロキシエチレンのアルカリ金属サルフェート等のアルキルアリールスルホネート;高アルキルナフタレンスルホン酸塩;ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物;ジアルキルスルホコハク酸塩;ポリオキシエチレンアルキルサルフェート塩;ポリオキシエチレンアルキルアリールサルフェート塩などが挙げられる。
【0050】
上記のノニオン性界面活性剤としては、炭素数1〜18のアルコールのエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイド付加物、アルキレングリコール及び/又はアルキレンジアミンのエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイド付加物等が挙げられる。
【0051】
上記のノニオン性界面活性剤を構成する炭素数1〜18のアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、2−ブタノール、第三ブタノール、アミルアルコール、イソアミルアルコール、第三アミルアルコール、ヘキサノール、オクタノール、デカンアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール等が挙げられ、アルキルフェノールとしては、フェノール、メチルフェノール、2,4−ジ第三ブチルフェノール、2,5−ジ第三ブチルフェノール、3,5−ジ第三ブチルフェノール、4−(1,3−テトラメチルブチル)フェノール、4−イソオクチルフェノール、4−ノニルフェノール、4−第三オクチルフェノール、4−ドデシルフェノール、2−(3,5−ジメチルヘプチル)フェノール、4−(3,5−ジメチルヘプチル)フェノール、ナフトール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等が挙げられ、アルキレングリコールとしては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられ、アルキレンジアミンとしては、これらのアルキレングリコールのアルコール性水酸基がアミノ基に置換されたものが挙げられる。また、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド付加物とは、ランダム付加物でもブロック付加物でもよい。
【0052】
上記のカチオン性界面活性剤としては、1級〜3級アミン塩、ピリジニウム塩、4級アンモニウム塩などが挙げられる。
【0053】
これらの乳化剤を使用する場合の使用量は、特に制限を受けず任意の量を使用することができるが、ポリウレタン化合物1に対する質量比で0.01より小さいと充分な分散性が得られない場合があり、0.3を超えると水分散性ポリウレタン組成物から得られる塗膜等の耐水性、強度、延び等の物性が低下するおそれがあるので0.01〜0.3が好ましく、0.05〜0.2がより好ましい。
【0054】
上記の水分散性ポリウレタン組成物を得る分散方法は、ノンクロム処理金属材用塗料に添加される防錆剤等の他の成分により適宜選択される。通常用いられているノンクロム防錆剤との相性がよいので、ポリウレタン分子中にアニオン性基を導入するアニオン法が好ましい。
【0055】
本発明の水分散型ポリウレタン組成物には、必要に応じて、周知一般に用いられる各種添加剤を用いてもよい。該添加剤としては、例えば、顔料、染料、造膜助剤、硬化剤、カップリング剤、ブロッキング防止剤、粘度調整剤、レベリング剤、消泡剤、ゲル化防止剤、分散安定剤、光安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ラジカル捕捉剤、耐熱性付与剤、無機及び有機充填剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、補強剤、触媒、揺変剤、抗菌剤、防カビ剤、防腐触剤、加水分解性シリル基安定剤等が挙げられる。また、基材に対して特に強固な密着性が必要な場合は、コロイダルシリカ、テトラアルコキシシラン及びその縮重合物を用いてもよい。
【0056】
本発明の水分散性ポリウレタン組成物は、クロム処理を施さないノンクロム金属材の塗料に使用される物である。該塗料には、フッ化亜鉛、ヘキサフルオロ珪酸亜鉛、これらの水和物等のエッチング系フッ化物や防錆剤が用いられことがあり、防錆剤を含有するのが好ましい。防錆剤としては、例えば、リン酸系化合物、バナジウム系化合物、これらを網目修飾イオン源とガラス状物質の一方または両方を含有する混合物を焼成し粉砕することにより得られるもの、表面をめっき処理されたMg2Si合金粉末、モリブデン酸塩系化合物、メタ硼酸バリウム等の硼酸系化合物等が挙げられる。
【0057】
上記のリン酸系化合物としては、オルトリン酸、縮合リン、種々の金属のオルトリン酸塩または縮合リン酸塩、五酸化リン、リン酸塩鉱物、市販の複合リン酸塩顔料、リン酸アンモニウムまたはこれらの混合物が挙げられる。なお、ここで言うオルトリン酸塩の中には、その一水素塩(HPO4 2-の塩)、二水素塩(H2PO4 -の塩)も含む。また縮合リン酸塩の中にも水素塩を含む。また縮合リン酸塩にはメタリン酸塩も含み、通常のポリリン酸塩、ポリメタリン酸塩も含む。リン化合物の具体例としてはリン酸塩鉱物、例えばモネタイト、トルフィル石、ウィトロック石、ゼノタイム、スターコライト、ストルーブ石、ラン鉄鉱等や、市販の複合リン酸塩顔料、例えばポリリン酸シリカ等や、複合リン酸、例えばピロリン酸、メタリン酸や、複合リン酸塩、例えばメタリン酸塩、テトラメタリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、ピロリン酸塩、酸性ピロリン酸塩、トリポリリン酸塩や、あるいはこれらの混合物が挙げられる。リン酸塩を形成する金属種は特に限定的でなく、アルカリ金属、アルカリ土類金属、その他の典型元素の金属種および遷移金属が挙げられる。好ましい金属種の例としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、ジルコニウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、アルミニウム、鉛、スズ等が挙げられる。この他にバナジル、チタニル、ジルコニル等、オキソカチオンも含まれ、特に好ましいのはカルシウム、マグネシウムである。
【0058】
また上記のバナジウム系化合物としては、バナジウムの原子価が0、2、3、4または5のいずれかまたは2種以上を有する化合物であり、これらの酸化物、水酸化物、種々の金属の酸素酸塩、バナジル化合物、ハロゲン化物、硫酸塩、金属粉などが挙げられる。中でも、5価のバナジウム化合物を1つの成分として含むものが好ましい。バナジウム化合物の具体例としては、酸化バナジウム(II)、水酸化バナジウム(II)、酸化バナシウム(III)、酸化バナジウム(IV)、ハロゲン化バナジル、酸化バナジウム(V)、種々の金属のオルトバナジン酸塩、メタバナジン酸塩またはピロバナジン酸塩、ハロゲン化バナジル、バナジン化アンモニウム、またはこれらの混合物が挙げられる。バナジン酸塩の金属種はリン酸塩で示したものと同じものが挙げられる。
【0059】
本発明に係るノンクロム処理金属材としては、例えば、熱延鋼板、冷延鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、亜鉛合金めっき鋼板、アルミめっき鋼板、ニッケルめっき鋼板、銅めっき鋼板、亜鉛ニッケルめっき鋼板、亜鉛アルミめっき鋼板、亜鉛鉄めっき鋼板、スズめっき鋼板などのめっき鋼板や、ステンレス鋼板、アルミ板、銅板、アルミ合金板が挙げられる。
【0060】
【実施例】
以下、実施例をもって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらによって何ら制限を受けるものではない。なお、使用原料の略号を以下に示す。
(ポリイソシアネート)
HMDI:ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート
IPDI:イソホロンジイソシアネート
(ポリヒドロキシル化合物)
MPD/TPA:3−メチル−1,5−ペンタンジオールとテレフタル酸のポリエステルポリオール
1,6HD/TPA:1,6−ヘキサンジオール/テレフタル酸のポリエステルポリオール
1,6HD/AA/IPA:1,6−ヘキサンジオールとアジピン酸とイソフタル酸(AA/IPA=1/1モル比)のポリエステルポリオール
BPX(商品名:旭電化工業株式会社製):ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物であり、BPX(平均分子量360)はプロピレンオキサイド2モル付加物(式(II)で約p=q=1)、BPX(平均分子量790)はプロピレンオキサイド10モル付加物(式(II)で約p=q=5)
MPD/AA:3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸のポリエステルポリオール
PPG:ポリプロピレングリコール(数平均分子量1,000)
(メラミン化合物)
MM:メラミン
(シラン化合物)
AS−1:γ−アミノプロピルトリエトキシシラン
AS−2:γ−アミノプロピルジエトキシメチルシラン
(鎖延長剤)
EDA:エチレンジアミン
ADH:アジピン酸ジヒドラジド
(イオン性基導入化合物)
DMPA:ジメチロールプロピオン酸
(中和剤)
TEA:トリエチルアミン
【0061】
水分散性ポリウレタン組成物の評価を次のように行った。
(密着性評価)
クロム処理を行っていない鋼板に、水分散性ポリウレタン組成物をバーコーターで3g/m2塗布し、220℃で20秒加熱して得た試験片を塗装面を外側にして180℃折り曲げ加工を行った。加工部の塗膜について、ルーペによるヒビの観察及びセロハンテープを圧着させた後、セロハンテープを剥がしたときの塗膜の剥がれにより評価した。外観の点数基準は以下の通りである。
○:ヒビ及び剥がれなし。△:ヒビあり。×:剥がれあり。
(耐エタノール性評価)
クロム処理を行っていない冷延鋼板にバーコーターで3g/m2で塗布し、220℃で20秒加熱して得た試験片の塗膜面を、圧力200g/cm2、20往復のエタノールラビングを行い、塗膜の評価を外観で行った。外観の点数基準は以下の通りである。
5:外観変化なし。4:表面の艶引けあり。3:表面べとつきあり。2:剥離あり。1:溶解又は剥離。
(耐アルカリ性評価)
クロム処理を行っていない冷延鋼板にバーコーターで3g/m2で塗布し、220℃で20秒加熱して得た試験片を50℃の2質量%リン酸アンモニウム溶液に5分間浸漬し、塗膜の評価を行った。外観の点数基準は以下の通りである。
5:外観変化なし。4:表面の変色。3:表面の溶解あり。2:剥離あり。1:全剥離又は全溶解。
【0062】
[製造例]ウレタンプレポリマーの製造
表1及び表2に記載の配合により、ポリヒドロキシ化合物成分、ポリイソシアネート成分、メラミン化合物:MM、イオン性基導入化合物:DMPA、N−メチル−2−ピロリドン(N−メチル−2−ピロリドンの量は反応マス全体の30質量%である。)、及びシラン化合物を反応フラスコに仕込み、窒素気流下で、125℃で2時間反応させた後に中和剤;TEAを加え、更に1時間撹拌しプレポリマーPP−1〜PP−13(表1)及びプレポリマーPP−14〜PP−17(表2)を得た。
【0063】
【表1】
Figure 0005030340
【0064】
【表2】
Figure 0005030340
【0065】
[実施例1]
シリコーン系消泡剤SE−21(ワッカーシリコン社製)0.2gを溶解した545gの水に、上記で得られたPP−2の400gを15分で滴下した。その後、鎖延長剤成分としてエチレンジアミン、アジピン酸ヒドラジド(エチレンジアミン/アジピン酸ヒドラジド(モル比)1/4)を加え、25℃で30分撹拌して水分散型ポリウレタン組成物PU−1を得た。
なお、全ての実施例及び比較例では、鎖延長剤成分のイソシアネート反応性基のモル数とプレポリマー中のイソシアネート基のモル数との比は、殆ど同じNCO過剰値に設定している。
【0066】
[比較例1]
PP−2の代りにPP−14〜16を用いた他は、実施例1と同様の操作により、それぞれ比較用水分散型ポリウレタン組成物である比較PU−1〜3を得た。
また、PP−2の代りにPP−2、14、15、16を用い、鎖延長剤成分をエチレンジアミンに変えた他は、実施例1と同様の操作により、それぞれ比較PU−4〜7を得た。
【0067】
上記水分散性ポリウレタン組成物をクロム処理を行っていない冷延鋼板に塗布し、評価を行った。
実施例1及び比較例1の成分の比較及び評価結果を表3に示す。
【0068】
【表3】
Figure 0005030340
【0069】
[実施例2]
PP−2の代りにPP−6〜8を使用した他は、実施例1と同様にして、それぞれ水分散型ポリウレタン組成物PU−2〜4を得た。
【0070】
[比較例2]
PP−2の代りにPP−17を使用した他は、実施例1と同様の操作により、比較用水分散型ポリウレタン組成物である比較PU−8を得た。
また、PP−2の代りにPP−17を用い、鎖延長剤成分をエチレンジアミンに変えた他は、実施例1と同様の操作により、比較PU−9を得た。
【0071】
上記水分散性ポリウレタン組成物をクロム処理を行っていない電気亜鉛めっき鋼板に塗布し、評価を行った。実施例2及び比較例2の成分の比較及び評価結果を表4に示す。
【0072】
【表4】
Figure 0005030340
【0073】
[実施例3]
PP−2の代りに、表5に示すウレタンプレポリマーを使用した他は、実施例1と同様にして、それぞれ水分散型ポリウレタン組成物PU−5〜12を得た。
【0074】
上記水分散性ポリウレタン組成物をクロム処理を行っていない電気亜鉛めっき鋼板に塗布し、評価を行った。実施例3の成分の比較及び評価結果を表5に示す。
【0075】
【表5】
Figure 0005030340
【0076】
【発明の効果】
本発明は、ノンクロム処理金属材塗料用に好適な、基材に対する密着性と耐アルカリ性及び耐溶剤性を与える水分散性ポリウレタン組成物を提供することができる。

Claims (5)

  1. 脂環式ポリイソシアネートを必須成分とし、他のポリイソシアネート化合物を任意成分として含有してなるポリイソシアネート成分(a)、芳香環を有するポリヒドロキシル化合物を必須成分とし、他のポリヒドロキシル化合物を任意成分として含有してなるポリヒドロキシル化合物成分(b)、メラミン化合物(c)、下記一般式(I)で表され、イソシアネート基との反応により水分散性ポリウレタンの末端に加水分解性シリル基及び/又はこれが分解されたシリル基を導入するためのシラン化合物(d)、ジカルボン酸ジヒドラジド化合物を必須成分とし、ジアミン化合物を任意成分として含有してなる鎖延長剤成分(e)及び水から得られるノンクロム処理金属材塗料用水分散型ポリウレタン組成物であって、
    ポリイソシアネート成分(a)、ポリヒドロキシル化合物成分(b)、メラミン化合物(c)、及び、前記ポリヒドロキシル化合物成分(b)1モルに対して0.01〜0.3モルのシラン化合物(d)からプレポリマーを合成して、これを水中で鎖延長剤成分(e)と反応させて得られることを特徴とするノンクロム処理金属塗料用水分散型ポリウレタン組成物。
    Figure 0005030340
    (式中、Xは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、lは、0又は1を表し、nは、1、2又は3を表す。Rは、炭素数1〜8のアルキル基を表し、Ramは、アミノ基又はNH基を有する有機基を表し、Yは、単結合、−O−、−S−、−N−、−NH−、−NR’−を表し、Zは炭素数1〜4のアルキレン基を表し、mは、Yが単結合、−O−、−S−、−NH−、−NR’−の場合は1を表し、Yが−N−の場合は2を表し、R’は、炭素数1〜18の有機基を表す。)
  2. ポリヒドロキシル化合物成分(b)中の、芳香環を含有するポリヒドロキシル化合物の含有率が、質量比で10〜100%である請求項1に記載のノンクロム処理金属材塗料用水分散型ポリウレタン組成物。
  3. 芳香環を含有するポリヒドロキシル化合物が、芳香族ジカルボン酸と低分子ジオールから得られるポリエステルジオールである請求項1又は2に記載のノンクロム処理金属材塗料用水分散型ポリウレタン組成物。
  4. 芳香環を含有するポリヒドロキシル化合物が、下記一般式(II)で表される化合物である請求項1又は2に記載のノンクロム処理金属材塗料用水分散型ポリウレタン組成物。
    Figure 0005030340
    (式中、R及びRは、各々水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Aは、炭素数2〜4のアルキレン基を表し、p及びqは、1〜10を表す。)
  5. ポリヒドロキシル化合物成分(b)がアニオン性基導入ポリオールを含む請求項1〜4のいずれかに記載のノンクロム処理金属塗料用水分散型ポリウレタン組成物。
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