JPWO2014199527A1 - 塗料剥離用水性プライマー組成物および塗料剥離方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、少なくとも1種のカチオン性ポリウレタン樹脂および水を含有することを特徴する塗料剥離用水性プライマー組成物を提供する。

Description

本発明は、自動車の塗装工程をはじめとし、各種被塗装物の塗装工程に使用される塗装用器具類に付着、堆積する硬化もしくは未硬化の塗料もしくは塗膜の効率的除去を可能にする塗料剥離用水性プライマー組成物および塗料剥離方法に関する。
自動車の塗装工程をはじめとし、様々な塗装工程に塗装用器具類が使用されているが、これら塗装用器具類に塗料が付着、堆積すると、作業性や機能が低下することから、一定期間ごとに塗装用器具類から硬化もしくは未硬化の塗料を剥離除去する必要がある。
自動車をはじめ、被塗装物を塗装する塗装工程において使用される塗装用器具類としては、例えば、マスキング治具、スノコおよび塗装ブース等が挙げられる。これら塗装用器具類に付着する塗膜法としては、従来より種々の方法が提案されている。(i)ジクロロメタンやシンナー等の有機溶剤を主成分とする塗料剥離剤を使用する方法、(ii)苛性アルカリを主成分とする水性洗浄剤を加温して使用する方法、(iii)焼却処理する方法、および(iv)ハンマーやスクレーパー等を用いて物理的な振動や衝撃を与える方法、(v)塗料の付着を防止するシリコーン樹脂やフッ素樹脂をコーティングする方法等が知られている。
しかしながら、方法(i)の場合には、溶剤で剥離するものは、塗料剥離剤として溶剤にキシレン、ケトン等の引火性溶剤、あるいはジクロロメタン等の塩素系溶剤を使用するため、作業環境の保全と引火防止対策が必要となる。この方法は、毒性、臭気、引火性および廃液処理等の作業衛生性や環境汚染の点で多くの問題がある。特にジクロロメタンを主成分とする塗料剥離剤の使用は従来技術としては広く知られており、活用されてきたが、胆管癌の発症など人体への影響が懸念される現在では使用し難くなっている。方法(ii)の場合には、アルカリ成分の濃度が高いことから安全性に問題がある。なおかつよく使用されている苛性アルカリについては、その濃度が5%以上である場合、毒物及び劇毒物取締法における劇物として指定されることから取り扱いが煩雑となる。また方法(iii)は有毒な排ガスの発生を伴うので大気汚染の点で問題がある。さらに方法(iv)の場合には、細部までの完全な剥離が困難なだけでなく塗装用器具類を変形被損させる危険性が高く、作業効率が極めて低いという難点がある。(v)の場合には、塗料の付着を完全には防止できず、コストが高いことや塗装はじきが懸念されることから普及していない。前記の方法(i)から方法(v)を通じて、全体に付着塗料が除去しにくいという欠点があった。
その他の方法として、塗装用器具類の塗料が付着する部分に予めプライマーをコーティングしておき、塗装工程で塗料がある程度、付着、堆積したあと、水溶性塗料剥離剤(特許文献1)や溶剤で剥離するものがある。水溶性塗料剥離剤で剥離する場合、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、水溶性アクリル系樹脂、エーテル化セルロースなど(特許文献2,3,4,5,6)では剥離性能が十分でない。
油タイプの塗装剥離用プライマーとしては、高粘度のグリースが、安価で効果もあるため広く用いられているが、溶剤系塗料に溶解され易かったり、また水性塗料にはハジキがあり、付着せず落下した塗料による塗装品不良につながる等生産性低下を引き起こすことやグリース自体が高汚染性のため、周囲の環境の汚染も問題となる。
特開2002-275394 特開2000-191961 特開平8-134386 特開平4-149284 特開昭63-209771 特開昭62-246973
本発明は上述したような当該分野の実情に鑑み、自動車の塗装工程をはじめとし、様々な塗装工程に使用されている塗装用器具類に付着、堆積する硬化もしくは未硬化の塗料もしくは塗膜を水溶性塗料剥離剤を使用し剥離する場合の効率的除去を可能にする塗料剥離用水性プライマー組成物を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明者は鋭意検討を重ねた結果、本発明に至った。つまり、本発明は次の成分を含有する塗料剥離用水性プライマー組成物に関する。
項1.
少なくとも1種のカチオン性ポリウレタン樹脂および水を含有することを特徴する塗料剥離用水性プライマー組成物。
項2.
カチオン性ポリウレタン樹脂が1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基および4級アンモニウム基から選ばれた少なくとも1種のカチオン性官能基を有するポリウレタン樹脂である項1に記載の塗料剥離用水性プライマー組成物。
項3.
カチオン性ポリウレタン樹脂が4級アンモニウム基を有するポリウレタン樹脂である項1又は2に記載の塗料剥離用水性プライマー組成物。
項4.
カチオン性ポリウレタン樹脂が、ポリエーテル系カチオン性ポリウレタン樹脂、ポリエステル系カチオン性ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート系カチオン性ポリウレタン樹脂、ポリカプロラクトン系カチオン性ポリウレタン樹脂である、項1〜3のいずれかに記載の塗料剥離用水性プライマー組成物。
項5.
カチオン性ポリウレタン樹脂の濃度が1〜50重量%である項1〜4のいずれかに記載の塗料剥離用水性プライマー組成物。
項6.
項1〜5のいずれかに記載の塗料剥離用水性プライマー組成物を塗装前に塗装用器具類に塗布する工程、塗装後に塗料剥離剤を用いて塗装用器具類から硬化もしくは未硬化の塗料を除去する工程を含む、塗料の剥離方法。
塗料剥離用水性プライマー(カチオン性ポリウレタン樹脂)の皮膜を表面に有する塗装用器具類は、不要な塗料が付着、堆積しても、水溶性塗料剥離剤を用いて処理すると付着塗料に亀裂が生じ、亀裂内へ水溶性塗料剥離剤が浸透して皮膜を溶解、膨潤させるので、付着塗料は塗装用器具類の表面から浮かび上がって容易かつ完全に剥離する。従って、本発明の塗料剥離用水性プライマーによると短時間で塗装用器具類の隅部や屈曲部等のように、塗料剥離が比較的困難な部位においても、付着、堆積した塗料を容易に剥離することができる。
また、塗料剥離処理後は一般に水洗処理が行われるが、本発明によるプライマーから形成される皮膜は水で溶解除去されるので新たな皮膜形成に際して、塗料の密着不良は発生しない。
以下、本発明の塗料剥離用水性プライマー組成物について詳述する。本発明の塗料剥離用水性プライマー組成物はカチオン性ポリウレタン樹脂および水を含有することを特徴とする。
カチオン性ポリウレタン樹脂は、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基やホスフィノ基の塩酸、酢酸、硫酸等の酸との反応物、4級アンモニウム基、4級ホスホニウム基などのカチオン性官能基を有するポリウレタン樹脂を挙げることができるが、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、4級アンモニウム基から選ばれた少なくとも1種のカチオン性官能基を有するポリウレタン樹脂であることが好ましい。カチオン性官能基は、ポリオール、ポリイソシアネート、ウレタンプレポリマーのいずれに含まれていてもよい。
カチオン性ポリウレタン樹脂は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基としては、例えば、R1R2N-(C2H4-O)n-(C3H6-O)m-(式中、R1、R2は同一又は異なって、水素原子、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6、好ましくは炭素数1〜4、好ましくは炭素数1〜2の直鎖又は分岐を有するアルキル基、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6、好ましくは炭素数1〜4、好ましくは炭素数1〜2の直鎖又は分岐を有するヒドロキシアルキル基を示し、1≦n+m≦50、nは0〜50の整数、mは0〜50の整数を示す)で表される1級、2級又は3級アルカノールアミノ基、例えば2−アミノエタノール、2−(メチルアミノ)エタノール、ジメチルアミノエタノール、メチルジエタノールアミン等のアルカノールアミンを挙げることができるが、4級アンモニウム基が好ましく、[R1R2R3N-(C2H4-O)n-(C3H6-O)m]−(式中、R1、R2、R3は同一又は異なって、水素原子、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6、好ましくは炭素数1〜4、好ましくは炭素数1〜2の直鎖又は分岐を有するアルキル基、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6、好ましくは炭素数1〜4、好ましくは炭素数1〜2の直鎖又は分岐を有するヒドロキシアルキル基を示し、1≦n+m≦50、nは0〜50の整数、mは0〜50の整数を示す)で表される4級アンモニウム基が挙げられ、好ましくはヒドロキシアルキル基を有し、炭素数が4〜10の4級アンモニウム基が好ましい。
分子内にヒドロキシアルキル基、エーテル基等の親水性基を有する場合、水溶性塗料剥離用プライマーの水中における分散安定性をより高めることができるため好適である。アルキル基、ヒドロキシアルキル基の炭素数は、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜4であり、さらに好ましくは1〜2である。アルキル基の具体例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルが挙げられ、ヒドロキシアルキルとしては、ヒドロキシルエチル、2-ヒドロキシプロピル、ヒドロキシイソブチル、ヒドロキシペンチル、ヒドロキシヘキシルなどを挙げることができる。4級アルキルもしくはヒドロキシアルキル基炭素数が11以上になると樹脂の水溶性が著しく低下し、不安定にあり、成膜性が低下する。
カチオン性ポリウレタン樹脂は少なくとも一部が上記アミノ基またはアンモニウム基で置換されたポリオールと脂肪族、脂環族もしくは芳香族ポリイソシアネートとを縮重合させることにより得ることができる。少なくとも一つのカチオン性官能基を有する限り、ポリオールとポリイソシアネートや重合方法は特に限定されない。ポリウレタン樹脂の骨格は、使用するポリオール成分に応じて、ポリエーテル系カチオン性ポリウレタン樹脂、ポリエステル系カチオン性ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート系カチオン性ポリウレタン樹脂、ポリカプロラクトン系カチオン性ポリウレタン樹脂などに分類されるが、いずれであってもよく特に限定されるものではない。
ポリオール化合物としては、分子量400以下の低分子量ポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ひまし油系ポリオール、ポリカーボネートポリオール、又は炭化水素系ポリオール等を挙げることができる。ポリオール化合物は1種単独で用いてもよいし2種以上を組み合わせて用いてもよい。
分子量400以下の低分子量ポリオールは、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチルペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ビスフェノールA、水添ビスフェノールA、シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、又はトリメチロールプロパン等を挙げることができるが、トリメチロールプロパンが好ましい。
ポリエステルポリオールとしては、低分子量ポリオールと多価カルボン酸とを反応させてなる水酸基末端エステル化縮合物を挙げることができる。多価カルボン酸としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、テトラヒドロフラン酸、エンドメチンテトラヒドロフラン酸、又はヘキサヒドロフタル酸等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、ビスフェノールA等の前記低分子量ポリオール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、又はショ糖等にアルキレンオキサイドを付加重合したものを挙げることができる。アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等が挙げられる。
ひまし油系ポリオールとしては、ひまし油、ひまし油に水素付加した水添付加した、水添ひまし油、ひまし油脂肪酸又はこれに水素付加した水添ひまし油脂肪酸を用いて製造されたポリオール等が挙げられる。また、ひまし油脂肪酸と多価アルコールとのエステル化反応物、又はこれらにアルキレンオキサイドを付加重合したポリオール等が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、従来公知のものが挙げられ、該ポリカーボネートポリオールは、例えば、前記低分子量ポリオールとジフェニルカーボネートとの反応により、又は、前記低分子量ポリオールとホスゲンとの反応により得られる。
ポリオール化合物としては、耐食性の点からポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールが好ましく、1,4−ブタンジオールとアジピン酸とを反応させてなるポリエステルポリオール、及びビスフェノールAにアルキレンオキサイドを付加したポリエーテルポリオールがより好ましい。
イソシアネート化合物としては、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、又は芳香脂肪族ポリイソシアネート等を挙げることができるが、樹脂の変色を抑制できるという点で、脂肪族ポリイソシアネート又は脂環族ポリイソシアネートが好ましい。イソシアネート化合物は、1種単独で用いてもよいが、2種以上組み合わせて用いてもよい。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、テトラメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンイイソシアネート、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、3−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート等を挙げることができる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等を挙げることができる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、2,2−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、4,4−ジベンジルジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート等を挙げることができる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、α,α,α,α−テトラメチルキシリレンゾイソシアネート等を挙げることができる。
また、前記イソシアネート化合物として、上記のポリイソシアネートの2量体もしくは3量体、ビューレット化イソシアネート等の変性体、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリックMDI)等を用いることもできる。
イソシアネート化合物として好ましいのは、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンである。
カチオン性ポリウレタン樹脂が有するカチオン性官能基の含有量としては、カチオン性ポリウレタン樹脂が水性媒体中で溶解することなく安定な分散体を形成できる範囲であれば特に限定されるものでないが、例えばカチオン性ポリウレタン樹脂のカチオン性基は、好ましくは0.001〜10当量/kg程度、より好ましくは0.005〜5当量/kg程度、さらに好ましくは0.01〜3当量/kg含有される。
カチオン性ポリウレタン樹脂は、塩酸および硫酸等の無機酸、ギ酸および酢酸等の有機カルボン酸等の酸で中和することができる。また、塩化メチルおよび臭化メチル等のハロゲン化アルキル、ジメチル硫酸等のジアルキル硫酸等の四級化剤で四級化することができる。
カチオン性ポリウレタン樹脂は、市販されているものを用いたり、市販されているものを原料として用いて合成することができる。各成分はそれぞれ従来公知の一般的な方法によって製造でき、例えば有機溶剤の存在下で合成することができる。
カチオン性ポリウレタン樹脂の水分散液の市販品としては、例えば、第一工業製薬(株)製の「スーパーフレックス600」「スーパーフレックス620」「スーパーフレックス650」、ADEKA社製「アデカボンタイターHUX-680」などを挙げることができる。
カチオン性ポリウレタン樹脂の重量平均分子量(Mw)としては、通常1000〜5000000が好ましく、2000〜3000000がより好ましく、3000〜2000000がさらに好ましい。重量平均分子量の測定方法としては、特に制限はなく、公知の方法の中から適宜選択することができ、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフ法(GPC法)、粘度法、光散乱法などが挙げられる。
本発明の塗料剥離用水性プライマー組成物は、カチオン性ポリウレタン樹脂を水に分散させた水性分散体であり、残部に水が含まれる。
本発明の塗料剥離用水性プライマー組成物のカチオン性ポリウレタン樹脂が占める割合は特に限定されるものではないが、通常1〜50重量%であり、好ましくは2〜20重量%、より好ましくは4〜10重量%である。
本発明の塗料剥離用水性プライマー組成物のカチオン性ポリウレタン樹脂以外の成分が占める割合は特に限定されるものではないが、通常99〜50重量%程度であり、好ましくは98〜80重量%程度、より好ましくは96〜90重量%程度である。
本発明の塗料剥離用水性プライマー組成物は、カチオン性ポリウレタン樹脂以外の成分として、水の他に親水性付与剤、非イオン性界面活性剤等の界面活性剤、レベリング剤、抗菌剤、抗カビ剤、増粘剤、防錆剤等、消泡剤の添加剤を含み得る。これら添加剤としては、従来公知のものを用いることができる。これらの添加剤の配合量は、通常0〜10重量%程度であり、好ましくは0.5〜5重量%程度、より好ましくは1〜3重量%程度である。
本発明の塗料剥離用水性プライマー組成物は、塗装用器具類を塗装する前に、塗装用器具類の表面に予め処理する。具体的には、塗装用器具類の表面に浸漬法、噴霧法、シャワー塗布法等によって上記本発明の塗料剥離用水性プライマーを付着させた後、自然乾燥または加熱乾燥(例えば60〜90℃)によって水分を蒸発させることによって塗装用器具類の表面に皮膜を形成させる。
塗装用器具類としてはハンガー、治具、スノコ等の塗装用具、塗装装置、塗装ロボットアーム及び塗装ブースの内壁や床部材等を挙げることができる。
皮膜の厚さは特に限定はされないが、通常は1〜100μm程度、好ましくは10〜80μm程度、さらに好ましくは15〜50μm程度である。皮膜の厚さが薄すぎると剥離効果が得られず塗料が完全に除去できない。また、皮膜の厚さが厚すぎると乾燥性の低下や皮膜自体の除去性の悪化、また、塗料剥離用水性プライマー組成物の皮膜の上に塗料が付着堆積した状態で物理的衝撃が加わったときに塗料はがれ(チッピング)が起こることによる不良品の発生が問題となる。
プライマー被膜を表面に有する塗装用器具類を、各々の目的に応じて塗装工程で使用すると、該プライマー被膜表面上に塗装膜が形成され、該塗装用器具類は塗料剥離剤を含有する溶液で洗浄処理に付される。塗料剥離剤としては、従来から当該分野において使用されている塗料剥離剤から、付着塗料の種類や付着厚および被処理対象物の材質等に応じて適宜選択すればよい。塗料剥離剤としては、例えば水、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ポリリン酸ナトリウム、炭酸ナトリウムなどのアルカリ水溶液、ベンジルアルコールなどの芳香族アルコール、フェニルメチルエーテルなどの芳香族エーテル、エタノールアミンなどのアルカノールアミン、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール類、DMF,DMSO、グリコールエーテル、グリコールアセテート、アニソールなどのアルコキシアリール、ベンゼンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸ナトリウムなどのアリールスルホン酸塩などが挙げられる。
塗料剥離剤は、アルカリ性タイプ(pH8超)、中性タイプ(pH6〜8)のいずれでもよい。
塗料剥離剤の使用方法としては塗装用器具類を浸漬して用い、剥離温度としては、5℃〜100℃、好ましくは50℃〜90℃、さらに好ましくは70℃〜90℃である。
本発明の塗料剥離用水性プライマー組成物は、塗装用器具類に付着した未硬化塗膜一般に対して適用できるものである。
以下、本発明を実施例によってさらに説明する。
剥離性能評価
[実施例1〜10及び比較例1〜6]
実施例、比較例の塗料剥離用水性プライマー組成物は各種市販のポリウレタン樹脂水分散体の水を加え、不揮発成分20wt%に調整したものを用いた。
冷間圧延鋼板(SPCC−SD)の平板テストピース(70mm×50mm×0.8mm)をアセトン脱脂後、#240の紙やすりで研磨し、表1の配合処方によって調整した塗料剥離用水性プライマー組成物に浸漬した。
テストピースを引き上げ、乾燥処理(60℃,60分)することによって表面上に皮膜を形成させた。このテストピースを、自動車部品塗装用塗料(白色塗料OP-70-P 関西ペイント株式会社製)に浸漬、引き上げることより塗料を塗布し、その後、焼付け(140℃,30分)を行った。焼付け塗装後、50℃に加温した水溶性塗料剥離剤に浸漬し、塗料が完全に剥離除去されるまでの時間を測定した。剥離性能評価の結果を表1に、水溶性塗料剥離剤の組成を表2に示した。
Figure 2014199527
Figure 2014199527
本発明のプライマー組成物を用いれば、塗料もしくは塗膜の剥離時間が短く、中性の剥離材でも十分な剥離性能を有していた。

Claims (6)

  1. 少なくとも1種のカチオン性ポリウレタン樹脂および水を含有することを特徴する塗料剥離用水性プライマー組成物。
  2. カチオン性ポリウレタン樹脂が1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基および4級アンモニウム基から選ばれた少なくとも1種のカチオン性官能基を有するポリウレタン樹脂である請求項1に記載の塗料剥離用水性プライマー組成物。
  3. カチオン性ポリウレタン樹脂が4級アンモニウム基を有するポリウレタン樹脂である請求項1又は2に記載の塗料剥離用水性プライマー組成物。
  4. カチオン性ポリウレタン樹脂が、ポリエーテル系カチオン性ポリウレタン樹脂、ポリエステル系カチオン性ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート系カチオン性ポリウレタン樹脂、ポリカプロラクトン系カチオン性ポリウレタン樹脂である、請求項1〜3のいずれかに記載の塗料剥離用水性プライマー組成物。
  5. カチオン性ポリウレタン樹脂の濃度が1〜50重量%である請求項1〜4のいずれかに記載の塗料剥離用水性プライマー組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の塗料剥離用水性プライマー組成物を塗装前に塗装用器具類に塗布する工程、塗装後に塗料剥離剤を用いて塗装用器具類から硬化もしくは未硬化の塗料を除去する工程を含む、塗料の剥離方法。
JP2015522467A 2013-06-10 2013-10-22 塗料剥離用水性プライマー組成物および塗料剥離方法 Pending JPWO2014199527A1 (ja)

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