JP4648724B2 - 不織布およびその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明の不織布の製造方法は、前記特性を有する不織布を製造できる限り特に制限されず、種々の方法が採用できるが、支持体上の繊維ウエブに流体を噴射して繊維ウエブを交絡処理する方法で簡便かつ効率よく製造できる。この方法では、前記閉じパターンに対応する組織を有する支持体が使用され、この支持体上で繊維ウエブを交絡処理することにより本発明の不織布を得ることができる。図6は本発明の製造方法で使用可能な支持体を示す概略図である。この例では、図1に示す閉じパターンを得るための支持体が記載されている。
ポリアミド成分とポリエステル成分とが交互に層状に積層した断面構造を有し、かつ繊度3.8dtex、平均繊維長51mmの分割繊維((株)クラレ製「W−102」)を単独でカード機に通した後、繊維ウエブを水流絡合により分割して極細化するとともに繊維を絡合させ、絡合した極細化繊維ウエブを得た。次いで、図6に示す綾織り組織を有する支持体に前記極細化繊維ウエブを載せて、縦方向に速度50m/分で連続的に搬送しながら水流を噴射し、絡合処理した。この絡合処理では、直径0.12mmのオリフィスがウエブの幅方向に間隔0.7mm毎に設けられ、かつ上流側から下流側に20cm間隔で設けられた3つのノズルを用いた。すなわち、上流側の第1のノズルから水圧35kg/cm2の高圧水流を噴射させ、第1のノズルから下流側に20cm離れて配設された第2のノズルから水圧40kg/cm2の高圧水流を噴射させ、第2のノズルから下流側に20cm離れて配設された第3のノズルから水圧70kg/cm2の高圧水流を噴射させた。
支持体として杉綾状模様を有する支持体を用いる以外、実施例1と同様にして不織布を得た。この不織布は、図1の菱形状パターンのうち上流側の逆V字状屈曲パターン、すなわち上流方向から下流方向に向かってV字状に拡がる杉綾パターンを有しており、このV字状杉綾パターンは、所定間隔毎に上流方向から下流方向に向かって配列し、パターン列を形成している。さらに、このようなパターン列が幅方向に隣接して配列している。このような杉綾パターンを有する不織布において、平均目付は約60g/m2、杉綾パターンの高さは25mm、杉綾パターンの下流側の開口幅(パターン列の幅)は25mmである。高繊維量領域(逆V字状凸部列)及び低繊維量領域(逆V字状凹部列)の厚み、平均幅、ピッチ、坪量は実施例1の不織布と同様である。
支持体として模様のない全体に平坦な網状支持体(日本フィルコン(株)製のフラット柄の網状支持体)を用いる以外、実施例1と同様にして不織布を得た。得られた不織布は、平均目付約60g/m2、及び厚み1.1mmであり、凹凸模様のない略平坦なシートである。
(1)毛髪拭き取り性
所定サイズの不織布シート(30cm×25cm)をフローリング用拭き取りツールに取り付け、化粧板の上に落とした長さ5cmの毛髪10本をゆっくりと拭き取り、前記不織布に付着した毛髪の本数を測定する。この操作を1往復し、不織布に付着した毛髪の平均本数を算出した。
不織布の拭き取り性を評価するために、不織布の縦方向(MD方向)及び横方向(CD方向)、バイアス方向(MD又はCD方向に対して45°の角度方向)での粉体の拭き取り性を、次のようにして測定した。
不織布の拭き取り性を評価するために、不織布の縦方向(MD方向)及び横方向(CD方向)、バイアス方向でのインクの拭き取り性を次のようにして測定した。
不織布の拭き取り性を評価するために、不織布の縦方向(MD方向)及び横方向(CD方向)、バイアス方向での抵抗値を次のようにして測定した。
不織布の縦方向(MD方向)及び横方向(CD方向)の柔軟性を評価した。即ち、不織布を縦方向(MD方向)に沿って、長さ20cm及び幅2.5cmに切り取り、試験片の長手方向の中央部を細板(幅2.5cm)に載せ、30秒間放置する。30秒経過後、前記細板から下方30mmの位置で垂れ下がった不織布間の距離を測定し、不織布の縦方向(MD方向)の柔軟性を評価した。不織布が軟らかいほど小さな値を示す。
不織布の角を、1辺が10cmになるように三角形状に折りたたみ、折り畳んだ状態でプレートを重ねて、錘200gを載せる。10秒間放置した後、錘と板を取り除き、不織布が反発して浮き上がった高さを測定する。
2,2a〜2d,12a〜12d,22a〜22c…高繊維量領域の列(凸部列)
3,3a〜3d,13a〜13d,23a〜23c…低繊維量領域の列(凹部列)
32…ロッド列
32a〜32d…ロッド
Claims (11)
- 坪量の高い高繊維量領域と坪量の低い低繊維量領域とが隣接し、所定のパターンが縦横方向に形成された不織布であって、前記高繊維量領域及び低繊維量領域の列がそれぞれ直線的又は非直線的に繋がって閉じた閉じパターンを形成している不織布。
- リング状又は多角形状の閉じパターンを有する単位パターン域が縦横方向に配置されている請求項1記載の不織布。
- 閉じパターンが、波紋状パターン、同心円状パターン、又は平均径の異なる複数の多角形状パターンが中心軸を同じくして配列した多角環状のパターンである請求項1記載の不織布。
- 高繊維量領域又は低繊維量領域で形成された少なくとも1つの第1の列が縦方向に対して傾斜して端縁に至る第1のブロック域と、このブロック域が横方向に隣接して反転し、前記第1の列と接続した第2の列を有する第2のブロック域と、前記第1のブロック域が縦方向に隣接して反転し、かつ前記第1の列と接続した第3の列を有する第3のブロック域と、前記第2のブロック域が縦方向に隣接して反転し、かつ前記第2の列及び第3の列と接続した第4の列を有する第4のブロック域とで対称形状の閉じたパターンを形成するための単位パターン域が形成されており、この単位パターン域が縦横方向に隣接している請求項1記載の不織布。
- 高繊維量領域の列の平均幅が0.1〜5mmであり、低繊維量領域の列の平均幅が0.2〜7mmであり、高繊維量領域の列の平均幅を1としたとき低繊維量領域の列の平均幅が0.5〜3である請求項1記載の不織布。
- 高繊維量領域の列及び低繊維量領域の列のピッチが0.7〜5mmである請求項1記載の不織布。
- 目付が15〜100g/m2であり、高繊維量領域の坪量と低繊維量領域の坪量との割合が、前者/後者=1.05/1〜8/1である請求項1記載の不織布。
- 高繊維量領域の厚みが0.2〜3mmであり、低繊維量領域の厚みが0.1〜2mmである請求項1記載の不織布。
- 支持体上の繊維ウエブに流体を噴射して繊維ウエブを交絡処理し、不織布を製造する方法であって、請求項1記載の閉じパターンに対応する組織を有する支持体上で繊維ウエブを交絡処理する不織布の製造方法。
- 請求項1記載の不織布で構成されている拭き取りシート。
- 請求項1記載の不織布が収容されている拭き取り用容器。
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