JP5827526B2 - 不織布 - Google Patents
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Description
なお、「MD」は不織布等のシート材が製造時に流れる方向をいい、「Machine Direction」の略語である。流れ方向ともいう。「CD」は上記MDに直交する方向であり、「Cross Direction」の略語である。
本実施形態においては、0°位置(壁部部分31)と180°位置(壁部部分33)は第2面側(z2)側に偏倚した状態でその強い配向性(線g1b)を示す部分が位置しており、他方、90°位置(壁部部分32)と270°位置(壁部部分34)は第1面側(z1)側に偏倚した状態でその強い配向性(線g1a)を示す部分が位置している。同図では図が混み合うため図示していないが、壁部部分31’〜34’においても同様であり、全面的に同様の繊維配向性を有している。ただし、強い配向性を示す壁部部分は31、32、33、34と変化するその中間位置で全体において漸次変化する環状の壁部の配向性の構造を構成している。これにより本実施形態において特有のクッション性を生じることは前述のとおりである。
一方、例えば、繊維ウェブを賦形する前に融着した不織布にエンボス加工等によりくぼみを与えた場合は、くぼみを与えるときにはすでに繊維同士が融着しているため、繊維の配向性に変化が生じず、通常図5−2(b)のように環状の壁部(またはメルカルト図法のように環状に投影した壁部)を平面視において90°ごとに分割してみると、融着された時のシートの繊維配向性が残り、その分割位置ごとに繊維配向性が変わることとなる。具体的には同図に示したとおり壁部部分31、33ではその垂線方向に沿った起立方向(線g1c)に繊維が配向するが、壁部部分32、34ではそれと直交する方向(線g2)に繊維が配向する。これは、通常不織布を製造するときに、そのMD方向に繊維が配向しそのまま融着されるため、MD方向段権における壁部の繊維はその起立方向に繊維が配向するものの、CD方向断面においては、起立方向とは直行する方向に繊維が配向することとなる。
本実施形態の不織布10は、第1面側に突出する第1突出部1の頂部11から垂線方向(z)に向け、不織布表面10aを越えて起毛した頂部起毛繊維群81がある。さらに、第1突出部の側方から壁部にかけて縮れた形状で起毛した壁部起毛繊維群82がある。ここで、本発明の起毛について説明すると、その形態の表現として「起毛」の語を用いているが、従来のバッフィング等により不織布等が成形された後に強制的に起毛されるものとは異なる意味である。つまり、後述するように、本発明の起毛形態は不織布が構成される前あるいはその途中で、典型的には通常のエアスルー不織布製造時よりも強い熱風によりウェブ中の繊維が揺曳して構成されるものである。その製造方法が限定されるものではないが、従来のサンドペーパーや針により起毛ないし立毛させた状態とは特徴が異なるものである。
本発明において繊維が起毛しているかどうかは、後述する繊維配向性の測定方法を用いて、不織布内部と異なる配向性を有する繊維が不織布表面10a上に存在するかによって判断することができる。異なる配向性を有する繊維が不織布表面上に存在するとは、後述する繊維配向性の測定方法により、不織布の断面において層厚み方向に沿った配向角が、不織布内部(好ましくは中央)とその不織布表面上に存在する繊維において、30°以上異なる場合をいう。また、本願においては、起毛繊維が5本/mm2以上存在する場合を起毛繊維群という。典型的には、図2に示した断面において、起毛した起毛繊維群81の繊維の層厚み方向に対する配向性(D1)と、その部分の不織布内部中央の繊維の垂線方向に対する配向性(D1P)(層厚み方向に沿った配向性と同義)とを対比して前記繊維群81の起毛状態を評価することができる。
不織布内部中央Caの垂線方向に沿った配向性(D1P)は、配向角(Da 1P)0°以上50°未満又は130°超180°以下であり、配向強度(Dm 1P)1.05以上である。これは、一般的な不織布と同程度の値であり、これにより、不織布シートのMD方向及びCD方向の引張強度を高く保つことができ、製造時にシートが破断したり、引き伸ばされたりするのを防ぐことができる。また、本実施形態において、不織布表面10a近傍の配向角と繊維群81の配向角は、30°以上異なるようにされている。
本実施形態においては、第1突出部の突出方向に向け起毛した頂部起毛繊維群81があり、さらにそこから壁部にかけて起毛した壁部起毛繊維群82がある。そして、その第1突出部で起毛した頂部起毛繊維群81の不織布の層厚み方向に沿った配向性(D1)が、前記壁部の側で起毛した壁部起毛繊維群82の不織布の層厚み方向に沿った配向性(D2)より高められている。これは、後述する繊維配向性の測定方法を用い、起毛した頂部起毛繊維群の繊維の方が起毛した壁部起毛繊維群の繊維より層厚み方向に対し90°に近い配向角を有し、前者が後者に対してより高い配向強度値を有することにより確認できる。好ましくは配向角の差(ΔDa=Da 1−Da 2)で5°以上であり、より好ましくは10°以上である。その配向強度の差(ΔDm=Dm 1−Dm 2)は好ましくは0.2以上であり、より好ましくは0.3以上である。なお、本実施形態においては、前記起毛した繊維群を不織布の片面にのみ有している。
まず第1実施形態について図6−1に基づいて説明すると、不織布素材を突起9を有する台座に載せ、逆方向からエアーを吹き付ける(図6−1(a))。このとき台座Dには穴Hが開けられており、エアーが吹き抜けるようにされている。これにより、第1突出部1、第2突出2、壁部3からなる不織布10の全体的に波打つ構造が形成されるとともに、第1突出部1にはその外方に向け起毛した頂部起毛繊維群81が形成される(図6−1(b))。また、頂部起毛繊維群81の周囲で壁部にわたる部分において壁部起毛繊維群82が形成されている。この壁部起毛繊維群82は、上述のとおり頂部起毛繊維群81に比し、エアーの送り方向に向かう配向性が低い。なお、図6−1(a)と図6−1(b)とでは不織布の表裏を逆にして示している。このことは以下の図6−2、図6−3についても同様である。
次に、第2実施形態について図6−2に基づき説明する。ここでは、上記第1実施形態に比し、低めかつ太めの突起9を適用している。これにより、不織布の第2突出部2が形成される、その内方となる第2突出部内部空間2kをなす部分は突起9に密着した状態なる(図6−2(a)参照)。その結果壁部起毛繊維群82が形成されず、第1突出部1の外方に向け起毛する頂部起毛繊維群81を有する不織布20が構成される(図6−2(b)参照)。
最後に、第3実施形態について図6−3に基づき説明する。この実施形態では第1実施形態と同様にまず第1突出部の頂部起毛繊維群81と壁部の壁部起毛繊維群82とを有する不織布を形成する(図6−3(a)参照)。その後、第1突起部から起毛した繊維群81と通気性を有するメッシュベルト19を接触させ、第2突起部側から垂直に熱風を吹きつけることで構成できる。これは起毛した繊頂部維群81が熱風により軟化し、メッシュベルトに押さえつけられることで、起毛部81と表面10aが再融着し、起毛した頂部起毛繊維群81が消失するためである。また、メッシュベルトとして12メッシュから60メッシュであることが好ましい。
・ワイピング性
ワイピング性とは、埃や汚物など清掃面から取り除きたいもの(捕集物)を少ない動作で効率的に捕集する性質を意味する。典型的には、机や棚の埃を1度の拭き取り動作でサッと捕集し清掃面から除去したり、赤ちゃんのおしりに付着した便を速やかに取り除いたりする性質が挙げられる。本実施形態(第1実施形態)の不織布によれば、その第1突出面側を拭き取り面として清掃面にあて使用することで、極めて高いワイピング性が得られる。
その作用原理を模式的に示した図7で説明する。同図では本実施形態の不織布を左右に移動させた状態を想定している。このとき、不織布10の第1突出部の頂部には起毛した頂部起毛繊維群81があるので、これがあたかもほうきのように機能して、塵や埃、場合によっては軟便等の固形物を掻き取る(矢印w)。掻き取られた埃等は第2突出部の内部に形成された空間2kに格納されるため、極めて高い埃等の収容性を示す。しかも、本実施形態の不織布においては、第1突出部1から壁部3にかけて縮れて起毛した壁部起毛繊維群82があるため、1度捕集したものの散逸を防ぐことができる。つまり、上記壁部起毛繊維群82の機能により、この部分があたかもちりとりの役割を果たす。このような観点から、塵や埃等の拭き取った後に散逸しやすい捕集物の清掃に特に高い効果を発揮する。
第1施形態の不織布は表裏の片面だけではなく、両面において突出した部分を有するため、その構造に特有のクッション性を発現する。例えば筋状の突起や片面の突起ではどうしても線ないし面としての弾力性を発現することとなるが、本実施形態によれば三次元的な動きに対してもよく追従して両面において点(圧力変化によって面で接触しその接触面積が増減する)で支持された立体的なクッション性を奏する。また、詳細については後述するが、壁部3においてはその壁の起立する方向に向け配向した繊維の配向性を有する。そのため、ここにしっかりとしたコシが生まれ、繊維が厚み方向に潰れてしまうことのない適度のクッション性を実現する。さらに、上述した壁部の繊維配向性により、押圧力を受けて不織布が潰されても、その形状復元力が大きく、梱包状態や着用が継続されても初期のクッション力を喪失しにくい。そのため、例えば、埃や汚物などを拭き取る際にシートがつぶれにくいため、上記ワイピング性を損なわない。また、埃や汚物などを拭き取った後に、使用者の手に埃や汚物などが接触するのを防ぎ、清潔感が高く好ましい。このことは第1実施形態から第3実施形態まで同様である。
第1実施形態から第3実施形態に共通の点として、これらの不織布には両面方向に第1及び第2の突出部があり、その頂部は丸みを帯びている。そのため、例えばおしりふきとして使用した場合、そのどちらの面を肌面側にしても、表面シートが肌に対して点で柔らかく接触する良好な肌触りが実現される。また、装着時の圧力に対しても接触する点が面状に増減することで肌触りを良好としながら、圧力に対する表面シート全体の形状変形を少なく抑えることができ、また、圧力変形からの形状復元も容易とすることができる。上記の良好なクッション性に起因する作用もあり、点接触による動的な作用と相俟って、独特の良好な肌触りが得られる。そのため、例えば、軟便や下痢便の付着した赤ちゃんのおしりを拭くときにも、違和感なくふき取ることができる。
なお、本発明において起毛された繊維群の形態は必ずしも上述したものに限定されず、多様な形態のものとして様々な清掃等の用に供することができる。
シートの厚さについては、不織布10の全体としてみたときの微小加圧時(0.05×103Pa)の厚さをシート厚み(T)といい、その凹凸に湾曲したシートの局部的な厚さを層厚み(S)として区別する(図2参照)。シート厚み(T)は用途によって適宜調節すればよいが、ワイピングシートとして用いることを考慮すると、2mm〜10mmが好ましく、3mm〜8mmがより好ましい。その範囲とすることによりクッション性を生じ、ワイピング性が高まると共に、使用者の手に埃や汚物などが接触するのを防ぐことができる。層厚みは、シート内の各部位において異なっていてよく、用途によって適宜調節すればよい。ワイピングシートとして用いることを考慮すると、第1突出部頂部の層厚み(S1)は0.2mm〜3mmであることが好ましく、0.6mm〜2mmがより好ましい。好ましい層厚みの範囲としては第2突出部頂部の層厚み(S2)及び壁部の層厚み(S3)も同様である。各層厚み(S1)、(S2)、(S3)の関係は、S1>S3>S2であることが好ましい。これにより、第1突出部においては繊維密度が低く、繊維融着点数が少なくなり、押圧に対して適度に潰れ肌に刺すような感じを与えず良好な肌当たりを実現することができる。一方、壁部、第2突出部は繊維密度が高く、繊維融着点数が多くなり、潰れにくく、埃や汚物などを捕集した後の保形成に優れ、ワイピング性が高まる。
繊維ウェブを賦形する際の温風の風速は、賦形性と起毛繊維の発生量、風合いの観点から30〜170m/秒とすることがより好ましく、より好ましくは55〜150m/秒である。風速がこの下限値以上であると立体感と起毛繊維の発生量が十分となり、クッション性とワイピング性の効果が十分に発揮できる。風速がこの上限値以下であるとシートが開孔せず、耐圧縮性が良好に維持されるため、クッション性とワイピング性の効果が十分に発揮でき好ましい。連続生産を考慮すると、上記台座を搬送可能なコンベア式またはドラム式のものとし、搬送されてくる型付けされた不織布を、ロールで巻き取っていく態様が挙げられる。なお、本実施形態の不織布についてMD方向及びCD方向をどちらに向けてもよいが、図5−1に示したモデル図でいうとx方向に対して45°の方向をMD方向とすることが好ましい。
他方、図7に示した変形例の不織布20を構成するには、図2に示した台座の突起9をより幅広のもの、あるいは高さの低いものにする。これにより、不織布のへ壁部ないし頂部の壁部側部分との距離u(図2)が小さくなり、縮れて起毛された壁部起毛繊維群82は突起9により押さえつけられる。そのため起毛することができず、この壁部起毛繊維群82も生じないこととなる。
芯がポリエチレンテレフタレートで鞘がポリエチレンからなる2.4dtex×51mmの芯鞘型複合繊維を坪量40g/m2となるようカード機からウェブ賦形装置に供給した。ウェブ賦形装置では、温度130℃、風速80m/秒の温風を供給して、多数の突起を有し通気性を有する台座(MD方向ピッチ15mm、CD方向ピッチ7.5mm、高さ7.5mm)の上に上記繊維ウェブを定着させた。次いで、その台座上の繊維ウェブに熱風(温度145℃、風速5m/s)を吹きつけて、前記台座上の突起にそって繊維ウェブを賦形するとともに、各芯鞘構造の繊維を融着させた。このように熱融着して賦形した繊維シートを取り出し、繊維シート試験体1とした。
多数の突起を有し通気性を有する台座を(MD方向ピッチ15mm、CD方向ピッチ7.5mm、高さ3mm)変更した以外は、実施例1と同様にして、不織布試験体2を作成した。
実施例1と同様にして不織布試験体1を作成した後、第1突起部から起毛した頂部起毛繊維群81と通気性を有するメッシュベルト(18メッシュ)を接触させ、第2突起部側から垂直に熱風(139℃、1.5m/sec)を吹きつけることで不織布試験体3を作成した。
実施例1に対して、突起のついた台座を用いず通常の台座により熱風処理を行って、平坦な不織布を作製した。これを#100サンドペーパーでバッフィングし、表面の繊維を起毛させ、起毛不織布を作製した。さらに形状が1.0mm×1.0mmの四角形、凹部間距離が3mmに等間隔で配列されたパターンロールと超音波発生ホーンの間を通し、立体加工を行った。これを不織布試験体c1とした。
実施例1に対して、突起のついた台座を用いず通常の台座により熱風処理を行って、平坦な不織布を作製した。これを多数の針(断面直径0.5mm)を2mmの間隔で縦横に多数配置した器具を用いて不織布表面をバッフィングし、表面の繊維を起毛させ、起毛不織布を作製した。さらに形状が1.0mm×1.0mmの四角形、凹部間距離が3mmに等間隔で配列されたパターンロールと超音波発生ホーンの間を通し、立体加工を行った。これを不織布試験体c2とした。
1.サンプルを
日本電子(株)社製の走査電子顕微鏡JCM−5100(商品名)を使用し、測定方向(例えば、不織布層厚み方向)が上下となるようにCD方向で切断したサンプルを静置し、サンプルの測定する面に対して垂直の方向から撮影した画像(測定する繊維が30から60本計測できる倍率に調整;50〜300倍)を印刷し、透明PET性上に繊維をなぞった。前記の画像をパソコン内に取り込み、株式会社ネクサス社製のnexusNewQube[商品名](スタンドアロン版)画像処理ソフトウエアを使用し、前記画像を二値化した。次いで、維配向解析プログラムである、Fiber Orientation Analysis 8.13 Single(ソフト名)を用い、前記二値化した画像から、配向角と配向強度を得た。配向角は繊維が最も配向している角度を示し、配向強度はその配向角における強度を示している。配向角が90°に近い値ほど、不織布層厚み方向に繊維が配向していることを示す。また、配向強度の値が大きいほど繊維の向きがそろっていることをあらわす。配向強度が1.05以上の場合を配向しているとする。測定は3ヶ所行い、平均してそのサンプルの配向角と配向強度とした。なお測定位置は測定部位の中点(半分の厚みの位置)付近とした。具体的な壁部、第1突出部頂部の表面10a、第1突出部頂部の繊維群81、壁部頂部の繊維群82の繊維配向性測定位置、および測定方向を下記に示す(図10参照)。
測定位置;繊維群81が起毛している第1突出部頂部における、不織布層厚みの中点[Ca]
測定方向:不織布の層厚み方向
算定方法:図10の配向測定角度(試験体c1は任意の箇所、試験体c2は針孔の近傍を測定)
(ii)壁部の層内の繊維配向性(D2P)
測定位置;繊維群82が起毛している壁部における、不織布層厚みの中点[Cb]
測定方向:垂線方向(シート厚み方向)
算定方法:図10の配向測定角度
試験体c1,c2は壁部に相当する部分がないため測定不能(−)とした
(iii)壁部の層内の繊維配向性(D2Q)
測定位置;繊維群82が起毛している壁部における、不織布層厚みの中点[Cb]
測定方向:不織布の層厚み方向
算定方法:図10の配向測定角度から壁部の起立角度θ(70°)を控除
試験体c1,c2は壁部に相当する部分がないため測定不能(−)とした
(iv)第1突出部頂部の繊維群81の配向性
測定位置;繊維群81における、繊維層厚みの中点[Csa]のある位置
測定方向:不織布層厚み方向
試験体c1は任意の箇所、試験体c2は針孔の近傍を測定
(v)壁部頂部の繊維群82の配向性
測定位置;繊維群82における、繊維層厚みの中点[Csb]のある位置
測定方向:不織布層厚み方向
試験体c1,c2は壁部に相当する部分がないため測定不能(−)とした
20人のモニターに試験体の表面をシートが見えない状態で触ってもらい、ソフト感、クッション感等の感触を総合的にシートの肌触りとして評価してもらった。評価は下記の5段階の数値で行い、20人の平均値をとった。
5;非常に良い、4;良い、3;普通、2;悪い、1;非常に悪い
数値は大きい程良好な肌触りを示す。
評価結果で4以上であれば、ユーザーに認識され高い評価が得られるレベルである。
下記の不織布試験法に準じて繊維脱落量を測定した。
(1)試験片の第1層を上向きにして台座に、ガムテープで四辺を止める。
(2)スポンジ(モルトフィルターMF−30)を巻き付けた摩擦板を試験片上にセットする。試験片を押さえプレート(摩擦板)で13g/cm2で押圧する。
(3)摩擦板を回転させる。
(正転3回+逆転3回)×15回 (但し、3秒/1回転)
(4)摩擦板を取り外し、スポンジに付着している繊維を粘着テープに付着させる。
(5)繊維の脱落の度合いを下記の3段階で評価した。
A 繊維の脱落が見られない。
B 繊維の脱落がやや見られる。
C 繊維の脱落が多く、綿のかたまり状となっている。
評価結果でB以上であれば、ユーザーに認識され高い評価が得られるレベルである。
各実施例及び比較例の試験体を清掃具(花王株式会社製のクイックル(登録商標
)ワイパー)のヘッド部に装着した状態で用いて、綿埃モデルダスト(アクリル100%
素材の黒色毛糸を3mm長にカット)を1.0g散布してある12畳のフローリング部屋に対して清掃を行い、清掃後において下記の評価方法によって、捕集性能を評価した。
〔捕集率〕
綿埃についての散布量に対する捕集量の質量比を捕集率とする。
A:捕集率が70%以上
B:捕集率が50%以上、70%未満
C:捕集率が50%未満
なお、複数回の評価においてA,B,Cが混在し決しがたい場合には、ABなどとして評価結果とした。評価結果でAB以上であれば、ユーザーに認識され高い評価が得られるレベルである。
11 第1突出部頂部
11a 第1突出部頂部 第1面側
11b 第1突出部頂部 第2面側
1k 第1突出部 内部空間
2 第2突出部
21 第1突出部頂部
21a 第1突出部頂部 第1面側
21b 第1突出部頂部 第2面側
2k 第1突出部 内部空間
3 壁部
6 尾根部
9 突起
10、20、30 清掃用シート
10a 清掃用シート(不織布)表面
19 平板
T シート厚み
S(S1,S2,S3) 層厚み
81、82 起毛した繊維群(起毛繊維群)
Claims (9)
- 第1面側に突出する第1突出部と第2面側に突出する第2突出部とが面内の第1方向と第2方向との2つの方向に向け壁部を介して複数交互に広がったシート状の不織布であって、前記壁部は環状構造を形成しており、前記壁部は、前記第1方向と第2方向とで定義される面方向の実質的にいずれの箇所においても、不織布シートに対する垂線方向に沿った繊維配向性を有しており、前記第1面側及び/又は第2面側の表面の少なくとも一部に起毛した起毛繊維群があり、該起毛繊維群は、不織布シートの、不織布層の厚み方向に沿った繊維配向性を有する不織布。
- 前記起毛した起毛繊維群として、前記第1突出部において起毛した頂部起毛繊維群がある請求項1に記載の不織布。
- 前記頂部起毛繊維群は不織布の層厚み方向に配向している請求項2に記載の不織布。
- 前記起毛した起毛繊維群として、前記壁部において起毛した壁部起毛繊維群がある請求項1〜3のいずれか1項に記載の不織布。
- 前記第1突出部の頂部もしくは壁部においてのみ起毛した頂部起毛繊維群もしくは壁部起毛繊維群がある請求項1に記載の不織布。
- 前記頂部起毛繊維群の不織布の層厚み方向に沿った配向性(D1)が、前記壁部起毛繊維群の不織布の層厚み方向に沿った配向性(D2)より高い請求項3に記載の不織布。
- 前記起毛した起毛繊維群を不織布の前記第1面側及び第2面側のいずれか一方の表面にのみ有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の不織布。
- 前記頂部起毛繊維群の層厚み方向に沿った配向性(D1)について、その配向角(Da1)が50°〜130°であり、配向強度(Dm1)が1.05以上であり、他方、前記頂部起毛繊維群が存在する不織布内部の繊維の垂線方向に沿った配向性(D1P)について、その配向角(Da1P)が0°以上50°未満又は130°超180°以下であるか、あるいはその配向強度(Dm1P)が1.05未満である請求項1〜7のいずれか1項に記載の不織布。
- 前記頂部起毛繊維群の繊維の配向角(Da1)が前記壁部起毛繊維群の繊維の配向角(Da2)より5°以上大きく、前記頂部起毛繊維群の繊維の配向強度(Dm1)と前記壁部起毛繊維群の繊維の配向強度(Dm2)の差が0.2以上である請求項1〜8のいずれか1項に記載の不織布。
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