JP4639883B2 - 非水電解液二次電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、製造工程で混入した異物非水電解液二次電池の製造方法に関するものである。
近年、民生用電子機器のポータブル化、コードレス化が進んでおり、これら電子機器に搭載される駆動用電源として、小型、軽量でかつ高エネルギー密度を有する非水電解液二次電池が使用されている。高容量化が進むにつれ電池の安全性が懸念されており、より高品質のリチウムイオン電池が求められている。一方リチウムイオン電池の製造工程は大きく練合・塗工・組立の三工程に分かれ、各製造工程においてモーターなどの駆動部から発生する金属異物粉が混入される。
そして、負極電位(Li/Li)は0.1V〜1.5Vのため、このような異物が負極中に混入した場合、初期には異常電池と判別されず、充放電サイクルを繰り返して極板の膨張収縮が繰り返された際に、負極中の異物がセパレータを突破り、微小内部短絡を起こし、これが急激なサイクル劣化を引き起こす原因であることが解析の結果わかった。
リチウムイオン二次電池の製造工程内で混入した異物を除去する従来の方法としては、次のような方法が提案されている。工程装置間を接続して正極活物質素材を搬送する空気搬送配管を磁性材で形成し、空気搬送配管を磁石手段により磁化することによって、搬送系中で正極活物質素材に混入した金属異物を吸着除去する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、注液後の充放電時における処理の方法としては、始めの数サイクルは充電効率が低く、不可逆容量が存在する。それを解消するには、不可逆容量が1サイクル目の初期、即ち1.0〜0.3V(Li基準電位)に多く存在するため、この電位範囲で充放電処理を行う方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001-243947号公報 特開2001-307760号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、Siなどの異物を磁気では全て除去することが出来ない。又、特許文献2の方法では、電池構成後、充電を1回以上印加することで組み立て中に混入した異物が正極と接触していれば、溶解して拡散するので問題がないが、負極に接触していると、電位的に溶解しないでいつまでも存在し、充放電サイクルを繰り返して膨張収縮を繰り返した際にセパを突き破って内部短絡を引き起こす可能性がある。
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、組み立て中に混入した異物を、負極側で溶解して拡散することで内部短絡を防止し、信頼性に優れた非水電解液二次電池の製造方法を提供するものである。
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、リチウム含有遷移金属酸化物を活物質とする正極と、リチウムを吸蔵放出可能な物質を活物質とする負極とを備えた二次電池の製造方法であって、前記電池を構成後に、少なくとも1回、充電を行った後に負極の電位がリチウムの酸化還元電位に対して2.0V以上3.35V以下となるまで放電を行い
、その状態で、3分以上放置する。
放電状態で放置し、負極の電池を貴な電位にすることにより、組み立て中に混入した金属異物を溶解させ、溶解により生じた金属イオンを極板中に拡散することで充放電サイクルにおける負極表面上への析出を抑制し、内部短絡を防止することができる。
本発明によれば、組み立て中に混入した異物による内部短絡を防止することができ、信頼性に優れた非水電解液二次電池の製造方法を提供することができる。
本発明の好ましい実施の形態について、図面を用い説明する。図1は本発明の非水電解液二次電池の縦断面図である。
上部が開口している有底の電池ケース18内に正極板11と負極板13とをセパレータ15を介して渦巻状に巻回された極板群が収容されており、電池ケース18開口部上端より所定の位置の外周面から溝入れを行って形成された環状溝19によって内部に膨出形成された環状支持部上に配置した封口板のプレート20に、正極板11に接続された正極リード12の他端部が接続され、電池ケース18の開口部から非水電解液(図示せず)を所定量注液した後、封口板によりかしめ封口されている。一方、負極板13に接続された負極リード14の他端部が、電池ケース18の底部に接続されており、極板群上下部にはそれぞれ絶縁板16が設置されている。
このような構成による未充電の電池を充電した後、負極電位が2.0V〜3.35Vになるまで放電し、負極の電池を貴な電位にして、3分以上放置することにより、組み立て中に混入した金属異物を溶解させ、溶解により生じた金属イオンを極板中に拡散することで充放電サイクルにおける負極表面上への析出を抑制し、内部短絡を防止することができ、負極電位としては、3.0V〜3.35Vの範囲がさらに好ましい。
放電状態における放置時間が、3分未満の場合、異物の溶解電位に達していても異物を拡散することができないため、充放電サイクルを繰り返すと、負極表面上へ析出し、セパレータを突き破り内部短絡を引き起こす原因となるため好ましくない。
また、放電状態における放置時間が長くなるほど、異物を溶解し拡散させることができるが、生産稼働率が低下するため120分以下が好ましい。
負極電位が2.0V未満の場合は、金属異物を溶解させることができないので好ましくなく、逆に3.35Vを超えると、負極集電体も溶解し、負極表面から正極表面に銅の析出ブリッジが生じ、内部短絡を発生させるので好ましくない。
前記正極板11は、例えば、アルミニウムやアルミニウム合金製の箔やラス加工もしくはエッチング処理された厚み10μm〜60μmの正極集電体の片面または両面に、正極ペーストを塗着、乾燥、圧延して正極活物質層を形成することにより作製される。正極ペーストは、正極活物質、結着剤、必要に応じて増粘剤を、分散媒に分散させて調整する。正極には活物質層の無い無地部を設け、ここに正極リード12が溶接される。
正極活物質としては、特に限定されるものではないが、例えば、リチウムイオンをゲストとして受け入れ得るリチウム含有遷移金属化合物が使用される。例えば、コバルト、マンガン、ニッケル、クロム、鉄およびバナジウムから選ばれる少なくとも1種の遷移金属と、リチウムの複合金属酸化物が使用される。なかでもLiCoO、LiMnO
、LiNiO、LiCrO、αLiFeO、LiVO、LiCoNi1-y、LiCo1-y、LiCoNi1-yMnO4、LiMn2-y4、(ここで、M=Na、Mg、Sc、Y、Mn、Fe。Co、Ni、Cu、、Zn、Al、Cr、Pb、SbおよびBよりなる群から選ばれる少なくても1種、x=0〜1.2、y=0〜0.9、z=2.0〜2.3)、遷移金属カルコゲン化物、バナジウム酸化物のリチウム化物、ニオブ酸化物のリチウム化物等が好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。なお、上記のx値は充放電により増減する。正極活物質の平均粒径は、1μmから30μmであることが好ましい。
正極ペーストに用いる結着剤、導電剤、必要に応じて添加できる増粘剤は、従来と同様のものを用いることができる。
結着剤としては、ペーストの分散媒に溶解または分散できるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、フッ素系結着剤、アクリルゴム、変性アクリルゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリル系重合体、ビニル系重合体を用いることができる。これらは単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。なお、フッ素系結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンと六フッ化プロピレンの共重合体、ポリテトラフルオロエチレン等が好ましく、これらはディスパージョンとして用いることができる。
導電剤としては、アセチレンブラック、グラファイト、炭素繊維等を用いることができる。これらは単独でもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
増粘剤はとしては、エチレンービニルアルコール重合体、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースが好ましい。
分散媒としては、結着剤が溶解可能なものが適切である。有機系結着剤を用いる場合が、N−メチル−2−ピロリンド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン,ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルスルホルア。テロラメチル尿素、アセトン、メチルエチルケトン等を単独または混合して用いることが好ましい。また、水系結着剤を用いる場合は、水や温水が好ましい。
負極活物質としては、充電・放電によりリチウムイオンを放出・吸蔵できる炭素材料もしくは、合金を用いることが好ましい。合金としては、固相Aのまわりを別の固相Bが包み込んだ複合粒子で、固相Aとしてはリチウム金属、もしくはリチウムと合金を形成することができる一種類の元素、もしくはリチウムと合金を形成することができる元素を少なくとも一種類以上含む固溶体または金属間化合物からなり、固相Bとしては固相Aを形成するリチウムまたはリチウムと合金化することが可能な少なくとも一種の元素を含む固溶体、例えばSi、Znなどを挙げることができる。結着剤、必要に応じて用いられる導電剤、増粘剤には、従来と同様のものを用いることができ、正極板と同様の結着剤、導電剤、増粘剤を用いることができる。
セパレータ15としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスチレン、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテル(ポリエチレンオキシドやポリプロピレンオキシド)、セルロース(カルボキシメチルセルロースやヒドロキシプロピルセルロース)、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸エステル等の高分子からなる微多孔フィルムが好ましく用いられる。また、これらの微多孔フィルムを重ね合わせた多層フィルムも用いられる。なかでも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン等からなる微多孔フィルム
好適であり、厚みは15μ〜30μが好ましい。
電池ケース18の材料としては、銅、ニッケル、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼などを用いることができる。これらの材料に絞り加工、DI加工等を施して電池ケース18の形状にすることができる。ケースの防蝕性を高めために、加工後の電池ケース18にメッキ処理を施しても良い。なお、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる電池ケース18を用いることにより、軽量でエネルギー密度の高い角型の密閉型二次電池も容易に作製することができる。
非水電解液の主溶媒としては、環状炭酸エステル類、鎖状炭酸エステル類、環状カルボン酸エステル類などが好ましく用いられる。環状炭酸エステル類としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネートなどが代表的なものである。鎖状炭酸エステル類としては、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、およびジメチルカーボネートなどがある。環状カルボン酸エステル類としては、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンなどを用いることができるがある。溶質としては、六フッ化リン酸リチウム(以下、LiPF6と略す)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、およびビストリフルオロメチルスルホン酸イミドリチウム(LiN(CF3SO22)などを用いることができる。
以下、本発明を実施例および比較例を用いて詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において、適宜変更して実施することができる。
(実施例1) 正極板11は、正極活物質としてLiCoO、導電剤としてカーボンブラック、結着剤としてポリ四フッ化エチレン水性ディスパージョンをそれぞれ固形分の質量比で100:3:10の割合で混錬して分散させたペーストを、厚さ30μmのアルミニウム箔からなる正極集電体上にドクターブレード方式で厚さが230μmとなるように両面に塗布して乾燥後、厚さ180μmまで圧延し、所定寸法に切断して正極板1を作製し、アルミニウム製の正極リード12を溶接した。
負極板13は、炭素質材料を主材料とし、これにスチレンブタジエンゴム系結着剤とを質量比で100:5の割合で混錬分散させたペーストを、厚さ20μmの銅箔からなる集電体上にドクターブレード方式で厚さ230μmに両面塗布して乾燥後、厚さ180μmまで圧延し、所定寸法に切断して負極板13を作製し、これにニッケル製の負極リード14を溶接した。この負極合剤表面に金属異物として平均粒径20μmのZn粒子を10個付着させた。
このようにして作製した正極板11と負極板13とを厚さ25μmのポリエチレン製の微多孔フィルムからなるセパレータ15を介して渦巻き状に巻回した極板群を、上部が開口している有底の電池ケース18内に収容した後、電池ケース18開口部上端より所定の位置の外周面から溝入れを行って環状溝19を形成し、これによって内部に膨出形成させた環状支持部上に、正極板11に接続された正極リード12の他端部を溶接したプレート20と、このプレート20と導通接続され、外部接端子となるキャップ22とを、これらの周縁部を覆う絶縁ガスケット21を介して電池ケース18と絶縁した状態で配設した。
一方、負極板13に接続された負極リード14の他端部が、電池ケース18の底部に接続されており、極板群上下部にはそれぞれ絶縁板16を配設した。
また、負極表面には参照電極23を挿入した。この参照電極23にはリチウム金属箔を用い、金属箔の表面とリード部をセパレータ15で覆うことにより電気的な絶縁を行っている。この電池の正負極容量比は正極が十分に大きく、負極容量規制の電池とした。
そして、エチレンカーボネート(以下ECで表す)とエチルメチルカーボネート(以下EMCで表す)との混合溶媒(体積比1:3)に、1.0mol/Lの濃度でLiPF6を溶解させ、この混合溶媒100質量部当たりビニルエチレンカーボネート(以下VECで表す)を2質量部添加して非水電解液を調製し、所定量を注液した。
最後に、前記電池ケース18の外側面を保持した状態で、かしめ型によって前記電池ケース18の開口部端部を内方にかしめて封口することによって、直径18.0mm、総高65.0mmで電池容量が2000mAhの円筒形密閉型二次電池を作製した。
このようにして構成した未充電の電池を充電電流1400mAにて、定電流充電を1時間行った後、放電電流2000mAにて、参照電極により測定した負極の電位がリチウム酸化還元電位に対し3.35Vになるまで放電を行った。その際、正極の電位はリチウム酸化還元電位に対し3.5Vであり、電池電圧は、0.15Vであった。この状態で、5分間放置した非水電解液二次電池Aを作製した。
(実施例2)
実施例1と同様にして作製した電池を、充電電流1400mAにて、で定電流充電を1時間行った後、放電電流2000mAにて、終止電圧2.5Vまで定電流放電を行った。その後、再び充電電流2000mAにて、定電流充電を1時間行った。その他の条件は実施例1と同様の条件により定電流放電を行った後、3分間放置した非水電解液二次電池Bを作製した。
(実施例3)
実施例1と同様にして作製した電池を、充電電流1400mAにて、定電流充電を1時間行った後、放電電流2000mAにて、終止電圧2.5Vまで定電流放電を行った。この充放電サイクルを8回繰り返した後、再び充電電流2000mAにて、定電流充電を1時間行った。その他の条件は実施例1と同様の条件により定電流放電を行い、非水電解液二次電池Cを作製した。
(実施例4)
実施例1と同様にして作製した電池を、充電電流1400mAにて、で定電流充電を1時間行った後に、定電流放電を行った条件は、参照電極により測定した負極の電位がリチウム酸化還元電位に対し3.0Vになるまで行った。その際、正極の電位がリチウム酸化還元電位に対し3.5Vであり、電池電圧は0.5Vであった。この状態で、5分間放置した非水電解液二次電池Dを作製した。
(実施例5)
実施例1と同様にして作製した電池を、充電電流1400mAにて、で定電流充電を1時間行った後に、定電流放電を行った条件は、参照電極により測定した負極の電位がリチウム酸化還元電位に対し2.8Vになるまで行った。その際、正極の電位がリチウム酸化還元電位に対し3.5Vであり、電池電圧は0.7Vであった。この状態で、5分間放置した非水電解液二次電池Dを作製した。
(実施例6)
実施例1と同様にして作製した電池を、充電電流1400mAにて、1時間の定電流充電を行った後に、定電流放電を行った条件は、参照電極により測定した負極の電位がリチウム酸化還元電位に対し2.0Vになるまで行った。その際、正極の電位がリチウム酸化還元電位に対し3.5Vであり、電池電圧は1.5Vである。この状態で、3分間放置した非水電解液二次電池Fを作製した。
(実施例7)
実施例1と同様にして作製した電池を、実施例1と同様の条件で充放電を行った。この状態で、120分間放置した非水電解液二次電池Gを作製した。
(実施例8)
実施例1と同様にして作製した電池を、実施例1と同様の条件で充放電を行った。この状態で、1440分間放置した非水電解液二次電池Hを作製した。
(比較例1)
実施例1と同様にして作製した電池を用いたが、充放電を行わなかった非水電解液二次電池Iを作製した。
(比較例2)
実施例1と同様にして作製した電池を、実施例1と同様の条件で定電流充電を行った後に、定電流放電を行った条件は、参照電極により測定した負極の電位がリチウム酸化還元電位に対し1.8Vになった時点で定電流放電を停止した。その際、正極の電位がリチウム酸化還元電位に対し3.5Vであり、電池電圧は1.7Vである。この状態で、5分間放置した非水電解液二次電池Jを作製した。
(比較例3)
実施例1と同様にして作製した電池を、充電電流1400mAにて、定電流充電を1時間行った後に、定電流放電を行った条件は、参照電極により測定した負極の電位がリチウム酸化還元電位に対し3.5Vになった時点で定電流放電を停止した。その際、正極の電位がリチウム酸化還元電位に対し3.5Vであり、電池電圧は0Vである。この状態で、5分間放置した非水電解液二次電池Kを作製した。
(比較例4)
実施例1と同様にして作製した電池を、実施例1と同様の条件で充放電を行った。この状態で、2分間放置した非水電解液二次電池Lを作製した。
このようにして作製した電池A〜Lの電池、各20個を用いて圧壊試験を行った結果を表1に示す。なお、圧壊試験は、20℃において電池電圧4.2VのCVCC充電を行い、最大制限電流を1400mAとし、電流が100mAになった時点で充電を終了とした。その後、2枚の平板に挟み、13kNの圧力をかける圧壊試験を行ったときの内部短絡した電池の発生率を求めた。
表1より、電池構成後に充電を1回以上行い、所定の充放電条件で試験を行った本発明の電池A〜Hの場合、負極表面上に付着させたZn粒子を溶解し拡散することが出来たため、圧壊試験において内部短絡の発生が認められないか、発生率を従来よりも大幅に低減できることが明らかになった。これに対して、電池構成後に充電を行わなかった電池Iの場合、定電流放電を行なうことができないので、Zn粒子を溶解し拡散することが出来なかったため、圧壊試験を行うとセパレータを突き破り内部短絡を引き起こしたと考えられる。
定電流放電時の負極電位(Li/Li)を本発明外の3.5Vで試験を行なった電池Kの場合、内部短絡が多発した。負極表面のZn粒子が溶解すると共に、負極集電体も3.36V付近から溶解して拡散し始めるため、試験後の電池を分解し、セパレータ断面をSEMで観測すると、負極表面から正極表面にCuの析出ブリッチが観測された。析出したCuがセパレータを突き破り内部短絡を引き起したと考えられる。
逆に、定電流放電時の負極電位(Li/Li)が本発明外の1.8Vの電池Jの場合、電池構成前に負極表面に付着させたZn粒子が溶解されず負極表面上に析出したため、圧壊試験を行った結果、内部短絡を引き起こしたと考えられる。
また、定電流放電を停止した後、放置しなかった電池Lの場合、内部短絡が認められた。その電池を分解したところZn粒子が、溶解されず負極表面上に析出していることがわかった。所定内の負極電位(Li/Li)で定電流放電を行うことで、Zn粒子が溶解し始めたが、放電を停止後、放置しなかった為に、Zn粒子が還元され、負極表上に析出しセパレータを突き破り内部短絡を起こしていたと考えられる。
以上の結果から、電池構成後に、少なくとも1回充電を行った後に、負極の電位がリチウムの酸化還元電位に対して2.0V以上3.35V以下となるまで放電を行い、その状態で、3分以上放置し、負極の電池を貴な電位にすることにより、組み立て中に混入した金属異物を溶解させ、溶解により生じた金属イオンを極板中に拡散することで負極表面上への析出を抑制し、内部短絡を防止できることが明らかになった。
そして、負極の電位をリチウムの酸化還元電位に対して3.0V以上3.35V以下となるまで放電を行うことにより、さらに、内部短絡を防止できることができ、放置時間は、3分以上であれば、溶解により生じた金属イオンを極板中に拡散させることができるが、生産稼働率を考慮すると120分以下が好ましいことが明らかになった。
なお、上記実施例では負極材料として炭素材料を用いたが、本発明はこれのみに限定されるものではない。即ち、負極材料として、固相Aのまわりを別の固相Bが包み込んだ複合粒子であり、固相Aがリチウム金属、もしくはリチウムと合金を形成することができる一種類の元素、もしくはリチウムと合金を形成することができる元素を少なくとも一種類以上含む固溶体または金属間化合物からなり、固相Bが固相Aを形成するリチウムまたはリチウムと合金化することが可能な少なくとも一種の元素を含む固溶体、例えばSi、Znなどで同様の効果を得ることができる。
本発明の非水電解液二次電池の製造方によれば、組み立て中に混入した異物による内部短絡を防止することができ、信頼性に優れた非水電解液二次電池の製造方法を提供することができ、パソコンおよび携帯電話等の電子機器の駆動用電源として有用である。
本発明の円筒形リチウムイオン二次電池の縦断面図
符号の説明
11 正極板
12 正極リード
13 負極板
14 負極リード
15 セパレータ
16 上部絶縁版
17 下部絶縁版
18 電池ケース
19 環状溝
20 プレート
21 絶縁ガスケット
22 キャップ
23 参照電極

Claims (2)

  1. リチウム含有遷移金属酸化物を活物質とする正極板と、リチウムを吸蔵放出可能な物質を活物質とする負極板とが、セパレータを介して絶縁されている極板群、非水電解液を電池ケースに挿入してなる二次電池の製造方法であって、前記電池を構成後に少なくとも1回充電を行った後に、負極の電位がリチウムの酸化還元電位に対して2.0V以上3.35V以下となるまで放電を行い、その状態で、3分以上放置することを特徴とする非水電解液二次電池の製造方法。
  2. 前記負極の活物質が、炭素材料もしくは合金のいずれかであることを特徴とする請求項1記載の非水電解液二次電池の製造方法。
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