JP4636264B2 - コンバイン - Google Patents
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Description
また、従来、刈取部から機体後方の未刈り穀稈を分草するナローガイドを設け、該ナローガイドは、前側ナローガイドと後側ナローガイドとに分割して形成し、ナローガイドに機体に対して出入りする調節軸の先端を取付け、調節軸にモータからなる駆動装置を設けた構成は、公知である(特許文献2)
即ち、ナローガイドの調節は、一度すればよいものではなく、圃場内を周回しながら作業するコンバインでは、走行方向によって、穀稈の倒伏方向が相違し、その都度ナローガイドの張出量を変更することで、未刈り穀稈の踏み倒しを防止するのである。
この点、前記公知例のうち前者は、モータにより遠隔操作可能にしているが、藁屑や塵埃や泥土といった汚染物質が多くあるナローガイド近傍にモータを設けているので、故障や耐久性が低いという課題がある。
本願は、モータを用いないナローガイドの遠隔操作を可能にするため、工夫したものである。
分草装置8で分草された未刈り穀稈は、ナローガイド20の前側ナローガイド21と後側ナローガイド22により分草案内される。
このとき、ナローガイド20に機体フレーム1側に押される荷重が掛かると、前側ナローガイド21の前端および後側ナローガイド22の後端が夫々前後に移動して、瞬時に荷重を逃がし、破損防止する。
ナローガイド20が張出位置と格納位置に移動すると、張出位置ではナローガイド20の全長が短く、格納位置では全長が長くなり、このナローガイド20の全長の変化を、前側ナローガイド21の前端および後側ナローガイド22の後端との前後二か所に振り分けて吸収するので、吸収が円滑且つ迅速に行う。
本発明は、前記操作伝達手段25を構成するワイヤーケーブル43を操作するナローガイド操作部材26は、前記操縦部7のナローガイド操作部50に設けた操作溝51に係合させてワイヤーケーブル43を操縦部7側に牽引する構成とし、前記ナローガイド20を張出位置としたときにナローガイド操作部材26が係合する前記操作溝51内の張出操作溝51Aは、ナローガイド20に格納方向に大きな荷重が掛かると、張出操作溝51Aからナローガイド操作部材26が外れるように構成したことを特徴とするコンバインとしたものであり、通常は、ナローガイド操作部材26によるワイヤーケーブル43の牽引操作でナローガイド20は張り出しているが、大きな荷重が掛かると、張出操作溝51Aからナローガイド操作部材26が外れ、ナローガイド20はバネ42の弾力により格納方向に移動し、破損・変形を防止する。
請求項2の発明では、前記請求項1の発明の効果を奏する上に、通常は、ナローガイド操作部材26による操作伝達手段25の牽引操作でナローガイド20は張り出しているが、大きな荷重が掛かると、張出操作溝51Aからナローガイド操作部材26が外れので、ナローガイド20はバネ42の弾力により格納方向に移動し、破損・変形を防止することができる。
前記刈取部4は、最先端位置に分草装置8を左右に並設し、各分草装置8の後側に分草装置8が分草した穀稈を引起す引起装置9を設け、引起装置9の後側には刈刃10を設け、刈刃10の上方から後側には刈刃10によって刈り取った穀稈を搬送する穀稈搬送装置11を設ける。
穀稈搬送装置11の構成は任意であり、図6中、12は穀稈搬送装置11の一部を構成する掻き込み装置、13は穀稈を後方に搬送する後側搬送装置、14は扱深さ調節装置を兼用する株元搬送装置、15は刈取フレーム、16は支持フレーム、17は支持台である。
穀稈搬送装置11(後側搬送装置13)の終端は、脱穀装置3に穀稈を供給する穀稈供給搬送装置19の始端部に臨ませる。後側搬送装置13および株元搬送装置14は、刈取部4の後側で操縦部7の側方に位置させている。
前記ナローガイド20の前後中間部(屈曲部K)には操作伝達手段25の一端を取付け、分草フレーム23の他端は前記操縦部7に設けたナローガイド操作部材(操作レバー)26に接続する。
したがって、操縦部7からナローガイド20の張出と格納の操作ができ、操作性を向上させることができる。
操作リンク27の下部は連結杆28に軸30により回動自在に取付ける。
連結杆28は断面四角筒形状に形成し、同様に、断面四角筒形状に形成したガイド29に摺動のみ自在に挿通する。ガイド29には操作リンク27と連結杆28との軸着部である軸30の取付部分が移動する移動溝31を形成する。ガイド29は、前記機体フレーム1の前側横枠32に固定状態に取付ける。
操作伝達手段25は、ナローガイド操作部材26を下方に押すと、操作リンク27が連結杆28を外側に移動させ、ナローガイド20を張り出させる。反対に、ナローガイド操作部材26を上方に牽引すると、操作リンク27は連結杆28を内側に移動させてナローガイド20を格納する。
そのため、ナローガイド操作部材26の位置によりナローガイド20の張出量(代)が調節可能となる。
また、操作伝達手段25によりナローガイド20を出入りさせるので、操作力を軽減させることができる。
また、ナローガイド操作部材26の高さ位置によって、ナローガイド20の張出代を調節でき、操作性を向上させる。
即ち、ナローガイド20の屈曲部K(軸24)と操作伝達手段25のナローガイド操作部材26の前後位置を同じにすることで、操作伝達手段25の操作リンク27と連結杆28とを横一列に配置でき、操作伝達手段25の操作性を向上させる。
また、ナローガイド操作部材26は操縦部7の固定部に上下するように設け、連結杆28は前側横枠32に設けたガイド29内を移動するだけであるから、操作リンク27および連結杆28の作動スペースを小さくでき、機体全体の小型化に貢献できる。
この場合、操作リンク27と連結杆28とガイド29は、穀稈供給搬送装置19が脱穀装置3の脱穀室(図示省略)への穀稈供給を円滑にするために、脱穀装置3の前側に設けた入口ジョーゴ34の下方に位置させると、空間を有効利用できて、好適である。
したがって、ナローガイド20が張出・格納で出入りするときに、前側ナローガイド21の前端を前後移動させるので、ナローガイド20が出入りが円滑になる。
ナローガイド20は、後側ナローガイド22の前側部分に支持アーム38の先端を軸39により回動自在に取付け、支持アーム38の基部は前記前側横枠32に設けた取付部材40に軸41により回動自在に取付ける。支持アーム38には常時支持アーム38をナローガイド20の格納方向に付勢するバネ42を取付ける。
44はワイヤーケーブル43を接続したアームである(図8等の一部の図において、理解を容易にするため、ワイヤーケーブル43の先端とアーム44とを接続していない)。
後側ナローガイド22の後部の後側取付部45は、機体フレーム1に設けた後側案内部材46に移動自在に取付ける。
即ち、ナローガイド20が張出位置と格納位置に移動すると、張出位置ではナローガイド20の全長が短く、格納位置では全長が長くなり、このナローガイド20の全長の変化を、前側ナローガイド21の前端および後側ナローガイド22の後端との前後二か所に振り分けて吸収するので、吸収が円滑且つ迅速にできるのである。
前記刈取部4の前側案内部材36および機体フレーム1の後側案内部材46は、夫々軸棒部材により形成し、前側ナローガイド21および後側ナローガイド22の前側取付部35および後側取付部45はリング形状に形成し、夫々の接触面積を小さくしてナローガイド20が円滑に移動するようにすると共に、前側取付部35および後側取付部45は前側案内部材36および後側案内部材46の軸方向以外の方向にも回動し、ナローガイド20に機体フレーム1側に押す荷重が掛かったときに変形して荷重を逃がし、破損防止する。
そのため、通常は、ナローガイド操作部材26によるワイヤーケーブル43の牽引操作でナローガイド20は張り出しているが、大きな衝撃(荷重)が掛かると、張出操作溝51Aからナローガイド操作部材26が外れ、ナローガイド20はバネ42の弾力により格納方向に移動し、破損・変形を防止する。
実施例では、「収納」、「短稈」、「標準」の三段の操作溝51を形成している(図13、図15)。
即ち、刈取部4の回動中心Sとナローガイド20の前側ナローガイド21の回動中心となる屈曲部Kとの位置が前後にずれているので、刈取部4が上下回動すると、刈取部4の前側案内部材36と前側ナローガイド21の前側取付部35との位置関係が変化するが、刈取部4の前側案内部材36と前側ナローガイド21の前側取付部35とが相対的に移動することにより、刈取部4とナローガイド20との位置ずれを吸収する。
また、機体フレーム1と刈取部4との位置関係が相違する他の機種であっても、刈取部4に前側案内部材36を設けることにより、ナローガイド20の取付が可能となり、汎用性を向上させられる。
反対に、ナローガイド操作部材26を格納操作すると、ワイヤーケーブル43を弛めるので、ワイヤーケーブル43はバネ42の弾力を作用させて支持アーム38をナローガイド20の格納方向に回動させて格納する。
したがって、操縦部7からの遠隔操作によりナローガイド20の張出・格納させられる。
また、支持アーム38の回動によりナローガイド20の張出・格納を行うので、操作の「コゼ」による負荷が小さく、操作性を向上させる。
即ち、ナローガイド20の前側取付部35を分草装置8の裏(影)に位置(隠して)させて、未刈り地側の未刈り穀稈との接触抵抗が増加するのを防止する。
この点、ナローガイド20の張出機構構成を、前側ナローガイド21の前側を直線的にスライド移動させる構成により実現しているので、合理的な構成となる。
したがって、上下操作レバー61により上下用ワイヤーケーブル60を牽引すると、支持アーム38が上方回動し、張り出したナローガイド20の位置を高くし、未刈り穀稈の上側部分まで機体から離すように案内し、特に、穀稈供給搬送装置19の始端部付近で穀稈供給搬送装置19による未刈り穀稈の巻き込みを防止できて、好適である。
また、ワイヤーケーブル43およびバネ42と、上下用ワイヤーケーブル60およびバネ59上に藁屑が溜るのを防止でき、また、これらの設置および調節作業を容易に行える。
なお、前記した各実施例は、理解を容易にするために、個別または混在させて図示、あるいは説明しているが、これらは夫々種々組合せ可能であり、これらの表現によって、構成・作用等が限定されるものではなく、また、相乗効果を奏する場合も勿論存在する。
2 走行装置
3 脱穀装置
4 刈取部
5 グレンタンク
7 操縦部
20 ナローガイド
21 前側ナローガイド
22 後側ナローガイド
26 ナローガイド操作部材
38 支持アーム
43 ワイヤーケーブル
Claims (2)
- 機体フレーム(1)の下方に走行装置(2)を設け、機体フレーム(1)の上方一側に脱穀装置(3)を設け、機体フレーム(1)の上方他側にグレンタンク(5)を設け、該グレンタンク(5)の前側に操縦部(7)を設け、前記機体フレーム(1)の前方に刈取部(4)を設け、該刈取部(4)の側方から脱穀装置(3)の側方にかけて未刈り穀稈を分草するナローガイド(20)を設け、該ナローガイド(20)を前側ナローガイド(21)と後側ナローガイド(22)とに分割して形成し、前記前側ナローガイド(21)の前端の前側取付部(35)を、前記分草フレーム(23)に設けた軸棒部材により形成した前側案内部材(36)に前後移動自在および回動自在に取付け、前記後側ナローガイド(22)の後部の後側取付部(45)は、機体フレーム(1)に設けた軸棒部材により形成した後側案内部材(46)に前後移動自在および回動自在に取付け、前側ナローガイド(21)の後端部と後側ナローガイド(22)の前端部とを屈曲自在に取付け、前記後側ナローガイド(22)の前側部分に支持アーム(38)の先端を軸(39)により回動自在に取付け、支持アーム(38)の基部は前記機体フレーム(1)の前側横枠(32)に設けた取付部材(40)に軸(41)により回動自在に取付け、支持アーム(38)には該支持アーム(38)をナローガイド(20)の格納方向に常時付勢するバネ(42)を取付け、前記ナローガイド(20)に機体フレーム(1)側に押される荷重が掛かると、前側ナローガイド(21)の前端および後側ナローガイド(22)の後端が夫々前後に移動する構成とし、前記軸(41)または支持アーム(38)には操作伝達手段(25)の一端を取付け、操作伝達手段(25)の他端は前記操縦部(7)に設けたナローガイド操作部材(26)に連結したことを特徴とするコンバイン。
- 請求項1において、前記操作伝達手段(25)を構成するワイヤーケーブル(43)を操作するナローガイド操作部材(26)は、前記操縦部(7)のナローガイド操作部(50)に設けた操作溝(51)に係合させてワイヤーケーブル(43)を操縦部(7)側に牽引する構成とし、前記ナローガイド(20)を張出位置としたときにナローガイド操作部材(26)が係合する前記操作溝(51)内の張出操作溝(51A)は、ナローガイド(20)に格納方向に大きな荷重が掛かると、張出操作溝(51A)からナローガイド操作部材(26)が外れるように構成したことを特徴とするコンバイン。
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