JP5339058B2 - コンバイン - Google Patents
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また、刈取部は、最先端位置に分草装置を左右に複数並設し、各分草装置の後側に分草装置が分草した穀稈を引起す引起装置を設け、各分草装置は分草杆の先端に設け、各分草杆の下方には接地体を夫々設けた構成は公知である(特許文献2)。
また、左右並設した分草装置のうち、少なくとも、右側の分草装置を縦軸回動自在に取付けた構成は公知である(特許文献3)。
前記公知例のうち、特許文献2に記載されたものは、単に、各分草杆の下方に接地体を設けた構成であるから、刈取部の圃場の接地姿勢を安定させるのに一定の効果があるが、刈取部の不要な沈み込みを防止できないという課題がある。
前記公知例のうち、特許文献3に記載されたものは、単に、右側の分草装置を外側回動させるだけであるから、刈幅の変更調節はできるが、刈取部の不要な沈み込みや刈取部の圃場の接地姿勢を安定させられないという課題がある。
本願は、刈取部の不要な沈み込みを効果的に防止しつつ接地姿勢を安定させて、更に、刈幅の変更調節をできるように工夫したものである。
刈取装置4の刈取フレーム15は刈取支持フレーム16の先側に設け、刈取上下シリンダ17により刈取装置4を上下させて刈り高さを調節し、調節された刈り高さよりは下がらずに、前進して刈取作業を行う。
刈取装置4は、刈取装置4と圃場との接地圧力を軽減する補助付勢手段20を刈取上下シリンダ17とは別に設けているので、刈取装置4が圃場上面に接触すると、その反力により刈取装置4の上方退避が許容される。
刈取装置4の各分草装置8を設けた各分草杆25の下方には接地体26を設けているので、接地体26は圃場の起伏変化に伴い刈取装置4を圃場上面に追従昇降させて、圃場上面より所定高さの刈取作業高さに保持する。
複数の分草装置8のうち、少なくとも、右側の分草装置8Aを取り付けた分草杆25は前側分草杆25Aと後側分草杆25Bとに前後に分割し、前側分草杆25Aの基部を後側分草杆15Bに縦軸27により縦軸回動自在に取付け、右側の分草装置8Aに設ける接地体26を後側下方の前側接地体26Aと後側接地体26Bとに分割して、前側分草杆25Aと後側分草杆25Bに夫々取り付けているので、右側の分草装置8Aを通常作業位置に位置させたときは、前側接地体26Aと後側接地体26Bとは直線状に前後に並び、圃場の凸部に接触したときの刈取装置4の上方退避を円滑にさせる。
また、右側の分草装置8Aを外側回動させると、前側接地体26Aだけが外側回動して刈幅が拡大するが、この分草杆25および接地体26を回動させるときの抵抗を軽減させ、右側の分草装置8Aの回動を円滑にする。
請求項2記載の発明は、前記前側接地体26Aの左右両側縁は前記前側分草杆25Aの左右両側縁より夫々側方に突出するように幅広に形成し、該前側接地体26Aの左右両側縁の前側分草杆25Aより側方に突出する幅広部分は、左側方への張り出し幅よりも右側方への張り出し幅を大きく構成し、前記後側接地体26Bの左右幅を前側接地体26Aの最大左右幅よりも狭く構成したコンバインとしたものである。
請求項3記載の発明は、前記補助付勢手段20を構成するバネ機構21を、伸縮自在のバネホルダ22内に大径バネ23と該大径バネ23よりも短い小径バネ24を内蔵し、刈取装置4が最上方位置から所定高さまでの下降するまでは、大径バネ23の単独の弾性力によって刈取装置4を上昇側に付勢し、刈取装置4が前記所定高さから更に下降すときには、前記大径バネ23と小径バネ24の両者の弾性力によって刈取装置4を上昇側に付勢して、該刈取装置4の下降速度が前記最上方位置から前記所定高さまで下降するときの下降速度よりも遅くなる構成としたコンバインとしたものである。
また、前記縦軸27の下方に前側接地体26Aの後端を位置させているので、一層、前側接地体26Aの回動の抵抗が軽減し、右側の分草装置8Aの回動を円滑に行える。
また、前側接地体26Aの後端と後側接地体26Bの前端とが上下に重なるように構成しているので、接地体26を前側接地体26Aと後側接地体26Bとに分割していても、圃場の凸部に接触したときの引っ掛かりが抑制され、補助付勢手段20による刈取装置4の上方退避を円滑に行える。
また、前記縦軸27の下方に前側接地体26Aの後端のみならず、前側接地体26Aの後端と後側接地体26Bの前端との上下の重なり部分も位置するので、縦軸27付近を保護でき、藁屑等が縦軸27付近に溜まるのを防止できる。
また、前側接地体26Aは側面視において、前端より後端を低くして前上がりに取付けているので、前側接地体26Aによる圃場の泥を押す抵抗を軽減させることができる。
請求項2記載の発明では、上記請求項1記載の発明の効果に加え、前側接地体26Aの左側方への張り出し幅を右側方への張り出し幅より小さく構成しているので、左右の分草装置8の間の分草通路内のまだ刈刃10により切断されていない未刈り稈を倒すことがなく、前側接地体26Aの右側方への張り出し幅を大きくしても既刈地側なので、穀稈を倒す虞がなく、前側接地体26Aの接地面積を大きくして、圃場の凸部との接触範囲を広くでき、刈取装置4の上方退避を円滑に行える。
請求項3記載の発明では、上記請求項2記載の発明の効果に加え、刈取装置4の最上方位置から所定高さまで大径バネ23単独の弾力により支持しながら下降させて下降速度を速くして作業の迅速化を図り、所定高さより更に下降させるときは大径バネ23および小径バネ24の両者により支持して下降速度を遅くすることができ、刈取装置4の先端部が接地位置付近では下降速度が最も遅くなって、刈取装置4の先端部が地面に突っ込みにくくなり対地追従の刈取装置4の下げ操作を行い易くすることができる。
前記刈取装置4は、最先端位置に分草装置8を左右に並設し、各分草装置8の後側に分草装置8が分草した穀稈を引起す引起装置9を設け、引起装置9の後側には刈刃10を設け、刈刃10の上方の後側には刈刃10によって刈り取った穀稈を搬送する穀稈搬送装置11を設ける。
刈取上下シリンダ17とは別に、刈取装置4の接地圧力を軽減する補助付勢手段20を設ける(図1では刈取上下シリンダ17および補助付勢手段20の図示を省略している)。補助付勢手段20は刈取装置4の重量よりも所定量だけ小さい反発弾性力を備えたバネ機構21を有して構成し(図4)、バネ機構21は刈取装置4が圃場面との接触で突き上げられると、刈取装置4が上方退避できるように上昇側に付勢し、圃場面からの突き上げがなくなると、刈取装置4の自重で刈取装置4が下降するように構成する。
そのため、刈取装置4が最上方位置から所定高さまでの下降速度は速くし、所定高さより更に下降させるときの下降速度が最上方位置から下降速度より遅くなるように構成する。
前記前側分草杆25Aと後側分草杆25Bの夫々の下方に設けた接地体26は、前側接地体26Aと後側接地体26Bとに分割して設ける。前側接地体26Aと後側接地体26Bは、通常、圃場の凸部に接触したときの補助付勢手段20による刈取装置4の上方退避を円滑にさせ、右側の分草装置8Aを外側回動させるときは前側接地体26Aだけを外側回動させることができ、回動させるときの抵抗を軽減させ、右側の分草装置8Aの回動を円滑にする。
また、前側接地体26Aの後端に、薄い後方突起部35を設け、後方突起部35は後側接地体26Bの先端下方に位置させ、前側接地体26Aの後端と後側接地体26Bの前端とが上下に重なるように構成する。
また、前記縦軸27の下方に前側接地体26Aの後端のみならず、前側接地体26Aの後端と後側接地体26Bの前端との上下重なり部分も位置するので、縦軸27付近を保護でき、藁屑等が縦軸27付近に溜まるのを防止する。
前側接地体26Aと後側接地体26Bとは、前側接地体26Aの接地面積より後側接地体26Bの接地面積を大きく形成する(図5)。
刈取装置4の重量が荷重として掛かる場合、比較的荷重を受けない前側接地体26Aの接地面積より、荷重の大きく掛かる後側接地体26Bの接地面積を大きくしたことにより、刈取装置4を支持する接地圧を低減できる。
また、前側接地体26Aによる圃場の泥を押す抵抗を軽減させることができる。
前記前側接地体26Aは平面視において、分草装置8の分草カバー40と上下に重なるように構成し、分草カバー40と重なる部分の前側接地体26Aは、分草カバー40の左右側縁より夫々内側に位置するようにする(図6)。
図9は、右側の分草装置8Aを外側回動させる操作レバー33の設置位置の他の実施例を示すものであり、操縦部7の側部操作パネル41に操作レバー33を設けている。
上部横伝動ケース50の左右中間に前後方向の刈取上側支持フレーム53の先端を取付け、刈取上側支持フレーム53の基部には機体側に設けた懸架台(図示省略)に回転自在に取り付けた後部横伝動ケース54を設ける。
55はプーリー、56は伝動軸である。
刈取フレーム15は、上部横伝動ケース50と、下部横フレーム51および側部フレーム52とを別体に構成し、上部横伝動ケース50の左右中間に前後方向の刈取上側支持フレーム53の先端を取付けているので、刈取作物適応性を広くできる。
また、ベルコン変速機構60により引起装置9を含めた刈取装置4の回転数の変速を容易に行え、作業性を向上させる。
また、刈取上側支持フレーム53にベルコン変速機構60を設けているので、上部横伝動ケース50および刈取上側支持フレーム53を、下部横フレーム51および側部フレーム52と切り離して、ベルコン変速機構60ごと上下させることができるので、伝動機構の遮断作業を不要にして、引起装置9を上昇させて刈刃10周辺を開放でき、メンテナンス等を容易にできる。
案内ガイド71は、後側搬送装置14の穂先搬送ラグ72の先端軌跡より内側へラップするまで、後方および左右方向へ張り出す形状に形成する。
そのため、長い穀稈や倒伏穀稈の搬送性能を向上させることができる。
刈取装置4は、最先端位置に分草装置8を左右に並設し、各分草装置8の後側に分草装置8が分草した穀稈を引起す引起装置9を設け、引起装置9の後側には刈刃10を設け、刈刃10の上方の後側には刈刃10によって刈り取った穀稈を搬送する穀稈搬送装置11を設けているので、刈取装置4が前進すると、分草装置8が圃場の穀稈を分草し、各分草装置8が分草した穀稈を引起装置9が引起し、引起した穀稈を刈刃10が切断し、刈刃10によって刈り取った穀稈を穀稈搬送装置11が搬送する。
刈取装置4は、刈取装置4と圃場との接地圧力を軽減する補助付勢手段20を刈取上下シリンダ17とは別に設けているので、刈取装置4が圃場上面に接触すると、その反力により刈取装置4を上方退避させる。
補助付勢手段20は刈取装置4の不要な沈み込みを防止する。
しかして、複数の分草装置8のうち、少なくとも、右側の分草装置8Aを取り付けた分草杆25は前側分草杆25Aと後側分草杆25Bとに前後に分割し、前側分草杆25Aの基部を後側分草杆25Bに縦軸27により縦軸回動自在に取付け、右側の分草装置8Aの後側下方の前側接地体26Aと後側接地体26Bとに分割して、前側分草杆25Aと後側分草杆25Bの夫々の下方に取り付けているので、右側の分草装置8Aを通常作業位置に位置させたときは、前側接地体26Aと後側接地体26Bとは直線状に前後に並び、圃場の凸部に接触したときの刈取装置4の上方退避を円滑にさせる。
この場合、右側の分草装置8Aの回動中心となる縦軸27の下方に前側接地体26Aの後端を位置させると、一層、前側接地体26Aの回動の抵抗を軽減させ、右側の分草装置8Aの回動を円滑にする。
後側接地体26Bの左右幅は前側接地体26Aの最も広い左右幅に比し、狭く構成しているので、右側の分草装置8Aを外側回動させたとき後側接地体26Bの泥土の引っ掛けを抑制できる。
前側接地体26Aは平面視において、分草装置8の分草カバー40と上下に重なるように構成し、分草カバー40と重なる部分の前側接地体26Aは、分草カバー40の左右側縁より夫々内側に位置させているので、分草装置8の分草カバー40が先に穀稈に接触し、前側接地体26Aが分草装置8の分草作用に悪影響を与えるのを防止する。
なお、前記した各実施例は、理解を容易にするために、個別または混在させて図示、あるいは説明しているが、これらは夫々種々組合せ可能であり、これらの表現によって、構成・作用等が限定されるものではなく、また、相乗効果を奏する場合も勿論存在する。
Claims (3)
- 機体フレーム(1)の下方に走行装置(2)を、上方一側に脱穀装置(3)を、夫々設け、前記機体フレーム(1)の前方には刈取上下シリンダ(17)により上下する刈取装置(4)を設け、刈取上下シリンダ(17)とは別に刈取装置(4)を支持して刈取装置(4)の接地圧を軽減する補助付勢手段(20)を設け、前記刈取装置(4)は、その前部に分草装置(8)を左右に複数並設し、各分草装置(8)の後側に分草装置(8)が分草した穀稈を引起す引起装置(9)を設け、前記各分草装置(8)は分草杆(25)の先端に設け、各分草杆(25)の下方には圃場の起伏変化に伴い圃場上面に接触しつつ追従昇降する接地体(26)を夫々設け、前記分草装置(8)のうち、少なくとも、右側の分草装置(8A)を取付けた分草杆(25)は前側分草杆(25A)と後側分草杆(25B)とに前後に分割し、前側分草杆(25A)は後側分草杆(25B)に対して縦軸(27)により縦軸回動自在に取付け、前記接地体(26)のうち前記前側分草杆(25A)と後側分草杆(25B)とに設けた接地体(26)は前側分草杆(25A)に一体の前側接地体(26A)と後側分草杆(25B)に一体の後側接地体(26B)とに分割して形成し、前記前側接地体(26A)は側面視において、前端より後端を低くして前上がりに取付け、前記前側接地体(26A)の後端を前記縦軸(27)の下方に配置すると共に、前記前側接地体(26A)の後端部を前記後側接地体(26B)の前端部の下側に重ねたことを特徴とするコンバイン。
- 請求項1記載のコンバインにおいて、前記前側接地体(26A)の左右両側縁は前記前側分草杆(25A)の左右両側縁より夫々側方に突出するように幅広に形成し、該前側接地体(26A)の左右両側縁の前側分草杆(25A)より側方に突出する幅広部分は、左側方への張り出し幅よりも右側方への張り出し幅を大きく構成し、前記後側接地体(26B)の左右幅を前側接地体(26A)の最大左右幅よりも狭く構成したコンバイン。
- 請求項2記載のコンバインにおいて、前記補助付勢手段(20)を構成するバネ機構(21)を、伸縮自在のバネホルダ(22)内に大径バネ(23)と該大径バネ(23)よりも短い小径バネ(24)を内蔵し、刈取装置(4)が最上方位置から所定高さまでの下降するまでは、大径バネ(23)の単独の弾性力によって刈取装置(4)を上昇側に付勢し、刈取装置(4)が前記所定高さから更に下降すときには、前記大径バネ(23)と小径バネ(24)の両者の弾性力によって刈取装置(4)を上昇側に付勢して、該刈取装置(4)の下降速度が前記最上方位置から前記所定高さまで下降するときの下降速度よりも遅くなる構成としたコンバイン。
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