JP4635263B2 - 前照灯照射角度制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、車両に配設される前照灯の照射角度を制御する前照灯照射角度制御システムに関する。
この種の技術としては従来、例えば特許文献1に記載の技術が知られている。この文献に記載された技術では、自車両の車輪速を検出する車輪速センサによって検出される車輪速と、自車両のステアリングホイールの操舵角を検出する操舵角センサによって検出される操舵角とに基づき、所定時間経過後に自車両が到達すると予測される到達地点が、自車両の前照灯によって照射される照射範囲内に収まるように、前照灯の照射角度を制御している。
特開2003−72460号公報
しかしながら、上述した前照灯照射角度制御システムでは、所定時間経過後に自車両が到達すると予測される到達地点が照射範囲に収まるように前照灯の照射角度を制御するとはいえ、車輪速や操舵角に基づいて前照灯の照射角度を決定していることから、前照灯の照射角度の制御が実際に開始される時期は、自車両が実際にカーブに入る直前、すなわち、自車両がカーブの開始点に極めて近い位置に到達して以後となってしまう。通常、車両を運転する運転者は、自車両のハンドルを操舵する前に、すなわち、自車両が実際にカーブに入る手前で、そのカーブの深さやカーブのきつさ等を予め視認している。したがって、例えば夜間に車両を運転する場合、自車両が実際にカーブに入る手前で、そのカーブの深さやカーブのきつさ等を予め視認しようとしても、前照灯によってそのカーブがまだ照らされていないため、自車両が進入するカーブの線型を自車両の運転者が予め視認しておくことは難しい。
本発明は、こうした実情を鑑みてなされたものであって、その目的は、自車両の運転者が当該自車両の進入するカーブの線型を予めより的確に視認することのできる前照灯照射角度制御システムを提供することにある。
こうした目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、車両に配設される前照灯の照射角度を制御する前照灯照射角度制御システムであって、自車両の現在地を検出する自車両検出手段と、道路情報を記憶保持する記憶保持手段と、前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両が進入するカーブの半径を取得する半径情報取得手段と、前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報を取得する距離情報取得手段と、前記カーブが、異なる方向へ連続して曲がる線型を有するS字カーブであるか否かを前記道路情報に基づいて判定するとともに、その判定結果である線型情報を取得する線型情報取得手段と、前記カーブ半径、前記距離情報、及び前記線型情報に基づいて、前記前照灯の照射角度を算出する照射角度算出部と、前記照射角度算出部にて算出された照射角度に前記前照灯を制御する照射角度制御部とを備え、前記線型情報取得手段は、前記カーブがS字カーブであると判定するとき、前記線型情報Cとして「1」を出力するとともに、前記カーブがS字カーブでないと判定するとき、前記線型情報Cとして「0」を出力し、前記距離情報取得手段は、前記カーブの開始点を基準として、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報L[m]を取得し、前記照射角度算出部は、カーブ半径R[m]、距離情報L[m]、及び線型情報Cを独立変数として、これら独立変数がそれぞれ所定係数β1〜δ1にて重み付けされるとともに、定数α1を含めた下式(8)に基づいて、自車両前方を基準とするスイブル角度θ[度]を前記前照灯の照射角度として算出し、前記照射角度制御部は、前記照射角度算出部にて算出されたスイブル角度θに前記前照灯を制御する前照灯照射角度制御システムにおいて、前記カーブがS字カーブであると判定されるとき、前記カーブがS字カーブでないと判定されるときに比べて、前記前照灯の照射方向を当該自車両の前方正面に近づけるべく、前記スイブル角度θの絶対値の大きさが小さくなるように、前記係数及び定数が定められていることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明では、車両に配設される前照灯の照射角度を制御する前照灯照射角度制御システムであって、自車両の現在地を検出する自車両検出手段と、道路情報を記憶保持する記憶保持手段と、前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両が進入するカーブの半径を取得する半径情報取得手段と、前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報を取得する距離情報取得手段と、前記カーブが、異なる方向へ連続して曲がる線型を有するS字カーブであるか否かを前記道路情報に基づいて判定するとともに、その判定結果である線型情報を取得する線型情報取得手段と、前記カーブ半径、前記距離情報、及び前記線型情報に基づいて、前記前照灯の照射角度を算出する照射角度算出部と、前記照射角度算出部にて算出された照射角度に前記前照灯を制御する照射角度制御部とを備え、前記線型情報取得手段は、前記カーブがS字カーブであると判定するとき、前記線型情報Cとして「1」を出力するとともに、前記カーブがS字カーブでないと判定するとき、前記線型情報Cとして「0」を出力し、前記距離情報取得手段は、前記カーブの開始点を基準として、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報L[m]を取得し、前記照射角度算出部は、カーブ半径R[m]、距離情報L[m]、及び線型情報Cを独立変数として、これら独立変数がそれぞれ所定係数β1〜δ1にて重み付けされるとともに、定数α1を含めた下式(8)に基づいて、自車両前方を基準とするスイブル角度θ[度]を前記前照灯の照射角度として算出し、前記照射角度制御部は、前記照射角度算出部にて算出されたスイブル角度θに前記前照灯を制御する前照灯照射角度制御システムにおいて、前記カーブの半径が大きくなるほど、前記前照灯の照射方向を当該自車両の前方正面に近づけるべく、前記スイブル角度の絶対値の大きさが小さくなるように、前記係数及び定数が定められていることを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明では、車両に配設される前照灯の照射角度を制御する前照灯照射角度制御システムであって、自車両の現在地を検出する自車両検出手段と、道路情報を記憶保持する記憶保持手段と、前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両が進入するカーブの半径を取得する半径情報取得手段と、前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報を取得する距離情報取得手段と、前記カーブが、異なる方向へ連続して曲がる線型を有するS字カーブであるか否かを前記道路情報に基づいて判定するとともに、その判定結果である線型情報を取得する線型情報取得手段と、前記カーブ半径、前記距離情報、及び前記線型情報に基づいて、前記前照灯の照射角度を算出する照射角度算出部と、前記照射角度算出部にて算出された照射角度に前記前照灯を制御する照射角度制御部とを備え、前記線型情報取得手段は、前記カーブがS字カーブであると判定するとき、前記線型情報Cとして「1」を出力するとともに、前記カーブがS字カーブでないと判定するとき、前記線型情報Cとして「0」を出力し、前記距離情報取得手段は、前記カーブの開始点を基準として、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報L[m]を取得し、前記照射角度算出部は、カーブ半径R[m]、距離情報L[m]、及び線型情報Cを独立変数として、これら独立変数がそれぞれ所定係数β1〜δ1にて重み付けされるとともに、定数α1を含めた下式(8)に基づいて、自車両前方を基準とするスイブル角度θ[度]を前記前照灯の照射角度として算出し、前記照射角度制御部は、前記照射角度算出部にて算出されたスイブル角度θに前記前照灯を制御する前照灯照射角度制御システムにおいて、前記距離が短くなるほど、前記前照灯の照射方向を当該自車両が曲がる方向に向けるべく、前記スイブル角度の絶対値が大きくなるように、前記係数及び定数が定められていることを特徴とする。
(数8)
スイブル角度θ=定数α1+β1×カーブ半径R+γ1×距離L+δ1×線型情報C・・・(8)
前照灯照射角度制御システムとしてのこのような構成では、まず、自車両検出手段にて検出された自車両の現在地、及び、記憶保持手段に記憶保持された道路情報に基づいて、半径情報取得手段を通じて、自車両が進入するカーブの半径についての情報が取得される。また、同様に、自車両の現在地及び道路情報に基づいて、距離情報取得手段を通じて、自車両の現在地からカーブの開始点までの距離についての情報が取得される。さらに、同様に、自車両の現在地及び道路情報に基づいて、線型情報取得手段を通じて、自車両が進入するカーブがS字カーブであるか否かについて判定され、その判定結果が線型情報として取得される。こうして各種手段によって取得されたカーブ半径、距離情報、及び線型情報に基づいて、前照灯照射角度算出部にて前照灯の照射角度が算出される。そして、算出された照射角度に、前照灯角度制御手段を通じて、前照灯が制御されるようになる。
上記構成では、課題の欄に記載した従来技術のように実際の車輪速や操舵角に基づいて前照灯の照射角度が算出されるのでなく、上記各種手段を通じて予め取得された情報に基づいて前照灯の照射角度が算出される。したがって、前照灯の照射角度の制御は、自車両が実際にカーブに入る直前に実行されるのではなく、自車両が実際にカーブに入る前に、運転者がカーブの深さやカーブのきつさ等を視認する時期に合わせて、予め実行することができるようになる。
また、自車両が進入するカーブが、例えばS字カーブのように、異なる方向へ連続して曲がる線型であるような場合には、手前のカーブ線型に合わせて前照灯の照射角度を制御した後、続くカーブ線型に合わせて急激に前照灯の照射角度を制御することとなる。そして、課題の欄に記載した従来の前照灯照射角度制御装置では、前照灯の照射角度の制御が実際に開始される時期が、自車両が実際にカーブに入る直前であるため、運転者が手前のカーブ線型を視認することができたとしても、前照灯による照射が遅れ、運転者が後に続くカーブ線型を視認することができなくなるおそれもある。その点、上記構成では、線型情報取得手段を通じて取得される線型情報は、カーブがS字カーブであるか否かの判定結果であるため、手前のカーブ線型だけでなく、続くカーブ線型も見据えて、前照灯の照射角度を算出することができるようになる。ひいては、運転者が当該自車両の進入するカーブの線型をより的確に予め視認することができるようになる。
また、前照灯照射角度制御システムとしての上記請求項1,5,11に記載の構成によれば、カーブ半径R、距離L及び線型情報Cを考慮して立式された上式(8)にて示される一次式を通じて、簡単な演算にて、スイブル角度θを算出することができるようになる。
また、上記請求項1に記載の構成によれば、手前のカーブだけでなく後に続くカーブの線型も見渡すことができるようになる。
一方、上記目的を達成するため、請求項6に記載の発明では、車両に配設される前照灯の照射角度を制御する前照灯照射角度制御システムであって、自車両の現在地を検出する自車両検出手段と、道路情報を記憶保持する記憶保持手段と、前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両が進入するカーブの半径を取得する半径情報取得手段と、前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報を取得する距離情報取得手段と、自車両が走行する道路の現在地の前方方向における当該自車両の前後方向の勾配情報を取得する勾配情報取得手段と、前記カーブ半径、前記距離情報、及び前記勾配情報に基づいて、前記前照灯の照射角度を算出する照射角度算出部と、前記照射角度算出部にて算出された照射角度に前記前照灯を制御する照射角度制御部とを備え、前記距離情報取得手段は、前記カーブの開始点を基準として、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報L[m]を取得し、前記照射角度算出部は、カーブ半径R[m]、距離情報L[m]、及び勾配情報φ[%]を独立変数として、これら独立変数がそれぞれ所定係数β2〜ε2にて重み付けされるとともに、定数α2を含めた下式(9)に基づいて、自車両前方を基準とするスイブル角度θ[度]を前記前照灯の照射角度として算出し、前記照射角度制御部は、前記照射角度算出部にて算出された前記スイブル角度θに前記前照灯を制御する前照灯照射角度制御システムにおいて、
前記カーブの半径が大きくなるほど、前記前照灯の照射方向を当該自車両の前方正面に近づけるべく、前記スイブル角度の絶対値の大きさが小さくなるように、前記係数及び定数が定められていることを特徴とする。
また、請求項12に記載の発明では、車両に配設される前照灯の照射角度を制御する前照灯照射角度制御システムであって、自車両の現在地を検出する自車両検出手段と、道路情報を記憶保持する記憶保持手段と、前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両が進入するカーブの半径を取得する半径情報取得手段と、前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報を取得する距離情報取得手段と、自車両が走行する道路の現在地の前方方向における当該自車両の前後方向の勾配情報を取得する勾配情報取得手段と、前記カーブ半径、前記距離情報、及び前記勾配情報に基づいて、前記前照灯の照射角度を算出する照射角度算出部と、前記照射角度算出部にて算出された照射角度に前記前照灯を制御する照射角度制御部とを備え、前記距離情報取得手段は、前記カーブの開始点を基準として、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報L[m]を取得し、前記照射角度算出部は、カーブ半径R[m]、距離情報L[m]、及び勾配情報φ[%]を独立変数として、これら独立変数がそれぞれ所定係数β2〜ε2にて重み付けされるとともに、定数α2を含めた下式(9)に基づいて、自車両前方を基準とするスイブル角度θ[度]を前記前照灯の照射角度として算出し、前記照射角度制御部は、前記照射角度算出部にて算出された前記スイブル角度θに前記前照灯を制御する前照灯照射角度制御システムにおいて、前記距離が短くなるほど、前記前照灯の照射方向を当該自車両が曲がる方向に向けるべく、前記スイブル角度の絶対値が大きくなるように、前記係数及び定数が定められていることを特徴とする。
(数9)
スイブル角度θ=定数α2+β2×カーブ半径R+γ2×距離L+ε2×勾配情報φ・・・(9)
前照灯照射角度制御システムとしてのこのような構成では、まず、自車両検出手段にて検出された自車両の現在地、及び、記憶保持手段に記憶保持された道路情報に基づいて、半径情報取得手段を通じて、自車両が進入するカーブの半径についての情報が取得される。また、同様に、自車両の現在地及び道路情報に基づいて、距離情報取得手段を通じて、自車両の現在地からカーブの開始点までの距離についての情報が取得される。そして、勾配情報取得手段を通じて、自車両が走行する道路の現在地の前方方向における当該自車両の前後方向の勾配情報が取得される。こうして各種手段によって取得されたカーブ半径、距離情報、及び勾配情報に基づいて、前照灯照射角度算出部にて前照灯の照射角度が算出される。そして、算出された照射角度に、前照灯角度制御手段を通じて、前照灯が制御されるようになる。
上記構成では、課題の欄に記載した従来技術のように実際の車輪速や操舵角に基づいて前照灯の照射角度が算出されるのでなく、上記各種手段を通じて予め取得された情報に基づいて前照灯の照射角度が算出される。したがって、前照灯の照射角度の制御は、自車両が実際にカーブに入る直前に実行されるのではなく、自車両が実際にカーブに入る前に、運転者がカーブの深さやカーブのきつさ等を視認する時期に合わせて、予め実行することができるようになる。
また、自車両が進入するカーブが例えば上り勾配であるときには、前照灯による自車両前方の照射距離は、平坦路におけるよりも、短くなってしまう。その点、上記構成では、照射角度算出部は、勾配情報に基づいて前照灯の照射角度を算出しているため、道路の勾配を考慮した上で、前照灯の照射角度を制御することができるようになる。ひいては、運転者が当該自車両の進入するカーブの線型をより的確に予め視認することができるようになる。
また、前照灯照射角度制御システムとしての上記請求項6,12に記載の構成によれば、カーブ半径R、距離L、及び勾配情報φを考慮して立式された上式(9)にて示される一次式を通じて、簡単な演算で、スイブル角度θを算出することができるようになる。
また、例えば日本においては、一般に、車両の運転席は車室内右側に配設されて、車両は左車線を走行する。一方、欧米等においては、一般に、車両の運転席は車室内左側に配設されて、車両は右車線を走行する。いずれの場合であれ、一般に、車両の運転席が車室内中央に配設されることは少なく、偏倚した位置に配設されている。
さらに、例えば日本においては、一般に、左側前照灯は右側前照灯よりも上方に向けて配設されており、自車両の前方左側の方が前方右側よりも照射距離が長くなるように配光されている。一方、例えば欧州においては、一般に、右側前照灯は左側前照灯よりも上方に向けて配設されており、自車両の前方右側の方が前方左側よりも照射距離が長くなるように配光されている。
このように、運転席が偏倚した位置に配設されるため、さらには、配光が異なるため、道路が所定の勾配で傾斜している場合、カーブの線型が左カーブであるか、あるいは、右カーブであるかによって、運転者が望ましいとする前照灯の照射方向が異なることが、発明者らによって確認されている。
詳しくは、カーブ線型が運転席側に曲がる線型であって、かつ、自車両の現在地の前方方向における勾配が増大(日本では上りの右カーブ)するとき、前照灯による自車両前方の照射距離は、平坦路におけるよりも、短くなってしまう。そうした場合にあっては、スイブル角度が大きくなるように設定する方が、前照灯による自車両前方の照射距離が長くなる可能性が高まる。すなわち、運転者がカーブ線型を視認可能となる可能性が高まる。
一方、カーブ線型が運転席側に曲がる線型であって、かつ、自車両の現在地の前方方向における勾配が減少(日本では下りの右カーブ)するとき、自車両の前照灯はそもそも水平方向に照射されるため、前照灯のスイブル角度を制御しようとしまいと、運転者によるカーブ線型の視認の容易さは影響されない。
他方、カーブ線型が助手席側に曲がる線型であるとき(日本では左カーブ)、運転者が最も注視する箇所は、カーブ線型のうち、手前の曲線(自車両が走行する車線の路側)ではなく、奥(前方)の曲線(対向車線の路側)である。そして、既述したように、助手席側の前照灯は運転席側の前照灯よりも上方に向けて配設されており、自車両の前方助手席側の方が前方運転席側よりも照射距離が長くなるように配光されているため、そもそも、そうした注視箇所は十分に照射されている。したがって、カーブ線型が助手席側に曲がる線型であるとき、スイブル角度を制御する要求は小さく、また、スイブル角度を制御しても、運転者がカーブ線型をさらに容易に視認できるようになることに寄与しない。
その点、上記請求項6に記載の構成において、例えば請求項7に記載の発明のように、前記照射角度算出部は、当該自車両が運転席側に曲がるとき、スイブル角度θを下式(10)に基づき算出するとともに、助手席側に曲がるとき、スイブル角度θを下式(11)に基づき算出し、前記照射角度制御部は、前記照射角度算出部にて算出されたスイブル角度に前記前照灯を制御することが望ましい。あるいは、上記請求項12に記載の構成において、例えば請求項13に記載の発明のように、前記照射角度算出部は、当該自車両が運転席側に曲がるとき、スイブル角度θを下式(10)に基づき算出するとともに、助手席側に曲がるとき、スイブル角度θを下式(11)に基づき算出し、前記照射角度制御部は、前記照射角度算出部にて算出されたスイブル角度に前記前照灯を制御することが望ましい。これにより、上述した実情に沿うように、前照灯のスイブル角度を的確に制御することができるようになる。
(数10)
スイブル角度θ=定数α3+β3×カーブ半径R+γ3×距離L+ε3×勾配情報φ・・
・(10)
(数11)
スイブル角度θ=定数α4+β4×カーブ半径R+γ4×距離L・・・(11)
他方、上記目的を達成するため、請求項2に記載の発明では、車両に配設される前照灯の照射角度を制御する前照灯照射角度制御システムであって、自車両の現在地を検出する自車両検出手段と、道路情報を記憶保持する記憶保持手段と、前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両が進入するカーブの半径を取得する半径情報取得手段と、前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報を取得する距離情報取得手段と、前記カーブが、異なる方向へ連続して曲がる線型を有するS字カーブであるか否かを前記道路情報に基づいて判定するとともに、その判定結果である線型情報を取得する線型情報取得手段と、自車両が走行する道路の現在地の前方方向における当該自車両の前後方向の勾配情報を取得する勾配情報取得手段と、前記カーブ半径、前記距離情報、前記線型情報、及び前記勾配情報に基づいて、前記前照灯の照射角度を算出する照射角度算出部と、前記照射角度算出部にて算出された前記照射角度に前記前照灯を制御する照射角度制御部とを備え、前記線型情報取得手段は、前記カーブがS字カーブであると判定するとき、前記線型情報Cとして「1」を出力するとともに、前記カーブがS字カーブでないと判定するとき、前記線型情報Cとして「0」を出力し、前記距離情報取得手段は、前記カーブの開始点を基準として、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報L[m]を取得し、前記照射角度算出部は、カーブ半径R[m]、距離情報L[m]、線型情報C、及び勾配情報φ[%]を独立変数として、これら独立変数がそれぞれ所定係数β5〜ε5にて重み付けされるとともに、定数α5を含めた下式(12)に基づいて、自車両前方を基準とするスイブル角度θ[度]を前記前照灯の照射角度として算出し、前記照射角度制御部は、前記照射角度算出部にて算出された前記スイブル角度θに前記前照灯を制御する前照灯照射角度制御システムにおいて、前記カーブがS字カーブであると判定されるとき、前記カーブがS字カーブでないと判定されるときに比べて、前記前照灯の照射方向を当該自車両の前方正面に近づけるべく、前記スイブル角度θの絶対値の大きさが小さくなるように、前記係数及び定数が定められていることを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明では、車両に配設される前照灯の照射角度を制御する前照灯照射角度制御システムであって、自車両の現在地を検出する自車両検出手段と、道路情報を記憶保持する記憶保持手段と、前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両が進入するカーブの半径を取得する半径情報取得手段と、前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報を取得する距離情報取得手段と、前記カーブが、異なる方向へ連続して曲がる線型を有するS字カーブであるか否かを前記道路情報に基づいて判定するとともに、その判定結果である線型情報を取得する線型情報取得手段と、自車両が走行する道路の現在地の前方方向における当該自車両の前後方向の勾配情報を取得する勾配情報取得手段と、前記カーブ半径、前記距離情報、前記線型情報、及び前記勾配情報に基づいて、前記前照灯の照射角度を算出する照射角度算出部と、前記照射角度算出部にて算出された前記照射角度に前記前照灯を制御する照射角度制御部とを備え、前記線型情報取得手段は、前記カーブがS字カーブであると判定するとき、前記線型情報Cとして「1」を出力するとともに、前記カーブがS字カーブでないと判定するとき、前記線型情報Cとして「0」を出力し、前記距離情報取得手段は、前記カーブの開始点を基準として、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報L[m]を取得し、前記照射角度算出部は、カーブ半径R[m]、距離情報L[m]、線型情報C、及び勾配情報φ[%]を独立変数として、これら独立変数がそれぞれ所定係数β5〜ε5にて重み付けされるとともに、定数α5を含めた下式(12)に基づいて、自車両前方を基準とするスイブル角度θ[度]を前記前照灯の照射角度として算出し、前記照射角度制御部は、前記照射角度算出部にて算出された前記スイブル角度θに前記前照灯を制御する前照灯照射角度制御システムにおいて、前記カーブの半径が大きくなるほど、前記前照灯の照射方向を当該自車両の前方正面に近づけるべく、前記スイブル角度の絶対値の大きさが小さくなるように、前記係数及び定数が定められていることを特徴とする。
また、請求項14に記載の発明では、車両に配設される前照灯の照射角度を制御する前照灯照射角度制御システムであって、自車両の現在地を検出する自車両検出手段と、道路情報を記憶保持する記憶保持手段と、前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両が進入するカーブの半径を取得する半径情報取得手段と、前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報を取得する距離情報取得手段と、前記カーブが、異なる方向へ連続して曲がる線型を有するS字カーブであるか否かを前記道路情報に基づいて判定するとともに、その判定結果である線型情報を取得する線型情報取得手段と、自車両が走行する道路の現在地の前方方向における当該自車両の前後方向の勾配情報を取得する勾配情報取得手段と、前記カーブ半径、前記距離情報、前記線型情報、及び前記勾配情報に基づいて、前記前照灯の照射角度を算出する照射角度算出部と、前記照射角度算出部にて算出された前記照射角度に前記前照灯を制御する照射角度制御部とを備え、前記線型情報取得手段は、前記カーブがS字カーブであると判定するとき、前記線型情報Cとして「1」を出力するとともに、前記カーブがS字カーブでないと判定するとき、前記線型情報Cとして「0」を出力し、前記距離情報取得手段は、前記カーブの開始点を基準として、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報L[m]を取得し、前記照射角度算出部は、カーブ半径R[m]、距離情報L[m]、線型情報C、及び勾配情報φ[%]を独立変数として、これら独立変数がそれぞれ所定係数β5〜ε5にて重み付けされるとともに、定数α5を含めた下式(12)に基づいて、自車両前方を基準とするスイブル角度θ[度]を前記前照灯の照射角度として算出し、前記照射角度制御部は、前記照射角度算出部にて算出された前記スイブル角度θに前記前照灯を制御する前照灯照射角度制御システムにおいて、前記距離が短くなるほど、前記前照灯の照射方向を当該自車両が曲がる方向に向けるべく、前記スイブル角度の絶対値が大きくなるように、前記係数及び定数が定められていることを特徴とする。
(数12)
スイブル角度θ=定数α5+β5×カーブ半径R+γ5×距離L+δ5×線型情報C+ε5×勾配情報φ・・・(12)
前照灯照射角度制御システムとしてのこのような構成では、まず、自車両検出手段にて検出された自車両の現在地、及び、記憶保持手段に記憶保持された道路情報に基づいて、半径情報取得手段を通じて、自車両が進入するカーブの半径についての情報が取得される。また、同様に、自車両の現在地及び道路情報に基づいて、距離情報取得手段を通じて、自車両の現在地からカーブの開始点までの距離についての情報が取得される。また同様に、自車両の現在地及び道路情報に基づいて、線型情報取得手段を通じて、自車両が進入するカーブがS字カーブであるか否かについて判定され、その判定結果が線型情報として取得される。そしてさらに、勾配情報取得手段を通じて、自車両が走行する道路の現在地における当該自車両の前後方向の勾配情報が取得される。こうして各種手段によって取得されたカーブ半径、距離情報、線型情報、及び勾配情報に基づいて、前照灯照射角度算出部にて前照灯の照射角度が算出される。そして、算出された照射角度に、前照灯角度制御手段を通じて、前照灯が制御されるようになる。
上記構成では、課題の欄に記載した従来技術のように実際の車輪速や操舵角に基づいて前照灯の照射角度が算出されるのでなく、上記各種手段を通じて予め取得された情報に基づいて前照灯の照射角度が算出される。したがって、前照灯の照射角度の制御は、自車両が実際にカーブに入る直前に実行されるのではなく、自車両が実際にカーブに入る前に、運転者がカーブの深さやカーブのきつさ等を視認する時期に合わせて、予め実行することができるようになる。
また、自車両が進入するカーブが、例えばS字カーブのように、異なる方向へ連続して曲がる線型であるような場合には、手前のカーブ線型に合わせて前照灯の照射角度を制御した後、続くカーブ線型に合わせて急激に前照灯の照射角度を制御することとなる。そして、課題の欄に記載した従来の前照灯照射角度制御装置では、前照灯の照射角度の制御が実際に開始される時期が、自車両が実際にカーブに入る直前であるため、運転者が手前のカーブ線型を視認することができたとしても、前照灯による照射が遅れ、運転者が後に続くカーブ線型を視認することができなくなるおそれもある。さらに、自車両が進入するカーブが例えば上り勾配であるときには、前照灯による自車両前方の照射距離は、平坦路におけるよりも短くなることが、発明者らによって確認されている。
その点、上記構成では、線型情報取得手段を通じて取得される線型情報は、カーブがS字カーブであるか否かの判定結果であるため、手前のカーブ線型だけでなく、続くカーブ線型も見据えて、前照灯の照射角度を算出することができるようになる。さらに、上記構成では、照射角度算出部は、勾配情報に基づいて前照灯の照射角度を算出しているため、道路の勾配を考慮した上で、前照灯の照射角度を制御することができるようになる。したがって、運転者が当該自車両の進入するカーブの線型をより的確に予め視認することができるようになる。
また、前照灯照射角度制御システムとしての上記請求項2,8,14に記載の構成によれば、カーブ半径R、距離L、線型情報C、及び勾配情報φを考慮して立式された上式(12)にて示される一次式を通じて、簡単な演算にて、スイブル角度θを算出することができるようになる。
また、例えば日本においては、一般に、車両の運転席は車室内右側に配設されて、車両は左車線を走行する。一方、欧米等においては、一般に、車両の運転席は車室内左側に配設されて、車両は右車線を走行する。いずれの場合であれ、一般に、車両の運転席が車室内中央に配設されることは少なく、偏倚した位置に配設されている。
さらに、例えば日本においては、一般に、左側前照灯は右側前照灯よりも上方に向けて配設されており、自車両の前方左側の方が前方右側よりも照射距離が長くなるように配光されている。一方、例えば欧州においては、一般に、右側前照灯は左側前照灯よりも上方に向けて配設されており、自車両の前方右側の方が前方左側よりも照射距離が長くなるように配光されている。
このように、運転席が偏倚した位置に配設されるため、さらには、配光が異なるため、道路が所定の勾配で傾斜している場合、カーブの線型が左カーブであるか、あるいは、右カーブであるかによって、運転者が望ましいとする前照灯の照射方向が異なることが、発明者らによって確認されている。
詳しくは、カーブ線型が運転席側に曲がる線型であって、かつ、自車両の現在地の前方方向における勾配が増大(日本では上りの右カーブ)するとき、前照灯による自車両前方の照射距離は、平坦路におけるよりも、短くなってしまう。そうした場合にあっては、スイブル角度が大きくなるように設定する方が、前照灯による自車両前方の照射距離が長くなる可能性が高まる。すなわち、運転者がカーブ線型を視認可能となる可能性が高まる。
一方、カーブ線型が運転席側に曲がる線型であって、かつ、自車両の現在地の前方方向における勾配が減少(日本では下りの右カーブ)するとき、自車両の前照灯はそもそも水平方向に照射されるため、前照灯のスイブル角度を制御しようとしまいと、運転者によるカーブ線型の視認の容易さに影響を与えない。
他方、カーブ線型が助手席側に曲がる線型であるとき(日本では左カーブ)、運転者が最も注視する箇所は、カーブ線型のうち、手前の曲線(自車両が走行する車線の路側)ではなく、奥(前方)の曲線(対向車線の路側)である。そして、既述したように、助手席側の前照灯は運転席側の前照灯よりも上方に向けて配設されており、自車両の前方助手席側の方が前方運転席側よりも照射距離が長くなるように配光されているため、そもそも、そうした注視箇所は十分に照射されている。したがって、カーブ線型が助手席側に曲がる線型であるとき、スイブル角度を制御する要求は小さく、また、スイブル角度を制御しても、運転者がカーブ線型をさらに容易に視認できるようになることに寄与しない。
その点、上記請求項2に記載の構成において、例えば請求項3に記載の発明のように、前記照射角度算出部は、当該自車両が運転席側に曲がるとき、スイブル角度θを下式(13)に基づき算出するとともに、助手席側に曲がるとき、スイブル角度θを下式(14)に基づき算出し、前記照射角度制御部は、前記照射角度算出部にて算出されたスイブル角度に前記前照灯を制御することが望ましい。あるいは、上記請求項8に記載の構成において、例えば請求項9に記載の発明のように、前記照射角度算出部は、当該自車両が運転席側に曲がるとき、スイブル角度θを下式(13)に基づき算出するとともに、助手席側に曲がるとき、スイブル角度θを下式(14)に基づき算出し、前記照射角度制御部は、前記照射角度算出部にて算出されたスイブル角度に前記前照灯を制御することが望ましい。あるいは、上記請求項14に記載の構成において、例えば請求項15に記載の発明のように、前記照射角度算出部は、当該自車両が運転席側に曲がるとき、スイブル角度θを下式(13)に基づき算出するとともに、助手席側に曲がるとき、スイブル角度θを下式(14)に基づき算出し、前記照射角度制御部は、前記照射角度算出部にて算出されたスイブル角度に前記前照灯を制御することが望ましい。これにより、上述した実情に沿うように、前照灯のスイブル角度をさらに的確に制御することができるようになる。
(数13)
スイブル角度θ=定数α6+β6×カーブ半径R+γ6×距離L+δ6×線型情報C+ε
6×勾配情報φ・・・(13)
(数14)
スイブル角度θ=定数α7+β7×カーブ半径R+γ7×距離L+δ7×線型情報C・・
・(14)
なお、上記請求項1〜15のいずれか一項に記載の構成において、例えば請求項16に記載の発明のように、前記定数及び前記係数は、カーブ開始点及び該カーブ開始点の所定距離手前の複数の地点に実車を静止させるとともに、この静止された実車の運転席に着座した複数の被験者が、カーブの線型を最も視認しやすいと感じるスイブル角度を、予め定められた複数のスイブル角度の中から選択する実験を通じて決定された値とすることが望ましい。これにより、被験者の望むスイブル角度を実際に実現することができるようになる。
以下、本発明にかかる前照灯照射角度制御システムの一実施の形態について、図1〜図3を参照しつつ説明する。なお、図1は、本実施の形態の前照灯照射角度制御システム100全体のブロック図である。
図1に示されるように、前照灯照射角度制御システム100は、基本的に、各種演算を実行するマイクロコンピュータ1、自車両が走行する道路についての各種情報を取得するカーナビゲーション装置30、図示しない自車両に作用する加速度を検出する加速度センサ41、自車両の車速を車輪速に基づき検出する車速センサ42、自車両前方の左側を照射する左側前照灯50L及び自車両前方の右側を照射する右側前照灯50R等々を備えている。
ここで、カーナビゲーション装置30は、例えばGPS衛星との通信を行う通信部31、該通信部31を介して取得された自車両の現在地に関する情報や自車両周辺の道路情報等々を記憶保持する記憶部32(記憶保持手段)、これら通信部31や記憶部32を制御する判断制御部33等々を備える。ちなみに、記憶部32は、GPS衛星から得られた道路情報を記憶保持するだけでなく、自車両が走行することで新たに得られた情報をさらに追加して記憶保持したり、現在記憶保持している道路情報を更新したりすることもできる。判断制御部33は、通信部31から取得した自車両の現在地や、記憶部32に記憶した道路情報に基づいて、自車両が進入するカーブ半径R[m]についての情報や自車両の現在地からカーブの開始点までの距離L[m]についての情報を取得するとともに、カーブがS字カーブであるか否かについての判断を実行し、その判断結果である線型情報Cを取得する。そして、カーナビゲーション装置30(判断制御部33)は、図1に示されるように、カーブ半径R、距離情報L及び線型情報Cを、自車両内に搭載されるマイクロコンピュータ1に出力する。なお、判断制御部33は、カーブの線型がS字であると判断すると、線型情報Cとして「1」を出力するとともに、カーブの線型がS字でないと判断すると、線型情報Cとして「0」を出力する。
記憶部32に記憶保持される道路情報について詳しく説明する。道路情報は、図示しない表示装置に表示する表示範囲をメッシュ状に分割し、パーセル(地図区画)と呼ばれる個々の分割範囲ごとに、主に、自然地形や線路など道路地図を表示する際の背景となる背景データと、実際の道路に即して道路を表示するための道路データとを有する。このうち、道路データは、1つのパーセルに含まれる全ての道路について、道路が分岐、交差、連結などする地点をノードとして規定し、そのノード間を結ぶリンクによって構成される。ただし、道路の形状が直線以外の場合、実際の道路の形状を模擬するため、ノード間に形状補間点が設定される。この場合、ノードと形状補間点との間や形状補間点同士を結ぶ線分はセグメントと呼ばれ、リンクは複数のセグメントから構成される。
また、図6を用いて、判断制御部33にて実行されるカーブがS字カーブであるか否かについての判定方法を説明する。そもそも、S字カーブは、異なる方向へ曲がる2つのカーブが連結されたカーブである。そこで、判断制御部33は、自車両の現在位置から所定距離前方までの道路情報を取得する。そして、取得された道路情報に含まれる、連続するセグメントの方位が同一方向に変化する状態から、その同一方向とは異なる方向へと、セグメントの方位の変化方向が反転したときに、S字カーブであると判定する。
例えば、図6に示す例では、自車両が地点P1に位置する場合、その地点から前方に伸びる道路は右方向にカーブしているので、その道路に対応するセグメントSg11、Sg12、Sg13の方位は、時計回りの同一方向に変化していく。
しかし、道路は、変曲点P0を境として右カーブから左カーブに変化しているので、変曲点P0後のセグメントSg21、Sg22、Sg23の方位は、各々の前段のセグメントの方位に対して反時計回りの方向に変化する。このように、道路がS字カーブであるとき、その道路を細分化したセグメントの方位は、一定方向に変化した後に、変曲点において変化方向が反転し、今度は逆方向への方位変化を示す。したがって、上述したように、各セグメントの方位の変化方向が反転したことに基づいて、S字カーブであるか否かを判定することができる。
なお、一旦、自車両の走行する道路がS字カーブであると判定された場合には、車両の走行に伴って、新たに上記所定距離範囲に含まれることになったセグメントが、前段のセグメントに対して、上記逆方向への方位変化を示すことを条件として、その判定結果を、自車両が変曲点に達するまで維持することが望ましい。また、上述した所定距離は、自車両の走行速度に応じて変化し、速度が高くなるほど長くなるように設定される。
また、上記左側前照灯50L及び右側前照灯50Rは、基本的には、従来使用されている技術を利用している。すなわち、日本においては、左側前照灯50Lが自車両の助手席側に配設された前照灯に相当し、右側前照灯50Rが自車両の運転席側に配設された前照灯に相当する。なお、上記各種センサ41及び42については、従来使用されている技術を利用しているため、ここでの詳しい説明を割愛する。
マイクロコンピュータ1は、実際には、各種制御処理や演算処理を行うCPU、各種プログラムやデータを保存するための読み取り専用メモリ(ROM)や書き込み可能なメモリ(RAM)等のメモリを含む記憶装置、A/D変換器等の入力回路、出力回路、及び電源回路等によって構成される。しかし、ここでは、機能的に、後述する勾配算出部40、照射角度算出部10及び照射角度制御部20を含むものとして、概念的に説明する。
図1に示されるように、マイクロコンピュータ1は、勾配算出部40を備える。この勾配算出部40は、加速度センサ41及び車速センサ42のセンサ出力値を取り込むとともに、自車両が走行する道路の現在地における当該自車両の前後方向の勾配についての情報(勾配φ)を算出する。詳しくは、上り坂を登坂中の自車両60を図2に示す。この図2に示されるように、自車両60に対しては、自車両60の走行方向の加速度G1と、自車両60の鉛直方向下方に働く重力加速度gが作用する。このうち、加速度G1は、車速センサ42のセンサ出力値である車速Vを時間で微分処理することにより求めることができる。また、自車両60の走行方向を検出軸として配設された加速度センサ41により検出される自車両60の走行方向成分の加速度を加速度G、重力加速度がgの自車両60の走行方向成分をG2とすると、それぞれの成分は、ベクトル和よりG=G1+G2として表される。ここで、両センサの加速度情報から得られる道路の勾配を勾配φとすると、G2=g×sinφとの関係から、下式(15)のように示すことができる。
(数15)
φ=sin-1[(G−G1)/g]・・・(15)
なお、勾配算出部40は、上式(15)に基づく勾配φの算出は所定の周期ごとに実行しており、算出した勾配φを照射角度算出部10に出力する。このようにして、勾配算出部40、加速度センサ41及び車速センサ42によって、勾配情報取得手段が構成されている。
また、図1に示されるように、マイクロコンピュータ1は、照射角度算出部10を備える。照射角度算出部10は、既述したカーナビゲーション装置30からカーブ半径R、距離L、及び線型情報Cを取り込むとともに、勾配算出部40から勾配φを取り込む。そして、取り込んだこれら各種情報に基づいて、左側前照灯50L及び右側前照灯50Rのスイブル角度θ1及びθ2をそれぞれ算出する。なお、スイブル角度θ1及びθ2の算出に際して使用するモデルについては、後述する。そして、照射角度算出部10は、算出したスイブル角度θ1及びθ2を照射角度制御部20に出力する。
また、図1に示されるように、マイクロコンピュータ1は、照射角度制御部20を備える。照射角度制御部20は、上記照射角度算出部10から出力されるスイブル角度θ1及びθ2を取り込む。そして、照射角度制御部20は、自車両が左側(日本では助手席側)へ曲がるとき、すなわち、進入するカーブが左カーブであるとき、左側前照灯50Lがモデルに基づき算出されたスイブル角度θ1となるように制御する。このとき、照射角度制御部20は、右側前照灯50Rがスイブル角度θ2=0となるように、すなわち、自車両の前方正面を照射するように、右側前照灯50Rを制御する。一方、照射角度制御部20は、自車両が右側(日本では運転席側)へ曲がるとき、すなわち、進入するカーブが右カーブであるとき、右側前照灯50Rがモデルに基づき算出されたスイブル角度θ2となるように制御する。このとき、照射角度制御部20は、左側前照灯50Lがスイブル角度θ1=0となるように、すなわち、自車両の前方正面を照射するように、左側前照灯50Lを制御する。
以下、上記照射角度算出部10において、スイブル角度θ1及びθ2の算出に際して使用されるモデルについて説明する。
通常、車両を運転する運転者は、自車両のハンドルを操舵する前に、すなわち、自車両が実際にカーブに入る手前で、そのカーブの深さやカーブのきつさ等を予め視認する。しかしながら、例えば夜間に車両を運転中、特にカーブに進入する際、所定時間経過後に自車両60が到達すると予測される到達地点が照射範囲に収まるように前照灯の照射方向が制御されていないと、そうしたカーブの線型を視認することができない。さらに、そうしたカーブが、異なる方向へ連続して曲がる線型であるS字カーブである場合や上り坂のカーブである場合には、運転者がカーブ線型を予め視認する必要性が極めて高い。
また、例えば日本においては、一般に、車両の運転席は車室内右側に配設されて、車両は左車線を走行する一方、欧米においては、一般に、車両の運転席は車室内左側に配設されて、車両は右車線を走行する。いずれの場合であれ、一般に、車両の運転席が車室内中央に配設されることは少なく、偏倚した位置に配設されている。さらに、例えば日本においては、一般に、左側前照灯は右側前照灯よりも上方に向けて配設されており、自車両の前方左側の方が前方右側よりも照射距離が長くなるように配光されている。一方、例えば欧州においては、一般に、右側前照灯は左側前照灯よりも上方に向けて配設されており、自車両の前方右側の方が前方左側よりも照射距離が長くなるように配光されている。こうした偏倚した位置に配設されるため、さらには、配光が異なるため、カーブの線型が左カーブであるか、あるいは、右カーブであるかによって、運転者がカーブ線型を視認しやすい照射方向が異なっている。
詳しくは、カーブ線型が右カーブであって、かつ、勾配が増大するとき、右側前照灯50Rによる自車両前方の照射距離は、平坦路におけるよりも、短くなってしまう。そうした場合にあっては、スイブル角度θ2が大きくなるように設定する方が、右側前照灯50Rによる自車両前方の照射距離が長くなる可能性が高まる。すなわち、運転者がカーブ線型を視認可能となる可能性が高まる。
一方、カーブ線型が右カーブであって、かつ、勾配が減少するとき、自車両の右側前照灯50R(左側前照灯50Lも)はそもそも水平方向に照射されるため、右側前照灯50Rのスイブル角度θ2を制御しようとしまいと、運転者によるカーブ線型の視認の容易さに影響を与えない。
他方、カーブ線型が左カーブであるとき、運転者が最も注視する箇所は、カーブ線型のうち、手前の曲線(自車両が走行する車線の路側)ではなく、奥(前方)の曲線(対向車線の路側)である。そして、既述したように、左側前照灯50Lは右側前照灯50Rよりも上方に向けて配設されており、自車両の前方左側の方が前方右側よりも照射距離が長くなるように配光されているため、そもそも、そうした注視箇所は十分に照射されている。したがって、カーブ線型が助手席側に曲がる線型であるとき、スイブル角度θ1を制御する要求は小さく、また、スイブル角度θ1を制御しても、運転者がカーブ線型をさらに容易に視認できるようになることに寄与しない。
そこで、本実施の形態では、照射角度算出部10は、左側前照灯50Lのスイブル角度θ1を下式(16)に基づき算出するとともに、右側前照灯50Rのスイブル角度θ2を下式(17)に基づき算出することとした。
(数16)
スイブル角度θ1=定数α6+β6×カーブ半径R+γ6×距離L+δ6×線型情報C・・・(16)
(数17)
スイブル角度θ2=定数α7+β7×カーブ半径R+γ7×距離L+δ7×線型情報C+ε7×勾配情報φ・・・(17)
ここで、スイブル角度θ1及びθ2は、自車両の前方を基準として、右側(日本では運転席側)を正に、左側(日本では助手席側)を負としている。また、上式(16)及び(17)中のカーブ半径R[m]、距離L[m]及び線型情報Cは、カーナビゲーション装置30にて所定周期ごとに取得され、同じく勾配情報φ[%]は、勾配算出部40にて上式(15)に基づき所定周期ごとに算出される。なお、勾配算出部40においては、勾配情報φ[rad]の算出に併せて、その次元も[rad]から[%]に変換される。また、これら独立変数に対し重み付けされる所定係数β6〜δ6及びβ7〜ε7並びに定数α6及びα7は、後述する実験を通じて得られたデータを例えば重回帰分析を用いて決定した値が採用されている。
また、上式(16)及び(17)に基づき算出されるスイブル角度θ1及びθ2に対してはそれぞれ、限界値θ1L及びθ2Lを設定している。詳しくは、上式(16)に基づき算出されたスイブル角度θ1が限界値θ1Lよりも小さいとき、すなわち、「θ1<θ1L(<0)」となるとき、算出されたスイブル角度に替えて限界値θ1Lに、左側前照灯50Lを制御する。同様に、上式(17)に基づき算出されたスイブル角度θ2が限界値θ2Lよりも大きくなるとき、すなわち、「θ2>θ2L(>0)」となるとき、算出されたスイブル角度に替えて限界値θ2Lに、右側前照灯50Rを制御する。こうした限界値θ1L及びθ2Lは、自車両が前照灯をスイブルすることに起因する、対向車の運転者が感じるまぶしさを考慮して設定される。なお、本実施の形態では、限界値θ1L及びθ2Lは、例えば「−5度」及び「15度」にそれぞれ設定されている。
ちなみに、自車両が進入するカーブがS字カーブであるとき、S字カーブでない(すなわち、単一のカーブ)であると判定されるときに比べて、左側前照灯50L及び右側前照灯50Rの照射方向を自車両の前方正面に近づけるように制御することが望ましい。換言すれば、スイブル角度θ1及びθ2の絶対値の大きさが零に近くなることが望ましい。そうした理由は次の通りである。すなわち、S字カーブを走行する場合、手前のカーブを走行し終えるとすぐに次のカーブの開始点に到達するため、運転者は、手前のカーブを走行し終えて次のカーブの開始点に差しかかる僅かな時間で次のカーブの線型を視認する必要がある。その際、前照灯のスイブル角度が、手前のカーブ線型のみを視認しやすい角度に制御されていると、次のカーブ線型を視認することが難しくなってしまう。そのため、手前のカーブ線型については、若干視認しにくくなるとしても、次のカーブ線型も視認することができるように、すなわち、S字カーブ全体を見渡すことのできるスイブル角度に前照灯を制御することが望ましい。そのようなスイブル角度は、自車両の前方正面を照射する角度であり、本実施の形態の場合、スイブル角度θ1及びθ2が零に近い値に設定されることである。
また、進入するカーブの半径が大きいほど、左側前照灯50L及び右側前照灯50Rの照射方向を当該自車両の前方正面に近づけるように制御することが望ましい。換言すれば、スイブル角度θ1及びθ2の絶対値の大きさが零に近くなることが望ましい。そうした理由は次の通りである。カーブの半径が大きくなるほど、カーブが緩やかになり、自車両が走行している道路が直道に近づく。そのため、運転者がカーブ線型を視認しやすい角度とは、自車両の前方正面を照射する角度であり、本実施の形態の場合、スイブル角度θ1及びθ2が零に近い値に設定されることである。
またさらに、自車両がカーブ開始点に近づくほど、左側前照灯50L及び右側前照灯50Rの照射方向を当該自車両が曲がる方向に向けることが望ましい。換言すれば、左カーブであるとき、スイブル角度θ1(>0)が大きくなり、右カーブであるとき、スイブル角度θ2(<0)が小さくなることが望ましい。
本実施の形態では、後述する実験を通じて得られたデータを用いて、例えば重回帰分析にて決定された値が採用されているため、上述した望ましいスイブル角度θ1及びθ2を実現することのできる所定係数β6〜δ6及びβ7〜ε7並びに定数α6及びα7となっている。
図3は、本実施の形態において実行される前照灯照射角度制御処理のフローチャートである。以下、この図3を参照しつつ、本実施の形態の動作を説明する。
まず、前照灯照射角度の自動制御開始の旨が図示しない適宜のスイッチ等を介して確認されると、カーナビゲーション装置30は、ステップS100の処理として、例えばGPS衛星との通信を通じて、自車両の現在地を検出する。また、カーナビゲーション装置30は、続くステップS102の処理として、自車両が進入するカーブの半径(カーブ半径R)を取得する。そして、カーナビゲーション装置30は、ステップS104の処理として、自車両の現在地からカーブの開始点までの距離情報Lを取得する。
このように、各種情報を取得すると、カーナビゲーション装置30は、続くステップS106の判断処理として、自車両が進入するカーブがS字カーブであるか否かについての判断を実行する。ここで、S字カーブであると判断されるとき(ステップS106の判断処理で、Yes)、カーナビゲーション装置30は、続くステップS108の処理として、線形情報「C=1」に設定する。一方、先のステップS106の判断処理において、S字カーブでないと判断されるとき(ステップS106の判断処理で、No)、カーナビゲーション装置30は、続くステップS110の処理として、線形情報「C=0」に設定する。
こうして、線型情報Cを取得すると、続くステップS112の処理として、マイクロコンピュータ1は、既述したように、加速度センサ41のセンサ出力値である加速度情報Gと、車速センサ42のセンサ出力値である車速Vを用いて、上式(15)に基づき、勾配情報φを算出する。
マイクロコンピュータ1(正確には照射角度算出部10)は、続くステップS114の処理として、このようにして取得されたカーブ半径R、距離情報L、線型情報C、及び勾配情報φを用いて、左側前照灯50Lのスイブル角度θ1及び右側前照灯50Rのスイブル角度θ2を上式(16)及び(17)に基づき、それぞれ算出する。なお、このとき、スイブル角度θ1及びθ2の算出に併せて、その算出結果を照射角度制御部20に出力している。
そしてマイクロコンピュータ1(正確には照射角度制御部20)は、続くステップS116の判断処理として、自車両が進入するカーブが右カーブであるか否かを判断する。ここで、右カーブであると判断するとき(ステップS116の判断処理でYes)、照射角度制御部20は、続くステップS118の処理として、左側前照灯50Lをスイブル角度θ1(=0)に制御するとともに、右側前照灯を上式(17)にて算出されたスイブル角度θ2に制御する。一方、ステップS116の判断処理において、自車両が右カーブでないと判断するとき(ステップS116の判断処理でNo)、照射角度制御部20は、続くステップS120の判断処理に移行する。
ステップS120の判断処理においては、照射角度制御部20は、自車両が進入するカーブが左カーブであるか否かを判断する。ここで、左カーブであると判断するとき(ステップS120の判断処理でYes)、続くステップS122の処理として、照射角度制御部20は、上式(16)に基づき算出されたスイブル角度θ1に左側前照灯50Lに制御するとともに、右側前照灯50Rをスイブル角度θ2に制御する。
以上説明した本実施の形態の前照灯照射角度制御システム100によれば、自車両60が左カーブに進入する際には、カーブ半径R、距離L及び線型情報Cを考慮しながらも簡単な演算を通じてスイブル角度θ1が算出され、左側前照灯50Lの照射方向がスイブル角度θ1となるように、左側前照灯50Lが制御されるようになる。また、自車両60が右カーブに進入する際には、カーブ半径R、距離L及び線型情報Cに加えて勾配情報φも考慮されつつ簡単な演算を通じてスイブル角度θ2が算出され、右側前照灯50Rの照射方向がスイブル角度θ2となるように、右側前照灯50Rが制御されるようになる。すなわち、車室内における運転席の配設位置に応じた前照灯50L及び50Rの照射方向制御が実現されるようになる。
また、本実施の形態の前照灯照射角度制御システムによれば、上式(16)及び(17)に示されるように、独立変数として距離Lが採用されているため、前照灯照射角度制御は、自車両60が実際にカーブに入る直前に実行されるのではなく、自車両が実際にカーブに入る前に、予め、実行されるようになる。さらに、本実施の形態の前照灯照射角度制御システムによれば、上式(16)及び(17)に示されるように、独立変数として線型情報Cが採用されているため、前照灯照射角度制御は、自車両60が進入するカーブの線型に応じて実行されるようになる。またさらに、本実施の形態の前照灯照射角度制御システム100によれば、上式(17)に示されるように、独立変数として勾配情報φが採用されているため、前照灯照射角度制御は、自車両60が進入するカーブの勾配に応じて実行されるようになる。これにより、運転者が自車両60の進入するカーブの線型をより的確に、予め視認することができるようになる。
なお、図4及び図5を参照して、上式(16)及び(17)中の所定係数β6〜δ6及びβ7〜ε7並びに定数α6及びα7を決定するために必要となるデータを取得する実験について説明する。図4は、そうした実験態様の一例を平面方向から示す模式図である。
この実験では、図4に示されるように、自車両60の運転席に着座した被験者は、カーブ開始点BC及び該カーブ開始点BCの所定距離手前の複数の地点BC1及びBC2に自車両を静止させるとともに、カーブの線型を最も視認しやすいと感じるスイブル角度を予め定められた複数のスイブル角度の中から選択する。
詳しくは、図4に示されるように、被験者は、まず、該被験者が運転する自車両60を、カーブ開始点BCから第2所定距離(例えば「27.8m」)手前の地点BC2に停止させる。なお、この第2所定距離は、自車両60が例えば「50km/時」で走行したとき、カーブ開始点BCに到達するまでに「2秒」を要する距離である。
こうした地点BC2に自車両60を静止させると、被験者は、カーブの線型を最も視認しやすいと感じるスイブル角度を、予め定められた複数のスイブル角度の中から選択する。この際、被験者は、自車両60の進入するカーブが右カーブである場合、カーブの線型を最も視認しやすいと感じるスイブル角度を、実際に前照灯をスイブルさせた上で、「0度、5度、10度、15度」の4種類の角度から選択する。また、被験者は、自車両60の進入するカーブが左カーブである場合、カーブの線型を最も視認しやすいと感じるスイブル角度を、実際に前照灯をスイブルさせた上で、「0度、−5度」の2種類の角度から選択する。さらに、被験者は、自車両60の進入するカーブがS字である場合、カーブの線型を最も視認しやすいと感じるスイブル角度を、実際に前照灯をスイブルさせた上で、「−5度、0度、5度、10度、15度」の5種類の角度から選択する。ちなみに、運転席が車室内で偏倚した位置に配設されているため、カーブの種類によって、スイブル角度の選択肢が異なっている。
こうして地点BC2におけるスイブル角度の選択を終えると、被験者は、自車両60を、カーブ開始点BCから第1所定距離(例えば「13.9m」)手前の地点BC1に移動させる。この第1所定距離は、自車両60が例えば「50km/時」で走行したとき、カーブ開始点BCに到達するまでに「1秒」を要する距離である。そして、先の地点BC2において実行したスイブル角度の選択をこの地点BC1においても実行する。さらに、カーブ開始点BCにおいても、スイブル角度の選択を同様に実行する。ちなみに、スイブル角度「0度」が選択されると、図4に照射範囲「A1」として示す領域が前照灯50L及び50Rによって照射されることとなる。同様に、スイブル角度「5度」〜「15」度が選択されると、図4に照射範囲「A2」〜「A4」として示す領域が前照灯50L及び50Rによって照射されることとなる。
以上のようにして、被験者は右カーブにおけるスイブル角度の選択を終えると、こうした一連のスイブル角度の選択を左カーブやS字カーブにおいても実行する。なお、当然のことながら、そうした左カーブやS字カーブ、先の右カーブにおいては、カーブ半径Rや勾配φ等が異なっている。
図5(a)は、左カーブにおける実験結果の一部を示す図であり、図5(b)は右カーブにおける実験結果の一部を示す図である。なお、図5(a)及び(b)における「平均角度[度]」の欄に記載された値は、被験者全員の平均値を算出した値である。
図5(a)に示されるように、左カーブにおいては、カーブ半径Rが大きくなると、すなわち、カーブがゆるくなると、前照灯をスイブルさせずともカーブの線型を視認することができるため、スイブル角度θ1の絶対値は小さくなる(自車両60の前方を照射することを意味する)。また、左カーブにおいては、「地点BC2→地点BC1→開始点BC」のように、自車両60が開始点BCに近づくほど、前照灯を大きくスイブルさせる必要があるため、スイブル角度θ1は小さくなる(スイブル角度θ1の絶対値は大きくなる)。こうした図5(a)に示した実験結果も含め、上述した実験結果に対し実行した重回帰分析によれば、勾配φは、左カーブにおいては、スイブル角度θ1にほとんど影響せず、スイブル角度θ1を決定するにあたり、勾配φを考慮しなくともよいことが、発明者らによって確認された。一方、他の独立変数は、「線型情報C→距離L→カーブ半径R」の順で、スイブル角度θ1に影響していることが発明者らによって確認された。
一方、図5(b)に示されるように、右カーブにおいては、左カーブと同様に、カーブ半径Rが大きくなると、すなわち、カーブがゆるくなると、前照灯をスイブルさせずともカーブの線型を視認することができるため、スイブル角度θ2の絶対値は小さくなる(自車両60の前方を照射することを意味する)。また、右カーブにおいては、これも左カーブと同様に、「地点BC2→地点BC1→開始点BC」のように、自車両60が開始点BCに近づくほど、前照灯を大きくスイブルさせる必要があるため、スイブル角度θ2は大きくなる。こうした図5(b)に示した実験結果も含め、上述した実験結果に対し実行した重回帰分析によれば、「線型情報C→勾配φ→距離L→カーブ半径R」の順で、スイブル角度θ2に影響していることが発明者らによって確認された。
ちなみに、上式(16)及び(17)における係数は、「δ6の絶対値>>γ6の絶対値>β6の絶対値」及び「δ7の絶対値>>ε7の絶対値>γ7の絶対値>β7の絶対値」となっている。
なお、本発明に係る前照灯照射角度制御システムは、上記実施の形態で例示した構成に限られるものではなく、本実施の形態を適宜変更した例えば次の形態として実施することもできる。
上記実施の形態では、勾配算出部40、加速度センサ41及び車速センサ42によって、勾配情報取得手段を構成するとともに、道路勾配は徐々に変化することが多いため、車両の現在地点における勾配情報に基づいて、その進行方向前方の道路勾配を推定した。しかし、勾配情報取得手段としての具体的構成は、このような構成に限らない。
例えば、カーナビゲーション装置30における記憶部32が記憶する道路情報において、リンクやセグメントによって示される道路部分の勾配情報を含むように構成し、この勾配情報に基づいて、車両の進行方向前方の道路の勾配を求めても良い。さらに、車両が各道路を走行したときに、GPSによって得られる道路の各地点の高度情報を記憶しておき、次回、車両が同じ道路を走行したとき、その高度情報に基づいて、車両の進行方向前方の道路勾配を求めてもよい。このようにすれば、より正確に、車両の進行方向前方の道路勾配を求めることができる。
上記実施の形態では、先の図6に示したように、道路を細分化したセグメントの方位が、一定方向に変化した後に、変曲点において変化方向が反転したことに基づいて、カーブの線型がS字であると判定したが、判定方法はこれに限らない。要は、カーブの線型がS字であるか否かを判定することができれば、あるいは、S字であるか否かについての情報を取得することができれば、その判定方法や手段並びに取得方法や手段については任意である。なお、S字カーブは、異なる方向へ曲がる2つのカーブが連結されたカーブであるとしていたが、そうした2つのカーブの間に極短い直道が含まれるカーブもS字カーブに含めることとしてもよい。
上記実施の形態(変形例を含む)では、先の図4を用いて説明したように、自車両60の運転席に着座した被験者は、カーブ開始点BC及び該カーブ開始点BCの所定距離手前の複数の地点BC1及びBC2に自車両を静止させるとともに、カーブの線型を最も視認しやすいと感じるスイブル角度を予め定められた複数のスイブル角度の中から選択する実験方法が採用されていたが、これに限らない。他に例えば、被験者がカーブの線型を最も視認しやすいと感じるスイブル角度を選択する地点数を増やしてもよく、所定距離を設定する前提となった自車両の速度を変更してもよい。また、スイブル角度の選択肢数を増やしてもよく、被験者自らがスイブル角度を設定しその角度を測定することとしてもよい。要は、カーブ半径R、距離情報L、線型情報C、勾配φを独立変数として、被験者がカーブの線型を最も視認しやすいと感じるスイブル角度を定量化することのできる実験方法であれば、その方法は任意である。
上記実施の形態(変形例を含む)では、カーブ半径R、距離L、線型情報C、勾配φを独立変数として、被験者がカーブの線型を最も視認しやすいと感じるスイブル角度を定量化する実験を通じて得られた実験結果に対し、重回帰分析を適用することにより、上式(16)及び(17)中の所定係数β6〜δ6及びβ7〜ε7並びに定数α6及びα7を決定したが、係数及び定数の決定方法はこれに限らない。他に例えば、既述した係数の傾向に準じて、シミュレーションを通じてこれら係数及び定数を決定することとしてもよい。
上記実施の形態(変形例を含む)では、照射角度算出部10は、ステップS114の処理に示すように、自車両が進入するカーブが右カーブであるか左カーブであるかにかかわらず、上式(16)及び(17)に基づいてスイブル角度を算出していたが、これに限らない。自車両が進入するカーブが右カーブであるとき、左側前照灯50Lスイブル角度θ1の算出結果を強制的に零とし、右側前照灯50Rのスイブル角度θ2のみを上式(17)に基づいて算出する。また、自車両が進入するカーブが左カーブであるとき、右側前照灯50Rのスイブル角度θ2の算出結果を強制的に零とし、左側前照灯50Lのスイブル角度θ1のみを上式(16)に基づき算出することとしてもよい。この場合、照射角度制御部20は、自車両が進入するカーブについての判断を実行することなく、算出されたスイブル角度θ1及びθ2に左側前照灯50L及び右側前照灯50Rをそれぞれ制御するだけでよい。
上記実施の形態(変形例を含む)では、照射角度制御部20は、ステップS118の処理に示すように、自車両が進入するカーブが右カーブであるとき、左側前照灯50Lをスイブル角度θ1(=0)に制御するとともに、上式(17)にて算出されたスイブル角度θ2に右側前照灯を制御する。また、照射角度制御部20は、ステップS122の処理に示すように、自車両が進入するカーブが左カーブであるとき、上式(16)に基づき算出されたスイブル角度θ1に左側前照灯50Lに制御するとともに、右側前照灯50Rをスイブル角度θ2に制御することとした。すなわち、左側前照灯50L及び右側前照灯50Rのいずれか一方のみをスイブルさせているが、これに限らない。自車両が進入するカーブが左カーブであるとき、左側前照灯50L及び右側前照灯50Rの双方とも、上式(16)に基づくスイブル角度に制御し、自車両が進入するカーブが右カーブであるとき、左側前照灯50L及び右側前照灯50Rの双方とも、上式(17)に基づくスイブル角度に制御してもよい。また、これらを組み合わせることとしてもよい。
上記実施の形態(変形例を含む)では、車両の運転席が車室内右側に配設されるとともに車両が左車線を走行する交通環境において使用されることを前提としていたが、車両の運転席が車室内左側に配設されるとともに車両が右車線を走行する交通環境において使用されることとしてもよい。その場合、左右を入れ替えればよい。要は、前照灯照射角度算出部は、当該自車両が運転席側に曲がるとき、スイブル角度θを上式(16)に基づき算出するとともに、助手席側に曲がるとき、スイブル角度θを上式(17)に基づき算出してもよい。
上記実施の形態(変形例を含む)では、自車両が進入するカーブが左カーブであるか右カーブであるかによって、すなわち、自車両が運転席側へ曲がるか助手席側へ曲がるかによって、スイブル角度θを算出するモデル式を切り換えていたが、単一のモデル式に基づいてスイブル角度θを算出することとしてもよい。
上記実施の形態(変形例を含む)では、前照灯照射角度算出部は、上式(16)及び(17)あるいはこれらに準じた単一のモデル式にて示される一次式に基づいて、スイブル角度を算出していたが、モデル式は一次式に限らない。他に例えば、高次式や非線形関数等を用いてスイブル角度を算出することとしてもよい。要は、照射角度算出部は、カーブ半径R、距離L、線型情報C、及び勾配情報φに基づいて、前照灯の照射角度を算出すればよい。また、照射角度算出部は、勾配情報φを割愛して、カーブ半径R、距離L及び線型情報Cに基づいて、前照灯の照射角度を算出することとしてもよい。あるいは、照射角度算出部は、線型情報Cを割愛して、カーブ半径R、距離L及び勾配情報φに基づいて、前照灯の照射角度を算出することとしてもよい。こうした構成によっても、所期の目的を達成することはできる。
本発明に係る前照灯照射角度制御システムの一実施の形態のブロック図。 勾配算出部において勾配を算出する際に使用される原理を示す模式図。 本実施の形態において実行される前照灯照射角度制御処理の処理手順を示すフローチャート。 実験の一例を平面方向から示す模式図。 (a)は、左カーブにおける実験結果の一例を示す図。(b)は、右カーブにおける実験結果の一例を示す図。 カーブの線型がS字であるか否かを判定する判定処理を説明するための図。
符号の説明
1…マイクロコンピュータ、10…照射角度算出部、20…照射角度制御部、30…カーナビゲーションシステム(自車両検出手段、半径情報取得手段、距離情報取得手段、線型情報取得手段)、31…通信部、32…記憶部(記憶保持手段)、33…判断制御部、40…勾配算出部(勾配情報取得手段)、41…加速度センサ(勾配情報取得手段)、42…車速センサ(勾配情報取得手段)、50L…左側前照灯、50R…右側前照灯、60…自車両、100…前照灯照射角度制御システム。

Claims (16)

  1. 車両に配設される前照灯の照射角度を制御する前照灯照射角度制御システムであって、
    自車両の現在地を検出する自車両検出手段と、
    道路情報を記憶保持する記憶保持手段と、
    前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両が進入するカーブの半径を取得する半径情報取得手段と、
    前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報を取得する距離情報取得手段と、
    前記カーブが、異なる方向へ連続して曲がる線型を有するS字カーブであるか否かを前記道路情報に基づいて判定するとともに、その判定結果である線型情報を取得する線型情報取得手段と、
    前記カーブ半径、前記距離情報、及び前記線型情報に基づいて、前記前照灯の照射角度を算出する照射角度算出部と、
    前記照射角度算出部にて算出された照射角度に前記前照灯を制御する照射角度制御部とを備え
    前記線型情報取得手段は、前記カーブがS字カーブであると判定するとき、前記線型情報Cとして「1」を出力するとともに、前記カーブがS字カーブでないと判定するとき、前記線型情報Cとして「0」を出力し、
    前記距離情報取得手段は、前記カーブの開始点を基準として、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報L[m]を取得し、
    前記照射角度算出部は、カーブ半径R[m]、距離情報L[m]、及び線型情報Cを独立変数として、これら独立変数がそれぞれ所定係数β1〜δ1にて重み付けされるとともに、定数α1を含めた下式(1)に基づいて、自車両前方を基準とするスイブル角度θ[度]を前記前照灯の照射角度として算出し、
    前記照射角度制御部は、前記照射角度算出部にて算出されたスイブル角度θに前記前照灯を制御する前照灯照射角度制御システムにおいて、
    前記カーブがS字カーブであると判定されるとき、前記カーブがS字カーブでないと判定されるときに比べて、前記前照灯の照射方向を当該自車両の前方正面に近づけるべく、前記スイブル角度θの絶対値の大きさが小さくなるように、前記係数及び定数が定められていることを特徴とする前照灯照射角度制御システム。
    (数1)
    スイブル角度θ=定数α1+β1×カーブ半径R+γ1×距離L+δ1×線型情報C・・・(1)
  2. 車両に配設される前照灯の照射角度を制御する前照灯照射角度制御システムであって、
    自車両の現在地を検出する自車両検出手段と、
    道路情報を記憶保持する記憶保持手段と、
    前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両が進入するカーブの半径を取得する半径情報取得手段と、
    前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報を取得する距離情報取得手段と、
    前記カーブが、異なる方向へ連続して曲がる線型を有するS字カーブであるか否かを前記道路情報に基づいて判定するとともに、その判定結果である線型情報を取得する線型情報取得手段と、
    自車両が走行する道路の現在地の前方方向における当該自車両の前後方向の勾配情報を取得する勾配情報取得手段と、
    前記カーブ半径、前記距離情報、前記線型情報、及び前記勾配情報に基づいて、前記前照灯の照射角度を算出する照射角度算出部と、
    前記照射角度算出部にて算出された前記照射角度に前記前照灯を制御する照射角度制御部とを備え、
    前記線型情報取得手段は、前記カーブがS字カーブであると判定するとき、前記線型情報Cとして「1」を出力するとともに、前記カーブがS字カーブでないと判定するとき、前記線型情報Cとして「0」を出力し、
    前記距離情報取得手段は、前記カーブの開始点を基準として、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報L[m]を取得し、
    前記照射角度算出部は、カーブ半径R[m]、距離情報L[m]、線型情報C、及び勾配情報φ[%]を独立変数として、これら独立変数がそれぞれ所定係数β5〜ε5にて重み付けされるとともに、定数α5を含めた下式(5)に基づいて、自車両前方を基準とするスイブル角度θ[度]を前記前照灯の照射角度として算出し、
    前記照射角度制御部は、前記照射角度算出部にて算出された前記スイブル角度θに前記前照灯を制御する前照灯照射角度制御システムにおいて、
    前記カーブがS字カーブであると判定されるとき、前記カーブがS字カーブでないと判定されるときに比べて、前記前照灯の照射方向を当該自車両の前方正面に近づけるべく、前記スイブル角度θの絶対値の大きさが小さくなるように、前記係数及び定数が定められていることを特徴とする前照灯照射角度制御システム。
    (数5)
    スイブル角度θ=定数α5+β5×カーブ半径R+γ5×距離L+δ5×線型情報C+ε5×勾配情報φ・・・(5)
  3. 請求項2に記載の前照灯照射角度制御システムにおいて、
    前記照射角度算出部は、当該自車両が運転席側に曲がるとき、スイブル角度θを下式(6)に基づき算出するとともに、助手席側に曲がるとき、スイブル角度θを下式(7)に基づき算出し、
    前記照射角度制御部は、前記照射角度算出部にて算出されたスイブル角度に前記前照灯を制御することを特徴とする前照灯照射角度制御システム。
    (数6)
    スイブル角度θ=定数α6+β6×カーブ半径R+γ6×距離L+δ6×線型情報C+ε6×勾配情報φ・・・(6)
    (数7)
    スイブル角度θ=定数α7+β7×カーブ半径R+γ7×距離L+δ7×線型情報C・・・(7)
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の前照灯照射角度制御システムにおいて、
    前記カーブの半径が大きくなるほど、前記前照灯の照射方向を当該自車両の前方正面に近づけるべく、前記スイブル角度の絶対値の大きさが小さくなるように、前記係数及び定数が定められていることを特徴とする前照灯照射角度制御システム。
  5. 車両に配設される前照灯の照射角度を制御する前照灯照射角度制御システムであって、
    自車両の現在地を検出する自車両検出手段と、
    道路情報を記憶保持する記憶保持手段と、
    前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両が進入するカーブの半径を取得する半径情報取得手段と、
    前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報を取得する距離情報取得手段と、
    前記カーブが、異なる方向へ連続して曲がる線型を有するS字カーブであるか否かを前記道路情報に基づいて判定するとともに、その判定結果である線型情報を取得する線型情報取得手段と、
    前記カーブ半径、前記距離情報、及び前記線型情報に基づいて、前記前照灯の照射角度を算出する照射角度算出部と、
    前記照射角度算出部にて算出された照射角度に前記前照灯を制御する照射角度制御部とを備え、
    前記線型情報取得手段は、前記カーブがS字カーブであると判定するとき、前記線型情報Cとして「1」を出力するとともに、前記カーブがS字カーブでないと判定するとき、前記線型情報Cとして「0」を出力し、
    前記距離情報取得手段は、前記カーブの開始点を基準として、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報L[m]を取得し、
    前記照射角度算出部は、カーブ半径R[m]、距離情報L[m]、及び線型情報Cを独立変数として、これら独立変数がそれぞれ所定係数β1〜δ1にて重み付けされるとともに、定数α1を含めた下式(1)に基づいて、自車両前方を基準とするスイブル角度θ[度]を前記前照灯の照射角度として算出し、
    前記照射角度制御部は、前記照射角度算出部にて算出されたスイブル角度θに前記前照灯を制御する前照灯照射角度制御システムにおいて、
    前記カーブの半径が大きくなるほど、前記前照灯の照射方向を当該自車両の前方正面に近づけるべく、前記スイブル角度の絶対値の大きさが小さくなるように、前記係数及び定数が定められていることを特徴とする前照灯照射角度制御システム。
    (数1)
    スイブル角度θ=定数α1+β1×カーブ半径R+γ1×距離L+δ1×線型情報C・・・(1)
  6. 車両に配設される前照灯の照射角度を制御する前照灯照射角度制御システムであって、
    自車両の現在地を検出する自車両検出手段と、
    道路情報を記憶保持する記憶保持手段と、
    前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両が進入するカーブの半径を取得する半径情報取得手段と、
    前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報を取得する距離情報取得手段と、
    自車両が走行する道路の現在地の前方方向における当該自車両の前後方向の勾配情報を取得する勾配情報取得手段と、
    前記カーブ半径、前記距離情報、及び前記勾配情報に基づいて、前記前照灯の照射角度を算出する照射角度算出部と、
    前記照射角度算出部にて算出された照射角度に前記前照灯を制御する照射角度制御部とを備え、
    前記距離情報取得手段は、前記カーブの開始点を基準として、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報L[m]を取得し、
    前記照射角度算出部は、カーブ半径R[m]、距離情報L[m]、及び勾配情報φ[%]を独立変数として、これら独立変数がそれぞれ所定係数β2〜ε2にて重み付けされるとともに、定数α2を含めた下式(2)に基づいて、自車両前方を基準とするスイブル角度θ[度]を前記前照灯の照射角度として算出し、
    前記照射角度制御部は、前記照射角度算出部にて算出された前記スイブル角度θに前記前照灯を制御する前照灯照射角度制御システムにおいて、
    前記カーブの半径が大きくなるほど、前記前照灯の照射方向を当該自車両の前方正面に近づけるべく、前記スイブル角度の絶対値の大きさが小さくなるように、前記係数及び定数が定められていることを特徴とする前照灯照射角度制御システム。
    (数2)
    スイブル角度θ=定数α2+β2×カーブ半径R+γ2×距離L+ε2×勾配情報φ・・・(2)
  7. 請求項6に記載の前照灯照射角度制御システムにおいて、
    前記照射角度算出部は、当該自車両が運転席側に曲がるとき、スイブル角度θを下式(3)に基づき算出するとともに、助手席側に曲がるとき、スイブル角度θを下式(4)に基づき算出し、
    前記照射角度制御部は、前記照射角度算出部にて算出されたスイブル角度に前記前照灯を制御することを特徴とする前照灯照射角度制御システム。
    (数3)
    スイブル角度θ=定数α3+β3×カーブ半径R+γ3×距離L+ε3×勾配情報φ・・・(3)
    (数4)
    スイブル角度θ=定数α4+β4×カーブ半径R+γ4×距離L・・・(4)
  8. 車両に配設される前照灯の照射角度を制御する前照灯照射角度制御システムであって、
    自車両の現在地を検出する自車両検出手段と、
    道路情報を記憶保持する記憶保持手段と、
    前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両が進入するカーブの半径を取得する半径情報取得手段と、
    前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報を取得する距離情報取得手段と、
    前記カーブが、異なる方向へ連続して曲がる線型を有するS字カーブであるか否かを前記道路情報に基づいて判定するとともに、その判定結果である線型情報を取得する線型情報取得手段と、
    自車両が走行する道路の現在地の前方方向における当該自車両の前後方向の勾配情報を取得する勾配情報取得手段と、
    前記カーブ半径、前記距離情報、前記線型情報、及び前記勾配情報に基づいて、前記前照灯の照射角度を算出する照射角度算出部と、
    前記照射角度算出部にて算出された前記照射角度に前記前照灯を制御する照射角度制御部とを備え、
    前記線型情報取得手段は、前記カーブがS字カーブであると判定するとき、前記線型情報Cとして「1」を出力するとともに、前記カーブがS字カーブでないと判定するとき、前記線型情報Cとして「0」を出力し、
    前記距離情報取得手段は、前記カーブの開始点を基準として、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報L[m]を取得し、
    前記照射角度算出部は、カーブ半径R[m]、距離情報L[m]、線型情報C、及び勾配情報φ[%]を独立変数として、これら独立変数がそれぞれ所定係数β5〜ε5にて重み付けされるとともに、定数α5を含めた下式(5)に基づいて、自車両前方を基準とするスイブル角度θ[度]を前記前照灯の照射角度として算出し、
    前記照射角度制御部は、前記照射角度算出部にて算出された前記スイブル角度θに前記前照灯を制御する前照灯照射角度制御システムにおいて、
    前記カーブの半径が大きくなるほど、前記前照灯の照射方向を当該自車両の前方正面に近づけるべく、前記スイブル角度の絶対値の大きさが小さくなるように、前記係数及び定数が定められていることを特徴とする前照灯照射角度制御システム。
    (数5)
    スイブル角度θ=定数α5+β5×カーブ半径R+γ5×距離L+δ5×線型情報C+ε5×勾配情報φ・・・(5)
  9. 請求項8に記載の前照灯照射角度制御システムにおいて、
    前記照射角度算出部は、当該自車両が運転席側に曲がるとき、スイブル角度θを下式(6)に基づき算出するとともに、助手席側に曲がるとき、スイブル角度θを下式(7)に基づき算出し、
    前記照射角度制御部は、前記照射角度算出部にて算出されたスイブル角度に前記前照灯を制御することを特徴とする前照灯照射角度制御システム。
    (数6)
    スイブル角度θ=定数α6+β6×カーブ半径R+γ6×距離L+δ6×線型情報C+ε6×勾配情報φ・・・(6)
    (数7)
    スイブル角度θ=定数α7+β7×カーブ半径R+γ7×距離L+δ7×線型情報C・・・(7)
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の前照灯照射角度制御システムにおいて、
    前記距離が短くなるほど、前記前照灯の照射方向を当該自車両が曲がる方向に向けるべく、前記スイブル角度の絶対値が大きくなるように、前記係数及び定数が定められていることを特徴とする前照灯照射角度制御システム。
  11. 車両に配設される前照灯の照射角度を制御する前照灯照射角度制御システムであって、
    自車両の現在地を検出する自車両検出手段と、
    道路情報を記憶保持する記憶保持手段と、
    前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両が進入するカーブの半径を取得する半径情報取得手段と、
    前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報を取得する距離情報取得手段と、
    前記カーブが、異なる方向へ連続して曲がる線型を有するS字カーブであるか否かを前記道路情報に基づいて判定するとともに、その判定結果である線型情報を取得する線型情報取得手段と、
    前記カーブ半径、前記距離情報、及び前記線型情報に基づいて、前記前照灯の照射角度を算出する照射角度算出部と、
    前記照射角度算出部にて算出された照射角度に前記前照灯を制御する照射角度制御部とを備え、
    前記線型情報取得手段は、前記カーブがS字カーブであると判定するとき、前記線型情報Cとして「1」を出力するとともに、前記カーブがS字カーブでないと判定するとき、前記線型情報Cとして「0」を出力し、
    前記距離情報取得手段は、前記カーブの開始点を基準として、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報L[m]を取得し、
    前記照射角度算出部は、カーブ半径R[m]、距離情報L[m]、及び線型情報Cを独立変数として、これら独立変数がそれぞれ所定係数β1〜δ1にて重み付けされるとともに、定数α1を含めた下式(1)に基づいて、自車両前方を基準とするスイブル角度θ[度]を前記前照灯の照射角度として算出し、
    前記照射角度制御部は、前記照射角度算出部にて算出されたスイブル角度θに前記前照灯を制御する前照灯照射角度制御システムにおいて、
    前記距離が短くなるほど、前記前照灯の照射方向を当該自車両が曲がる方向に向けるべく、前記スイブル角度の絶対値が大きくなるように、前記係数及び定数が定められていることを特徴とする前照灯照射角度制御システム。
    (数1)
    スイブル角度θ=定数α1+β1×カーブ半径R+γ1×距離L+δ1×線型情報C・・・(1)
  12. 車両に配設される前照灯の照射角度を制御する前照灯照射角度制御システムであって、
    自車両の現在地を検出する自車両検出手段と、
    道路情報を記憶保持する記憶保持手段と、
    前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両が進入するカーブの半径を取得する半径情報取得手段と、
    前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報を取得する距離情報取得手段と、
    自車両が走行する道路の現在地の前方方向における当該自車両の前後方向の勾配情報を取得する勾配情報取得手段と、
    前記カーブ半径、前記距離情報、及び前記勾配情報に基づいて、前記前照灯の照射角度を算出する照射角度算出部と、
    前記照射角度算出部にて算出された照射角度に前記前照灯を制御する照射角度制御部とを備え、
    前記距離情報取得手段は、前記カーブの開始点を基準として、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報L[m]を取得し、
    前記照射角度算出部は、カーブ半径R[m]、距離情報L[m]、及び勾配情報φ[%]を独立変数として、これら独立変数がそれぞれ所定係数β2〜ε2にて重み付けされるとともに、定数α2を含めた下式(2)に基づいて、自車両前方を基準とするスイブル角度θ[度]を前記前照灯の照射角度として算出し、
    前記照射角度制御部は、前記照射角度算出部にて算出された前記スイブル角度θに前記前照灯を制御する前照灯照射角度制御システムにおいて、
    前記距離が短くなるほど、前記前照灯の照射方向を当該自車両が曲がる方向に向けるべく、前記スイブル角度の絶対値が大きくなるように、前記係数及び定数が定められていることを特徴とする前照灯照射角度制御システム。
    (数2)
    スイブル角度θ=定数α2+β2×カーブ半径R+γ2×距離L+ε2×勾配情報φ・・・(2)
  13. 請求項12に記載の前照灯照射角度制御システムにおいて、
    前記照射角度算出部は、当該自車両が運転席側に曲がるとき、スイブル角度θを下式(3)に基づき算出するとともに、助手席側に曲がるとき、スイブル角度θを下式(4)に基づき算出し、
    前記照射角度制御部は、前記照射角度算出部にて算出されたスイブル角度に前記前照灯を制御することを特徴とする前照灯照射角度制御システム。
    (数3)
    スイブル角度θ=定数α3+β3×カーブ半径R+γ3×距離L+ε3×勾配情報φ・・・(3)
    (数4)
    スイブル角度θ=定数α4+β4×カーブ半径R+γ4×距離L・・・(4)
  14. 車両に配設される前照灯の照射角度を制御する前照灯照射角度制御システムであって、
    自車両の現在地を検出する自車両検出手段と、
    道路情報を記憶保持する記憶保持手段と、
    前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両が進入するカーブの半径を取得する半径情報取得手段と、
    前記自車両の現在地及び前記道路情報に基づいて、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報を取得する距離情報取得手段と、
    前記カーブが、異なる方向へ連続して曲がる線型を有するS字カーブであるか否かを前記道路情報に基づいて判定するとともに、その判定結果である線型情報を取得する線型情報取得手段と、
    自車両が走行する道路の現在地の前方方向における当該自車両の前後方向の勾配情報を取得する勾配情報取得手段と、
    前記カーブ半径、前記距離情報、前記線型情報、及び前記勾配情報に基づいて、前記前照灯の照射角度を算出する照射角度算出部と、
    前記照射角度算出部にて算出された前記照射角度に前記前照灯を制御する照射角度制御部とを備え、
    前記線型情報取得手段は、前記カーブがS字カーブであると判定するとき、前記線型情報Cとして「1」を出力するとともに、前記カーブがS字カーブでないと判定するとき、前記線型情報Cとして「0」を出力し、
    前記距離情報取得手段は、前記カーブの開始点を基準として、自車両の現在地から前記カーブの開始点までの距離情報L[m]を取得し、
    前記照射角度算出部は、カーブ半径R[m]、距離情報L[m]、線型情報C、及び勾配情報φ[%]を独立変数として、これら独立変数がそれぞれ所定係数β5〜ε5にて重み付けされるとともに、定数α5を含めた下式(5)に基づいて、自車両前方を基準とするスイブル角度θ[度]を前記前照灯の照射角度として算出し、
    前記照射角度制御部は、前記照射角度算出部にて算出された前記スイブル角度θに前記前照灯を制御する前照灯照射角度制御システムにおいて、
    前記距離が短くなるほど、前記前照灯の照射方向を当該自車両が曲がる方向に向けるべく、前記スイブル角度の絶対値が大きくなるように、前記係数及び定数が定められていることを特徴とする前照灯照射角度制御システム。
    (数5)
    スイブル角度θ=定数α5+β5×カーブ半径R+γ5×距離L+δ5×線型情報C+ε5×勾配情報φ・・・(5)
  15. 請求項14に記載の前照灯照射各制御システムにおいて、
    前記照射角度算出部は、当該自車両が運転席側に曲がるとき、スイブル角度θを下式(6)に基づき算出するとともに、助手席側に曲がるとき、スイブル角度θを下式(7)に基づき算出し、
    前記照射角度制御部は、前記照射角度算出部にて算出されたスイブル角度に前記前照灯を制御することを特徴とする前照灯照射角度制御システム。
    (数6)
    スイブル角度θ=定数α6+β6×カーブ半径R+γ6×距離L+δ6×線型情報C+ε6×勾配情報φ・・・(6)
    (数7)
    スイブル角度θ=定数α7+β7×カーブ半径R+γ7×距離L+δ7×線型情報C・・・(7)
  16. 請求項1〜15のいずれか一項に記載の前照灯照射角度制御システムにおいて、
    前記定数及び前記係数は、カーブ開始点及び該カーブ開始点の所定距離手前の複数の地
    点に実車を静止させるとともに、この静止された実車の運転席に着座した複数の被験者が
    、カーブの線型を最も視認しやすいと感じるスイブル角度を、予め定められた複数のスイ
    ブル角度の中から選択する実験を通じて決定された値であることを特徴とする前照灯照射角度制御システム。
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