JP4633272B2 - ホウ素含有排水の処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、硫酸酸性ホウ素含有排水から、硫酸イオンが低減されたホウ素含有溶液、固体ホウ酸、または固体ホウ素化合物を回収可能な排水処理方法に関し、特に、ホウ素吸着剤の再生排水の前記処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ホウ素化合物は、染料、顔料、医薬、化粧品原料、防腐剤、写真、ガラス、めっき等の分野で幅広く使用されており、これらの製造工程から排出される排水中にはホウ素化合物が含まれている。また、原子力発電所から発生する放射性排水、地熱発電排水、火力発電所の排煙脱硫排水、灰捨地排水、ゴミ焼却洗煙排水などにもホウ素化合物が含まれている。
ホウ素は、植物にとって必須の元素とされながらも、過剰な投与はその生長を阻害することが知られており、また、人体への毒性についても問題視されてきている。このため、国内においては、ホウ素の排水基準として、1〜2mg/L以下という極めて厳しい基準を条例により設定しているところもあり、また、平成11年度には、環境基準健康項目に基準値1.0mg/Lという基準が追加された。
【0003】
従来、ホウ素含有排水の処理方法としては、消石灰と硫酸アルミニウムによりホウ素を不溶性沈殿物として除去する方法や、例えば、特公平3−10378号公報に開示されている、N−メチルグルカミン型のホウ素選択性アニオン交換樹脂等のようなホウ素吸着樹脂によりホウ素を吸着除去する方法、溶媒抽出によりホウ素を抽出除去する方法(特公平1−50476号公報)、硫化物薬剤とマグネシウム薬剤によりホウ素を不溶性沈殿物として除去する方法(特公平2−52558号公報)等が知られている。
この中で、ホウ素選択性吸着樹脂を用いる処理法は、ホウ素含有水からホウ素のみを除去する方法として利用されているが、樹脂の再生操作が必要であり、再生操作で排出される高濃度のホウ素を含有する再生排水を処理するために、凝集沈殿法、溶媒抽出法などが組み合わされる。
【0004】
しかし、再生排水を凝集沈殿する方法は、多量の薬剤を必要とするためコスト高となる上に、多量のホウ素含有汚泥を生じさせる。この汚泥自体は何らかの用途への使用に適しているわけでもなく、また、汚泥から有用物質を回収するのも困難であるため、埋め立て等により廃棄されているのが現状であるが、この汚泥には多量のホウ素が含まれているため、廃棄するにも制限があるという問題を有している。また、溶媒抽出によりホウ素を回収する方法においては、溶媒への抽出、溶媒からアルカリ水溶液への逆抽出といった操作が必要になり、処理工程を全体として複雑化することとなり、また、溶媒による環境および作業者への影響も問題となる。さらに、溶媒抽出法では、処理水中への溶媒の混入により、処理水のCOD(化学的酸素要求量)の上昇があることから、溶媒抽出の後段でCOD処理を行う必要性が生じ、結果的にさらに複雑な処理工程が必要となる。
また、上記弊害を防止するために、高濃度のホウ素を含有する再生排水をそのまま加熱操作などによって蒸発濃縮し、ホウ素をホウ酸の形態で回収することが考えられる。しかし、ホウ素吸着剤からホウ素を溶出するためには、酸が使用されることとなるが、一般に、1〜5%の硫酸が使用されることが多く、この場合には、硫酸による腐蝕性のためにそのまま加熱濃縮することは困難である。さらに、加熱濃縮においては、含まれる硫酸によって濃縮過程で沸点上昇が起こり、濃縮効率が低下するという問題もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このため、ホウ素により環境を汚染することなく、簡易な処理方法でホウ素含有排水を処理でき、また、ホウ素含有排水から、単に廃棄するためにホウ素を回収するのではなく、再利用可能な形態でホウ素化合物を回収できる排水処理方法が望まれている。
特に、近年、ホウ素含有水からホウ素のみを除去する優れた方法として利用されている、ホウ素選択性吸着剤を用いる処理法における、吸着剤の再生操作により生じた高濃度のホウ素含有再生排水を処理するための方法が望まれている。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、本発明は、硫酸酸性ホウ素含有排水にバリウム化合物および/またはストロンチウム化合物を添加し、排水中の硫酸イオンを硫酸バリウムおよび/または硫酸ストロンチウムとして沈殿させることにより、その後の処理が容易であって、かつ不純物の少ないホウ酸またはホウ素化合物を回収できる、硫酸イオンが低減されたホウ酸含有溶液を得ることが可能な、ホウ素含有排水の処理方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、硫酸酸性ホウ素含有排水に添加されるバリウム化合物および/またはストロンチウム化合物の量を調節することにより、前記化合物由来のイオンを共存させずに、硫酸イオンが低減されたホウ酸含有溶液を得ることができる前記処理方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、水酸化バリウム、水酸化ストロンチウム等を使用することにより、pHをモニタリングするなど簡易な方法で、硫酸イオンをはじめとする共存物質が低減されたホウ酸含有溶液を得ることができる前記処理方法を提供することを目的とする。
また、前記排水処理方法において、さらに、アルカリ性化合物を添加することにより、不純物の少ない、ホウ酸塩などのホウ素化合物を回収できる前記処理方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は請求項1として、硫酸酸性ホウ素含有排水にバリウム化合物および/またはストロンチウム化合物を硫酸イオンに対してほぼ当量となるように添加して硫酸イオンを沈殿処理し、生じた沈殿を固液分離処理し、硫酸イオンが低減されたホウ酸含有溶液を得ることを特徴とする、硫酸酸性ホウ素含有排水の処理方法を提供する。
本発明は請求項2として、硫酸酸性ホウ素含有排水にバリウム化合物および/またはストロンチウム化合物以外のアルカリ性化合物をさらに添加することを特徴とする請求項1記載の方法を提供する。
本発明は請求項3として、バリウム化合物が水酸化バリウムであり、ストロンチウム化合物が水酸化ストロンチウムである請求項1または2記載の方法を提供する。
本発明は請求項4として、請求項1〜3の方法により生じたホウ酸含有溶液から、固体ホウ酸または固体ホウ素化合物を回収する処理をさらに含む、硫酸酸性ホウ素含有排水の処理方法を提供する。
本発明は請求項5として、固体ホウ酸または固体ホウ素化合物の回収処理が、ホウ酸含有溶液を蒸発濃縮することにより行われ、またはホウ酸含有溶液からホウ酸もしくはホウ素化合物を析出させて分離する晶析法により行われる、請求項4記載の方法を提供する。
本発明は請求項6として、硫酸酸性ホウ素含有排水がセルロース系ホウ素吸着剤、またはN−メチルグルカミン型のホウ素選択性アニオン交換樹脂の再生排水である請求項1〜5の何れか1項記載の方法を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の方法において処理の対象となる硫酸酸性ホウ素含有排水は、硫酸およびホウ素を含むものであれば如何なる由来の排水であっても良く、例えば、セルロース系ホウ素吸着剤、N−メチルグルカミン型のホウ素選択性アニオン交換樹脂等の再生排水;染料、顔料、医薬、化粧品原料、防腐剤、写真、ガラス、めっき等の産業において排出される排水;火力発電所の排煙脱硫排水、原子力発電所から発生する放射性排水、地熱発電排水、灰捨地排水、ゴミ焼却洗煙排水等の排水等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
本発明においては、硫酸酸性ホウ素含有排水は硫酸およびホウ素以外の不純物を含んでいても良いが、該排水が不純物を含む場合には、最終的に回収されたホウ酸含有溶液中に不純物が含まれることとなる。このため、本発明において処理される硫酸酸性ホウ素含有排水において許容される不純物の量および種類は、最終的に回収されるホウ酸含有溶液、固体ホウ酸、または固体ホウ素化合物として望まれる純度に応じて決定されることとなる。不純物の少ないホウ酸含有溶液を回収するとの観点から、前記硫酸酸性ホウ素含有排水は硫酸およびホウ素以外の不純物が少ないものが好ましく、不純物を含まないものがより好ましい。セルロース系ホウ素吸着剤、N−メチルグルカミン型のホウ素選択性アニオン交換樹脂等のホウ素吸着剤は、ホウ素以外を吸着しないので、再生処理においてもホウ素しか溶出せず、また、再生処理において不純物の少ない硫酸溶液を使用する限りは、ホウ素および硫酸以外の不純物の量を低減させることができる。よって、硫酸酸性ホウ素含有排水として前記ホウ素吸着剤の再生排水が使用される場合には、最終的に回収されるホウ素含有溶液、固体ホウ酸、または固体ホウ素化合物として、純度の高いものが得られることとなる。
【0009】
本発明において処理される硫酸酸性ホウ素含有排水の硫酸濃度は、一般的には、0.5〜8重量%であり、好ましくは、1〜5重量%である。また、ホウ素濃度は、800〜5000mg/Lであり、好ましくは、1000〜3500mg/Lである。ホウ酸溶液に塩化バリウムまたは塩化ストロンチウムを滴下した場合に、ホウ素濃度5000mg/Lにおいてもホウ酸バリウムまたはホウ酸ストロンチウムの沈殿は形成しない。よって、上述の範囲内のホウ素濃度であれば、バリウム化合物またはストロンチウム化合物を排水に添加しても、ホウ素はホウ酸バリウムまたはホウ酸ストロンチウムとして沈殿画分に混入しない。なお、一般的なホウ素吸着剤の再生排水における硫酸濃度は1〜5重量%であり、ホウ素濃度は800〜5000mg/Lである。
本発明においては、不純物の少ないホウ酸溶液を得るためには、処理される硫酸酸性ホウ素含有排水中のホウ素濃度が、上記再生排水中の一般的濃度範囲において、硫酸イオンの濃度に対して高いことが望ましい。ホウ素と硫酸イオンの比率を適切なものとする方法として、ホウ素吸着剤再生排水が使用される場合には、該排水の希薄部分と濃厚部分を分画し、一部を再利用する方法(特公平3−10387)が挙げられるが、これに限定されるものではなく、任意の方法によって調節可能である。
【0010】
本発明において使用可能なバリウム化合物としては、硫酸酸性ホウ素含有排水に可溶性であり、バリウム化合物から生じるバリウムイオンが該排水中の硫酸イオンと結合して難溶性の硫酸バリウムの沈殿を形成するものであれば、任意の化合物を使用できる。例えば、水酸化バリウム、酸化バリウム、水素化バリウム、塩化バリウム、臭化バリウム、フッ化バリウム、ヨウ化バリウム、硝酸バリウム等の可溶性の化合物が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
塩化バリウム、臭化バリウム、フッ化バリウム、ヨウ化バリウム、硝酸バリウム等が使用される場合には、副生成物として、それぞれ、塩酸、臭化水素酸、フッ化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸が生じる。よって、これらの場合には、硫酸イオンは除去されるが、得られるホウ酸含有溶液は前記副生成物を含み、該溶液からは、純粋なホウ酸ではなく、硫酸イオンを含まないホウ素化合物が得られることとなる。
これに対して、水酸化バリウム、酸化バリウム、水素化バリウムが使用される場合には、回収されるホウ酸含有溶液中に該化合物由来の共存イオンが含まれず、ほぼ純粋なホウ酸含有溶液を得ることができる。また、水酸化バリウム、酸化バリウム、水素化バリウムが使用される場合には、バリウム化合物の添加量の調節を、排水のpHをモニタリングすることにより容易に行うことができ、溶液の中和を同時に行うことができるので、バリウム化合物としては水酸化バリウム、酸化バリウム、水素化バリウムが好ましい。取り扱いの容易さという観点から、より好ましくは、水酸化バリウムである。
【0011】
本発明において使用可能なストロンチウム化合物としては、硫酸酸性ホウ素含有排水に可溶性であり、ストロンチウム化合物から生じるストロンチウムイオンが該排水中の硫酸イオンと結合して難溶性の硫酸ストロンチウムの沈殿を形成するものであれば、任意の化合物を使用することができる。例えば、水酸化ストロンチウム、酸化ストロンチウム、水素化ストロンチウム、塩化ストロンチウム、臭化ストロンチウム、フッ化ストロンチウム、ヨウ化ストロンチウム、硝酸ストロンチウム等の可溶性の化合物が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
塩化ストロンチウム、臭化ストロンチウム、フッ化ストロンチウム、ヨウ化ストロンチウム、硝酸ストロンチウム等が使用される場合には、副生成物として、それぞれ、塩酸、臭化水素酸、フッ化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸が生じる。よって、これらの場合には、硫酸イオンは除去されるが、得られるホウ酸含有溶液は前記副生成物を含み、該溶液からは、純粋なホウ酸ではなく、硫酸イオンを含まないホウ素化合物が得られることとなる。
これに対して、水酸化ストロンチウム、酸化ストロンチウム、水素化ストロンチウムが使用される場合には、回収されるホウ酸含有溶液中に該化合物由来の共存イオンが含まれず、ほぼ純粋なホウ酸含有溶液を得ることができる。また、水酸化ストロンチウム、酸化ストロンチウム、水素化ストロンチウムが使用される場合には、ストロンチウム化合物の添加量の調節を、排水のpHをモニタリングすることにより容易に行うことができ、溶液の中和を同時に行うことができるので、ストロンチウム化合物としては水酸化ストロンチウム、酸化ストロンチウム、水素化ストロンチウムが好ましい。取り扱いの容易さという観点から、より好ましくは、水酸化ストロンチウムである。
【0012】
本発明に使用可能な上記バリウム化合物および上記ストロンチウム化合物は、水和物であっても良いし、無水物であっても良い。また、バリウム化合物および/またはストロンチウム化合物としては、1種類の化合物が使用されても良いし、複数の化合物が混合して使用されても良い。また、複数の化合物が使用される場合には、複数のバリウム化合物の混合物、複数のストロンチウム化合物の混合物、またはバリウム化合物とストロンチウム化合物の混合物のいずれの混合物であっても良い。
本発明においては、バリウム化合物および/またはストロンチウム化合物を、そのまま化合物として硫酸酸性ホウ素含有排水に添加しても良いし、あらかじめ水溶液にしてから添加しても良い。酸化バリウム、水素化バリウム、酸化ストロンチウムまたは水素化ストロンチウムの何れかが使用される場合には、その反応性を考慮すると、あらかじめ水溶液にしてから添加するのが好ましい。
水溶液として添加される場合には、使用される排水処理系に応じて、適宜、任意の濃度の水溶液として添加できる。
【0013】
本発明においては、硫酸酸性ホウ素含有排水にバリウム化合物および/またはストロンチウム化合物を添加することにより、排水中の硫酸イオンとバリウムイオンおよび/またはストロンチウムイオンが反応して、硫酸バリウムおよび/または硫酸ストロンチウムが生じる。硫酸バリウムの溶解度は2.30mg/水100g(18℃)であり、硫酸ストロンチウムの溶解度は11.4mg/水100g(18℃)と非常に小さく、これらは水中で沈殿を形成することとなる。これにより、前記排水中に存在する硫酸イオンが、添加されたバリウム化合物およびストロンチウム化合物の総量に応じて、沈殿として除去されることとなる。
【0014】
バリウム化合物およびストロンチウム化合物の添加量は、硫酸酸性ホウ素含有排水に含まれる硫酸イオンの量、および最終的に回収されるホウ酸含有溶液において求められるホウ素の純度に応じて適宜設定される。好ましくは、バリウム化合物および/またはストロンチウム化合物の添加量は、排水中に含まれる硫酸イオンとほぼ当量である。この場合には、硫酸バリウムおよび/または硫酸ストロンチウムの溶解度を超える量に相当する硫酸イオンが硫酸バリウムまたは硫酸ストロンチウムとして沈殿し、排水から除去され、溶液中の硫酸イオンの量は、該化合物の溶解度未満の量に低減されることとなる。
一方、バリウム化合物および/またはストロンチウム化合物が、排水中の硫酸イオンのほぼ当量を超えて添加される場合には、回収されるホウ素含有溶液中に、共存物質として、バリウムイオンおよびストロンチウムイオンが残存することとなり、得られるホウ酸含有溶液、固体ホウ酸、または固体ホウ素化合物中の不純物が増加する。
また、バリウム化合物および/またはストロンチウム化合物が、排水中の硫酸イオンのほぼ当量より少ない量で添加される場合には、回収されるホウ素含有溶液中に、硫酸イオンが残存することとなる。
【0015】
本明細書において、バリウム化合物およびストロンチウム化合物の添加量として、「ほぼ当量」とあるのは、硫酸酸性ホウ素含有排水に硫酸イオン、ホウ素以外の不純物が含まれている場合を考慮したものである。例えば、不純物がバリウムおよび/またはストロンチウムと難溶性の塩を形成する物質の場合には、添加されたバリウムイオン、ストロンチウムイオンの一部は不純物との沈殿形成に消費され、硫酸イオンを充分に除去できなくなる。よって、このような場合には、溶液中の硫酸イオンを最も低減させるためには、不純物の量に応じて、排水に含まれる硫酸イオンの当量より多くのバリウム化合物および/またはストロンチウム化合物を添加することとなる。この例に限らず、バリウム化合物およびストロンチウム化合物の添加量は不純物の量に応じて、適宜調節されることとなる。
【0016】
本発明における硫酸イオンの沈殿処理は、排水中の硫酸イオンと、添加されたバリウム化合物および/またはストロンチウム化合物に由来するバリウムイオンおよび/またはストロンチウムイオンが反応して沈殿を形成するものであれば、任意の、公知の処理装置、処理方法を使用することができる。例えば、前記排水および前記化合物を反応槽に連続的に供給しつつ、反応後の液体を連続的に固液分離処理するような連続法であっても良いし、また、バッチ法で反応を行い、固液分離処理するような方法でも良い。バリウム化合物および/またはストロンチウム化合物の添加量調節に便利なので、バッチ法が好ましい。また、撹拌装置等を備えたものであっても良い。
【0017】
バリウム化合物および/またはストロンチウム化合物の添加量は、任意の、公知の方法、装置を使用して制御可能である。例えば、pH計、電気伝導率計を用いて、それぞれpH、電気伝導率を指標として制御する方法が挙げられ、また、イオンクロマトグラフ法、クロム酸バリウム吸光光度法、重量法等によって、硫酸イオン含量を定量し、これを指標として制御する方法が挙げられるがこれらに限定されるものではない。また、上記方法および装置の複数を併用して制御することも可能である。測定が簡易であるという観点から、pH、電気伝導率を指標とする方法が好ましい。排水中に含まれる不純物の量および種類に応じてpH、電気伝導率は変化するので、これらを指標とする場合には、処理される硫酸酸性ホウ素含有排水中の硫酸イオン濃度が最小となる時のpH、電気伝導率をあらかじめ測定しておくことが好ましい。
【0018】
排水のpHは、水酸化バリウム、酸化バリウム、水素化バリウム、水酸化ストロンチウム、酸化ストロンチウム、水素化ストロンチウムのような、水に溶解することによりアルカリ性を示す化合物が使用される場合に、添加量の指標とすることが可能である。この場合は、バリウム化合物および/またはストロンチウム化合物の添加により排水のpHが上昇し、不純物の量、種類にもよるが、排水がほぼ中和される時点の添加量が、排水中の硫酸イオンのほぼ当量となる。例えば、ホウ素吸着剤の再生排水が使用される場合には、pH6〜7.5の範囲になるように添加量が調節されることとなる。
電気伝導率を指標とする場合には、一般的には、電気伝導率100μS/cm以下、好ましくは、50μS/cm以下になるように、バリウム化合物および/またはストロンチウム化合物の添加量が制御されるが、上記値は再生用薬品の希釈液に純水を用いた条件であり、これ以外の上水、回収水を用いた場合、また、不純物の量、種類に応じて値は変化する。電気伝導率を指標とする場合には、排水に添加された場合に副生成物の発生がないため、バリウム化合物およびストロンチウム化合物としては、水酸化バリウム、酸化バリウム、水素化バリウム、水酸化ストロンチウム、酸化ストロンチウム、水素化ストロンチウムが好ましい。
【0019】
本発明においては、沈殿処理後、沈殿と溶液が固液分離処理される。固液分離処理としては、沈殿と溶液成分を分離できるものであれば、任意の公知の方法を使用可能であり、例えば、凝集沈殿ろ過、遠心分離、膜ろ過等が挙げられるがこれらに限定されるものではなく、また、上記複数の方法を組み合わせて処理することも可能である。また、上記固液分離処理を補助するような方法、手段を同時に行うことも可能である。例えば、固液分離処理として凝集沈殿ろ過が行われる場合で、固液分離が困難な場合には、塩化第2鉄やポリ塩化アルミニウム等の無機凝集剤やポリアクリルアミド等の有機高分子凝集剤を添加し、固液分離特性を改善することもできる。
【0020】
本発明の方法においては、排水中に含まれるホウ素はバリウムまたはストロンチウムと反応して沈殿を形成しないので、固液分離処理により、ホウ素を含まない、高純度の硫酸バリウムもしくは硫酸ストロンチウム、またはこれらの混合物を得ることができる。固液分離処理後の沈殿物を水洗等適当な処理を行うことにより、さらに沈殿物の純度を向上させることもできる。
本発明の方法により回収された硫酸バリウムは、例えば、湿式石灰−石膏法の排煙脱硫装置がある石炭火力発電所において、排煙を脱硫した際の副産物として産出される石膏と混合して利用することができる。石炭火力発電所から産出される石膏は建材用の石膏ボード材料として利用されているが、本発明の方法で得られる硫酸バリウムは石膏と類似部分が多い白色のアルカリ土類金属硫酸塩であるため、石膏と混合することにより、石膏ボード原料として利用することが可能である。よって、この石膏と本発明を用いれば、汚泥量を削減でき、処理コストを低減することが可能となる。また、本発明の方法により回収された硫酸ストロンチウムは、例えば、炭酸ストロンチウムの原料として利用することができる。
【0021】
本発明の方法においては、固液分離処理により沈殿物が除去されて、硫酸イオンが低減されたホウ酸含有溶液が得られる。該溶液中の硫酸イオン濃度は、数mg/Lレベルであり、純度の高いホウ酸含有溶液が得られることとなる。このホウ酸含有溶液から、純度の高い固体ホウ酸を回収することが可能である。固体ホウ酸の回収方法としては、ホウ酸含有溶液から固体のホウ酸を生じさせることが可能な、任意の、公知の方法を使用できる。例えば、ホウ酸含有溶液の水分を各種濃縮器、ドラムドライヤー等を用いて蒸発させて固体ホウ酸とする方法、また、ホウ酸含有溶液から固体ホウ酸を析出させて分離する晶析法等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0022】
本発明の方法においては、硫酸酸性ホウ素含有排水に、バリウム化合物および/またはストロンチウム化合物以外のアルカリ性化合物(以下、「アルカリ性化合物」という)を添加し、該排水のpHを調節することが可能である。排水に添加可能なアルカリ性化合物としては、水に可溶性で、アルカリ性を示す任意の化合物を添加することができ、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属塩、アンモニア等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。アルカリ性化合物は単独で使用されても良いし、複数の化合物を混合して使用しても良い。アルカリ性化合物は、化合物としてそのまま添加しても良いし、水溶液としたものを添加しても良い。
【0023】
好ましくは、アルカリ性化合物はアルカリ金属塩であり、より好ましくは、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムである。例えば、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムが使用された場合には、沈殿処理後に回収される溶液中にナトリウムイオンまたはカリウムイオンが共存し、この溶液に対してホウ素含有固体物質の回収処理を行うと、ホウ酸ナトリウムまたはホウ酸カリウム等の固体ホウ素化合物が得られる。よって、排水中のホウ酸を固体ホウ酸ではなく、固体ホウ酸塩などの固体ホウ素化合物として得ることを目的とする場合には、アルカリ性化合物が添加されるのが好ましい。ホウ酸溶液から固体ホウ素化合物を得るためには、上述のような、固体ホウ酸を得るための方法と同様の方法を使用することができ、特に限定されるものではない。
また、アルカリ性化合物として、例えば、アンモニアが添加される場合には、アンモニアを含有するホウ酸溶液のpHをアルカリ側に調節し、曝気、加熱等を行い、ストリッピング等により除去して、固体ホウ酸を得ることができる。また、アンモニアを除去しなければ、固体ホウ酸アンモニウムを得ることができる。
【0024】
本発明の方法においては、アルカリ性化合物は、本発明の方法の如何なる段階で添加されても良く、例えば、硫酸バリウムおよび/または硫酸ストロンチウムの沈殿処理前、沈殿処理と同時、もしくは沈殿処理後、またはこれらの複数の段階で添加可能である。なお、アルカリ性化合物が沈殿処理前または沈殿処理と同時に添加される場合には、バリウム化合物、ストロンチウム化合物の添加量調節にpH、電気伝導率を指標とすることはできず、硫酸イオンを直接定量する必要が生じる。よって、バリウム化合物および/またはストロンチウム化合物の添加量の指標としてpHまたは電気伝導率が使用される場合には、沈殿処理後にアルカリ性化合物が添加されることとなる。
【0025】
本発明の処理方法の一態様として、図1に、ホウ素吸着剤の再生排水を本発明の方法で処理する場合のフローシートを示すが、本発明はこの態様に限定されるものではない。図1では、ホウ素吸着に供されたホウ素吸着剤1が硫酸酸性である再生剤で処理され、硫酸酸性ホウ素含有排水である再生排水が再生排水槽2に貯留される。再生排水は再生排水槽2から反応槽3に移送される。次いで、pH、電気伝導率などを測定しつつ、反応槽3に存在する硫酸イオンとほぼ当量になるように水酸化バリウムが反応槽3に供給され、硫酸バリウムの沈殿を生じさせる。沈殿処理後、排水は凝集沈殿槽4に移送され、沈殿物スラリーとホウ酸溶液に分けられ、沈殿物スラリーは脱水機5により脱水処理され、固体硫酸バリウムが得られる。また、ホウ素溶液は蒸発濃縮装置6により濃縮され、固体ホウ酸が得られる。
【0026】
【実施例】
以下、実施例で本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
実施例1(ホウ酸含有溶液の回収)
ホウ素濃度20mg/Lのホウ素含有排水をホウ素選択性吸着樹脂(アンバーライト(登録商標)IRA743:オルガノ(株)製)に通水し処理したところ、ホウ素濃度0.5mg/L未満の処理水が得られた。通水を続け、ホウ素選択性吸着樹脂の貫流容量に達し、処理水質が2mg/Lまで上昇したところでホウ素選択性吸着樹脂を5%硫酸によって再生したところ、ホウ素濃度1200mg/Lの再生排水が得られた。次いで、この再生排水を撹拌しつつ水酸化バリウム無水物(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)を添加すると、白色の沈殿物を生じた。水酸化バリウムの添加は、排水のpHが6.2になるまで行った。
生成した白色沈殿物を、定量ろ紙(No.5C ろ紙)を用いてろ過し、ろ液中の硫酸イオンをイオンクロマトグラフ法(JIS K0102)で定量し、ホウ素濃度をアゾメチンH吸光光度法(JIS K0102)で定量した。結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
Figure 0004633272
【0028】
本発明の方法で処理することにより、再生排水中24000mg/Lであった硫酸イオン濃度は、20mg/L未満に低減された。また、ホウ素濃度は、ほとんど変化していなかった。このことから、本発明の方法は、硫酸酸性ホウ素含有排水における、硫酸イオンとホウ素を精度良く分離できるものであることが明らかとなった。
【0029】
実施例2(固体ホウ酸の回収)
実施例1で得られたろ液を蒸発皿で加熱し、水分を蒸発させたところ白色粉末が得られた。この粉末を標準品であるホウ酸(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)と同じ重量秤量し、純水に溶解して濃度を測定した。測定結果より、次式:
ホウ酸純度(%)=(白色粉末溶液ホウ酸濃度/標準品ホウ酸濃度)×100
を用いてホウ酸純度を決定した。
【0030】
測定の結果、実施例2で得られた白色粉末溶液のホウ素濃度は、標準品のホウ酸の95%の濃度を示した。よって、実施例2で得られた白色粉末のホウ酸含有率は95%であることが確認された。
【0031】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明は、硫酸酸性ホウ素含有排水にバリウム化合物および/またはストロンチウム化合物を添加し、排水中の硫酸イオンを硫酸バリウムおよび/または硫酸ストロンチウムとして沈殿させ、また、任意にアルカリ性化合物を添加することにより、硫酸イオンが低減されたホウ酸含有溶液、固体ホウ酸または固体ホウ素化合物を得ることが可能となる。また、バリウム化合物および/またはストロンチウム化合物の添加量を硫酸イオンとほぼ当量にすることにより、硫酸イオンを低減させるだけでなく、バリウム化合物、ストロンチウム化合物由来の共存物質を低減させることも可能となる。
また、本発明は、水酸化バリウム、水酸化ストロンチウム等、アルカリ性のバリウム化合物、ストロンチウム化合物を使用することにより、排水中の硫酸イオンを直接測定する必要なく、pH、電気伝導率など測定の容易なパラメータを指標として最適な添加量を決定できるという、簡易な方法で高純度のホウ酸含有溶液、固体ホウ酸、固体ホウ素含有化合物を得ることを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、ホウ素吸着剤の再生排水を本発明の方法で処理する場合のフローシートである。
【符号の説明】
1 ホウ素吸着剤
2 再生排水槽
3 反応槽
4 凝集沈殿槽
5 脱水機
6 蒸発濃縮装置

Claims (6)

  1. 硫酸酸性ホウ素含有排水にバリウム化合物および/またはストロンチウム化合物を硫酸イオンに対してほぼ当量となるように添加して硫酸イオンを沈殿処理し、生じた沈殿を固液分離処理し、硫酸イオンが低減されたホウ酸含有溶液を得ることを特徴とする、硫酸酸性ホウ素含有排水の処理方法。
  2. 硫酸酸性ホウ素含有排水にバリウム化合物および/またはストロンチウム化合物以外のアルカリ性化合物をさらに添加することを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. バリウム化合物が水酸化バリウムであり、ストロンチウム化合物が水酸化ストロンチウムである請求項1または2記載の方法。
  4. 請求項1〜3の方法により生じたホウ酸含有溶液から、固体ホウ酸または固体ホウ素化合物を回収する処理をさらに含む、硫酸酸性ホウ素含有排水の処理方法。
  5. 固体ホウ酸または固体ホウ素化合物の回収処理が、ホウ酸含有溶液を蒸発濃縮することにより行われ、またはホウ酸含有溶液からホウ酸もしくはホウ素化合物を析出させて分離する晶析法により行われる、請求項4記載の方法。
  6. 硫酸酸性ホウ素含有排水がセルロース系ホウ素吸着剤、またはN−メチルグルカミン型のホウ素選択性アニオン交換樹脂の再生排水である請求項1〜5の何れか1項記載の方法。
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