JP4633080B2 - 画素クロック生成装置・光書き込み装置・画像形成装置 - Google Patents
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Description
半導体レーザユニット61では、画像処理ユニット66により生成された画像データと、画素クロック生成装置としての画像クロック生成回路68により生成され位相同期回路69により位相が設定された画像クロックに従い、レーザ駆動回路67により半導体レーザの発光時間がコントロールされ、これによって感光体64上の静電潜像を制御することができる。図22において、符号65はフォトディテクタを示す。
特許文献2には、画像形成装置において主走査方向の書き出し位置と書き終わり位置とを調整する技術が記載されている。
マルチビーム光学系の場合、各光源の発振波長に差があるときに走査レンズの色収差が補正されていない場合には露光ずれが発生し、これによって主走査方向のドット位置ずれが生じる。
光学系における走査速度ムラの発生は、光学系の固有の特性により走査線上で異なる。特許文献1や特許文献2に記載の技術では、主走査方向のドット位置ずれを高精度に補正することはできなかった。
また、走査速度ムラを補正する場合、全画像データについて補正を行った場合、補正データ容量が膨大となって回路規模等が大きくなり、制御系のコスト上昇を招くという問題もあった。
さらに、位相シフトデータに基づいて画素クロックの位相を画一的に補正した場合、副走査方向に位相シフト補正箇所が連続してしまい、縦筋画像を発生してしまうという問題があった。
まず、図1に基づいて本実施形態における画像形成装置としてのプリンタ2の概要構成を説明する。プリンタ2は、給紙装置4と、レジストローラ対6と、像担持体としての感光体ドラム8と、転写手段10と、定着装置50等を有している。
給紙装置4は、記録材としての用紙36が積載状態で収容される給紙トレイ14と、給紙トレイ14に収容された用紙36を最上のものから順に給送する給紙コロ16及び分離部材17等を有している。
給紙コロ16によって送り出された用紙36はレジストローラ対6で一旦停止され、斜めずれを修正された後、感光体ドラム8の回転に同期するタイミングで、すなわち、感光体ドラム8上に形成されたトナー像の先端と用紙36の搬送方向先端部の所定位置とが一致するタイミングでレジストローラ対6により転写部位Nへ送られる。
帯電ローラ18と現像装置22の間において、ミラー20を介して感光体ドラム8上の露光部26にレーザ光Lbが照射され、走査されるようになっている。
感光体ドラム8上に形成されたトナー像は、所定のタイミングで転写部位Nに進入してきた用紙36上に転写手段10による転写バイアス印加により転写される。
その後、感光体ドラム8上の残留電位が図示しない除電手段により除去され、次の作像工程に備えられる。
光書き込み装置15は、図22で示した構成と概観上は同様であるので図示を省略する。
画素クロック生成装置68は、連続した複数の画素クロックPCLK(以下、単にPCLK又はクロックともいう)により構成されるデータ領域中のPCLK信号の数を決定するデータ領域設定値に基づいてデータ領域設定周期信号を生成するデータ領域設定周期信号生成回路70と、複数のPCLK信号をカウントしてデータ領域を決定するタイミング信号であるデータ領域設定信号を生成するデータ領域設定信号生成回路71と、予め外部位相データから位相データ記憶装置にデータを保存しておき、上記データ領域設定信号のタイミングによりあるデータ領域での位相シフトデータを読み出す位相データ記憶回路72と、上記データ領域設定信号、PCLKのタイミングによりデータ領域内の上記データ領域設定値のPCLKをカウントする間に上記位相シフトデータに基づいた回数だけ位相を正又は負の方向に例えば1/8PCLKだけシフトさせるタイミング信号である位相データを生成する位相シフト信号生成回路73と、画素クロック生成回路74を有している。
データ領域設定周期信号生成回路70、データ領域設定信号生成回路71、位相データ記憶回路72、位相シフト信号生成回路73により、後述するデータオフセット手段としてのデータオフセット回路が構成されている。
第一係数手段としてのカウンタ1は、VCLKのクロックの第一変化点としての立ち上がりで動作するカウンタである。第一比較手段としての比較回路1は、カウンタ1の値と予め設定された値及び比較生成回路9が出力する比較値1とを比較し、その結果に基づいて制御信号1を出力する。
第一クロック生成手段としてのクロック1生成回路4は、制御信号1に基づき第一クロックとしてのクロック1を生成する。第二係数手段としてのカウンタ2は、VCLKのクロックの第二変化点としての立ち下がりで動作するカウンタである。第二比較手段としての比較回路2は、カウンタ2の値と予め設定された値及び比較生成回路9が出力する比較値2とを比較し、その結果に基づいて制御信号2を出力する。
第二クロック生成手段としてのクロック2生成回路7は、制御信号2に基づき第二クロックとしてのクロック2を生成する。選択手段としてのマルチプレクサ8は、セレクト信号に基づきクロック1、クロック2を選択肢PCLKとして出力する。
比較生成回路9は、外部から入力された位相データとステータス信号生成回路10が出力するステータス信号に基づき比較値1、比較値2を出力する。ステータス信号生成回路10は位相データのbit0が1のときにPCLKの立ち上がりのタイミングで信号をトグルさせてステータス信号として出力する。
セレクト信号生成回路11は、位相データのbit0が1のときにPCLKの立下りのタイミングで信号をトグルさせてセレクト信号として出力する。
PCLKに同期して位相データ00を与える(1)。位相データbit0が0なので、セレクト信号は0のままでクロック1を選択したままPCLKとして出力する(2)。
これによりPCLKは位相シフト量0のクロックとなる。次に位相データとして01を与える(3)。この場合は、位相データbit0が1なので、PCLKの立下りでセレクト信号をトグルさせ、1としてクロック2を選択するようにしてPCLKとして出力させる(4)。このときのクロック2は図4に示すように1VCLK分周期が長くなったクロックとなっている。
これにより、+1/8PCLKだけ位相シフトしたPCLKが得られる。次に、再び位相データとして01を与えると(5)、位相データbit0が1なのでPCLKの立下りでセレクト信号をトグルさせ、0としてクロック1を選択するようにしてPCLKとして出力させる(6)。このときのクロック1は図4に示すように1VCLK分周期が長くなったクロックとなっている。これにより、+1/8PCLKだけ位相シフトしたPCLKが得られる。
以上のようにして、位相データに応じてクロック1、クロック2の周期を変えてやり、クロック1、クロック2を切り替えてPCLKとして出力させていくことにより、1/8PCLKステップで位相シフトされた画素クロックPCLKを得ることができる。
上述のように、画素クロックPCLKに同期して位相データを与えることにより、画素クロックPCLKの位相を、+1/8PCLK又は−1/8PCLKシフトさせることが可能である。
また、光書き込み装置15で説明したように、半導体レーザユニットでは画像処理ユニットより生成された画像データと位相同期回路により位相が設定された画素クロックに従い、半導体レーザの発光時間をコントロールすることにより被走査媒体上の静電潜像を制御するものである。
従って、画像データの基準クロックとなる画素クロックの位相をシフトすることにより、ポリゴンスキャナ等の偏向器により発生する走査速度ムラや、マルチビーム光学系における光源同士の発振波長差により生じる露光ずれなどによる主走査方向のドット位置ずれを、位相シフト(例えば1/8PCLK)の精度で補正することが可能となる。
「補正前」は、最初の1ドット目のドット位置精度は一致しているが、上記走査速度ムラや露光ずれによるドット位置ずれが生じた状態であり、6ドット目には理想状態に対して1200dpiの1/2ドット相当である10.6μmのドット位置ずれが生じている。
本状態において、1ドットの書き込みに要する時間は1画素クロック相当=1PCLKであるので、位相シフトの分解能が1/8PCLKの場合は、ドット位置を1/8ドット精度で補正できるのと同義である。
「補正後」は、位相シフト(補正)された状態を示している。位相シフトの分解能が1/8ドット、すなわち1/8PCLKのとき、理想状態から1/2ドットの位置ずれを生じた補正前の状態から−1/8PCLKの位相シフト(補正)をデータ領域内で4回行うことにより、理論上は6ドット目のドット位置を−1/8PCLK×4=−1/2PCLKシフトすることができ、理想状態に対して1/8PCLKの精度でドット位置を補正することができる。
複数の画素クロックから構成されるデータ領域単位で位相データを与える構成において、メモリに予め位相データを保存して順次出力し、各位相データの補正開始タイミングを上述したデータオフセット回路により異ならせるものである。
初期状態の画素クロックについて、連続した30クロック(30PCLK)をデータ領域とする。画素クロック1、2、3、4は、画素クロックラインを示しており、繰り返しクロック発振時においてそれぞれ異なる時系列のデータ領域を形成する。画素クロックライン1に対して画素クロックライン2は補正対象画素クロックの位置が右に1クロックずれており、画素クロックライン3では左に1クロックずれ、画素クロックライン4では右に3クロックずれている。この補正開始タイミングのずれは、データオフセット回路によって位相シフトデータのオフセット値(PCLK単位のずらし量)を変更することによってなされる。
図6は、データ領域に対して1クロックの3/8周期分周期を短くする実施例であり、位相シフトデータを−3とすると、データ領域内で3つのクロックが通常のクロック1周期=PCLKに対して、−1/8PCLK分周期が短くなり、7/8PCLKのクロックとなる。図6に示すように、データ領域30PCLKに対して3クロックが7/8PCLKとなり、トータルでデータ領域内で−3/8PCLKとなる。
図7は、データ領域に対して3/8周期分周期を長くする実施例を示している。
基本構成は周期を短くする上記実施例と同様であるので説明は省略する。但し、補正タイミングのずらし方は異なっている。
上記各実施例では、データオフセット回路により時系列の異なる各データ領域における補正開始タイミングを異ならせているので、隣り合うライン同士で副走査方向に補正箇所が連続することがなく、縦筋画像の発生が防止される。
補正開始タイミングを異ならせないとした場合、すなわち、図6又は7における画素クロックライン1の補正をそのまま繰り返した場合、図11の(a)に示すように、補正対象の画素クロックの周期が1/8短く又は1/8長くなるだけで、副走査方向に補正箇所が連続してしまい、画像としては縦筋画像を生じる。
本実施形態では、各データ領域で略一定数の画素クロック毎に補正を行うことを特徴としており、略一定数の画素クロック毎に補正を行う補正タイミング信号を生成する位相シフトデータカウンタ(不図示)を有していることを特徴とする。
図8は、30PCLKのデータ領域において、位相シフト間隔=10PCLKで3回の補正を行う例を示している。また、表1より2ビットの位相データが1となるタイミングのPCLK信号の位相を−1/8PCLK又は1/8PCLKに補正するものである。これを基本として上記データオフセット回路により各データ領域で補正開始タイミングをずらすものである。
位相シフトデータの生成方法としては、外部信号からシリアルデータとして直接入力する方法や、カウンタを設けて一定間隔で位相シフトを行う方法がある。前者はデータ領域の所望の位置に位相シフトを発生させることが可能であり、位相シフトのパターンが画像に影響を及ぼさないように設定変更することが容易である。
後者の場合はカウンタの初期値をずらすことで、連続したラインを書き込む場合に位相シフトした部分が縦筋画像となって現れることを防止することができる。
本実施形態におけるPCLK信号は、位相同期信号のタイミングによりクロックが出力された各信号生成回路に入力しているが、実際の画像領域は位相同期信号のタイミングからある一定数のPCLK発振後になるため、各入力部には一定数のPCLKをカウントした後に初めてPCLK信号を入力させるカウンタが設けられている。
図9及び図10は、主走査ドット位置ずれと像高比との関係を示すグラフである。書き込み開始タイミングを設定する位相同期信号の立下りからある一定期間後に画素クロックを生成する機能を有する画素クロック生成装置において、実画像領域となる有効走査期間内において画素クロック信号に基づき半導体レーザを変調させ、半導体レーザの出射光が光学系を経て感光体上に静電潜像を形成するとき、感光体上での画素クロックは偏向器や光学系による主走査方向のドット位置ずれが生じる。
このとき、主走査方向を示す有効走査期間は光学系により長さが異なるが、図9及び図10では像高中央を0とした場合、像高の最大値、最小値をそれぞれ像高比1、−1と定義している。
画素クロックの位相を各クロック毎にクロックの数分の1ドット刻みでシフト可能な位相シフト機能を有する画素クロック生成回路により、感光体ドラム1ク画素の主走査位置を±数分の1ドット単位でシフトできるため、原理的には±1/8ドットシフトの場合には、リニアリティの補正量は0%から12.5%まで調整可能となる。
1200dpi書き込みの場合、有効書き込み幅内の主走査位置ずれは、2.6μm(21,2μm/8)にまで低減できる。
位相シフトを行う位相シフトデータを与えるために、連続した複数の画素クロックをデータ領域として、有効走査期間内のデータを複数の領域(ブロック)に分割し、各領域毎に位相シフトデータを設定することにより、各画素毎に位相シフトデータを与えて主走査位置ずれを補正する場合に比べ、データ量を減らすことができる。
図9、図10において、位相シフト後の主走査ドット位置ずれの振幅幅を主走査位置ずれ量X、データ領域間のずれ量をデータ領域間ずれ量Yとしたとき、Xは走査ライン上での位相補正後のドット位置ずれの絶対値を示しており、値が小さいほど良好な補正がかけられたといえる。
Yはデータ領域間のドット位置ずれ量を示しており、この値が大きい場合データ領域間でのドット位置が疎又は密のいずれかの状態となるため、できうる限りYは小さい値をとる方が良好な補正であるといえる。
図9(C)、図10(C)に示すように、PCLK数を一定数とした場合と比較して、データ領域内のPCLK数を像高により、すなわち補正対象の位置ずれ特性に応じて変更するようにすれば、主走査ドット位置ずれ量を小さくすることができる。
本実施形態では、補正開始タイミングを予め設定されたカウンタ値に基づいて異ならせるデータオフセットカウンタ(不図示)を有していることを特徴とする。換言すれば、データ領域内にて位相シフトを行う時間間隔、タイミングを決める位相シフト間隔をカウンタ出力により決定することを特徴とするものである。
データオフセットカウンタは、各データ領域における位相シフトデータを、走査ライン毎に位相シフト設定開始タイミングをカウンタ値に基づいて異ならせる機能を有している。
図はライン毎にカウント設定値1を増やすことにより、走査ライン毎に位相シフト設定開始タイミングを1クロック毎にずらした例を示している。これにより、データ領域内の位相シフトクロックが副走査方向に同じクロックタイミングで発生することにより現れる縦筋画像を防止することができる。
本実施形態では、上記データオフセットカウンタのカウンタ値をデータ領域の数毎に、すなわち幾つかの走査ライン毎にリセットする機能を有していることを特徴とする。設定された走査ライン数の補正が終わると、図示しないリセット信号出力手段によりリセット信号が出力され、データオフセットカウンタのカウンタ値がリセットされる。
図12(b)は、ライン1〜3までカウントした後リセットを行い、新たにライン4〜8をカウントした後リセットする例を示している。すなわち、リセットするデータ領域の間隔数を不均一としている。
所定ライン数(例えば3ライン)毎にリセットするようにしても、副走査方向に位相補正されたクロックが密に連続する訳ではないので、補正開始タイミングを全く変えない場合に比べて縦筋画像を抑制することができる。
データ領域の間隔数を不均一とした場合、補正周期による影響を低減できる利点を有する。
本実施形態では、上記データオフセットカウンタが予め設定されたカウント設定値までカウントしたときにカウント値を自動的にリセットする機能を有していることを特徴とする。
図13(b)は、データオフセットカウンタのカウンタ値(クロック単位のずらし量)が1、カウント設定値(ライン数)が3の場合の例を示している。従って、ライン番数3、6、9でリセットが自動的にかかり、同じ補正パターンが繰り返される。
本実施形態では、補正開始タイミングを、データ領域内における位相補正対象である各画素クロック毎にランダムに変える位相シフトデータタイミング補正手段としての位相シフトデータタイミング補正回路(不図示)を有していることを特徴とする。
図14(a)に示す位相シフトデータに対して、位相シフトを行うクロックをランダムに変更するものである。副走査方向において一致するクロックもあるが、位相シフトデータの周期性を低減することができ、縦筋画像の影響を抑制することができる。
乱数の値に基づいてデータ領域内における位相シフトデータの各クロックの入力タイミングを変更することにより、副走査方向における位相シフトデータの周期性を低減することができる。
本実施形態では、補正開始タイミングをランダムに異ならせるデータオフセットランダム化手段としてのデータオフセットランダム回路(不図示)を有していることを特徴とする。
図15(b)は、データ領域内にて位相シフト回数=3、位相シフト間隔=10PCLKのときに、位相シフト初期値を乱数発生回路の出力信号をもとに制御した例を示しており、ライン1〜6では、−1、+1、0、−1、0、+1の補正値を乱数発生回路により出力し、位相シフトの補正開始タイミングをずらしている。
乱数の値により初期値を基準とした位相シフト初期値をとることにより副走査方向における位相シフトデータの周期性を低減することができる。補正パターンは固定されているが、位相シフトデータの周期性を低減できる。
本実施形態では、データ領域内の画素クロックの数を素数とし、次のデータ領域に進む場合には、位相シフトデータカウンタは該データ領域の最初の画素クロックからカウンタ値をカウントすることを特徴とする。
換言すれば、データ領域内の位相シフトデータの補正タイミングを略一定数クロック毎に補正を行う機能を有する位相シフトデータカウンタを有し、データ領域内の画素クロック数を素数とするものである。
図16(b)は、データ領域を31PCLKと素数の値に設定した場合に、位相シフト回数=3、位相シフト間隔=10PCLK、位相シフトデータカウンタ値=2の条件における例を示している。
データ領域設定値記憶回路75は、外部から設定するデータ領域設定値とPCLK信号のタイミングでデータ領域設定値を呼び出す機能を有している。予め主走査ドット位置ずれ特性をデータを取得し、そのデータに基づいて各像高におけるデータ領域のPCLK数をデータ領域設定値記憶回路75に記憶させておくことにより、同じ数のデータ領域(15)で構成する場合、図9、図10の(C)に示すようにPCLK数を一定数とした場合と比較して図9、図10の(D)に示すように、データ領域内のデータ数を像高により変更する構成により、主走査ドット位置ずれ量を小さくすることが可能となる。
また、一定数の場合に比べて少ないデータ領域数で同等の主走査ドット位置ずれ量に補正することが可能となり、位相シフトデータに用いるデータ数やデータの保存に必要なメモリの削減が可能となる。
位相データ記憶回路12には外部からのデータ設定を行い、画素クロックPCLKに同期して順次位相データを出力していく構成により、例えば走査レンズの特性により生じる走査ムラを補正するための位相データのような毎ライン同じ位相データが必要となるデータの場合において、予め位相データ記憶回路12に位相データを記憶しておき、ラインを走査するたびに位相データ記憶回路12の最初の位相データから出力するようにすれば、外部からライン毎に同じデータを出力する必要がない。
また、外部から与えられる外部位相データと位相データ記憶回路12から出力される内部記憶データを合成して合成位相データを出力することにより、走査レンズ特性などの静特性による位相データに加えて、ポリゴンミラーの回転ムラや光学系の温度特性、経時変化などの動特性による位相データの補正にも対応できる。
図19及び図20に基づいてマルチビーム方式の光書き込み装置の構成を説明する。本実施形態における光書き込み装置は、図19に示すように、2つの半導体レーザ403、404を有しており、これらはコリメートレンズ408、409の光軸に対称に副走査方向に配置されている。半導体レーザ403、404はコリメートレンズ408、409との光軸を一致させ、主走査方向に対称に射出角度を持たせ、ポリゴンミラー307の反射点で射出軸が交差するようにレイアウトされている。
各半導体レーザ403、404より射出された複数のビームはシリンダレンズ308を介してポリゴンミラー307で一括して走査され、fθレンズ310、トロイダルレンズ311、反射ミラー312により感光体312上に結像される。
バッファメモリには各光源毎に1ライン分の印字データが蓄えられ、ポリゴンミラー307の1面毎に読み出されて2ラインずつ同時に記録が行われる。
コリメートレンズ408、409は各々その外周をベース部材405の半円状の取付ガイド面405−4、405−5に沿わせて光軸方向の調整を行い、発光点から射出した発散ビームが平行光束となるよう位置決めされ、接着される。
なお、本実施形態では上記したように各々の半導体レーザからの光線が主走査面内で交差するように設定するため、光線に沿って嵌合穴及び半円状の取付ガイド面405−4、405−5を傾けて形成している。
ベース部材405はホルダ部材410に円筒状係合部405−3を係合し、ネジ413を貫通穴410−2を介してネジ穴405−6、405−7に螺合固定され、光源ユニットを構成する。
アパーチャ415は各半導体レーザ毎にスリットが設けられ、光学ハウジングに取り付けられて光ビームの射出径を規定する。
図19乃至図21で示した実施形態において、複数光源におけるデータ領域毎の位相シフト値を、隣り合う光源同士のデータ領域の相対的位置及びデータ領域内の位相シフトを行うクロックとが副走査方向に一致しないように、位相シフトデータの補正開始タイミングを設定することにより、複数光源間の位相シフトデータによる画像の偏り、すなわち位相シフトによる縦筋画像の発生を防止することが可能となる。また、位相シフトによる主走査方向の高画質化だけでなく、副走査方向においても高品質な画像を得ることが可能となる。
68 画素クロック生成装置
74 画素クロック生成回路
PCLK 画素クロック
VCLK 高周波クロック
Claims (10)
- 高周波クロックを生成する高周波クロック生成手段と、
上記高周波クロック生成手段で生成される上記高周波クロックの第一変化点を基準として、位相データに応じて周期が変化した第一クロックを生成する第一クロック生成手段と、
上記高周波クロック生成手段で生成される上記高周波クロックの第二変化点を基準として、位相データに応じて周期が変化した第二クロックを生成する第二クロック生成手段と、
上記位相データに基づく画素クロックの遷移タイミングで、上記第一クロックまたは上記第二クロックのいずれかを選択して画素クロックとして出力する選択手段とを有する画素クロック生成装置であって、
上記選択手段から出力され複数の連続した画素クロックから構成される有効走査期間全体である第一データ領域と、上記第一データ領域を主走査方向に複数に分割してなり連続した画素クロックから構成される第二データ領域とを有し、上記各第二データ領域の画素クロック数を、補正対象の位置ずれが小さい領域では多くなるように位置ずれが大きい領域では少なくなるように位置ずれ特性に応じて異ならせ、
上記各第二データ領域における特定の画素クロックのみに対して該画素クロックの位相を上記位相データに基づきシフトさせる補正を行い、且つ、上記各第二データ領域における補正を開始する画素クロックの位置を副走査方向に時系列の異なる上記第一データ領域毎に異ならせるデータオフセット手段を有していることを特徴とする画素クロック生成装置。 - 請求項1記載の画素クロック生成装置において、
上記各第二データ領域で略一定数の画素クロック毎に補正を行う補正タイミング信号を生成する位相シフトデータカウンタを有していることを特徴とする画素クロック生成装置。 - 請求項1記載の画素クロック生成装置において、
上記補正を開始する画素クロックの位置を予め設定されたカウンタ値に基づいて異ならせるデータオフセットカウンタを有していることを特徴とする画素クロック生成装置。 - 請求項1記載の画素クロック生成装置において、
上記補正を開始する画素クロックの位置を、上記第二データ領域内における各画素クロック毎にランダムに変える位相シフトデータタイミング補正手段を有していることを特徴とする画素クロック生成装置。 - 請求項4記載の画素クロック生成装置において、
位相補正を行う最初の画素クロックを乱数信号に基づいて決定することを特徴とする画素クロック生成装置。 - 請求項1記載の画素クロック生成装置において、
上記補正を開始する画素クロックの位置をランダムに異ならせるデータオフセットランダム化手段を有していることを特徴とする画素クロック生成装置。 - 請求項2記載の画素クロック生成装置において、
上記第二データ領域内の画素クロックの数を素数とし、次の第二データ領域に進む場合には上記位相シフトデータカウンタは該第二データ領域の最初の画素クロックからカウンタ値をカウントすることを特徴とする画素クロック生成装置。 - 画素クロック生成装置を有し、画像情報に基づいて像担持体上に静電潜像を形成する光書き込み装置において、
上記画素クロック生成装置が請求項1乃至7の何れかに記載のものであることを特徴とする光書き込み装置。 - 画素クロック生成装置を有し、画像情報に基づいて複数の走査ビームにより像担持体上に静電潜像を形成する光書き込み装置において、
上記画素クロック生成装置が請求項1乃至7の何れかに記載のものであることを特徴とする光書き込み装置。 - 光書き込み装置により画像情報に基づいて像担持体上に静電潜像を形成する画像形成装置において、
上記光書き込み装置が請求項8又は9記載のものであることを特徴とする画像形成装置。
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