JP2003322810A - 画素クロック生成装置、光走査装置、画像形成装置、及び主走査ドット位置ずれ補正方法 - Google Patents

画素クロック生成装置、光走査装置、画像形成装置、及び主走査ドット位置ずれ補正方法

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JP2003322810A
JP2003322810A JP2002129493A JP2002129493A JP2003322810A JP 2003322810 A JP2003322810 A JP 2003322810A JP 2002129493 A JP2002129493 A JP 2002129493A JP 2002129493 A JP2002129493 A JP 2002129493A JP 2003322810 A JP2003322810 A JP 2003322810A
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pixel clock
scanning
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phase
reflecting surface
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English (en)
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Hiromichi Atsumi
広道 厚海
Masaaki Ishida
雅章 石田
Masakane Aoki
真金 青木
Junji Omori
淳史 大森
Seizo Suzuki
清三 鈴木
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波クロック生成手段からのクロック信号
のタイミングにより、画像形成を行う画素クロックの各
信号の位相を、位相データに基づきシフトする際に、制
御値を設定し、その制御値に基づいて主走査ドット位置
ずれを補正する。 【解決手段】 画素クロック生成回路は、高周波クロッ
ク生成回路1、クロック生成回路4,7を有する。画素
クロック生成回路は、高周波クロック信号VCLKのタ
イミングにより、画像形成を行う画素クロックの各信号
の位相を、位相データに基づいてシフトする際に、位相
シフトを行うデータに対して、光走査装置を構成する光
学素子の加工誤差や組み付け誤差等による主走査ドット
位置ずれを補正するように制御値を設定し、その制御値
に基づいてクロック1又はクロック2のいずれかを選択
することにより、位相シフトさせた画素クロックPCL
Kを出力し、出力した画素クロックPCLKに基づいて
主走査ドット位置ずれが補正される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画素クロック生成
装置、光走査装置、画像形成装置、及び主走査ドット位
置ずれ補正方法、より詳細には、レーザプリンタ、デジ
タル複写機等に使用される画素クロック生成装置、光走
査装置及び画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図15は、光走査装置に関する従来技術
について説明するための図で、図中、21は半導体レー
ザユニット、22はポリゴンミラー、23は走査レン
ズ、24は感光体、25はフォトディテクタ、26は画
像処理ユニット、27はレーザ駆動回路、28はクロッ
ク生成回路、29は位相同期回路である。図15におい
て、半導体レーザユニット21から発光されたレーザ光
は、ポリゴンミラー22が回転することによりポリゴン
ミラー22により一方向に走査され、走査レンズ23を
介して被走査媒体(感光体)24上に光スポットを形成
し、静電潜像画像を形成する。このとき半導体レーザユ
ニット21は画像処理ユニット26より生成された画像
データと位相同期回路29により位相が設定された画像
クロックに従い、半導体レーザの発光時間をコントロー
ルすることにより、被走査媒体24上の静電潜像を制御
するものである。
【0003】また、例えば、特開2000−23831
9号公報には、カラーレーザプリンタ等における各色の
画像形成位置の書き出し位置を1クロック誤差以内で補
正する手段が開示されている。また、特開2000−2
89251号公報に記載の発明は、画像形成装置におい
て主走査方向の画像形成位置のずれを主走査方向の書き
出し位置と書き終わり位置を調整することにより補正す
るものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したごとくの光学
系において、光学素子の加工誤差、偏向器の反射面の回
転軸からの距離のばらつきや反射面の形状誤差は、被走
査面上を走査する光スポット(走査ビーム)の走査速度
ムラを発生させ、主走査ドット位置ずれの原因になる。
この走査速度ムラは画像の揺らぎとなり画像品質の劣化
となるため、高品位の画質を要求する場合は走査速度ム
ラの補正を行う必要がある。
【0005】また、マルチビーム光学系の場合、各発光
源の発振波長に差がある場合に、走査レンズの色収差が
補正されていない光学系の場合には露光ずれが発生し、
各発光源に対応する光スポットが被走査媒体上を走査す
るときの走査幅は、光源毎に差が生じてしまい、画像品
質の劣化の要因になってしまうため、走査幅の補正を行
う必要がある。しかしながら、上記公報記載の発明で
は、両者ともに光学系や偏向器により生じる主走査ドッ
ト位置ずれの影響を補正することができない。
【0006】本発明は、上述したごとくの実情に鑑みて
なされたものであり、高周波クロック生成手段からのク
ロック信号のタイミングにより、画像形成を行う画素ク
ロックの各信号の位相を、位相データに基づいてシフト
させる際に、制御値を設定し、その制御値により光走査
装置の光学系や偏向器により生じる主走査ドット位置ず
れの補正を行うこと、を目的としてなされたものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、高周
波クロック生成手段からのクロック信号のタイミングに
より、画像形成を行う画素クロックの各信号の位相を、
位相データに基づいてシフトする機能を有する画素クロ
ック生成装置において、光源から出力される光束を、偏
向器により走査方向に沿って被走査媒体上を走査させる
光走査装置を構成する光学素子の加工誤差や組み付け誤
差等によって発生する主走査ドット位置ずれを補正する
ように制御値を設定することを特徴としたものである。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、位相シフトを行うデータに対して、複数の連続した
クロック信号から構成するデータ領域単位で制御値を設
定することを特徴としたものである。
【0009】請求項3の発明は、請求項1または2の発
明において、前記偏向器の反射面の形状誤差および/ま
たは反射面と回転軸との距離の誤差によって発生する主
走査ドット位置ずれを補正するように制御値を設定する
ことを特徴としたものである。
【0010】請求項4の発明は、請求項1乃至3のいず
れか1の発明において、前記画素クロックの信号を、一
定数の連続したデータ領域として定義し、該定義したデ
ータ領域毎に位相データを与えることを特徴としたもの
である。
【0011】請求項5の発明は、請求項1乃至4のいず
れか1の発明において、前記光走査装置を構成する光学
素子の加工誤差や組み付け誤差によって発生する主走査
ドット位置ずれを補正する制御値を予めルックアップテ
ーブルに記憶することを特徴としたものである。
【0012】請求項6の発明は、請求項1乃至5のいず
れか1の発明において、前記偏向器の反射面の形状誤差
および/または反射面と回転軸との距離の誤差によって
発生する主走査ドット位置ずれを補正する制御値が当該
偏向器の反射面毎に異なることを特徴としたものであ
る。
【0013】請求項7の発明は、複数の光源から出力さ
れる光束を、偏向器により走査方向に沿って被走査媒体
上を走査させる光走査装置において、請求項1乃至6の
いずれか1に記載の画素クロック生成装置を有すること
を特徴としたものである。
【0014】請求項8の発明は、請求項7の発明におい
て、前記偏向器の各反射面を特定する面特定手段を有す
ることを特徴としたものである。
【0015】請求項9の発明は、請求項7または8の発
明において、有効書込領域外の書込開始側と終端側の少
なくとも2カ所に光検知部を有し、該光検知部を横切る
走査時間を計測することにより、前記偏向器の反射面の
各面を特定することを特徴としたものである。
【0016】請求項10の発明は、請求項7乃至9のい
ずれか1の発明において、前記光検知部を横切る反射面
毎の走査時間の相対的な長短によって、前記偏向器の反
射面の各面を特定することを特徴としたものである。
【0017】請求項11の発明は、請求項7乃至10の
いずれか1の発明において、光学素子の加工誤差や組み
付け誤差によって発生する主走査ドット位置ずれを補正
する制御値を予めルックアップテーブルに記憶し、該ル
ックアップテーブルに記憶した制御値を、前記光検知部
を横切る反射面毎の走査時間の変動に応じて書き換える
ことを特徴としたものである。
【0018】請求項12の発明は、高周波クロック生成
手段からのクロック信号のタイミングにより、画像形成
を行う画素クロックの各信号の位相を、位相データに基
づいてシフトすることで主走査方向のドット位置ずれを
補正する主走査ドット位置ずれ補正方法であって、光源
から出力される光束を、偏向器により走査方向に沿って
被走査媒体上を走査させる光走査装置を構成する光学素
子の加工誤差や組み付け誤差等によって発生する主走査
ドット位置ずれを補正するように制御値を設定すること
を特徴としたものである。
【0019】請求項13の発明は、請求項1乃至6のい
ずれか1に記載の画素クロック生成装置及び/又は請求
項7乃至11のいずれか1に記載の光走査装置を有する
画像形成装置である。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、本発明を適用した画素ク
ロック生成回路の第1の構成例を説明するためのブロッ
ク図で、図中、1は高周波クロック生成回路、2,5は
カウンタ、3,6は比較回路、4,7はクロック生成回
路、8はマルチプレクサ(MUX)、9は比較値生成回
路、10はステータス信号生成回路、11はセレクト信
号生成回路である。まず、高周波クロック生成回路1は
画素クロックPCLKの基準となる高周波クロックVC
LKを生成する。
【0021】カウンタ2は、生成したVCLKのクロッ
クの立ち上がりで動作するカウンタである。比較回路3
はカウンタの値と、予め設定された値及び比較値生成回
路9が出力する比較値1とを比較した結果に基づき制御
信号1を出力する。クロック生成回路4は制御信号1に
基づきクロック1を生成する。カウンタ5はVCLKの
クロックの立ち下がりで動作するカウンタである。比較
回路6はカウンタの値と、予め設定された値及び比較値
生成回路9が出力する比較値2とを比較した結果に基づ
き制御信号2を出力する。クロック生成回路7は制御信
号2に基づきクロック2を生成する。マルチプレクサ8
はセレクト信号に基づきクロック1、クロック2を選択
し、PCLKとして出力する。
【0022】比較値生成回路9は、外部から入力された
位相データとステータス信号生成回路10が出力するス
テータス信号に基づき比較値1、比較値2を出力する。
ステータス信号生成回路10は、位相データのbit0
が「1」のときにPCLKの立ち上がりのタイミングで
信号をトグルさせてステータス信号として出力する。セ
レクト信号生成回路11は、位相データのbit0が
「1」のときにPCLKの立ち下がりのタイミングで信
号をトグルさせてセレクト信号として出力する。
【0023】図2は、図1に示した画素クロック生成回
路における動作の一例を説明するための図である。図3
は、位相シフト量と外部から与える位相データの対応関
係の一例を示す図である。ここではVCLKの4分周に
相当する画素クロックPCLKを生成し、位相シフトと
して+1/8PCLK、−1/8PCLKシフトさせる
場合について説明する。
【0024】図2は、位相シフト量とクロック1とクロ
ック2の切替の様子について示しており、始めにマルチ
プレクサ8でクロック1が選択された状態からスタート
する。まず、PCLKに同期して位相データ00を与え
る(1)。位相データbit0が「0」なので、セレク
ト信号は0のままでクロック1を選択したままPCLK
として出力する(2)。これによりPCLKは位相シフ
ト量0のクロックとなる。次ぎに位相データ01を与え
る(3)。この場合は位相データbit0が「1」なの
で、PCLKの立ち下りでセレクト信号をトグルさせて
1とし、クロック2を選択するようにし、PCLKとし
て出力させる(4)。この時のクロック2は図2に示す
ように1VCLK分周期が長くなったクロックとなって
いる。
【0025】これにより+1/8PCLKだけ位相シフ
トしたPCLKが得られる。次ぎに再び位相データ01
を与えると(5)、位相データbit0が「1」なの
で、PCLKの立ち下りでセレクト信号をトグルさせて
0とし、クロック1を選択するようにし、PCLKとし
て出力させる(6)。この時のクロック1は図2に示す
ように1VCLK分周期が長くなったクロックとなって
いる。これにより+1/8PCLKだけ位相シフトした
PCLKが得られる。次ぎに位相データ11を与える
(7)。位相データbit0が「1」なので、PCLK
の立ち下りでセレクト信号をトグルさせて1とし、クロ
ック2を選択するようにし、PCLKとして出力させる
(8)。この時のクロック1は図2に示すように1VC
LK分周期が短くなったクロックとなっている。これに
より−1/8PCLKだけ位相シフトしたPCLKが得
られる。
【0026】以上のようにして、位相データに応じてク
ロック1、クロック2の周期を変えてやり、クロック
1、クロック2を切り替えてPCLKとして出力させて
行くことにより、1/8PCLKステップで位相シフト
された画素クロックPCLKを得ることができる。
【0027】図4は、本発明を適用した画素クロック生
成回路の第2の構成例を説明するためのブロック図で、
図中、12は位相データ記憶回路である。図4に示す画
素クロック生成回路の構成例は、前述の図1に記載した
画素クロック生成回路において、位相データ入力部に複
数の位相データを記憶するための位相データ記憶回路1
2を付加したものである。位相データ記憶回路12には
外部からのデータ設定を行い、画素クロックPCLKに
同期して順次位相データを出力していく構成により、例
えば走査レンズ等光学素子の加工誤差や組み付け誤差に
より生じる走査ムラを補正するための位相データのよう
な毎ライン同じ位相データが必要となるデータの場合に
おいて、予め位相データ記憶回路12に位相データを記
憶しておき、ラインを走査するたびに位相データ記憶回
路12の最初の位相データから順次出力していけば、外
部からライン毎に同じデータを出力する必要がない。
【0028】また、位相データ記憶回路12に加えて、
外部から与えられる外部位相データと、位相データ記憶
回路12から出力される内部記憶データとを合成して合
成位相データを出力することにより、走査レンズ等光学
素子の加工誤差や組み付け誤差による位相データに加え
て、ポリゴンミラーの回転ムラや、光学系の温度特性、
経時変化などの動特性による位相データの補正にも対応
することできる。
【0029】図5は、本発明のおける画素クロック生成
装置による位相シフト補正方法を説明するための図であ
る。図1に示した画素クロック生成回路において、画素
クロックPCLKに同期して位相データを与えることに
より、画素クロックPCLKの位相を+1/8PCL
K、−1/8PCLKシフトさせることが可能である。
このとき、前述の図15に示した光走査装置において、
半導体レーザユニット21は画像処理ユニット26より
生成された画像データと位相同期回路29により位相が
設定された画像クロックに従い、半導体レーザの発光時
間をコントロールすることにより被走査媒体24上の静
電潜像を制御するものであり、画像データの基準クロッ
クとなる画像クロックの位相をシフトすることにより、
ポリゴンスキャナ等の偏向器により発生する走査速度ム
ラや、マルチビーム光学系における発光源同士の発信波
長差により生じる露光ずれなどによる主走査方向のドッ
ト位置ずれを、位相シフト(例えば1/8PCLK)の
精度で補正することが可能となる。
【0030】図5に示す理想状態は、上記のような走査
速度ムラや露光ずれが全く発生しない理想状態でのドッ
ト位置を示しており、1200dpi(ドット径約2
1.2μm)のとき連続した6ドットを走査した結果で
ある。図5に示す補正前は、最初の1ドット目のドット
位置精度は一致しているが、上記走査速度ムラや露光ず
れによるドット位置ずれが生じた状態であり、6ドット
目には理想状態に対して1200dpiの1/2ドット
相当である約10.6μmのドット位置ずれが生じてい
る。本位置ずれ状態において1ドット書込みに要する時
間は1画素クロック相当(1PCLK)であるので、位
相シフトの分解能が1/8PCLKの場合は、すなわち
ドット位置を1/8ドット精度で補正できるのと同義で
ある。図5に示す補正後は、位相シフトの分解能が1/
8ドットすなわち1/8PCLKのとき、理想状態から
1/2ドット位置ずれを生じた補正前の状態から−1/
8PCLKの位相シフトをデータ領域内で4回行うこと
により、理論上は6ドット目のドット位置を−1/8P
CLK×4=−1/2PCLKシフトすることができ、
理想状態に対して1/8PCLKの精度でドット位置を
補正することができる。
【0031】本発明における画素クロック生成装置は、
画素クロックの各信号の位相を、高周波クロック生成手
段からのクロック信号のタイミングにより位相データに
基づいて位相をシフトする機能を有し、位相シフトを行
うデータに対して、複数の連続したクロック信号から構
成するデータ領域単位で制御値を設定するので、メモリ
に予め位相データを保存して順次出力する場合におい
て、画素クロック毎に位相データを与える場合に比べて
データ量の大幅な低減や、位相データ記憶回路のサイズ
減少、チップサイズ低減によるコストダウン、ASIC
の小型化などの効果が得られる。また、画素クロックが
100MHz程度の高速動作時において、データ領域毎
に画素クロックの位相データを与えることにより、温度
変化、経時変化など各種条件変化による位相シフト量の
変動分を補正する場合などにおいて、画素クロック毎に
位相データを与える場合に比べてデータ転送速度の遅延
などの影響が少ない制御が可能となる。
【0032】図6及び図7は、主走査ドット位置ずれの
状態を説明するための図である。書込み開始のタイミン
グを設定する位相同期信号の立ち下りから、一定期間後
に画素クロックを生成する機能を有する画素クロック生
成装置において、実画像領域となる有効走査期間内にお
いて画素クロック信号に基づき半導体レーザを変調さ
せ、半導体レーザの出射光が光学系を経て感光体上に静
電潜像を形成するとき、感光体上での画素クロックは光
学素子の加工誤差や組み付け誤差などによって主走査方
向のドット位置ずれが生じる。このとき主走査方向を示
す有効走査期間は光学系により長さが異なるが、本実施
例では像高中央を0とした場合、像高の最大、最小値を
それぞれ像高比1,−1と定義している。
【0033】図6に示す(A)〜(D)、図7に示す
(A)〜(D)に示す主走査位置ずれ量を表すグラフ
は、縦軸に主走査ドット位置ずれ量(単位:μm)、横
軸に像高比を示している。図6(A)及び図7(A)に
おける光学系特性は、像高の高い場所で変化量が大き
く、像高が0近傍では変化量が小さい特性の場合を示し
たものである。また、画素クロックの位相をクロック毎
にクロックの数分の1ドット刻みでシフト可能な位相シ
フト機能を有する画素クロック生成回路により、各画素
の主走査位置を±数分の1ドット単位でシフトできるた
め、原理的には±1/8ドットシフトの場合には、リニ
アリティの補正量は0%から12.5%まで調整可能と
なる。また、1200dpi書込の場合、有効書込幅内
の主走査位置ずれ量は、約2.6μm(21.2μm/
8)にまで低減できる。
【0034】このとき位相シフトを行う位相シフトデー
タを与えるために、連続した複数の画素クロックをデー
タ領域として、有効走査期間内のデータを複数の領域に
分割し、領域毎に位相シフトデータを設定することによ
り、画素毎に位相シフトデータを与えて主走査位置ずれ
を補正する場合に比べ、データ量を減らすことが可能と
なる。図6(B)及び図7(B)は、有効走査期間を1
5のデータ領域に分割した場合の、位相シフト後の主走
査ドット位置ずれ量を示す。図6及び図7に示す各グラ
フでは、各データ領域の中央の像高における主走査ドッ
ト位置ずれ量が0になるように、各データ領域に位相デ
ータを与えた実施例を示している。図6及び図7におい
て、位相シフト後の主走査ドット位置ずれの振幅値を主
走査位置ずれ量X、データ領域間のずれ量をデータ領域
間ずれ量Yとしたとき、Xは走査ライン上での位相補正
後のドット位置ずれの絶対値を示しており、値が小さい
ほど良好な補正がかけられたといえる。また、Yはデー
タ領域間のドット位置ずれ量を示しており、この値が大
きい場合、データ領域間でのドット位置が疎または密の
いずれかの状態となるため、できうる限りYは小さい値
を取るほうが良好な補正であるといえる。
【0035】図8は、データ領域へのデータ設定方法の
一例を説明するための図である。本実施例は、画素クロ
ック30PCLK分を1つのデータ領域として定義し、
本データ領域内で−3/8PCLKの位相シフトを行う
場合について示している。画素クロックの位相シフト分
解能が±1/8PCLKの場合、データ領域内の3つの
画素クロックについて−1/8PCLKの位相シフトを
行うことにより、データを与えない初期状態のデータ領
域に対して、−3/8PCLKの主走査ドット位置補正
が可能となる。図8に示す補正1の実施例ではデータ領
域の最初のドットから10PCLK毎に−1/8PCL
Kの位相シフトを行うタイミングを計る位相シフトデー
タにより、−1/8PCLKのドット位置補正を行って
いる。
【0036】また、図8に示す補正2の実施例では、デ
ータ領域の最初のドットから数えて5ドット目から上記
補正後1と同じく10PCLK毎に−1/8PCLKの
位相シフトを行うタイミングを計る位相シフトデータに
より、−1/8PCLKのドット位置補正を行ってい
る。この位相シフトデータの生成方法としては、外部信
号からシリアルデータとして直接入力する方法や、カウ
ンタを設けて一定間隔で位相シフトを行う方法がある。
前者はデータ領域の所望の位置に位相シフトを発生させ
ることが可能であり、位相シフトのパターンが画像に影
響を及ぼさないように設定変更することが容易である。
後者の場合、図8に示す補正1、補正2に示すようにカ
ウンタの初期値をずらすことで、連続したラインを書き
込む場合に位相シフトした部分が縦筋画像となって現れ
ることを防ぐことが可能となる。
【0037】また、本発明はデータ領域毎に位相データ
を設定する構成とすることにより、例えば画素クロック
毎に位相データの位相シフトを行う場合に比べてデータ
量を低減することができる。これについて、図7に基づ
き、図6における光学系とは異なる光学系による主走査
ドット位置ずれデータについて説明する。図7(B)
は、有効走査期間を10のデータ領域に分割し、分割し
たデータ領域の中央値におけるリニアリティが0になる
ように位相データを設定している。位相シフト量が±1
/8PCLKでシフト可能であり、画素クロック毎に位
相シフトデータを与える場合、位相シフト量の3パター
ン(−1/8クロック、0、+1/8クロック)設定す
るためには2ビットのデータが必要となる。今1200
dpi書込み時に有効走査期間を300mmとした場
合、1ドットは約21.2μm相当となり有効走査期間
内のドット数は300/0.0212=14150ドッ
トとなり、各データ領域におけるドット数は14150
/10=1415ドットとなる。
【0038】例えば、走査レンズの特性による走査ムラ
のような静特性の補正を行う場合、画素クロック毎に位
相データを設定すると2ビット×14150ドット=2
8350ビットのデータを与える必要がある。一方。1
415ドットからなるデータ領域毎に位相データを設定
した場合、1415ドットのうち何ドットを位相シフト
すればよいか分かればよく、この場合、12ビットあれ
ば位相シフトを行うドット数を定義できる。このとき位
相シフト量の3パターン設定するのに2ビット必要なの
で、12ビット×2ビット=24ビットあればデータ領
域の位相データを設定できる。またデータ領域は10あ
るので、24ビット×10=240ビットあれば1ライ
ン分の位相シフトデータを設定できるため、画素クロッ
ク毎に位相データを設定する場合に比べて約8%のメモ
リ量でドット位置ずれの補正が可能となる。よって本発
明における画素クロック生成装置をIC化、IP化する
際には、位相データ用メモリの大幅な削減につながり、
チップサイズの小型化、しいてはコストダウンにつなが
る。
【0039】また、例えばタンデムカラー機において、
ステーション間の色ズレが数10μm程度発生している
場合、主走査位置ずれ量が1/8ドットを越えた画素ク
ロックにおいて位相シフトをかけ主走査位置ずれの補正
を行うことで、1200dpiであれば1/8ドット相
当である約2.6μm(21.2μm/8)までドット位
置ずれ量を低減できる。
【0040】本発明は、ドット毎にずらし量を画素デー
タに与えると、画素データのビット数が増え、データ転
送上重くなるため、位相シフトによりドットをずらすた
めの位相データをデータ領域毎に与えることによって、
複雑なデータの与え方をせずとも高精度なドット位置補
正が可能となる。
【0041】また、偏向器の反射面の形状誤差や、反射
面と回転軸との距離の誤差によって発生する走査速度ム
ラを補正するように制御値を設定することができるの
で、主走査ドット位置ずれが補正され、画像品質の劣化
を抑えることが出来る。
【0042】さらに、本発明における画素クロック生成
装置において、位相データを与える画素クロックを一定
数の連続したデータ領域として定義し、定義したデータ
領域毎に位相データを与える形態も可能である。データ
領域を構成する画素クロックを一定数とすることによ
り、各データ領域における位相シフト量の最大、最小値
が等しくなる。
【0043】上記形態について、図6及び図7に基づい
て説明する。図6(B)は、図6(A)に示す主走査ド
ット位置ずれ特性を有する光学系において、データ領域
を有効走査期間で15等分割したものである。像高を±
150mm、1200dpi書込みと仮定したとき、デ
ータ領域は300mm/15=20mmとなり、1ドッ
トあたり約21.2μmであるから、各データ領域は2
0/0.0212=943ドット程度となり、位相シフ
トの分解能を±1/8PCLKとしたとき、各データ領
域では全画素クロックに位相シフトを行った場合±2.
5mm程度の位相シフトが可能となる。
【0044】また、図7(B)は、図7(A)に示す主
走査ドット位置ずれ特性を有する光学系において、デー
タ領域を有効走査期間で10等分割したものである。図
7における光学系は、図6における光学系に比べて主走
査ドット位置ずれ特性の像高に対する変動が少ないた
め、より少ない分割数でもデータ領域間のドット位置ず
れ誤差量を補正でき、また位相データは各データ領域の
画素クロック数を等しく定義するため、各データ領域と
もに設定データの大きさが等しくなるため、容易な構成
で位相データを生成することができる。
【0045】本発明における画素クロック生成装置は、
高周波クロック生成手段からのクロック信号のタイミン
グにより、画像形成を行う画素クロックの各信号の位相
を、位相データに基づいてシフトする機能を有し、光走
査装置を構成する光学素子の加工誤差や組み付け誤差に
よって発生する主走査ドット位置ずれを補正するように
制御値を設定するので、画像品質の劣化を抑えることが
出来る。ここで、上記光走査装置を組み付ける時に、予
め光学素子の加工誤差や組み付け誤差によって発生する
走査速度ムラを測定し、測定結果に基づいて、主走査ド
ット位置ずれを補正するように制御値をルックアップテ
ーブルに記憶しておく。これにより、走査レンズ等の設
計上発生する主走査ドット位置ずれに加えて、加工誤差
や組み付け誤差等で発生する主走査ドット位置ずれも補
正することが出来る。走査速度ムラの測定方法として
は、例えば、前述の図6(B)に示したように有効走査
期間を15のデータ領域に分割して補正量を設定する場
合は、光走査装置を組み付ける時に、被走査面と等価な
位置に16個のPDを有効走査期間を15分割するよう
に配置してそれぞれとなり合ったPDを走査する走査時
間を計測することで走査速度ムラを測定することが出来
る。
【0046】また、本発明の画素クロック生成装置は、
光走査装置が有する偏向器の反射面の形状誤差や、反射
面と回転軸との距離の誤差によって発生する主走査ドッ
ト位置ずれを補正する制御値を、当該偏向器の反射面毎
に異なるように制御値を設定することができ、画像品質
の劣化を抑えることが出来る。これは、上述したごとく
の光走査装置を組み付ける時に、予め光学素子の加工誤
差や組み付け誤差によって発生する走査速度ムラを測定
し、測定結果に基づいて、主走査ドット位置ずれを補正
するように制御値をルックアップテーブルに記憶してお
くことで、走査レンズ等の設計上発生する主走査ドット
位置ずれに加えて、加工誤差や組み付け誤差等で発生す
る主走査ドット位置ずれも補正することが出来る。しか
しながら、偏向器が複数の反射面からなっている場合、
反射面毎の形状誤差や反射面毎の回転軸との距離の誤差
によって、主走査ドット位置ずれが反射面毎に異なる場
合がある。そこで、偏向器の反射面毎に主走査ドット位
置ずれを補正するように制御値を設定することによっ
て、反射面毎の形状誤差や反射面毎の回転軸との距離の
誤差によって発生する主走査ドット位置ずれを補正し、
画像品質の劣化を抑えることが出来る。
【0047】図9は、本発明に係わるマルチビーム走査
装置の概略構成例を示す図で、図中、301,302は
半導体レーザ、303,304はコリメートレンズ、3
07はポリゴンミラー、308はシリンダレンズ、31
0はfθレンズ、311はトロイダルレンズ、312は
感光体、313はシリンダミラーである。
【0048】本実施例においては、半導体レーザ301
を2個用い、コリメートレンズ303の光軸Cを対称と
して副走査方向に配置される。半導体レーザ301,3
02は、コリメートレンズ303,304との光軸を一
致させ主走査方向に対称に射出角度を持たせ、ポリゴン
ミラー307の反射点で射出軸が交差するようレイアウ
トされている。各半導体レーザより射出した複数のビー
ムはシリンダレンズ308を介してポリゴンミラー30
7で一括して走査され、fθレンズ310、トロイダル
レンズ311により感光体312上に結像される。
【0049】バッファメモリには発光源毎に1ライン分
の印字データが蓄えられ、ポリゴンミラー1面毎に読み
出されて、2ラインずつ同時に記録がおこなわれる。図
10は、光源ユニットの概略構成例を示す図である。半
導体レーザ403,404は各々主走査方向に所定角
度、本実施例では約1.5°微小に傾斜したベース部材
405の裏側に形成した嵌合穴に対し個別に円筒状ヒー
トシンク部403a、404aを嵌合し、押え部材40
6,407の突起部406a、407aをヒートシンク
部403a,404aの切り欠き部に合わせて発光源の
配列方向を合わせ、背面側からネジ412で固定され
る。
【0050】また、コリメートレンズ408,409は
各々その外周をベース部材405の半円状の取付ガイド
面405b,405cに沿わせて光軸方向の調整を行
い、発光点から射出した発散ビームが平行光束となるよ
う位置決めされ、接着される。尚、本実施例では上述し
たように各々の半導体レーザからの光線が主走査面内で
交差するように設定するため、光線に沿ってベース部材
405の裏側に形成した嵌合穴および半円状の取付ガイ
ド面405b、405cを傾けて形成している。べース
部材405はホルダ部材410に円筒状係合部405a
を係合し、ネジ413を貫通穴410b,410cを介
してネジ穴405d、405eに螺合して固定され、光
源ユニットを構成する。
【0051】上記光源ユニットは、光学ハウジングの取
付壁411に設けた基準穴411aにホルダ部材410
の円筒部410aをかん合し、表側よりスプリング61
1を挿入してストッパ部材612を円筒部突起410d
に係合することでホルダ部材410は取付壁411の裏
側に密着して保持される。この時、スプリングの一端を
突起411bに引っかけることで円筒部中心を回転軸と
した回転力を発生し、回転力を係止するように設けた調
節ネジ613により、光軸の周りθにユニット全体を回
転し、ピッチを調節する。アパーチャ415は、半導体
レーザ毎にスリットが設けられ、光学ハウジングに取り
付けられて光ビームの射出径を規定する。
【0052】図11は、他の光源ユニットの概略構成例
を示す図である。本実施例は、4個の発光源を持つ半導
体レーザアレイからの光ビームをビーム合成手段801
を用いて合成したものである。基本的な構成要素は前述
の図10に示した光源ユニットと同様であり、ここでは
説明を省略する。
【0053】本発明における光走査装置は、高周波クロ
ック生成手段からのクロック信号のタイミングにより、
画像形成を行う画素クロックの各信号の位相を、位相デ
ータに基づいてシフトする機能を有する画素クロック生
成装置を有し、偏向器の反射面の形状誤差や反射面と回
転軸との距離の誤差によって発生する主走査ドット位置
ずれを補正する制御値を偏向器の反射面毎に異なるよう
に制御値を設定するので、画像品質の劣化を抑えること
が出来る。これは、光走査装置を組み付ける時に、予め
光学素子の加工誤差や組み付け誤差によって発生する走
査速度ムラを測定し、測定結果に基づいて、主走査ドッ
ト位置ずれを補正するように制御値をルックアップテー
ブルに記憶しておくことで、走査レンズ等の設計上発生
する主走査ドット位置ずれに加えて、加工誤差や組み付
け誤差等で発生する主走査ドット位置ずれも補正するこ
とが出来る。しかしながら、偏向器が複数の反射面から
なっている場合、反射面毎の形状誤差や反射面毎の回転
軸との距離の誤差によって、主走査ドット位置ずれが反
射面毎に異なる場合がある。
【0054】そこで、光走査装置を組み付ける時に、予
め光学素子の加工誤差や組み付け誤差によって発生する
走査速度ムラを反射面毎に測定し、偏向器の反射面毎に
主走査ドット位置ずれを補正するように制御値をルック
アップテーブルに記憶しておく。また、本発明の光走査
装置は、偏向器の各反射面の面特定が出来るので、上述
した各反射面に対応した制御値を用いて、主走査ドット
位置ずれを補正することが出来、画像品質の劣化を抑え
ることが出来る。
【0055】図12は、本発明に係わる光走査装置にお
ける面特定手段の一例を示す図で、図中、30,31は
光検知部、32は時間カウンタ、33はルックアップテ
ーブルである。ここで、上記面特定方法の具体例とし
て、図12に示すように有効書込領域外の書込開始側と
終端側の2カ所に光検知部30,31を有し、例えば、
検知部30,31を横切る走査時間を計測することで、
偏向器の反射面の各面を特定している。また、光検知部
を2カ所以上用いて検知部間を横切る走査時間を積算し
て、積算した時間の差によって反射面の各面を特定する
こともできる。また、上記面特定の別の実施形態とし
て、検知部を横切る走査時間の実時間の差で偏向器の反
射面の各面を特定するのではなく、走査時間の相対的な
長短で反射面の各面を特定するので、回路構成が容易に
なる。
【0056】また、本光走査装置は、温度変動等によっ
て、検知部を横切る反射面毎に走査時間の変動が生じる
ため、予めルックアップテーブルに記憶した制御値を、
その反射面毎の走査時間の変動に応じて書き換えること
ができるため、本光走査装置を構成する光学素子の加工
誤差や組み付け誤差によって発生する主走査ドット位置
ずれや、偏向器の反射面毎の形状誤差や各反射面と回転
軸との距離の誤差によって発生する主走査ドット位置ず
れを補正するのに加えて、温度変動等によって生じる主
走査ドット位置ずれを補正することが出来る。
【0057】図13は、レーザ走査光学系のドット位置
ずれについて説明するための図である。ここで、横軸は
理想像高(即ち画像データに基づく理想ドット位置)、
縦軸は実像高(即ち、レーザ走査光学系を介した実際の
ドット位置)を表す。ここで理想的には傾きが1のリニ
ア(光学的にはfθ特性が良好に補正されている)な特
性が望ましいが、以下に示す理由から一般的にはリニア
(等速度的な走査)ではなく、湾曲している(走査速度
ムラが発生している)。言い換えると、理想的な主走査
ドット位置に対し、実際の主走査ドット位置はずれてし
まう。1.走査レンズのfθ特性が十分補正されていな
い場合。2.レーザ走査光学系の光学部品精度、ハウジ
ング上への取付精度。3.機内の温度・湿度などの環境
変動による光学部品の変形、屈折率変動により焦点距離
が変化し、fθ特性が劣化。
【0058】特に、上記3.の環境変動による主走査ド
ット位置ずれは、出荷時に光学調整または電気的補正を
実施したとしても避けることはできず、例えば、ファー
ストプリント時の特性が図中(a)の状態であったとし
ても,連続してプリント出力した場合に機内の温度が上
昇し、図中(b)の状態の特性値に変化してしまうこと
が起こりうる。これにより、1枚目のプリントの色合い
と、複数枚プリントした後の色合いが変わってしまう場
合がある。
【0059】そこで、使用するレーザ走査光学系の理想
像高に対する実像高の関係の特性値を、予備実験または
シミュレーションなどで予め把握しておき、その特性値
からルックアップテーブルを作成する。即ち、図13に
示すデータから各走査時間tに対するドット位置補正量
を理想位置との差分として求め、この関係をルックアッ
プテーブルとしてメモリに予め記録しておく。図14
は、図13に示すデータから各走査時間tに対するドッ
ト位置補正量と走査位置との関係の一例を示す図であ
る。実際にプリント駆動させたときの光走査時間を逐次
計測し、その計測走査時間に基づき、上記ルックアップ
テーブルからドット位置補正量を求め、ドット位置が理
想位置になるよう位相シフト量を決定する。これによ
り、機内の環境変動によって生ずる主走査方向のドット
位置ずれを効果的に補正することが可能となる。
【0060】ここで上記補正を行うタイミングは、プリ
ントスタート直後、或いはプリント出力時の紙間時な
ど、画像データが転送されていない間に設定することが
望ましい。また、本実施例では書込み開始側と終端側の
2ヶ所に光検知部を設けているが、更に多くの光検知部
を設けることにより主走査ドット位置ずれ精度を向上す
ることが可能となる。
【0061】以上、本発明の画素クロック生成装置、光
走査装置における各実施形態における各機能を中心に説
明してきたが、本発明の画素クロック生成装置、光走査
装置と同様に、主走査ドット位置ずれを良好に補正する
ための主走査ドット位置ずれ補正方法としての形態をと
ることもできる。さらには、これらの画素クロック生成
装置や、光走査装置を適用した画像形成装置としての形
態をとることもでき、この画像形成装置によると、主走
査ドット位置ずれが良好に補正された高画質画像を得る
ことができるとともに、特に、カラー画像においては色
ずれが少なく、色再現性の良い画像を提供することがで
きる。
【0062】
【発明の効果】本発明によると、高周波クロック生成手
段からのクロック信号のタイミングにより、画像形成を
行う画素クロックの各信号の位相を、位相データに基づ
いてシフトさせる際に、制御値を設定し、その制御値に
より光走査装置の光学系や偏向器により生じる主走査ド
ット位置ずれの補正を行うことができるため、画像品質
の劣化を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した画素クロック生成回路の第
1の構成例を説明するためのブロック図である。
【図2】 図1に示した画素クロック生成回路における
動作の一例を説明するための図である。
【図3】 位相シフト量と外部から与える位相データの
対応関係の一例を示す図である。
【図4】 本発明を適用した画素クロック生成回路の第
2の構成例を説明するためのブロック図である。
【図5】 本発明における画素クロック生成装置による
位相シフト補正方法を説明するための図である。
【図6】 主走査ドット位置ずれの状態を説明するため
の図である。
【図7】 主走査ドット位置ずれの状態を説明するため
の図である。
【図8】 データ領域へのデータ設定方法の一例を説明
するための図である。
【図9】 本発明に係わるマルチビーム走査装置の概略
構成例を示す図である。
【図10】 光源ユニットの概略構成例を示す図であ
る。
【図11】 他の光源ユニットの概略構成例を示す図で
ある。
【図12】 本発明に係わる光走査装置における面特定
手段の一例を示す図である。
【図13】 レーザ走査光学系のドット位置ずれについ
て説明するための図である。
【図14】 図13に示すデータから各走査時間tに対
するドット位置補正量と走査位置との関係の一例を示す
図である。
【図15】 光走査装置に関する従来技術について説明
するための図である。
【符号の説明】
1…高周波クロック生成回路、2,5…カウンタ、3,
6…比較回路、4,7…クロック生成回路、8…MU
X、9…比較値生成回路、10…ステータス信号生成回
路、11…セレクト信号生成回路、12…位相データ記
憶回路、21…半導体レーザユニット、22…ポリゴン
ミラー、23…走査レンズ、24…被走査媒体(感光
体)、25…フォトディテクタ、26…画像処理ユニッ
ト、27…レーザ駆動回路、28…クロック生成回路、
29…位相同期回路、30,31…光検知部、32…時
間カウンタ、33…ルックアップテーブル、301,3
02…半導体レーザ、303,304…コリメートレン
ズ、307…ポリゴンミラー、308…シリンダレン
ズ、310…fθレンズ、311…トロイダルレンズ、
312…感光体、313…シリンダミラー、403,4
04,703…半導体レーザ、405,705…ベース
部材、406,407,706…押え部材、408,4
09,708…コリメートレンズ、410,710…ホ
ルダ部材、411,711…取付壁、412,413,
712,713…ネジ、415…アパーチャ、611…
スプリング、612…ストッパ部材、613…調節ネ
ジ、801…ビーム合成手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大森 淳史 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 鈴木 清三 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2C362 BB05 BB29 BB31 BB37 2H045 BA02 BA22 CA97 CA99 5C072 AA03 BA17 CA06 HA02 HA13 HB11 XA01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波クロック生成手段からのクロック
    信号のタイミングにより、画像形成を行う画素クロック
    の各信号の位相を、位相データに基づいてシフトする機
    能を有する画素クロック生成装置において、光源から出
    力される光束を、偏向器により走査方向に沿って被走査
    媒体上を走査させる光走査装置を構成する光学素子の加
    工誤差や組み付け誤差等によって発生する主走査ドット
    位置ずれを補正するように制御値を設定することを特徴
    とする画素クロック生成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画素クロック生成装置
    において、位相シフトを行うデータに対して、複数の連
    続したクロック信号から構成するデータ領域単位で制御
    値を設定することを特徴とする画素クロック生成装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の画素クロック
    生成装置において、前記偏向器の反射面の形状誤差およ
    び/または反射面と回転軸との距離の誤差によって発生
    する主走査ドット位置ずれを補正するように制御値を設
    定することを特徴とする光走査装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1に記載の画
    素クロック生成装置において、前記画素クロックの信号
    を、一定数の連続したデータ領域として定義し、該定義
    したデータ領域毎に位相データを与えることを特徴とす
    る画素クロック生成装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1に記載の画
    素クロック生成装置において、前記光走査装置を構成す
    る光学素子の加工誤差や組み付け誤差によって発生する
    主走査ドット位置ずれを補正する制御値を予めルックア
    ップテーブルに記憶することを特徴とする画素クロック
    生成装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか1に記載の画
    素クロック生成装置において、前記偏向器の反射面の形
    状誤差および/または反射面と回転軸との距離の誤差に
    よって発生する主走査ドット位置ずれを補正する制御値
    が当該偏向器の反射面毎に異なることを特徴とする画素
    クロック生成装置。
  7. 【請求項7】 複数の光源から出力される光束を、偏向
    器により走査方向に沿って被走査媒体上を走査させる光
    走査装置において、請求項1乃至6のいずれか1に記載
    の画素クロック生成装置を有することを特徴とする光走
    査装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の光走査装置において、
    前記偏向器の各反射面を特定する面特定手段を有するこ
    とを特徴とする光走査装置。
  9. 【請求項9】 請求項7または8に記載の光走査装置に
    おいて、有効書込領域外の書込開始側と終端側の少なく
    とも2カ所に光検知部を有し、該光検知部を横切る走査
    時間を計測することにより、前記偏向器の反射面の各面
    を特定することを特徴とする光走査装置。
  10. 【請求項10】 請求項7乃至9のいずれか1に記載の
    光走査装置において、前記光検知部を横切る反射面毎の
    走査時間の相対的な長短によって、前記偏向器の反射面
    の各面を特定することを特徴とする光走査装置。
  11. 【請求項11】 請求項7乃至10のいずれか1に記載
    の光走査装置において、光学素子の加工誤差や組み付け
    誤差によって発生する主走査ドット位置ずれを補正する
    制御値を予めルックアップテーブルに記憶し、該ルック
    アップテーブルに記憶した制御値を、前記光検知部を横
    切る反射面毎の走査時間の変動に応じて書き換えること
    を特徴とする光走査装置。
  12. 【請求項12】 高周波クロック生成手段からのクロッ
    ク信号のタイミングにより、画像形成を行う画素クロッ
    クの各信号の位相を、位相データに基づいてシフトする
    ことで主走査方向のドット位置ずれを補正する主走査ド
    ット位置ずれ補正方法であって、光源から出力される光
    束を、偏向器により走査方向に沿って被走査媒体上を走
    査させる光走査装置を構成する光学素子の加工誤差や組
    み付け誤差等によって発生する主走査ドット位置ずれを
    補正するように制御値を設定することを特徴とする主走
    査ドット位置ずれ補正方法。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至6のいずれか1に記載の
    画素クロック生成装置及び/又は請求項7乃至11のい
    ずれか1に記載の光走査装置を有する画像形成装置。
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