JP4632974B2 - 車載オーディオシステム - Google Patents

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Description

本発明は、携帯オーディオ機器と車載オーディオ機器から選択的にオーディオ音を出力する車載オーディオシステムに関する。
従来から、携帯オーディオ機器で音楽を聴取していた搭乗者が車両に乗り込んでアクセサリースイッチをオンしたときにオーディオ音の出力を車載オーディオ機器に接続されたスピーカから行うようにしたオーディオシステムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−373484号公報(第3−6頁、図1−8)
ところで、特許文献1に開示されたオーディオシステムでは、アクセサリースイッチを操作したときにオーディオ音の出力装置が携帯オーディオ機器から車載オーディオ機器に切り替わるが、搭乗者によっては、必ずしも適切なタイミングでオーディオ音の出力装置を切り替えたことにはならず、快適性を損ねるという問題があった。例えば、車載オーディオ機器以外の車載機器、例えばナビゲーション装置を操作するためにアクセサリースイッチはオンしたが、その時点では携帯オーディオ機器に接続されたヘッドホンでオーディオ音を聴取したい場合が考えられる。特に、クラシック音楽や語学学習用音声等を聴取する場合にはヘッドホンの方が明瞭に聴き取ることができるため、ヘッドホンによる聴取を希望する場合がある。したがって、アクセサリースイッチをオンしたタイミングで直ちにオーディオ音の出力装置を切り替えられてしまうと、それ以後もヘッドホンを用いてオーディオ音を聴取したい搭乗者は不愉快な思いをする。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、搭乗者が希望するタイミングでオーディオ音の出力装置を切り替えることにより、快適性を損ねることを防止することができる車載オーディオシステムを提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の車載オーディオシステムは、車両に搭載された車載オーディオ機器と、車両の搭乗者に装着されたヘッドホンの着脱の有無を検出するヘッドホン着脱検出手段と、ヘッドホンが外されたことがヘッドホン着脱検出手段によって検出されたときに、車載オーディオ機器のオーディオ音出力を有効にするオーディオ音出力切替手段と、搭乗者がヘッドホンを装着していることがヘッドホン着脱検出手段によって検出されたときに、オーディオ音出力を無音状態として車載オーディオ機器を起動する車載オーディオ機器起動手段とを備えている。これにより、携帯オーディオ機器の出力オーディオ音をヘッドホンで聴取していた搭乗者(利用者)は、車両に搭乗した後にヘッドホンを外すだけで特別な操作をすることなくオーディオ音の出力先装置を携帯オーディオ機器から車載オーディオ機器に変更することができ、搭乗者が希望するタイミングでオーディオ音の出力先装置を切り替えることが可能になる。例えば、搭乗者は、アクセサリースイッチをオンにした後にナビゲーション装置等を操作中であっても、ヘッドホンを外さなければ携帯オーディオ機器からの出力オーディオ音をヘッドホンを通して聴取することができ、アクセサリースイッチをオンすることにより強制的にオーディオ音の出力先装置が切り替わってしまうことによって快適性を損ねることを防止することができる。
また、オーディオ音の出力装置が携帯オーディオ機器から車載オーディオ機器に切り替わったときにオーディオ音が出力されるまでのタイムラグを少なくすることが可能となる。
また、上述したヘッドホン着脱検出手段は、車室内に設置されたカメラと、カメラによって撮影された画像に含まれるヘッドホンの部分画像を抽出するヘッドホン抽出手段と、ヘッドホン抽出手段による抽出結果に基づいてヘッドホンの着脱の有無を判定する着脱判定手段とを有する。さらに具体的には、上述したヘッドホン着脱検出手段は、カメラによって撮影された画像に含まれる搭乗者の頭部の部分画像を抽出する頭部抽出手段をさらに備え、着脱判定手段は、頭部抽出手段によって抽出された頭部の部分画像と、ヘッドホン抽出手段によって抽出されたヘッドホンの部分画像とが分離したときに、ヘッドホンが外された旨の判定を行うことが望ましい。あるいは、着脱判定手段は、ヘッドホン抽出手段によって抽出されたヘッドホンの部分画像の高さが所定値よりも高い範囲から消失したときに、ヘッドホンが外された旨の判定を行うことが望ましい。これにより、携帯オーディオ機器について構成を追加することなくヘッドホンの着脱の状態を検出することが可能となる。
また、上述したヘッドホンには携帯オーディオ機器が接続されており、車載オーディオ機器は、音声出力切替手段によって音声出力が有効になった後に、それまで携帯オーディオ機器から出力されていたオーディオ音を継続して出力することが望ましい。これにより、ヘッドホンから車載のスピーカに円滑にオーディオ音の出力先を切り替えることができ、内容が継続したオーディオ音の聴取が可能となる。
以下、本発明を適用した一実施形態の車載オーディオシステムについて、図面を参照しながら説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は、第1の実施形態の車載オーディオシステムの全体構成を示す図である。図1に示す車載オーディオシステムは、車両に搭載された車載オーディオ機器100、スピーカ50、カメラ30が含まれている。搭乗者(例えば車両の運転者)Mが携帯オーディオ機器200に接続されたヘッドホン300を装着した状態で車両に乗り込むと、車載オーディオ機器100は、カメラ30によって撮影された画像に基づいて、搭乗者Mがヘッドホン300を装着していることを判定する。その後、車載オーディオ機器100は、搭乗者Mがヘッドホン300を外すと、車載オーディオ機器100は、ヘッドホン300が外されたことを判定し、車載オーディオ機器100は、スピーカ50からオーディオ音を出力する。
図2は、車載オーディオ機器100の詳細構成を示す図である。図2に示すように、車載オーディオ機器100は、デジタル放送受信機10、ラジオ受信機12、CDプレーヤ14、MDプレーヤ16、MP3プレーヤ18、オーディオ制御部20、ディスプレイ装置22、操作部26、画像メモリ32、頭部抽出部34、ヘッドホン抽出部36、着脱判定部38、無線送受信部40を含んで構成されている。また、この車載オーディオ機器100には、搭乗者Mの主に頭部近傍を撮影するカメラ30と、オーディオ制御部20から出力されるオーディオ音信号を車室内に出力するスピーカ50とが接続されている。
デジタル放送受信機10は、デジタル方式で配信される放送プログラムを受信する受信機であって、この放送プログラムには静止画/動画の映像データやMPEG(Moving Picture Experts Group)方式のデジタルの音楽情報が含まれている。ラジオ受信機12は、アナログ方式のAM放送波およびFM放送波で配信される放送プログラムを受信する受信機である。CDプレーヤ14は、CDに記録された音楽情報を読み出して再生する。MDプレーヤ16は、MDに記録された音楽情報を読み出して再生する。MP3プレーヤ18は、MP3方式で圧縮された音楽情報を読み出して再生する。
オーディオ制御部20は、デジタル放送受信機10、ラジオ受信機12、CDプレーヤ14、MDプレーヤ16、MP3プレーヤ18(これらを車載オーディオソースと称する)のそれぞれに起動指示を送って音楽の再生動作を開始させるとともに、それぞれから出力される再生音声をスピーカ50から出力したり、再生映像をディスプレイ装置22に表示する処理を行う。例えば、起動指示は、予め設定されている優先順位の最も高い車載オーディオに対して行ったり、前回アクセサリースイッチをオフしたときにそれまで動作していた車載オーディオソースに対して行う場合などが考えられる。操作部26は、オーディオ音出力の対象となる車載オーディオソースの切り替え指示や、それぞれの車載オーディオソースに対する操作指示、音量設定等を行うために搭乗者Mが操作する各種のキーや操作つまみ類を備える。
画像メモリ32は、カメラ30によって撮影された搭乗者Mの画像をフレーム単位で格納する。なお、本実施形態では、搭乗者Mが装着しているヘッドホン300が外されたか否かを判定するためにカメラ30を用いているため、カメラ30は、搭乗者Mの頭部へのヘッドホン300の装着状態が明確に撮影できる位置に設置する必要がある。例えば、搭乗者Mの斜め前方のダッシュボードやセンターピラー等にカメラ30が設置されており、画像メモリ32は、このような位置に設置されたカメラ30によって撮影された搭乗者Mの画像が格納される。
頭部抽出部34は、カメラ30によって撮影されて画像メモリ32に格納された画像に含まれる搭乗者Mの頭部に対応する部分画像を抽出する。例えば、搭乗者Mが運転席に座った状態では、搭乗者Mの頭部はヘッドレストの近傍に存在し、髪型に応じた凹凸や大きさの個人差等のばらつきはあるが、円形あるいは楕円形に近い形状を有しているはずである。頭部抽出部34は、このような前提に基づいて、円形あるいは楕円形に近い所定位置近傍にある部分画像を頭部に対応する部分画像であると判断する。ヘッドホン抽出部36は、カメラ30によって撮影されて画像メモリ32に格納された画像に含まれるヘッドホン300に対応する部分画像を抽出する。例えば、ヘッドホン300の代表的な形状が予め登録されており、この形状にほぼ一致する部分画像をヘッドホン300に対応する部分画像として抽出する。
着脱判定部38は、搭乗者Mの頭部にヘッドホン300が装着されているか否か、装着されているヘッドホン300が頭部から外されたか否かを判定する。この判定結果はオーディオ制御部20に送られる。オーディオ制御部20は、搭乗者Mによってヘッドホン300が装着されていると判定された場合には、いずれかの車載オーディオソースに対して起動指示を送るとともにその車載オーディオソースによるオーディオ音出力を停止する。例えば、可動部が含まれないデジタル放送受信機10、ラジオ受信機12、MP3プレーヤ18については出力オーディオ音にミュート処理(無音処理)を行ってオーディオ音がスピーカ50から出力されないようにする。また、可動部が含まれるCDプレーヤ14やMDプレーヤ16についてはポーズ停止状態を維持することによりオーディオ音がスピーカ50から出力されないようにする。また、オーディオ制御部20は、搭乗者Mによって装着されていたヘッドホン300が外されたと判定された場合には、オーディオ音の出力停止状態を解除し、スピーカ50からオーディオ音の出力を開始する。
無線送受信部40は、携帯オーディオ機器200内に送受信対象となる他の無線送受信部が備わっている場合に、これらとの間でオーディオ音データや各種の指示を送受信する。例えば、無線送受信部40は、Bluetooth(登録商標)規格に準拠した通信機能を有している。なお、本実施形態では、車両に搭乗した搭乗者Mが所持する携帯オーディオ機器200との間でオーディオ音データ等を送受信するだけであるため、この送受信動作が可能であれば他の通信方式を用いるようにしてもよい。
上述したカメラ30、画像メモリ32、頭部抽出部34、ヘッドホン抽出部36、着脱判定部38がヘッドホン着脱検出手段に、オーディオ制御部20がオーディオ音出力切替手段、オーディオ機器起動手段に、頭部抽出部34が頭部抽出手段に、ヘッドホン抽出部36がヘッドホン抽出手段に、着脱判定部38が着脱判定手段にそれぞれ対応する。
本実施形態のオーディオシステムはこのような構成を有しており、次にその動作を説明する。図3は、第1の実施形態における車載オーディオ機器100の動作手順を示す流れ図である。
カメラ30によって運転席近傍の画像が撮影されると(ステップ100)、着脱判定部38は、搭乗者がカメラ30の撮影範囲において検出されたか否かを判定する(ステップ101)。検出されない場合には否定判断が行われ、ステップ100の撮影動作が繰り返される。なお、ステップ100のカメラ撮影動作とステップ101の搭乗者M検出動作は、不要な消費電力を抑えるためには、搭乗者Mが車両に乗り込んだ後に行うことが望ましい。例えば、ドアが開かれた状態を図示しないドア開閉センサを用いて検出した後に行うような場合が考えられる。また、車両のキースイッチに連動するアクセサリースイッチがオンされた後にこれらの動作を開始するようにしてもよい。
搭乗者Mが検出された場合にはステップ101の判定において肯定判断が行われ、次に、着脱判定部38は、検出された搭乗者Mがヘッドホン300を装着しているか否かを判定する(ステップ102)。具体的には、着脱判定部38は、頭部抽出部34によって抽出されて搭乗者Mの頭部に対応する部分画像の一部に、ヘッドホン抽出部36によって抽出されたヘッドホン300に対応する部分画像が含まれているかどうかを調べることにより、この判定を行っている。搭乗者Mがヘッドホン300を装着していない場合には否定判断が行われ、本実施形態の一連の処理を終了する。この場合には、従来から行われている操作、例えば搭乗者M自身が操作部26を操作していずれかの車載オーディオソースを起動したり選択したりすることにより、スピーカ50からオーディオ音が出力されることになる。
搭乗者Mがヘッドホン300を装着している場合にはステップ102において肯定判断が行われる。この場合には、オーディオ制御部20は、優先順位等に基づいて決まるいずれかの車載オーディオソースを起動する(ステップ103)。この状態では、まだスピーカ50からはオーディオ音を出力しない無音状態にある。次に、着脱判定部38は、搭乗者Mが装着していたヘッドホン300が外されたか否かを判定する(ステップ104)。例えば、着脱判定部38は、頭部抽出部34によって抽出された頭部の部分画像と、ヘッドホン抽出部34によって抽出されたヘッドホン300の部分画像とが分離したときに、ヘッドホン300が外された旨の判定を行う。あるいは、着脱判定部38は、ヘッドホン抽出部36によって抽出されたヘッドホン300の部分画像の高さが所定値よりも高い範囲から消失したときに、ヘッドホン300が外された旨の判定を行うようにしてもよい。搭乗者Mは、車両を運転することを前提としているので、頭部の位置の下限値はフロントガラスの高さ等を考慮して正確に予測することができ、この下限値を上記の所定値として用いることにより、ヘッドホン300が搭乗者Mの頭部から外されたことを知ることが可能となる。ヘッドホン300の装着状態が維持されている場合には否定判断が行われ、この判定が繰り返される。また、ヘッドホン300が搭乗者Mの頭部から外されるとステップ104において肯定判断が行われる。この場合には、オーディオ制御部20は、既に起動されたいずれかの車載オーディオソースのオーディオ音をスピーカ50から出力する(ステップ105)。
このように、携帯オーディオ機器200の出力オーディオ音をヘッドホン300で聴取していた搭乗者Mは、車両に搭乗した後にヘッドホン300を外すだけで特別な操作をすることなくオーディオ音の出力先装置を携帯オーディオ機器200から車載オーディオ機器100に変更することができ、搭乗者Mが希望するタイミングでオーディオ音の出力先装置を切り替えることが可能になる。アクセサリースイッチのオン操作等に連動して強制的にオーディオ音の出力先装置が切り替わってしまうことによって快適性を損ねることを防止することができる。
また、搭乗者Mがヘッドホン300を装着していることが検出されたときに、オーディオ音出力を無音状態として車載オーディオ機器(車載オーディオソース)を起動している。これにより、オーディオ音の出力装置が携帯オーディオ機器200から車載オーディオ機器100に切り替わったときにオーディオ音が出力されるまでのタイムラグを少なくすることが可能となる。
〔第2の実施形態〕
ところで、上述した実施形態では、搭乗者Mがヘッドホン300を外したときに、それまで聴取していたオーディオ音とは全く関係のないオーディオ音を車載オーディオ機器100からスピーカ50を通して出力するようにしたが、車載オーディオ機器100からは、それまで携帯オーディオ機器200から出力されていた同じ内容のオーディオ音を継続して出力するようにしてもよい。
図4は、出力先装置を携帯オーディオ機器200から車載オーディオ機器100に切り替えたときに同じ内容のオーディオ音を継続的に出力する第2の実施形態における携帯オーディオ機器200の構成を示す図である。図4に示すように、携帯オーディオ機器200は、オーディオ処理部210、操作部220、表示部230、無線送受信部240、出力切替部250、切替制御部260を含んで構成されている。
オーディオ処理部210は、携帯オーディオ機器200におけるオーディオ音再生動作を行うものであり、オーディオデータの記録媒体に応じて異なる処理を行う。例えば、携帯オーディオ機器200がCDプレーヤ、MDプレーヤ、MP3プレーヤの場合には、オーディオ処理部210にはCD、MDあるいは半導体メモリ等の記録信号を読み出してオーディオ音信号を再生するまでの構成が含まれている。携帯オーディオ機器200がラジオ受信機の場合には、放送波を受信してオーディオ音信号(音声信号)を再生するまでの構成が含まれている。
操作部220は、携帯オーディオ機器200の利用者(搭乗者M)がオーディオ音再生に関する各種の指示を行うものであり、指示入力に必要な各種のキーや操作つまみ類を備える。表示部230は、操作部220を用いて操作内容やオーディオ音再生に関する情報を表示する。
無線送受信部240は、車載オーディオ機器100内の無線送受信部40との間でオーディオ音データや各種の指示を送受信する。例えば、無線送受信部240は、無線送受信部40と同様に、Bluetooth(登録商標)規格に準拠した通信機能を有している。出力切替部250は、オーディオ処理部210から出力されるオーディオ音信号の出力先をヘッドホン300、無線送受信部240のいずれかに切り替える。切替制御部260は、出力切替部250による出力先の切替動作を制御する。
図5は、第2の実施形態における車載オーディオ機器100の動作手順を示す流れ図である。図5に示す動作手順は、図3に示す動作手順に対してステップ102(ヘッドホン300の装着判定)までの動作は同じであるため、それ以後の動作について説明する。
搭乗者Mがヘッドホン300を装着しておりステップ102の判定において肯定判断が行われると、次に、着脱判定部38は、搭乗者Mが装着していたヘッドホン300が外されたか否かを判定する(ステップ200)。ヘッドホン300の装着状態が維持されている場合には否定判断が行われ、この判定が繰り返される。また、ヘッドホン300が搭乗者Mの頭部から外されるとステップ200において肯定判断が行われる。この場合には、オーディオ制御部20は、無線送受信部40を介して携帯オーディオ機器200に対してオーディオ音送信を指示する(ステップ201)。
この指示に対応して携帯オーディオ機器200からオーディオ音データが送信され、無線送受信部40によって受信されると(ステップ202)、オーディオ制御部20は、受信したオーディオ音を復調してスピーカ50から出力する(ステップ203)。その後、オーディオ制御部20は、オーディオ音受信が継続しているか否かを判定し(ステップ204)、継続している場合には肯定判断を行ってステップ202のオーディオ音受信動作以降が繰り返される。また、オーディオ音の受信状態が継続していない場合(例えば、携帯オーディオ機器200の電源を切った場合等)にはステップ204の判定において否定判断が行われる。この場合には、車載オーディオ機器100単独による通常のオーディオ音出力動作が開始される。すなわち、オーディオ制御部20は、優先順位等に基づいて決まるいずれかの車載オーディオソースを起動し(ステップ205)、この起動した車載オーディオソースのオーディオ音をスピーカ50から出力する(ステップ206)。
図6は、第2の実施形態における携帯オーディオ機器200の動作手順を示す図である。オーディオ処理部210から出力されたオーディオ音を出力切替部250を介してヘッドホン300から出力する動作(ステップ300)と並行して、切替制御部260は、車載オーディオ機器100からオーディオ音送信の指示を受信したか否かを判定する(ステップ301)。未受信の場合には否定判断が行われ、ヘッドホン300からのオーディオ音出力動作が継続される。また、無線送受信部240によってオーディオ音送信指示が受信されるとステップ301の判定において肯定判断が行われ、次に、切替制御部260は、出力切替部250に指示を送って、オーディオ音の出力先をヘッドホン300から無線送受信部240に切り替える(ステップ302)。以後、無線送受信部240から車載オーディオ機器100内の無線送受信部400に向けてオーディオ音が送信される(ステップ303)。この送信動作は、搭乗者Mが操作部220を操作してオーディオ音の送信の停止を指示するまで継続される。
このように、ヘッドホン300が搭乗者Mの頭部から外されたときに、携帯オーディオ機器200からオーディオ音信号を車載オーディオ機器100に向けて送信することにより、ヘッドホン300から車載のスピーカ50に円滑にオーディオ音の出力先を切り替えることができ、内容が継続したオーディオ音の聴取が可能となる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。上述した実施形態では、カメラ30で撮影した画像に基づいてヘッドホン300の着脱を判定したが、それ以外の方法で着脱状態を判定するようにしてもよい。例えば、ヘッドホン300を外して車室内の所定位置に置くものとすると、この所定位置にヘッドホン検出用センサを備えておいて、このセンサでヘッドホン300が所定位置に置かれたことを検出したときにヘッドホン300が搭乗者Mの頭部から外されたことを判定するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、車載オーディオ機器100内にヘッドホン着脱検出手段としての着脱判定部38等の構成を備えるとともに、オーディオ音出力切替手段の機能をオーディオ制御部20に持たせたが、これらの各手段は車載オーディオ機器100の外部に備えるようにしてもよい。例えば、車載オーディオ機器100としてのデジタル放送受信機10、ラジオ受信機12、CDプレーヤ14、MDプレーヤ16、MP3プレーヤ18が別々に備わっており、これらとは別に備わったセンタユニットにヘッドホン着脱検出手段とオーディオ音出力切替手段を備えるようにしてもよい。
第1の実施形態の車載オーディオシステムの全体構成を示す図である。 車載オーディオ機器の詳細構成を示す図である。 第1の実施形態における車載オーディオ機器の動作手順を示す流れ図である。 出力先装置を携帯オーディオ機器から車載オーディオ機器に切り替えたときに同じ内容のオーディオ音を継続的に出力する第2の実施形態における携帯オーディオ機器の構成を示す図である。 第2の実施形態における車載オーディオ機器の動作手順を示す流れ図である。 第2の実施形態における携帯オーディオ機器の動作手順を示す図である。
符号の説明
10 デジタル放送受信機
12 ラジオ受信機
14 CDプレーヤ
16 MDプレーヤ
18 MP3プレーヤ
20 オーディオ制御部
22 ディスプレイ装置
26、220 操作部
30 カメラ
32 画像メモリ
34 頭部抽出部
36 ヘッドホン抽出部
38 着脱判定部
40、240 無線送受信部
50 スピーカ
100 車載オーディオ機器
200 携帯オーディオ機器
210 オーディオ処理部
230 表示部
250 出力切替部
260 切替制御部
300 ヘッドホン

Claims (4)

  1. 車両に搭載された車載オーディオ機器と、
    車両の搭乗者に装着されたヘッドホンの着脱の有無を検出するヘッドホン着脱検出手段と、
    前記ヘッドホンが外されたことが前記ヘッドホン着脱検出手段によって検出されたときに、前記車載オーディオ機器のオーディオ音出力を有効にするオーディオ音出力切替手段と、
    搭乗者が前記ヘッドホンを装着していることが前記ヘッドホン着脱検出手段によって検出されたときに、オーディオ音出力を無音状態として前記車載オーディオ機器を起動する車載オーディオ機器起動手段と、
    を備え、前記ヘッドホン着脱検出手段は、車室内に設置されたカメラと、カメラによって撮影された画像に含まれるヘッドホンの部分画像を抽出するヘッドホン抽出手段と、前記ヘッドホン抽出手段による抽出結果に基づいて前記ヘッドホンの着脱の有無を判定する着脱判定手段とを有することを特徴とする車載オーディオシステム。
  2. 請求項1において、
    前記ヘッドホン着脱検出手段は、前記カメラによって撮影された画像に含まれる搭乗者の頭部の部分画像を抽出する頭部抽出手段をさらに備え、
    前記着脱判定手段は、前記頭部抽出手段によって抽出された頭部の部分画像と、前記ヘッドホン抽出手段によって抽出された前記ヘッドホンの部分画像とが分離したときに、前記ヘッドホンが外された旨の判定を行うことを特徴とする車載オーディオシステム。
  3. 請求項1において、
    前記着脱判定手段は、前記ヘッドホン抽出手段によって抽出された前記ヘッドホンの部分画像の高さが所定値よりも高い範囲から消失したときに、前記ヘッドホンが外された旨の判定を行うことを特徴とする車載オーディオシステム。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、
    前記ヘッドホンには携帯オーディオ機器が接続されており、
    前記車載オーディオ機器は、前記音声出力切替手段によって音声出力が有効になった後に、それまで前記携帯オーディオ機器から出力されていたオーディオ音を継続して出力することを特徴とする車載オーディオシステム。
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