JP4632651B2 - 固体電解コンデンサ - Google Patents

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Description

本発明は、導電性高分子を固体電解質層として用いた固体電解コンデンサに関する。
近年、電子機器の小型化、軽量化に伴って、高周波領域におけるインピーダンスが低く、小型で大容量の高周波用のコンデンサが要求されるようになってきた。
高周波用のコンデンサとしては、マイカコンデンサ、フィルムコンデンサ、セラミックコンデンサなどが使用されているものの、これらのコンデンサは、大容量には適さない種類のコンデンサである。
一方、大容量化に適するコンデンサとしては、アルミ電解コンデンサや、タンタル電解コンデンサなどがある。しかしながら、アルミ電解コンデンサは、低コストで大容量が達成可能であるが電解液を使用しているために電解液の蒸発による経時変化や高周波数でのインピーダンスが高いなどの問題がある。
タンタル固体電解コンデンサは、電解質に固体の二酸化マンガンを用いているために容量劣化が少ないコンデンサである。しかしながら、タンタル固体電解コンデンサの固体電解質は、硝酸マンガン水溶液をタンタル焼結体の内部まで含浸させた後、350℃前後で硝酸マンガンを熱分解して形成され、この含浸を経た熱分解工程を通常数回から数十回繰り返す必要があり、固体電解質の形成工程において相当の労力を要した。さらに、二酸化マンガンの皮膜は自己修復性が乏しいため通電中に誘電体皮膜が損傷した場合、発火などの危険性があるなどの短所があった。
そこで、近年、上述した問題を解決するため、電気伝導性が優れ固体電解質の形成が容易な導電性高分子を固体電解質として用いることが提案されている(たとえば、特許文献1または特許文献2参照。)。この手法により、上述した固体電解質コンデンサと比較して製造コストが安く、静電容量が確実に得られ、誘電体皮膜の損傷がなく、漏れ電流の少ない固体電解コンデンサを得ることができるようになった。
ここで、導電性高分子は、ピロール、チオフェン、フランなどの複素環式モノマーを支持電解質とともに電解重合することにより、支持電解質のアニオンをドーパントとして導電性の良好な高分子を誘電体皮膜上に成膜することによって形成される。また、導電性高分子のドーパントとしては、過塩素酸イオン、四フッ化ホウ素イオンなどのハロゲン化物、パラトルエンスルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオンなどが用いられる。
かかる固体電解コンデンサにおいて、信頼性向上のためにESR(Equivalent Series Resistance;等価直列抵抗)の低下、耐熱性の向上が求められている。最近、電導性高分子のドーパントとして、テトラヒドロナフタレンスルホン酸を用いた固体電解コンデンサが提案されている(たとえば、特許文献3参照。)。
しかし、テトラヒドロナフタレンスルホン酸は、ESR低減には大きな効果があるが耐熱性が低いため、テトラヒドロナフタレンスルホン酸をドーパントに用いた固体電解コンデンサは、リフロー前のESRは小さいが、リフロー後のESRは大きくなるという問題を有している。
特開昭60−037114号公報 特開昭60−244017号公報 特開2003−158043号公報
本発明は、上記問題点を解決し、ESRが小さくかつ耐熱性に優れた固体電解コンデンサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明にかかる固体電解コンデンサは、陽極体表面に、誘電体皮膜、固体電解質層を順次形成した固体電解コンデンサであって、固体電解質層が、ドーパントとして少なくとも、一般式(1)
(式中、m1は0以上の整数、pは1以上の整数を表わす。また、R1は炭素数1〜20のアルキル基を表わす。)
で示されるテトラヒドロナフタレンスルホン酸イオンと、一般式(2)
(式中、m2は0以上の整数、qは1以上の整数を表わす。また、R2は炭素数が1〜20のアルキル基を表わす。)
で示されるナフタレンスルホン酸イオンとを含有し、電解重合法により形成されたポリピロールからなることを特徴とする。
また、本発明にかかる固体電解コンデンサは、陽極体表面に、誘電体皮膜、固体電解質層を順次形成した固体電解コンデンサであって、固体電解質層が、ドーパントとして少なくとも、上記一般式(1)で示されるテトラヒドロナフタレンスルホン酸イオンと、一般式(3)
(式中、m3は0以上の整数、rは1以上の整数を表わす。また、R3は炭素数1〜20のアルキル基を表わす。)
で示されるベンゼンスルホン酸イオンとを含有し、電解重合法により形成されたポリピロールからなることを特徴とする。
本発明にかかる固体電解コンデンサにおいて、ドーパントの全体量に対して、上記テトラヒドロナフタレンスルホン酸イオンを、40モル%〜80モル%とすることができる。また、上記導電性高分子をポリピロールとすることができる。さらに、上記テトラヒドロナフタレンスルホン酸イオンをブチルテトラヒドロナフタレンスルホン酸イオンとすることができる。
本発明によれば、ドーパントとして少なくとも、上記テトラヒドロナフタレンスルホン酸イオンと、上記ナフタレンスルホン酸イオンまたは上記ベンゼンスルホン酸イオンとを併用することにより、ESRが小さくかつ耐熱性に優れた固体電解コンデンサを提供することができる。
図1を参照して、本発明にかかる一の固体電解コンデンサは、陽極体1表面に、誘電体皮膜2、固体電解質層3を順次形成した固体電解コンデンサであって、固体電解質層3が、ドーパントとして少なくとも、一般式(1)
で示されるテトラヒドロナフタレンスルホン酸イオンと、一般式(2)
で示されるナフタレンスルホン酸イオンとを含有する導電性高分子からなる。
ここで、上記一般式(1)において、m1は0以上の整数、pは1以上の整数を表わす。また、R1は炭素数1〜20のアルキル基を表わす。アルキル基(R1基)を1以上含むテトラヒドロナフタレンスルホン酸イオン(m1≧1)は、アルキル基(R1基)を含まないテトラヒドロナフタレンスルホン酸イオン(m1=0)に比べて導電性高分子への乳化力が大きく溶けやすい。アルキル基(R1基)の炭素数が20を超えると耐熱性が下がる傾向にある。なお、アルキル基(R1基)を2以上含む場合において、各アルキル基(R1基)の炭素数は、互いに異なっていても同じであってもよい。
上記一般式(1)で示されるテトラヒドロナフタレンスルホン酸イオンの具体例としては、テトラヒドロナフタレンモノスルホン酸イオン、テトラヒドロナフタレンジスルホン酸イオン、モノブチルテトラヒドロナフタレンモノスルホン酸イオン、モノブチルテトラヒドロナフタレンジスルホン酸イオン、ジイソプロピルテトラヒドロナフタレンモノスルホン酸イオン、ジノニルテトラヒドロナフタレンモノスルホン酸イオンなどが挙げられる。ここで、上記テトラヒドロナフタレンスルホン酸イオンが、スルホン酸イオン基([SO3 ]基)のモノ体か、ジ体か、トリ体であるか、またはアルキル基(R1基)がないか、アルキル基(R1基)のモノ体か、ジ体か、トリ体であるかは、固体電解コンデンサのESR低減および耐熱性向上に関して違いは少なく、いずれを用いても、また混合物を用いてもよい。
また、上記一般式(2)において、m2は0以上の整数、qは1以上の整数を表わす。また、R2は炭素数が1〜20のアルキル基を表わす。アルキル基(R2基)を1以上含むナフタレンスルホン酸イオン(m2≧1)は、アルキル基(R2基)を含まないナフタレンスルホン酸イオン(m2=0)に比べて導電性高分子への乳化力が大きく溶けやすい。アルキル基(R2基)の炭素数が20を超えると耐熱性が下がる傾向にある。なお、アルキル基(R2基)を2以上含む場合において、各アルキル基(R2基)の炭素数は、互いに異なっていても同じであってもよい。また、アルキル基(R2基)およびスルホン酸イオン基([SO3 ]基)は、ナフタレン環のいずれの芳香環にも置換することができる。
上記一般式(2)で示されるナフタレンスルホン酸イオンの具体例としては、ナフタレンモノスルホン酸イオン、ナフタレンジスルホン酸イオン、モノメチルナフタレンモノスルホン酸イオン、ジメチルナフタレンモノスルホン酸イオン、ジメチルナフタレンジスルホン酸イオン、モノブチルナフタレンモノスルホン酸イオン、ジブチルナフタレンモノスルホン酸イオン、ジブチルナフタレンジスルホン酸イオンなどが挙げられる。ここで、上記ナフタレンスルホン酸イオンが、スルホン酸イオン基([SO3 ]基)のモノ体か、ジ体か、トリ体であるか、またはアルキル基(R2基)がないか、アルキル基(R2基)のモノ体か、ジ体か、トリ体であるかは、固体電解コンデンサのESR低減および耐熱性向上に関して違いは少なく、いずれを用いても、また混合物を用いてもよい。
導電性高分子のドーパントとして、上記テトラヒドロナフタレンスルホン酸イオンと上記ナフタレンスルホン酸イオンとを含有することにより、固体電解コンデンサの耐熱性が向上し、リフロー後もESRを小さく維持することができる。ここで、リフローとは、熱をかけてコンデンサなどの電子部品を基盤にはんだ付けすることをいう。リフロー後もESRが小さいことは、そのコンデンサの耐熱性が高いことを示す。
また、図1を参照して、本発明にかかる別の固体電解コンデンサは、陽極体1表面に、誘電体皮膜2、固体電解質層3を順次形成した固体電解コンデンサであって、前記固体電解質層3が、ドーパントとして少なくとも、上記一般式(1)で示されるテトラヒドロナフタレンスルホン酸イオンと、一般式(3)
で示されるベンゼンスルホン酸イオンとを含有する導電性高分子からなる。
ここで、上記一般式(3)において、m3は0以上の整数、rは1以上の整数を表わす。また、R3は炭素数1〜20のアルキル基を表わす。アルキル基(R3基)を1以上含むベンゼンスルホン酸イオン(m3≧1)は、アルキル基(R3基)を含まないベンゼンスルホン酸イオン(m3=0)に比べて導電性高分子への乳化力が大きく溶けやすい。アルキル基(R3基)の炭素数が20を超えると耐熱性が下がる傾向にある。なお、アルキル基(R3基)を2以上含む場合において、各アルキル基(R3基)の炭素数は、互いに異なっていても同じであってもよい。
上式一般式(3)で示されるベンゼンスルホン酸イオンの具体例としては、ベンゼンモノスルホン酸イオン、ベンゼンジスルホン酸イオン、モノドデシルベンゼンモノスルホン酸イオン、モノドデシルベンゼンジスルホン酸イオン、モノオクチルベンゼンモノスルホン酸イオン、ジオクチルベンゼンモノスルホン酸イオンなどが挙げられる。ここで、上記ベンゼンスルホン酸イオンが、スルホン酸イオン基([SO3 ]基)のモノ体か、ジ体か、トリ体であるか、またはアルキル基(R3基)がないか、アルキル基(R3基)のモノ体か、ジ体か、トリ体であるかは、固体電解コンデンサのESR低減および耐熱性向上に関して違いは少なく、いずれを用いても、また混合物を用いてもよい。
導電性高分子のドーパントとして、上記テトラヒドロナフタレンスルホン酸イオンと上記ベンゼンスルホン酸イオンとを含有することにより、固体電解コンデンサの耐熱性が向上し、リフロー後もESRを小さく維持することができる。
本発明において、ドーパントの全体量に対して、上記テトラヒドロナフタレンスルホン酸イオンが40モル%〜80モル%とすることが好ましい。上記テトラヒドロナフタレンスルホン酸イオンを40モル%〜80モル%とすると、上記テトラヒドロナフタレンスルホン酸イオンと上記ナフタレンスルホン酸イオンとの組合わせ、または上記テトラヒドロナフタレンスルホン酸イオンと上記ベンゼンスルホン酸イオンとの組合わせによる相乗効果が大きくなり、リフロー前のESRが小さくかつ耐熱性も高くなるため、リフロー後のESRを小さくすることができる。かかる観点から、ドーパントの全体量に対して、上記テトラヒドロナフタレンスルホン酸イオンを50モル%〜70モル%とすることが好ましい。ここで、上記一般式(1)で示されるテトラヒドロナフタレンスルホン酸イオンは、リフロー前のESRが小さいが耐熱性が低い特性があり、上記一般式(2)で示されるナフタレンスルホン酸イオンまたは上記一般式(3)で示されるベンゼンスルホン酸イオンはリフロー前のESRが大きいが耐熱性が高い特性がある。
本発明に用いられる電導性高分子としては、特に制限はないが、ポリピロール、ポリチオフェンまたはポリアニリンなどの複素環を有する電導性高分子が好ましく用いられる。さらに、電解重合により良質な固体電解質層が形成されるポリピロールが特に好ましい。
ここで、固体電解コンデンサは、図1に示すように、タンタル、ニオブ、チタンまたはアルミニウムなどの弁金属の焼結体からなる陽極体1の表面に、この陽極体1表面を酸化させた誘電体皮膜2、固体電解質層3、導電性カーボンを含有するカーボン層4、銀ペーストなどからなる陰極引出層5が順次形成されてコンデンサ素子8が構成され、上記陽極体1の一端面に植立された陽極リード部材10に陽極端子20が接続され、上記陰極引出層5に陰極端子21が接続され、上記コンデンサ素子8がエポキシ樹脂などの外装樹脂7によって被覆密封された構造を有する。
本発明にかかる固体電解コンデンサについて、実施例に基づいて、さらに具体的に説明する。以下の実施例および比較例においては、スルホン酸イオン基およびアルキル基についてはモノ体を主成分とするスルホン酸イオンを用いた。以下、実施例および比較例におけるスルホン酸イオンまたはスルホン酸塩名において、モノの接頭辞を省略して記載する。
(実施例1)
図1を参照して、一端面(3.26mm×0.90mm面)に陽極リード部材10が植立されたタンタル(Ta)焼結体からなる4.36mm×3.26mm×0.90mmの直方体の陽極体1をリン酸水溶液中で陽極酸化を行ない、その表面に誘電体皮膜2を形成し、下記重合液を用いて電解重合を行ない、誘電体皮膜2上に固体電解質層3を形成した。次いで、この固体電解質層3上にカーボン層4、陰極引出層5を順次形成してコンデンサ素子8とした。さらに、陽極リード部材10に陽極端子20を溶接し、陰極引出層5に陰極端子21を導電性接着剤により接続した後、コンデンサ素子8の外側をエポキシ樹脂からなる外装樹脂7により被覆密封して固体電解コンデンサを作製した。
ここで、固体電解質層の形成は、重合液として、溶媒として水を用いて、導電性高分子を形成するためのピロール(0.2M、溶媒全体に対するモル濃度、以下同じ)と、ドーバントとするためのブチルテトラヒドロナフタレンスルホン酸ナトリウム(0.1M)およびブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム(0.1M)とを加えたものを用いた。重合液中では、ブチルテトラヒドロナフタレンスルホン酸ナトリウムはブチルテトラヒドロナフタレンスルホン酸イオンとナトリウムイオンとに解離しており、ブチルナフタレンスルホン酸ナトリウムはブチルナフタレンスルホン酸イオンとナトリウムイオンとに解離しており、重合の際にブチルテトラヒドロナフタレンスルホン酸イオンおよびブチルナフタレンスルホン酸イオンがドーパントとしてポリピロールに取り込まれて固体電解質層が形成される。なお、このことは、他のスルホン酸ナトリウムについても同様である。また、ドーパントの原料となる各種スルホン酸化合物は、重合液中でスルホン酸イオンとその対イオンとに解離することができるものであれば特に限定されず、上記スルホン酸ナトリウムの他、スルホン酸、スルホン酸カリウム、スルホン酸アンモニウムなどが挙げられる。
上記のようにして得られた固体電解コンデンサのESRを測定した後、この固体電解コンデンサをリフローした後、再度ESRを測定した。ここで、リフロー方法および条件は以下の4ステップとした。すなわち、第1ステップとして60秒以内で150℃に昇温し、第2ステップとして150℃で120秒間以内保持し、第3ステップとして150℃から30秒以内で200℃に昇温し、第4ステップとして200℃から250℃までの昇温、250℃での5秒間以内の保持および250℃から200℃までの降温を40秒以内で行なった。リフロー前後の固体電解コンデンサのESRを表1にまとめた。
(実施例2および実施例3、比較例1〜比較例4)
電解重合の重合液として、表1に示すモル濃度の化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサを作製し、実施例1と同様にリフロー前後のESRを測定した。それらの結果を表1にまとめる。
表1の比較例1に示すように、ブチルテトラヒドロナフタレンスルホン酸イオン(以下、BTHNとする)のみをドーパントとして用いた固体電解コンデンサは、そのリフロー前のESRは11.7mΩと小さいのに対し、リフロー後のESRは21.7mΩと大きくなったことから、耐熱性が低いことがわかる。また、比較例2〜比較例4に示すように、ブチルナフタレンスルホン酸イオン(以下、BNとする)メチルナフタレンスルホン酸イオン(以下、MNとする)またはドデシルベンゼンスルホン酸イオン(以下、DBとする)のみをドーパントとして用いた固体電解コンデンサは、耐熱性は高いがリフロー前のESRが大きいためリフロー後のESRも大きくなった。
これに対して、表1の実施例1〜実施例3に示すように、ドーパントとしてBTHNと、BN、MNまたはDBとを等モル比で併用した固体電解コンデンサのリフロー前およびリフロー後のESRは、それぞれ12.2mΩおよび13.4mΩ、16.2mΩおよび18.1mΩ、または15.4mΩおよび19.2mΩであった。このことから、ドーパントとしてBTHNと、BN、MNまたはDBとを併用することにより、固体電解コンデンサの耐熱性が向上し、リフローによってもESRが小さく維持できることがわかった。
(実施例4〜実施例8)
電解重合の重合液として、表2に示すモル濃度の化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサを作製し、実施例1と同様にリフロー前後のESRを測定した。それらの結果を表2にまとめる。
表2の実施例6および実施例7に示すように、ドーパントにおいてBTHNとBNとのモル比を5:5、7:3としたときの固体電解コンデンサのリフロー前およびリフロー後におけるESRは、それぞれ12.2mΩおよび13.4mΩ、12.1mΩおよび14.8mΩと小さく維持された。このことから、ドーパントの全体量に対してBTHNが、40モル%〜80モル%であることが好ましく、50モル%〜70モル%であることがより好ましいことがわかる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明でなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内のすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、ESRの低下および耐熱性の向上を目的として、固体電解コンデンサに広く利用することができる。
本発明にかかる固体電解コンデンサを示す概略断面図である。
符号の説明
1 陽極体、2 誘電体皮膜、3 固体電解質層、4 カーボン層、5 陰極引出層、7 外装樹脂、8 コンデンサ素子、10 陽極リード部材、20 陽極端子、21 陰極端子。

Claims (4)

  1. 陽極体表面に、誘電体皮膜、固体電解質層を順次形成した固体電解コンデンサであって、前記固体電解質層が、ドーパントとして少なくとも、
    一般式(1)

    (式中、m1は0以上の整数、pは1以上の整数を表わす。また、Rは、炭素数1〜20のアルキル基を表わす。)
    で示されるテトラヒドロナフタレンスルホン酸イオンと、
    一般式(2)

    (式中、m2は0以上の整数、qは1以上の整数を表わす。また,Rは炭素数が1〜20のアルキル基を表わす。)
    で示されるナフタレンスルホン酸イオンとを含有し、電解重合法により形成されたポリピロールからなることを特徴とする固体電解コンデンサ。
  2. 陽極体表面に、誘電体皮膜、固体電解質層を順次形成した固体電解コンデンサであって、前記固体電解質層が、ドーパントとして少なくとも、
    一般式(1)

    (式中、m1は0以上の整数、pは1以上の整数を表わす。また、Rは炭素数1〜20のアルキル基を表わす。)
    で示されるテトラヒドロナフタレンスルホン酸イオンと、
    一般式(3)

    (式中、m3は0以上の整数、rは1以上の整数を表わす。また、Rは炭素数1〜20のアルキル基を表わす。)
    で示されるベンゼンスルホン酸イオンと
    を含有し、電解重合法により形成されたポリピロールからなることを特徴とする固体電解コンデンサ。
  3. ドーパントの全体量に対して、テトラヒドロナフタレンスルホン酸イオンが、40モル%〜80モル%である請求項1または2に記載の固体電解コンデンサ。
  4. テトラヒドロナフタレンスルホン酸イオンが、ブチルテトラヒドロナフタレンスルホン酸イオンである請求項1〜3のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
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