JP4628568B2 - 油圧モータによる変速装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧モータによる変速装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
油圧モータには容量を変化させることができる可変容量型モータがある。HST車では、可変容量型モータの容量を変化させることにより変速が行われる。
【0003】
ブルドーザなどのHST(ハイドロ・スタティック・トランスミッションまたは、静油圧駆動)車では左右の走行体(車輪または履帯)が、左右それぞれに設けられた油圧モータによって独立して駆動される。すなわち車体の左側の走行体は左側専用に設けられた駆動機構によって独立して駆動され独立して変速される。同様に車体の右側の走行体は右側専用に設けられた駆動機構によって独立して駆動され独立して変速される。各駆動機構は油圧ポンプと油圧モータとでそれぞれ構成されている。
【0004】
HST車では、直進指示時に左右の油圧モータで容量を変化させるとき、つまり変速させるときに、左右の油圧モータで容量が変化する速度が異なると、走行曲がりを起こすことがある。
【0005】
そこで特開平11−59212号公報には、左右の走行体が独立して駆動されるHST車において、左右の可変容量型モータの容量を変化させる速度を同一にし、直進走行時に変速するときに走行曲がりをなくすようにする発明が開示されている。
【0006】
この公報記載の発明を図10を参照して説明する。
【0007】
同図10に示すように左側走行体に対応して可変容量型油圧ポンプ3、可変容量型油圧モータ9が設けられている。油圧ポンプ3と油圧モータ9は閉回路90によって接続されている。同様に右側走行体に対応して可変容量型油圧ポンプ3′、可変容量型油圧モータ9′が設けられている。油圧ポンプ3′と油圧モータ9′は閉回路90′によって接続されている。閉回路90と閉回路90′はチェック弁を介して油路91によって接続している。
【0008】
左側の油圧モータ9のセンターシャフト10の角度は2段階に変化し、容量(速度)が小容量(高速)、大容量(低速)の2段階に変化する。すなわち2位置切換弁32の切換位置に応じて、シリンダ33への圧油供給方向が切り換えられ、これによりピストン34の移動方向が切り換えられる。このためピストン34に接続されたセンターシャフト10の傾動方向が切り換えられ、左側の油圧モータ9の容量(速度)が小容量(高速)、大容量(低速)の2段階に切り換えられる。右側の油圧モータ9′についても同様である。
【0009】
2位置切換弁32、シリンダ33には、油路91内の圧油つまり閉回路90、90′のうちで高圧側の圧油が供給される。このため左側油圧モータ9は高圧側の圧力に応じた速度で容量が切り換えられる。
【0010】
同様にして右側油圧モータ9′についても、高圧側の圧力に応じた速度で容量が切り換えられる。
【0011】
このため左右の油圧モータ9、9′で容量切換に要する時間が一致することになり、直進走行時に変速させたとしても、走行曲がりをなくすことができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし従来技術によれば、左右の閉回路90、90′を、油路91によって接続しなけらればならないため、車体の左右を接続する長大な配管が必要になる。またこの配管は高圧に耐える材料を用いなければならない。このため配管のコストが上昇するとともに信頼性が低下するという問題がある。
【0013】
また左右の閉回路90、90′で圧力差が大きく、左右の油圧モータ9、9′の負荷が大きく異なり左右の油圧モータ9、9′のセンターシャフト10、10′を傾動させる抵抗が大きく異なっている場合には、油路91内の同じ圧力で左右の油圧モータ9、9′のセンターシャフト10、10′が駆動されるため、負荷が小さく抵抗の小さい方の油圧モータでは容量切換速度が大きくなり、負荷が大きく抵抗の大きい方の油圧モータでは容量切換速度が小さくなるという容量変化速度のばらつきが生じる。このため容量切換速度を一致させて変速時の走行曲がりを防止するという初期の目的を達成できないことがある。
【0014】
また左右の油圧モータ9、9′は、閉回路90、90′内の圧力に依存した速度で容量が切り換えられるため、容量切換速度が安定しないという問題がある。
【0015】
本発明はこうした実状に鑑みてなされたものであり、直進走行時に変速させるに際して、左右の回路内の圧力に依存することなく、左右の回路を接続する配管を設けることなく、左右の油圧モータの容量切換速度を一致させるようにして、コスト低減を図るとともに、容量切換速度を安定させて変速時の走行曲がりを防止することを解決課題とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段および作用、効果】
そこでこの課題を解決するために本発明の請求項1に係る第1発明は、
左右の回転体に対応してそれぞれ設けられ、これら左右の回転体をそれぞれ回転駆動する左右の可変容量型油圧モータ(9)、(9′)と、前記左右の油圧モータ(9)、(9′)にそれぞれ圧油を供給する油圧ポンプ(3)、(3′)と、左側の可変容量型油圧モータ(9)と左側の油圧ポンプ(3)とを接続する左側油圧回路(25、26)と、右側の可変容量型油圧モータ(9′)と右側の油圧ポンプ(3′)とを接続する右側油圧回路(25′、26′)と、前記左右の可変容量型油圧モータ(9)、(9′)の容量位置を変化させることによって前記左右の回転体の回転速度を変化させる左右の速度可変手段とを備えた油圧モータによる変速装置において、
圧油を入力して一定の流量に制御する左側流量制御弁(35)を設け、
前記左側流量制御弁(35)で一定の流量に制御された圧油によって、左側の可変容量型油圧モータ(9)の容量位置を変化させるとともに、
圧油を入力して一定の流量に制御する右側流量制御弁(35′)を設け、
前記右側流量制御弁(35′)で一定の流量に制御された圧油によって、右側の可変容量型油圧モータ(9′)の容量位置を変化させること
を特徴とする。
【0017】
第2発明は、
左右の回転体に対応してそれぞれ設けられ、これら左右の回転体をそれぞれ回転駆動する左右の可変容量型油圧モータ(9)、(9′)と、前記左右の油圧モータ(9)、(9′)にそれぞれ圧油を供給する油圧ポンプ(3)、(3′)と、左側の可変容量型油圧モータ(9)と左側の油圧ポンプ(3)とを接続する左側油圧回路(25、26)と、右側の可変容量型油圧モータ(9′)と右側の油圧ポンプ(3′)とを接続する右側油圧回路(25′、26′)と、前記左右の油圧回路(25、26、25′、26′)内の圧油によって前記左右の可変容量型油圧モータ(9)、(9′)の容量位置を複数段階の容量位置に切り換えることによって前記左右の回転体の回転速度を複数段階の回転速度に切り換える左右の速度切換手段とを備えた油圧モータによる変速装置において、
前記左側油圧回路(25、26)内の圧油を入力して一定の流量に制御する左側流量制御弁(35)を設け、
前記左側流量制御弁(35)で一定の流量に制御された圧油によって、左側の可変容量型油圧モータ(9)の容量位置を複数段階の容量位置に切り換えるとともに、
前記右側油圧回路(25′、26′)内の圧油を入力して一定の流量に制御する右側流量制御弁(35′)を設け、
前記右側流量制御弁(35′)で一定の流量に制御された圧油によって、右側の可変容量型油圧モータ(9′)の容量位置を複数段階の容量位置に切り換えること
を特徴とする。
【0018】
第1、第2発明を図1を参照して説明する。
【0019】
第1、第2発明によれば、左側油圧回路25、26内の圧油が左側流量制御弁35に入力されて一定の流量に制御される。左側の可変容量型油圧モータ9の容量位置は、この左側流量制御弁35で一定の流量に制御された圧油によって、複数段階の容量位置に切り換えられる。
【0020】
同様に右側油圧回路25′、26′内の圧油が右側流量制御弁35′に入力されて一定の流量に制御される。右側の可変容量型油圧モータ9′の容量位置は、この右側流量制御弁35′で一定の流量に制御された圧油によって、複数段階の容量位置に切り換えられる。
【0021】
第1、第2発明によれば、直進走行時に変速させるに際して、左右の流量制御弁35、35′を設けることによって、それぞれ一定の流量に制御された圧油によって、左右の油圧モータ9、9′の容量位置が切り換えられる。このため左右の油圧回路内の圧力に依存することなく、左右の油圧回路を接続する配管を設けることなく、左右の油圧モータの容量切換速度が一致する。これによりコストが低減するとともに、容量切換速度が安定し変速時の走行曲がりを防止することができる。
【0022】
第1発明は、容量位置が無段階に、つまり連続的に変化する可変容量型油圧モータ9、9′に対しても適用される。また第1発明は、左右の油圧回路25、26、25′、26′以外の油圧源、たとえばチャージポンプから流量制御弁35、35′に圧油が入力される場合にも適用される。
【0023】
また第3発明は、第2発明において、
前記可変容量型油圧モータ(9)の容量位置を複数段階の容量位置に切り換える切換弁(50)を設け、
この切換弁(50)内に前記流量制御弁(35)を内蔵したこと
を特徴とする。
【0024】
第3発明を図3を参照して説明する。
【0025】
第3発明によれば、可変容量型油圧モータ9の容量位置を複数段階の容量位置に切り換える切換弁50が設けられ、この切換弁50内に流量制御弁35が内蔵される。
【0026】
第3発明によれば、切換弁50内に流量制御弁35を内蔵するようにしているので、装置を小型にすることができる。
【0027】
また第4発明は、第3発明において、
前記切換弁(50)のスプール(61)内に、流量制御用のスプール(62)を摺動自在に収容したこと
を特徴とする。
【0028】
第4発明を図9を参照して説明する。
【0029】
第4発明によれば、切換弁50のスプール61内に、流量制御用のスプール62が摺動自在に収容されている。
【0030】
第4発明によれば、切換弁50のスプール61内に、流量制御用のスプール62を摺動自在に収容しているので、装置を小型にすることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下本発明に係る油圧モータによる変速装置の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0032】
まず油圧モータの容量を2段階に切り換える第1の実施形態について説明する。
【0033】
図1は油圧モータが組み込まれたHST車の油圧回路図を示している。
【0034】
HST車の車体の左右には車輪または履帯からなる走行体がそれぞれ設けられている。なお実施形態では走行体として履帯を想定している。左履帯は可変容量型油圧モータ9によって回転駆動される。同様に右履帯は油圧モータ9と同様の油圧モータ9′によって回転駆動される。すなわち左右の履帯は左右の油圧モータ9、9′によって回転駆動される。この前提は図2、図3で後述する第2、第3の実施形態においても同様である。
【0035】
左油圧モータ9は左側の可変容量型油圧ポンプ3を駆動源として駆動される。右油圧モータ9′は左油圧ポンプ3と同様の右油圧ポンプ3′を駆動源として駆動される。
【0036】
HST車の変速は左右の油圧モータ9、9′の容量を変化させることにより行われる。左油圧モータ9の容量の切り換えは、2位置切換弁32、シリンダ33によって行われる。同様に右油圧モータ9′の容量の切り換えは、2位置切換弁32、シリンダ33と同様の2位置切換弁32′、シリンダ33′によって行われる。
【0037】
以下左側の油圧モータ9を代表させてそれらの構成について説明する。左側の構成要素の符号にダッシュ(′)を付した構成要素は右側の構成要素であるとして適宜説明を省略する。
【0038】
左油圧ポンプ3は、図示しないエンジンの出力軸に接続されている。つまり左油圧ポンプ3はエンジンによって駆動される。この油圧ポンプ3はたとえば斜板式の油圧ポンプである。油圧ポンプ3の斜板4の傾転角は図示しないサーボピストンの移動位置に応じて変化される。左油圧ポンプ3は2つの吐出ポート3a、3bを有している。つまり左油圧ポンプ3は2方向流れ可能な油圧ポンプである。サーボピストンの位置が変化しこれに伴い斜板4の傾転角が変化されると圧油の吐出方向が吐出ポート3aまたは3bに切り換えられるとともに左油圧ポンプ3の容量が変化される。
【0039】
左油圧ポンプ3の一方の吐出ポート3aは油路25を介して左油圧モータ9の一方のポート9aに連通している。左油圧ポンプ3の他方の吐出ポート3bは油路26を介して左油圧モータ9の他方のポート9bに連通している。
【0040】
したがって左油圧ポンプ3の斜板4の傾転角が変化し、これにより左油圧ポンプ3から圧油が吐出される吐出ポートが3aまたは3bに切り換えられると、油路25または油路26を経由して、圧油が左油圧モータ9のポート9aまたは9bに流入する。
【0041】
左油圧モータ9のポート9aに圧油が流入された場合には左油圧モータ9は正方向に回転され、これに応じて左履帯は正方向(前進方向)に駆動される。このとき左油圧モータ9のポート9aの反対側のポート9bからは圧油が油路26に流出され、油圧ポンプ3に環流される。
【0042】
また左油圧モータ9のポート9bに圧油が流入された場合には左油圧モータ9は逆方向に回転され、これに応じて左履帯は逆方向(後進方向)に駆動される。このとき左油圧モータ9のポート9bの反対側のポート9aからは圧油が油路25に流出され、油圧ポンプ3に環流される。
【0043】
なお右油圧ポンプ3′、右油圧モータ9′についても上述したのと同様に作動する。
【0044】
2位置切換弁32には流量制御弁35を介して元圧が供給されている。
【0045】
すなわち油路25は油路27aに分岐している。油路27aはチェック弁29の圧油流入口に連通している。チェック弁29の圧油流出口は油路27bに連通している。油路27bは流量制御弁35の圧油流入口に連通している。
【0046】
同様に油路26は油路28aに分岐している。油路28aはチェック弁30の圧油流入口に連通している。チェック弁30の圧油流出口は油路28bに連通している。油路28bは流量制御弁35の圧油流入口に連通している。
【0047】
したがって油路25内の圧油の圧力と油路26内の圧油の圧力のうち高圧側の圧油がチェック弁29、30を介して油路27b、28bに流出され、流量制御弁35に供給される。このようにして流量制御弁35には、左油圧モータ9に流入される圧油つまり油路25、26のうちで高圧側が元圧として供給される。
【0048】
流量制御弁35は、絞り36の上流側の圧力をP1、下流側の圧力をP2として前後差圧ΔP(=P1−P2)が一定つまり流量Qが一定となるように、開口面積Arを変化させる。
【0049】
流量制御弁35のバネ39に対向する側には、絞り36の上流側の圧力P1がパイロット油路37を介して作用する。流量制御弁35のバネ39と同じ側には、絞り36の下流側の圧力P2がパイロット油路38を介して作用する。差圧ΔPが大きいときには、流量制御弁35はバネ39を縮ませる側に動き、開口面積Arを減少させる。差圧ΔPが小さいときには、流量制御弁35はバネ39を伸ばす側に動き、開口面積Arを増加させる。流量制御弁35の位置つまり開口面積Arは、バネ39のバネ力と差圧ΔPとがバランスする位置によって定まる。この結果流量制御弁35によって圧油の流量Qは、流量制御弁35の流入口の圧力如何によらずに、一定に制御される。
【0050】
流量制御弁35で一定に制御される流量Qは、下記(1)式によって表される。
【0051】
Q=c・Ar・√(ΔP) …(1)
ただしcは流量係数である。
【0052】
流量制御弁35の出口ポートは、2位置切換弁32の圧油流入ポートPに連通している。
2位置切換弁32は小容量位置32a、大容量位置32bの2つの弁位置を有している。
【0053】
シリンダ33にはピストン34が摺動自在に収容されており、シリンダ33内を第1受圧室33aと第2受圧室33bとに画成している。ピストン34は油圧モータ9のセンターシャフト10に接続している。
【0054】
2位置切換弁32のポートAはシリンダ33の第1受圧室33aに連通している。2位置切換弁32のポートBはシリンダ33の第2受圧室33bに連通している。
【0055】
2位置切換弁32の切り換えの制御は、図示しない切換弁コントローラによって行われる。切換弁コントローラから出力された制御信号は2位置切換弁32の電磁ソレノイドに加えられ、2位置切換弁32の弁位置が切り換えられる。なお、切換弁コントローラから出力される制御信号を電気の代わりに油圧パイロット圧として、2位置切換弁32に作用させ、2位置切換弁32の弁位置を切換えてもよい。
【0056】
右側の油路25′、26′、27′a、27′b、28′a、28′b、チェック弁29′、30′、流量制御弁35′、2位置切換弁32′、シリンダ33′についても同様に構成されている。
【0057】
つぎに車両の直進走行時に変速する場合の動作について説明する。
【0058】
2位置切換弁32の弁位置が小容量(最小容量)位置32aに切り換えられると、流量制御弁35によって流量一定に制御された圧油が2位置切換弁32のポートP、ポートAを介してシリンダ33の第1受圧室33aに供給される。なおシリンダ33の第2受圧室33b内の圧油は2位置切換弁32のポートB、タンクポートを介してタンク24に排出される。
【0059】
この結果ピストン34は一定速度で移動し、左油圧モータ9のセンタシャフト10を小容量側に一定速度で傾動させる。
【0060】
同様にして右油圧モータ9′のセンタシャフト10′は小容量側に一定速度で傾動する。
【0061】
このようにして左右の油圧モータ9、9′の容量位置が小容量位置に同じ切換速度で切り換えられ、左右の油圧モータ9、9′は高回転速度で低トルクの速度段に変速される。したがって左右の履帯の回転速度は、最大の回転速度に切り換えられる。
【0062】
また2位置切換弁32の弁位置が大容量(最大容量)位置32bに切り換えられると、流量制御弁35によって流量一定に制御された圧油が2位置切換弁32のポートP、ポートBを介してシリンダ33の第2受圧室33bに供給される。
【0063】
なおシリンダ33の第1受圧室33a内の圧油は2位置切換弁32のポートA、タンクポートを介してタンク24に排出される。
この結果ピストン34は一定速度で移動し、左油圧モータ9のセンタシャフト10を大容量側に一定速度で傾動させる。
【0064】
同様にして右油圧モータ9′のセンタシャフト10′は大容量側に一定速度で傾動する。
【0065】
このようにして左右の油圧モータ9、9′の容量位置が大容量位置に同じ切換速度で切り換えられ、左右の油圧モータ9、9′は低回転速度で高ルクの速度段に変速される。したがって左右の履帯の回転速度は、最小の回転速度に切り換えられる。
【0066】
以上のように第1の実施形態によれば、直進走行時に変速させるに際して、左右の流量制御弁35、35′を設け、それぞれ一定の流量に制御された圧油によって、左右の油圧モータ9、9′の容量位置を切り換えるようにしている。このため左右の油圧回路内の圧力に依存することなく左右の油圧モータ9、9′の容量を切り換えることができる。また左右に独立して流量制御弁35、35′をそれぞれ設ければよく、従来技術のように左右の油圧回路を接続する配管91を設ける必要はない。また圧油の流量一定で左右の油圧モータ9、9′の容量を切り換えることができ、従来技術のように左右の油圧回路内の圧力に応じて容量切換速度が変化することがない。これにより装置のコストが低減するとともに、容量切換速度が安定し変速時の走行曲がりを防止することができる。
【0067】
つぎに油圧モータの容量を3段階に切り換える第2の実施形態について説明する。
【0068】
図2は油圧モータが組み込まれたHST車の油圧回路図を示している。
【0069】
図2では左側の走行機構についてのみ示し、右側の走行機構については省略している。右側の走行機構の構成要素には、左側の走行機構の構成要素の符号にダッシュ(′)を付した符号を用いて以下説明する。
【0070】
すなわち左油圧モータ9は左側の可変容量型油圧ポンプ3を駆動源として駆動される。右油圧モータ9′は左油圧ポンプ3と同様の右油圧ポンプ3′を駆動源として駆動される。
【0071】
HST車の変速は左右の油圧モータ9、9′の容量を変化させることにより行われる。左油圧モータ9の容量の切り換えは、3位置切換弁50、シリンダ111、シリンダ112によって行われる。同様に右油圧モータ9′の容量の切り換えは、3位置切換弁50、シリンダ111、112と同様の3位置切換弁50′、シリンダ111′、112′によって行われる。
【0072】
左油圧ポンプ3は、図示しないエンジンの出力軸に接続されている。つまり左油圧ポンプ3はエンジンによって駆動される。この油圧ポンプ3はたとえば斜板式の油圧ポンプである。油圧ポンプ3の斜板4の傾転角は図示しないサーボピストンの移動位置に応じて変化される。左油圧ポンプ3は2つの吐出ポート3a、3bを有している。つまり左油圧ポンプ3は2方向流れ可能な油圧ポンプである。サーボピストンの位置が変化しこれに伴い斜板4の傾転角が変化されると圧油の吐出方向が吐出ポート3aまたは3bに切り換えられるとともに左油圧ポンプ3の容量が変化される。
【0073】
左油圧ポンプ3の一方の吐出ポート3aは油路25を介して左油圧モータ9の一方のポート9aに連通している。左油圧ポンプ3の他方の吐出ポート3bは油路26を介して左油圧モータ9の他方のポート9bに連通している。
【0074】
したがって左油圧ポンプ3の斜板4の傾転角が変化し、これにより左油圧ポンプ3から圧油が吐出される吐出ポートが3aまたは3bに切り換えられると、油路25または油路26を経由して、圧油が左油圧モータ9のポート9aまたは9bに流入する。
【0075】
左油圧モータ9のポート9aに圧油が流入された場合には左油圧モータ9は正方向に回転され、これに応じて左履帯100は正方向(前進方向)に駆動される。このとき左油圧モータ9のポート9aの反対側のポート9bからは圧油が油路26に流出され、油圧ポンプ3に環流される。
【0076】
また左油圧モータ9のポート9bに圧油が流入された場合には左油圧モータ9は逆方向に回転され、これに応じて左履帯100は逆方向(後進方向)に駆動される。このとき左油圧モータ9のポート9bの反対側のポート9aからは圧油が油路25に流出され、油圧ポンプ3に環流される。
【0077】
なお右油圧ポンプ3′、右油圧モータ9′についても上述したのと同様に作動する。
【0078】
3位置切換弁50には流量制御弁35を介して元圧が供給されている。
【0079】
すなわち油路25は油路52に分岐している。油路52は高圧選択弁51の一方のパイロットポートおよび圧油流入口に連通している。
【0080】
同様に油路26は油路53に分岐している。油路53は高圧選択弁51の他方のパイロットポートおよび圧油流入口に連通している。
【0081】
高圧選択弁51は図1のチェック弁29、30と同じ機能を有した弁であり、油路25内の圧油の圧力と油路26内の圧油の圧力のうち高圧側の圧油を選択して流量制御弁35に供給する。
【0082】
このようにして流量制御弁35には、左油圧モータ9に流入される圧油つまり油路25、26のうちで高圧側が元圧として供給される。
【0083】
流量制御弁35は、図1と同様に構成されており、絞り36の上流側の圧力をP1、下流側の圧力をP2として前後差圧ΔP(=P1−P2)が一定つまり流量Qが一定となるように、開口面積Arを変化させる。流量制御弁35の位置つまり開口面積Arは、バネ39のバネ力と差圧ΔPとがバランスする位置によって定まる。この結果流量制御弁35によって圧油の流量Qは、流量制御弁35の流入口の圧力如何によらずに、一定に制御される。
【0084】
流量制御弁35の出口ポートは、油路54を介して3位置切換弁50の圧油流入ポートPに連通している。また流量制御弁35の出口ポートは、後述するように油路55を介してシリンダ111の第3受圧室15に連通している。
3位置切換弁50は最大容量位置50a、中間容量位置50b、最小容量位置50cの3つの弁位置を有している。
【0085】
3位置切換弁50のポートAには油路56が接続している。3位置切換弁50のポートBには油路57が接続している。
【0086】
シリンダ111には第1ピストン11が摺動自在に収容されており、シリンダ111内を第2受圧室14と第3受圧室15とに画成している。第1ピストン11はロッド113を介して油圧モータ9のセンターシャフト10に接続している。
【0087】
3位置切換弁50のポートBは油路57を介してシリンダ111の第2受圧室14に連通している。
【0088】
シリンダ112には第2ピストン12が摺動自在に収容されており、シリンダ112内を第1受圧室13とタンク24に連通する油室とに画成している。ロッド113はピストン12に当接可能に配置されている。
【0089】
3位置切換弁50のポートAは油路56を介してシリンダ112の第1受圧室13に連通している。
【0090】
3位置切換弁50の切り換えの制御は、スイッチ80によって行われる。スイッチ80の操作に応じた制御圧油が3位置切換弁50の各パイロットポートに加えられ、3位置切換弁50の弁位置が切り換えられる。なお3位置切換弁50を、電磁切換弁として構成し、スイッチ80の操作に応じた電気信号を3位置切換弁50の各電磁ソレノイドに加えて3位置切換弁50を切り換えるようにしてもよい。
【0091】
右側の油路25′、26′、52′、53′、54′、55′、56′、57′、高圧選択弁51′、流量制御弁35′、3位置切換弁50′、シリンダ111′、112′についても同様に構成されている。
【0092】
つぎに車両の直進走行時に変速する場合の動作について説明する。
【0093】
図4は第1受圧室13、第2受圧室14、第3受圧室15に対する圧油の供給のON、OFFと油圧モータ9の容量との関係を示す図である。同図において「ON」とあるのは受圧室に高圧の圧油が供給されていることを示し、「OFF」とあるのは受圧室に低圧の圧油が供給されていることを示している。なお低圧の状態はたとえば圧油の供給が遮断されている状態である。
【0094】
すなわち第1受圧室13への圧油供給がOFFで、第2受圧室14、第3受圧室15への圧油供給がONのときには、油圧モータ9の容量は最大容量(最低速度)に切り換えられる。第1受圧室13、第3受圧室15への圧油供給がONで、第2受圧室14への圧油供給がOFFのときには、油圧モータ9の容量は中間容量(中間速度)に切り換えられる。第1受圧室13、第2受圧室14への圧油供給がOFFで、第3受圧室15への圧油供給がONのときには、油圧モータ9の容量は最小容量(最高速度)に切り換えられる。
【0095】
3位置切換弁50の弁位置が最大容量位置50aに切り換えられると、流量制御弁35によって流量一定に制御された圧油が油路54、3位置切換弁50のポートP、ポートB、油路57を介してシリンダ111の第2受圧室14に供給される(第2受圧室14への圧油供給ON:図4の第1段「最大」参照)。また流量制御弁35によって流量一定に制御された圧油が油路55を介して、シリンダ111の第3受圧室15に供給される(第3受圧室15への圧油供給ON:図4の第1段「最大」参照)。またシリンダ112の第1受圧室13内の圧油は油路56、3位置切換弁50のポートA、タンクポートを介してタンク24に排出される(第1受圧室13への圧油供給OFF:図4の第1段「最大」参照)。
【0096】
ここで第1ピストン11の両面には第2受圧室14、第3受圧室15より高圧の圧油が作用しているが、受圧面積は第2受圧室14側の方が大きい。一方で第2ピストン12の第1受圧室13側は低圧であるため、第2ピストン12はロッド113を押動する方向には移動しない。このため第1ピストン11は受圧面積差によって第3受圧室15側に移動する。流量制御弁35で流量一定に制御されているため第1ピストン11は一定速度で移動しロッド113を一定速度で押動する。この結果左モータ9のセンターシャフト10が大容量側に一定速度で傾動する。
【0097】
同様にして右油圧モータ9′のセンタシャフト10′は大容量側に一定速度で傾動する。
【0098】
このようにして左右の油圧モータ9、9′の容量位置が大容量位置に同じ切換速度で切り換えられ、左右の油圧モータ9、9′は最低回転速度で最大トルクの第1の速度段に変速される。したがって左右の履帯100、100′の回転速度は、最低の回転速度に切り換えられる。
【0099】
また3位置切換弁50の弁位置が中間容量位置50bに切り換えられると、流量制御弁35によって流量一定に制御された圧油が油路54、3位置切換弁50のポートP、ポートA、油路56を介してシリンダ112の第1受圧室13に供給される(第1受圧室13への圧油供給ON:図4の第2段「中間」参照)。また流量制御弁35によって流量一定に制御された圧油が油路55を介して、シリンダ111の第3受圧室15に供給される(第3受圧室15への圧油供給ON:図4の第2段「中間」参照)。またシリンダ111の第2受圧室14内の圧油は油路57、3位置切換弁50のポートB、タンクポートを介してタンク24に排出される(第2受圧室14への圧油供給OFF:図4の第2段「中間」参照)。
【0100】
ここで第1ピストン11には第3受圧室15側より高圧の圧油が作用しているため第1ピストン11は第2受圧室14側に移動しロッド113を引張する側に移動しようとする。一方で第2ピストン12には第1受圧室13側より高圧の圧油が作用しているため第2ピストン12はロッド113を押動する側に移動しようとする。この結果第1ピストン11は、第2ピストン12がロッド113に当接される(規制される)位置まで移動する。流量制御弁35で流量一定に制御されているため第1ピストン11は一定速度で移動する。この結果左モータ9のセンターシャフト10が大容量側から小容量側に中間容量位置に達するまで一定速度で傾動する。
【0101】
同様にして右油圧モータ9′のセンタシャフト10′は大容量側から小容量側に中間容量位置に達するまで一定速度で傾動する。
【0102】
このようにして左右の油圧モータ9、9′の容量位置が中間容量位置に同じ切換速度で切り換えられ、左右の油圧モータ9、9′は中間回転速度で中間トルクの第2の速度段に変速される。したがって左右の履帯100、100′の回転速度は、中間の回転速度に切り換えられる。
【0103】
また3位置切換弁50の弁位置が最小容量位置50cに切り換えられると、流量制御弁35によって流量一定に制御された圧油が油路55を介して、シリンダ111の第3受圧室15に供給される(第3受圧室15への圧油供給ON:図4の第3段「最小」参照)。またシリンダ111の第2受圧室14内の圧油は油路57、3位置切換弁50のポートB、タンクポートを介してタンク24に排出される(第2受圧室14への圧油供給OFF:図4の第3段「最小」参照)。またシリンダ112の第1受圧室13内の圧油は油路56、3位置切換弁50のポートA、タンクポートを介してタンク24に排出される(第1受圧室13への圧油供給OFF:図4の第3段「最小」参照)。
【0104】
ここで第1ピストン11には第3受圧室15より高圧の圧油が作用している。
一方で第2ピストン12の第1受圧室13側は低圧であるため、第2ピストン12はロッド113に当接したまま移動可能な状態になっている。このため第1ピストン11は第2受圧室14側に移動する。流量制御弁35で流量一定に制御されているため第1ピストン11は一定速度で移動しロッド113を一定速度で引張する。この結果左モータ9のセンターシャフト10が小容量側に一定速度で傾動する。
【0105】
同様にして右油圧モータ9′のセンタシャフト10′は小容量側に一定速度で傾動する。
【0106】
このようにして左右の油圧モータ9、9′の容量位置が小容量位置に同じ切換速度で切り換えられ、左右の油圧モータ9、9′は最高回転速度で最小トルクの第3の速度段に変速される。したがって左右の履帯100、100′の回転速度は、最高の回転速度に切り換えられる。
【0107】
以上のように第2の実施形態によれば、直進走行時に変速させるに際して、左右の流量制御弁35、35′を設け、それぞれ一定の流量に制御された圧油によって、左右の油圧モータ9、9′の容量位置を切り換えるようにしている。このため左右の油圧回路内の圧力に依存することなく左右の油圧モータ9、9′の容量を切り換えることができる。また左右に独立して流量制御弁35、35′をそれぞれ設ければよく、従来技術のように左右の油圧回路を接続する配管91を設ける必要はない。また圧油の流量一定で左右の油圧モータ9、9′の容量を切り換えることができ、従来技術のように圧油の圧力に応じて容量切換速度が変化することがない。これにより装置のコストが低減するとともに、容量切換速度が安定し変速時の走行曲がりを防止することができる。
【0108】
つぎに図2に示す第2の実施形態の変形例である第3の実施形態について説明する。
【0109】
図3は油圧モータが組み込まれたHST車の油圧回路図を示している。以下図2と異なる部分の構成について説明する。
【0110】
同図3に示すように、本実施形態では、3位置切換弁50内に、流量制御弁35が内蔵されている。
【0111】
すなわち高圧選択弁51の出口ポートは油路59を介して3位置切換弁50の圧油流入ポートPに連通している。これにより高圧選択弁51で油路25内の圧油の圧力と油路26内の圧油の圧力のうち高圧側の圧油が選択され3位置切換弁50のポートPに供給される。
【0112】
3位置切換弁50のポートBは、油路57を介してシリンダ111の第2受圧室14に連通するとともに、シリンダ112の第1受圧室13に対向する油室に連通している。3位置切換弁50のポートCは、油路58を介してシリンダ111の第3受圧室15に連通している。
【0113】
つぎに車両の直進走行時に変速する場合の動作について説明する。
【0114】
3位置切換弁50の弁位置が最大容量位置50aに切り換えられると、高圧側の圧油が油路59を介して3位置切換弁50のポートPに供給される。このため圧油が3位置切換弁50内の流量制御弁35によって流量一定に制御された上で、ポートB、油路57を介してシリンダ111の第2受圧室14に供給される(第2受圧室14への圧油供給ON:図4の第1段「最大」参照)。また3位置切換弁50内の流量制御弁35によって流量一定に制御された圧油が、ポートC、油路58を介して、シリンダ111の第3受圧室15に供給される(第3受圧室15への圧油供給ON:図4の第1段「最大」参照)。またシリンダ112の第1受圧室13内の圧油は油路56、3位置切換弁50のポートA、タンクポートを介してタンク24に排出される(第1受圧室13への圧油供給OFF:図4の第1段「最大」参照)。また3位置切換弁50内の流量制御弁35によって流量一定に制御された圧油が、ポートB、油路57を介して、シリンダ112の第1受圧室13に対向する油室に供給される。
【0115】
ここで第1ピストン11の両面には第2受圧室14、第3受圧室15より高圧の圧油が作用しているが、受圧面積は第2受圧室14側の方が大きい。一方で第2ピストン12の第1受圧室13側は低圧でこれに対向する油室は高圧であるため、第2ピストン12はロッド113から離間する側つまり第1受圧室13側に移動する。このため第1ピストン11は受圧面積差によって第3受圧室15側に移動する。流量制御弁35で流量一定に制御されているため第1ピストン11は一定速度で移動しロッド113を一定速度で押動する。この結果左モータ9のセンターシャフト10が大容量側に一定速度で傾動する。
【0116】
同様にして右油圧モータ9′のセンタシャフト10′は大容量側に一定速度で傾動する。
【0117】
このようにして左右の油圧モータ9、9′の容量位置が大容量位置に同じ切換速度で切り換えられ、左右の油圧モータ9、9′は最低回転速度で最大トルクの第1の速度段に変速される。したがって左右の履帯100、100′の回転速度は、最低の回転速度に切り換えられる。
【0118】
また3位置切換弁50の弁位置が中間容量位置50bに切り換えられると、高圧側の圧油が油路59を介して3位置切換弁50のポートPに供給される。このため圧油が3位置切換弁50内の流量制御弁35によって流量一定に制御された上で、ポートA、油路56を介してシリンダ112の第1受圧室13に供給される(第1受圧室13への圧油供給ON:図4の第2段「中間」参照)。また3位置切換弁50内の流量制御弁35によって流量一定に制御された圧油がポートC、油路58を介して、シリンダ111の第3受圧室15に供給される(第3受圧室15への圧油供給ON:図4の第2段「中間」参照)。またシリンダ111の第2受圧室14内の圧油は油路57、3位置切換弁50のポートB、タンクポートを介してタンク24に排出される(第2受圧室14への圧油供給OFF:図4の第2段「中間」参照)。同様にシリンダ112の第1受圧室13に対向する油室内の圧油は油路57、3位置切換弁50のポートB、タンクポートを介してタンク24に排出される。
【0119】
ここで第1ピストン11には第3受圧室15側より高圧の圧油が作用しているため第1ピストン11は第2受圧室14側に移動しロッド113を引張する側に移動しようとする。一方で第2ピストン12には第1受圧室13側より高圧の圧油が作用しているため第2ピストン12はロッド113を押動する側に移動しようとする。この結果第1ピストン11は、第2ピストン12がロッド113に当接される(規制される)位置まで移動する。流量制御弁35で流量一定に制御されているため第1ピストン11は一定速度で移動する。この結果左モータ9のセンターシャフト10が大容量側から小容量側に中間容量位置に達するまで一定速度で傾動する。
【0120】
同様にして右油圧モータ9′のセンタシャフト10′は大容量側から小容量側に中間容量位置に達するまで一定速度で傾動する。
【0121】
このようにして左右の油圧モータ9、9′の容量位置が中間容量位置に同じ切換速度で切り換えられ、左右の油圧モータ9、9′は中間回転速度で中間トルクの第2の速度段に変速される。したがって左右の履帯100、100′の回転速度は、中間の回転速度に切り換えられる。
【0122】
また3位置切換弁50の弁位置が最小容量位置50cに切り換えられると、高圧側の圧油が油路59を介して3位置切換弁50のポートPに供給される。このため圧油が3位置切換弁50内の流量制御弁35によって流量一定に制御された上で、ポートC、油路58を介して、シリンダ111の第3受圧室15に供給される(第3受圧室15への圧油供給ON:図4の第3段「最小」参照)。またシリンダ111の第2受圧室14内の圧油は油路57、3位置切換弁50のポートB、タンクポートを介してタンク24に排出される(第2受圧室14への圧油供給OFF:図4の第3段「最小」参照)。同様にシリンダ112の第1受圧室13に対向する油室内の圧油は油路57、3位置切換弁50のポートB、タンクポートを介してタンク24に排出される。またシリンダ112の第1受圧室13内の圧油は油路56、3位置切換弁50のポートA、タンクポートを介してタンク24に排出される(第1受圧室13への圧油供給OFF:図4の第3段「最小」参照)。
【0123】
ここで第1ピストン11には第3受圧室15より高圧の圧油が作用している。
一方で第2ピストン12の第1受圧室13側は低圧であるため、第2ピストン12はロッド113に当接したまま移動可能な状態になっている。このため第1ピストン11は第2受圧室14側に移動する。流量制御弁35で流量一定に制御されているため第1ピストン11は一定速度で移動しロッド113を一定速度で引張する。この結果左モータ9のセンターシャフト10が小容量側に一定速度で傾動する。
【0124】
同様にして右油圧モータ9′のセンタシャフト10′は小容量側に一定速度で傾動する。
【0125】
このようにして左右の油圧モータ9、9′の容量位置が小容量位置に同じ切換速度で切り換えられ、左右の油圧モータ9、9′は最高回転速度で最小トルクの第3の速度段に変速される。したがって左右の履帯100、100′の回転速度は、最高の回転速度に切り換えられる。
【0126】
以上のように第3の実施形態によれば、第2の実施形態と同様に動作し同様の効果が得られる。さらに第3の実施形態によれば、3位置切換弁50内に流量制御弁35を内蔵するようにしているので、装置を小型にすることができる。
【0127】
つぎに油圧モータ9内に、上述したシリンダ111、112、ロッド113と同等の機能の位置決め装置45、3位置切換弁50、流量制御弁35と同等の機能の3速用スプール61、流量制御用スプール62を内蔵した第4の実施形態について、図5〜図9を参照して説明する。
【0128】
図5、図6、図7は油圧モータ9の断面の一部を示している。なお油圧モータ9はたとえば斜軸式のアキシャル形ピストンモータである。図5、図6、図7は油圧モータ9の容量位置を3段階に位置決めする位置決め装置45を示している
以下図5を用いて位置決め装置45の構造について説明する。
【0129】
位置決め装置45はボディ44とボディ44に装着されたカバー41からなる。ボディ44には孔70が形成されている。孔70の径は各部分で同一である。
【0130】
ボディ44の孔70には、第1ピストン11および第2ピストン12が端面11a、12aを対向させて設けられている。また第1ピストン11および第2ピストン12は孔70の長手方向に沿って摺動自在である。第1ピストン11および第2ピストン12の外径はそれぞれ同一径となっている。さらに第1ピストン11および第2ピストン12はピストンの長手方向各部で同一径となるように形成されている。第1ピストン11にはピン43がネジ71によって固定されている。センターシャフト10はこのピン43の先端に揺動自在に接続される。
【0131】
第2ピストン12は第1ピストン11に対向する端面12aとこの端面12aとは反対側の端面12bとを有している。端面12bはカバー41に対向している。ここで第2ピストン12の端面12bの受圧面積はS1である。
【0132】
第1ピストン11は第2ピストン12に対向する端面11aとこの端面11aとは反対側の端面11bとを有している。端面11bは孔端面70aに対向している。孔端面70aには第1ピストン案内部材42が形成されている。第1ピストン11には第1ピストン案内部材42の外径に応じた径の孔11cが形成されている。第1ピストン案内部材42の摺動面と第1ピストン11の孔11cの摺動面とが摺動しつつ第1ピストン11が孔70内を移動する。
【0133】
ここで第1ピストン11の端面11aの受圧面積はS2であり端面11bの受圧面積はS3である。
【0134】
第1受圧室13は第2ピストン12の端面12bに圧力を作用させる受圧室である。また第2受圧室14は第1ピストン11の端面11aに圧力を作用させる受圧室である。第3受圧室15は第1ピストン11の端面11bに圧力を作用させる受圧室である。
【0135】
中間位置調整機構40はカバー41に設けられる。中間位置調整機構40は調整ネジ40aとナット40cとからなる。調整ネジ40aの基端はナット40cによってカバー41に固定される。調整ネジ40aの先端には第2ピストン規制部40bが形成されている。第2ピストン12には調整ネジ40aの外径に応じた径の孔12cが形成されている。第2ピストン12の孔12cの摺動面と調整ネジ40aの摺動面とが摺動しつつ第2ピストン12が孔70内を移動する。
【0136】
第2ピストン規制部40bは第2ピストン12が第1ピストン11側に移動する際の停止位置を決める。
【0137】
一方第1ピストン11には第2ピストン規制部40bの外径より大きな径の孔11dが形成されている。
【0138】
中間容量位置は中間位置調整機構40によって調整される。すなわちナット40cによる調整ネジ40aの固定状態を解除し、調整ネジ40aのねじ込み量を調整し再度ナット40cによって調整ネジ40aをカバー41に固定することにより中間容量位置が調整される。
【0139】
ボディ44には、カバー60が装着されている。カバー60には、3速用スプール61が摺動自在に収容されている。カバー60と3速用スプール61は、図3の3位置切換弁50に相当する。
【0140】
なお図6、図7も位置決め装置45の断面図を示すとともに、3速用スプール61がカバー60内に収容された様子を示している。図5〜図7は位置決め装置45がセンターシャフト10を固定できる3位置を示している。
【0141】
つぎに3速用スプール61の構造について図8、図9を参照して説明する。
【0142】
図8(a)、(b)、(c)は3速用スプール61がカバー60に対して相対的に「最小容量位置」、「最大容量位置」、「中間容量位置」の各位置に位置決めされた様子を示している。
【0143】
図9は図8の一部を拡大して3速スプール61の構造を示している。
【0144】
同図9に示すように3速スプール61内には更に流量制御用スプール62が摺動自在に収容されている。これは図3の3位置切換弁50が流量制御弁35を内蔵していることに相当する。
【0145】
3速用スプール61の各所には、油路64、65、66、67がそれぞれ開口している。3速スプール61内には上流側パイロット油路37、下流側パイロット油路38が形成されている。流量制御用スプール62は、スプール各端面がそれぞれ上流側パイロット油路37、下流側パイロット油路38に面するように配置されている。流量制御用スプール62には上流側パイロット油路37の方向に付勢する向きにバネ39が付与されている。バネ39の一端は3速用スプール61の内壁面に当接している。
【0146】
流量制御用スプール62内には、油路64と重なり合う位置に、油路63が形成されている。また流量制御用スプール62内には、絞り36が形成されている。絞り36の上流は油路63に連通するとともに、上流側パイロット油路37に連通している。絞り36の下流は、下流側パイロット油路38に連通している。
【0147】
下流側パイロット油路38は、油路65、66、67にそれぞれ連通している。
【0148】
図8に示すように3速用スプール61の各油路64、65、66、67にそれぞれ対向して、カバー60側には、ポートP、A、B、Cが切欠き部として形成されている。ポートPは、図3の高圧選択弁51の出口ポート、油路59に連通している。つまりポートPには、高圧側の圧油が供給される。
【0149】
ポートA、B、Cはそれぞれ、図3ないしは図5(図6、図7)の第1受圧室13、第2受圧室14、第3受圧室15に連通している。
【0150】
したがって3速用スプール61の油路64に、高圧側の圧油がポートPを介して元圧として供給されると、圧油は流量制御用スプール62内の油路63に流入する。そして圧油は、上流側パイロット油路37、絞り36を介して下流側パイロット油路38に流出する。
【0151】
流量制御用スプール62の各端面にはそれぞれ、絞り36の上流側の圧力つまり上流側パイロット油路37内の圧力P1、絞り36の下流側の圧力つまり下流側パイロット油路38内の圧力P2が作用する。これらの差圧ΔP(=P1−P2)が大きいときには、流量制御用スプール62はバネ39を縮ませる側に摺動し、油路63が油路64と重なり合う面積つまり開口面積Arを減少させる。差圧ΔPが小さいときには、流量制御用スプール62はバネ39を伸ばす側に摺動し、油路63の開口面積Arを増加させる。流量制御用スプール62の位置つまり油路63の開口面積Arは、バネ39のバネ力と差圧ΔPとがバランスする位置によって定まる。この結果流量制御用スプール62によって圧油の流量Qは、油路64より供給される圧油の圧力如何によらずに、一定に制御される。一定の流量Qの大きさは、絞り36の径とバネ39のバネ力によって任意の大きさに設定することができる。
【0152】
つぎに第4の実施形態の動作について説明する。車両の直進走行時に変速する場合の動作を想定する。
【0153】
図8(b)に示すように、3速用スプール61の両端に、パイロット圧が加えられていない状態では、3速用スプール61は「最大容量位置」に位置決めされている。このとき3速用スプール61の油路64は、カバー60側のポートPに連通し、3速用スプール61の油路66は、カバー60側のポートBに連通し、3速用スプール61の油路67は、カバー60側のポートCに連通する。しかし3速用スプール61の油路65は、カバー60側のポートAに連通しない。
【0154】
このため高圧側の圧油がカバー61のポートP、3速用スプール61の油路64を介して、流量制御用スプール62の油路63に流入する。このため圧油が流量制御用スプール62によって流量一定に制御された上で、油路66を介してカバー60側のポートBに流出するとともに、油路67を介してカバー60側のポートCに流出する。ポートAはタンクポートTを介してタンク24に連通する。
【0155】
この結果位置決め装置45は図5に示すように動作する。
【0156】
すなわち第2受圧室14と第3受圧室15に高圧の圧油が供給される。このとき第1ピストン11の端面11aの受圧面積S2と端面11bの受圧面積S3との間には受圧面積差S2−S3(>0)がある。このため第1ピストン11には孔端面70a側に移動しようとする力F=(S2−S3)・Pが作用する。このため
ピン43に接続されたセンターシャフト10は大容量側に移動する。
【0157】
こうして第1ピストン11が、第2ピストン12から離れた位置に位置決めされる。このときセンターシャフト10は最大容量位置に位置決めされる。
【0158】
また図8(c)に示すように、3速用スプール61の図中右端に、パイロット圧が加えられると、3速用スプール61は「中間容量位置」に位置決めされる。このとき3速用スプール61の油路64は、カバー60側のポートPに連通し、3速用スプール61の油路65は、カバー60側のポートAに連通し、3速用スプール61の油路67は、カバー60側のポートCに連通する。しかし3速用スプール61の油路66は、カバー60側のポートBに連通しない。
【0159】
このため高圧側の圧油がカバー61のポートP、3速用スプール61の油路64を介して、流量制御用スプール62の油路63に流入する。このため圧油が流量制御用スプール62によって流量一定に制御された上で、油路65を介してカバー60側のポートAに流出するとともに、油路67を介してカバー60側のポートCに流出する。ポートBはタンクポートTを介してタンク24に連通する。
【0160】
この結果位置決め装置45は図6に示すように動作する。
【0161】
すなわち第1受圧室13と第3受圧室15に高圧の圧油が供給される。このとき第2ピストン12の端面12bの受圧面積S1と第1ピストン11の端面11bの受圧面積S3との間には受圧面積差S1−S3(>0)がある。このため第1ピストン11および第2ピストン12には孔端面70a側に移動しようとする力F=(S1−S3)・Pが作用する。第2ピストン12は調整ネジ40aの第2ピストン規制部40bに当接され当該第2ピストン12の動きが規制される。第1ピストン11は第2ピストン規制部40bにより動きが規制された第2ピストン12に当接する。こうして第1ピストン11が中間位置に位置決めされる。このときピン43に接続されたセンターシャフト10は中間容量位置に位置決めされる。
【0162】
図8(a)に示すように、3速用スプール61の図中左端に、パイロット圧が加えられると、3速用スプール61は「最小容量位置」に位置決めされる。このとき3速用スプール61の油路64は、カバー60側のポートPに連通し、3速用スプール61の油路67は、カバー60側のポートCに連通する。しかし3速用スプール61の油路65、66はそれぞれ、カバー60側のポートA、Bに連通しない。
【0163】
このため高圧側の圧油がカバー61のポートP、3速用スプール61の油路64を介して、流量制御用スプール62の油路63に流入する。このため圧油が流量制御用スプール62によって流量一定に制御された上で、油路67を介してカバー60側のポートCに流出する。ポートA、BはタンクポートTを介してタンク24に連通する。
【0164】
この結果位置決め装置45は図7に示すように動作する。
【0165】
すなわち第3受圧室15に高圧の圧油が供給される。このとき第1ピストン11の端面11bには第2ピストン12側に移動しようとする力F=S3・Pが作用する。このため第1ピストン11は第2ピストン12に当接しつつ移動する。
【0166】
こうして第1ピストン11は最小位置に位置決めされる。このときピン43に接続されたセンターシャフト10は最小容量位置に位置決めされる。
【0167】
以上のように第4の実施形態によれば、第3の実施形態と同様に動作し同様の効果が得られる。さらに第3の実施形態によれば、油圧モータ9内に、位置決め装置45、3速用スプール61を内蔵するとともに、3速用スプール61内に流量制御用スプール62を内蔵するようにしているので、装置を更に小型にすることができる。
【0168】
なお以上の実施形態では、容量位置が2段階あるいは3段階といった複数段階に容量位置が切り換えられる可変容量型油圧モータ9、9′を想定して説明した。しかし本発明としては、もちろん容量位置が4段階以上に切り換えられる油圧モータ9、9′を使用してもよい。さらに本発明は、容量位置が無段階に、つまり連続的に変化する可変容量型油圧モータ9、9′を使用する場合にも適用することができる。
【0169】
また以上の実施形態では、左右の油圧回路25、26、25′、26′内の圧油が流量制御弁35、35′に入力される場合を想定して説明した。しかし、左右の油圧回路25、26、25′、26′以外の油圧源、たとえばパイロット圧油を供給するチャージポンプが備えられているのであれば、このチャージポンプから流量制御弁35、35′に圧油を入力する場合にも、本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は第1の実施形態の油圧回路図である。
【図2】図2は第2の実施形態の油圧回路図である。
【図3】図3は第3の実施形態の油圧回路図である。
【図4】図4は受圧室への圧油供給のON、OFFと油圧モータの容量との関係を示す図である。
【図5】図5は第4の実施形態の油圧モータの断面図であり、最大容量の状態を示す図である。
【図6】図6は第4の実施形態の油圧モータの断面図であり、中間容量の状態を示す図である。
【図7】図7は第4の実施形態の油圧モータの断面図であり、最小容量の状態を示す図である。
【図8】図8’(a)、(b)、(c)は第4の実施形態の3速用スプールの動きを示す図である。
【図9】図9は第4の実施形態の3速用スプールの構造を示す図である。
【図10】図10は従来の油圧回路図である。
【符号の説明】
9、9′…可変容量型油圧モータ
11…第1ピストン
12…第2ピストン
13…第1受圧室
14…第2受圧室
15…第3受圧室
32…2位置切換弁
35…流量制御弁
50…3位置切換弁
61…3速用スプール
62…流量制御用スプール
Claims (2)
- 左右の回転体に対応してそれぞれ設けられ、これら左右の回転体をそれぞれ回転駆動する左右の可変容量型油圧モータ(9)、(9′)と、前記左右の油圧モータ(9)、(9′)にそれぞれ圧油を供給する油圧ポンプ(3)、(3′)と、左側の可変容量型油圧モータ(9)と左側の油圧ポンプ(3)とを接続する左側油圧回路(25、26)と、右側の可変容量型油圧モータ(9′)と右側の油圧ポンプ(3′)とを接続する右側油圧回路(25′、26′)と、前記左右の油圧回路(25、26、25′、26′)内の圧油によって前記左右の可変容量型油圧モータ(9)、(9′)の容量位置を複数段階の容量位置に切り換えることによって前記左右の回転体の回転速度を複数段階の回転速度に切り換える左右の速度切換手段とを備えた油圧モータによる変速装置において、
前記左側油圧回路(25、26)内の圧油を入力して一定の流量に制御する左側流量制御弁(35)を設け、
前記左側流量制御弁(35)で一定の流量に制御された圧油によって、左側の可変容量型油圧モータ(9)の容量位置を複数段階の容量位置に切り換えるとともに、
前記右側油圧回路(25′、26′)内の圧油を入力して、前記左側流量制御弁(35)によって制御された一定の流量と同一となる一定の流量に制御する右側流量制御弁(35′)を設け、
前記右側流量制御弁(35′)で一定の流量に制御された圧油によって、右側の可変容量型油圧モータ(9′)の容量位置を複数段階の容量位置に切り換え、
前記左側の可変容量型油圧モータ(9)の容量位置を複数段階の容量位置に切り換える左側の切換弁(50)を設け、
この左側の切換弁(50)内に前記左側流量制御弁(35)を内蔵するとともに、
前記右側の可変容量型油圧モータ(9´)の容量位置を複数段階の容量位置に切り換える右側の切換弁(50´)を設け、
この右側の切換弁(50´)内に前記右側流量制御弁(35´)を内蔵すること
を特徴とする油圧モータによる変速装置。 - 前記左側の切換弁(50)および前記右側の切換弁(50´)それぞれのスプール(61)内に、流量制御用のスプール(62)を摺動自在に収容したこと
を特徴とする請求項1記載の油圧モータによる変速装置。
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