JP4622653B2 - ハイドロフォーム成形装置及びハイドロフォーム用メカニカルシール - Google Patents

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Description

本発明は、ハイドロフォーム用メカニカルシール及びハイドロフォーム成形装置に係り、特に、素材管に対しその端部開口から流体圧を加えて成形型内で成形するハイドロフォーム成形装置と、そのハイドロフォーム成形装置において、素材管の端部開口にはめ込まれ流体導入口を有するメカニカルシールに関する。
ハイドロフォーム技術は、素材管内にその端部から水等の流体を所定の圧力で導入することで圧力を内部に加えて素材管を膨らませて所望の形状に成形する技術である。例えば、車両用のクロスメンバのような管構造部材の成形等に用いられる。ハイドロフォーム技術による成形装置は、一般的に、素材管内に流体圧を供給する流体圧供給手段と、流体圧の供給と同期して、あるいは独立に、素材管の端面をその軸方向に押圧する軸押し手段と、素材管を収容して膨らみを規制し所定の形状に成形する成形型とを備える。そして、このようなハイドロフォーム成形装置では、素材管の端部開口から供給される流体が漏れないように素材管の端部開口にはめこまれてシールするメカニカルシールを有する。
メカニカルシールと素材管との間のシールには、いわゆるOリングやメタルシールが用いられるが、それ以外に、メカニカルシールの形状を工夫することも行われる。例えば、特許文献1には、ハイドロフォームと同一または類似するといわれる液圧バルジ加工が述べられ、そこでは、それぞれテーパ部を有する上型と下型に、素材管をその先端が上型・下型のテーパ部終端よりテーパ部側に突き出す突出代を有するように装着し、この突出代にパンチ状の口金、すなわちメカニカルシールを圧入して行うことが開示される。さらに、上型・下型のテーパ部か、メカニカルシールのテーパ部かのいずれかに段差を設け、素材管に対しその突出代に段差を有するテーパ状拡管を行って、シールすることが述べられている。
また、特許文献2には、プレス型と口金、すなわちメカニカルシールとを用いて素材管を液圧バルジ加工することが述べられ、そこでは、プレス型の口元にテーパ面が形成され、そのテーパ面に二条の凸溝が設けられ、メカニカルシールの挿入部にもテーパ面が形成されることが開示されている。
特許第2503341号公報 特開平10−85851号公報
ハイドロメカニカルシールの主要な機能は、素材管の内部に供給される加圧流体がもれないようにすることであるので、特許文献1、2に見るように、段差や凸状の部分が設けられる。しかしながら、ハイドロメカニカルシールは、素材管の端部開口にはめ込まれる際に、素材管を押し広げるので、素材管の材料がスムーズに塑性流動していくような外形を有していることも重要な機能として要求される。特許文献1,2のように段差や凸状の部分が設けられると、その段差等を乗り越えて材料が塑性流動する必要がある。それには、素材管の肉厚や、素材管材料の降伏応力、応力−歪特性等が関係し、また、素材管の端面形状がハイドロメカニカルシールの外周に均等にはめ込まれるように仕上がっているか等にも影響を受ける。したがって、これらの条件のバラツキによって、材料の流動性がことなり、結果的にシール性能がばらつく。また、段差や凸状の部分があることで、素材管の軸方向にハイドロメカニカルシールを軸押しするとき、素材管が座屈する恐れがある。
本発明の目的は、シール性能を安定して確保できるハイドロフォーム成形装置及びハイドロフォーム用メカニカルシールを提供することである。
本発明に係るハイドロフォーム成形装置は、素材管に対しその端部開口から流体圧を加えて成形型内で成形するハイドロフォーム成形装置であって、素材管内に流体圧を供給する流体圧供給手段と、素材管の端面をその軸方向に押圧する軸押し手段と、素材管の外形を規制し任意の形状に成形する成形型と、素材管の端部開口にはめ込まれ流体導入口を有するメカニカルシールとを備え、メカニカルシールとこれに対応する成形型の部分とは、素材管の端部開口における肉厚より大きな隙間の導入隙間部と、導入隙間部に、不連続的に急変することがない連続的に接続され、導入隙間部から離れるに従って次第に隙間が狭くなるテーパ隙間部と、テーパ隙間部の導入隙間部の反対側に、不連続的に急変することがない連続的に接続され、素材管の端部開口の肉厚より狭い隙間を有するシール隙間部と、を形成することを特徴とする。
また、本発明に係るハイドロフォーム用メカニカルシールは、素材管に対しその端部開口から流体圧を加えて成形型内で成形するハイドロフォームに用いられ、素材管の端部開口にはめ込まれ流体導入口を有するメカニカルシールであって、素材管の端部開口の内側寸法より小さい外形寸法を有する導入部と、導入部に、不連続的に急変することがない連続的に接続され、導入部から離れるに従って外形寸法が次第に大きくなるテーパ部と、テーパ部の導入部の反対側に、不連続的に急変することがない連続的に接続され、素材管の端部開口の内側寸法より大きい外形寸法を有するシール部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係るハイドロフォーム用メカニカルシールにおいて、シール部の外形寸法と、これに対応する部分の成形型の内側寸法との間の寸法差は、素材管の肉厚より小さく、テーパ部の導入部側端の外形寸法と、これに対応する部分の成形型の内側寸法との間の寸法差は、素材管の肉厚より大きいことが好ましい。
また、本発明に係るハイドロフォーム用メカニカルシールにおいて、テーパ部の導入部側端とシール部側端との間の距離は、素材管の端部における寸法バラツキ幅よりも大きいことが好ましい。
上記構成により、メカニカルシールとこれに対応する成形型の部分とは、導入隙間部と次第に隙間が変化するテーパ隙間部とシール隙間部とが連続的に接続される。ここで、連続的、次第に隙間が変化する、とは、段差や凹凸等のように外形が不連続的に急変することがなく、次第に形状が変化することを意味している。したがって、メカニカルシールとこれに対応する成形型の部分の間に素材管を塑性変形させるとき、その材料はスムーズにその隙間内を流動することができる。そして、素材管の端部開口の肉厚より狭い隙間であるシール隙間のところで、しっかりとシールされることができる。また、段差や凹凸等がないので、軸押しのときに素材管の座屈が起こりにくい。
また、成形型の形状を別にして、ハイドロフォーム用メカニカルシールは、導入部と、外形寸法が次第に大きくなるテーパ部と、シール部とが、連続的に接続される。ここで、連続的、次第に隙間が変化する、の意味付けは上記と同じである。したがって、素材管を塑性変形させるとき、その材料はテーパ部に沿ってスムーズに流動することができる。そして、素材管の端部開口の内側寸法より大きい外形寸法のシール部のところで、しっかりとシールされることができる。
また、シール部とこれに対応する部分の成形型との間の寸法差は、素材管の肉厚より小さいので、ここでメカニカルシールと素材管とはしっかりシールされ、また、テーパ部の導入部側端とこれに対応する部分の成形型との間の寸法差は、素材管の肉厚より大きいので、テーパ部のところに素材管の材料がスムーズに流れ込むことができる。
また、テーパ部の導入部側端とシール部側端との間の距離は、素材管の端部における寸法バラツキ幅よりも大きいので、素材管の端部における形状の仕上がり等がばらついても、シール部の幅の範囲で吸収でき、全体としてシールを確保することができる。
上記のように、本発明に係るハイドロフォーム成形装置及びハイドロフォーム用メカニカルシールによれば、シール性能を安定して確保することができる。
以下に図面を用いて本発明の実施の形態につき詳細に説明する。以下では、ハイドロフォーム加工の対象として、車両用のクロスメンバを説明し、その端面外形は多角形であるいわゆる異形端面のものとするが、もちろんこれ以外の端面外形、例えば、円形、あるいは楕円形であってもよい。また、対象物はクロスメンバ以外でも、素材管からハイドロフォーム加工されるものであればよく、たとえば、特別の形状の配管等であってもよい。また、素材管は、通常の円管パイプ形状として説明するが、その他に、異形端面加工を予め行った素材管を用いることもできる。
図1はハイドロフォーム成形装置10の構成を示す図である。ここでは説明の便宜上、ハイドロフォーム成形装置10の構成要素ではないが、ハイドロフォーム加工により作られた車両用クロスメンバ8が示されている。ハイドロフォーム成形装置10は、車両用クロスメンバ8の元となる図示されていない円管パイプ形状の素材管に対しその端部開口から流体圧を加えて成形型内で成形する機能を有する成形装置である。ハイドロフォーム成形装置10は、素材管内に流体圧を供給する流体圧供給部12と、素材管の端面をその軸方向に押圧する軸押し部14と、これらの動作を制御する制御部16と、素材管の外形を規制し任意の形状に成形する成形型18と、素材管の両側の端部開口にはめ込まれ流体導入口を有するメカニカルシール20,21とを備えて構成される。流体としては、水又は油等の非圧縮性流体を用いることができ、流体圧の一例は200MPa程度である。
図2は、成形型18と、メカニカルシール20,21と、素材管6との関係を示す断面図である。このように、メカニカルシール20,21と成形型18とは協働して、素材管6が流体圧によって膨張する外形等を規制する機能を有する。すなわち、メカニカルシール20,21は端部で成形型18と組み合わされ、軸押し部14の制御の下で素材管を軸方向に押してその方向の寸法を規制する。流体圧は、流体圧供給部12から、メカニカルシール20,21の流体導入口40,41を通って、素材管6の内部に供給される。ここで、成形型18は、さらに、素材管6がこの流体圧によって管径方向へ塑性変形により膨張する限度を規制する機能を有し、これにより、素材管6はクロスメンバ8としての外形に成形されることになる。
図3は、一方側のメカニカルシール20の周辺部分についての拡大図である。他方のメカニカルシール21も同様の構成である。メカニカルシール20は、加工完成品であるクロスメンバ8の端面形状に合わせた多角形形状の外形を有するが、図3では、軸方向の構成を説明するために単純化してある。メカニカルシール20は、素材管6にはめ込まれる先端側から、導入部22、テーパ部24、シール部26および基部28を有する。基部28の外形は、成形型18の対応する部分の内部形状と同じで、つまりメカニカルシール20は、基部28において成形型18と隙間なく配置される。素材管6は、肉厚tを有する多角形状の金属管材である。一例を上げると、素材管6の外形はおよそ100mm、肉厚tとして2ないし3mm程度のものを用いることができる。
図4は、素材管6がない状態での成形型18とメカニカルシール20との間の隙間関係等を説明する図である。ここで、成形型18の内部形状は、軸方向に直線的なものとしてある。
メカニカルシール20の先端の導入部22は、素材管6の端部開口に容易にはめ込まれるように、先端部は素材管6の加工前の内側寸法、すなわち円管パイプ形状の内径より十分小さい外形寸法を有し、先端部から基部28に向かって、次第にその断面形状が広がってくる外形を有する部分である。この広がり方は、ある程度適当でよく、したがって、外形もまだ多角形としなくてもよい。導入部22の終端Aでは、成形型18との間の隙間30を有するが、この隙間30は、素材管6の端部開口における加工前の元々の肉厚tより大きく設定される。隙間30と肉厚tとの関係は、素材管6の材料等によって決定され、流動性の大きい材料の場合には、例えば肉厚tの数倍に設定することができ、流動性の小さい材料の場合には肉厚tに近づけることが好ましい。
導入部22の終端Aから連続的に始まるテーパ部24は、完成クロスメンバ8の端部外形に応じた多角形の外形で、導入部に連続的に接続され、外形寸法が基部28の方向へ進むに従って次第に大きくなる外形を有する部分である。このテーパの傾きは、テーパ部の終端Bにおける成形型との間の隙間32と、テーパ部24の幅であるAB間の長さWTとで定まる。ここで、終端Bにおける成形型との間の隙間32は、素材管6の肉厚tより小さく設定される。この隙間32は、シール部26におけるシール隙間であり、ここで素材管6の塑性変形して流動した薄肉部がシールされるので、隙間32の大きさは、シール性を考慮して決定される。例えば、素材管6の材料等によっても異なり、流動性の大きい材料の場合には、肉厚tよりかなり小さく設定することができ、流動性の小さい材料の場合には肉厚tよりやや小さい程度に設定することが好ましい。
テーパ部24の幅WTは、素材管6の加工前における元々の端部形状の仕上がり寸法についてのばらつきを十分吸収できる程度の長さに設定される。多角形形状の端部を有する素材管6は、プレス加工等の前加工を経て成形され、必要な場合にはバリ取り加工、面取り加工等も行われるので、その端部の外周形状は、軸方向の長さ寸法が揃わないことが生じやすい。したがって、これをメカニカルシール20の導入部22にはめ込み、外周に沿ってみると、基部28のほうに長く延びている部分や、短く寸足らずになっている部分が生じることがある。素材管6の端部について、この外周に沿った、軸方向の寸法のバラツキ幅をΔLとすれば、テーパ部24の幅WTは、このバラツキ幅ΔLより大きく設定される。例えば、バラツキ幅ΔLが数mmのときは、それより大きめの値に設定される。
テーパ部24の終端Bから連続的にシール部26が始まり、シール部26は、基部28の始まりである突き当て位置Cの間まで続く。シール部26は素材管の端部開口における元々の内側寸法より大きい外形寸法を有し、したがって、素材管6の元々の寸法ではシール部に素材管6をはめ込むことはできない。はめ込んでシールするには、軸押し及び流体圧加圧を行う。すなわち、メカニカルシール20,21の導入部22に素材管6をはめこみ、ついで軸押し部14によって素材管6の両端側から軸方向に押すことで、素材管6の材料はテーパ部24に沿って塑性流動する。次に、成形型18を設定して外形規制を行った状態で、流体圧供給部12から高圧の流体を流体圧導入口から素材管6の内部に導き、その圧力で径方向に膨張塑性変形させると、軸押し部14からの押し圧との協働作用で、素材管6の材料はさらにメカニカルシール20の外形に沿って流動する。
シール部26において、メカニカルシール20と成形型18との隙間32は、上記のように、素材管6の端部開口における元々の肉厚tより狭い。このシール隙間に、メカニカルシール20の外形に沿って、素材管6の材料はテーパ部24から流れ込む。上記のように、導入部22、テーパ部24、シール部26に渡るメカニカルシール20の外形は、連続的で、次第に広がる形状であり、段差や凹凸等の急激な形状の不連続な変化のない形状であるので、素材管6の材料は、メカニカルシール20の外形に沿って、スムーズに塑性流動することができる。塑性流動による隙間32への流れ込みは、突き当て位置Cで行き止まりとなるので、そこで流れ込んだ材料は行き場がなくなり、隙間32を十分埋める。また隙間32を全部または一部埋める。このように、ハイドロフォーム加工の過程において、素材管6の材料は、テーパ部24からシール部26にかけて、メカニカルシール20の外形に沿って塑性流動し、そこでメカニカルシール20と素材管6との間でシールが行われる。
シール部26の幅WSは、BC間の距離であるが、この幅WSは、シール特性を考慮して定められる。すなわち、幅WSが短すぎると、メカニカルシール20の外形と素材管6の材料との界面長さが短くてシールが十分でないことが起こる。幅WSが長すぎると、素材管6の流動する材料がその長さに対して不足することが起こる。したがって、隙間32の設定と同様に、流動性の大きい材料の場合には、幅WSをかなり長く設定することができ、流動性の小さい材料の場合には幅WSをシール特性から要求される限度の長さに設定することが好ましい。ひとつの目安として、テーパ部24の幅WTとシール部26の幅WSとを同程度に設定することもできる。
このような構成のハイドロフォーム成形装置10の作用を以下に説明する。ハイドロフォーム成形装置10を用いて車両用クロスメンバ8を成形するには次の手順による。最初に、成形型18を上下に開ける。そして、素材管6の両端の管口にメカニカルシール20,21のそれぞれの導入部22をはめ込む(メカニカルシールのはめ込み工程)。そして、軸押し部14を制御部16の制御の下で作動させ、メカニカルシール20,21に押し圧を与え、素材管6を両側から軸方向に押す(軸押し工程)。軸押しは、軸方向プレス機等の適当な押し圧機構を用いることができる。押し圧の大きさ、時間変化等は制御部16によって制御される。これにより、素材管6の材料は、テーパ部24と成形型18との間の隙間30及びシール部26と成形型18との間の隙間に塑性流動により流れ込み始める。
それに先立ち、あるいはその後に、成形型18を閉じてメカニカルシール20,21の基部28と隙間なく組み付ける(成形型設定工程)。そして、流体圧供給部12より、制御部16の制御の下で、所定の流体圧を有する流体をメカニカルシール20,21の流体導入口40,41から素材管6の内部に導く(流体圧印加工程)。流体圧の大きさ、時間変化等は制御部16によって制御される。流体圧と押し圧とは、関連して制御してもよく、それぞれを独立に制御してもよい。これにより、素材管6の材料は、テーパ部24と成形型18との間の隙間30及びシール部26と成形型18との間の隙間に塑性流動により十分流れ込み、シールを形成する。それと同時あるいはやや遅れて、素材管6の材料は、流体圧によって塑性流動して径方向に膨張し始める。その膨張は、クロスメンバ8の外形を形作る成形型18の内壁で規制され、これにより最終的に、素材管6はクロスメンバ8の外形に成形される。
図5は、テーパ部24の幅WT、シール部26の幅WSの作用を説明する図である。図5(a)は、素材管6の端面形状が設計どおり形成されて、ハイドロフォーム加工に提供された場合で、テーパ部24の幅WT、およびシール部26の幅WSの全部に渡って素材管6の材料が覆っている。図5(b)は、素材管6の端面形状がややばらついてハイドロフォーム加工に提供された場合で、少なくとも、テーパ部24の幅WTの全部とシール部26の幅WSの一部に渡って素材管6の材料が覆っている。素材管6の短めの端部は矢印Eで示されている。図5(c)は、素材管6の端面形状がやや大き目のバラツキを有してハイドロフォーム加工に提供された場合で、少なくとも、テーパ部24の幅WTの一部に渡って素材管6の材料が覆っている。素材管6の短めの端部は矢印Fで示されている。
このように、テーパ部24の幅WTが、素材管6の端部における寸法バラツキ幅よりも大きく設定されているので、素材管6とメカニカルシール20とは、長めの寸法の端部はシール部の幅WSで十分にシールされ、その最も短めの寸法の端部においても、少なくともテーパ部24の幅WTの範囲でシールされる。これにより、素材管6の端面形状がバラツキを有しても、メカニカルシール20と素材管6とは十分にシールされる。
上記において、成形型18の内部形状は直線的で、テーパ部24は、メカニカルシール20,21の側に設けられるものとして説明した。素材管6の材料の塑性流動の面からは、シールテーパ部及びシール部と、成形型との間の隙間が本質的なものであるので、テーパ部は、成形型の方に設けられてもよい。図6はそのような構成の成形型42とメカニカルシール44を示す図である。ここで、導入部46はメカニカルシール44に設けられているが、テーパ部48、シール部50に相当する部分について、メカニカルシール44は同一形状の外形を有し、これに代わり、成形型42の方に、テーパ形状等が設けられる。この構成においても、素材管6から見れば、成形型42とメカニカルシール44との間の隙間は、導入部46、テーパ部48、シール部50の全部に渡り、連続的で、次第に隙間が変更され、隙間量の急激で不連続的な変化がない。したがって、素材管6は、これらの隙間にスムーズに塑性流動することができる。また、素材管6が軸押し工程等で座屈する恐れも軽減される。
本発明に係る実施の形態におけるハイドロフォーム成形装置の構成を示す図である。 本発明に係る実施の形態において、成形型と、メカニカルシールと、素材管との関係を示す断面図である。 本発明に係る実施の形態において、メカニカルシールの周辺部分についての拡大図である。 本発明に係る実施の形態において、成形型とメカニカルシールとの間の隙間関係等を説明する図である。 本発明に係る実施の形態において、テーパ部の幅及びシール部の幅の作用を説明する図である。 他の実施の形態において、テーパ部が、成形型の方に設けられる構成を示す図である。
符号の説明
6 素材管、8 クロスメンバ、10 ハイドロフォーム成形装置、12 流体圧供給部、14 軸押し部、16 制御部、18,42 成形型、20,21,44 メカニカルシール、22,46 導入部、24,48 テーパ部、26,50 シール部、28 基部、30、32 隙間、40,41 流体導入口。

Claims (5)

  1. 素材管に対しその端部開口から流体圧を加えて成形型内で成形するハイドロフォーム成形装置であって、
    素材管内に流体圧を供給する流体圧供給手段と、素材管の端面をその軸方向に押圧する軸押し手段と、素材管の外形を規制し任意の形状に成形する成形型と、素材管の端部開口にはめ込まれ流体導入口を有するメカニカルシールとを備え、
    メカニカルシールとこれに対応する成形型の部分とは、
    素材管の端部開口における肉厚より大きな隙間の導入隙間部と、
    導入隙間部に、不連続的に急変することがない連続的に接続され、導入隙間部から離れるに従って次第に隙間が狭くなるテーパ隙間部と、
    テーパ隙間部の導入隙間部の反対側に、不連続的に急変することがない連続的に接続され、素材管の端部開口の肉厚より狭い隙間を有するシール隙間部と、
    を形成することを特徴とするハイドロフォーム成形装置。
  2. 素材管に対しその端部開口から流体圧を加えて成形型内で成形するハイドロフォームに用いられ、素材管の端部開口にはめ込まれ流体導入口を有するメカニカルシールであって、
    素材管の端部開口の内側寸法より小さい外形寸法を有する導入部と、
    導入部に、不連続的に急変することがない連続的に接続され、導入部から離れるに従って外形寸法が次第に大きくなるテーパ部と、
    テーパ部の導入部の反対側に、不連続的に急変することがない連続的に接続され、素材管の端部開口の内側寸法より大きい外形寸法を有するシール部と、
    を備えることを特徴とするハイドロフォーム用メカニカルシール。
  3. 請求項2に記載のハイドロフォーム用メカニカルシールにおいて、
    シール部における隙間は、一部または全部に塑性流動した素材管の材料が埋められることを可能とすることを特徴とするハイドロフォーム用メカニカルシール。
  4. 請求項2または請求項3に記載のハイドロフォーム用メカニカルシールにおいて、
    シール部の外形寸法と、これに対応する部分の成形型の内側寸法との間の寸法差は、素材管の肉厚より小さく、
    テーパ部の導入部側端の外形寸法と、これに対応する部分の成形型の内側寸法との間の寸法差は、素材管の肉厚より大きいことを特徴とするハイドロフォーム用メカニカルシール。
  5. 請求項2または請求項3に記載のハイドロフォーム用メカニカルシールにおいて、
    テーパ部の導入部側端とシール部側端との間の距離は、素材管の端部における寸法バラツキ幅よりも大きいことを特徴とするハイドロフォーム用メカニカルシール。
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