JP2006263753A - 液圧成形方法と装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被成形体を摩擦抵抗なく移動し、中空の被成形体の一部を外方により大きく膨出させることができ、被成形体の板厚に左右されず、シワや板厚減少が生じない、設備コストの点でも有利な液圧成形方法と装置を提供する。
【解決手段】成形型K内に中空の被成形体1を配置し、被成形体1の内部に液圧を加えつつ軸圧縮力を作用させ、被成形体1の一部を外方に膨出成形する場合、成形型Kを、被成形体に接する部分型10b,11bと当該部分型以外の本体型10a,11aとに分割し、部分型10b,11bが軸圧縮力による被成形体1の移動に追随して移動可能とすることで、両者間に摩擦を生じさせることなく材料補給を行ないつつ液圧成形することを可能とし、軸圧縮力を作用させないときに、部分型10b,11bを後退移動させることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】成形型K内に中空の被成形体1を配置し、被成形体1の内部に液圧を加えつつ軸圧縮力を作用させ、被成形体1の一部を外方に膨出成形する場合、成形型Kを、被成形体に接する部分型10b,11bと当該部分型以外の本体型10a,11aとに分割し、部分型10b,11bが軸圧縮力による被成形体1の移動に追随して移動可能とすることで、両者間に摩擦を生じさせることなく材料補給を行ないつつ液圧成形することを可能とし、軸圧縮力を作用させないときに、部分型10b,11bを後退移動させることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、中空の被成形体の内部に液圧を加えつつ軸圧縮力を作用させ、被成形体の一部を外方に膨出成形させる液圧成形方法と装置に関する。
例えば、エギゾーストマニホールドや水道の蛇口などに使用される分岐管は、液圧成形法を利用して成形することがある。この成形方法は、ハイドロフォーミング法とも称され、成形型間に成形用の金属パイプを配置し、金属パイプの内部に液圧を加えつつ金属パイプの両端部に軸圧縮力を加え、成形型の一部に設けられた開口部より金属パイプの一部を外方に膨出させるとき、膨出に伴う板厚の低減を補って成形する方法である。
しかし、この成形方法では、金属パイプと成形型との間に作用する摩擦力により、軸圧縮力による金属パイプの移動が妨げられ、膨出部の板厚が低減する虞がある。
このため、下記特許文献1では、金属パイプの内部に作用させる液圧を周期的に変動させるハンマリング機構により金属パイプと成形型との間に作用する摩擦力を調整し、軸圧縮力による金属パイプの移動を容易にし、膨出部の板厚低減を防止している。
また、下記特許文献2では、静止摩擦よりも動摩擦の方が小さいことを利用して、金属パイプに直接加振機により振動を与え、軸圧縮力による金属パイプの移動を容易にしている。
特開2001−212629号公報(要約、図1参照)
特開2002−331319号公報(要約、図1参照)
しかし、特許文献1のバルジ加工装置では、金属パイプが長尺になると素材と金型との摩擦力を十分に低減させることができず、素材を容易に移動させることができない場合がある。
また、特許文献2の成形方法は、軸方向の長さが比較的短い金属パイプの場合は、良好な結果が得られるが、長尺なものになると、金属パイプの弾性により振動が減衰し、金属パイプ全体にわたって容易に移動せず、良好な結果が得られないという不具合がある。
特に、この液圧成形方法では、金属パイプに成形する膨出部が大きく外方に膨出させることがより好ましいが、板厚が薄い金属パイプであれば、シワが生じるのみでなく、振動減衰が生じやすくなり、実質的に金属パイプが容易に移動せず、膨出部の先端角部に割れが生じ、膨出高さも小さなものとなる虞がある。
本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決するためになされたものであり、被成形体を摩擦抵抗なく移動し、中空の被成形体の一部を外方により大きく膨出させることができ、被成形体の板厚に左右されず、シワや板厚減少が生じない、設備コストの点でも有利な液圧成形方法と装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、成形型内に中空の被成形体を配置し、前記被成形体の内部に液圧を加えつつ軸圧縮力を作用させ、前記被成形体の一部を外方に膨出成形する液圧成形方法であって、前記成形型の前記被成形体に接する部分を、前記軸圧縮力による前記被成形体の移動に追随して移動しつつ成形することを特徴とする液圧成形方法である。
上記目的を達成するための請求項5に記載の発明は、成形型内に中空の被成形体を配置し、前記被成形体の内部に液圧を加えつつ軸圧縮力を作用させ、前記被成形体の一部を外方に膨出成形する液圧成形装置であって、前記成形型を、前記被成形体に接する部分型と当該部分型以外の本体型とに分割し、前記部分型が前記軸圧縮力による前記被成形体の移動に追随して移動可能としたことを特徴とする液圧成形装置である。
請求項1に記載の発明によれば、被成形体に接する部分型を軸圧縮力によって移動する被成形体に追随して前進移動させつつ液圧成形するため、被成形体に接する部分型と被成形体とは、いわば同期して移動し、両者間に作用する摩擦力の発生がなく、軸圧縮力による被成形体の軸方向移動が極めて円滑になり、膨出部の板厚低減が防止され、より高い膨出部の成形が可能となる。
また、被成形体は部分型に支持された状態で成形されるので、被成形体の板厚に左右されず、シワや板厚減少が生じない成形が可能となる。
しかも、圧力調整装置などのような高価な付帯設備を必要としないため、設備コストの点でも有利な液圧成形方法となる。
請求項5に記載の発明によれば、被成形体に接する成形型が軸圧縮力による前記被成形体の移動に追随して移動可能としたので、被成形体に接する部分型と被成形体とは、いわば同期して移動し、両者間に作用する摩擦力の発生がなく、軸圧縮力による被成形体の軸方向移動が極めて円滑になり、膨出部の板厚低減が防止される。
また、被成形体は部分型に支持された状態で成形されるので、被成形体の板厚に左右されず、シワや板厚減少が生じない成形が可能となる。しかも、圧力調整装置などのような高価な付帯設備を必要としないため、設備コストの点でも有利となる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の実施形態に係る成形装置を示す断面図、図2は図1の2−2線に沿う断面図、図3は図1の3−3線に沿う断面図、図4は本体型と部分型との連結構造の一例を示す概略斜視図である。なお、図中同一機能を発揮する部材には同一符号を付している。
本実施形態は、自動車用のエギゾーストマニホールドを成形する場合の予備成形品を成形するもので、基管から分岐部が分岐されたものを成形する。被成形体1としては、一端から他端まで同径で所定長の直管である金属パイプが使用される。
図1に示すように、被成形体1は、上下一対の成形型K内に設置されるが、両端にそれぞれ軸押しポンチ2が嵌合された状態で液圧成形される。軸押しポンチ2は、先端部に被成形体1の肉厚t分の段部3が形成され、被成形体1に入り込んだ状態で確実に被成形体1の内面に当接している。
軸押しポンチ2の後端には、軸押しポンチ2を前進あるいは後退させる主加圧手段4が連結されている。主加圧手段4は、軸押しシリンダ5と、液圧調整バルブ6とを有し、圧力発生装置7からの液圧を軸押しシリンダ5のピストン(不図示)の後面に供給することにより軸押しポンチ2を前進させ、被成形体1に軸圧縮力を加え、ピストンの前面に供給することにより軸押しポンチ2を後退させる。また、軸押しポンチ2内には、液圧流通路8が形成され、ここに液圧供給源9から成形圧Pの液圧(白抜き矢印)を供給し被成形体1を成形する。
成形型Kは、相互に近接離間可能にそれぞれボルスタ(図示せず)により支持された上型10と下型11とから構成され、両型10,11の上下合わせ面B1(図2参照)には被成形体1を受け入れる断面半円状の型面である凹部12(図2,3参照)が形成されている。上型10の略中央部には、図1,2に示すように、被成形体1の一部を外方に膨出させるための開口部O(膨出成形部)を有する膨出成形部13が形成され、開口部O内には成長シリンダ14が設けられている。
したがって、液圧供給源9から液圧を軸押しポンチ2の液圧流通路8を介して供給すれば、被成形体1の一部が膨出成形されることになる。なお、膨出成形部13の開口部Oの内方口縁部13aは、膨出される被成形体1が円滑に入り込むことができるように円弧面とすることが好ましい。
本実施形態では、軸押しシリンダ5が被成形体1に軸圧縮力を作用させ、内方に向かって被成形体1を移動させるとき、被成形体1に接する成形型Kの一部を被成形体1の移動に追随して前進移動させ、被成形体1とこれに接する部分を、いわば同期して移動させ、これにより被成形体1とこれに接する部分との間に摩擦力が生じることなく、被成形体1の前進移動を可能にしている。また、本実施形態では、この軸方向前進移動しつつ液圧成形した後、被成形体1に接する部分を後退移動させ、前進移動と後退移動とを繰り返しつつ液圧成形している。
さらに詳述する。本実施形態では、上型10および下型11の被成形体1に接する部分を分割している。ここにおいて、分割された型の部分を、部分型10b,11bと称し、これ以外の部分を本体型10a,11aと称す。部分型10b,11bは、本体型10a,11aに対し摺動可能に支持され、軸圧縮力による被成形体1の移動に追随して前進移動する。
本実施形態の部分型10b,11bは、図1に示すように、軸押しポンチ2の先端部を抱持する位置から膨出成形部13の近傍まで伸延され、部分型10b,11bの軸方向側端面と本体型10a,11aとの間には、被成形体1の軸線に対し直交するように隙間Gが形成されている。
部分型10b,11bの外端部には、加圧手段17が連結され、部分型10b,11bの内端部と膨出成形部13との間には、部分型10b,11bを後退させるばねなどから構成された付勢手段18が設けられている。ここに、加圧手段17は、軸押しシリンダ5と同様の液圧作動する液圧シリンダ15と、液圧を解除するリリーフ弁16と、圧力発生装置とを有しているが、圧力発生装置に関しては、前述の圧力発生装置7を利用し、主加圧手段4と加圧手段17とを同一の加圧源とし、構成の簡略化および制御の容易性を図っている。
このように構成すれば、液圧シリンダ15の前進移動により部分型10b,11bのみを隙間G分だけ被成形体1の軸方向に前進移動させることができ、その後、リリーフ弁16を作動すると、液圧シリンダ15から液圧が解除され、付勢手段18の弾発力により部分型10b,11bを隙間G分だけ被成形体1の軸方向に後退移動させることができる。
なお、付勢手段18を使用すると、加圧源が不要となり、構成の簡素化からは好ましいが、場合によっては、加圧源を使用し、強制的に部分型10b,11bを隙間G分だけ後退移動させてもよい。また、部分型10b,11bの被成形体1と当接する内方角部は、部分型10b,11bを円滑に作動させるために、円弧面あるいは面取りすることが好ましい。
隙間Gの大きさは、液圧成形上重要である。隙間Gの大きさを不必要に大きくすると、液圧成形時に加えられた液圧により被成形体1の一部が隙間G内に入り込んだり、座屈の起点になり、シワなどが発生する要因となる。このため、隙間Gは、実質的には被成形体1の肉厚tよりも小さくすることが好ましい。自動車分野で使用される材料は、比較的剛性を有するものであることから、被成形体1の肉厚tよりも小さいと、前述した不具合が生じることがない。
実験を行なった結果では、部分型10b,11bと本体型10a,11aとの間の隙間Gの大きさは、被成形体1の肉厚tの1/3〜1/2程度であればよいことが判明している。振幅が1/2tよりも大きいと、内圧を掛けたとき、被成形体1の一部が隙間Gに入り込んだり、座屈の起点になり、シワなどが発生する要因となる。
なお、本実施形態では、隙間Gの大きさは、両部分型10b,11bとも同じにしているが、被成形体1の長さが膨出部13の両側で相違するために、各部分型10b,11bの移動長さを相互に相違させる場合には、各部分型10b,11bの隙間Gの大きさを相違させてもよい。
部分型10b,11bの本体型10a,11aに対する保持構成は、部分型10b,11bが軸方向に移動可能で、型を開閉する場合に本体型10a,11aとともに作動するものであれば、どのような構成であってもよい。例えば、本体型10a,11aに断面鳩尾状の溝を形成し、部分型10b,11bに動溝に凹凸嵌合する突部を形成してもよく、また、本体型10a,11aと部分型10b,11bとの脱着性を容易にするために、図3,4に示すような構成としてもよい。
部分型10b,11bは、図4に示すように、外周面に被成形体1の軸方向に沿って断面T字状の直状溝20と、これに連通し直角方向に伸びる分岐溝21と、分岐溝21の端部にボルト22の頭部22aが挿通し得る大径部23とを形成する。そして、本体型10a,11a側から突出されたボルト22の頭部22aを大径部20に嵌合し、分岐溝21と直状溝20に沿って移動させることにより部分型10b,11bを本体型10a,11aに取付けてもよい。このようにすれば、部分型10b,11bは、直状溝20とボルト22の頭部22aとの嵌合した状態でも、少ない摺動摩擦抵抗で、被成形体1の軸方向に移動可能で、かつ本体型10a,11aに対し容易に脱着可能となる。
部分型10b,11bは、図3に示すように、それぞれ軸直角断面が半円状をしているが、全体としては被成形体1の外周面に沿ってリング状に配置されている。リング状に配置すれば、被成形体1を外周面全体にわたって保持できるので、被成形体1の支持が確実になり、また、両端から相互に対向するように作用させる軸圧縮力が被成形体1に効率的に作用させ、軸方向に移動することができる。被成形体1の一部が隙間Gに入り込んだり、座屈の起点になり、被成形体1に変形やシワを発生させることはない。
前記実施形態の本体型10a,11aと部分型10b,11bは、図3に示すように、型合せ面B1が水平面上に存在しているので、同時型開きが可能となり好ましいが、図5に示すように、部分型10b,11bの型合せ面B1が垂直面上に存在している場合であってもよい。なお、この場合も、部分型10b,11bを被成形体1の軸方向に移動させながら円滑に成形することができ、膨出部1aの板厚の低減を防止できる。
本実施形態の部分型10b,11bは、被成形体1と当接する範囲を大きくすると、より支持が確実になり、好ましい。例えば、図6,7に示すように、部分型10b,11bが膨出部1aの両側のみでなく、両部分型10b,11b間に中間連結部Rを設け、膨出部1aの反対側の面が中間連結部Rの内面に当接するように構成すれば、より被成形体1と当接する範囲が大きくなり、被成形体1の支持がより確実になり、被成形体1の両端から軸圧縮力を加えても、被成形体1の移動が円滑となり、好ましい膨出成形が可能となる。
この場合の部分型10b,11bの型合せ面は、図6に示す垂直面上の型合せ面B2又は図7に示す水平面上の型合せ面B1のいずれでもよいが、部分型10b,11bの型合せ面と本体型10a,11aの型合せ面とを同じ面上に位置させ、本体型10a,11aと同時型開きを可能にすることが好ましい。
次に、作用を説明する。
まず、図1に示される被成形体1を、上型10と下型11内に配置する。この状態で、軸押しシリンダ5を駆動し、軸押しポンチ2を被成形体1の端部に押し込む。被成形体1の端部は、軸押しポンチ2により拡張されるが、上下の型10,11により規制され、軸押しポンチ2の段部3と密着し、シールされる。
ここで、いずれか一方の液圧供給源9から液圧を供給すると、対応する液圧流通路8を介して被成形体1の内部に供給され、内部に存在する空気が液圧と共に他方の液圧流通路8より外部に排出される。空気の排出が完了すると、液圧成形を開始する。
液圧成形は、両液圧供給源9より成形圧Pの液圧を供給することにより行なうが、この液圧成形の開始と同時に主加圧手段4を作動し、圧力発生装置7からの液圧を液圧調整バルブ6を介して軸押しシリンダ5に導き、軸押しポンチ2を前進させ、被成形体1に軸圧縮力を作用させる。また、本実施形態では、液圧成形や軸圧縮力の作用と共に、加圧手段17により部分型10b,11bを軸方向に移動させる。
さらに詳述する。図8は軸押しポンチ2と部分型10b,11bの移動状態を示すグラフ、図9は軸押しポンチ2と部分型10b,11bの圧力状態を示すグラフである。
液圧供給源9からの成形圧Pの液圧が、両液圧流通路8を介して被成形体1に供給され、また、圧力発生装置7からの液圧が、液圧調整バルブ6を介して軸押しシリンダ5に導かれると共にリリーフ弁16を介して液圧シリンダ15にも導かれる。
これにより被成形体1は、成形圧Pの液圧で膨出成形されると共に軸押しシリンダ5により軸方向に押圧され、軸圧縮力が掛けられ、液圧シリンダ15により部分型10b,11bが軸方向に移動される。したがって、被成形体1は、膨出に伴う材料不足を、被成形体1自体の軸方向移動により補いつつ膨出成形されることになるが、被成形体1の軸方向移動は、隙間G分だけ部分型10b,11bと同期的に行なわれるので、この前進移動時に両者間に摩擦が生じることはなく、円滑に移動する。
被成形体1の内部に加わる成形圧Pは、徐々に圧力上昇しつつ膨出成形する。図9においては、成形圧Pは、a3からb3に上昇する。また、軸押しシリンダ5は、被成形体1に対し軸圧縮力を掛けつつ徐々に軸方向に移動させる。図8においては、軸押しシリンダ5は、a1からb1に移動する。さらに、部分型10b,11bは、被成形体1の軸方向に移動に追随して前進移動する。図8,9において、部分型10b,11bは、a2からb2に移動する。この移動状態では、被成形体1と部分型10b,11bとは、相互に接した状態での、いわば同期的前進移動となるため、相互間に摩擦が生じることはなく、被成形体1および部分型10b,11b共に円滑に移動する。
次に、軸押しポンチ2では、液圧調整バルブ6が閉じ、部分型10b,11bでは、リリーフ弁16が開放される。液圧調整バルブ6の閉鎖により軸押しシリンダ5はロック状態となり、軸押しポンチ2はその位置が保持され、軸押しシリンダ5の内圧も維持される(図8では、b1からc1)。一方、リリーフ弁16が開放されると、液圧シリンダ15の作動圧が低下する(図8では、b2からc2になる)ので、部分型10b,11bは、付勢手段18の弾発力により隙間G分だけ後退移動する。
この場合、被成形体1の内部に加わる成形圧Pは、減圧される(図9において、成形圧Pは、b3からc3)。これにより被成形体1を介して部分型10b,11bに加わる押圧力は低下し、部分型10b,11bの後退移動は、円滑に行なわれることになる。
部分型10b,11bが隙間G分だけ後退移動すると、再度、液圧供給源9から両液圧流通路8を介して被成形体1に液圧が供給され、被成形体1が膨出成形され(図9において、c3からd3)、これと同時に軸押しシリンダ5が被成形体1に軸圧縮力を掛ける(図8において、c1からd1)。また、部分型10b,11bも、加圧手段15が隙間G分だけ再度前進移動させ(図8において、c2からd2)、被成形体1と部分型10b,11bとを相互に接した状態で、同期的前進移動させる。
本実施形態では、このようなサイクル的に繰り返し液圧成形するが、成形中、部分型10b,11bは、リング状に配置され、被成形体1の外周面全体にわたって支持しており、しかも被成形体1の軸方向比較的長い範囲を支持しているので、軸圧縮力が相互に対向して作用しても、被成形体1の一部が隙間Gに入り込んだり、座屈の起点になることもなく、被成形体1に効率的に作用し、被成形体1を両側端から中心に向って軸方向に移動させることになる。
この結果、被成形体1の一部が、開口部O内で成長シリンダ14によりガイドされて外方に膨出し、膨出部1aを形成しても、被成形体1の軸方向移動により材料流入が促進され、形成された膨出部1aに局部的な板厚減少が生じることはなく、略均等な肉厚を有するものとなり、成形品質の均質化を図ることができる。
成形後は、上型10と下型11を相対的に離間させるが、部分型10b,11bの型合せ面と本体型10a,11aの型合せ面が同じ面上に位置していると、本体型10a,11aに連結されている部分型10b,11bは、上型10と下型11の移動に伴って移動し、被成形体1から離れる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の範囲内で種々改変することができる。例えば、上述した実施形態は、膨出部1aは、被成形体1に1箇所膨出成形したものであるが、場合によっては環状に膨出成形あるいは複数箇所同時に形成することも可能である。また、被成形体1は、必ずしも断面円形にもののみでなく、断面矩形状のものなど異形状のものもであってもよい。さらに、本体型10a,11aと部分型10b,11bとの間に形成した隙間Gは、被成形体1の軸線に対し直交して形成しているが、必ずしもこれのみでなく、傾斜して設けてもよい。
加えて、図10に示すように、部分型10b,11bは、被成形体1に接する面10c,11cを、被成形体1に膨出部1aを形成する開口部Oに向って所定角度θだけ拡開するテーパ面としてもよい。このようにすれば、いわば抜け型勾配を形成することになるので、離型性がよく、作業性が向上することになる。
本発明は、自動車のエギゾーストマニホールドの予備成形品を成形する液圧成形方法で、形成した膨出部の板厚の低減を防止できる。
1…被成形体、
1a…膨出部、
4…主加圧手段、
10…上型、
11…下型、
10a,11a…本体型、
10b,11b…部分型、
10c,11c…部分型の被成形体に接する面、
13…膨出成形部、
17…加圧手段、
18…付勢手段
K…成形型、
O…開口部。
1a…膨出部、
4…主加圧手段、
10…上型、
11…下型、
10a,11a…本体型、
10b,11b…部分型、
10c,11c…部分型の被成形体に接する面、
13…膨出成形部、
17…加圧手段、
18…付勢手段
K…成形型、
O…開口部。
Claims (12)
- 成形型内に中空の被成形体を配置し、前記被成形体の内部に液圧を加えつつ軸圧縮力を作用させ、前記被成形体の一部を外方に膨出成形する液圧成形方法であって、
前記成形型の前記被成形体に接する部分を、前記軸圧縮力による前記被成形体の移動に追随して移動しつつ成形することを特徴とする液圧成形方法。 - 前記成形型は、前記被成形体に接する部分型と当該部分型以外の本体型とに分割し、前記部分型を前記本体型に対し被成形体の軸方向に摺動可能とし、前記軸圧縮力による前記被成形体の移動に追随して前進移動させつつ成形し、前記軸圧縮力を作用させないとき前記部分型を後退移動させることを特徴とする請求項1に記載の液圧成形方法。
- 前記部分型は、前記被成形体の内部に加える液圧を低減し後退移動させることを特徴とする請求項2に記載の液圧成形方法。
- 前記被成形体は、金属パイプである請求項1〜3のいずれかに記載の液圧成形方法。
- 成形型内に中空の被成形体を配置し、前記被成形体の内部に液圧を加えつつ軸圧縮力を作用させ、前記被成形体の一部を外方に膨出成形する液圧成形装置であって、
前記成形型を、前記被成形体に接する部分型と当該部分型以外の本体型とに分割し、前記部分型が前記軸圧縮力による前記被成形体の移動に追随して移動可能としたことを特徴とする液圧成形装置。 - 前記部分型は、前記本体型との間に当該部分型を後退移動させるように付勢する付勢手段を設けたことを特徴とする請求項5に記載の液圧成形装置。
- 前記部分型は、前記被成形体の外方に膨出成形する膨出成形部以外の部分に設けたことを特徴とする請求項5又は6に記載の液圧成形装置。
- 前記被成形体に軸圧縮力を作用させる主加圧手段と、前記部分型を移動させる加圧手段とを同一の加圧源としたことを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の液圧成形装置。
- 前記部分型は、前記被成形体に接する面を、前記被成形体に膨出部を形成する前記成形型の開口部に向って拡開するテーパ面としたことを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の液圧成形方法。
- 前記部分型は、前記膨出成形部の両側部に設けられ、前記被成形体の外周面に沿うリング状をしたものである請求項5〜9のいずれかに記載の液圧成形装置。
- 前記部分型は、前記本体型の型合せ面と同じ面上に型合せ面が位置することを特徴とする請求項5〜10のいずれかに記載の液圧成形装置。
- 前記被成形体は、金属パイプである請求項5〜11のいずれかに記載の液圧成形装置。
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Cited By (6)
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2005
- 2005-03-22 JP JP2005082658A patent/JP2006263753A/ja active Pending
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